JP3740323B2 - 二次電池の充電方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の充電方法及びその装置に関し、特に、二次電池作製後の初期充放電サイクル中の充電方法及びその装置に関する。また、本発明は、二次電池として、リチウムイオンの酸化還元反応を利用した時の二次電池の充電方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、CO2の増加による温室効果で地球の温暖化が生じることが予測され、新たな火力発電所の建設が難しくなってくるため、発電機の有効利用として夜間電力を一般家庭に設置した二次電池に蓄えて負荷を平準化する、いわゆるロードレベリングを行うことが考案されている。また、大気汚染物質を排出しない電気自動車のための高エネルギー密度の二次電池の開発の要求、ブック型パーソナルコンピューターやワードプロセッサーやビデオカメラや携帯電話などのポータブル機器の電源に対して、高性能な二次電池への要求がますます高くなっている。
【0003】
リチウムの電気化学的酸化還元反応を利用したリチウム二次電池は、従来から使用されているニッケル−カドミウム二次電池や鉛二次電池に比べて、作動電圧が高く、軽量であることから高エネルギー密度型二次電池として注目されている。
【0004】
金属リチウムを負極に用いた高容量のリチウム二次電池は、充放電のサイクル寿命が極めて短いため、実用化には至っていない。充放電のサイクル寿命が短い主原因としては、金属リチウムが電解液中の水分などの不純物や有機溶媒と反応して絶縁膜を形成し、これが原因で充放電の繰り返しによってリチウム金属がデンドライト(樹枝)状に成長し、負極と正極間の内部短絡を引き起こし寿命に至ることにあると、一般的に考えられている。
【0005】
一方、充電時の酸化還元反応で、リチウムイオンを層間からデインターカレートするリチウムインターカレーション化合物を正極物質に、リチウムイオンを炭素原子で形成される六員環網状平面の層間にインターカレートできる黒鉛に代表される炭素材料を負極物質に用いたロッキングチェアー型のいわゆる“リチウムイオン電池”の開発が進み、一部実用化されている。しかし、この“リチウムイオン電池”では、黒鉛構造の炭素材料で構成される負極は理論的には炭素原子当たり最大1/6のリチウム原子しかインターカレートできないため、金属リチウムを負極物質に使用したときのリチウム一次電池に匹敵する高エネルギー密度の二次電池は実現できていない。
【0006】
また、リチウム合金、或いは、充電時にリチウムと合金を形成する金属、例えば、アルミニウムや、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、鉛、ビスマス等や、これら金属からなる合金、或いは充放電時にリチウムを吸蔵・放出する物質を負極に用いる方法も提案されている。充放電時にリチウムを吸蔵・放出する物質として、シリコン、金属酸化物、金属窒化物が報告されている。
【0007】
上述の金属リチウム、炭素材料、リチウム合金、充電時にリチウムと合金を形成する金属、充放電時にリチウムを吸蔵・放出する物質を用いたリチウム二次電池では、電池作製後の初期の充放電では充放電クーロン効率が100%得られないという問題がある。これは、電池作製後の初期の充放電サイクルで、負極中に充電されたリチウムの1部が正極に戻らないために、リチウムの不可逆量が発生するからである。
【0008】
このリチウムの不可逆量は、リチウム二次電池の電池容量を低減し、充放電サイクル寿命を短くする要因の1つになっており、この不可逆量を抑制し活性化する方法が望まれている。
【0009】
これまでに提案されている充電方法としては、以下の方法がある。1つは、リチウム金属のデンドライト析出を抑制するために、リチウム二次電池の材料と、充電方法を特定した案が提示されている。即ち、負極活物質として金属リチウムと、正極活物質として二酸化マンガンと、電解液として過塩素酸リチウムをプロピレンカーボネートに溶解した液とから構成し、この電池に対してパルス充電する方法が、特開平5−114422号公報、特開平5−152002号公報に、負極活物質として金属リチウムと、正極活物質と、非水電解液の非水溶媒にエチレンカーボネートを使用し、且つパルス充電する方法が特開平7−263031号公報に、負極活物質として金属リチウムを用いたリチウム二次電池に対して、通電と停止を繰り返すパルス充電する方法が、特開平6−36803号公報に、開示されている。しかし、上記充電方法を採用しても、軽く、高容量である本来のリチウム金属の特性を活かした高エネルギー密度のリチウム金属二次電池の実用領域での長寿命化は実現できていない。また、充放電初期のリチウムの不可逆量の抑制に関しては、いずれにおいても開示されていない。
【0010】
もう一方では、負極に、炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池の充電時間を短縮する充電方法として、特開平9−117075号公報、特開平6−290814号公報(米国特許弟5,494,762号)、特開平8−45550号公報(米国特許第5,640,080号)、特開平8−241735号公報(米国特許第5,640,080号)で、パルス充電方法が開示されている。しかし、リチウムの不可逆量を抑制する方法に関しては、いずれも開示されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、二次電池において、上記課題を解決することで、特に電池作製後の充放電サイクル初期不可逆量を抑制し、また充放電サイクル特性を向上させる電池の活性化方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、前記目的を達成するため、少なくとも負極と、正極と、電解質とから構成され、蓄電量に対する負極の電位カーブもしくは正極の電位カーブ、または電池の開放電圧カーブに、満充電に至らない蓄電領域で変曲点が存在する、二次電池の充電方法において、下記(1)〜(4)の充電電流、或は充電電圧を変動させる操作を少なくとも1回以上行って充電することを特徴とする二次電池の充電方法である。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電方向に変動させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる
【0013】
また、本発明は、二次電池を充電する装置において、
二次電池の正極及び負極の出入力端子に少なくとも電気的に接続可能な接続部、
該接続部を介して二次電池を充電する充電手段、
該充電手段の充電電流及び/または充電電圧を下記(1)〜(4)のいずれかの通りに変動させる変動手段、
所定の充電量の前後で該充電手段の充電パターンを切り替える手段、
を少なくとも備えていることを特徴とする二次電池の充電装置である。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる
【0014】
また、本発明は、組立後の二次電池を充放電して活性化する装置において、
二次電池の正極及び負極の出入力端子に少なくとも電気的に接続可能な接続部、
該接続部を介して二次電池を充電する充電手段、
該充電手段の充電電流及び/または充電電圧を下記(1)〜(4)のいずれかの通りに変動させる変動手段、
所定の充電量の前後で該充電手段の充電パターンを切り替える手段、
該二次電池を放電する手段、
該二次電池と該充電手段もしくは該放電手段との電気的接続または切断を切り替える手段、
を少なくとも備えていることを特徴とする二次電池の活性化装置である。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電方向に変動させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる
【0015】
また、本発明の充電方法においては、蓄電量が該変曲点のうちの一つの変曲点に到達した後に、該変曲点までの充電電流または該充電電圧の波形とは相違する波形の電流または電圧によって満充電状態まで充電しても良い。
【0016】
また、本発明の充電装置は、a.少なくとも負極と、正極と、電解質とから構成された二次電池であって、蓄電量に対する負極電位若しくは正極電位に変極点を持ったカーブ、または蓄電量に対する電池開放電圧に変極点を持ったカーブを有する二次電池、
b.該二次電池の正極及び負極とを接続する接続部を介して、該二次電池を充電及び放電させるための充放電手段、及び
c.前記充電手段によって、前記二次電池を所定波形の充電電流または充電電圧によって充電操作を施す際、該二次電池の蓄電量が前記変曲点のうちの一つの変曲点に到達した後に、該変曲点前の充電電流または充電電圧の波形とは相違する波形の電流または電圧を印加することによって、前記二次電池を満充電状態まで充電させる様に、前記充放電手段を制御する制御手段を有していても良い。
【0017】
