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JP2799045B2 - クレーン用油圧回路 - Google Patents

クレーン用油圧回路

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Publication number
JP2799045B2
JP2799045B2 JP2155322A JP15532290A JP2799045B2 JP 2799045 B2 JP2799045 B2 JP 2799045B2 JP 2155322 A JP2155322 A JP 2155322A JP 15532290 A JP15532290 A JP 15532290A JP 2799045 B2 JP2799045 B2 JP 2799045B2
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JP
Japan
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bypass passage
center bypass
branch
valve
control valve
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Application number
JP2155322A
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English (en)
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JPH0449196A (ja
Inventor
英夫 荒木
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP2155322A priority Critical patent/JP2799045B2/ja
Publication of JPH0449196A publication Critical patent/JPH0449196A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ブーム、伸縮、主巻、補巻の各アクチュエ
ータを有するクレーン用油圧回路に係り、殊に、ネガテ
イブ流量制御装置付可変容量ポンプを用いて前記アクチ
ュエータの圧力補償流量制御を行う油圧回路における流
量制御性能の向上に関する。
〔従来の技術〕
一般に、クレーン用油圧回路においては、各アクチュ
エータを負荷圧の変動に拘りなく一定の速度で駆動でき
ると共に、特に巻上アクチュエータは必要に応じて高速
駆動されることが望まれる。
このような油圧回路としては、例えば第3図に示すよ
うな油圧回路が挙げられる。なお、この油圧回路は、本
出願人の出願に係る実公昭62−16467号公報に関する
が、特にその方向切換弁の操作を手動式からパイロット
式に変更して示したものである。第3図において、油圧
回路は、第1ならびに第2のポンプ10,14の吐出油がそ
れぞれ供給される第1ならびに第2の複合制御弁12,16
から構成され、これらの複合制御弁12,16には、それぞ
れブーム、伸縮、ならびに補巻、主巻の各駆動用アクチ
ュエータ18,20ならびに22,24の駆動方向を制御する各方
向切換弁26,28ならびに30,32が設けられる。そして、第
1複合制御弁12のセンターバイパス通路34から分岐され
た分岐合流管路36が逆止弁38,40を介して第2複合制御
弁16のセンターバイパス通路42のそれぞれ方向切換弁3
0,32に対する分岐油路44,46に接続されている。なお、
第1、第2ポンプ10,14は何れも固定容量ポンプに構成
され、第1複合制御弁12にはブーム用方向切換弁26に対
する圧力補償流量制御弁48が設けられている。また、参
照符号50はロジック弁を示す。
このような油圧回路によれば、ブーム用アクチュエー
タ18は、その方向切換弁26を介して該アクチュエータ18
