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JP3359217B2 - インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法 - Google Patents

インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法

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Publication number
JP3359217B2
JP3359217B2 JP01692496A JP1692496A JP3359217B2 JP 3359217 B2 JP3359217 B2 JP 3359217B2 JP 01692496 A JP01692496 A JP 01692496A JP 1692496 A JP1692496 A JP 1692496A JP 3359217 B2 JP3359217 B2 JP 3359217B2
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JP
Japan
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ink
liquid
improving liquid
discharging
discharge
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JP01692496A
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JPH08281931A (ja
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次郎 森山
弘光 平林
利治 乾
博司 田鹿
仁 杉本
真夫 加藤
美乃子 加藤
豊 倉林
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Priority to EP96300959A priority patent/EP0726159B1/en
Priority to US08/597,716 priority patent/US6264320B1/en
Priority to DE69617764T priority patent/DE69617764T2/de
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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント方法およびインクジェットプリント装置に関し、
詳しくは、被プリント材上にインクおよびそのインク中
の成分を不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
出してプリントを行うインクジェットプリント方法およ
びインクジェットプリント装置に関する。
【0002】本発明は、紙や布、革、不織布、OHP用
紙等、さらには金属等の被プリント材を用いる機器すべ
てに適用可能である。具体的な適用機器としては、プリ
ンタ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や工業用生産
機器等を挙げることができる。
【0003】
【従来の技術】インクジェットプリント方式は、低騒
音、低ランニングコスト、装置の小型化やカラー化が容
易である、等の利点を有し、プリンタや複写機等に広く
利用されている。
【0004】しかしながら、インクジェット方式を用い
たこれらの装置により、普通紙等の被プリント材上に画
像をプリントする場合、プリントされた画像の耐水性が
不十分であることがある。また、カラー画像をプリント
する場合には、一般にフェザリングの生じない高濃度の
画像と色間のにじみの生じない画像とを両立させること
は比較的困難なことであり、良好な画像堅牢性を持ち、
かつ、良好な品位のカラー画像を得られないことが多か
った。
【0005】画像の耐水性を向上させる方法としてイン
ク中に含まれる色材に耐水性を持たせたインクも近年で
は実用化されつつある。しかしながら、その耐水性はま
だ不十分であるとともに、原理的に乾燥後、水に溶解し
にくいインクであるために、ヘッドにおける吐出口等の
目詰まりが生じやすく、また、これを防止するために装
置構成が複雑になる場合がある。
【0006】また、従来より被記録物の堅牢性を向上さ
せる技術が多数知られている。例えば特開昭53−24
486号公報には、染色物の湿潤堅牢度を増すために、
染色物を後処理することで染料をレーキ化し固着させる
技術が開示されている。
【0007】特開昭54−43733号公報には、イン
クジェット記録方式を用いて、相互に接触すると常温ま
たは加熱時に被膜形成能が増大する2以上の成分を用い
て記録する方法が開示されており、これにより、被記録
媒体上で各成分が接触することで強固に密着した被膜を
形成した印刷物を得ている。
【0008】特開昭55−150396号公報にも、水
性染料インクをインクジェット方式による記録後に、染
料とレーキを形成する耐水化剤を付与する方法が開示さ
れている。
【0009】特開昭58−128862号には、記録す
べき画像位置を予め識別し、記録インクと処理インクと
を重ねて記録するインクジェット記録方法が開示されて
おり、記録インクに先立って処理インクで画像を描いた
り、先に描かれた記録インク上に処理インクを重ねた
り、先に描かれた処理インク上に記録インクを重ね、さ
らに処理インクを重ねて描いたりする、等の方法が開示
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
記録インクでの記録に対してその記録インクのプリント
性を向上させる液体の付与は、記録よりも前に被プリン
ト材を別処理するものや記録終了後に別処理を行うもの
が主流である。
【0011】本発明者達は、このように従来で開示され
ている技術を実行してみた所、ある程度のプリント性向
上(耐水性向上)は、これらのプリント性向上液を与え
ない画像に対しては得られるものの、効率良いプリント
を行うためにはかえって前工程や後工程を行うための装
置や複雑な前工程や後工程の要件を必要とする点に対し
て、効果も含めて実用的なものではないと判断した。
【0012】そこで、本発明者達は、このようなプリン
ト性向上液体自身を使用することを前提にして、いかに
プリント性を一層向上せしめつつも装置として高速プリ
ント可能でしかも小型化が達成できるかを自らの技術課
題として挙げつつ鋭意研究を行った。
【0013】その研究過程において、本発明者達は、
「インク」と「プリント性向上液」が被プリント材表面
において、互いに物理的に一体化するまでの状態に応じ
てプリント性に変化をもたらすことを解明した。
【0014】本発明は、このように従来には無かった新
たな課題を想定することで、従来では着目されていなか
った条件に着目してなされた発明である。
【0015】被プリント材に対して短時間の内に液体を
多く与えることは、一般的にはフェザリングや異色間の
ブリードが大きくなり、画像に対する信頼性を下げるも
のと考えられるが、本発明はこのような概念を越える技
術水準を与える発明である。本発明の目的は、上記課題
に着目してなされたものであり、被プリント材上でイン
ク中の色材とプリント性向上液との反応およびまたは混
合を確実に生じさせ、被プリント材上で不溶化または凝
集を生じるようにし、プリント性を向上させるインクジ
ェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
を提供することにある。
【0016】ここで、プリント性とは、プリント物の耐
水性、記録濃度、フェザリング、異なる色間のブリー
ド、色相、である。
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するインク吐出部と、該インクを不溶化ま
たは凝集させるプリント性向上液を吐出する液吐出部と
を用い、被プリント材に前記インクおよびプリント向上
液を吐出してプリントを行うインクジェットプリント装
置において、前記インクおよびプリント性向上液の両者
が被プリント材上において液状で接触するように、前記
被プリント材の実質的に同一の位置または前記両者が互
いに接触可能な近傍の位置に対し前記インクおよびプリ
ント性向上液を吐出する吐出制御手段を具え、前記吐出
制御手段は、前記被プリント材上における単位面積当り
のプリント性向上液の吐出デューティーが前記単位面積
当りのインクの吐出デューティーよりも低くなるよう
に、前記プリント向上液と前記インクを吐出することを
特徴とする。
【0019】また、インクを吐出するインク吐出部と、
該インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を
吐出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インク
およびプリント向上液を吐出してプリントを行うインク
ジェットプリント装置において、前記インクおよびプリ
ント性向上液の両者が被プリント材上において液状で接
触するように、前記被プリント材の実質的に同一の位置
または前記両者が互いに接触可能な近傍の位置に対し前
記インクおよびプリント性向上液を吐出する吐出制御手
を具え、前記吐出制御手段は、前記被プリント材上に
おける単位面積当りのプリント性向上液の付与量が前記
単位面積当りのインクの付与量よりも少なくなるよう
に、前記プリント向上液と前記インクを吐出することを
特徴とする。
【0020】他の形態では、インクを吐出するインク吐
出部と、該インクを不溶化または凝集させるプリント性
向上液を吐出する液吐出部とを用い、被プリント材に前
記インクおよびプリント向上液を吐出してプリントを行
うインクジェットプリント装置において、前記インクお
よびプリント性向上液の両者が被プリント材上において
液状で接触するように、前記被プリント材の実質的に同
一の位置または前記両者が互いに接触可能な近傍の位置
に対し前記インクおよびプリント性向上液を吐出する吐
出制御手段を具え、前記吐出制御手段は、前記被プリン
ト材上における単位面積当りのプリント性向上液の付与
量を前記単位面積当りのインクの付与量よりも少なく
し、且つ、前記プリント性向上液と前記インクとの吐出
時間差を200msec以内として、前記インクおよび
プリント性向上液を吐出することを特徴とする。
【0021】また、インクを吐出するインク吐出部と、
該インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を
吐出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インク
およびプリント向上液を吐出してプリントを行うインク
ジェットプリント方法において、前記インクおよびプリ
ント性向上液の両者が被プリント材上において液状で接
触するように、前記被プリント材の実質的に同一の位置
または前記両者が互いに接触可能な近傍の位置に対し前
