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JP3435633B2 - 薄膜積層体、薄膜キャパシタ、およびその製造方法 - Google Patents

薄膜積層体、薄膜キャパシタ、およびその製造方法

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Publication number
JP3435633B2
JP3435633B2 JP25890199A JP25890199A JP3435633B2 JP 3435633 B2 JP3435633 B2 JP 3435633B2 JP 25890199 A JP25890199 A JP 25890199A JP 25890199 A JP25890199 A JP 25890199A JP 3435633 B2 JP3435633 B2 JP 3435633B2
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Japan
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thin film
tin
layer
buffer layer
silicon substrate
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効民 李
克彦 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン基板上に
バッファ層を介してエピタキシャル形成された導体薄
膜、およびその製造方法に関する。より具体的には、薄
膜キャパシタ等に用いられる導体薄膜であって、誘電体
薄膜の膜質(結晶性)を向上させることのできる機能を
持つエピタキシャル導体薄膜、およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、BaTiO3、SrTiO3、(B
a,Sr)TiO3、PbTiO3、Pb(Zr,Ti)O
3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3等の誘電体・強誘電
体をシリコン基板上に薄膜形成する技術が盛んに研究さ
れている。とりわけ、残留分極の大きいPZT、PLZ
T等のPb系ペロブスカイト型強誘電体をエピタキシャ
ル成長させることができれば、自発分極を1方向に揃え
ることができ、より大きな分極値と良好なスイッチング
特性を実現することができる。これにより高密度記録媒
体への応用可能性が飛躍的に高まるため、シリコン基板
上に結晶性の良好な強誘電体薄膜を形成する手法の確立
が強く望まれている。
【0003】ところで、PZT、PLZT等の誘電体薄
膜を用いて薄膜キャパシタ等を形成するためには、誘電
体薄膜を上下から導体薄膜で挟み込んだいわゆるMIM
(Metal-Insulater-Metal)構造が一般的に用いられて
いる。しかしながら、この構造においては以下に述べる
理由から強誘電体薄膜の結晶性を向上させることが難し
く、いまだ充分に満足のゆく結晶性を有する強誘電体薄
膜が得られていない。
【0004】すなわち、シリコン基板上に形成する導体
薄膜(下部電極)としてAl、Cu、Ag、Au等の金
属材料を用いると、該下部電極上に強誘電体薄膜を形成
する際に導体薄膜と誘電体薄膜との界面に金属酸化膜が
形成される。この金属酸化膜の存在により、誘電体薄膜
の結晶成長が阻害されてしまう。また、上述の金属材料
はシリコン基板との間で相互拡散が生じやすく、シリコ
ン基板上に半導体素子等が形成されている場合には、そ
の特性を変化させる恐れがある。
【0005】また、導体薄膜としてPtを用いる手法も
考えられる。しかし、PtはMgOやSrTiO3等の
酸化物単結晶基板上にはエピタキシャル成長するが、シ
リコン基板上には直接エピタキシャル成長させることは
できない。従って、シリコン基板上に高い結晶性を有す
る強誘電体薄膜を形成する際には導体薄膜としてとして
Ptを用いることは不適当である(一般に、下層に位置
する導体薄膜の結晶性が良好であるほど、その上に成膜
される強誘電体薄膜の結晶性も良好なものとすることが
できる)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
先にシリコン基板上にバッファ層としてまずTi1-x
xN薄膜をエピタキシャル成長させ(Ti1-xAlx
はシリコン基板上にはエピ成長しやすい)、次いでTi
1-xAlxN薄膜上に導体薄膜としてPt薄膜をエピタキ
シャル成長させる手法を提案した(PtはTi1-xAlx
N上にはエピ成長しやすい)。これにより、エピタキシ
ャルPt薄膜からなる導体薄膜上に、比較的結晶性の良
好な強誘電体薄膜を形成することが可能になった。
