JP3598655B2 - 画像形成装置における現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体ドラム表面に形成された静電潜像に対してトナーを供給して静電潜像のトナー現像を行うとともに、感光体ドラム表面上でトナー現像された画像を用紙に転写して画像形成を行うレーザプリンタ等の画像形成装置に使用される現像装置に関し、特に、現像装置に形成されたトナー供給口から排出されたトナーを供給ローラに被着させる際に、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることが可能であり、もって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成可能な画像形成装置における現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザプリンタ等の画像形成装置に使用される現像装置については各種形式の装置が提案されており、かかる現像装置としては、ユニット化されてレーザプリンタに着脱可能に構成された装置が多く、また、トナーを貯留する交換可能なトナーカートリッジを備えるとともに、トナーカートリッジにおける幅方向のほぼ中央位置に形成されたトナー供給用孔とフレーム側に形成されたトナー供給用孔とから構成されるトナー供給口よりトナーを供給するように構成されているのが一般的である。かかる現像装置の一例について図5に基づき説明する。図5は従来の現像装置の要部を模式的に示す説明図である。
【0003】
図5において、現像装置はトナーを収納するとともに、幅方向のほぼ中央位置にトナー供給用の孔が形成されたトナーカートリッジ100を有し、トナーカートリッジ100内には、トナーを撹拌してトナー供給口101からトナーを現像室102側に供給するアジテータ103が設けられている。また、フレームFには、トナーカートリッジ100のトナー供給用孔に対応してトナー供給用孔が形成されており、2つのトナー供給用孔によりトナー供給口101が構成される。上フレームF1と下フレームF2とにより閉塞された現像室102内で下方位置にはトナー供給ローラ104が回転可能に配置されており、このトナー供給ローラ104はトナー供給口101から供給されたトナーを現像ローラ105に供給する。また、現像ローラ105の上方で上フレームF1の内壁には、固定部材106を介してブレード107が固定されており、かかるブレード107は、現像ローラ105の表面に供給されたトナー層の層厚を規制する作用を行う。更に、現像ローラ105は感光体ドラム108と接触するように配置されており、感光体ドラム表面には、画像データに基づいてレーザ光をスキャニングする露光装置(図示せず)により静電潜像が形成される。現像ローラ105は、感光体ドラム108の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して画像のトナー現像を行い、また、感光体ドラム108の表面上でトナー現像された画像は、給紙部(図示せず)から送給された用紙上に転写されて画像の形成が行われるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の現像装置のトナーカートリッジ100においては、トナーカートリッジ100の交換時等にトナーが外部にこぼれて飛散すると、レーザプリンタの他の部分にトナーが付着して汚損されること等を防止する必要上、トナー供給口101は、トナーカートリッジ100の幅方向(図5にて紙面に垂直な方向であり、レーザプリンタの幅方向に一致する)にてほぼ中央位置に1箇所のみしか形成されていないのが通常である。
【0005】
従って、トナーカートリッジ100からトナー供給口101を経て現像室102にトナーを供給する際に、トナーはトナー供給ローラ104の中央部に滞留してしまう傾向が大きく、これよりトナー供給ローラ104の両端部に対するトナーの供給が不足してしまう。かかる場合、トナー供給ローラ104の全体に渡って均一にトナーを供給して被着することができないことから、現像ローラ105及び感光体ドラム108上の静電潜像に対してトナーを均一に供給することができなくなる。これより、用紙上に形成される画像には、その中央部が濃い一方、両側で薄くなる濃度ムラが発生してしまい、良好な画質を有する画像を形成することができない問題がある。
【0006】
前記問題を解消するにはトナー供給口101をトナーカートリッジ100の幅方向の全体に渡って形成してトナーがトナー供給ローラ104の全体に渡って供給されるようにすればよいが、トナー供給ローラ104の両側に供給されたトナーはその部分で滞留してしまう傾向が大きい。このとき、トナーは画像の現像に使用され易い新鮮なトナーから使用されていくので、トナー供給ローラ104の両端部には画像の現像に使用され難い品質の悪いトナーばかりが残留されることとなる。従って、このような場合においても、良好な画質を有する画像を形成することができない問題が残存している。
