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JP3276526B2 - 復調回路 - Google Patents

復調回路

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JP3276526B2
JP3276526B2 JP03205995A JP3205995A JP3276526B2 JP 3276526 B2 JP3276526 B2 JP 3276526B2 JP 03205995 A JP03205995 A JP 03205995A JP 3205995 A JP3205995 A JP 3205995A JP 3276526 B2 JP3276526 B2 JP 3276526B2
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circuit
signal
output signal
carrier signal
demodulation
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偉民 孫
慈樹 梶本
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D3/00Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations
    • H03D3/02Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations by detecting phase difference between two signals obtained from input signal
    • H03D3/24Modifications of demodulators to reject or remove amplitude variations by means of locked-in oscillator circuits
    • H03D3/241Modifications of demodulators to reject or remove amplitude variations by means of locked-in oscillator circuits the oscillator being part of a phase locked loop
    • H03D3/242Modifications of demodulators to reject or remove amplitude variations by means of locked-in oscillator circuits the oscillator being part of a phase locked loop combined with means for controlling the frequency of a further oscillator, e.g. for negative frequency feedback or AFC

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無線通信の復調回路
に関し、特に、全搬送波SSB、低減搬送波SSB、R
ZSSB、FM信号のいずれをも復調することのできる
復調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信等において、周波数利用率が
良くてフェ−ジング特性も良好な無線通信方式として、
RZSSB(Real Zero Single Side Band)方式が提案
されている。
【0003】従来のRZSSB方式の信号の復調回路
は、図4に示すように、リミッタ73と周波数検波回路
74と積分回路75とより構成されるFM復調回路71
とリニアライザ72とより構成されている。リニアライ
ザ72は、例えば、図5に示すように、ヒルベルト変換
器81、遅延回路82、ミクサ83、84、三乗回路8
5、増幅回路86〜88、加算回路89等から構成され
る。
【0004】FM復調回路71は、入力されたRZSS
B信号を復調するためのものであり、リニアライザ72
は、復調信号に含まれる高次の歪み成分をキャンセルす
るためのものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のRZSSBの復
調回路は、図4に示すように、歪み成分をキャンセルす
るためのリニアライザ72が必要であり、リニアライザ
72は図5に示すようなヒルベルト変換器を用いて構成
しなければならない。しかし、ヒルベルト変換器は複雑
な回路設計が要求され、また、製造も困難である。さら
に、ヒルベルト変換器の特性は復調信号の品質に与える
影響が大きいが、良好な特性を有するヒルベルト変換器
の設計及び製造は困難である。
【0006】RZSSBの変調指数を小さく設定するこ
とにより、リニアライザ72を用いなくても3次以上の
歪みを無視できる程度に低減できるが、変調効率が悪く
なるという問題がある。また、従来のRZSSB復調回
路は、リニアライザ72を用いてRZSSB信号の復調
歪みをキャンセルすることができるが、FM信号を受信
する場合には、復調信号に歪みが存在しないので、リニ
アライザ72が逆に復調信号に歪みを生じさせることに
なる。従って、従来のRZSSB復調回路は、FM信号
を復調することができず、SSBとFMを共に復調する
場合には、それぞれ専用の復調回路を設けなければなら
ないという問題があった。
【0007】この発明は、上記実情に鑑みてなされたも
ので、RZSSB信号をリニアライザを用いることなく
低歪率で復調することができる復調回路を提供すること
を目的とする。また、この発明はRZSSB信号とFM
信号とを共に復調することができる復調回路を提供する
ことを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる復調回路は、無線信
号を受信する受信回路(11、13、15、17)と、
前記受信回路の受信信号(S(t))のキャリア信号(C
(t))を再生するキャリア信号再生回路(19)と、前
記キャリア信号再生回路により再生されたキャリア信号
を第1の値だけ増幅して、第1の再生キャリア信号(C
1(t))を生成する第1の増幅回路(25、27)と、前
記キャリア信号再生回路により再生されたキャリア信号
を第2の値だけ増幅して、第2の再生キャリア信号(C
2(t))を生成する第2の増幅回路(25)と、前記第1
の再生キャリア信号(C1(t))と前記受信回路の受信信
号(S(t))を加算する加算回路(21)と、前記第
2の再生キャリア信号(C2(t))と前記受信回路の受信
信号(S(t))との差を求める減算回路(23)と、
前記加算回路の出力信号(S1(t))を復調する第1のF
M復調回路(29)と、前記減算回路の出力信号(S
2(t))を復調する第2のFM復調回路(31)と、前記
第1のFM復調回路(29)の出力信号(D1(t))と前
記第2のFM復調回路(31)の出力信号( 2(t))と
を演算することにより、前記受信信号の復調信号(D
(t))を生成して出力する演算回路(33)と、から
構成されることを特徴とする。
【0009】例えば、第1の値は20log10(K)d
B、第2の値は20log10(K+2)dB、Kは正の
実数である。
【0010】また、上記目的を達成するため、この発明
の第2の観点にかかる復調回路は、 振幅がK倍された再
生キャリア信号(C1(t))とキャリア信号を持ったSS
B信号(S(t))とを加算する加算回路(21)と、振
幅が(K+2)倍された再生キャリア信号(C2(t))と
前記キャリア信号を持ったSSB信号(S(t))との差
を求める減算回路(23)と、前記加算回路の出力信号
(S1(t))を復調する第1のFM復調回路(29)と、
前記減算回路の出力信号(S2(t))を復調する第2のF
M復調回路(31)と、前記第1のFM復調回路の出力
信号(D1(t))と前記第2のFM復調回路の出力信号
(D2(t))とを演算し、前記SSB信号の復調信号を求
めて出力する演算回路と、から構成されることを特徴と
する。
【0011】
【0012】
【作用】この発明の第1及び第2の観点にかかる復調回
路によれば、RZSSB信号を小さい歪で復調すること
ができる。また、その構成には、リニアライザ(ヒルベ
ルト変換器)等の設計及び製造が複雑で困難な回路を使
用する必要がなく、回路を容易に設計及び製造すること
ができる。
【0013】また、この発明の第1及び第2の観点にか
かる復調回路によれば、全搬送波SSB、低減搬送波S