本発明において、前述した「充電電流及び/または充電電圧の変動」は、信号波に追従させて充電電流及び/または充電電圧を変動せるように制御するのが好ましい。さらに、前記変曲点が発現する蓄電量(充電量)の前後で、異なる前記基準信号を用いて充電パターン、即ち充電電流及び/または充電電圧の変動を切り換えるのが好ましい。また、前記変曲点の蓄電量通過後に定電流もしくは定電圧で充電するのが好ましい。
【0018】
この基準信号の波形としては、矩形波、ステップ(階段)状、ノコギリ状波、サイン波、またはこれらを二つ以上組み合わせた波形から選択される波形であることが好ましい。前記変曲点が発現する蓄電量に達する以前に、充電電流及び/または充電電圧の変動に伴い、変動が放電方向の変動も含まれ、蓄電量の一部が放電されることが好ましい。
【0019】
本発明の充電方法を適用する二次電池としては、前記変曲点が発現する蓄電量が、電池容量の60%以下である二次電池が好ましく、電池容量の40%以下である二次電池がより好ましい。
【0020】
本発明において、初期充電段階で、前記変曲点を基準にして、充電電流または充電電圧をが右辺極点前のものと選択させた信号波に変更させるのが好ましい。
【0021】
また、前記二次電池の変曲点は、2点以上存在することが好ましい。また、前記変曲点が発現する蓄電量に達する以前で、少なくとも1回以上の放電操作を行い満充電状態まで充電することが好ましい。
【0022】
前記変曲点が発現する蓄電量に達する前に、少なくとも充電電流の波形の中に放電電流の流れる波形成分を含む単位波形の繰り返しが、あることが好ましい。前記充電電流の波形の、充電成分から放電成分に移る間及び/または放電成分から充電成分に移る間に、休止成分が含まれているのが好ましい。また、上記放電成分による二次電池の放電量は、上記充電成分による充電量の1から99%であることが好ましい。
【0023】
前記充電電流の変化が増加方向への変化であることが好ましい。
【0024】
前記充電電流の増加方向への変化が段階的に増加させることが好ましい。
【0025】
前記段階的充電電流の増加の間に休止操作を設けることが好ましい。
【0026】
前記充電電圧の変化が増加方向への変化であるが好ましい。
【0027】
前記充電電圧の増加方向への変化が段階的に増加させることが好ましい。
【0028】
前記段階的充電電圧の増加の間に休止操作を設けることが好ましい。
【0029】
前記変曲点が負極もしくは正極を構成する活物質の構造変化が起きる点であることが好ましい。
【0030】
前記二次電池がリチウムイオンの酸化還元反応を利用した二次電池であることが好ましい。
【0031】
前記負極が、少なくとも集電体と、集電体の片面もしくは両面にリチウムイオンを吸蔵・放出できる金属、リチウム合金、金属酸化物、金属窒化物、炭素材、シリコンもしくはこれら複合材料を主材とする電極構造体であることが好ましい。
【0032】
負極を構成する主材が、金属スズもしくはスズ合金からなる電極構造体であることが好ましい。
【0033】
上述した充電方法及び装置については、二次電池組立後の初期充電(10サイクル以下、好ましくは、5サイクル以下の充放電サイクル)に適用され、特に二次電池組み立て直後が好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、前述したリチウムの酸化還元反応を利用した二次電池における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、少なくとも、負極と、正極と、電解質から構成され、蓄電量に対する負極電位若しくは正極電位カーブ、または電池の開放電圧カーブに変曲点が存在する二次電池の電池組み立て後の充電方法または充電装置において、満充電(蓄電量100%)に至らない蓄電領域で、変曲点が発現する蓄電量に達する以前から、少なくとも変曲点が発現する蓄電量まで、充電電流もしくは充電電圧を増加及び/または減少させる方向に変動させて充電することを特徴とする二次電池の充電方法またはその装置によって、充放電初期サイクルの不可逆容量(放電できない充電量)を低減でき、且つ充放電サイクル特性を向上できることがわかった。
【0035】
また、特に、変曲点において、充電電流もしくは充電電圧を基準信号に追従させて変動させることが好ましく、変曲点が少なくとも2点以上ある二次電池において有効である。
【0036】
(変曲点)
本発明における二次電池の特性での変曲点は、二次電池の蓄電量qに対する負極の電位もしくは正極の電位、または二次電池の開放電圧をV(q)とするとき、関数V(q)がq=aを境に、凸(または凹)から凹(または凸)へ凹凸の状態が変わる場合、もしくは曲線V(q)の傾きが一定になる場合、a点を関数V(q)の変曲点とする。
【0037】
変曲点は、電池の蓄電量に対する負極の電位カーブもしくは正極の電位カーブ、または電池の開放電圧カーブにおいて求めることができ、近似的には充電量もしくは放電量に対する電池電圧カーブにおいても求めることができる。
【0038】
本発明の上記変曲点と電気化学反応との関係は、変曲点前後で異なる電気化学反応が起こっていると推測される。
【0039】
異なる電気化学反応とは、電極活物質の電気化学変化もしくは構造変化、電極と電解質(電解液)との反応、電解質(電解液)の反応等が挙げられる。リチウムの酸化還元反応を利用するリチウム二次電池において、具体的には充電では、変曲点前後で負極活物質へのリチウムイオンの挿入もしくは、正極活物質からの脱離反応、負極とリチウムの反応、電解液中の溶媒の分解、あるいは重合反応などが挙げられる。リチウムイオンの上記活物質への挿入もしくは活物質からの脱離によって、活物質の構造が変化する相がいくつかある場合には変曲点も複数点現れる。
【0040】
尚、本発明の方法において、二次電池の開放電圧カーブについては対象となる二次電池と同様の設計のテストサンプルを作成し充放電試験を行い、上述の変曲点を求める。
【0041】
また、負極の電位カーブ、または正極の電位カーブについては、夫々の対象となる二次電池の負極又は正極に対し、対極として参照電極を設けたテストセルにおける電位カーブ及び上述の変曲点を求め、これらを用いて実際の充電操作を行う。
【0042】
尚、本発明においては、“活物質”とは電池における充電及び放電の電気化学的反応に関与する物質を総称するものであり、更に自身で上記反応に関与する物質である限りにおいて、上記反応に関与する他の物質をも包含する。すなわち、リチウム二次電池においては、負極活物質であるリチウムが充電時に負極側に保持され、放電時に電解液中に溶解してリチウムイオンとなる。その充放電時にゲストとなって、酸化もしくは還元反応の電子の受け渡しを手助けするものも活物質に含まれる。
【0043】
(蓄電量)
蓄電量は放電によって電池から取り出せる電気量であり、電池の充電状態によって異なる。蓄電量100%は、くり返し取り出せる放電量の最大値である。
【0044】
負極と正極の充電の状態によって、負極と正極は固有の電位を有するために、蓄電量は用いる電池材料の電位もしくは電池開放電圧から求めることができる。従って、予め用いた電池(負極と正極の)材料の電位もしくは電池開放電圧と蓄電量の関係を調べておくことによって算出することができる。
【0045】
(基準信号)
本発明の基準信号とは、矩形波、階段状波、ノコギリ状波、正弦波、直流、交流、脈流から選択される波を組み合わせて発生させる波であり、特に、矩形波、階段状波、ノコギリ状波、もしくはこれらを2つ以上組み合わせた波形から選択された波形であることが好ましい。
【0046】
(充電方法)
二次電池の性能を十分引き出すための本発明の充電方法は、電極の電位カーブまたは電池の開放電圧のカーブで変曲点が発現する蓄電量に達する以前から、少なくとも変曲点が発現する蓄電量まで、充電電流もしくは充電電圧を増加及び/または減少させる方向に変動させて充電することを特徴とするものであり、さらに充電電流の変動成分中に放電方向の電流が流れる放電成分が含まれるものである。上記充電方法により、徐々に充電電流を増加させて充電するか、少量充電した後いくらかを放電しまた充電する(充電−放電のパターンの繰り返し)、といったように緩やかに充電することによって、電極の活物質の電気化学反応による構造変化を緩やかに行うことで、電池をより均一に活性化することができる。これによって、充放電効率が向上し、充放電サイクル寿命を伸ばすことが可能になる。
【0047】
(充電時の操作方法)
電池の性能を十分に引き出すための本発明の工程における充電時の操作方法は、変曲点が発現する蓄電量に達する以前で、少なくとも1回以上の放電操作を行い、満充電状態まで充電することを特徴とするものであり、充電−放電のパターンを少なくとも1回以上繰り返して充電し、二次電池の活性化を行うことを特徴とする。
【0048】
また、前記充電成分−放電成分の充電成分の後に、もしくは放電成分の後に、または充電成分と放電成分の間にそれぞれ、休止成分を挿入することが好ましい。(充電波形の充電成分を充電操作、放電成分を放電操作、休止成分を休止操作として取り扱っても同等である。)また、充電電流の変化が、増加方向への変化であることを特徴とするものであり、段階的に増加させることを特徴とするものであり、段階的充電電流の増加の間に休止成分(休止操作)を設けることも好ましい。
【0049】