記インクおよびプリント性向上液を吐出する吐出工程を
有し、前記吐出工程では、前記被プリント材上における
単位面積当りのプリント性向上液の吐出デューティーを
前記単位面積当りのインクの吐出デューティーよりも低
くして、前記プリント向上液と前記インクを吐出する
とを特徴とする。さらに、インクを吐出するインク吐出
部と、該インクを不溶化または凝集させるプリント性向
上液を吐出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記
インクおよびプリント向上液を吐出してプリントを行う
インクジェットプリント方法において、前記インクおよ
びプリント性向上液の両者が被プリント材上において液
状で接触するように、前記被プリント材の実質的に同一
の位置または前記両者が互いに接触可能な近傍の位置に
対し前記インクおよびプリント性向上液を吐出する吐出
工程を有し、前記吐出工程では、前記被プリント材上に
おける単位面積当りのプリント性向上液の付与量を前記
単位面積当りのインクの付与量よりも少なくして、前記
プリント向上液と前記インクを吐出することを特徴とす
る。他の形態では、インクを吐出するインク吐出部と、
該インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を
吐出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インク
およびプリント向上液を吐出してプリントを行うインク
ジェットプリント方法において、前記インクおよびプリ
ント性向上液の両者が被プリント材上において液状で接
触するように、前記被プリント材の実質的に同一の位置
または前記両者が互いに接触可能な近傍の位置に対し前
記インクおよびプリント性向上液を吐出する吐出工程を
有し、前記吐出工程では、前記被プリント材上における
単位面積当りのプリント性向上液の付与量を前記単位面
積当りのインクの付与量よりも少なくし、且つ、前記プ
リント性向上液と前記インクとの吐出時間差を200m
sec以内として、前記インクおよびプリント性向上液
を吐出することを特徴とする。
【0022】
【0023】以上の構成によれば、インクを吐出するイ
ンク吐出部と、該インクを不溶化または凝集させるプリ
ント性向上液を吐出する液吐出部とを用い、被プリント
材に前記インクおよびプリント向上液を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリントにおいて、前記インク
およびプリント性向上液の両者が被プリント材上におい
て液状で接触し、かつ被プリント材上における単位面積
当りのプリント性向上液の付与量をインクの付与量より
も少なくなるよう、またはプリント性向上液の単位面積
当りの吐出デューティーをインクの吐出デューティーよ
りも低くなるように吐出デューティー前記プリント向上
液と前記インクを吐出するので、プリント性向上液とイ
ンクとの混合によるこれら液体相互の反応が効率的かつ
十分に行なわれる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0025】(実施形態1)図1は、本発明の一実施形
態に係るインクジェットプリント装置の概略を示す斜視
図である。
【0026】インクジェットプリント装置100におい
て、キャリッジ101は、互いに平行に延在する2本の
ガイド軸104および105と摺動可能に係合する。こ
れにより、キャリッジ101は、駆動用モータおよびそ
の駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構(いずれ
も不図示)により、ガイド軸104および105に沿っ
て移動することができる。キャリッジ101には、イン
クジェットヘッドと、このヘッドで用いられるインクを
収納するインク容器としてのインクタンクとを有するイ
ンクジェットユニット103が搭載される。
【0027】インクジェットユニット103は、インク
または耐水性向上若しくはプリント性向上のための液体
を吐出する複数のヘッドとこれに供給されるインクまた
はプリント性向上液を収納する容器としてのタンクとか
らなる。すなわち、ブラック(Bk)、シアン(C),
マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色の各インク
および上述のプリント性向上液をそれぞれ吐出する5個
のヘッド部およびこれらのそれぞれに対応して設けられ
るタンクがインクジェットユニット103としてキャリ
ッジ101上に搭載される。各ヘッド部とタンクとは相
互に着脱可能なものであり、タンク内のインクまたはプ
リント性向上液が無くなった場合等、必要に応じて個々
のタンク毎に交換できるよう設けられている。また、ヘ
ッド部のみを必要に応じて交換できることは勿論であ
る。なお、ヘッド部およびタンクの着脱の構成は、上記
の例に限られず、ヘッド部とタンクが一体に成形された
構成としてもよいことは勿論である。
【0028】なお、上記にいうヘッド部とは、同一ヘッ
ドの一部でも良く、また、本実施形態のように異なるヘ
ッドでもよい。以下の説明では、単にヘッドとする。
【0029】また、プリント性向上液に関するプリント
性の向上とは、その一例が後述されるように、濃度、さ
らには彩度,エッジ部分のシャープネスの度合,ドット
径等、画質の要因となるものを向上させること、インク
の定着性を向上させること、および耐水性,耐光性等の
耐候性すなわち画像保存性を向上させることを含むもの
である。これより、プリント性向上液をプリント性向上
液とも呼ぶ。
【0030】被プリント材としての用紙106は、装置
の前端部に設けられる挿入口111から挿入され、最終
的にその搬送方向が反転され、送りローラ109によっ
て上記キャリッジ101の移動領域の下部に搬送され
る。これにより、キャリッジ101に搭載されたヘッド
からその移動に伴なってプラテン108によって支持さ
れた用紙106上のプリント領域にプリントがなされ
る。
【0031】以上のようにして、ヘッドの吐出口配列の
幅に対応した幅でプリントおよび用紙106の送りを交
互に繰り返しながら、用紙106全体にプリントがなさ
れ、用紙106は装置前方に排出される。
【0032】キャリッジ101の移動可能な領域の左端
には、キャリッジ101上の各ヘッドとそれらの下部に
おいて対向可能な回復系ユニット110が設けられ、こ
れにより非プリント時等に各ヘッドの吐出口をキャップ
する動作や各ヘッドの吐出口からインクを吸引する等の
動作を行うことができる。また、この左端部の所定位置
はヘッドのホームポジションとして設定される。
【0033】一方、装置の右端部には、スイッチや表示
素子を備えた操作部107が設けられる。ここにおける
スイッチは装置電源のオン/オフや各種プリントモード
の設定時等に使用され、また、表示素子は装置の各種状
態を表示する役割をする。
【0034】図2は、図1で説明したインクジェットユ
ニット103を示す概略斜視図である。この構成は、上
述のようにブラック(Bk),シアン(C),マゼンタ
(M),イエロー(Y)の各色インクおよびプリント性
向上液(S)のタンクが独立に交換可能な構成を示す。
【0035】すなわち、キャリッジ101には各ヘッド
を個々に着脱可能に装着するためのヘッドケース102
と、Bk用タンク20K、C用タンク20C、M用タン
ク20M、Y用タンク20Y、およびプリント性向上液
(S)のタンク21が搭載される。ヘッドケース102
にはBk,C,M,Yのインクをそれぞれ吐出するため
のヘッド30K,30C,30M,30Y(不図示)
と、プリント性向上液を吐出するためのヘッド31(不
図示)とが装着される。ヘッド30Kおよび31はそれ
ぞれ160個の吐出口を備え、また、ヘッド30Y,3
0M,30Cは48個の吐出口を備え、それぞれの吐出
口からは約40ngのインク量の吐出がなされる。各タ
ンクは接続部を介してヘッドと接続し、インクまたはプ
リント性向上液を供給する。また、各タンクは、それぞ
れの内部のインク若しくはプリント性向上液の残量レベ
ルが確認できるよう透明な部材によって形成されてい
る。
【0036】なお、タンクの構成としては、その使用量
に応じて、例えば、プリント性向上液とBkのタンクが
一体構造であっても良く、また、CとMとYのタンクが
一体構造であっても良い。
【0037】図3は、本実施形態のインクジェットプリ
ント装置の制御構成を示すブロック図である。
【0038】ホストコンピュータから、プリントすべき
文字や画像のデータ(以下画像データという)がプリン
ト装置100の受信バッファ401に入力される。ま
た、正しくデータが転送されているかを確認するデータ
や、プリント装置の動作状態を知らせるデータがプリン
ト装置からホストコンピュータに転送される。受信バッ
ファ401に入力したデータはCPUを有する制御部4
02の管理のもとで、RAM形態のメモリ部403に転
送され一次的に格納される。メカニズムコントロール部
404は、制御部402からの指令により、キャリッジ
101や送りローラ109(ともに図1参照)の動力源
となるキャリッジモータやラインフィードモータ等のメ
カ部405を駆動する。センサ/SWコントロール部4
06は、各種センサやSW(スイッチ)からなるセンサ
/SW部407からの信号を制御部402に送る。表示
素子コントロール部408は、制御部402からの指令
により表示パネル群のLEDや液晶表示素子等からなる
表示素子部409の表示を制御する。ヘッドコントロー
ル部410は制御部402からの指令により各ヘッド3
0K,30C,30M,30Y,31を個々に制御す
る。また、これら各ヘッドの状態を示す温度情報等を読
取り制御部402に伝える。
【0039】制御部402には、後述される画像処理を
行う画像処理部が構成されている。
【0040】図4は、上述したインクまたはプリント性
向上液を吐出するためのヘッドの主要部を示す模式的断
面図である。
【0041】この例に示すヘッドは、各吐出口に対応し
て電気・熱変換体(発熱体)300を配置し、プリント
情報に基づく駆動信号を発熱体に印加して吐出口203
からインクまたはプリント性向上液を吐出させる方式を
採用するものである。発熱体300は、各インク液路毎
に設けられそれぞれ独立に発熱可能な構成となってい
る。吐出口203は、図の紙面と直交する方向に複数個
が配列されている。配列のピッチは約70μmであり、
従って、360dpiの解像度を有している。
【0042】発熱体300の発熱により急速に加熱され
たインク液路内のインクは膜沸騰により気泡を形成し、
この気泡生成の圧力によりインク滴305またはプリン
ト性向上液滴305が被プリント材106に向かって吐
出され、被プリント材上に文字や画像を形成する。
【0043】吐出口203の各々には、それぞれ吐出口
に連通するインク液路307が設けられており、インク
液路307が配設される部位の後方にはこれら液路にイ
ンクを供給するための共通液室302が設けられる。吐
出口203の各々に対応するインク液路には、これら吐
出口からインク滴を吐出するために利用される熱エネル
ギーを発生する電気・熱変換体すなわち発熱体300や
これに電力を供給するための電極配線(不図示)が設け
られている。これら、発熱体300や電極配線は、シリ