に流れる流量が圧力補償流量制御弁48によって圧力補償
されるので、アクチュエータ18の負荷に関係なく一定速
度で駆動される。また、補巻ならびに主巻用アクチュエ
ータ22,24はそれぞれ方向切換弁30,32を切換えるとロジ
ック弁50の大径室110に接続したパイロット油路111がブ
ロックされるのでロジック弁50が閉じ、第1ポンプ10の
吐出油が分岐合流管路36を介して第2ポンプ14の吐出油
に合流されるので、必要に応じて高速駆動することがで
きる。
しかしながら、前述の油圧回路においては、次のよう
な難点が避けられなかった。すなわち、圧力補償流量制
御弁48による圧力補償はブーム用方向切換弁26に対して
のみ行われるので、他の方向切換弁28,30,32に関連する
伸縮、補巻、主巻の各アクチュエータ20,22,24の駆動速
度はそれぞれの負荷の大小によって変動を免れなかっ
た。なお、この不都合は、各方向切換弁28,30,32にそれ
ぞれ流量制御弁を付設すれば解決されるが、この方法は
コストが大幅に上昇し、実際的な解決方法ではない。さ
らに、前述の油圧回路は、2つのポンプ10,14が何れも
固定容量型であるため、ポンプの吐出流量が油圧回路の
必要流量を超過する頻度が高く、このため省エネ的にも
大きな問題を有していた。
そこで、前述の難点を解決するものとして、前述した
油圧回路に、同じく本出願人が先に提案した技術を適用
すること、すなわち、一方のポンプをネガテイブ流量制
御装置付可変容量ポンプ(以後、単に可変容量ポンプと
称する場合がある)に構成すると同時に、この可変容量
ポンプを圧力補償的に流量制御することが提案される。
第4図に前記技術に係る油圧回路を示す−なお、本図に
おいて第3図と同一構成部分には同一参照符号が付され
ている−が、本図において、第1複合制御弁12は、その
ポンプを可変容量ポンプ52に構成すると共に、センター
バイパス通路34のロジック弁50の下流側の通路54(以
後、分岐センターバイパス通路と称する)には上流側か
ら順次開閉弁56とパイロット信号圧力発生手段58(以
後、圧力発生手段58と称する)とを設けている。そし
て、圧力発生手段58は、その発生パイロット信号圧力を
パイロット油路60を介してネガテイブ流量制御装置62に
伝達させて、可変容量ポンプ52の吐出流量をネガテイブ
流量制御する。なお、ネガティブ流量制御とはパイロッ
ト圧力の減少に伴ってポンプ吐出流量を増加させる制御
であり、公知の技術である。一方、開閉弁56はその圧縮
ばね64を備える側が該開閉弁56とロジック弁50の間の分
岐センターバイパス通路54に連通されると共に他方の側
がパイロット油路66を介してポンプ吐出油が流入する第
1の複合制御弁12の油入口70とに連通し、センターバイ
パス通路34の流量を圧力補償制御するよう構成されてい
る。
したがって、このような油圧回路によれば、ポンプの
吐出流量は圧力補償的に制御されるので、各アクチュエ
ータ18,20,22,24はそれぞれにその負荷に関係なく一定
速度で駆動されると同時に、また、センターバイパス通
路を通過して仕事することなくタンクへ還流する流量は
極めて少量であり、ポンプ吐出流量の大部分がアクチュ
エータを駆動する仕事をするので油圧回路の省エネ性が
大幅に向上される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記第4図の油圧回路においても、な
お次に述べるような欠点が残されていた。すなわち、前
記第4図の油圧回路において、例えばブーム用アクチュ
エータ18と補巻および主巻用アクチュエータ22,24とを
同時に操作する場合、ロジック弁50の大径室110に接続
したパイロット油路112をタンク72に連通させてロジッ
ク弁50を開き開閉弁56および圧力発生手段58にセンター
バイパス通路34を流れる流量を流し可変容量ポンプを圧
力補償的にネガテイブ流量制御しようとしても、この時
補巻あるいは主巻用アクチュエータ22,24の負荷圧力が
低い場合には、センターバイパス通路34の油は分岐合流
管路36、チェック弁38,40、分岐油路44、46、方向切換