SB、RZSSB、FM信号のいずれをも復調すること
ができる。
【0014】さらに、この発明の第3の観点にかかるキ
ャリア信号再生回路によれば、受信信号のキャリア信号
を正確に再生することができる。
【0015】
【実施例】以下図面を参照してこの発明の一実施例にか
かる復調回路について図1を参照して説明する。図1は
この実施例の復調回路の回路ブロック図である。
【0016】図1において、アンテナ11から供給され
た信号Sa(t)は、増幅回路13により増幅され、ミクサ
(混合回路)15により局部発振回路17から供給され
る局部信号Loと混合され、中間周波信号S(t)に変換さ
れる。アンテナ11と増幅回路13とミクサ15と局部
発振回路17とは受信回路を構成する。受信回路の出力
する中間周波信号(受信信号)S(t)は、キャリア信号
再生回路19とアナログの加算回路21とアナログの減
算回路23とに供給される。
【0017】キャリア信号再生回路19は、ミクサ15
から供給される中間周波信号S(t)から、キャリア信号
C(t)を再生すると共に局部発振回路17の出力する局
部信号Loの周波数を制御する。
【0018】キャリア信号再生回路19により再生され
たキャリア信号C(t)は増幅回路25により20log
10(K+2)dB増幅され(Kは任意の正の実数)、さ
らに、増幅回路(機能的には減衰回路)27により20
log10(K/(K+2))dB増幅される。従って、
増幅回路27の出力する第1の再生キャリア信号C1(t)
の振幅は、キャリア信号再生回路19が再生したキャリ
ア信号C(t)を20log10KdB増幅した信号とな
る。また、増幅回路25により増幅された再生キャリア
信号C(t)は、第2の再生キャリア信号C2(t)として、
出力される。
【0019】加算回路21は、増幅回路27から供給さ
れる第1の再生キャリア信号C1(t)とミクサ15から供
給される中間周波信号S(t)とを加算して、信号S1(t)
として出力する。減算回路23は、増幅回路25から供
給される第2の再生キャリア信号C2(t)からミクサ15
から供給される中間周波信号S(t)を減算して、信号S2
(t)として出力する。
【0020】加算回路21の出力信号S1(t)は第1のF
M復調回路29に供給され、復調される。減算回路23
の出力信号S2(t)は第2のFM復調回路31に供給さ
れ、復調される。
【0021】第1のFM復調回路29及び第2のFM復
調回路31は、それぞれ、従来のFM復調回路71と同
様に、リミッタと周波数検波回路と積分回路とより構成
される。第1のFM復調回路29の出力信号(オーディ
オ周波信号)D1(t)と第2のFM復調回路31の出力信
号D2(t)は、アナログの減算回路33に供給される。減
算回路33は、第1のFM復調回路29の出力信号D
1(t)と第2のFM復調回路31の出力信号D2(t)の差を
取り、復調信号D(t)を生成する。
【0022】次に、図1に示す復調回路の動作を説明す
る。
【0023】SSB信号を受信する場合、アンテナ11
から入力する信号は数1で表すことができる。
【0024】
【数1】Sa(t)=(n+m・g(t))・cos(ωc
t)+m・g#(t)・sin(ωc・t)
【0025】ここで、nとmは正の実数、m/nは変調
指数である。入力信号Sa(t)は、n>mの場合はRZS
SB、n=mの場合は全搬送波SSB、n<mの場合は
低減搬送波SSBである。g(t)は目的信号、g#(t)は
目的信号g(t)をヒルベルト変換した信号である。
【0026】局部発振回路17が出力する局部信号Lo
の周波数は基本周波数foと未知の誤差εの和fo+εで
ある。ここで、再生キャリア信号の周波数をfc、目的
信号の周波数をfaとすると、fc=fa−foである。
【0027】ミクサ15は、数1の入力信号Sa(t)と周
波数foの局部信号Loを混合し、数2で示す中間周波信
号S(t)を出力する。
【数2】S(t)=(n+m・g(t))・cos(ωc・t
+θ)+m・g#(t)・sin(ωc・t+θ)
【0028】キャリア信号再生回路19は、中間周波信
号S(t)のキャリア信号C(t)を再生する。再生キャリア
信号C(t)は数3で表すことができる。
【0029】
【数3】C(t)=n・cos(ωc・t)
【0030】増幅回路25は、再生キャリア信号C(t)
を20log10(K+2)dB増幅して、第2の再生キ
