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JP3681307B2 - フェノール樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂発泡体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井材、壁材、屋根材等の各種建築用断熱材料、冷蔵倉庫用断熱材料等に有用であるフェノール樹脂発泡体の製造方法に関するものであり、特に微細なセル構造を有し、機械強度、断熱性能に優れたフェノール樹脂発泡体の製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
フェノール樹脂発泡体は、フェノールとホルマリンをアルカリ性触媒により縮合したレゾール型フェノール樹脂に界面活性剤、発泡剤、酸性硬化触媒を混合し、常温もしくは加熱して発泡硬化せしめて製造される。その発泡剤として、ジクロロフルオロエタン(HCFC−141b)、1−クロロ−1,1,−ジフルオロエタン(HCFC−142b)等の水素化クロロフルオロカーボン類(HCFC)、あるいは1,1,1,2,−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)等の水素化フルオロカーボン類(HFC)、あるいはペンタン、ブタン等の炭化水素類を用いることは公知である。
【0003】
かつては発泡剤として、トリクロロトリフルオロエタン(CFC−113)、トリクロロモノフルオロメタン(CFC−11)等の低沸点のクロロフルオロカーボン類(CFC)が用いられていたが、クロロフルオロカーボン発泡剤はオゾン層を破壊するという問題があるために、よりオゾン層破壊作用の少ない水素化クロロフルオロカーボン類(HCFC)に発泡剤の代替が進み、また、その水素化クロロフルオロカーボン類(HCFC)も西暦2010年頃までには使用が全面的に禁止される予定であり、近年ではオゾン層破壊作用の無い水素化フルオロカーボン類(HFC)への代替が進められている。ただし、水素化フルオロカーボン(HFC)には地球温暖化係数が高いという別の欠点があり、今後規制が強まっていくことが予想されており、HFCよりも環境上穏やかな発泡剤である炭化水素系の発泡剤を使用していく方向に進みつつある。
【0004】
そして、前述したCFCからHFC、あるいは炭化水素系の発泡剤へと転換を進める際に下記の問題点が生じている。
(a) HFCを発泡剤として用いて得られるフェノール樹脂発泡体は、CFCを発泡剤として得られるものに比較して粗大なセル構造のものであり、圧縮強度等の機械的強度、断熱性能(熱伝導率)に劣った発泡体となってしまう。
【0005】
(b) 炭化水素系発泡剤を用いて得られるフェノール樹脂発泡体は、HFCを発泡剤として得られるものと比較すればセル構造はやや微細であり、機械的強度、脆さに関しては、物性低下は小さいが、発泡ガス自体の熱伝導率が高いために断熱性(熱伝導率)に劣った発泡体となってしまう。上記の問題点に対して、例えば、特表平4−503829号公報では特定のフルオロアルカン(以下PFA)をHCFC、HFCあるいは炭化水素(アルカン、シクロアルカン)に混合して発泡剤として使用することにより熱伝導率、圧縮強度が改善されたフェノール樹脂発泡体が得られることを開示している。しかしながら、PFAも前述のHFC同様に地球温暖化係数が比較的に大きいことから使用の制限が懸念される。また、特開平3−231941号公報にはポリフルオロエーテル類を発泡剤として使用してフェノール樹脂発泡体を製造する方法が開示されている。しかしながら、ポリフルオロエーテル類は、単独あるいはHCFC、HFC、炭化水素類等の発泡剤と混合して使用された場合でも得られた発泡体における熱伝導率や圧縮強度に対する効果が十分でなく、不満足なものであった。