【0007】
本発明は前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、現像装置に形成されたトナー供給口から排出されたトナーを供給ローラに被着させる際に、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることができ、もって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置における現像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係る現像装置は、電子写真プロセスによって画像の形成を行う画像形成装置における現像装置であって、感光体ドラムに対向配置され感光体ドラムに形成された静電潜像をトナーによって現像する現像ローラと、現像ローラに対向配置され現像ローラにトナーを供給する供給ローラとを有する現像装置において、前記現像ローラ及び供給ローラが設けられた現像室にトナーを供給するためのトナー供給口と、前記トナー供給口の近傍位置に、該トナー供給口の水平方向に配置され、トナー供給口からのトナーを搬送循環しつつ前記供給ローラに被着させる一対の上オーガ部材及び下オーガ部材を備え、上オーガ部材は下オーガ部材の上方に設けられ、前記トナー供給口は現像室における前記供給ローラの軸方向中央位置に形成され、前記下オーガ部材はトナー供給口に対応する位置から前記供給ローラの軸方向両端に向かってトナーを搬送するとともに、前記上オーガ部材はその両端からトナー供給口に対応する位置に向かってトナーを搬送することを特徴とする。
【0009】
前記請求項1の現像装置では、画像形成装置にて画像形成を行う際に、現像室のトナー供給口からトナーが排出されるとともに供給ローラに被着される。このとき、トナー供給口の近傍位置には、一対の上オーガ部材及び下オーガ部材が配置され、各上、下オーガ部材を介してトナーが供給ローラの上方で搬送循環させられるので、トナーは、循環されている間に供給ローラの全体に渡って均一に被着されることとなる。このように、供給ローラに被着されたトナーは現像ローラに供給され、現像ローラは、感光体ドラム表面に形成された静電潜像に対してトナーを供給することにより、静電潜像のトナー現像を行う。この後、感光体ドラム表面でトナー現像された画像は用紙に転写されて、用紙上に画像の形成が行われる。
【0010】
請求項1の現像装置では、トナー供給口の近傍位置に、一対の上オーガ部材及び下オーガ部材が配置され、各上、下オーガ部材を介してトナーが搬送循環させられていることに基づき、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることが可能となり、これにより現像ローラ及び感光体ドラム表面の静電潜像に対してもトナーを均一に供給することが可能となって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することが可能となるものである。
また、下オーガ部材が、現像室の中央位置に形成されたトナー供給口に対応する位置から両端に向かってトナーを搬送し、上オーガ部材が、その両端からトナー供給口に対応する位置に向かってトナーを搬送する。このようにトナーは、下オーガ部材及び上オーガ部材を介して搬送されている間に循環されることとなる。従って、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを被着することが可能となる。
【0011】
更に、請求項2に係る現像装置は、請求項1の現像装置において、前記下オーガ部材にはその中央位置から両端に向かう螺旋状の歯が形成され、前記上オーガ部材にはその両端から中央位置に向かう螺旋状の歯が形成されていることを特徴とする。この請求項3の現像装置では、下オーガ部材は、その中央位置から両端に向かう螺旋状の歯を介して、中央位置から両端に向かってトナーを搬送し、また、上オーガ部材は、その両端から中央位置に向かう螺旋状の歯を介して、両端から中央位置に向かってトナーを搬送する。従って、トナーは、下オーガ部材及び上オーガ部材を介して搬送されている間に循環されることとなり、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを被着することが可能となる。
【0012】