図1(a)は、負極活物質に金属スズを、正極活物質にリチウム−コバルト酸化物(LiCoO2)を用いたリチウム二次電池の蓄電量qに対する電池の開放電圧V(q)のカーブを示す図であり、満充電(充電量100%)に達する前に変曲点(蓄電量q1、q2のとき)が2点存在する。図1の特性の電池に対して、図2〜図4に本発明の特徴である充電時の操作方法の代表的な例を示す。
【0050】
図1において、蓄電量に対する電池開放電圧カーブ(a)において、満充電(Q)に達する前に、蓄電量q1に第一変曲点が、蓄電量q2に第二変曲点が存在する。また、第一変曲点と第二変曲点が生じる電池開放電圧はV1とV2である。
【0051】
図2(b)〜(e)は、変曲点で放電を行う場合を示した一例であり、定電流で、充電−放電−充電−放電−充電の操作を行って満充電まで充電した場合である。特に、(e)は各充電と放電後に、休止操作を設けた場合である。
【0052】
図3(f)と(g)は、定電流で充電を行い、充電電流を変曲点で段階的に増加させる操作を行う場合を示した一例であり、特に(g)は充電電流の増加の間に休止操作を設けた場合である。
【0053】
図4(h)は、定電圧充電において、変曲点で充電電圧を段階的にステップアップさせる操作を行った場合の電圧と電流の時間変化を示した一例である。上記いずれの操作も充電初期サイクルにおいて、電極活物質の構造が急激に変化するのを抑制し、緩やかに構造変化が起こるように考案した充電方法である。
【0054】
図1の変曲点において、放電操作を行う場合:図2(b)〜(e) 図2(b)〜(e)は、充電電流iCで充電し(時間tC1)、充電電流iC×tC1=qC1が図1の蓄電量q1に達した時点(qC1=q1)で、放電電流idで(時間td1)放電量qd1まで放電して、ついで充電量qC2(qC1−qd1+qC2=蓄電量q2 )まで(時間tC2)充電して、定電流id で放電量qd2を放電し(時間td2)、その後、定電流iCで満充電(Q)まで充電(時間tC3)させた場合である。(b)はiC=id の場合、(c)はiC>id の場合、(d)はiC<id の場合である。また、(e)は各充電と放電後に休止時間(tr )を設けた場合である。
【0055】
本発明においては、qC1(初めの充電量)≦q1 (電池の開放電圧の変曲点が発現する蓄電量)において、上記の放電操作を少なくとも1回以上行うことを特徴とするものであり、充電−放電操作を複数回行っても構わない。また、充電操作や放電操作の条件、すなわち、充電電流値iC や放電電流値id、或いは充電時間tC、放電時間tdや休止時間trを特に規定するものではないが、電流値(iC 及びid )は、電池容量に対して、0.5C(2時間率)以上、好ましくは、0.02C(50時間率)〜0.5C(2時間率)相当が好ましく、特に、0.05C(20時間率)〜0.2C(5時間率)相当がより好ましい。また、充電操作を定電圧充電で行っても構わない。
【0056】
また、各サイクルの、充電量に対する放電量(qd1/qC1、qd2/qC2)は、1〜99%であることが好ましく、30〜70%であることがより好ましい。また、放電は過放電にならないように、予め設定したカットオフ電圧で停止するように設定されていることが好ましい。
【0057】
また、本発明においては、充電時の如何なる時点においても、積算充電電気量(Σqc )−積算放電電気量(Σqd )が、電池容量量150%を超えないことが好ましく、電池容量量120%を超えないことがより好ましい。すなわち、過充電になりすぎないことが好ましい。また、積算充電電気量−積算放電電気量が0以下でないこと、すなわち過放電しないことが好ましい。
【0058】
本発明においては、電極活物質の構造変化が起きると思われる変曲点までに、放電操作を少なくとも1回以上行いながら充電することによって、充電時の電極材料の構造変化をゆるやかに行うことができ、充放電初期サイクルにおける不可逆容量(放電不能な容量)を低減でき、サイクル寿命を向上できる。
【0059】
充電電流を段階的に増加させる操作を行う場合:図1に対する図3(f)と(g)
図3(f)と(g)は、充電電流iC1で充電を開始して、充電量(iC1×tC1=qC1)が図1の蓄電量q1に達した時点で、充電電流値をiC2(iC2>iC1)へステツプアップさせ、更に、蓄電量(qC1+qC2=q2 )に達した時点で、充電電流値をiC3(iC3>iC2)ヘステツプアツプさせ、満充電(Q)まで充電させた場合である。
【0060】
なお、(g)は、段階的に増加させる前に、一旦休止時間(tr )を設けた場合である。
【0061】
本発明においては、qC1≦q1 で、上記の充電電流を増加させる操作を少なくとも1回以上行うことを特徴とするものであり、段階的に複数回もしくは連続的に行っても構わない。
【0062】
また、充電開始時の電流値(iC1)は、電池容量に対して0.02C(50時間率)〜0.5C(2時間率)相当が好ましく、0.05C(20時間率)〜0.2C(5時間率)相当がより好ましい。
【0063】
本発明の上記充電操作では、充電初期の電流密度が低く設定でき、これにより、電気化学反応も緩やかに起こすことができ、それにともなう電極活物質の構造変化も緩やかになるため、充放電初期サイクルにおける不可逆容量を低減でき、サイクル寿命を向上できる。
【0064】
充電電圧を段階的に増加させる操作を行う場合:図4(h)
図4(h)は、定電圧充電において、充電電圧値VC1で充電を開始して、充電量qC1が図1の蓄電量q1に達した時点(qC1=q1)で、印加電圧値をVC2(VC2>VC1)ヘステツプアップさせ、更に、蓄電量(q2=qC1+qC2 )に達した時点で、印加電圧値をVC3(VC3>VC2)ヘステツプアツプさせ、満充電(Q)まで充電させた場合である。
【0065】
また、前記ステップアップさせる電圧は、変曲点が存在する時の開放電圧に充電時の過電圧分を加算した充電電池電圧と、電解液の分解が起きない上限のカットオフ電圧(Vcut off )を考慮して設定することが好ましい。ここでは、VC1=V1 +η1 (V1:変曲点1での開放電圧,η1:充電における過電圧)、VC2=V2 +η2(V2 :変曲点2での開放電圧、η2:充電における過電圧)、VC3=Vcut off とするのが好ましい。
【0066】
また、本発明においては、充電電圧の増加させる操作を少なくとも1回以上行うことを特徴とするものであり、段階的に複数回もしくは連続的に行っても構わない。また、段階的に増加させる前に、一旦休止時間を設けても構わない。
【0067】
本発明の上記操作においても、充放電初期サイクルにおける不可逆容量を低減でき、サイクル寿命を向上できることがわかった。
【0068】
上記図2〜図4の(b)〜(h)のいずれの操作においても、一定電流で満充電まで充電を行った場合との、満充電後の放電操作による放電量の比較では、(b)〜(h)のいずれの操作においても、放電量が増し、不可逆容量が低減される効果が得られることが確認されている。
【0069】
(二次電池の初期活性化または充電操作を行うための装置)
本発明に関わる二次電池の初期活性化または充電操作を行うための装置の1例を、図5に示す。基本的には、直流電源(200)、充電回路(201)、充電のON/OFFスイッチング回路(202)、電池の充電電流値を検出する充電電流検出回路(203)、二次電池の電圧を検出する電池電圧検出回路(204)、電池の放電電流を検出する放電電流検出回路(205)、放電操作を行う放電負荷回路(207)、放電のON/OFFスイッチング回路(206)、二次電池(210)、充電電流もしくは充電電圧及び放電電流を変化させる信号波発生回路(209)、演算回路を含む制御回路(208)から構成されている。
【0070】
充電回路(201)は、二次電池(206)を定電流、もしくは定電圧充電を行うための回路である。放電負荷回路(207)は、二次電池の放電を行うものであり、放電電流を調整するものである。
【0071】
演算回路を含む制御回路(208)は、充電電流検出回路(203)もしくは放電電流検出回路(205)と電池電圧検出回路(204)から検知された電流値と電圧値から二次電池の蓄電量と開放電圧を演算して、充電のON/OFFスイッチング回路(202)、もしくは放電のON/OFFスイッチング回路(206)、もしくは信号波発生回路(209)に信号を送信することによって、充電電流値もしくは充電電圧値の変更、或いは充放電の切り換え操作、或いは休止操作を行うものである。
【0072】
電流値と電池電圧から開放電圧を演算して充電を制御する方法としては、例えば、本発明の活性化方法における変曲点は、前述したように電池材料によって決定されるために、予め、演算回路に二次電池(210)の充電もしくは放電時の電流値に対する電池電圧と電池開放電圧(または、充放電時の電池電圧)の関係を入力しておき、充電電流検出回路(203)もしくは放電電流検出回路(205)と電池電圧検出回路(204)から検出された電流値と電圧値により、電池開放電圧を算出して、予め入力しておいた変曲点が出現する電池の開放電圧(または、蓄電量)に達した時点で、信号波発生回路(209)、もしくは充電のON/OFFスイッチング回路(202)、もしくは放電のON/OFFスイッチング回路(206)に信号を送信して、充電電流もしくは充電電圧の変更、或いは充放電の切り換え操作、或いは休止操作を行う。
【0073】
