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JP3405050B2 - 誘電体薄膜及びその形成方法 - Google Patents

誘電体薄膜及びその形成方法

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Publication number
JP3405050B2
JP3405050B2 JP05611096A JP5611096A JP3405050B2 JP 3405050 B2 JP3405050 B2 JP 3405050B2 JP 05611096 A JP05611096 A JP 05611096A JP 5611096 A JP5611096 A JP 5611096A JP 3405050 B2 JP3405050 B2 JP 3405050B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
underlayer
dielectric thin
pzt
forming
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP05611096A
Other languages
English (en)
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JPH09239891A (ja
Inventor
均 稲場
政 米澤
勝実 小木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP05611096A priority Critical patent/JP3405050B2/ja
Publication of JPH09239891A publication Critical patent/JPH09239891A/ja
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Publication of JP3405050B2 publication Critical patent/JP3405050B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPZT系誘電体と、
この誘電体の形成方法に関する。詳しくは残留分極値が
高い誘電体及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体のエレクトロニクス分野におけ
る応用は、焦電形赤外線センサ、圧電素子、電気光学素
子、メモリ素子、キャパシタなど様々なものがある。近
年の半導体技術の進歩による電子部品の小型化、集積化
に伴い、強誘電体素子も小型化、薄膜化が進みつつあ
る。PZT(PbZr1-x Tix3 ,0≦X≦1)
は、誘電率が大きい他、自発分極が大きく、キュリー温
度が高く、圧電効果、電気光学効果が大きい。又、抗電
場が小さく、分極反転も容易である。
【0003】Si基板上に形成される薄膜コンデンサに
は、基板上に下部電極と誘電体薄膜と上部電極をこの順
で積層したものと、基板を下部電極として用いその上に
直接的に誘電体薄膜と上部電極とをこの順で積層したも
のとがある。
【0004】Si半導体メモリ用のキャパシタ材料とし
てPZTを用いる場合には、一般に下部電極を形成する
のであるが、この下部電極には酸素との反応が起こらな
い;格子定数がPZTのペロブスカイト構造に近いなど
の理由によりPt又はPt−Ti合金が用いられるのが
一般的である。
【0005】なお、デバイス製造プロセスにおいては、
この下地層はSi基板表面のSiO2 層上へ形成される
ところから、PtとSiO2 との密着性の向上及びPb
のSiO2 層への拡散を抑制する等の理由より通常の場
合Pt層とSi基板との間にTi層を形成する。
【0006】このPt層、Pt−Ti層、Ti層の成膜
は一般に蒸着又はスパッタリングで行われる。PZT、
PLZTの成膜には、ゾルゲル法、スパッタリング、M
OCVD法などが採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】PZT系強誘電体薄膜
について本発明者が種々研究を重ねたところ、Pt又は
Pt−Ti合金よりなる下地層の結晶粒径が残留分極値
に相当に影響することが見出された。
【0008】本発明は、Pt系下地層上に形成されたP
ZT系誘電体薄膜の残留分極値を高めることを目的とす
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体薄膜は、
Pt系下地層上に形成されたPZT系誘電体薄膜におい
て、該Pt系下地層の結晶粒径が50nm以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0010】本発明の誘電体薄膜の形成方法は、Pt系
下地層上にPZT系誘電体薄膜を形成する方法におい
て、該Pt系下地層の結晶粒径が50nm以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0011】このように下地層の結晶粒径を50nm以
下とすることにより、PZT系誘電体薄膜の残留分極値
が通常は50μC/cm2 以上にまで著しく向上する。
【0012】この下地層としては、PtまたはPt−T
i合金下地層が好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、下地層が形成さ
れる基板としてはSi基板が好適である。このSi基板
は、熱酸化されることにより表面にSiO2 層が好まし
くは100〜1000nm程度形成される。この基板上
に形成される下地層は格子定数がPZTに近似している
Pt又はPt−Ti合金が用いられる。
【0014】Pt−Ti合金におけるTiの含有率は4
wt%以下とりわけ2〜5wt%が好ましい。
【0015】この下地層の厚さは100〜300nmと
りわけ150〜200nmとするのが好ましい。この下
地層はスパッタリング又は電子ビーム蒸着により形成さ
れるのが好ましい。スパッタリング時又は電子ビーム蒸
着時の温度及び成膜速度を制御することにより、形成さ
れた下地層の結晶粒径を50nm以下とすることができ
る。この結晶粒径は10〜45nmであることが特に好
ましい。
【0016】スパッタリングの好適な条件は、200℃
以下、成膜速度200Å/min以下、とりわけ20〜
100℃、成膜速度50〜200Å/minであり、こ
の条件とすることにより下地層の結晶粒径を確実に50
nm以下とすることができる。また、200℃以下で電
子ビーム蒸着することにより、下地層の結晶粒径を50
nm以下とすることができる。
【0017】なお、この下地層とSi基板との間には、
下地層と基板との密着性の向上及びPbの拡散防止のた
めにTi層を10〜50nmとりわけ10〜30nm形
成するのが好ましい。
【0018】この下地層の上に形成されるPZT系の誘
電体薄膜の膜厚は、100〜400nmとりわけ100
〜300nmが好ましい。このPZT膜は、ゾルゲル
法、スパッタリング、CVD法などにより形成できる。
このPZT系誘電体薄膜のPZTの一般式は、PbZr