また、請求項3に係る現像装置は、請求項2の現像装置において、前記トナー供給口の形成位置と前記各下オーガ部材及び上オーガ部材の中央位置とは、ほぼ一致していることを特徴とする。かかる請求項4の現像装置では、トナー供給口の形成位置と各下オーガ部材及び上オーガ部材の中央位置とがほぼ一致していることから、トナー供給口から排出されたトナーを各下オーガ部材及び上オーガ部材を介して効率的に搬送循環することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置における現像装置について、本発明をレーザプリンタの現像装置につき具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成について図1、図2に基づき説明する。図1はレーザプリンタにおける主要構成部品の分解斜視図、図2はレーザプリンタの側断面図である。
【0014】
図1において、レーザプリンタPの本体ケース1は、メインフレーム1aとメインカバー1bとを一体的に射出成形等で形成されてなる。メインフレーム1aには、スキャナユニット2、プロセスユニット3、定着ユニット4、及び、給紙ユニット5が上面から装着される。また、メインカバー1bは、かかるメインフレーム1aの四周(前後及び左右両側)外面を覆うものである。さらに、メインフレーム1aの外面とメインカバー1bの内面とで形成される収納凹所33には、駆動モータとギヤ列を含む駆動系ユニット6が、本体ケース1の下方から挿入されて装着固定される。
【0015】
また、メインフレーム1a及びメインカバー1bの上面をトップカバー7で覆っており、かかるトップカバー7には、メインフレーム1aにて上向きに突出形成された操作パネル部1cを貫通させるための孔7a、及び、給紙ユニット5の基部を貫通させるための開口部7bとが形成されている。更に、トップカバー7の前部側(図1中、右方側)には、その両側にて内方に向かって突設された支持軸9aを有する一対のブラケット9(図1中には、その一方のみを示す)が設けられており、各ブラケット9の支持軸9aには、排紙トレイ8の両側に形成された各支持部8aの支持孔8bが支持されている。これにより、排紙トレイ8は、トップカバー7に対して回動可能に支持される。また、トップカバー7の上面において、その両側部7cの上面と中央部7dの上面との間には段差7eが形成されており、かかる段差7eは、排紙トレイ8の不使用時において排紙トレイ8をトップカバー7の中央部7d上に収納するための収納凹部7f(図2参照)を構成する。これにより、排紙トレイ8は、その不使用時にトップカバー7側に収納位置まで回動させることにより収納凹部7fに収納され、また、その使用時に収納位置から収納方向と反対方向に回動させることにより定着ユニット4から排紙される用紙を順次スタックするスタック位置(図2参照)にセットされるものである。
【0016】
次に、レーザプリンタPの内部における概略構成について図2を参照して説明する。図2において、給紙ユニット5におけるフィーダーケース5a内には用紙50が積層状態で収納されており、各用紙50の先端は、フィーダーケース5a内に配設された付勢ばね10aを備えた支持板10を介して給紙ローラ11に向かって押圧されるとともに、駆動系ユニット6から動力伝達されて回転する給紙ローラ11と用紙捌き部材62とによって1枚ずつ分離される。分離された用紙50は、上下一対のレジストローラ13、14にてプロセスユニット3に給送される。
【0017】
ここに、プロセスユニット3は、スキャナユニット2に設けられた後述するレーザ光学系を介して画像データに従って感光体ドラム12の表面に形成された静電潜像に対してトナーを供給することにより潜像のトナー現像を行うためのユニットである。具体的に説明すると、プロセスユニット3は、感光体ドラム12とその上面に当接する転写ローラ17、感光体ドラム12の下方に配置されたスコロトロン型等の帯電器18、給紙方向において感光体ドラム12よりも上流側に配置された現像ローラ19及びトナー供給ローラ20を有する現像装置、更にその上流側に配置されたトナー貯留部としての着脱可能なトナーカートリッジ21、感光体ドラム12よりも下流側に配置されたクリーニングローラ22等から構成されている。
【0018】
また、現像装置の現像室内において、トナー供給ローラ20の上方に一対の下オーガローラ34及び上オーガローラ35が回転可能に配置されている。下オーガローラ34は、トナーカートリッジ21からトナー供給口21A(トナーカートリッジ21のほぼ中央位置に形成された孔とユニットフレーム25に形成された孔とで構成される)を経て現像室に供給されたトナーを、トナー供給ローラ20の上方でトナー供給ローラ20の両端部方向に搬送する作用を行い、また、上オーガローラ35は、トナー供給ローラ20の両端側からトナー供給口21Aに向かってトナーを搬送する作用を行う。このように、各下オーガローラ34、上オーガローラ35を介してトナー供給口21Aから現像室側に供給されたトナーは、トナー供給ローラ20の上方でその両側方向に搬送循環されるものであり、トナーは搬送循環されている間にトナー供給ローラ20に被着しつつ供給されていく。かかる各下オーガローラ34、上オーガローラ35の詳細な構成については後述する。
【0019】