【0007】しかしながら、この手法にあっても、特に
CVD法等の高温での成膜手法で強誘電体薄膜を形成す
る場合においては、強誘電体薄膜の組成元素が下部電極
のPt薄膜と反応したり、Pt薄膜の結晶粒界に沿って
拡散する等の現象が生じ、強誘電体薄膜の結晶性を意図
するほどには向上させることができなかった。
【0008】従って本発明の目的は、シリコン基板上に
結晶性の良好な強誘電体薄膜を形成させうる機能を持つ
エピタキシャル導体薄膜(下部電極)およびその製造方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の技術的問題点に鑑
み、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、導体薄膜に用
いる金属材料として面心立方構造を有する白金族元素、
具体的にはIr、Rhを用い、かつIr、Rhをエピタ
キシャル成長させるために、シリコン基板上にバッファ
層としてTiN層またはTi1-xAlxN/TiN層(た
だし0<x≦0.4)を介在して形成することにより、
該導体薄膜上に結晶性の良好な強誘電体薄膜を形成しう
ることを見いだした。
【0010】上述の先行技術において導体薄膜の材料と
して用いられていたPtは、大気中でも酸化されにく
く、かつPZTやPLZT、BST等の強誘電体とも格
子整合しやすいと言う利点を有している。しかし、Pt
はシリコンやPb等の元素と化合物を形成しやすい性質
を有しているため、シリコン基板上に形成された半導体
素子の特性を変化させたり、Pbを含有する強誘電体と
界面において化合物を形成し、上に形成される誘電体薄
膜の結晶性を劣化させる恐れがあった。また、Pt薄膜
の粒界を通過して酸素がPt薄膜の下層に拡散する現象
も見られ、Pt自体は酸化されにくいものの、例えば半
導体素子等、Pt薄膜の下層に位置する素子や膜の特性
に悪影響を与える恐れがあった。
【0011】この点、面心立方構造を有する白金族元素
であるIrやRhは、Ptと同様に導電率が高く、また
Ptに比べて加工が容易である上、酸素の拡散バリア機
能を有しており酸素がIr薄膜を通過して下層に拡散す
る現象は生じない。また、他元素と反応を起こしにくい
ので、Ptを用いたときのような半導体素子の特性の変
化や誘電体薄膜の結晶性の劣化と言った問題を抑制する
ことができる。
【0012】このように、Ir、Rhは結晶性の良好な
強誘電体薄膜を作成するためには、(下部電極の材料と
して)好適な材料であると言える。しかしながら、シリ
コン基板上にIr、Rhを薄膜形成する場合、従来の手
法ではエピタキシャル成長させることが困難であった。
例えば、中村等はSiO2/Si基板上にPZT薄膜キ
ャパシタの下部電極としてIr薄膜をRFマグネトロン
スパッタ法により形成したが(JJAP.Vol34(1995),5
184)、得られたIr薄膜は(111)優先配向膜であ
った。また、堀井等はYSZ/Si基板上にIr薄膜を
スパッタ法により形成したが(第45回応用物理学関係
連合講演会(1998)、講演予稿集29a-Zf-11)、得られた
Ir薄膜は(100)と(111)配向が混在する膜し
か得られていなかった。
【0013】そこで本発明者らは、シリコン基板上にI
r、Rhからなる導体薄膜をエピタキシャル成長させる
ために、シリコン基板上にバッファ層としてTiN層、
あるいはTi1-xAlxN/TiN層(ただし0<x≦
0.4)を介在して形成することにより、IrやRhを
シリコン基板上にエピ成長させうることを見いだし、本
発明を完成させるに到ったものである。
【0014】すなわち、シリコン基板の格子長は0.5
43nm、TiNの格子長は0.424nmであり、シ
リコン基板上にTiN薄膜を格子間の長周期マッチング
モードでエピタキシャル成長させることができる。一
方、Irの格子長は0.384nmでありTiNのそれ
と非常に近似しており、TiN薄膜上にエピタキシャル
成長させることが可能である。
【0015】ところで、エピタキシャルIr薄膜の配向
性をさらに高めるために、Ir薄膜を高温酸素雰囲気中
で成膜する場合がある。この場合、バッファ層に要求さ
れる特性としてIrとの格子整合性に加えてさらに耐高
温酸化特性が要求されることになる。この点、TiNに
おいてTiの一部をAlで置換したTi1-xAlxNを介
在させることによって耐高温酸化特性を向上させること
ができる(但し、x値を増やすに従って結晶性は次第に
劣化する)。Ti1-xAlxNはシリコン基板上よりもT
iN上にエピタキシャル成長しやすく、かつTiNはシ
リコン基板上には結晶性良くエピタキシャル成長する。
したがって、シリコン基板上に、まずTiN薄膜を形成
し、ついでTiN膜上にTi1-xAlxN薄膜を形成する
ことにより、高い結晶性を維持しつつ耐高温酸化特性を
実現したTi1-xAlxN/TiNの2層構造のバッファ