コン等からなる基板303上に成膜技術によって形成さ
れる。発熱体300の上にはインクと発熱体が直接接触
しないように保護膜306が形成されている。この基板
303上に隔壁が形成された天板304を積層すること
によって上記吐出口、インク液路、共通液室等が形成さ
れる。なお、上記天板の材料としては樹脂やガラス等を
用いることができる。
【0044】このように、発熱体を使用したインク吐出
方式は、インク滴吐出時に熱エネルギーの供給により形
成される気泡を使用しているため、バブルジェット方式
と呼ばれる。
【0045】図5は、各ヘッドの吐出口の配置を示す図
であり、図1に示す装置においてヘッドユニット102
を被プリント材106の裏側から透視して見た模式図で
ある。また、被プリント材106における二点鎖線はプ
リント可能領域を示す。
【0046】被プリント材106は矢印Pの方向に、ま
た、ヘッドユニット102は矢印Qの方向に移動するこ
とができる。ヘッド31および30Kの吐出口の数はそ
れぞれ160個であり、一体構造であるC,M,Yヘッ
ド30C,30M,30Yの吐出口の数はそれぞれ48
個である。また、各ヘッドの吐出口のピッチは全て約7
0μmである。さらに、ヘッド30Y,30Mおよび3
0C相互の間隔は、吐出口間隔の8ピッチ分であり、こ
の空間に応じてヘッド内部でYとMまたはMとCとのイ
ンクの混合を避ける隔壁が設けられている。Sヘッド3
1とBkヘッド30K、Bkヘッド30KとC,M,Y
のヘッド30C,30M,30Yの図中矢印Q方向の間
隔は吐出口ピッチの180ピッチ分である。いずれのヘ
ッドも、吐出口は矢印Qで示す方向とほぼ直交する方向
に直線状に配置されている。また、C,M,Yを一体と
したヘッド、BkヘッドおよびSヘッドは、それぞれの
際か端の吐出口が、Q方向のヘッドユニット102の移
動において同一点を通るよう配設される。
【0047】図6は、本発明の一実施形態に係るプリン
ト過程を示す説明図である。
【0048】プリント動作が開始されると、プリントデ
ータに従い被プリント材106に対し液体または各イン
クの吐出が行われる。すなわち、被プリント材106に
おいて、まず各色ヘッドの吐出個数に対応した個所にヘ
ッド31からプリント性向上液が吐出され、次にBkヘ
ッド30KからBkインクが吐出される。また、このB
kインクの吐出の後にY,M,Cヘッド30Y,30
M,30CからそれぞれYインク,Mインク,Cインク
が吐出される。これにより、まず液体SとBkインクが
混合し不溶化し、次に液体SとY,M,Cそれぞれのイ
ンクが混合し不溶化する。
【0049】図6は、キャリッジに搭載された各ヘッド
が第4回目の主走査(以下、スキャンともいう)を行っ
ている過程を示す。
【0050】プリント動作は、各ヘッドが矢印Rで示す
右方向に移動する方向のみで行い、左方向に移動するバ
ックスキャン時にはプリント動作は行わない。また、各
色インクについて同一のプリント領域を1回のスキャン
でプリントする。すなわち、1パス片方向のプリントを
行う。
【0051】図中、C1〜C4、M2〜M4およびY
3,Y4で示す長さは、Cヘッド30C、Mヘッド30
MおよびYヘッド30Yそれぞれの第n回目(図の例で
はn=1,2,3,4)のスキャンでプリントする走査
領域(の幅)を表わしている。これから明らかなよう
に、Y,M,Cのインクに関して、プリントの開始時で
ある第1スキャンではCヘッド30Cの吐出口群の一部
のみから吐出を行って幅C1の領域にプリントを行う。
なお、このとき、Sヘッド31およびKヘッド30Kか
らも幅C1の走査領域に対してそれぞれの吐出データに
応じて吐出がなされるのは勿論である。また、以下に示
す第2スキャン以降でもKヘッド30KについてはCヘ
ッド30Cの吐出を行う領域と同一の領域を、Sヘッド
31についてはC,M,Y各ヘッドが吐出する領域と同
一の領域に対してそれぞれの吐出データに応じて吐出が
なされる。
【0052】第2スキャンでは、Cヘッド30Cは幅C
2の走査領域に対し、Mヘッド30Mは幅M2の走査領
域に対して吐出を行う。この際、図から明らかなよう
に、前回の第1スキャンでCヘッド30Cによってプリ
ントした領域(C1)の一部に吐出データに応じ重ねて
Mヘッド30Mによりプリントがなされる(幅M2)。
【0053】第3スキャンでは、さらにYヘッド30Y
についてもY3で示す領域にプリントがなされ(領域Y
3)、第4スキャンで初めて、C,M,Y各ヘッドの全
吐出口を用いたプリントがなされる。
【0054】図6には、上述したようにして第4スキャ
ンでプリントされつつある領域を斜線で示す。すなわ
ち、第4スキャンの開始からYヘッド30Yはx方向
(主走査方向)にCMY−x、y方向(副走査方向)に
Y−yで示す領域をプリントする。Mヘッド30Mはx
方向にCMY−x、y方向にM−yでそれぞれ示す領域
をプリントする。Cヘッド30Cはx方向にCMY−
x、y方向にC−yで示す領域をプリントする。Bkヘ
ッドはx方向にBk−x、y方向にC−yで示す領域を
プリントする。
【0055】ここで、Sヘッド31からの吐出は、上述
したようにそれぞれ主走査方向に重なる色のプリント領
域に対応した領域に対して行う。この結果、Yインクに
対するプリント性向上液はx方向にS−x、y方向にY
−yで示す領域で吐出される。Mインクに対してx方向
にS−x、y方向にM−yで示す領域にプリント性向上
液を吐出する。CおよびBkインクに対してはx方向に
S−x、y方向にC−yで示す領域をプリントして行
く。
【0056】このように、プリント性向上液をY,M,
C,Bkの各インクと主走査方向において重ねる領域の
みで用いるのは、プリント性向上液を吐出後、比較的長
い時間が経過してからインクを吐出させると、すでにプ
リント性向上液が被プリント材の内部に浸透した後にイ
ンクを吐出させることになり、プリント性向上液とイン
クとの混合による反応の効果が十分得られにくくなって
しまうことを防止しているからである。ここでは、ヘッ
ドの駆動周波数は8kHzでSヘッドとY,M,C各ヘ
ッドとの距離は吐出口のピッチで360ピッチ分である
から、プリント性向上液吐出後45msecでインクが
吐出されるため、以下に説明する理由により問題とはな
らない。
【0057】ここで、プリント性向上液の効果を、「耐
水性向上」と「BkインクとC,M,Y核インクとの間
の非ブリード性」の2項目についての結果として明記す
る。
【0058】検討は、各ヘッドの吐出速度は同一である
場合を前提条件として、また、プリント性向上液用ヘッ
ドと被プリント材の距離と、インク用ヘッドと被プリン
ト材との距離は、同一である場合で、SヘッドとY,
M,C各ヘッドの間隔、SヘッドとKヘッドの間隔、各
ヘッドの駆動周波Fを変化させ、プリント性向上液を吐
出してT1(msec)後にBkインク、T2(=T1
×2)(msec)後にY,M,C各インクを吐出し、
上記2項目について評価することによって行った。評価
方法は、耐水性については、プリント物を水に付けた後
のプリント物上の濃度の残存率で、98%以上は○
(良)、98%未満で95%以上は△(可)、他は×
(不可)とした。また、ブリードについては、黙視で判
断し、概ね、BkとC,M,Yとの間の被プリント材上
でのにじみの程度が最小解像度(約70μm)の2倍以
内は○、それ以上で6倍以内は△、他は×とした。
【0059】ここで、△や×は実用レベルのプリント性
が得られるため厳しい判断であり、△や×であってもプ
リント性の向上は得られている場合もある。
【0060】プリント性向上液の吐出はY,M,C,B
kの各画素に対し25%デューティーで行った。このよ
うにプリント性向上液の吐出量を少なくすることは、プ
リント性向上液の使用量を減らすことであり、ランニン
グコストを下げるメリットと、被プリント材へのインク
およびプリント性向上液の吐出量の全体を減らすことに
よる被プリント材の凹凸によるうねりを減少できるメリ
ットがある。
【0061】インクの吐出体積はBkインクは約80p
l、Y,M,Cの各インクは約40pl、プリント性向
上液Sは約40plである。また、被プリント材は、通
常の複写機等で使用されるXX4024,Prover
Bond,GilberBondを用い、以上の検討に
より、表1の結果を得た。
【0062】
【表1】
【0063】表1から、耐水性を従来のプリント性向上
液に対して一層向上できる条件として、この時間T2が
2000msec以下であることが好ましい。さらに、
1500msec以下であることが実用的かつ安定した
画像分布を得ることができる。また、これらに加えて、
ブリードの効果を得る条件としては1000msec以
下であることを挙げることができる。総合的には、50
0msec以下であることが最良の条件である。
【0064】以上のようなBkと各色との間のブリード
に加えて、インク単色に関する特性である、フェザリン
グも、上述の時間差によって変化する。フェザリングの
発生は、インクが被プリント材に浸透する過程で、イン
クの物性と被プリント材の表面構造や物性によって、被
プリント材の表面で意図しない領域にインクが浸透する
ことで発生する。
【0065】この場合、被プリント材に液体を吐出した
後にインクを吐出するまでの時間差で、フェザリングの
発生状況が異なる。時間差が短いほど、フェザリングの
発生は少なく、フェザリングは改善される。
【0066】これは、初めに吐出した液体が被プリント
材に付着し浸透する過程で、完全に液体が浸透する前に
インクと反応することによって不溶化または凝集を生じ
フェザリングの発生を防止できるからであると考えられ
る。例えば、液体のみを被プリント材全域に付着させ、
完全に乾燥した後にその被プリント材にインクを吐出す
ると、フェザリングが発生する。また、液体の被プリン
ト材への付着する領域が全域でなくプリント領域にのみ
であっても同様である。これに対して、液体と被プリン
ト材に付着した後45〜500msecの間でインクを
吐出すると、フェザリングの発生は、上述の液体が乾燥
した後に吐出する場合に比べ低減される。
【0067】上述の表1に示す実験では、また、プリン
ト性向上液を吐出した後インクを吐出するまでの時間に
依存して、被プリント材上に吐出されたインクの色相も
変化することがわかった。すなわち、従来のプリント性
向上液を用いない場合に比べプリント性向上液を加える
ことにより、濃度が向上し、また、色相も変化する。こ
の色相の変化はT2が1000msec以内であればほ
ぼ一定であるが、それを越えると、プリント性向上液と
インクの吐出時間差に応じて色差が黙視でわかる程度に
変化する。具体的にはT2=45msecでプリントし
た部分とT2=1500msecでプリントした部分と
が隣接する部分の色差ΔEは1より大となるが、T2=
45msecでプリントした部分とT2=1000ms
ecでプリントした部分とが隣接する部分の色差ΔEは
1以下である。
【0068】このような現象からも、プリント性向上液
とインクとの吐出時間は所定の値以下であることが望ま
しい。さらに好ましくは、所定の値以下であって、しか
も、プリントした画像の色相の変化を防ぐため、吐出時
間差は一定値であることが望ましい。この実験での所定
値は1000msec以下の値である。