ャリア信号C2(t)として出力し、増幅回路27は第2の
再生キャリア信号C2(t)を20log10K/(K+2)
dB増幅して第1の再生キャリア信号C1(t)として出力
する。増幅回路27の出力する第1の再生キャリア信号
1(t)は数4で表すことができ、増幅回路25により増
幅された再生キャリア信号C2(t)は数5で表すことがで
きる。
【0031】
【数4】C1(t)=K・n・cos(ωc・t)
【数5】C2(t)=(K+2)・n・cos(ωc・t)
【0032】加算回路21は、増幅回路27から供給さ
れる第1の再生キャリア信号C1(t)とミクサ15から供
給される中間周波信号S(t)とを加算する。従って、加
算回路21の出力信号S1(t)は数6で表される。この信
号S1(t)はRZSSB信号である。減算回路23は、増
幅回路25から供給される第2の再生キャリア信号C
2(t)からミクサ15から供給される中間周波信号S(t)
を減算する。従って、減算回路23の出力信号S2(t)は
数7で表される。この信号S2(t)は、RZSSB信号の
逆サイドバンド信号に相当する。
【0033】
【数6】S1(t)=C1(t)+S(t) =K・n・cos(ωc・t+θ)+S(t)
【数7】S2(t)=C2(t)−S(t) =(K+2)・n・cos(ωc・t+θ)−S(t)
【0034】第1のFM復調回路29は入力信号S1(t)
を復調する。第1のFM復調回路29の出力信号D1(t)
は数8で表される。なお、O((m/(n・K))4)は
4次以上の歪みの総和である。第2のFM復調回路31
は入力信号S2(t)を復調する。第2のFM復調回路31
の出力信号D2(t)は数9で表される。
【0035】
【数8】 D1(t)=(m/(n・K))g#(t)−(m/(n・K))2#(t)g(t) −(m/(n・K))3{g#3(t)/3−g#2(t)g(t)} +O((m/(n・K))4
【0036】
【数9】 D2(t)=−(m/(n・K))g#(t)−(m/(n・K))2#(t)g(t) +(m/(n・K))3{g#3(t)/3−g#2(t)g(t)} +O((m/(n・K))4
【0037】減算回路33は第1と第2のFM復調回路
29、31の出力信号D1(t)とD2(t)との差を取り、復
調信号D(t)として出力する。この復調信号D(t)は数1
0で示すことができる。数10から明らかなように、目
的信号g(t)が復調されている。
【0038】
【数10】 D(t)=D1(t)−D2(t) = 2・(m/(n・K))g#(t) −2・(m/(n・K))3{g#3(t)/3−g#2(t)g(t)} +O((m/(n・K))5) なお、O((m/(n・K))5)は5次以上の歪みの総
和である。
【0039】ここで、例えば、K=3、n=mとし、受
信信号を全搬送波SSB(目的信号がシングルトーン)
であると仮定すると、復調出力の2次歪みのレベルは目
的信号のレベルの約−60dB、3次歪みのレベルは−
34dBとなり、歪みの信号レベルは目的信号g(t)の
信号レベルに対し非常に小さい。即ち、歪みのない(少
ない)復調信号が得られる。
【0040】以上説明したように、この実施例によれ
ば、加算回路21と減算回路23とにより、ミクサ15
の出力する中間周波信号S(t)の位相を反転し、これを
減算回路33により減算しているので、復調信号の偶数
次歪みをキャンセルすることができる。また、再生キャ
リア信号C(t)を増幅回路25、27により増幅するこ
とにより、奇数次歪み(特に3次歪み)を抑圧すること
ができ、歪みの少ないRZSSB信号の復調信号を得る
ことができ、リニアライザを用いることなく、簡単な構
成でRZSSBを含むSSB方式の無線信号を受信する
ことができる。
【0041】一方、受信信号がFM信号の場合、RZS
SB信号を復調する場合と異なり、第1及び第2の復調
回路29及び31の出力信号D1(t)、D2(t)には歪みが
存在せず、減算回路33からの復調信号D(t)にも歪み
が存在しない。また、再生キャリア信号C(t)を増幅回
路25、27で増幅することにより、FM信号の変調度
に影響を与えるが、復調には特に影響はない。
【0042】以上説明したように、この実施例の復調回
路によれば、リニアライザを使用することなく、RZS
SB方式の受信信号を高次歪みが小さい状態で復調する