弁30,32を介してアクチュエータ22或いは24へ流れるの
で、センターバイパス通路34の流量は大部分が開閉弁56
を流れず管路36に流れるので開閉弁56によるセンターバ
イパス通路流量の制御ができなくなり、このためポンプ
吐出流量およびブーム用アクチュエータ18の流量は圧力
補償されなくなる。すなわち、ブーム用アクチュエータ
18は負荷圧によってその速度が変動することとなる。な
お、ブーム用アクチュエータ18の単独操作時において
も、センターバイパス通路34の油は、少量ではあるが、
ロジック弁50のオリフィス50aを通過してタンク72へ流
れるので、センターバイパス通路34の流量は開閉弁56の
流量とオリフィス50aの流量の合計流量となり、さらに
前記オリフィス流量はブーム用アクチュエータ18の負荷
圧によって変動するので、前記圧力補償は実際には完全
に行われず、したがって、単独操作時においても、ブー
ム用アクチュエータの駆動速度は負荷の大小によって変
動することとなった。
そこで、本発明の目的は、省エネ性に優れた特性を有
するネガテイブ流量制御装置付可変容量型の第1のポン
プで駆動されるアクチュエータのセンタバイパス型方向
切換弁を有する第1の複合制御弁と、第2のポンプ単独
または第1のポンプと第2のポンプの吐出流量を合流し
て駆動されるアクチュエータの方向切換弁を有する第2
の複合制御弁とからなるクレーン用油圧回路において、
前記第1、第2の2つのポンプの独立操作機能と合流操
作機能とを従来技術と同様に達成できると同時に、第1
のポンプより吐出されてアクチュエータを駆動する流量
を全て確実に圧力補償制御することができる簡単な構造
のクレーン用油圧回路を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
先の目的を達成するために、本発明に係るクレーン用
油圧回路は、ネガテイブ流量制御装置付可変容量型の第
1のポンプの吐出油により駆動される複数のアクチュエ
ータの駆動方向を制御する複数のセンターバイパス型方
向切換弁を有する第1の複合制御弁と、第2のポンプの
吐出油により駆動される巻上用アクチュエータの駆動方
向を制御する少なくとも1つの方向切換弁を有する第2
の複合制御弁とからなり、 前記第1の複合制御弁の最下流の方向切換弁の下流側
のセンターバイパス通路に、前記通路を前記第1の複合
制御弁の戻り油路に連通する分岐センターバイパス通路
と前記第2の複合制御弁に連通する分岐合流管路とに分
岐する分岐切換弁を介装し、 さらに、前記分岐センターバイパス通路に上流側から
順次、開閉弁とパイロット信号圧力発生手段を備え、前
記開閉弁は前記第1の複合制御弁の油入口の圧力と前記
分岐切換弁と前記開閉弁の間の分岐センターバイパス通
路の圧力との差圧および圧縮ばねの付勢力により開閉
し、センターバイパス通路の開口面積の制御によりセン
ターバイパス通路の流量を圧力補償的に制御し、前記パ
イロット信号圧力発生手段は前記開閉弁と該パイロット
信号圧力発生手段との間に、該パイロット信号圧力発生
手段に流れる流量に比例してパイロット信号圧力を発生
させ、該パイロット信号圧力を前記第1のポンプのネガ
ティブ流量制御装置に伝達して第1のポンプの吐出流量
を制御し、 前記分岐切換弁を前記第2の複合制御弁の前記巻上用
方向切換弁の操作パイロット信号により制御し、前記信
号の作用時には前記センターバイパス通路と前記分岐合
流管路との開口面積を増大すると同時に前記センターバ
イパス通路と前記分岐センターバイパス通路との開口面
積を減少し、最終的には前記センターバイパス通路と前
記分岐センターバイパス通路との間はブロックし、前記
信号の非作用時には前記センターバイパス通路を前記分
岐センターバイパス通路に連通すると同時に前記分岐合
流管路に対してブロックするよう構成することを特徴と
する。
この場合、通常は、前記分岐切換弁をさらに第1の複
合制御弁の方向切換弁の操作パイロット信号により制御
し、前記第1の複合制御弁の方向切換弁の操作パイロッ
ト信号の作用時には、第2の複合制御弁の方向切換弁の
