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JP3447114B2 - 無臭生分解性プラスチック及びこれを用いた食品用積層体 - Google Patents

無臭生分解性プラスチック及びこれを用いた食品用積層体

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Publication number
JP3447114B2
JP3447114B2 JP12702694A JP12702694A JP3447114B2 JP 3447114 B2 JP3447114 B2 JP 3447114B2 JP 12702694 A JP12702694 A JP 12702694A JP 12702694 A JP12702694 A JP 12702694A JP 3447114 B2 JP3447114 B2 JP 3447114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biodegradable plastic
odorless
odor
plastics
laminate
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP12702694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07310005A (ja
Inventor
柊三 大原
良一 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goyo Paper Working Co Ltd
Original Assignee
Goyo Paper Working Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goyo Paper Working Co Ltd filed Critical Goyo Paper Working Co Ltd
Priority to JP12702694A priority Critical patent/JP3447114B2/ja
Publication of JPH07310005A publication Critical patent/JPH07310005A/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無臭生分解性プラスチ
ック及び該プラスチックを用いた食品用積層体に関し、
更に詳しくは、ヒートシール性が良好で且つヒートシー
ル時において臭気の発生が少なく、実質的に臭気のない
成形体を提供し得る無臭生分解性プラスチック及び該プ
ラスチックを用いた食品用積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療、農業、包装等の各分野にお
いて、生分解性プラスチックが利用されている。生分解
性プラスチックの中で、特にその原料が微生物代謝物質
由来のものは、プラスチック自身特有の臭気をもち、加
工された製品においてもその特有の臭気は残存してい
る。また、生分解性プラスチックは熱的分解を受け易
く、したがって成形加工時には熱分解が起こり、その分
解生成物は強い臭気を発する。このようなことが生分解
性プラスチックの用途を狭くしている。この問題に対し
て、最終成形加工時、例えばヒートシール時に極力熱分
解をおさえた温度条件にてシールをするなどの方法がと
られているものの、従来のオレフィン系プラスチックに
比してシール不良やシール作業効率の低下がみられる
上、上記のように制約された条件で加工されたとして
も、得られた製品には、やはり樹脂特有の臭気が残存し
ている。以上のような問題が、生分解性プラスチックの
汎用、特に食品用途への応用展開を困難なものにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ヒートシー
ル性が良好で且つヒートシール時において臭気の発生が
少なく、実質的に臭気のない成形体を与える無臭生分解
性プラスチック及び該プラスチックを用いた食品用積層
体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】生分解性プラスチックの
臭気原因成分は、熱時であれば、その分解生成物として
低級脂肪酸類や一部アルデヒド類の生成が考えられる。
一方、樹脂自身の臭気については、微生物の代謝に由来
するものや低重合体などが考えられる。このような臭い
原因物質に対して有効に働く脱臭剤としては、物理的吸
着によって脱臭する多孔性活性物質や、臭気成分を酸化
還元作用によって分解する触媒物質とがある。
【0005】多孔性活性物質としては、活性炭、活性白
土、酸性白土、天然ゼオライト、合成疎水性ゼオライト
及び親水性ゼオライト、ベントナイト、セピオライト、
シリカ、MgOとSiO2 の混合物、MgOとSiO2
の複合体等が挙げられる。触媒物質としては、鉄−マン
ガン系、白金系、パラジウム−白金系、酸化マンガン
系、シリカ−アルミナ系(ゼオライト系)、さらに光触
媒作用をもつTiO2 系等の無機系の他、有機系の酵素
やフタロシアニン系人工酵素などが挙げられる。これら
の物質は単独又は2種以上混合して用いられ、多孔性活
性物質と触媒物質との併用も可能である。とりわけ、触
媒物質との併用は、多孔性活性物質の吸着した臭気物質
を触媒物質が分解し、その結果、多孔性活性物質は再度
臭気物質の吸着が可能となり、これの繰り返しにより多
孔性活性物質の脱臭機能の持続性がより向上する。
【0006】ゼオライトは、主に四面体に配位したSi
2 とAl2 3 から構成される無機の結晶性化合物で
ある。中でも疎水性ゼオライトは、四面体に配位したS
iO2 /Al2 3 のモル比においてSiO2 リッチ
で、その比の値が35以上のゼオライトをいい、とりわ
け低級脂肪、アルデヒド類等の臭気原因物質を吸着する
能力が大きく、さらにSi−O−Si結合は疎水性を示
すので水分子を吸着しにくくなり、吸湿による脱臭効果
の低下がなく、長期にわたり安定した脱臭効果を持続す