層を形成することができる。なお、Ti1-xAlxNの格
子長は、上述の数値範囲内でx値を変更しても、Irの
格子長と十分に近い値となるので、Ir薄膜のエピタキ
シャル成長を劣化させる懸念はない。
【0016】また、TiN薄膜をエピタキシャルIr薄
膜形成のためのバッファ層として用いる場合、TiN薄
膜の結晶性のみならず、その表面の平坦性も高い平坦性
を有するものであることが望ましい。この点につき実験
を重ねた結果、1〜10nm/分の成膜速度で50〜3
00nmの膜厚にTiN系バッファ層(TiN層および
Ti1-xAlxN/TiN層)を形成することにより、エ
ピタキシャルIr薄膜を形成するために充分な平坦性
(具体的には、表面平均粗さが0.1〜0.5nm)を
実現しうることを見いだした。
【0017】また結晶性の良好な強誘電体薄膜を形成す
るためにIr薄膜を下部電極として用いる場合、Ir薄
膜の結晶性のみならず、その表面の平坦性も高い平坦性
を有するものであることが望ましい。この点につき実験
を重ねた結果、1〜10nm/分の成膜速度で50〜5
00nmの膜厚にIr薄膜を形成することにより、結晶
性の良好な強誘電体薄膜を形成するために充分な平坦性
(具体的には、表面平均粗さが0.1〜1.0nm)を
実現しうることを見いだした。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1実施例、図1]以下、本発
明の薄膜積層体を用いて構成した薄膜キャパシタ、およ
びその製造方法について、図を参照して説明する。
【0019】図1は本実施例の薄膜キャパシタ10の構
造を示す断面図である。図において、1はSi基板、2
はSi基板1上にエピタキシャル成長したTiN薄膜、
3はTiN薄膜2上にエピタキシャル成長したTi0.9
Al0.1N薄膜、4はTi0.9Al0.1N薄膜3上にエピ
タキシャル成長し薄膜キャパシタ10の下部電極となる
Ir薄膜、5はIr薄膜4上にエピタキシャル成長した
PZT薄膜、6はPZT薄膜5上に形成され薄膜キャパ
シタ10の上部電極となるPt薄膜をそれぞれ示してい
る。ここで、TiN薄膜2とTi0.9Al0.1N薄膜3と
で、Ir薄膜4をエピタキシャル成長させるためのバッ
ファ層7を構成している。
【0020】次に、上述の構造の薄膜キャパシタ10の
製造方法について詳細に説明する。
【0021】まず、Si基板1として直径2インチのS
i(100)基板を準備する。その後、このSi基板に
アセトン、エタノール等の有機溶媒中で超音波洗浄を施
し、HF:H2O:エタノール=1:1:10の溶液中
に浸漬し、Si基板表面に形成された自然酸化膜を除去
する。
【0022】次いで、この表面洗浄を施したSi基板を
レーザアブレーション装置の真空容器内に固定配置し、
Si基板表面に以下の表1にまとめた成膜条件で、膜厚
10nmのTiN薄膜2を成膜する。TiNはSi基板
上にエピタキシャル成長しやすいため、このとき得られ
るTiN薄膜2はエピタキシャル膜となる。
【0023】さらに、成膜に使用するターゲットを変更
し、上で得られたTiN薄膜2上に、TiNのTiサイ
トの一部をAl10%で置換したTi0.9Al0.1N薄膜
3を引き続き膜厚90nmに成膜する。このTi0.9
0.1N薄膜3も、TiN薄膜2の結晶性が維持される
ためエピタキシャル膜となる。このとき、真空容器内の
真空度が10-5Torr台でもTi0.9Al0.1N薄膜3がエ
ピタキシャル成長することが確認されているが、より結
晶性の高いエピタキシャル膜を実現するためには10-6
Torr台の真空度を確保することが望ましい。なお、その
他の成膜条件はTiN薄膜2の成膜時と同様である。ま
た、TiN薄膜2、およびTi0.9Al0.1N薄膜3の成
膜に使用するそれぞれのターゲット(TiN焼結体、お
よびTi0. 9Al0.1N焼結体)は、相対密度が90%以
上のもの、より好ましくは95%以上のものを用いるこ
とが望ましい。
【0024】次いで、成膜に使用するターゲットを変更
し、上述のTi0.9Al0.1N/TiN層をバッファ層7
として、Ir薄膜4を引き続き膜厚100nmに成膜す
る。このとき、TiNおよびTi0.9Al0.1Nの格子長
とIrの格子長とは非常に近い値を有しており、成膜さ
れるIr薄膜4はTi0.9Al0.1N薄膜3上にエピタキ
シャル成長する。なお、Ir薄膜4の成膜にはIr金属
ターゲットを用いるが、その純度は99.9%以上のも
のが望ましい。
【0025】なお、上述のTiN薄膜2、Ti0.9Al
0.1N薄膜3、Ir薄膜4は、同一の成膜装置におい
て、形成する薄膜に対応したターゲットを切り換えるこ
とにより連続的に成膜した。ここで、上述の各薄膜の成
膜条件を以下の表1にまとめておく。
【0026】
【表1】
【0027】このようにして得られたエピタキシャルI
r薄膜4上にPZT薄膜を形成することにより、エピタ