ことができる。また、リニアライザを使用していないの
で、FM信号を歪ませること無く復調することができ
る。即ち、全搬送波SSB、低減搬送波SSB、RZS
SB、FMいずれの方式の信号でも歪み無く(小さい歪
みで)復調できる。
【0043】次に、局部発振回路17とキャリア信号再
生回路19との構成の一例を図2を参照して説明する。
局部発振回路17はPLL回路から構成され、キャリア
信号再生回路19から供給される周波数制御信号に従っ
て、例えば、分周比等を制御する等して局部信号Loの
周波数を変更する。
【0044】一方、キャリア信号再生回路19は、ミク
サ15の出力する中間周波信号S(t)の所定周波数帯域
成分を通過させる挟帯域のバンドパスフィルタ(帯域通
過フィルタ)41と、バンドパスフィルタ41の出力信
号(通過信号成分)をFM検波するFM検波回路42
と、FM検波回路42の出力信号の低周波成分を通過さ
せるローパスフィルタ43と、ローパスフィルタ43の
出力信号(通過信号成分)に従って局部発振回路17を
構成するPLL回路の分周比を制御するための周波数制
御信号を出力する周波数制御回路44と、より構成され
ている。
【0045】ここで、局部信号Loの周波数をfo+εと
する。ここでεは未知の誤差である。また、fcはキャ
リア信号の周波数であり、且つ、バンドパスフィルタ4
1の通過帯域の中心周波数である。faを目的信号の周
波数とすると、fc=fa−foが成立する。また、バン
ドパスフィルタ41のゼロ位相点を通過帯域の中心周波
数fcに設定する。
【0046】図2の構成において、バンドパスフィルタ
41の出力信号は再生キャリア信号C(t)として出力さ
れると共にFM検波回路42で復調される。FM検波回
路42の出力信号の高周波成分は、ローパスフィルタ4
3を介して周波数制御回路44に供給される。周波数制
御回路44は、ローパスフィルタ43の出力信号の信号
レベル、即ち、ノイズ等の高周波成分を除去した後の復
調信号が実質的に0となるように、局部発振回路17を
構成するPLL回路の分周比等を調整し、その局部信号
oの周波数を調整する。
【0047】ローパスフィルタ43の出力信号の信号レ
ベルが0となった時、誤差εが0となり、バンドパスフ
ィルタ41のゼロ位相点とキャリア信号の周波数fc
一致し、再生キャリア信号C(t)の周波数と位相とは中
間周波信号S(t)のキャリア信号の周波数と位相とに一
致する。即ち、キャリア信号が完全に再生される。
【0048】次に、局部発振回路17とキャリア信号再
生回路19とを、DDS(Direct Digital Synthsis)
技術を用いて構成した他の例を図3を参照して説明す
る。局部発振回路17は、ディジタル的に発振信号を出
力するディジタル発振回路51と、ディジタル発振回路
51の出力信号をアナログ信号に変換するディジタル−
アナログ変換回路(DAC)52と、ディジタル−アナ
ログ変換回路52の出力信号の高周波成分をカットし
て、ミクサ15に局部信号Loとして供給するローパス
フィルタ53と、から構成される。
【0049】キャリア信号再生回路19は、ミクサ15
の出力する中間周波信号S(t)を所定のサンプリング周
波数fsでサンプリングして、ディジタルデータに変換
するアナログ−ディジタル変換回路(ADC)61と、
アナログ−ディジタル変換回路61の出力するディジタ
ル信号を濾波する挟帯域のディジタルバンドパスフィル
タ62と、ディジタルバンドパスフィルタ62の出力信
号Sf(t)をアナログ信号に変換するディジタル−アナロ
グ変換回路(DAC)63と、ディジタル−アナログ変
換回路63の出力信号の高周波成分をカットして再生キ
ャリア信号C(t)として出力するアナログローパスフィ
ルタ(LPF)64と、ディジタルバンドパスフィルタ
62の出力信号Sf(t)を周波数検波するFMディジタル
検波回路65と、FMディジタル検波回路65の出力信
号Sfm(t)を濾波するディジタルローパスフィルタ(L
PF)66と、ディジタルローパスフィルタ66の出力
に応じて挟帯域のディジタルバンドパスフィルタ62の
通過帯域幅を制御する帯域幅コントローラ67と、ディ
ジタルローパスフィルタ66の出力信号(データ)が指
示するレベルを変換し、周波数制御データとしてディジ
タル発振回路51に供給するレベル変換回路68と、か
ら構成される。
【0050】ディジタルバンドパスフィルタ62の通過