るので好適である。脱臭剤の粒径は、0.1〜10μm
(平均粒径)の範囲が好適であり、この範囲を逸脱する
と生分解性プラスチックの加工性が悪くなる。
【0007】生分解性プラスチックは、微生物により、
完全に生分解されるプラスチックで、(1)ポリヒドロ
キシブチレートやその重合体など微生物により生産され
たプラスチック、(2)セルロースやアミロースなどの
天然高分子を化学修飾したプラスチック、(3)石油化
学系原料から合成されたポリエステル系共重合体プラス
チックなどがある。中でも、微生物により生産されるプ
ラスチック、例えば、微生物産生ポリエステルである3
−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートか
らなる共重合体樹脂は、樹脂自身は無論、加工された製
品においても特有の強い臭気をもち、脱臭剤を添加して
無臭化するのに好適である。
【0008】生分解性プラスチックへの脱臭剤の添加量
は、添加されるプラスチック及び脱臭剤の種類などによ
り異なるが、約0.5〜10重量%が好ましく、加工時
の脱臭も期待する場合は、2重量%以上が好ましい。
0.5重量%未満では、脱臭効果が乏しく、10重量%
を超えると加工性、ヒートシール性などが低下する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳しく
説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。尚、以下の記載において、特に断らない限り、
「%」は「重量%」を表す。
【0010】実施例1 生分解性プラスチックとして「BIOPOL−D610
G」(融点=136℃MI±R=8g/10分、密度=
1.25、英国ICI社製)95%に脱臭剤として疎水
性ゼオライト「アブセンツ#3000」(平均粒径 5
μm、SiO2/Al2 3 モル比=100、米国UO
P社製、ユニオン昭和株式会社販売)の乾燥済みパウダ
ー5%を添加し、ペレタイザーによりダイ温度160℃
で疎水性ゼオライト添加ペレットを作製した。基材とし
ては、カップ紙(坪量=220g/m2、日本紙業株式会
社製)を用いた。通常の押出ラミネーターにより冷却ロ
ールにマットロールを使用し、疎水性ゼオライト添加ペ
レットをダイ温度170℃で、カップ紙の接液面側に厚
さ20μmで押出した。得られた積層体を用いて下記の
方法で臭気評価を行った。
【0011】(臭気評価)積層体の臭気の評価は、得ら
れた積層体をA4判に裁断し、各20枚を茶封筒に入れ
押出ラミネート後1昼夜放置した後茶封筒を開封し、中
にこもった臭気を評価した。また、ヒートシール時の臭
気の評価は、積層体のA4判を2枚重ね合わせ、ラミ面
/ラミ面四方をシール温度250℃でヒートシールを行
い封筒状のものを得た。得られたシール済み積層体を1
昼夜放置した後シールの一方を開封し、中にこもった臭
気を評価した。臭気の評価は、5名の専門パネラーによ
り、表1に示した6段階臭気強度表示法により行ない、
得られた強度はパネラー5名の平均値(四捨五入)で示
した。
【0012】
【表1】
【0013】尚、ヒートシール性の評価はシール温度2
50℃の条件で、そのシール部分が完全に紙層で破壊す
ることを確認した。
【0014】評価結果を表2に示す。ヒートシール時に
おいても、また得られた積層体もともに臭気を認めず、
食品関連用途への応用も可能なものであった。また押出
ラミネート時の製膜性、ヒートシール性とも充分であっ
た。
【0015】実施例2 生分解性プラスチックとして実施例1で使用した樹脂を
用い、これに疎水性ゼオライトとして「ZSM−5型」
(平均粒径=5μm、SiO2 /Al2 3 モル比=2
80、スエーデン エカ・ノーベル・アクチエボラーグ
社製)の乾燥済みパウダーを1%添加し実施例1と同様
にして疎水性ゼオライト添加ペレットを作製した。さら
に基材として実施例1で使用したカップ紙を用い、実施
例1と同様の構成の積層体を得て臭気評価した。評価結
果を表2に示す。疎水性ゼオライトの添加量が少量であ
るため、ヒートシール時の臭気は若干認められるもの
の、ラミネート後の積層体については臭気は認められな
かった。
【0016】比較例1 脱臭剤を添加しないこと以外は実施例1と同様の構成の
積層体を得て臭気評価を行った。評価結果を表2に示
す。積層体は勿論のこと、ヒートシール時にあっては強
い臭気が感じられた。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明によれば、ヒート
シール性が良好で且つヒートシール時において臭気の発
生が少なく、実質的に臭気のない成形品を与える生分解
性プラスチック及び該プラスチックを用いた食品用積層
体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリヒドロキシブチレートやその重合体
    など微生物により生産されたプラスチック、セルロース
    やアミロースなどの天然高分子を化学修飾したプラスチ
    ック、石油化学系原料から合成されたポリエステル系共
    重合体プラスチックから選ばれた生分解性プラスチック
    に脱臭剤を添加してなる無臭生分解性プラスチック。
  2. 【請求項2】 生分解性プラスチックが3−ヒドロキシ
    ブチレートと3−ヒドロキシバリレートからなる共重合
    体樹脂である請求項1記載の無臭生分解性プラスチッ
    ク。
  3. 【請求項3】 脱臭剤が疎水性ゼオライトである請求項
    1又は2記載の無臭生分解性プラスチック。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無
    臭生分解性プラスチックを紙基材上に押出ラミネートし
    てなる食品用積層体。
JP12702694A 1994-05-16 1994-05-16 無臭生分解性プラスチック及びこれを用いた食品用積層体 Expired - Lifetime JP3447114B2 (ja)

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