1-x Tix3 ,(0≦X≦1)であるが、このXは
0.2<X<0.8であることが好ましい。
【0019】このPZT系誘電体薄膜は、PZTのみか
ら構成されても良く、Laなどを15モル%以下含んで
いていも良い。
【0020】本発明において、下地層の結晶粒径を50
nm以下とすることにより残留分極値が増大する理由は
次の通りであると推察される。
【0021】下部電極たる下地層表面のPt又はPt−
Ti合金はあらゆる成膜条件においてもほぼ[111]
配向する。PZTのペロブスカイト結晶構造は、下地層
3を構成する基板のPt又はPt−Ti結晶粒4の粒径
及び配向に合わせて柱状成長を行う。この結晶粒径が過
大であると、図1(b)のようにPZTの柱状晶1も過
大となり、その結果、過大な柱状晶1同士の間に配向方
向が [111] とは異なる結晶粒2が生成するようにな
る。このように配向方向が [111] 方向に配向してい
ない結晶粒2が多くなることにより残留分極値が低下す
る。
【0022】下地層3の結晶粒径が50nm以下になる
と、図1(a)のように柱状晶1が小さくなり、柱状晶
1間に配向方向が異なった結晶粒が殆ど生成しないよう
になる。即ち、殆どすべての柱状晶が [111] 方向に
配向し、これにより残留分極値が増大する。
【0023】
【実施例】 実施例1,2、比較例1,2 まず、下地層としてPt層を形成した実施例及び比較例
について説明する。
【0024】Si(100)ウエハー表面を熱酸化する
ことによりSiO2 層を600nm程度形成した。
【0025】次いで、この基板上にDCスパッタによ
り、Ar30sccm、800Wで成膜レート179Å
/minに設定して、基板温度室温(20℃)によりT
i薄膜30nmを形成後、Pt薄膜をAr30scc
m、500Wで成膜レート290Å/minに設定して
基板温度450℃(比較例1)、300℃(比較例
2)、室温(実施例1)にて200nm厚に成膜した。
実施例2では、DCスパッタの代わりに電子ビーム蒸着
により、Ti薄膜(成膜レート50Å/min)及びP
t薄膜(成膜レート20Å/min)をそれぞれ上記と
同厚さに成膜した。
【0026】各Pt膜の結晶粒径は表1に示す通りであ
る。なお、結晶粒径の測定は常法に従い、走査型電子顕
微鏡を用いて成膜表面を測定し、粒径を計測してその平
均値を求める方法により行った。
【0027】このPt下地層表面上にゾルゲル法により
PZT薄膜を作製した。まず、PZT薄膜表面にできる
Pb欠損によるロゼッタを防止するため、スピンコート
により1%PbTi03 溶液を500rpm/min、
3sec、3000rpm/min、15secの条件
で表面に塗布して、400℃、10minの条件で焼成
した。その後、同様に10%PZT(110/52/4
8)溶液を500rpm/min、3sec、3000
rpm/min、15secで表面に塗布して5min
乾燥後、400℃、10minで仮焼成した。その工程
を5回繰り返した後、600℃、60minで焼成して
PZTを結晶化した。これにより膜厚200nmのPZ
T薄膜が得られた。
【0028】次に真空蒸着法により上部電極を金で作製
してD−Eヒステリシスを測定した。表1にこのD−E
ヒステリシスから求めた残留分極値を示す。
【0029】実施例3,4、比較例3,4 下地層としてPt−Ti合金(Pt:96wt%,T
i:4wt%)層を形成した実施例及び比較例について
説明する。
【0030】SiO2 層の形成及び成膜法を実施例1,
2、比較例1,2に準じてSiO2層、Ti薄膜、Pt
−Ti合金薄膜を形成した(ただし、Pt−Ti合金薄
膜の成膜時のレートのみ130Å/minに変え
た。)。
【0031】その後、上記と同様にして上部電極を形成
し、残留分極値を測定した。測定結果を下地層の結晶粒
径と共に表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の通り、結晶粒径を50nm以下とす
ることにより、残留分極値が著しく向上することが明ら
かである。
【0034】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、残留分極
値が著しく大きい誘電体薄膜が提供される。なお、今後
強誘電体薄膜メモリにおいてますます高集積化が進んで
いくと考えられるが、強誘電体材料が使用されているキ
ャパシタ部分の残留分極による蓄電容量が減少するとα
線によるソフトエラー率が増加し、使用不可能となる。
本発明で作製した強誘電体薄膜を使用した場合、蓄電容
量の低下が抑えられ、ソフトエラーが防止されるという
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下地層上に生成する柱状晶を示す模式的な断面
図である。
【符号の説明】
1 柱状晶( [111] 配向) 3 下地層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 3/00 H01B 3/00 F H H01G 4/12 394 H01G 4/12 394 (56)参考文献 特開 平9−20980(JP,A) 特開 平7−111107(JP,A) 特開 平9−153598(JP,A) 特開 平8−273436(JP,A) 特開 平7−57535(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/00 - 3/14 C04B 35/49

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pt系下地層上に形成されたPZT系誘
    電体薄膜において、該Pt系下地層の結晶粒径が50n
    m以下であることを特徴とする誘電体薄膜。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記誘電体薄膜の残
    留分極値が50μC/cm2 以上であることを特徴とす
    る誘電体薄膜。
  3. 【請求項3】 請求項1において、Pt系下地層はPt
    又はPt−Ti合金層であることを特徴とする誘電体薄
    膜。
  4. 【請求項4】 Pt系下地層上にPZT系誘電体薄膜を
    形成する方法において、該Pt系下地層の結晶粒径が5
    0nm以下であることを特徴とする誘電体薄膜の形成方
    法。
JP05611096A 1996-03-13 1996-03-13 誘電体薄膜及びその形成方法 Expired - Lifetime JP3405050B2 (ja)

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CA2438360C (en) * 2001-12-18 2010-02-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Piezoelectric element, ink jet head, angular velocity sensor, manufacturing method thereof, and ink jet printing apparatus

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