【0069】また、上述の色差変化に加えて、プリント
濃度も、液体と各色インクとの吐出時間差によって変化
する。
【0070】被プリント材にプリント性向上液を吐出し
た後にインクを吐出するまでの時間差が小さいほどプリ
ント濃度は高くプリント品位が良い。一方、時間差が大
きいほどプリント濃度は低くメリハリのない画像とな
り、品位は低下する。
【0071】これは、時間差が小さい程初めに吐出した
インク向上液が被プリント材に付着し浸透する過程で、
完全にプリント性向上液が浸透する前にインクと反応す
ることによって被プリント材の表面に留まるインクが多
くなり、プリント濃度が高くなるからであると考えられ
る。
【0072】例えば、プリント性向上液のみを被プリン
ト材全域に付着させ、完全に乾燥した後にその被プリン
ト材にインクを吐出した場合よりも、プリント性向上液
の被プリント材への付着後45〜500msec以内に
インクを吐出する場合のプリント濃度は、乾燥後に吐出
場合に比べ高くなる。
【0073】以上のように、プリント性向上液を吐出
後、所定の時間以下でインクを吐出することにより、耐
水性の向上、異なる色のインク間に生じるブリードの低
減、フェザリングの低減、ができる。また、被プリント
材に対し、プリント性向上液を吐出後、所定の時間以下
で、かつ、一定の時間後に、インクを吐出することによ
り、高濃度で均一な色層のプリントを行うことができ
る。つまり、耐水性の向上により、「高信頼性プリント
物」を得ることができる。さらに、色間ブリードの低減
とフェザリングの低減と高濃度記録と均一な色相のプリ
ントにより、「高い品位のプリント物」を得ることが可
能となる。
【0074】ここで、所定の時間とは、被プリント材の
同一の位置に異なる時刻にプリント性向上液およびイン
クの両者を吐出する時の、両者のうち、先に吐出した一
方の一部が被プリント材の表面に残留している時間であ
る。液体を被プリント材に吐出すると、その後、ほとん
どは被プリント材に浸透する、また、一部は大気中に蒸
発する。被プリント材表面で液体での残留は、時間と共
に減少する。プリント性向上液のインクとの反応に寄与
する成分が、被プリント材表面に残留している間にイン
クを吐出させる。
【0075】さらに、一定時間がよいのは、プリント性
向上液とインクとの反応が同じ条件で起こることがよい
からである。どちらかの比率が高い場合があると、その
部分の記録濃度が他とは異なってしまうからである。
【0076】ここで、検討は、各ヘッドとも、吐出速度
が同一のもので行った。また、プリント性向上液用ヘッ
ドと被プリント材との距離と、インク用ヘッドと被プリ
ント材との距離は同一である場合で、行った。
【0077】一般には、各ヘッドの吐出速度や各ヘッド
と被プリント材との距離が異なると、吐出のタイミング
さと着弾のタイミングさが同一ではなくなる。この場
合、着弾のタイミングがその本質である。
【0078】また、プリント性向上液の吐出とインクの
反応は、記録画素にプリント性向上液1滴とインク1滴
の反応である場合もあり、また、プリント性向上液1滴
とインク2滴の反応である場合もある。あるいは、プリ
ント性向上液2滴とインク2滴の反応である場合もあ
る。このように様々な場合が考えられるが、この場合の
時間差とは、理想的には、接触可能な記録領域の最初の
プリント性向上液と最後インクまでの時間差、あるい
は、最初のインクと最後のプリント性向上液までの時間
差である。しかしながら、最初のプリント性向上液と次
ののインクまでの時間差あるいは、最初のインクと次の
プリント性向上液までの時間差でも、効果が得られる。
これは、最初の液体と次の液体が反応することで、被プ
リント媒体への浸透が遅くなり被プリント材表面に残留
するプリント性向上液またはインクが置くなるからであ
ると考えられる。
【0079】ところで、プリント動作時にホスト装置等
から途絶えることなくプリントデータが送られれば良い
が、場合によっては、プリント途中でデータが送られる
まで待機していなければならないこともある。この場合
において、例えばプリント性向上液をCインクに対応し
た部分のみを使用するとともに、それ以降の走査で吐出
するMインクやYインクに対応して吐出することも可能
であるが、プリント性向上液吐出後、上記待機時間を経
過してからMインクやYインクを吐出することもありう
ることになり、これにより一定でない時間差が発生す
る。また、一走査でプリントする領域の広さが変化する
場でも、プリント性向上液吐出からインク吐出までの時
間差が一定とはならないことがある。例えば、主走査方
向に幅の狭い部分をプリントする場合と幅の広い部分を
プリントする場合とでは、プリント性向上液吐出とイン
ク吐出との間に時間差が発生する。
【0080】一方、図6に示したプリント方法を採用す
る場合、Sヘッドの耐久性の観点から、例えばプリント
性向上液をCインクに対応した部分のみに吐出して吐出
頻度を小さくしようとした場合には、用いる吐出口の不
均一化および特定の吐出口の使用頻度の上昇を招き、
Y,M,Cそれぞれに対応した部分に使用する場合に比
べて不利となることがある。
【0081】そこで本実施形態では、プリント領域への
プリント性向上液吐出とインク吐出との間の時間差を上
述したように所定の時間以下とし、かつ、その時間を一
定とする。そのため、ここでは、ホスト装置から1スキ
ャン分の全てのデータが転送されそのスキャン分の吐出
データが確定した後、そのスキャンのプリントを行う。
これとともに、1スキャンで記録する領域のY,M,
C,Bkの各インク吐出に先行してそれぞれのインクの
吐出位置にプリント性向上液を吐出させる。
【0082】すなわち、被プリント材上のYインクの吐
出位置に対応した位置に同一スキャンで先行してプリン
ト性向上液を吐出し、Mインクの吐出位置に対応した位
置に同一スキャンで先行してプリント性向上液を吐出
し、Cインクの吐出位置に対応した位置に同一スキャン
で先行してプリント性向上液を吐出し、およびBkイン
クの吐出位置に対応した位置に同一スキャンで先行して
プリント性向上液を吐出する。
【0083】本実施形態では、CインクとBkインクと
は同一スキャンで吐出するため、CインクおよびBkイ
ンクの吐出位置に対応した位置に同一スキャンで先行し
てプリント性向上液を吐出する。これとは異なり、例え
ばBkインクとMインクとを同一スキャン領域で吐出す
る場合には、MインクおよびBkインクの吐出位置に対
応した位置に同一スキャンで先行してプリント性向上液
を吐出するようにする。
【0084】以上のように、プリント性向上液は各イン
クの吐出位置に先行して同一位置に吐出するが、前述の
実験から、インクを吐出する全ての位置には吐出せず
に、プリント性向上液の吐出デューティーをインクより
低下させてもこれまで述べた一定の効果があることがわ
かっている。このため、Y,M,C,Bkの各インクに
対して相異なる独立の4種のマスクを用意してプリント
性向上液の吐出データを作成することにより、より有効
にプリント性向上液を用いることができる。
【0085】図7(a)および(b)は、各インク毎の
プリント性向上液吐出データ作成マスクを示す模式図で
ある。図7(a)はY,M,C,Bk各色用のプリント
性向上液吐出データ作成マスクを、図7(b)は2次色
であるR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)各
色用のプリント性向上液吐出データ作成マスクをそれぞ
れ示す。なお、ここでは、最小の正方形が1画素に対応
したデータを示す。
【0086】図に示すマスク処理は、各色が100%デ
ューティー、すなわちベタプリントの吐出データである
場合の処理であり、マスクの結果、図中、黒色で示した
部分のみが液体の吐出データとなる。この結果、Y,
M,C,Bkの各色インクにつき25%の吐出デューテ
ィーでプリント性向上液が吐出される。
【0087】具体的に説明すれば、図7(a)において
2×2のマトリックスMがマスクの基本となる。すなわ
ち、マトリックスMにおいてM11(左上)がYインク
用、M12(右上)がMインク用、M21(左下)がC
インク用、M22(右下)がBkインク用のそれぞれプ
リント性向上液の吐出データを設定する位置である。例
えば、Yインク用のプリント性向上液吐出データは、マ
トリックスMにおいてM11,M12,M21またはM
22のいずれかにYインク吐出データが存在する場合に
は、M11の位置にプリント性向上液吐出データを設定
する。換言すれば、上記2×2のマトリックスMは2×
2の画素に対応しており、これらの画素の少なくとも1
つにYインクが吐出される場合には、マトリックスMの
M11に対応する画素にプリント性向上液がYインクに
先じて吐出される。
【0088】同様にして、Mインク用のプリント性向上
液吐出データはM12の位置に対応して設定され、Cイ
ンク用のプリント性向上液吐出データはM21の位置に
対応して設定され、さらに、Bkインク用のプリント性
向上液吐出データはM22の位置に対応して設定され
る。
【0089】上記1次色のY,M,Cにおけるマスク処
理を2次色であるRGBに適用すると図7(b)に示す
ものとなる。
【0090】この場合も、Y,M,C各色インクに対し
て25%デューティーでプリント性向上液を吐出するこ
とは維持される。例えば、R用のプリント性向上液吐出
データは、M11およびM12の位置にのみ対応してプ
リント性向上液吐出データを生成するようにマスクす
る。以下、G,Bについても同様である。
【0091】この場合、上述のようにマスクによって
Y,M,Cの各インク用のプリント性向上液吐出位置は
異ならせてあるため、2次色でもプリント性向上液は同
一位置に複数吐出されることなく、均一に分散されて吐
出される。この結果、2次色のプリントでも各1次色に
対して25%デューティーでプリント性向上液を吐出す
ることに変りなく、プリント性向上液とインクとの混合
デューティーを1次色でも2次色でも均一にできる。換
言すれば、Y,M,C,Bkの各色に対応したプリント
性向上液吐出データ作成マスクの論理積は零になる。す
なわち、これらマスクは重ならないマスクとする。
【0092】各色に対応したプリント性向上液吐出デー
タを均一にするためには、各色に対応したSデータの吐
出デューティーを25%以下にする必要がある。これ
は、Y,M,C,Bkの4色に対して均一にさせるため
である。仮に、インクがY,M,Cの3色のみの場合に
は、プリント性向上液の吐出デューティーは、(1/
3)×100(%)以下とすれば良い。
【0093】ここでは、複数色の各マスクをデューティ
ーを均一にする最も一般的な例を示したが、例えば、Y
インクに対するプリント性向上液の効果をより強くする
場合には、Yインクに対するプリント性向上液の吐出デ
ューティーを他の色より高く設定してもよい。例えば、
Yインク用に50%、Mインク用に12.5%、Cイン
ク用に12.5%、Bkインク用に25%とすることが
できる。
【0094】上記マスク処理等は、例えば、簡単なロジ
ック回路と演算処理ソフトウェアからなるプリント性向
上液吐出データ作成回路において、メモリに一次的に格
納したY,M,CまたはY,M,C,Bkの吐出データ
をY,M,C,Bk各色用の上記プリント性向上液吐出
データ作成マスクを用いて演算処理しリアルタイムにプ