操作パイロット信号の作用に拘らず、センターバイパス
通路を分岐センターバイパス通路に連通すると同時に分
岐合流管路に対してブロックするよう構成する。
〔作用〕
可変容量型の第1のポンプは、開閉弁およびパイロッ
ト信号発生装置を介して圧力補償的に吐出流量を制御さ
れる。また、前記第1のポンプの吐出油は、第2の複合
制御弁の方向切換弁の操作パイロット信号により必要に
応じて第2のポンプの吐出油に合流される。したがっ
て、第1のポンプ吐出油から供給される全てのアクチュ
エータ流量ならびに第1の複合制御弁から第2の複合制
御弁に合流される流量はそれぞれに圧力補償流量制御さ
れる。また、第2の複合制御弁に含まれる方向切換弁に
よって制御される巻上用アクチュエータは、必要に応じ
て両ポンプの合計吐出流量により高速駆動される。さら
に、油圧回路は、ネガテイブ流量制御装置付可変容量ポ
ンプによって、良好な省エネ性を達成する。
〔実施例〕
次に、本発明に係るクレーン用油圧回路の一実施例に
つき添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。な
お、説明の便宜上、第3図および第4図に示す従来の構
造と同一の構成部分には同一の参照符号を付し、その詳
細な説明は省略する。
本発明のクレーン用油圧回路は、基本的には、従来の
構造、特に第4図に示す構造と同一である。そこで、ま
ず、前記基本的構造について簡単に説明すると、本発明
の油圧回路は、ネガテイブ流量制御装置付可変容量型の
第1のポンプ52の吐出油により駆動されるブームおよび
伸縮用アクチュエータ18,20の駆動方向を制御するセン
ターバイパス型の方向切換弁26,28を有する第1の複合
制御弁12と、第2のポンプ14の吐出油により駆動される
補巻および主巻用アクチュエータ22,24の駆動方向を制
御するセンターバイパス型の方向切換弁30,32を有する
第2の複合制御弁16とから構成される。そして、第1ポ
ンプ52の吐出油は、必要に応じて、第1複合制御弁12か
ら分岐合流管路36を介して第2複合制御弁16へ、すなわ
ち第2ポンプ14の吐出油へ合流されるよう構成される。
また、第1複合制御弁12のセンターバイパス通路34の下
流の分岐センターバイパス通路54には、その上流側から
順次開閉弁56と圧力発生手段58とが介装され、可変容量
ポンプ52の流量が、圧力発生手段58で発生されるパイロ
ット信号圧力によりパイロット油路60、ネガテイブ流量
制御装置62を介してネガテイブ流量制御されると同時
に、センターバイパス通路34の流量が開閉弁56を介して
圧力補償制御される。なお、開閉弁56は、その圧縮ばね
64を備える側を開閉弁56と分岐切換弁74の間の分岐セン
ターバイパス通路54に連通すると共に他方の側をパイロ
ット油路66を介してポンプ吐出口68に接続した第1の複
合制御弁12の油入口70に連通する。また、分岐合流管路
36は、逆止弁38,40を介して第2複合制御弁16のセンタ
ーバイパス通路42の分岐油路44,46に接続される。な
お、参照符号72はタンクを示す。
しかるに、本発明の油圧回路においては、第1複合制
御弁12におけるセンターバイパス通路34の分岐センター
バイパス通路54および分岐合流管路36に対する分岐点に
分岐切換弁74が設けられると共に、この分岐切換弁74は
第2複合制御弁16の方向切換弁30,32の操作パイロット
信号ならびに第1複合制御弁12の方向切換弁26,28の操
作パイロット信号により制御されるよう構成されてい
る。
すなわち、分岐切換弁74には合流用パイロット油路76
を介してパイロット切換弁78が接続され、このパイロッ
ト切換弁78は図示の位置にあるとき、すなわちパイロッ
ト油路96に圧力が作用しないとき、第2複合制御弁16の
方向切換弁30,32を操作するパイロット弁80,82のパイロ
ット信号圧力の中の、パイロット最高信号圧力を検出す
る装置84によってパイロット油路86に出力されるパイロ
ット最高信号圧力を前記合流用パイロット油路76に伝達
し、第1複合制御弁12の方向切換弁26あるいは28を操作
するとパイロット弁88,90のパイロット信号圧力の中の