特に、もともとセル径が比較的に微細な炭化水素系発泡剤に対してはポリフルオロエーテルを添加してもよりセル径を微細化する効果はほとんど無く、炭化水素系発泡剤を使用して得られるフェノール樹脂発泡体の問題点である熱伝導率が高くなってしまうという問題点は改善されない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、(従来のHFC、炭化水素系発泡剤を用いて製造したフェノール樹脂発泡体の課題であった)粗大なセル径を微細化するという極めて大きな効果を有し、熱伝導率、圧縮強度が大幅に改善されたフェノール樹脂発泡体の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、低沸点の炭化水素類、及び/または水素化フルオロカーボン類(HFC)を発泡剤として用いるフェノール樹脂発泡体の製造方法において、該発泡剤の低沸点の炭化水素類、及び/または水素化フルオロカーボン類(HFC)の合計100重量部に対して、三フッ化塩化エチレンの低重合物を0.1〜10重量部添加することを特徴とするフェノール樹脂発泡体の製造方法である。
【0008】
以下に本発明を詳細に説明する。まず、本発明が従来の技術と大きく異なる点は、低沸点の炭化水素類、水素化フルオロカーボン類(HFC)の発泡剤に、三フッ化塩化エチレンの低重合物を0.1〜10重量添加し用いた点である。本発明の発泡剤に用いられる三フッ化塩化エチレンの低重合物は、一般式(化1)で表わされ、平均分子量の程度により常温で油状のものからワックス状のものまで様々な種類がある。その平均分子量の範囲としては、約500〜1500程度であり、nの範囲としては4〜13程度である。したがって、揮発性は非常に低く、200Paの蒸気圧を示す温度は、油状のもので50℃程度、ワックス状のものでは200℃以上である。
【0009】
【化1】
Figure 0003681307
【0010】
従来、HFCあるいは飽和炭化水素系発泡剤に添加混合して用いられるペルフルオロペンタン(特表平4−503829号公報参照)の50℃における蒸気圧は220kPaであり、本発明の三フッ化塩化エチレンの低重合物に比較して1000倍以上高い蒸気圧を有する物質である。また、特開平3―231941号公報に記載のポリフルオロエーテル類は、沸点として−9〜96℃程度のものであるのに対し、本発明の三フッ化塩化エチレンの低重合物は100℃でも高々1000Paの蒸気圧の物質である。
【0011】
すなわち、従来、HFCあるいは飽和炭化水素系発泡剤に添加混合して用いられる物質は、あくまで発泡剤に相当する性質のもの同士の混合であったのに対して、本発明では、逸散性の極めて低い油状成分をごく僅か添加することによって従来に比べて大きな改良効果が得られるものであって、その基本的な発想を異にするものである。その大きな改良効果とは、まず発泡体のセル径が、従来技術によるものに比べて非常に小さくなることにある。従来技術でのフェノール樹脂発泡体のセル径は高々120μm程度のものが限度であったのに対し、本発明によるフェノール樹脂発泡体は、100μm以下のセル径であって、ボイドも少なく、そのため機械的な強度や脆さが改善されている。そして、セル径が小さいために、輻射熱に対する遮蔽効果が大きくなり、熱伝導率の低い、すなわち断熱性能に優れた発泡体になっていると考える。さらに、微細なセル径を有することは、発泡体を工業的に生産する場合において、発泡体の均質性や安定生産に対しても大きな効果を有すると推定される。
【0012】
次に、本発明によるフェノールフォームの製造方法について説明する。樹脂原料であるレゾール樹脂は、公知の方法によりフェノールとホルムアルデヒドを原料としてアルカリ触媒により40〜100℃の温度範囲で加熱して重合させて得られる。このレゾール樹脂には尿素、アミン類、アミド類、エポキシ化合物、単糖類、でんぷん類、ポバール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ラクトン類等の各種改質剤を添加して使用しても良い。レゾール樹脂組成物は、水分量を調整することにより、適正な粘度にして使用される。樹脂組成物の好適な粘度範囲は、発泡条件により異なるが、40℃における粘度が1000〜50000cps(センチポアズ)であることが好ましく、2000〜30000cpsであることがさらに好ましい。適正な粘度に調整されたレゾール樹脂組成物と発泡剤、三フッ化塩化エチレンの低重合物、界面活性剤、硬化触媒を混合機に導入し、均一に攪拌混合して発泡性樹脂組成物を得る。その際に、界面活性剤はあらかじめレゾール樹脂組成物に混合しておいて、後に混合機に導入しても良いし、これらを別々に混合機に導入しても良い。