現像ローラ19の上方側でユニットフレーム25の下面には、L字状のブレード固定部材36によりブレード24が固定されている。かかるブレード24は、トナー供給ローラ20から現像ローラ19上に供給されたトナー層の層厚を所定厚に規制するためのものである。
【0020】
更に、感光体ドラム12の外周面は、帯電器18にて形成された帯電層にスキャナユニット2からレーザービームを走査(スキャニング)することにより静電潜像が形成される。トナーカートリッジ21内のトナーは、撹拌体23により撹拌されてトナー供給口21Aから放出された後、トナー供給ローラ20を介して現像ローラ19の外周面に担持され、ブレード24によってトナー層の厚さが規制される。感光体ドラム12に形成された静電潜像は、現像ローラ19からトナーが付着することによって顕像化され、転写ローラ17と感光体ドラム12の間を通る用紙50に転写される。そして、感光体ドラム12上に残ったトナーはクリーニングローラ22で一旦保持された後、所定のタイミングで感光体ドラム12に戻され、現像ローラ19により現像室に回収される。
【0021】
前記のように構成されるプロセスユニット3は、合成樹脂製のユニットフレーム25に組み込むことによりカートリッジ化されており、このカートリッジ化したプロセスユニット3は前記メインフレーム1aに対して着脱可能に装着される。
【0022】
また、スキャナユニット2は公知のレーザ光学系を備えており、所定の画像データに基づきレーザ光学系のスキャニングを行って感光体ドラム12の表面に静電潜像を形成するユニットである。具体的に説明すると、スキャナユニット2は前記プロセスユニット3の下方に配置されており、スキャナユニット2の上面にはスキャナカバー26が取り付けられている。かかるスキャナカバー26は、メインフレーム1aにおける底板部27の上流側に開口部のほとんどを被覆して固定されている。露光ユニットとしてのスキャナユニット2は、スキャナカバー26の下面側に、レーザ発光部(図示せず)、スキャナモータ28、ポリゴンミラー29、レンズ30、反射鏡31等が配置されてなり、レーザ光は、スキャナカバー26にて感光体ドラム12の軸線に沿って延びるように形成された横長のスキャナ孔32に挿嵌されたガラス板33を通過してプロセスユニット3における感光体ドラム12の外周面に照射される。これにより、画像データに従って感光体ドラム12の外周面に静電潜像が露光形成される。このように、スキャナユニット2のレーザ光学系により感光体ドラム12に形成された静電潜像に対しては、前記プロセスユニット3を介してトナーが供給され、静電潜像のトナー現像が行われる。
【0023】
前記のようにプロセスユニット3に送給された用紙50には、プロセスユニット3内で感光体ドラム12に形成された静電潜像に基づくトナー画像が転写され、この後、定着ユニット4に送給される。定着ユニット4では、一対の加熱ローラ15と押圧ローラ16を介して用紙50上に転写されたトナー画像の熱定着が行われる。この後、画像形成された用紙50は、各ローラ15、16によりスタック位置にある排紙トレイ8上に順次スタックされつつ排紙される。ここで、図2において、給紙ユニット5から排紙トレイ8まで送給される用紙50の軌跡Rが二点鎖線にて示されている。
【0024】
次に、プロセスユニット3における現像室の詳細な構成について図3及び図4に基づき説明する。図3はプロセスユニット3の側断面図、図4は現像室の内部を示す正面断面図である。現像室Dは、ユニットフレーム25の上部フレーム25Aの下面に配置された上シール部材37、ユニットフレーム25の下部フレーム25B、及び、現像室Dの両側に配置されスポンジ材から形成された一対のサイドシール部材38(図4参照)により囲まれた空間で構成されている。また、トナー供給ローラ20は、その両端にローラ軸20Aが形成されたローラ軸体20Bの周囲にスポンジ材からなるローラ材20Cを被覆することにより構成されており、各ローラ軸20Aはサイドシール部材38の軸孔に挿嵌されるとともに、その外側にて下部フレーム25Bに対して回動可能に取り付けられた一対の支持板39に支持されている(図4参照)。
【0025】
尚、各支持板39の回転中心は図4中Cで示されている。また、各支持板39は、現像ローラ19をも回転可能に支持しており、付勢バネ(図示せず)を介して図3中時計方向に付勢することにより各支持板39はその回転中心Cの回りに時計方向に回動されて現像ローラ19は感光体ドラム12に当接される。このように、各支持板39には、トナー供給ローラ20、各下、上オーガローラ34、35、及び現像ローラ19を一体に支持されることから、トナー供給ローラ20、各下、上オーガローラ34、35、及び現像ローラ19の間における位置関係の調整をユニットとして容易に行うことができるともに、メンテナンス等も簡単に行うことができる。
【0026】