リント性向上液吐出データを作成することができる。
【0095】プリント性向上液吐出データ作成回路は、
ヘッドコントロール部410(図3参照)に構成され、
制御部402の指令によりY,M,C,Bkデータがヘ
ッドコントロール部に送られヘッドがプリント動作する
タイミングとほぼ同じタイミングでプリント性向上液吐
出データを作成しつつSヘッドを駆動する。このためS
ヘッドの吐出データ用に新たなメモリを用意する必要は
ない。
【0096】本実施形態で使用したインクとプリント性
向上液の成分は以下のようにして得ることができる。
【0097】 Y(イエロー)インク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.ダイレクトイエロー142 2.0重量% 水 78.0重量% M(マゼンタ)インク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.アシッドレッド289 2.5重量% 水 77.5重量% C(シアン)インク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 2.5重量% 水 77.5重量% Bk(ブラック)インク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.フードブラック2 3.0重量% 水 78.0重量% S(プリント性向上液) ポリアリルアミン塩酸塩 5.0重量% 塩化ベンザルコニウム 1.0重量% ジエチレングリコール 10.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 0.5重量% 水 83.5重量% 以上のように、Y,M,Cインクには界面活性剤である
アセチレノールEHを1.0%添加しBkインクと比較
して浸透性を向上させてある。このため、Y,M,Cイ
ンクはBkインクに比べ、定着性が優れている。一方、
Bkインクに比べ浸透性がやや劣るがプリント濃度が高
くエッジBのシャープさが良いため文字や線画のプリン
トに適している。また、プリント性向上液にもアセチレ
ノールEHを0.5%添加し、やや浸透性を向上させて
ある。
【0098】以上示したそれぞれプリント性向上液(液
体組成物)とインクとの混合において、本発明では、上
述したプリント性向上液とインクが被プリント材上ある
いは被プリント材に浸透した位置で混合する結果、反応
の第1段階としてプリント性向上液中に含まれているカ
チオン性物質の内、低分子量の成分またはカチオン性オ
リゴマーとインクに使用しているアニオン性基を有する
水溶性染料に使用しているアニオン性化合物とがイオン
的相互作用により会合を起こし、瞬間的に溶液相から分
離を起こす。
【0099】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体がプリント性向上液中に含まれる高分子成分
により吸着されるために、会合で生じた染料の凝集体の
サイズがさらに大きくなり、被プリント材の繊維間の隙
間に入り込みにくくなり、その結果として固液分離した
液体部分のみが被プリント材中にしみこむことにより、
プリント品位と定着性との両立が達成される。同時に上
述したようなメカニズムにより生成したカチオン物質の
低分子成分またはカチオン性オリゴマーとアニオン性染
料とカチオン性物質とで形成される凝集体は粘性が大き
くなり、液媒体の動きとともに移動することがないの
で、フルカラーの画像形成時のように隣接したインクド
ットが異色のインクで形成されていたとしても互いに混
じり合うようなことはなく、ブリーデイングも起こらな
い。また、上記凝集体は本質的に水不溶性であり形成さ
れた画像の耐水性は完全なものとなる。また、ポリマー
の遮蔽効果により形成された画像の耐光堅牢性も向上す
るという効果も有する。
【0100】本明細書において使用される不溶化または
凝集という用語として、その一例は前記第1段階のみの
現象であり、他の例は第1段階と第2段階の両方を含ん
だ現象である。
【0101】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0102】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0103】また、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、染料
と顔料とを混合したもの、また、顔料を分散させた顔料
インクを用いることもできるし、使用するプリント性向
上液はその顔料を凝集させるものを用いることができ
る。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起こす
顔料インクの一例として以下のものを挙げることができ
る。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ顔料
とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,シア
ン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およびK
2を得ることができる。
【0104】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、1mm径の
ガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時
間分散処理を行った。分散後の粘度は9cps、pHは
10.0であった。この分散液を遠心分離機にかけ粗大
粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカーボンブラ
ック分散体を作製した。
【0105】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック Mogul L (キャブラック製) 24部 ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0106】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0107】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (ノバパームイエロー PH−G、ヘキスト製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0108】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0109】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ピグメントブルー153 24部 (ファストゲンブル−FGF、大日本インキ化学) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0110】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0111】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122(大日本インキ化学) 24部 ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0112】なお、本実施形態では、インクおよびプリ
ント性向上液を吐出するヘッドとして電気・熱変換素子
を使用した例を示したが、これに限定されることなく、
例えば、図8に示す、電気・機械変換素子を使用しても
よい。ここで、308は電気・機械変換素子である圧電
素子である。
【0113】(実施形態2)上記実施形態1では、カラ
ープリントモードに本発明を適用した例を示したが、本
発明は、耐水性の向上、フェザリングの改善および高濃
度で均一な色相によるプリント品位の向上の点では、黒
インクのみのプリントにも適用できる。
【0114】具体的には例えば図6において、Y,M,
C用のヘッドを除き、プリント性向上液およびBkイン
ク用の2個のヘッドのみの構成で、各ヘッド160個の
吐出口を有してプリントする場合において、まずプリン
ト性向上液、次にBkインクを吐出する。この場合にお
いても、プリント性向上液とBkインクの吐出時間差に
関して得られる効果は実施形態2と同等である。
【0115】(実施形態3)実施形態1では、例えばY
インクに対応するプリント性向上液吐出データは、M1
1の画素のみに対応して吐出とする処理とした。すなわ
ち、注目する2×2の画素の内、いずれか1つがYイン
クの吐出データであればM11に対応する画素にプリン
ト性向上液を吐出する処理をした。M,C,Bkについ
ても同様である。しかし、本発明の適用は、この処理に
限定されることなく、例えば次のように処理であっても
良い。
【0116】例えばYインクについて、注目する2×2
の画素の全画素に吐出データが有る場合にM11に対応
する画素にプリント性向上液を吐出するとする処理とす
る。以下、M,C,Bkの各インクについても同様とす
る。
【0117】この処理によれば、プリント性向上液の吐
出量をさらに少なくすることができ、得られる効果に応
じてこのような処理を採用することができる。プリント
性向上液の吐出量を少なくすることは、プリント性向上
液の使用量を減少させることであり、ランニングコスト
を少なくするとともに、被プリント材への液体の吐出量
を減らし被プリント材の凹凸によるうねりを減少させる
メリットがある。
【0118】さらに、得られる効果に応じて、例えばY
インクについて、M11,M12,M21,M22の
内、少なくとも2(=N1)個所以上に吐出データがあ
るときにM11にプリント性向上液の吐出データを設定
する処理としてもよい。あるいは、N1=3としてもよ
い。M,C,Bkについても同様である。これらは、す
べて得られる特性に合わせた設計事項である。
【0119】なお、プリント性向上液吐出データ作成マ
トリックスとして2×2の例で説明したが、例えば、吐
出する色インクがY,M,Cの3色の場合、マトリック
スとしては一般にn×m(n,mは整数でn×m>3)
であればよい。
【0120】(実施形態4)本実施形態は、Bk用マス
クを高デューティーとするものである。
【0121】上述の実施形態1では、Y,M,C,Bk
インクを使用して、各色に対応したプリント性向上液吐
出データ作成マスクを各25%デューティーとする例を
示した。
【0122】ここでは、BkインクはY,M,Cインク
と重ねてプリントすることの無いプリント方法を採用
し、Bk用マスクはY,M,C用マスクと独立に設定す
る。例えば、Y,M,C用のマスクは各25%デューテ
ィー、Bk用は50%または75%または100%デュ
ーティーとする。この場合でも、Y,M,C各インク用
のプリント性向上液吐出データ作成マスクの論理積は0
となる。
【0123】図9は、Bk用のプリント性向上液吐出デ
ータ作成用のマスクのデューティーを50%とした例を
示す。
【0124】この例によれば、Bk用のプリント性向上
液の効果をより向上させたい場合に有効である。例え
ば、Bkの耐水性を残存率で99%でも不十分であり、