または、蓄電量を電流×時間の積算値から演算する方法もある。すなわち、総充電量(充電電流検出回路から検出された電流値×充電時間)から、総放電量(放電電流検出回路から検出された電流値×充電時間)を差し引いた値を演算して、変曲点が出現する蓄電量に達した時点で、信号波発生回路(209)、もしくは充電のON/OFFスイッチング回路(202)、もしくは放電のON/OFFスイッチング回路(206)を作動させて次の条件で充電を制御する。
【0074】
充電のON/OFFスイッチング回路(202)は、充電のON/OFF切り替えを行うための回路であり、演算回路を含む制御回路(208)からの信号によつてON/OFF制御される。
【0075】
放電のON/OFFスイッチング回路(206)は、放電のON/OFF切り替えを行うための回路であり、演算回路を含む制御回路(208)からの信号によってON/OFF制御される。
【0076】
信号波発生回路(209)は、充電電流もしくは充電電圧の信号波を変化させるための回路であり、前述したパルス波、階段状波、ノコギリ状波、正弦波により変化させる。また、演算回路を含む制御回路(208)からの信号によって制御される。
【0077】
充電電流検出回路(203)と放電電流検出回路(205)は、二次電池と直列に接続された電流検出抵抗(RlとR2)の両端の電圧を検出して、電池の充電電流値及び放電電流値を検出する。充電電流検出回路(203)と放電電流検出回路(205)は、検出した電流値を演算回路を含む制御回路(208)に入力する。
【0078】
電池電圧検出回路(204)は、二次電池(210)の開放電圧や、充電電圧や、放電電圧を検出して演算回路を含めた制御回路(208)に入力する。
【0079】
[二次電池]
本発明において充電方法に適応できるリチウムイオンの酸化還元反応を利用した二次電池は、基本的には、図6のように、負極301、正極302、セパレータ及び電解質(電解液)303、電槽(電池ハウジング)304、負極端子305、正極端子306から構成されている。
【0080】
(負極)
本発明の充電方法に用いる二次電池の負極301は、基本的に、集電体と、リチウムイオンを吸蔵・放出できる負極材から構成される。
【0081】
負極材は、金属、リチウム合金、金属酸化物、金属窒化物、炭素材、シリコン、もしくはこれら複合材料を主材とする。特に、負極の主材に多段(多相)のリチウムの挿入電位を有するものを用いたものにより有効である。具体的には、スズ、インジウム、ビスマス、亜鉛、鉛、カドミウムや、これらを含む合金や、これらの複合材等が挙げられる。
【0082】
また、必要に応じて、導電補助材、結着剤等を加える必要がある。導電補助材は、粉体(球状、フレーク状、鱗片状等)或いは繊維状の、アルミニウム、ニッケル、チタン、スチレンスチール、黒鉛、カーボンブラック、ケッチャンブラック、アセチレンブラックなどの非晶質カーボンが使用できる。
【0083】
結着剤としては、電解液に安定なものが好ましく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー等のフッ素樹脂やポリオレフィンやセルロース等が挙げられる。
【0084】
集電体は充放電時の電極反応で効率よく消費する電流を供給する、或いは発生する電流を集電する役目を担っている。したがって、伝導度が高く、かつ電池反応に不活性な材質が望ましい。具体的には、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム、ステンレススチール、白金、パラジウム、金、亜鉛、各種合金、及び上記材料の二種以上の複合金属が挙げられる。集電体の形状としては、板状、箔状、メッシュ状、スポンジ状、繊維状、パンチングメタル、エキスパンドメタル等の形状が採用できる。
【0085】
(正極)
正極は、集電体、正極活物質、導電補助材、結着剤等から構成され、正極活物質と導電補助剤と結着剤等を混合し、集電体上に成形して作製する。
【0086】
正極活物質には、リチウム元素を含有する遷移金属酸化物や遷移金属硫化物が一般に用いられる。遷移金属酸化物や遷移金属硫化物の遷移金属元素としては、部分的にd殻あるいはf殻を有する元素で、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Auを用いる。主には、第一遷移系列金属であるTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuを使用する。
【0087】
特に、リチウムの挿入脱離において、結晶構造変化を生じ、変曲点を有するものは、Mn、Ni元素化合物等が挙げられる。
【0088】
正極に使用する導電補助材は、粉体(球状、フレーク状、鱗片状等)或いは繊維状の、アルミニウム、ニッケル、チタン、スチレンスチール、黒鉛、カーボンブラック、ケッチャンブラック、アセチレンブラックなどの非晶質カーボンが使用できる。
【0089】
結着剤としては、電解液に安定なものが好ましく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー等のフッ素樹脂やポリオレフィンやセルロース等が挙げられる。
【0090】
集電体は充放電時の電極反応で効率よく消費する電流を供給する或いは発生する電流を集電する役目を担っている。したがって、伝導度が高く、かつ電池反応に不活性な材質が望ましい。具体的には、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム、ステンレススチール、白金、パラジウム、金、亜鉛、各種合金、及び上記材料の二種以上の複合金属が挙げられる。集電体の形状としては、板状、箔状、メッシュ状、スポンジ状、繊維状、パンチングメタル、エキスパンドメタル等の形状が採用できる。
【0091】
(セパレータ)
セパレータとしては、負極と正極の短絡を防ぐ役割を持っている。また、電解液を保持する役目を有する場合もある。セパレータはリチウムイオンが移動できる細孔を有し、電解液に不溶で安定である必要があるため、ガラス、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、フッ素樹脂、ポリアミドなどの不織布あるいはミクロポア構造の材料のものが用いられる。また、微細孔を有する金属酸化物フィルムあるいは金属酸化物を複合化した樹脂フィルムも使用できる。特に多層状構造をした金属酸化物フィルムを使用した場合には、デンドライトが貫通しにくく短絡防止に効果がある。難燃材であるフッ素樹脂フィルムあるいは不燃材であるガラスや金属酸化物フィルムを用いた場合には、より安全性を高めることができる。
【0092】
(電解質)
電解質はそのままの状態で使用する場合のほかに、溶媒に溶解した溶液や溶液にポリマーなどのゲル化剤を添加して固定化したものを使用する。一般的には、溶媒に電解質を溶かした電解液を多孔性のセパレーターに保液させて使用する。電解質の導電率は高ければ高いほど好ましく、少なくも25℃での導電率はl×l0-3S/cm以上あることが望ましく、5×l0-3S/cm以上あることがより好ましい。
【0093】
電解質は、H2SO4 、HCl、HNO3などの酸、リチウムイオン(Li+ )とルイス酸イオン(BF4 ―、PF6 ―、ClO4 ―、CF3SO3 ―、BPh4 ―(Ph:フェニル基))から成る塩、およびこれらの混合塩を用いる。上記支持電解質のほかには、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、などの陽イオンとルイス酸イオンとの塩も使用できる。上記塩は、減圧下で加熱したりして、十分な脱水と脱酸素を行っておくことが望ましい。
【0094】
電解質の溶媒としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ニトロベンゼン、ジクロロエタン、ジエトキシエタン、1,2−ジメトキシエタン、クロロベンゼン、γ−ブチロラクトン、ジオキソラン、スルホラン、ニトロメタン、ジメチルサルファイド、ジメチルサルオキシド、ジメトキシエタン、ギ酸メチル、3−メチル−2−オキダゾリジノン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−プロピルシドノン、二酸化イオウ、塩化ホスホリル、塩化チオニル、塩化スルフリルなど、およびこれらの混合液が使用できる。
【0095】
上記溶媒は、活性アルミナ、モレキュラーシーブ、五酸化リン、塩化カルシウムなどで脱水するか、溶媒によっては、不活性ガス中でアルカリ金属共存下で蒸留して不純物除去と脱水を行うのがよい。電解液の漏洩を防止するために、ゲル化することが好ましい。ゲル化剤としては電解液の溶媒を吸収して膨潤するようなポリマーを用いるのが望ましく、ポリエチレンオキサイドやポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどのポリマーが用いられる。
【0096】
[二次電池の構造及び作製方法]
本発明に有効な二次電池の形状としては、例えば、扇平形、円筒形、直方体形、シート形などがある。又、電池の構造としては、例えば、単層式、多層式、スパイラル式などがある。
【0097】