【0013】
また、三フッ化塩化エチレンの低重合物を混合する方法は、特に制限されるものではなく、前もってレゾール樹脂組成物と混合しておいて、樹脂組成物とともに混合機に導入する方法や、硬化触媒とともに混合機に導入する方法、あるいは単独で混合機に導入する方法等が考えられる。しかしながら、発泡剤である炭化水素類および/または水素化フルオロカーボン(HFC)にあらかじめ混合溶解せしめ、後に混合機へ導入する方法が少量の添加量で期待する効果が発現するのでより好ましい。
【0014】
発泡剤と混合する三フッ化塩化エチレンの低重合物の割合は、0.1〜10重量である。三フッ化塩化エチレンの低重合物の割合が0.1重量未満では、発泡体のセル径の微細化とそれにともなう圧縮強度の向上、熱伝導率の低下等の効果が十分ではなく、また10重量を超えて添加しても、効果はそれ程変わることはなく、製造コスト的に高価なものとなるので好ましくない。特に、三フッ化塩化エチレンの低重合物のより好ましい添加の割合は、発泡剤に対して0.5〜3.0重量である。
【0015】
前記の三フッ化塩化エチレンの低重合物の添加量(0.1〜10重量)は、得られるフェノール樹脂発泡体に対する割合としては0.01〜1重量%に相当する。また本発明のより好ましい実施の形態としては、発泡剤に気泡核剤として0.01〜5重量程度の窒素を混合溶解せしめて用いることが挙げられる。その混合溶解方法としては、発泡剤の保存容器において発泡剤に窒素を加圧して溶解させても良いし、発泡時に混合機の手前で発泡剤中に導入して混合溶解させても良い。
【0016】
本発明のフェノール樹脂発泡体の製造において、硬化触媒が予めレゾール樹脂組成物と混合されると発泡前に硬化反応が進行し良好な発泡体が得られないので、混合機でレゾール樹脂組成物と硬化触媒とを混合することが望ましい。混合機で混合して得られた発泡性組成物を型枠などに流し込み、加熱処理により発泡硬化を完了させ、本発明のフェノール樹脂発泡体を得ることができる。
【0017】
本発明に用いる硬化触媒としてはトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸などの芳香族スルホン酸を単独または2種類以上混合して使用できる。また、硬化助剤としてレゾルシノール、クレゾール、サリニゲン(o−メチロールフェノール)、p−メチロールフェノールなどを添加しても良い。また、これらの硬化触媒をジエチレングリコール、エチレングリコールなどの溶媒で希釈して用いても良い。本発明で使用する界面活性剤は、フェノール樹脂発泡体製造に使用される周知のものを使用することができる。なかでも非イオン系界面活性剤が有効であり、例えばエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロック共重合体、アルキレンオキサイドとヒマシ油の縮合物、アルキレンオキサイドとノニルフェノール、ドデシルフェノール等のアルキルフェノールとの縮合生成物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系化合物を挙げることができる。これらの界面活性剤は、一種類で用いても良いし、また二種類以上を組み合わせて用いても良い。その使用量についても、特に制限はないが、レゾール樹脂組成物100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲で添加して使用される。
【0018】
次に、本発明におけるフェノール樹脂発泡体の組織、構造、特性の評価方法について説明する。フェノール樹脂発泡体の独立気泡率は、ASTM D2856に従い、次のようにして測定した。まず、発泡体からバンドソーを用いて切り出した巾、長さ、高さそれぞれ各約25mmの立方体試料を、空気比較式比重計1000型(東京サイエンス社製)の標準使用方法により試料容積を測定する。フェノール樹脂発泡体の独立気泡率は、その試料容積から、試料重量と樹脂密度から計算した気泡壁の容積を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見かけの容積で割った値である。なお、本発明では、フェノール樹脂の密度は1.27g/cm3とした。
【0019】