さらに99.9%にしたい場合等に有効となる。このよ
うに、BkインクがY,M,Cの各インクと重ならない
プリント方法、あるいは、C,M,Yのみの3色を使用
したプリントにおいては、Y,M,Cの各インクに対応
したプリント性向上液吐出データ作成マスクの論理積を
零とすればよい。
【0125】(実施形態5)上記各実施形態では、Sヘ
ッドとY,M,C,Bkの各ヘッドから吐出されるプリ
ント性向上液またはインクの着弾位置は一致するものと
したが、本発明の適用はこれに限定されるものではな
い。
【0126】図10は、プリント性向上液の吐出位置
を、Y,M,C,Bkの吐出位置に対し主走査、副走査
方向ともに画素の半ピッチ分ずらした場合のマスクを説
明する概念図である。ここで、プリント性向上液の吐出
データは、黒丸で示した位置である。
【0127】例えばYインクについて、M11,M1
2,M21,M22の2×2のマトリックス内のいずれ
かが吐出画素であれば、プリント性向上液の吐出データ
をK11に設定する。次に、M13,M14,M23,
M24の内のいずれかが吐出画素であればK13にプリ
ント性向上液吐出データを設定する。以下同様に、順次
Yインク用のプリント性向上液吐出データを定めてい
く。Mインクに対しては、Yインクの場合より1画素右
にずれたマトリックスに注目し、例えばM12,M1
3,M22,M23の内のいずれかが吐出画素であれば
K12にプリント性向上液吐出データを設定し、以下、
順次Mインク用のプリント性向上液吐出データを定めて
いく。Cインクに対してはM21,M22,M31,M
32の内のいずれかが吐出画素であれば、K21にプリ
ント性向上液吐出データを設定し、以下、順次Cインク
用のプリント性向上液吐出データを定めていく。Bkイ
ンクに対しては、例えばM22,M23,M32,M3
3の内のいずれかが吐出画素であれば、K22にプリン
ト性向上液吐出データを設定し、以下、順次Bk用のプ
リント性向上液吐出データを定めていく。
【0128】この方法による新たな効果は、プリント性
向上液とインクとのミクロ的な接触位置が改善されるこ
とにより、実施形態1に比べて得られる効果が向上する
ことである。具体的には、K11の位置は、M11,M
12,M21およびM22の中心位置であり、K11に
吐出したプリント性向上液がM11,M12,M21お
よびM22の各画素のインク全てに均一に影響し、プリ
ント性向上液とインクとのミクロ的な反応を良好にする
ことができる。
【0129】プリント性向上液とインクの吐出位置の調
整は、例えばヘッドの主走査方向に対しては吐出タイミ
ングの調整で、また、副走査方向に対しては、インク用
ヘッドとプリント性向上液用ヘッドの取り付け位置の調
整で対応することができる。
【0130】なお、プリント性向上液吐出データの0行
目と0列目については、隣接した吐出データにより適時
吐出か否かを定めていく。
【0131】本実施形態では、主走査方向と副走査方向
とも最小プリント画素の半ピッチ分をずらした例を示し
たが、これに限定されるものではなく、例えば主走査方
向のみをずらしても、それに応じた効果を得ることがで
きる。
【0132】(実施形態6)上述の実施形態1では、
Y,M,C用の各ヘッドは副走査方向に配列する例を示
したが、本発明の適用はこれに限定されるものではな
い。
【0133】図11は、他のヘッドの構成を示す図であ
る。Y,M,C,Bk各ヘッドの吐出口はそれぞれ16
0個である。ここで、ヘッドユニット102は矢印A方
向に主走査する。
【0134】なお、上記各実施形態では、プリント性向
上液をインクに先じて吐出するものとしたが、本発明の
効果はこの場合のみならず、プリント性向上液より先に
インクを吐出する場合でも、得ることができる。また、
プリント性向上液のヘッドがインク吐出ヘッドと同一の
キャリッジにより走査される構成に限らず、別個に走査
される構成にも本発明は適用可能である。
【0135】さらに、キャリッジにより走査するいわゆ
るシリアルタイプの装置に限らず、フルラインタイプの
装置であっても、被プリント材を相対的に移動させるこ
とによって、本発明の適用が可能となる。
【0136】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0137】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0138】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0139】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0140】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0141】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0142】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0143】さらに加えて、以上説明した本発明実施形
態においては、インクを液体として説明しているが、室
温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化も
しくは液化するもの、あるいはインクジェット方式では
インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整
を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度
制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時
にインクが液状をなすものであればよい。加えて、積極
的に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体
状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで
防止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置
状態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても
熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液
化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エ
ネルギによって初めて液化する性質のインクを使用する
場合も本発明は適用可能である。このような場合のイン
クは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭6
0−71260号公報に記載されるような、多孔質シー
ト凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された
状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態とし
てもよい。本発明においては、上述した各インクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0144】さらに加えて、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドを使用する記録機構を備えた記録装置の形態として
は、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末とし
て用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、
さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0145】図12は本発明の記録装置をワードプロセ
ッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装置、複
写装置としての機能を有する情報処理装置に適用した場
合の概略構成を示すブロック図である。
【0146】図中、1801は装置全体の制御を行なう
制御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/O
ポートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力し
たり、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御
を行なっている。1802はディスプレイ部で、この表
示画面には各種メニューや文書情報およびイメージリー
ダ1807で読み取ったイメージデータ等が表示され
る。1803はディスプレイ部1802上に設けられた
透明な感圧式のタッチパネルで、指等によりその表面を
押圧することにより、ディスプレイ部1802上での項
目入力や座標位置入力等を行なうことができる。
【0147】1804はFM(Frequency M
odulation)音源部で、音楽エディタ等で作成
された音楽情報をメモリ部1810や外部記憶装置18
12にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモ
リ等から読み出してFM変調を行なうものである。FM
音源部1804からの電気信号はスピーカ部1805に
より可聴音に変換される。プリンタ部1806はワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置の出力端末として、本発明記録装置が適用
されたものである。
【0148】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路途中に設
けられており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原
稿の読取りを行なう。1808はイメージリーダ部18
07で読取った原稿データのファクシミリ送信や、送ら
れてきたファクシミリ信号を受信して復号するファクシ
ミリ(FAX)の送受信部であり、外部とのインターフ
ェース機能を有する。1809は通常の電話機能や留守
番電話機能等の各種電話機能を有する電話部である。
【0149】1810はシステムプログラムやマネージ
ャプログラムおよびその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォントおよび辞書等を記憶するROMや、
外部記憶装置1812からロードされたアプリケーショ
ンプログラムや文書情報さらにはビデオRAM等を含む
メモリ部である。
【0150】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0151】フロッピィディスクやハードディスク等を
記憶媒体とする外部記憶装置で、この外部記憶装置18
12には文書情報や音楽或は音声情報、ユーザのアプリ
ケーションプログラム等が格納される。
【0152】図13は図12に示す情報処理装置の模式
的外観図である。
【0153】図中、1901は液晶等を利用したフラッ
