JP3405050B2 - 誘電体薄膜及びその形成方法 - Google Patents
誘電体薄膜及びその形成方法Info
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Description
この誘電体の形成方法に関する。詳しくは残留分極値が
高い誘電体及びその形成方法に関する。
る応用は、焦電形赤外線センサ、圧電素子、電気光学素
子、メモリ素子、キャパシタなど様々なものがある。近
年の半導体技術の進歩による電子部品の小型化、集積化
に伴い、強誘電体素子も小型化、薄膜化が進みつつあ
る。PZT(PbZr1-x Tix O3 ,0≦X≦1)
は、誘電率が大きい他、自発分極が大きく、キュリー温
度が高く、圧電効果、電気光学効果が大きい。又、抗電
場が小さく、分極反転も容易である。
は、基板上に下部電極と誘電体薄膜と上部電極をこの順
で積層したものと、基板を下部電極として用いその上に
直接的に誘電体薄膜と上部電極とをこの順で積層したも
のとがある。
てPZTを用いる場合には、一般に下部電極を形成する
のであるが、この下部電極には酸素との反応が起こらな
い;格子定数がPZTのペロブスカイト構造に近いなど
の理由によりPt又はPt−Ti合金が用いられるのが
一般的である。
この下地層はSi基板表面のSiO2 層上へ形成される
ところから、PtとSiO2 との密着性の向上及びPb
のSiO2 層への拡散を抑制する等の理由より通常の場
合Pt層とSi基板との間にTi層を形成する。
は一般に蒸着又はスパッタリングで行われる。PZT、
PLZTの成膜には、ゾルゲル法、スパッタリング、M
OCVD法などが採用されている。
について本発明者が種々研究を重ねたところ、Pt又は
Pt−Ti合金よりなる下地層の結晶粒径が残留分極値
に相当に影響することが見出された。
ZT系誘電体薄膜の残留分極値を高めることを目的とす
る
Pt系下地層上に形成されたPZT系誘電体薄膜におい
て、該Pt系下地層の結晶粒径が50nm以下であるこ
とを特徴とするものである。
下地層上にPZT系誘電体薄膜を形成する方法におい
て、該Pt系下地層の結晶粒径が50nm以下であるこ
とを特徴とするものである。
下とすることにより、PZT系誘電体薄膜の残留分極値
が通常は50μC/cm2 以上にまで著しく向上する。
i合金下地層が好適である。
れる基板としてはSi基板が好適である。このSi基板
は、熱酸化されることにより表面にSiO2 層が好まし
くは100〜1000nm程度形成される。この基板上
に形成される下地層は格子定数がPZTに近似している
Pt又はPt−Ti合金が用いられる。
wt%以下とりわけ2〜5wt%が好ましい。
りわけ150〜200nmとするのが好ましい。この下
地層はスパッタリング又は電子ビーム蒸着により形成さ
れるのが好ましい。スパッタリング時又は電子ビーム蒸
着時の温度及び成膜速度を制御することにより、形成さ
れた下地層の結晶粒径を50nm以下とすることができ
る。この結晶粒径は10〜45nmであることが特に好
ましい。
以下、成膜速度200Å/min以下、とりわけ20〜
100℃、成膜速度50〜200Å/minであり、こ
の条件とすることにより下地層の結晶粒径を確実に50
nm以下とすることができる。また、200℃以下で電
子ビーム蒸着することにより、下地層の結晶粒径を50
nm以下とすることができる。
下地層と基板との密着性の向上及びPbの拡散防止のた
めにTi層を10〜50nmとりわけ10〜30nm形
成するのが好ましい。
電体薄膜の膜厚は、100〜400nmとりわけ100
〜300nmが好ましい。このPZT膜は、ゾルゲル
法、スパッタリング、CVD法などにより形成できる。
このPZT系誘電体薄膜のPZTの一般式は、PbZr
1-x Tix O3 ,(0≦X≦1)であるが、このXは
0.2<X<0.8であることが好ましい。
ら構成されても良く、Laなどを15モル%以下含んで
いていも良い。
nm以下とすることにより残留分極値が増大する理由は
次の通りであると推察される。
Ti合金はあらゆる成膜条件においてもほぼ[111]
配向する。PZTのペロブスカイト結晶構造は、下地層
3を構成する基板のPt又はPt−Ti結晶粒4の粒径
及び配向に合わせて柱状成長を行う。この結晶粒径が過
大であると、図1(b)のようにPZTの柱状晶1も過
大となり、その結果、過大な柱状晶1同士の間に配向方
向が [111] とは異なる結晶粒2が生成するようにな
る。このように配向方向が [111] 方向に配向してい
ない結晶粒2が多くなることにより残留分極値が低下す
る。
と、図1(a)のように柱状晶1が小さくなり、柱状晶
1間に配向方向が異なった結晶粒が殆ど生成しないよう
になる。即ち、殆どすべての柱状晶が [111] 方向に
配向し、これにより残留分極値が増大する。
について説明する。
ことによりSiO2 層を600nm程度形成した。
り、Ar30sccm、800Wで成膜レート179Å
/minに設定して、基板温度室温(20℃)によりT
i薄膜30nmを形成後、Pt薄膜をAr30scc
m、500Wで成膜レート290Å/minに設定して
基板温度450℃(比較例1)、300℃(比較例
2)、室温(実施例1)にて200nm厚に成膜した。
実施例2では、DCスパッタの代わりに電子ビーム蒸着
により、Ti薄膜(成膜レート50Å/min)及びP
t薄膜(成膜レート20Å/min)をそれぞれ上記と
同厚さに成膜した。
る。なお、結晶粒径の測定は常法に従い、走査型電子顕
微鏡を用いて成膜表面を測定し、粒径を計測してその平
均値を求める方法により行った。
PZT薄膜を作製した。まず、PZT薄膜表面にできる