本発明におけるフェノール樹脂発泡体の平均気泡径とは、発泡体断面の50倍拡大写真上に9cmの長さの直線を4本引き、各直線が横切った気泡の数の平均値で1800μmを割った値であり、JISK6402に準じて測定したセル数より計算した平均値である。本発明におけるフェノール樹脂発泡体の熱伝導率は、フェノール樹脂発泡体試料を厚み40mm×巾200mm×長さ200mmの大きさに切り出して、低温板5℃、高温板35℃でJISA1412の平板熱流計法に従い測定した。本発明におけるフェノール樹脂発泡体の密度は、30cm角のフェノール樹脂発泡体を試料とし、この試料の面材を取り除いて重量と見かけ容積を測定して求めた値であり、JISK7222に従い測定した。脆性試験の試験片は、一つの面に表面材を剥がした後の成形スキン面を含むように一辺25±1.5mmの立方体12個を切り出して試料とした。室温乾燥した比重0.65、一辺が19±0.8mmの樫製の立方体24個と試験片12個を、埃が箱の外へ出ないように密閉できる内寸191×197×197mmの樫製の木箱に入れ、毎分60±2回転の速度で600±3回転させる。回転終了後、箱の中身を呼び寸法9.5mmの網に移し、ふるい分けをして小片を取り除き、残った試験片の重量を測定し、試験前の試験片重量からの減少率を計算した値が脆性であり、JISA9511に従い測定した。
【0020】
本発明におけるフェノール樹脂発泡体のフェノール樹脂発泡体の圧縮強さは、JIS K7220に従い、規定ひずみを0.05として測定した。本発明におけるフェノール樹脂発泡体中の三フッ化塩化エチレンの低重合物含有量の確認は、次のようにして行える。50×50×厚みmmの試験片をJISK 7100に規定する標準温度状態3級(温度23±5℃)及び標準湿度状態3級(相対湿度40〜70%)に16時間以上保持したのち、表面材を取り除き重量を精秤する。その試験片を気密性の容器中でピリジンまたはトルエンまたはDMF等から選んだ溶媒と粉砕し、発泡剤及び三フッ化塩化エチレンの低重合物を抽出し、ガスクロマトグラフィー又は液体クロマトグラフィーにより定量する。必要に応じて、ガスクロマトグラフィーにより分離した成分を質量分析機に導入して分子構造を確認してもよい。あるいは、LC−IR(液体クロマトグラフィー−赤外吸収スペクトルメーター)により連続的に抽出成分を同定してもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
(A) レゾール樹脂の合成
まず反応器に37%ホルマリン(和光純薬社製,試薬特級)5000gと99%フェノール(和光純薬社製,試薬特級)3000gを仕込み、プロペラ回転式の撹拌機により撹拌し、温調機により反応器内部液温度を40℃に調整する。次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液を60g加え、反応液を40℃から85℃に上昇させ110分間保持した。その後、反応液を5℃まで冷却する。これをレゾール樹脂A−1とする。一方、別の反応器に37%ホルマリン1080gと水1000gと50%水酸化ナトリウム水溶液を78g加え、尿素(和光純薬社製,試薬特級)1600gを仕込み、プロペラ回転式の撹拌機により撹拌し、温調機により反応器内部液温度を40℃に調整する。次いで、反応液を40℃から70℃に上昇させ60分間保持した。これを、メチロール尿素Uとする。次に、レゾール樹脂A−1にメチロール尿素Uを1350g混合して液温度を60℃に上昇させ1時間保持した。次いで反応液を30℃まで冷却し、パラトルエンスルホン酸一水和物の50%水溶液でpHが6になるまで中和した。この反応液を60℃で脱水処理して粘度を測定したところ、40℃における粘度は6700cpsであった。これを、レゾール樹脂Aとする。
【0022】
【実施例1】