以下では、図7、図8、図9を参照して、電池の形状と構造について説明を行う。図7は単層式扇平形(コイン形)電池の断面図であり、図8はスパイラル式円筒形電池の断面図を、図9は直方体形電池の断面構造を表している。これらのリチウム電池の基本的には図6と同様な構成で、負極、正極、電解質・セパレータ、電池ハウジング、出力端子を有する。
【0098】
図7と図8と図9において、401と503と601は負極、403と506と603は正極、405と508と605は負極端子(負極キャツプまたは負極缶)、406と509と606は正極端子(正極缶または正極キャップ)、407と507と607はセパレータ・電解液、410と510はガスケット、501と600は負極集電体、504は正極集電体、511は絶縁板、512は負極リード、513は正極リード、514と614は安全弁で、609は電池ハウジング(電槽)である。
【0099】
図7に示す扇平形(コイン型)の二次電池では、正極材料層を含む正極403と負極材料層を備えた負極401が少なくとも電解液を保持したセパレータ407を介して積層されており、この積層体が正極端子としての正極缶406内に正極側から収容され、負極側が負極端子としての負極キャップ405により被覆されている。そして正極缶内の他の部分にはガスケット410が配置されている。
【0100】
図8に示すスパイラル式円筒型の二次電池では、正極集電体504上に形成された正極(材料)層505を有する正極と、負極集電体501上に形成された負極(材料)層502を有した負極503が、少なくとも電解液を保持したセパレータ507を介して対向し、多重に巻回された円筒状構造の積層体を形成している。当該円筒状構造の積層体が、負極端子としての負極缶508内に収容されている。また、当該負極缶508の開口部側には正極端子としての正極キャップ509が設けられており、負極缶内の他の部分においてガスケット510が配置されている。円筒状構造の電極の積層体は絶縁板511を介して正極キャップ側と隔てられている。正極506については正極リード513を介して正極キャップ509に接続されている。また負極503については負極リード512を介して負極缶508に接続されている。正極キャップ側には電池内部の内圧を調整するための安全弁514が設けられている。
【0101】
以下では、図7や図8に示した電池の組み立て方法の一例を説明する。
(1)負極層(401、502)と成形した正極活物質層(403、505)の間に、セパレータ(407、507)を挟んで、電池缶(406、508)に組み込む。
(2)電解質を注入した後、電池缶キャップ(405、509)とガスケツト(410、510)を組み立てる。
(3)上記(2)を、かしめることによって、電池は完成する。
【0102】
なお、上述したリチウム電池の材料調製、および電池の組立は、水分が十分除去された乾燥空気中、又は乾燥不活性ガス中で行うのが望ましい。
【0103】
図9の直方体電池の例では、負極601/電解液を含有したセパレータ607/正極603からなる単位セルをセパレータを介して複数個重ね、並列接続されており、これらが電池ケース609(電槽)内に収容されている。負極601は負極端子605に、正極603は正極端子606に接続されている。また、当該二次電池には後述するような安全弁614が設けられている。
【0104】
以下では、図9に示した電池の組み立て方法の一例を説明する。
(1)負極(601)とセパレータ(607)と正極(603)からなる単位セルをセパレータを介して複数個重ね集電体を通じて並列接続した後に、電槽(609)に組み込む。
(2)負極端子(605)、正極端子(606)を接続した後、電解質を注入する。
(3)電槽(609)の蓋を施し密閉することで電池を完成する。
【0105】
上述した二次電池の例における部材の態様について説明する。
【0106】
(ガスケツト)
ガスケット(410、5l0)の材料としては、例えば、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、各種ゴムが使用できる。電池の封口方法としては、図7と図8のようにガスケットを用いた「かしめ」以外にも、ガラス封管、接着剤、溶接、半田付けなどの方法が用いられる。
【0107】
また、図8の絶縁板の材料としては、各種有機樹脂材料やセラミックスが用いられる。
【0108】
(ハウジング(電槽))
本発明における二次電池で各部材を収容する電池ハウジングは、例えば、図7及び図8に示す例のように電池の各電極端子と正極缶及び負極キャップ、負極缶及び正極キャップ等を兼用する。図7に示す例では正極缶406及び負極キャップ405が、図8に示す例では、負極缶508及び正極キャップ509が、夫々出入力端子を兼ねる電池ハウジングとなる。出入力端子を兼ねる電池ハウジングの材料としては、ステンレススチールが好適に用いられる。特に、チタンクラッドステンレス板や銅クラッドステンレス板、ニッケルメッキ鋼板などが多用されている。
【0109】
一方、図9に示す例のように正極出入力端子ないし負極出入力端子が電池ハウジングを兼用しない場合には、電池ハウジングの材料としては、ステンレススチール以外にも亜鉛などの金属、ポリプロピレンなどのプラスチック、または金属もしくはガラス繊維とプラスチックの複合材が挙げられる。
【0110】
(安全弁)
本発明の二次電池には、電池の内圧が高まった時の安全対策として、安全弁(図8に示す例では514、図9に示す例では614)が設けられることが好ましい。安全弁としては、例えば、ゴム、スプリング、金属ボール、破裂箔などが使用できる。
【0111】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0112】
まず、本発明の活性化方法の評価に用いた二次電池について説明する。
【0113】
[二次電池の作製]
本発明では、図8に示した断面構造のAAサイズのリチウム二次電池を作製した。なお、本発明評価の負極には、スズ負極と、グラファイト負極を用いて行った。
【0114】
以下では、図8を参照して、電池の各構成物の作製手順と、電池の組み立てについて負極の作製から説明する。
(1)負極の作製手順
スズ負極の作製手順
▲1▼厚み18ミクロンの銅箔(501負極集電体)上に、スズ板をアノードとし、硫酸スズ電解液中、液温25℃で、撹拌を行いながら、カソードとアノード間に直流電界を印加して、カソード電流密度をl0mA/cm2 とし、20C/cm2 通電して、金属スズから構成される層(502負極層)を形成し、水洗した後に150℃で減圧乾燥して負極を作製した。
【0115】
▲2▼作製した負極を、所定の大きさに切断し、ニッケル線のリード512をスポット溶接で上記電極に接続し、負極503を得た。
【0116】
グラファイト負極の作製手順
▲1▼グラファイト構造の粉末(MCMB:Mesocarbon Microbeads))と結着剤のポリフッ化ビニリデン10重量%を混合し、N−メチル−2−ピロリドンと共に混練して得たペーストを、コーターを用いて厚み18ミクロンの銅箔(501負極集電体)上に塗布、乾燥して、カーボン層(502負極層)を80μmの厚み形成し、150℃で減圧乾燥して負極を作製した。
【0117】
▲2▼作製した負極を、所定の大きさに切断し、ニッケル線のリード512をスポット溶接で上記電極に接続し、負極503を得た。
【0118】
(2)正極606の作製手順
リチウムーコバルト酸化物の作製手順
▲1▼炭酸コバルトと炭酸リチウムを、Li:Co=1:1(原子比)で混合した後、850℃で熱処理して、リチウム−コバルト酸化物を調製した。
【0119】
▲2▼上記▲1▼において調製したリチウム−コバルト酸化物85wt%に、アセチレンブラックの炭素粉5wt%とポリフッ化ビリニデン粉10wt%を混合した後、N−メチル−2−ピロリドンを添加した。
【0120】
▲3▼上記▲2▼で得られたペーストを、厚み20ミクロンのアルミニウム箔(正極集電体504)に塗布乾燥した後、ロールプレスで加圧して150℃で減圧乾燥して正極活物質層の厚み90ミクロンの正極を作製した。
【0121】
▲4▼次いで、所定の大きさに切断し、アルミニウム線のリード513をスポット溶接で上記集電体に接続し、正極506を得た。
【0122】
(3)電解液507の作製手順
▲1▼十分に水分を除去したエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネー卜(DMC)とを、等量混合した溶媒を調製した。
【0123】
▲2▼上記▲1▼で得られた溶媒に、四フッ化ホウ酸リチウム塩をlM(mol/l)溶解したものを電解液として用いた。
【0124】
(4)セパレータ507
▲1▼ポリエチレンの微孔セパレータを用いた。
【0125】
(5)電池の組み立て
組み立ては、露点−50℃以下の水分を管理した乾燥雰囲気下で全て行った。▲1▼負極503と正極506の間にセパレータ507を挟み、セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータの構成になるようにうず巻き状に巻いて、チタンクラッドのステンレススチール材の負極缶508に挿入した。
▲2▼次いで、負極リード512を負極缶508の底部にスボット溶接で接続した。負極缶の上部にネッキング装置でくびれを形成し、ポリプロピレン製のガスケット510付の正極キャップ509に正極リード513をスポット溶接機で溶接した。