トパネルディスプレイで、各種メニューや図形情報およ
び文書情報等を表示する。このディスプレイ1901上
にはタッチパネル1803の表面を指等で押圧すること
により座標入力や項目指定入力を行なうことができる。
1902は装置が電話器として機能するときに使用され
るハンドセットである。キーボード1903は本体と脱
着可能にコードを介して接続されており、各種文書情報
や各種データ入力を行なうことができる。また、このキ
ーボード1903には各種機能キー1904等が設けら
れている。1905は外部記憶装置212へのフロッピ
ーディスクの挿入口である。
【0154】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を戴置する用紙戴置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907より記録さ
れる。
【0155】なお、上記でディスプレイ部1802はC
RTでもよいが、強誘電性液晶を利用した液晶ディスプ
レイ等のフラットパネルが望ましい。小型、薄型化に加
え軽量化が図れるからである。
【0156】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部211から入力された各種情報が制御部1801によ
り所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部18
06に画像として出力される。
【0157】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0158】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0159】なお、上述した情報処理装置は図14に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図13と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。
【0160】以上説明した多機能型情報処理装置に本発
明の記録装置を適用することによって、高品位の記録画
像を高速かつ低騒音で得ることができるため、上記情報
処理装置の機能をさらに向上させることが可能となる。
【0161】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インクを吐出するインク吐出部と、該インク
を不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐出する
液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクおよびプ
リント向上液を吐出してプリントを行うインクジェット
プリントにおいて、前記インクおよびプリント性向上液
の両者が被プリント材上において液状で接触し、かつ被
プリント材上における単位面積当りのプリント性向上液
の付与量をインクの付与量よりも少なくなるよう、また
はプリント性向上液の単位面積当りの吐出デューティー
をインクの吐出デューティーよりも低くなるように吐出
デューティー前記プリント向上液と前記インクを吐出す
るので、プリント性向上液とインクとの混合によるこれ
ら液体相互の反応が効率的かつ十分に行なわれる。
【0162】この結果、確実にインク色材の不溶化また
は凝集を行うことができ、耐水性が向上し、またブリー
ディングの少ない高品位のプリント結果を得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェットプリント装
置の斜視図である。
【図2】上記装置で用いられるインクジェットユニット
の斜視図である。
【図3】上記プリント装置の制御構成を示すブロック図
である。
【図4】上記装置で用いられるヘッドの拡大断面図であ
る。
【図5】上記装置における各ヘッドの配置を示す図であ
る。
【図6】本発明の実施形態1に係るプリント過程を説明
する模式図である。
【図7】(a)および(b)は各インク用のプリント性
向上液吐出データ作成マスクの概念を示す図である。
【図8】他の方式によるインクジェットヘッドの構成を
示す模式図である。
【図9】Bk用のプリント性向上液吐出デューティーを
50%とした場合のマスクを概念的に示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るプリント性向上
液吐出データ作成マスクを概念的に示す図である。
【図11】本発明を適用可能な他のヘッドの構成を示す
模式図である。
【図12】上記各実施形態のインクジェットプリント装
置を用いた情報処理システムの一例を示すブロック図で
ある。
【図13】上記システムの外観斜視図である。
【図14】上記システムの他の例を示す外観斜視図であ
る。
【符号の説明】
20K Bkインクタンク 20C Cインクタンク 20M Mインクタンク 20Y Yインクタンク 21 プリント性向上液タンク 30K Bkヘッド 30C Cヘッド 30M Mヘッド 30Y Yヘッド 100 インクジェットプリント装置 101 キャリッジ 102 ヘッドユニット 103 インクジェットユニット 104 ガイド軸a 105 ガイド軸b 106 被プリント材 107 操作部 108 プラテン 109 送りローラ 110 回復ユニット 203 吐出口 300 発熱体 302 共通液室 303 基板 304 隔壁 305 インク滴 308 圧電素子 401 受信バッファ 402 制御部 403 メモリ 404 メカコントロール部 405 メカ部 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 ヘッドコントロール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 加藤 真夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 加藤 美乃子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 倉林 豊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−63185(JP,A) 特開 昭63−280680(JP,A) 特開 平6−92009(JP,A) 特開 平6−286162(JP,A) 特開 平6−255096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/04 - 2/055 B41J 2/205 B41J 2/21 B41J 29/00 B41M 5/00 C09D 11/02

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインク吐出部と、該イ
    ンクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐出
    する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクおよ
    びプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジェ
    ットプリント装置において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出制御手段を具え、 前記吐出制御手段は、前記被プリント材上における単位
    面積当りのプリント性向上液の吐出デューティーが前記
    単位面積当りのインクの吐出デューティーよりも低くな
    るように、前記プリント向上液と前記インクを吐出する
    ことを特徴とするインクジェットプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記液吐出部を前記被プリント材に対し
    相対的に移動させる第1移動手段と、前記インク吐出部
    を前記被プリント材に対し相対的に移動させる第2移動
    手段とをさらに有し、 前記吐出制御手段は、前記第1および第2移動手段によ
    る相対移動、前記液吐出部からのプリント性向上液の吐
    出および前記インク吐出部からのインクの吐出を制御し
    て、前記プリント性向上液とインクとの吐出時間差を所
    定時間以内とすることにより、前記両者を被プリント材
    上において液状で接触させることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記液吐出部および前記インク吐出部の
    それぞれは所定方向に配列された複数の吐出口を有し、 前記第1および第2移動手段は、それぞれ前記液吐出部
    および前記インク吐出部を前記所定方向とほぼ直交する
    方向に相対移動させ、 前記吐出制御手段は、前記第1および第2移動手段によ
    る相対移動中に, 前記液吐出部および前記インク吐出部
    からそれぞれ前記プリント性向上液およびインクを吐出
    することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット
    プリント装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2移動手段は、同一の
    移動手段であることを特徴とする請求項2または3に記
    載のインクジェットプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出制御手段は、前記両者のうち、
    先に吐出される一方が被プリント材上において液状で残
    留している間に他方が吐出されるよう、前記プリント性
    向上液とインクとの吐出時間差を所定時間以内として前
    記プリント性向上液とインクを吐出することを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェットプリント装置。
  6. 【請求項6】 前記インク吐出部は、複数種類のインク
    を吐出する複数のインク吐出部を有し、 前記吐出制御手段は、前記プリント性向上液と前記複数
    種類のインクの全てが被プリント材上において液状で接
    触するように、前記プリント性向上液と前記複数種類の
    インクとの吐出時間差を所定時間以内として前記プリン
    ト性向上液と前記複数種類のインクを吐出することを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェットプリント装
    置。
  7. 【請求項7】 前記複数のインク吐出部は、ブラックイ
    ンクを吐出するブラック吐出部とブラック以外の色のカ
    ラーインクを吐出するカラー吐出部とを有し、 前記吐出制御手段は、前記プリント性向上液と前記カラ
    ーインクとの吐出時間差を前記所定時間とし、前記プリ
    ント性向上液と前記ブラックインクとの吐出時間差を前
    記所定時間より短い第2の所定時間とすることを特徴と
    する請求項6に記載のインクジェットプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記吐出制御手段は、前記被プリント材