帯域の中心周波数fcはサンプリング周波数fsの1/4
に設定されている。これは、サンプリング周波数fs
1/4の周波数(正規化周波数が0.25)で位相が0
だからである。ディジタルバンドパスフィルタ62の出
力信号Sf(t)は数11で表される。
【0051】
【数11】 Sf(t)=n・cos((ωa−ωo)・t+γ)
【0052】ここでγは未知の定位相である。ゲインが
1であると仮定すると、数11のωaとωoは数12のよ
うに書き換えることができる。
【0053】
【数12】ωa−ωo=ωc+δ δは局部信号Loの誤差である。すると、数11は数1
3のように書き換えることができる。
【0054】
【数13】Sf(t)=ncos((ωc+δ)t+γ)
【0055】FMディジタル検波回路65の基本周波数
をfcとすると、FMディジタル検波回路65の出力信
号Sfm(t)はδとなる。レベル変換回路68はFMディ
ジタル検波回路65の出力信号δをディジタル発振回路
51の周波数誤差Δfに変換し、ディジタル局部発振回
路51はこの周波数誤差Δfが0、即ち、誤差δが0と
なるように、局部信号Loの周波数を制御する。
【0056】再生キャリア信号C(t)の周波数がディジ
タルバンドパスフィルタ62の通過帯域の中心周波数f
cに一致した時、位相が0であるから、δが0となり、
γはθとなり、キャリア信号が完全に再生される。
【0057】なお、キャリア信号再生回路19の構成は
図2、図3に示す構成に限定されず、任意の構成を採用
可能である。
【0058】ここで、目的信号g(t)を、750Hzと
1000Hzの2つのシングルトーン信号とし、変調指
数を0.8、サンプリング周波数62500Hz、キャ
リア信号の周波数が15625Hzとする。この場合
に、図4及び図5に示す従来のFM復調回路とリニアラ
イザを使用した場合の復調特性を図6に示す。なお、ヒ
ルベルト変換器としては、Remez algorithmに基づいて
形成された32次のIIRヒルベルト変換器を使用し
た。一方、図1に示す復調回路でK=6とした場合の復
調特性を図7に示す。図6と図7から明らかなように、
この実施例の復調回路の方が高品質の復調信号が得られ
ている。
【0059】また、目的信号g(t)を、周波数が200
Hzと2500Hzの2つのシングルトーンの信号とし
た場合の従来のRZSSB復調回路とこの実施例の復調
回路による復調信号の特性をそれぞれ図8及び図9に示
す。
【0060】図6と図7の特性、及び、図8と図9の特
性から明らかなように、この実施例の復調回路によれ
ば、従来の復調回路に比較して、歪みの小さい高品質の
復調信号を得ることができる。
【0061】なお、この発明は上記実施例に限定され
ず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記実
施例においては、減算回路23が第2の再生キャリア信
号C2(t)から中間周波信号S(t)を減算し、減算回路3
3が第1のFM復調回路29の出力信号D1(t)と第2の
FM復調回路31の出力信号D2(t)との差を求めるよう
に回路を構成した。しかし、例えば、減算回路23が、
中間周波信号S(t)から第2の再生キャリア信号C2(t)
を減算し、減算回路33を加算回路に置換して、第1の
FM復調回路29の出力信号D1(t)と第2のFM復調回
路31の出力信号D2(t)との和を求め、復調信号D(t)
として出力するように回路を変更してもよい。
【0062】また、第1と第2のFM復調回路29、3
1を配置したが、これらは2つの入力信号をタイムシェ
アリングでそれぞれ復調する1つのFM復調回路で構成
してもよい。また、図3では、バンドパスフィルタ62
の通過帯域の中心周波数fcをサンプリング周波数fs
1/4としたが、これに限定されるものではない。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の復調回
路は、簡単な構成でRZSSB信号を小さい歪みで復調
することができる。また、種々のSSB信号とFM信号
を復調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる復調回路の回路図
である。
【図2】図1に示すキャリア信号再生回路の構成の一例
の回路ブロック図である。
【図3】図1に示すキャリア信号再生回路の構成の他の
例の回路ブロック図である。