また、図4に示すように、下オーガローラ34において、その中央位置34Cはトナー供給口21Aの形成位置(トナー供給口21Aの中央位置)にほぼ一致しており、中央位置34Cから両端に向かって螺旋状に形成された螺旋歯34Aを有するとともに、そのローラ軸34Bは、トナー供給ローラ20と同様、各支持板39に支持されている。これにより下オーガローラ34が図3中時計方向に回転された際には、トナー供給口21Aから供給されたトナーは、トナー供給ローラ20の上方にて螺旋歯34Aの螺旋方向に従って順次現像室Dの両側方向(矢印A方向)に搬送される。また、上オーガローラ35において、その中央位置35Cはトナー供給口21Aの形成位置(トナー供給口21Aの中央位置)にほぼ一致しており、その両端から中央位置35Cに向かって螺旋状に形成された螺旋歯35Aを有するとともに、そのローラ軸35Bは、前記と同様、各支持板39に支持されている。これにより上オーガローラ35が図3中時計方向に回転された際には、前記のように下オーガローラ34により現像室Dの両側方向に搬送されたトナーの量が増加して上オーガローラ35にまで達すると、かかるトナーが、螺旋歯35Aの螺旋方向に従ってトナー供給口21Aに向かって(矢印B方向に)順次搬送される。このとき、トナーの一部は、トナー供給口21Aからトナーカートリッジ21内に戻される。このように、画像の現像に使用されないトナーは、前記のように搬送循環されてトナー供給口21A内に戻されることから、トナーが現像室D内に長時間滞留することはなく、従って、トナーカートリッジ21から常時新鮮なトナーが供給され得る。尚、トナーがトナー供給口21A内に戻されない場合であっても、前記のように下オーガローラ34と上オーガローラ35によりトナーの撹拌、循環が行われていることから、現像室D内でトナーが固まったりすることなくトナーの流動性は良好に保持され得る。
【0027】
前記したように、各下オーガローラ34、上オーガローラ35は、トナー供給口21Aから現像室D内に供給されたトナーをトナー供給ローラ20の上方で搬送循環する作用を行うものであり、これによりトナーを局部的に滞留させることなくトナー供給ローラ20の全体に渡って均一にトナーを供給して被着させることができる。また、各下オーガローラ34、上オーガローラ35を介してトナーがトナー供給ローラ20の上方でその両側方向に搬送循環させられることに基づき、トナー供給ローラ20の全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることができ、これにより現像ローラ19及び感光体ドラム12表面の静電潜像に対してもトナーを均一に供給することが可能となって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することができるものである。
【0028】
また、トナーカートリッジ21におけるトナー供給口21Aの形成位置(トナー供給口21Aの中央位置)と各下オーガ部材34及び上オーガ部材35の中央位置34C、35Cとがほぼ一致していることから、トナー供給口21Aから排出されたトナーを各下オーガ部材34及び上オーガ部材35を介してトナー供給ローラ20の上方で効率的に搬送循環することができる。
【0029】
以上詳細に説明した通り本実施形態に係る現像装置では、トナー供給口21Aの近傍位置に、一対の下オーガローラ34及び上オーガローラ35が配置され、下オーガローラ34の螺旋歯34Aを介してトナー供給口21Aから両端に向かってトナーが搬送されるとともに、上オーガローラ35の螺旋歯35Aを介してその両端からトナー供給口21Aに向かってトナーが搬送され、これによりトナーがトナー供給ローラ20の上方でその両側方向に搬送循環させられるように構成したので、その搬送循環を行っている間に常時新鮮なトナーが循環されることとなり、かかるトナーをトナー供給ローラ20の全体に渡って均一に被着することができる。これにより、トナー供給ローラ20を介して現像ローラ19及び感光体ドラム12表面の静電潜像に対してもトナーを均一に供給することができることとなって用紙50に良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することができるものである。
【0030】
また、トナーカートリッジ21におけるトナー供給口21Aの形成位置(トナー供給口21Aの中央位置)と各下オーガ部材34及び上オーガ部材35の中央位置34C、35Cとがほぼ一致していることから、トナー供給口21Aから排出されたトナーを各下オーガ部材34及び上オーガ部材35を介してトナー供給ローラ20の上方で効率的に搬送循環することができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明した通り請求項1の現像装置では、トナー供給口の近傍位置に、一対の上オーガ部材及び下オーガ部材が配置され、各上、下オーガ部材を介してトナーが搬送循環させられていることに基づき、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることができ、これにより現像ローラ及び感光体ドラム表面の静電潜像に対してもトナーを均一に供給することが可能となって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することができるものである。