▲3▼次に、電解液を注入した後、正極キャップをかぶせ、かしめ機で正極キャップと負極缶をかしめて密閉し電池を作製した。なお、電池は蓄電量に対する開放電圧を測定するためのサンプルと、初充電方法の効果を確めるためのサンプルの個数分作製した。
【0126】
なお、この電池は負極の容量を正極に比べて大きくした正極容量規制の電池とした。
【0127】
[変曲点の求め方]
まず、作製した電池の充放電を行い、種々の蓄電状態の電池の開放電圧と放電量を測定して、蓄電量に対する開放電圧の関係の曲線を求め変曲点を決定した。
【0128】
さらに正極活物質量から計算される電気容量を蓄電量100%とした基準に0.1C(10時間率)相当の定電流充電を充放電クーロン効率が最大になった時点の充電量と電池電圧の関係の曲線を求め、この曲線に発現する変曲点の充電量が、先に求めた開放電圧の変曲点の蓄電量にほぼ一致することを確認した。
【0129】
図10は蓄電量25%(電池電圧3.3V)において第一変曲点が、蓄電量45%(電池電圧3.6V)において第二変曲点が存在するようなスズ負極のリチウム二次電池の0.1C充電における蓄電量に対する電池電圧の関係を示している。
【0130】
なお、変曲点は、曲線及び開放電圧または電池電圧Vの二次導関数(2回微分)d2V/dQ2の符号の変化から求めた(Q:蓄電量)。
【0131】
また、スズ負極と同様に、図11にMCMB負極を用いた場合の定電流充電における蓄電量と電池電圧の関係を示す。蓄電量38%(電圧3.8V)を第一変曲点と決定した。
【0132】
前記の方法で作製したスズ負極を用いた二次電池(前述した変曲点を求めた場合とは別個の組立後の二次電池)において、上述した電圧カーブ、変曲点のデータを用い以下に示す実施例1〜4、及び比較例1の操作条件により、初回の充電を行った。
【0133】
実施例1
変曲点において、一旦放電操作を行った場合の例である。充電時の操作を図12に示す。
【0134】
前記の方法で作製したスズ負極を用いた二次電池を、蓄電量25%まで、0.1C(10時間率)相当の電流値で充電を行い、0.lC相当の電流値で、電気量10%の放電を行った後に、電気量30%(蓄電量45%)充電を行い、電気量15%の放電を行った後に、満充電まで充電を行った。
【0135】
実施例2
変曲点の蓄電量までを、充電と放電を交互に行いながら充電した場合の例である。充電時の操作を図13に示す。
【0136】
蓄電量45%まで充電を0.1C相当の電流値で、充電(電気量2%)−放電(電気量1%)操作を繰り返し行った後に、満充電まで充電した。
【0137】
実施例3
変曲点において、充電電流値を段階的に増加させた場合の例である。充電時の操作を図14に示す。
【0138】
0.05C相当の電流値で、電気量25%(蓄電量25%)まで充電を行った後に、電流値を0.1C相当に増加させて、電気量20%(蓄電量45%)まで充電を行い、更に、電流値を0.5C相当に増加させて、満充電まで充電した。
【0139】
実施例4
変曲点において、充電電圧値を段階的に増加させた場合の例である。充電時の操作を図15に示す。
【0140】
3.3Vの定電圧で、電気量25%(蓄電量25%)まで充電を行った後に、充電電圧値を3.5Vに増加させて、電気量20%(蓄電量45%)まで充電を行い、更に、充電電圧値を3.7Vに増加させて、満充電まで充電した。
【0141】
比較例1
充電電流値を0.1C相当の定電流で、満充電まで充電を行った。充電時の操作を図16に示す。
【0142】
また、前記の方法で作製したMCMB負極を用いた二次電池において、以下実施例5〜7、及び比較例2の操作条件により、初回の充電を行った。
【0143】
実施例5
変曲点において、一旦放電操作を行った場合の例である。充電時の操作を図17に示す。
【0144】
前記の方法で作製したMCMB負極を用いた二次電池を、蓄電量38%まで、0.lC相当の電流値で充電を行い、0.lC相当の電流値で、電気量19%の放電を行った後に、満充電まで充電を行った。
【0145】
実施例6
変曲点において、充電電流値を増加させた場合の例である。充電時の操作を図18に示す。
【0146】
0.05C相当の電流値で、電気量38%(蓄電量38%)まで充電を行った後に、電流値を0.1C相当に増加させて、満充電まで充電した。
【0147】
実施例7
変曲点において、充電電圧値を増加させた場合の例である。充電時の操作を図19に示す。
【0148】
3.8Vの定電圧で、電気量38%(蓄電量38%)まで充電を行った後に、充電電圧値を4.2Vに増加させて、満充電まで充電した。
【0149】
比較例2
充電電流値を0.1C相当の定電流で、満充電まで充電を行った。充電時の操作を図20に示す。
【0150】
(初期の充放電サイクル試験条件)
上記の実施例1〜7及び比較例1〜2の条件で電池組み立て後の初回の充電を行った電池を、0.1C相当の電流値での充放電、20分の休憩時間からなるサイクルを行った。
【0151】
また、放電のカットオフ電圧は、スズ負極を用いた場合は2.8Vに、MCMB負極を用いた場合は2.5Vに設定した。試験は、放電より開始した。
【0152】
なお、初期充放電サイクル時の不可逆容量は、上記の条件で、放電量が100%得られるまで充放電を繰り返した時の不可逆容量の積算量とした。
【0153】
また、充放電サイクル寿命は、上記の充放電を行った後に、以下の条件で試験を行った。
【0154】
(充放電サイクル試験条件)
充放電サイクル試験の条件は、正極活物質量から計算される電気容量を基準に0.5C(2時間率の電流値)の充放電、20分の休憩時問からなるサイクルを1サイクルとした。なお、サイクル寿命は電池容量の60%を切ったサイクル回数とした。また、充電のカットオフ電圧4.5V、放電のカットオフ電圧は、スズ負極を用いた場合は2.8Vに、MCMB負極を用いた場合は2.5Vに設定した。
【0155】
表1に、スズ負極を用いた二次電池における、実施例1〜4の方法で初回の充電を行った場合の不可逆容量と、充放電サイクル寿命の結果を示す。なお、表1の充放電初期サイクルの不可逆容量と寿命の値は、比較例1に対して規格化した値である。
【0156】
また、表2に、MCMB負極を用いた二次電池における、実施例5〜7及び比較例2の方法で、初回の充電を行った場合の不可逆容量と、充放電サイクル寿命の結果を示す。なお、表2の充放電初期サイクルの不可逆容量と寿命の値は、比較例2に対して規格化した値である。
【0157】
【表1】
【0158】
【表2】
【0159】
表1より、スズ負極を用いた二次電池において、実施例1〜4の充電操作を行うことで、定電流で充電した場合の比較例1に対して、充放電初期サイクルの不可逆容量が21〜34%低減でき、充放電サイクル寿命が1.17〜1.25倍向上できることがわかった。
【0160】
また、表2より、MCMB負極を用いた二次電池において、実施例5〜7の充電操作を行うことで、定電流で充電した場合の比較例2に対して、充放電初期サイクルの不可逆容量が14〜24%低減でき、充放電サイクル寿命が1.16〜1.18倍向上できることがわかった。
【0161】
従って、本発明の、電池作製後の最初の充電において、変曲点が存在する充電量で、放電操作を行う、もしくは充電と放電操作を交互に行いながら変曲点まで充電する。または、変曲点において、印加電流値を増加させる、もしくは、印加電圧値を増加させることで、充放電不可逆容量を低減でき、且つ、充放電サイクル寿命を向上できることがわかった。
【0162】
前記で説明した図5の二次電池の初期活性化または充電操作を行うための装置をより具体的に作製した例を以下に示す。
【0163】
装置例1
本発明に係る二次電池または電池パック(複数の二次電池を並列または直列に接続して配置した電池パック構造)の組立後使用前の初期充電もしくは電池性能を引き出すための初期活性化、または通常運用時の充電を行う操作に使用する装置の構成の一例を図21に示す。
【0164】
基本的には、二次電池を本装置と接続するホルダー(701)、二次電池の端子間電圧を検出する電池電圧検出部(702)、二次電池と本装置の充放電部との接続、切断を切り替える回線切替器1(703)、二次電池の充電、放電を切り替える回線切替器2(704)、二次電池の充電または放電電流を制御するところの増幅器1(705)、FET(706)、センス抵抗器1(707)、増幅器2(708)、二次電池の充電または放電電流を検出するところのセンス抵抗器2(709)、増幅器3(710)、二次電池の充電を行うための充電用電力供給部(711)、二次電池の放電を行うための負荷回路から構成される放電用電力供給部(712)、充電または放電の電流もしくは電圧を管理する制御部(713)から構成されている。
【0165】