【図4】従来のRZSSB信号の復調回路の回路ブロッ
ク図である。
【図5】図4に示す従来の復調回路のリニアライザの構
成の一例を示すブロック図である。
【図6】目的信号g(t)が、750Hzと1000Hz
の2つのシングルトーン信号で、変調指数が0.8、サ
ンプリング周波数が62500Hz、キャリア信号の周
波数が15625Hzであるとしたときの、従来の復調
回路の復調信号の周波数特性の一例を示す図である。
【図7】目的信号g(t)が、750Hzと1000Hz
の2つのシングルトーン信号で、変調指数が0.8、サ
ンプリング周波数が62500Hz、キャリア信号の周
波数が15625Hzであるとしたときの、この実施例
の復調回路の復調信号の周波数特性の一例を示す図であ
る。
【図8】目的信号g(t)が、200Hzと2500Hz
の2つのシングルトーン信号で、変調指数が0.8、サ
ンプリング周波数が62500Hz、キャリア信号の周
波数が15625Hzであるとしたときの、従来の復調
回路の復調信号の周波数特性の一例を示す図である。
【図9】目的信号g(t)が、200Hzと2500Hz
の2つのシングルトーン信号で、変調指数が0.8、サ
ンプリング周波数が62500Hz、キャリア信号の周
波数が15625Hzであるとしたときの、この実施例
の復調回路の復調信号の周波数特性の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
11・・・アンテナ、13・・・増幅回路、15・・・ミクサ、
17・・・局部発振回路、19・・・キャリア信号再生回路、
21・・・アナログ加算回路、23・・・アナログ減算回路、
25・・・増幅回路、27・・・増幅回路、29・・・第1のF
M復調回路、31・・・第2のFM復調回路、33・・・アナ
ログ減算回路、41・・・バンドパスフィルタ、42・・・F
M検波回路、43・・・ローパスフィルタ、44・・・周波数
制御回路、51・・・ディジタル発振回路、52・・・ディジ
タル−アナログ変換回路、53・・・ローパスフィルタ、
61・・・アナログ−ディジタル変換回路、62・・・ディジ
タルバンドパスフィルタ、63・・・ディジタル−アナロ
グ変換回路、64・・・ローパスフィルタ、65・・・FMデ
ィジタル検波回路、66・・・ディジタルローパスフィル
タ、67・・・帯域幅コントローラ、68・・・レベル変換回
路、71・・・FM復調回路、72・・・リニアライザ、73
・・・リミッタ、74・・・周波数検波回路、75・・・積分回
路、81・・・ヒルベルト変換器、82・・・遅延回路、83
・・・ミクサ、84・・・ミクサ、85・・・三乗回路、86・・・
増幅回路、87・・・増幅回路、88・・・増幅回路、89・・
・加算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03D 1/24 H03D 3/00 - 3/06 H03D 5/00 H04L 27/02 - 27/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無線信号を受信する受信回路(11、1
    3、15、17)と、前記受信回路の受信信号(S
    (t))のキャリア信号(C(t))を再生するキャリア信号
    再生回路(19)と、 前記キャリア信号再生回路により再生されたキャリア信
    号を第1の値だけ増幅して、第1の再生キャリア信号
    (C1(t))を生成する第1の増幅回路(25、27)
    と、 前記キャリア信号再生回路により再生されたキャリア信
    号を第2の値だけ増幅して、第2の再生キャリア信号
    (C2(t))を生成する第2の増幅回路(25)と、 前記第1の再生キャリア信号(C1(t))と前記受信回路
    の受信信号(S(t))を加算する加算回路(21)と、 前記第2の再生キャリア信号(C2(t))と前記受信回路
    の受信信号(S(t))との差を求める減算回路(23)
    と、 前記加算回路の出力信号(S1(t))を復調する第1のF
    M復調回路(29)と、前記減算回路の出力信号(S
    2(t))を復調する第2のFM復調回路(31)と、 前記第1のFM復調回路(29)の出力信号(D1(t))
    と前記第2のFM復調回路(31)の出力信号(D
    2(t))とを演算することにより、前記受信信号の復調信