キシャル成長したPZT薄膜5を得られる。このPZT
薄膜5上に薄膜キャパシタ10の上部電極として例えば
Pt薄膜6を蒸着等の手法により成膜することにより、
Ir薄膜4、PZT薄膜5、Pt薄膜6とでMIM構造
を構成する薄膜キャパシタ10を実現することができ
る。
【0028】なお、本実施例においては、Ir薄膜4を
エピタキシャル成長させるためのバッファ層としてTi
0.9Al0.1N/TiNの2層からなるバッファ層を用い
たが、TiN薄膜1層だけからなるバッファ層としても
構わない。この場合においてもバッファ層上に形成され
るIr薄膜が同様にエピタキシャル成長することは、各
薄膜の結晶性に関する分析結果(後述)を示す図2から
も理解することができる。
【0029】ここで、上述の製造方法によって得られた
薄膜キャパシタ10の各薄膜の結晶性についての分析結
果について説明する。まず、Si基板上に形成したIr
/Ti0.9Al0.1N/TiNおよびIr/TiNの2種
類の薄膜積層体のXRD回折パターンを図2に示す。こ
の図から明らかなように、いずれの薄膜積層体において
も、Si(001)上にTAN(002)(TiNまた
はTi0.9Al0.1N/TiN)およびIr(002)に
起因するピークのみが検出されており、各薄膜が(00
l)に配向して形成されていることがわかる。
【0030】また、Ir薄膜の膜面内での配向性を確認
するために極点図解析をおこなった。結果を図3に示
す。図から理解できるように、4回対称のピークが得ら
れており、Ir薄膜4がTi0.9Al0.1N/TiN/S
i基板上にきれいにエピタキシャル成長していることが
確認できる。
【0031】なお、従来技術との比較のために、本実施
例のIr薄膜4に相当する部分をPtに置き換えた比較
例を作成した。Pt薄膜部分以外の薄膜構成および成膜
条件は、第1実施例のものと同一である。Pt薄膜の作
成は、純度99.9%以上のPt金属ターゲットを用い
たRFスパッタリング法により、RFパワー200W、
ガス組成比Ar/O2=9/1、成膜時の真空度5×1
-5Torr、成膜温度600℃の条件で成膜を行った。こ
の比較例の薄膜積層体と第1実施例の薄膜積層体の結晶
性の分析結果を以下の表2にまとめる。
【0032】
【表2】
【0033】上述の表2から理解されるように、本実施
例のIr薄膜のほうが比較例のPt薄膜に比べて、結晶
性が良好であり((002)ピークの半値幅が小さい点
から)かつ表面がより平坦で緻密な膜質の導体薄膜が得
られることがわかる。なお、(002)ピークの半値幅
はXRDロッキングカーブから求めた。また表面平均粗
さは、AFMを用いて薄膜表面5μm×5μmの面積に
ついて測定したものである。また、この比較例のPt薄
膜とIr薄膜のそれぞれの表面AFM像を図4に示す。
この図からも確認できるように、比較例のものが網目状
で比較的粗であるのに対し、本実施例のものは表面が平
坦でより緻密であることがわかる。
【0034】なお、上述の実施例ではSi(100)基
板を使用したが、これに限らずSi(111)、Si
(110)等のシリコン基板を使用しても構わない。
【0035】また本実施例においては、エピタキシャル
成長させたIr薄膜を薄膜キャパシタ10の下層電極と
して用いた例を説明したが、エピタキシャルIr/Ti
0.9Al0.1N/TiN/Si基板と言う構造を有する薄
膜積層体は、薄膜キャパシタ以外にも適用することが可
能であり、例えば、DRAM等の電極膜等の用途に使用
することも可能である。 [第2実施例]本発明の第2実施例は、第1実施例のI
r薄膜4に相当する部分をRh薄膜に置き換えた点が特
徴である。Rh電極の成膜にあたっては純度99.9%
以上のRh金属ターゲットを使用した。その他の薄膜の
構成および成膜条件については、第1実施例の薄膜キャ
パシタ10のそれと変わるところはないのでその説明を
省略する。
【0036】Ir電極4をRh電極に置き換えた本実施
例のおいても、XRD回折による分析の結果、Rh薄膜
がエピタキシャル成長していることが確認された。ま
た、本実施例のRh薄膜の表面状態をAFMにより観察
したところ、その表面は平坦でかつ緻密な膜となってい
ることが確認された。
【0037】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、Si
基板上にバッファ層としてエピタキシャル1-xAlx
N/TiN層を介在させ、該バッファ層上に面心立方構
造を有する白金族元素を形成した薄膜積層構造を採用す
ることにより、Si基板上に結晶性の良好な強誘電体薄
膜を形成させ得る機能を有するエピタキシャル導体薄膜
を形成することができる。また、このエピタキシャル導
体薄膜(具体的にはIr、Rh等の白金族元素)上に、
導体薄膜の良好な結晶性を活かして、1軸以上の高い配
向性を有する強誘電体等の機能性薄膜を形成することが