パイロット最高信号圧力がパイロット最高圧力を検出す
る装置85によりパイロット油路96に伝達されて、パイロ
ット切換弁78は図示の位置から切換えられ、パイロット
油路86はブロックされて合流用パイロット油路76はタン
ク72に連通するよう構成されている。一方、分岐切換弁
74は合流用パイロット油路76にパイロット信号圧力が作
用しない時は図示の中立位置にあってセンターバイパス
通路34を分岐センターバイパス通路54に連通すると共に
分岐合流管路36をブロックしているが、合流用パイロッ
ト油路76にパイロット信号圧力が作用すると図において
上動し、センターバイパス通路34を分岐合流管路36に連
通すると共に分岐センターバイパス通路54をブロックす
るよう構成されている。なお、分岐切換弁74の前記操作
は、前記パイロット油圧回路によることなく、別の公知
の方法、例えば電気的もしくは電子的操作回路等によっ
ても達成することができる。
次に、このような構成になる本発明のクレーン用油圧
回路の作動について説明する。なお、この説明の前に、
本油圧回路の具体的機能について説明する。ここで、第
1図は、各パイロット弁88,90,80,82が操作されておら
ず、したがって各方向切換弁26,28,30,32は図示の中立
位置にあり、また分岐切換弁74も、合流用パイロット油
路76にパイロット圧力が作用していないので、図示の位
置に保持されている状態を示している。しかるに、この
場合、第1のポンプ52が駆動されていないとすると、セ
ンターバイパス通路34には油が流れないので、パイロッ
ト油路66と分岐センターバイパス通路54との間の圧力差
はゼロとなり、したがって開閉弁56は圧縮ばね64の付勢
力により図示される全開位置に保持されている。また、
圧力発生手段58にも同様に油が流れないので、パイロッ
ト油路60にはパイロット圧力が発生せず、したがってネ
ガテイブ流量制御装置62は前記第1のポンプ52の一回転
当りの吐出容量を最大とするように制御している。とこ
ろで、この状態で、第1のポンプ52を図示しない原動機
で駆動すると、ポンプ52は回転数×(ポンプ1回転当り
の容量)の流量の油を吐出口68から吐出し、この吐出油
が油入口70、センターバイパス通路34、分岐切換弁74、
分岐センターバイパス通路54および開閉弁56、圧力発生
手段58ならびに戻り油路98を通ってタンク72へ還流す
る。この時、ネガテイブ流量制御装置62は、圧力発生手
段58で発生されるパイロット油路60内のパイロット圧力
がポンプ回転数の増加に伴って増大するので、予め定め
られた回転数以上になるとポンプ1回転当りの吐出流量
を減少させるよう作用する。したがって、前記吐出流量
は、方向切換弁を操作しないとき原動機のローアイドル
回転数以上ではほぼ一定で必要最小限の極めて少ない流
量となっている。また、前記開閉弁56は、前記吐出流量
が油入口70から開閉弁56まで流れたとき、油入口70と開
閉弁56直前の分岐センターバイパス通路42との間に発生
する圧力差が予め定められた値以上になると、圧縮ばね
64の付勢力に抗して分岐センターバイパス通路54を遮断
するよう予め設定されている。そこで、前述のような機
能を有する本油圧回路の作動について説明するが、本発
明の特徴を明らかにするために、ブーム用アクチュエー
タの単独操作時と補巻用アクチュエータの単独操作時、
さらにブーム用アクチュエータと補巻用アクチュエータ
の同時操作時に分けて説明する。
まず、ブーム用アクチュエータ18を単独操作すべくブ
ーム用パイロット弁88のレバー88aを右に傾けると、こ
の傾斜角度に比例した圧力がパイロット油路88bに発生
し、このパイロット圧力に対応した移動量だけ方向切換
弁26が図示の中立位置から位置26bの方向へ移動する。
すると、油入口70から流入した油は、方向切換弁26にお
いて、センターバイパス通路開口面積が絞られてその通
過流量が減少すると共に、その残余の油はアクチュエー
タ油路18a、ブーム用アクチュエータ18、アクチュエー
タ油路18b、戻り油路98を介してタンク72へ還流し、ブ