    号(D(t))を生成して出力する演算回路(33)と、 から構成されることを特徴とする復調回路。
  2. 【請求項2】前記第1の値は20log10(K)dB、
    前記第2の値は、20log10(K+2)dB、Kは正
    の実数、 であることを特徴とする請求項1記載の復調回路。
  3. 【請求項3】前記受信回路は、アンテナ(11)と、局
    部発振回路(17)と、前記アンテナ(11)から供給
    される信号(Sa(t))と前記局部発振回路の出力信号を
    混合するミクサ(15)と、より構成されることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の復調回路。
  4. 【請求項4】前記キャリア信号再生回路(19)は、前
    記ミクサ(15)の出力信号(S(t))の所定周波数帯
    域成分を再生キャリア信号(C(t))として出力する帯
    域通過フィルタ(41)と、前記帯域通過フィルタの出
    力信号をFM検波するFM検波回路(42)と、前記F
    M検波回路の出力信号に対応して前記局部発振回路の出
    力する局部信号(Lo)の周波数を制御する周波数制御
    回路(43、44)と、 より構成されることを特徴とする請求項3に記載の復調
    回路。
  5. 【請求項5】前記キャリア信号再生回路(19)は、前
    記ミクサ(15)の出力信号(S(t))を所定のサンプ
    リング周波数でサンプリングしてディジタル信号に変換
    するディジタル−アナログ変換回路(61)と、 前記ディジタル−アナログ変換回路(61)の出力信号
    (S(t))を濾波する帯域通過ディジタルフィルタ(6
    2)と、 前記帯域通過ディジタルフィルタ(62)の出力信号を
    アナログ信号に変換して、再生キャリア信号(C(t))
    として出力する手段(63、64)と、 前記帯域通過ディジタルフィルタの出力信号をFM検波
    するFM検波回路(65)と、 前記FM検波回路の出力信号に対応して前記局部発振回
    路の出力する局部信号(Lo)の周波数を制御する周波
    数制御回路(66、67)と、 より構成されることを特徴とする請求項3に記載の復調
    回路。
  6. 【請求項6】前記減算回路は、前記第2の再生キャリア
    信号(C2(t))から前記受信回路の受信信号(S(t))
    を減算する回路から構成され、 前記演算回路は、前記第1のFM復調回路(29)の出
    力信号(D1(t))と前記第2のFM復調回路(31)の
    出力信号(D2(t))との差を求める減算回路から構成さ
    れる、 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載
    の復調回路。
  7. 【請求項7】前記減算回路は、前記受信回路の受信信号
    (S(t))から前記第2の再生キャリア信号(C2(t))
    を減算する回路から構成され、 前記演算回路は、前記第1のFM復調回路(29)の出
    力信号(D1(t))と前記第2のFM復調回路(31)の
    出力信号(D2(t))との和を求める加算回路から構成さ
    れる、 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載
    の復調回路。
  8. 【請求項8】振幅がK倍された再生キャリア信号(C
    1(t))とキャリア信号を持ったSSB信号(S(t))と
    を加算する加算回路(21)と、 振幅が(K+2)倍された再生キャリア信号(C2(t))
    と前記キャリア信号を持ったSSB信号(S(t))との
    差を求める減算回路(23)と、 前記加算回路の出力信号(S1(t))を復調する第1のF
    M復調回路(29)と、 前記減算回路の出力信号(S2(t))を復調する第2のF
    M復調回路(31)と、 前記第1のFM復調回路の出力信号(D1(t))と前記第
    2のFM復調回路の出力信号(D2(t))とを演算し、前
    記SSB信号の復調信号を求めて出力する演算回路と、 から構成されることを特徴とする復調回路。
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