Pb欠損によるロゼッタを防止するため、スピンコート
により1%PbTi03 溶液を500rpm/min、
3sec、3000rpm/min、15secの条件
で表面に塗布して、400℃、10minの条件で焼成
した。その後、同様に10%PZT(110/52/4
8)溶液を500rpm/min、3sec、3000
rpm/min、15secで表面に塗布して5min
乾燥後、400℃、10minで仮焼成した。その工程
を5回繰り返した後、600℃、60minで焼成して
PZTを結晶化した。これにより膜厚200nmのPZ
T薄膜が得られた。
してD−Eヒステリシスを測定した。表1にこのD−E
ヒステリシスから求めた残留分極値を示す。
i:4wt%)層を形成した実施例及び比較例について
説明する。
2、比較例1,2に準じてSiO2層、Ti薄膜、Pt
−Ti合金薄膜を形成した(ただし、Pt−Ti合金薄
膜の成膜時のレートのみ130Å/minに変え
た。)。
し、残留分極値を測定した。測定結果を下地層の結晶粒
径と共に表1に示す。
ることにより、残留分極値が著しく向上することが明ら
かである。
値が著しく大きい誘電体薄膜が提供される。なお、今後
強誘電体薄膜メモリにおいてますます高集積化が進んで
いくと考えられるが、強誘電体材料が使用されているキ
ャパシタ部分の残留分極による蓄電容量が減少するとα
線によるソフトエラー率が増加し、使用不可能となる。
本発明で作製した強誘電体薄膜を使用した場合、蓄電容
量の低下が抑えられ、ソフトエラーが防止されるという
優れた効果が得られる。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Pt系下地層上に形成されたPZT系誘
電体薄膜において、該Pt系下地層の結晶粒径が50n
m以下であることを特徴とする誘電体薄膜。 - 【請求項2】 請求項1において、前記誘電体薄膜の残
留分極値が50μC/cm2 以上であることを特徴とす
る誘電体薄膜。 - 【請求項3】 請求項1において、Pt系下地層はPt
又はPt−Ti合金層であることを特徴とする誘電体薄
膜。 - 【請求項4】 Pt系下地層上にPZT系誘電体薄膜を
形成する方法において、該Pt系下地層の結晶粒径が5
0nm以下であることを特徴とする誘電体薄膜の形成方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05611096A JP3405050B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 誘電体薄膜及びその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05611096A JP3405050B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 誘電体薄膜及びその形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09239891A JPH09239891A (ja) | 1997-09-16 |
JP3405050B2 true JP3405050B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=13017961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05611096A Expired - Lifetime JP3405050B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 誘電体薄膜及びその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3405050B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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US6502928B1 (en) | 1998-07-29 | 2003-01-07 | Seiko Epson Corporation | Ink jet recording head and ink jet recording apparatus comprising the same |
US7098503B1 (en) | 1998-08-27 | 2006-08-29 | Micron Technology, Inc. | Circuitry and capacitors comprising roughened platinum layers |
CA2438360C (en) * | 2001-12-18 | 2010-02-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Piezoelectric element, ink jet head, angular velocity sensor, manufacturing method thereof, and ink jet printing apparatus |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP05611096A patent/JP3405050B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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