また、下オーガ部材が、トナー貯留部の中央位置に形成されたトナー供給口に対応する位置から両端に向かってトナーを搬送し、また、上オーガ部材が、その両端からトナー供給口に対応する位置に向かってトナーを搬送するように構成されているので、トナーは、下オーガ部材及び上オーガ部材を介して搬送されている間に循環されることとなり、従って、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを被着することができる。
【0032】
更に、請求項2の現像装置では、下オーガ部材は、その中央位置から両端に向かう螺旋状の歯を介して、その中央位置から両端に向かってトナーを搬送し、また、上オーガ部材は、その両端から中央位置に向かってトナーを搬送するように構成されており、従って、トナーは、下オーガ部材及び上オーガ部材を介して搬送されている間に循環されることとなり、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを被着することができる。
【0033】
また、請求項3の現像装置では、トナー供給口の形成位置と各下オーガ部材及び上オーガ部材の中央位置とがほぼ一致していることから、トナー供給口から排出されたトナーを各下オーガ部材及び上オーガ部材を介して供給ローラの上方で効率的に搬送循環することができる。
【0034】
以上説明した通り本発明は、現像装置に形成されたトナー供給口から排出されたトナーを供給ローラに被着させるについて、供給ローラの全体に渡って常時新鮮なトナーを均一に被着させることができ、もって良好な画質を有する画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置における現像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザプリンタにおける主要構成部品の分解斜視図である。
【図2】レーザプリンタの側断面図である。
【図3】プロセスユニットの側断面図である。
【図4】現像室の内部を示す正面断面図である。
【図5】従来の現像装置の要部を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
3 プロセスユニット
12 感光体ドラム
20 トナー供給ローラ
21 トナーカートリッジ
21A トナー供給口
25 ユニットフレーム
34 下オーガローラ
34A 螺旋歯
34C 下オーガローラの中央位置
35 上オーガローラ
35A 螺旋歯
35C 上オーガローラの中央位置
39 支持板
D 現像室
P レーザプリンタ
Claims (3)
- 電子写真プロセスによって画像の形成を行う画像形成装置における現像装置であって、感光体ドラムに対向配置され感光体ドラムに形成された静電潜像をトナーによって現像する現像ローラと、現像ローラに対向配置され現像ローラにトナーを供給する供給ローラとを有する現像装置において、
前記現像ローラ及び供給ローラが設けられた現像室にトナーを供給するためのトナー供給口と、
前記トナー供給口の近傍位置に、該トナー供給口の水平方向に配置され、トナー供給口からのトナーを搬送循環しつつ前記供給ローラに被着させる一対の上オーガ部材及び下オーガ部材を備え、
上オーガ部材は下オーガ部材の上方に設けられ、
前記トナー供給口は現像室における前記供給ローラの軸方向中央位置に形成され、
前記下オーガ部材はトナー供給口に対応する位置から前記供給ローラの軸方向両端に向かってトナーを搬送するとともに、前記上オーガ部材はその両端からトナー供給口に対応する位置に向かってトナーを搬送することを特徴とする画像形成装置における現像装置。 - 前記下オーガ部材にはその中央位置から両端に向かう螺旋状の歯が形成され、前記上オーガ部材にはその両端から中央位置に向かう螺旋状の歯が形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置における現像装置。
- 前記トナー供給口の形成位置と前記各下オーガ部材及び上オーガ部材の中央位置とは、ほぼ一致していることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置における現像装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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