ここでホルダー(701)は本発明を実施する対象の二次電池または電池パックに応じた形状をしており、二次電池と本装置とを容易かつ確実に電気的に接続する事が可能である。電池電圧検出部(702)は、高い入力インピーダンスで二次電池正負極間の端子間電圧を検出し、この電圧情報は制御部(713)に出力される。回線切替器1(703)は制御部(713)の指令により回線を開閉するもので、図21では2回路連動接点開閉のリレーを示している。回線切替器2(704)は制御部(713)の指令により回線を切り替えるもので、図21では2回路連動切替接点のリレーを示している。二次電池の充電または放電電流の制御は、制御部(713)の指令を受けた増幅器1(705)が電圧信号をFET(706)に出力して回路電流を決定しており、実際の回路電流値はセンス抵抗器1(707)により電流電圧変換されて電圧信号として増幅器2(708)で検出し、増幅器1(705)にフィードバックすることで、温度変化や各デバイスのドリフトの影響を補償し、常に所望の電流となるように行われている。二次電池の充電または放電電流の検出は、センス抵抗器2(709)により電流電圧変換されて電圧信号として増幅器3(710)で行われ、この電圧情報は制御部(713)に出力される。なおこの電流検出部は、前記センス抵抗器1(707)により電流電圧変換されて電圧信号として増幅器2(708)で検出した電圧信号を増幅器1(705)にフィードバックすると同時に制御部(713)にも出力する事で兼用することもできる。
【0166】
制御部(713)は回線切替器1(703)に指令を送り、二次電池と本装置の充放電部との接続、切断を選択することができる。二次電池を充電または放電するときは接続し、二次電池を休止状態にするときは切断とする。なお、二次電池の休止状態時に電池電圧を検7出する必要がなく、かつ完全に回路から分離する必要がある場合は、前記電池電圧検出部(702)の入力を回線切替器1(703)と回線切替器2(704)の間に接続すればよい。制御部(713)は回線切替器2(704)に指令を送り、二次電池の充電、放電を選択することができる。図21において、放電時は704aを704b端子側に704dを704e端子側にそれぞれ接続し、充電時は704aを704c端子側に704dを704f端子側にそれぞれ接続する。更に電池電圧検出部(702)からの電池電圧情報、増幅器3(710)からの充電または放電電流値情報を監視しながら、充電または放電の電流もしくは電圧を決めるために増幅器1(705)に指令を送っている。
【0167】
ここで制御部(713)は、二次電池の電圧変化及び充電または放電を行った電流値と時間を累積することで、電池の蓄電量を認識し、必要に応じ充電電流もしくは充電電圧を信号波にて変化させる事ができる。この信号波とは、矩形波、階段状波、ノコギリ状波もしくはこれらを2つ以上組み合わせた波形である。
【0168】
この信号波は、信号パターンのデータをデジタル・アナログ変換器(以後DACと呼ぶ)で出力する事や信号発生器により出力することが考えられる。このような手段は制御部(713)に内蔵されていても良いが、必ずしも内蔵されている必要はない。またDACのみ内蔵し、信号パターンデータを外部から入力することも構わない。
【0169】
また二次電池の種類毎に必要な信号波が異なる場合、あらかじめ制御部(713)内に複数の信号パターンデータあるいは信号発生器を用意しておき、そのなかの少なくとも1つを選択することも可能である。選択の方法としては、外部から選択信号を入力する、あるいは電池パックとの通信機能を備え、得られた情報から制御部(713)が選択する事が挙げられる。
【0170】
上記実施例では、本発明に係わる装置として、装置内に1つの制御部を備えている例を説明したが、1つの制御部で本発明を実施する複数の装置を制御することが可能である。また装置に備えられる電池ホルダーが1つの例を説明したが、複数のホルダーと、上記説明したものとは別の回線切替器、例えばマルチプレクサを備えて、制御部からの指令で回線を切り替えることで、複数の二次電池に対し、本発明を適応することができる。
【0171】
また、上記充電装置において、前記制御部713は、前記信号波として、複数の波形を出力できるように設定されており、該複数の波形のうち少なくとも一つの波形を選択する手段を有しているのいが好ましい。
【0172】
さらに、上記充電装置において、電池パックとの間を通信する通信手段を備え、該電池パックからの情報に基づいて、前記相違する波形の電流または電圧として、複数の波形が用意された複数の波形のうち、その一つを選択する手段を有しているのが好ましい。
【0173】
装置例2
更に本発明に係わる装置の別の例を図22を用いて説明する。図22は本発明に係る二次電池または電池パックの、組立後使用前の初期充電もしくは電池性能を引き出すための初期活性化または通常運用時の充電を行う操作に使用する装置の一部構成を示すものである。基本的にはn個の電池ホルダー(720aから720n)、n個の電池電圧検出部 (721aから721n)、n個の回線切替器(722aから722n)、n個のバイパス回路部(723aから723n)、図示していない前述図21同様の二次電池の充電、放電を切り替える回線切替器2(704)、二次電池の充電または放電電流を制御するところの増幅器1(705)、FET(706)、センス抵抗器1(707)、増幅器2(708)、二次電池の充電または放電電流を検出するところのセンス抵抗器2(709)、増幅器3(710)、二次電池の充電を行うための充電用電力供給部(711)、二次電池の放電を行うための負荷回路から構成される放電用電力供給部(712)、充電または放電の電流もしくは電圧を管理する制御部(713)から構成されている。
【0174】
本実施例では、二次電池を本装置と接続するホルダー(720aから720n)がn個直列に接続されており、電池電圧検出部(721aから721n)は、それぞれ高い入力インピーダンスで、対応する二次電池正負極間の端子間電圧を検出し、この電圧情報は制御部(713)に出力される。回線切替器(722aから722n)は制御部(713)の指令により回線を切り替えるもので、図22では1回路2接点切替のリレーを示している。バイパス回路部(723aから723n)として、図22では二次電池と同程度の抵抗値を有するシャント抵抗器を示している。
【0175】
制御部(713)は、電池電圧検出部(721aから721n)からの各電池電圧情報、増幅器3(710)からの充電または放電電流値情報を監視しながら、充電または放電の電流もしくは電圧を決めるために増幅器1(705)に指令を送り、必要に応じ充電電流もしくは充電電圧を信号波にて変化させる事は前述同様である。
【0176】
ここで信号波にて変化させる事が有効となるタイミング、すなわち各電池の蓄電量が、全ての電池で全く同一であるとは限らない。そこで本実施例の構成を備えることで、充電電流もしくは充電電圧を信号波にて変化させるに適した状態に達した電池の回線切替器(722aから722n)を順次バイパス回路部(723aから723n)側に切替えて、全ての電池が最適状態となったところで、全ての回線切替器(722aから722n)を電池側に戻し、信号波にて変化させることが可能となる。
【0177】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明は、少なくとも、負極と、正極と、電解質から構成され、蓄電量に対する負極の電位カーブもしくは、正極の電位カーブ、または電池の開放電圧カーブに変曲点が存在する二次電池の電池組み立て後の初充電において、満充電(充電量100%)に達する前に、変曲点が発現する蓄電量に達する以前で、少なくとも充電電流、もしくは充電電圧を信号波にて変化させて、満充電状態まで充電させる工程を含むことを特徴とする二次電池の充電方法またはその装置によって、初期の充放電における不可逆容量を低減でき、且つ充放電サイクル寿命を向上できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】リチウム二次電池の蓄電量に対する、変曲点が存在する電池の開放電圧カーブを示す図である。
【図2】本発明の特徴である活性化工程における充電時の操作方法を説明するための代表的な例を示す図である。
【図3】本発明の特徴である活性化工程における充電時の操作方法を説明するための他の例を示す図である。
【図4】本発明の特徴である活性化工程における充電時の操作方法を説明するための他の例を示す図である。
【図5】本発明に係るリチウム二次電池の活性化工程における充電時の操作に使用される充電回路の構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の二次電池の断面を示す模式図である。
【図7】単層式偏平型電池の概略断面図の一例である。
【図8】スパイラル構造円筒型電池の概略断面図の一例である。
【図9】角形電池の概略構成図の一例である。
【図10】スズ負極を用いた場合の定電流充電における蓄電量と電池電圧の関係を示す図である。
【図11】MCMB負極を用いた場合の定電流充電における蓄電量と電池電圧の関係を示す図である。
【図12】実施例1の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、放電操作を行った場合の例である。
【図13】実施例2の充電時の操作を示す図であり、変曲点の蓄電量までを、充電と放電を交互に行いながら充電した場合の例である。
【図14】実施例3の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、充電電流値を段階的に増加させた場合の例である。