まず、レゾール樹脂Aにペインタッド32(ダウコーニングアジア株式会社製の界面活性剤)を3.5重量部の割合で溶解せしめレゾール樹脂組成物を得た。次に、発泡剤としてのイソペンタン(和光純薬社製、純度99%以上)100重量部に三フッ化塩化エチレンの低重合物、ダイフロイル#10(ダイキン工業株式会社製、平均分子量約900)2.0重量部と、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたもの使用した。硬化触媒としては、パラトルエンスルホン酸一水和物60重量%(和光純薬社製、純度95%以上)とジエチレングリコール40重量%(和光純薬社製、純度98%以上)を混合したものを用いた。上記のレゾール樹脂組成物100重量部と、発泡剤6重量部,硬化触媒13重量部をそれぞれ温調ジャケット付きピンミキサーに供給した。ミキサーから出てきた混合物を、所定量、80℃に予熱しておいた厚み50mm×巾300mm×長さ300mmの箱状型枠内に流し込み、80℃のオーブンに入れ5時間保持して発泡硬化させてブロック状発泡体を成型し、フェノール樹脂発泡体を製造した。型枠の内側には、予め、表面材として、スパンボンド法ポリエステル製不織布(旭化成工業株式会社製エルタスE1040)を貼り付けておき、発泡硬化後に発泡体を容易に型枠から取り出せるようにしておいた。
【0023】
【実施例2】
発泡剤として、イソペンタン100重量部に三フッ化塩化エチレンの低重合物ダイフロイル#100(ダイキン工業株式会社製、平均分子量約1300)0.1重量部と、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたものを使用したことの他は、実施例1と同じ事を繰り返してフェノール樹脂発泡体を製造した。
【実施例3】
発泡剤として、イソペンタン/1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)=80/20(重量比)の混合物100重量部に,三フッ化塩化エチレンの低重合物、ダイフロイル#1(ダイキン工業株式会社製、平均分子量約500)2.0重量部と、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたものを使用したことの他は、実施例1と同じ事を繰り返してフェノール樹脂発泡体を製造した。
【0024】
【実施例4】
発泡剤として、イソペンタン100重量部に三フッ化塩化エチレンの低重合物ダイフロイル#10(ダイキン工業株式会社製、平均分子量約900)10.0重量部と、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたものを使用し、レゾール樹脂組成物100重量部に対して発泡剤量を10重量部としたことの他は実施例1と同じ事を繰り返してフェノール樹脂発泡体を製造した。
【比較例1】
発泡剤としてイソペンタン100重量部に、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたものを使用したことの他は実施例1と同じ事を繰り返してフェノール樹脂発泡体を製造した。
【0025】
【比較例2】
発泡剤として、イソペンタン/1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)=80/20(重量比)の混合物100重量部に、気泡核剤として窒素を0.3重量部溶解させたものを使用したことの他は、実施例1と同じ事を繰り返してフェノール樹脂発泡体を製造した。以上の実施例、比較例のフェノール樹脂発泡体の製造条件をまとめたものを表1に示す。また、発泡体中の三フッ化塩化エチレンの低重合物含有量、平均気泡径、熱伝導率、独立気泡率、密度、圧縮強度、脆性を表2に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003681307
【0027】
【表2】
Figure 0003681307
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、微細化されたセル構造を有し、断熱性能及び圧縮強度等の機械的強度に優れ、脆性が改善されたフェノール樹脂発泡体が得られる。

Claims (1)

  1. 低沸点の炭化水素類、及び/または水素化フルオロカーボン類(HFC)を発泡剤として用いるフェノール樹脂発泡体の製造方法において、該発泡剤の低沸点の炭化水素類、及び/または水素化フルオロカーボン類(HFC)の合計100重量部に対して、三フッ化塩化エチレンの低重合物を0.1〜10重量部添加することを特徴とするフェノール樹脂発泡体の製造方法。
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