    の実質的同一位置に対し1滴のプリント性向上液を吐出
    してから複数滴のインクを吐出するに際し、前記先に吐
    出されるプリント性向上液と、前記複数滴のインクのう
    ち最後に吐出されるインクとの吐出時間差を所定時間以
    内とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ットプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記所定時間は45msecであること
    を特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載のインク
    ジェットプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記所定時間は100msecである
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  11. 【請求項11】 インクを吐出するインク吐出部と、該
    インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
    出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクお
    よびプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジ
    ェットプリント装置において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出制御手段を具え、 前記吐出制御手段は、前記被プリント材上における単位
    面積当りのプリント性向上液の付与量が前記単位面積当
    りのインクの付与量よりも少なくなるように、前記プリ
    ント向上液と前記インクを吐出する ことを特徴とするイ
    ンクジェットプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記プリント性向上液は低分子成分と
    高分子成分のカチオン性物質を含み、前記インクはアニ
    オン性染料を含むことを特徴とする請求項1ないし11
    のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  13. 【請求項13】 前記プリント性向上液は低分子成分と
    高分子成分のカチオン性物質を含み、前記インクはアニ
    オン性化合物と顔料とが含有されていることを特徴とす
    る請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェッ
    トプリント装置。
  14. 【請求項14】 前記液吐出ヘッド部および前記インク
    吐出ヘッド部は、熱エネルギーを利用してインクに気泡
    を生じさせ該気泡の生成に基づきプリント性向上液また
    はインクを吐出することを特徴とする請求項1ないし
    のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  15. 【請求項15】 前記所定時間は200msecである
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  16. 【請求項16】 前記所定時間は1500msecであ
    ることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の
    インクジェットプリント装置。
  17. 【請求項17】 前記所定時間は1000msecであ
    ることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の
    インクジェットプリント装置。
  18. 【請求項18】 前記所定時間は500msecである
    ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  19. 【請求項19】 インクを吐出するインク吐出部と、該
    インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
    出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクお
    よびプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジ
    ェットプリント装置において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出制御手段を具え、 前記吐出制御手段は、前記被プリント材上における単位
    面積当りのプリント性向上液の付与量を前記単位面積当
    りのインクの付与量よりも少なくし、且つ、前記プリン
    ト性向上液と前記インクとの吐出時間差を200mse
    c以内として、前記インクおよびプリント性向上液を吐
    出することを特徴とするインクジェットプリント装置。
  20. 【請求項20】 インクを吐出するインク吐出部と、該
    インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
    出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクお
    よびプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジ
    ェットプリント方法において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出工程を有し、 前記吐出工程では、前記被プリント材上における単位面
    積当りのプリント性向上液の吐出デューティーを前記単
    位面積当りのインクの吐出デューティーよりも低くし
    て、前記プリント向上液と前記インクを吐出する ことを
    特徴とするインクジェットプリント方法。
  21. 【請求項21】 前記吐出工程では、前記両者のうち、
    先に吐出される一方が被プリント材上において液状で残
    留している間に他方が吐出されるよう、前記プリント性
    向上液と前記インクとの吐出時間差を所定時間以内とし
    て前記プリント性向上液と前記インクを吐出することを
    特徴とする請求項20に記載のインクジェットプリント
    方法。
  22. 【請求項22】 前記インク吐出部は、複数種類のイン
    クを吐出する複数のインク吐出部を有し、 前記吐出工程では、前記プリント性向上液と前記複数種
    類のインクの全てが被プリント材上において液状で接触
    するように、前記プリント性向上液と前記複数種類のイ
    ンクとの吐出時間差を所定時間以内として前記プリント
    性向上液と前記複数種類のインクを吐出することを特徴
    とする請求項20に記載のインクジェットプリント方
    法。
  23. 【請求項23】 前記複数のインク吐出部は、ブラック
    インクを吐出するブラック吐出部とブラック以外の色の
    カラーインクを吐出するカラー吐出部とを有し、 前記吐出工程では、前記プリント性向上液と前記カラー
    インクとの吐出時間差を前記所定時間とし、前記プリン
    ト性向上液と前記ブラックインクとの吐出時間差を前記
    所定時間より短い第2の所定時間とすることを特徴とす
    る請求項22に記載のインクジェットプリント方法。
  24. 【請求項24】 前記吐出工程では、前記被プリント材
    の実質的同一位置に対し1滴のプリント性向上液を吐出
    してから複数滴のインクを吐出するに際し、前記先に吐
    出されるプリント性向上液と前記複数滴のインクのうち
    最後に吐出されるインクとの吐出時間差を所定時間以内
    とすることを特徴とする請求項20に記載のインクジェ
    ットプリント方法。
  25. 【請求項25】 前記所定時間は45msecであるこ
    とを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載の
    インクジェットプリント方法。
  26. 【請求項26】 前記所定時間は100msecである
    ことを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載
    のインクジェットプリント方法。
  27. 【請求項27】 前記所定時間は200msecである
    ことを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載
    のインクジェットプリント方法。
  28. 【請求項28】 前記所定時間は500msecである
    ことを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載
    のインクジェットプリント方法。
  29. 【請求項29】 インクを吐出するインク吐出部と、該
    インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
    出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクお
    よびプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジ
    ェットプリント方法において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出工程を有し、 前記吐出工程では、前記被プリント材上における単位面
    積当りのプリント性向上液の付与量を前記単位面積当り
    のインクの付与量よりも少なくして、前記プリント向上
    液と前記インクを吐出する ことを特徴とするインクジェ
    ットプリント方法。
  30. 【請求項30】 インクを吐出するインク吐出部と、該
    インクを不溶化または凝集させるプリント性向上液を吐
    出する液吐出部とを用い、被プリント材に前記インクお
    よびプリント向上液を吐出してプリントを行うインクジ
    ェットプリント方法において、 前記インクおよびプリント性向上液の両者が被プリント
    材上において液状で接触するように、前記被プリント材
    の実質的に同一の位置または前記両者が互いに接触可能
    な近傍の位置に対し前記インクおよびプリント性向上液
    を吐出する吐出工程を有し、 前記吐出工程では、前記被プリント材上における単位面
    積当りのプリント性向上液の付与量を前記単位面積当り
    のインクの付与量よりも少なくし、且つ、前記プリント
    性向上液と前記インクとの吐出時間差を200msec
    以内として、前記インクおよびプリント性向上液を吐出
    することを特徴とするインクジェットプリント方法。
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