可能になる。
【0038】また、Ir、Rhは強誘電体薄膜の組成元
素やSi基板との間で拡散や反応を起こしにくい。従っ
て、例えばSi基板上に強誘電体を用いた薄膜キャパシ
タを形成する場合に、エピタキシャルIr薄膜を薄膜キ
ャパシタの下部電極として用いれば、Si基板上に形成
されたFET等の半導体素子の特性には影響を与えず、
かつ結晶性の良好な(すなわち化合物を形成して結晶性
を劣化させることなく)強誘電体薄膜を形成することが
可能になる。
【0039】これらにより、Si基板上に強誘電体薄膜
等の機能性薄膜をエピタキシャル成長させることが可能
になり、DRAMやFeRAM等のみならず、焦電素
子、マイクロアクチュエータ、薄膜コンデンサや、その
他の小型圧電素子への応用適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の薄膜キャパシタを示す
断面図である。
【図2】 第1実施例で得られた薄膜積層体のXRD回
折結果である。
【図3】 第1実施例のIr薄膜の膜面内での配向性を
示す極点図解析結果である。
【図4】 比較例および第1実施例のそれぞれの導体薄
膜の表面を示すAFM像である。
【符号の説明】
1 ・・・ Si基板 2 ・・・ TiN薄膜 3 ・・・ Ti0.9Al0.1N薄膜 4 ・・・ Ir薄膜 5 ・・・ PZT薄膜 6 ・・・ Pt薄膜 7 ・・・ バッファ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/285 H01L 27/10 451 301 37/02 21/8242 27/04 C 27/04 H01G 4/06 102 27/10 451 H01L 27/10 651 27/108 37/02 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 C30B 29/02 H01G 4/12 H01G 4/33 H01L 21/285 H01L 21/82 H01L 21/8242 H01L 27/04 H01L 27/10 H01L 27/108 H01L 37/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板と、シリコン基板上にエピ
    タキシャル形成されたバッファ層と、バッファ層上にエ
    ピタキシャル形成された導体薄膜とを有してなる薄膜積
    層体であって、前記バッファ層は、TiN層と、該TiN層上に形成さ
    れたTi 1-x Al x N層(ただし0<x≦0.4)を有
    し、 前記導体薄膜は面心立方構造を有する白金族元素からな
    ることを特徴とする薄膜積層体。
  2. 【請求項2】 シリコン基板と、シリコン基板上にエピ
    タキシャル形成されたバッファ層と、バッファ層上にエ
    ピタキシャル形成された導体薄膜と、導体薄膜上に形成
    された誘電体薄膜と、誘電体薄膜上に形成された上部電
    極とを有してなる薄膜キャパシタであって、前記バッファ層は、TiN層と、該TiN層上に形成さ
    れたTi 1-x Al x N層(ただし0<x≦0.4)を有
    し、 前記導体薄膜は面心立方構造を有する白金族元素からな
    ることを特徴とする薄膜キャパシタ。
  3. 【請求項3】 前記白金族元素は、Ir、Rhのうちの
    いずれかであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    積層体、または請求項2に記載の薄膜キャパシタ。
  4. 【請求項4】 シリコン基板上にバッファ層をエピタキ
    シャル形成する第1の工程と、バッファ層上に面心立方
    構造の白金族導体薄膜をエピタキシャル形成する第2の
    工程と、を有し 前記バッファ層は、TiN層と、該TiN層上に形成さ
    れたTi 1-x Al x N層(ただし0<x≦0.4)を有す
    ことを特徴とする薄膜積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記バッファ層は、1〜10nm/分の
    成長速度で形成され、表面平均粗さが0.1〜0.5n
    mであり、かつ膜厚が50〜300nmであることを特
    徴とする請求項に記載の薄膜積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記白金族導体薄膜は、1〜10nm/
    分の成長速度で形成され、表面平均粗さが0.1〜1.
    0nmであり、かつ膜厚が50〜500nmであること
    を特徴とする請求項4あるいは請求項5に記載の薄膜積
    層体の製造方法。
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