ーム用アクチュエータ18を駆動する。しかるにこの時、
圧力発生手段58に流れる流量、すなわちセンターバイパ
ス通路流量は、前述したように前記方向切換弁26の操作
により減少されるので、開閉弁56と圧力発生手段58の間
に発生するパイロット圧力が減少し、この減少した圧力
がパイロット油路60を介してネガティブ流量制御装置62
に伝達され、可変容量ポンプ52はネガテイブ流量制御装
置62の作用によってその吐出流量を増大する。なおこの
時、開閉弁56は前記センターバイパス通路流量を一定に
保持するよう作動するので、この吐出流量増大分は方向
切換弁26を介してブーム用アクチュエータ18に流れる。
この結果、パイロット弁レバー88aの操作角度に対応し
た流量でブーム用アクチュエータ18が駆動される。さら
に、前記開閉弁56は油入口70と分岐センターバイパス通
路54との間の圧力差を一定に保つことによってブーム用
アクチュエータ18の負荷圧力の大小にかかわらずセンタ
ーバイパス通路流量を一定に保つのでブーム用アクチュ
エータ18は負荷圧に関係なく一定速度で駆動される。な
お、伸縮用アクチュエータ20に関しても同様の操作が達
成されることは明らかであろう。
次に、補巻用アクチュエータ22を単独操作すべく補巻
用パイロット弁80のレバー80aを左へ傾けると、この傾
斜角度に比例した圧力がパイロット油路80bに発生し、
このパイロット圧力に対応した移動量だけ方向切換弁30
が図示の中立位置から位置30bの方向へ移動する。する
と、第2の複合制御弁油入口35から流入した油は、方向
切換弁30のセンターバイパス通路開口部によって絞られ
て圧力が上昇し、分岐油路44、アクチュエータ油路22
a、補巻用アクチュエータ22、アクチュエータ油路22b、
戻り油路100を介してタンク72へ還流し、これにより補
巻用アクチュエータ22が第2のポンプ14の吐出油によっ
て駆動される。一方、パイロット弁80によって発生され
た前記パイロット圧力は、パイロット最高信号圧力検出
装置84の作用によってパイロット油路86、パイロット切
換弁78、合流用パイロット油路76を介して分岐切換弁74
へ伝達され、この分岐切換弁74を前記パイロット圧力に
対応した移動量だけ位置74aの方向へ移動させる。これ
により、センターバイパス通路34と分岐合流管路36とが
連通されるが、これと同時にセンターバイパス通路34と
分岐センターバイパス通路54との間の開口面積が絞られ
るので分岐センターバイパス通路54を流れる流量が前記
開口面積に比例して減少し、圧力発生手段58により発生
されるパイロット圧力が減少する。したがってこの減少
した圧力がパイロット油路60を介してネガティブ流量制
御装置62に伝達され、可変容量ポンプすなわち第1のポ
ンプ52の吐出流量がネガテイブ流量制御装置62の作用に
より増加する。これにより、ポンプ52の流量増加分と分
岐センターバイパス通路54の流量減少分の合計流量が分
岐合流管路36に流入し、そしてこの流量が、チェック弁
38を介して分岐油路44において第2ポンプ14の吐出油に
合流されてアクチュエータ油路22aに流入する。すなわ
ち、補巻用アクチュエータ22は第1および第2の両ポン
プ52,14の合計吐出流量により高速駆動される。この場
合、第1ポンプ52の吐出流量および分岐合流管路36の流
量はブーム用アクチュエータ18を単独操作したときと同
様に開閉弁56の作用により圧力補償される。なお、主巻
用アクチュエータ24に関しても同様に作動されることは
明らかである。
次に、前記状態すなわち補巻用アクチュエータ22を両
ポンプ52,14の合計吐出流量で高速駆動している状態
で、ブーム用アクチュエータ18を同時操作すべくブーム
用パイロット弁88のレバー88aを右へ傾けると、この傾
斜角度に比例して発生したパイロット圧力は、一方にお
いてパイロット油路88bを介して方向切換弁26に伝達さ
れこれを作動するが、これと同時に他方において、パイ
ロット最高圧力を検出する装置85を介してパイロット油
路96へ伝達され、パイロット切換弁78を図示の位置から
位置78aの方向へ切換える。したがって、合流用パイロ