【図15】実施例4の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、充電電圧値を段階的に増加させた場合の例である。
【図16】比較例1の充電時の操作を示す図であり、定電流で、満充電まで充電を行った場合の例である。
【図17】実施例5の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、放電操作を行った場合の例である。
【図18】実施例6の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、充電電流値を増加させた場合の例である。
【図19】実施例7の充電時の操作を示す図であり、変曲点において、充電電圧値を増加させた場合の例である。
【図20】比較例2の充電時の操作を示す図であり、定電流で、満充電まで充電を行った場合の例である。
【図21】本発明に係る二次電池または電池パックの、組立後使用前の初期充電もしくは電池性能を引き出すための初期活性化、または通常運用時の充電を行う操作に使用される装置の構成の一例を示す図である。
【図22】本発明に係る二次電池または電池パックの、組立後使用前の初期充電もしくは電池性能を引き出すための初期活性化、または通常運用時の充電を行う操作に使用する装置の一部構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
200 直流電源
201 充電回路
202 充電ON/OFFスイッチング回路
203 充電電流検出回路
204 電池電圧検出回路
205 放電電流検出回路
206 放電ON/OFFスイッチング回路
207 放電負荷回路
208 演算回路
209 信号波発生回路
210 二次電池
301、401、503、601 負極
302、403、506、603 正極
303、407、507、607 セパレータ及び電解質(電解液)
304、609 電槽(電池ハウジング)
305、405、508、605 負極端子
306、406、509、606 正極端子
410、510 ガスケット
501、600 負極集電体
502 負極層
504 正極集電体
505 正極層
511 絶縁板
512 負極リード
513 正極リード
514、614 安全弁
701、720 二次電池または電池パックのホルダー
702、721 電池電圧検出部
703、704、722 回線切替器1
705、708、710 増幅器1
706 FET
707、709 センス抵抗器1
711 充電用電力供給部
712 放電用電力供給部
713 制御部
723 バイパス回路部
Claims (25)
- 少なくとも負極と、正極と、電解質とから構成され、蓄電量に対する負極の電位カーブもしくは正極の電位カーブ、または電池の開放電圧カーブに、満充電に至らない蓄電領域で変曲点が存在する、二次電池の充電方法において、下記(1)〜(4)の充電電流、或は充電電圧を変動させる操作を少なくとも1回以上行って充電することを特徴とする二次電池の充電方法。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電方向に変動させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる - 前記変動の波形が、矩形波、ステップ(階段)、ノコギリ波、サイン波、またはこれら二つ以上を組み合わせて形成される形状である請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記充電電流、或は充電電圧の変動時に、充電も放電も行わない休止期間を設けることを特徴とする請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記充電方法を二次電池の組立後からの初期の充放電サイクルに適用する請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記初期の充放電サイクルが10サイクル以下である請求項4記載の二次電池の充電方法。
- 前記初期の充放電サイクルが5サイクル以下である請求項5記載の二次電池の充電方法。
- 前記変曲点は、負極または正極を構成する活物質の構造変化を原因として生じる変化点である請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記変曲点が、二次電池の蓄電量に対する負極の電位もしくは正極の電位または二次電池の開放電圧の関係の関数曲線において、ある点を境に凸から凹にもしくは凹から凸に変わる点、またはある点を境に該関数曲線の傾きが一定になる点である請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記二次電池は、リチウムイオンの酸化還元反応を利用した二次電池である請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記負極は、少なくとも集電体、及びリチウムイオンを吸蔵・放出できる金属、またはその合金、金属酸化物、金属窒化物、炭素材、シリコン、またはこれらを負数配合して得た複合材料を該集電体の片面または両面にもうけた電極構造体である請求項1記載の二次電池の充電方法。
- 前記リチウムイオンを吸蔵・放出できる金属、またはその合金は、金属スズまたはスズ合金である請求項10記載の二次電池の充電方法。
- 前記リチウムイオンを吸蔵・放出できる金属、またはその合金は、金属リチウムまたはリチウム合金である請求項10記載の二次電池の充電方法。
- 前記変曲点及び変曲点に対応する蓄電量は、充電処理を行う二次電池と同一構成の二次電池サンプルに基づいて予め計測し求めた値である請求項10記載の二次電池の充電方法。
- 二次電池を充電する装置において、
二次電池の正極及び負極の出入力端子に少なくとも電気的に接続可能な接続部、
該接続部を介して二次電池を充電する充電手段、
該充電手段の充電電流及び/または充電電圧を下記(1)〜(4)のいずれかの通りに変動させる変動手段、
所定の充電量の前後で該充電手段の充電パターンを切り替える手段、
を少なくとも備えていることを特徴とする二次電池の充電装置。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電方向に変動させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる - 前記二次電池を流れる電流及び/または前記二次電池の電圧を検知する手段を有する、請求項14記載の二次電池の充電装置。
- 前記変動の波形が、矩形波、ステップ(階段)、ノコギリ波、サイン波、またはこれら二つ以上を組み合わせて形成される形状である請求項14記載の二次電池の充電装置。
- 前記二次電池が、1個もしくは複数の二次電池を並列または直列に接続してパッケージ内に収納した電池パック構造を有している請求項14記載の二次電池の充電装置。
- 前記電池パックとの間で通信する手段を備えている請求項17記載の二次電池の充電装置。
- 組立後の二次電池を充放電して活性化する装置において、
二次電池の正極及び負極の出入力端子に少なくとも電気的に接続可能な接続部、
該接続部を介して二次電池を充電する充電手段、
該充電手段の充電電流及び/または充電電圧を下記(1)〜(4)のいずれかの通りに変動させる変動手段、
所定の充電量の前後で該充電手段の充電パターンを切り替える手段、
該二次電池を放電する手段、
該二次電池と該充電手段もしくは該放電手段との電気的接続または切断を切り替える手段、
を少なくとも備えていることを特徴とする二次電池の活性化装置。
(1)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量に至る以前で、充電電流を放電方向に変動させる
(2)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を放電方向に変動させる
(3)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電流を増加させる
(4)少なくとも該変曲点の発現する蓄電量において、充電電圧を増加させる - 前記二次電池を流れる電流及び/または前記二次電池の電圧を検知する手段を有する、請求項19記載の二次電池の活性化装置。
- 前記変動の波形が、矩形波、ステップ(階段)、ノコギリ波、サイン波、またはこれら二つ以上を組み合わせて形成される形状である請求項19記載の二次電池の活性化装置。
- 組立後の二次電池を所定の充電量まで充電した後に、所定電位まで放電するもしくは所定の電気量を放電する、充放電を10回以下繰り返す請求項19記載の二次電池の活性化装置。
- 前記充放電の繰り返し回数が5回以下である請求項19記載の二次電池の活性化装置。
- 前記二次電池が、1個もしくは複数の二次電池を並列または直列に接続してパッケージ内に収納した電池パック構造を有している請求項19記載の二次電池の活性化装置。
- 前記電池パックとの間で通信する手段を備えている請求項24記載の二次電池の活性化装置。
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