ット油路76はタンク72に連通し、パイロット油路86はブ
ロックされるので、分岐切換弁74は圧縮ばね74bの作用
により図示の位置へ復帰する。すなわち、センターバイ
パス通路34は分岐センターバイパス通路54に連通し分岐
合流管路36との間は完全にブロックされる。この場合、
両ポンプ52,14は切離されてそれぞれ独立的に作動され
るので、ブーム用アクチュエータ18は、前述した単独操
作時の状態と同一となり、負荷圧に関係なくまた勿論補
巻用アクチュエータ22の駆動に影響されることなく駆動
される。しかしながら、補巻用アクチュエータ22は、第
2のポンプ14のみによって駆動されるので、この場合
は、駆動速度が低下する。なお、上記操作は、ブーム用
アクチュエータ18が伸縮用アクチュエータ20であり補巻
用アクチュエータ22が主巻用アクチュエータ24である場
合にも、同様に達成されることは明らかである。
このように、本発明のクレーン用油圧回路によれば、
ネガテイブ流量制御装置付可変容量型の第1のポンプか
ら供給される全てのアクチュエータ流量ならびに第1の
複合制御弁から第2の複合制御弁に合流される流量を確
実に圧力補償流量制御することができると共に、補巻ま
たは主巻の巻上用アクチュエータのみを駆動する場合、
第1のポンプと第2のポンプの合計吐出流量により高速
駆動することができる。また、ネガティブ流量制御装置
付可変容量型のポンプを第1のポンプとすることにより
センターバイパス通路を通過して仕事をすることなくタ
ンクへ還流する流量は必要最小限の極めて少ない流量に
することが可能であり優れた省エネ性を達成することが
できる。
第2図に、本発明に係るクレーン用油圧回路の別の実
施例を示す。本実施例は、第1図に示す実施例におい
て、分岐合流管路を油入口35と補巻用方向切換弁30の間
のセンターバイパス通路42に接続したものである。本実
施例によれば、第1図の実施例に比べて構造が簡単とな
る利点を有すが、逆に、特に両方向切換弁30,32を同時
に操作する場合に、第1図の実施例においては補巻用ア
クチュエータ22と主巻用アクチュエータ24が同時に駆動
されるが、本実施例においては上流側の方向切換弁30が
センターバイパス通路42をブロックするので下流側の方
向切換弁32に接続した主巻用アクチュエータ24が駆動さ
れないという不利が発生する。なお、その他の作動に関
しては両者共に略同一であるので、説明を省略する。
以上、本発明に係るクレーン用油圧回路を好適な実施
例について説明したが、本発明は前記実施例に限定され
ることなく、例えば第2のポンプを可変容量ポンプに変
更したり、第2の複合制御弁中の方向切換弁をセンター
クローズ型に変更するというように、その精神の範囲内
において多くの設計変更が可能である。また、本発明
は、クレーン用以外の同種の油圧回路にも適用できるこ
とは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係るクレーン用油圧回
路は、ネガテイブ流量制御装置付可変容量型の第1のポ
ンプで駆動されるブーム用アクチュエータと伸縮用アク
チュエータを制御する第1の複合制御弁と第2のポンプ
で駆動される補巻用アクチュエータと主巻用アクチュエ
ータを制御する第2の複合制御弁とからなるクレーン用
油圧回路において、第1の複合制御弁の最下流のセンタ
ーバイパス通路を分岐センターバイパス通路と第2の複
合制御弁に接続した分岐合流管路とに分岐する分岐切換
弁を設け、前記分岐センターバイパス通路上に第1のポ
ンプを圧力補償流量制御する開閉弁および圧力発生手段
を設けると共に、前記分岐切換弁を第1および第2の複
合制御弁の方向切換弁の操作パイロット信号で作動する
よう構成したので、第1のポンプから供給される全ての
アクチュエータ流量ならびに第1の複合制御弁から第2
の複合制御弁に合流される流量を確実に圧力補償流量制
御することができると共に、第2の複合制御弁によって
制御される巻上げ用アクチュエータのみを駆動するとき
は巻上げ用アクチュエータを第1ポンプと第2ポンプの
合計吐出流量によって高速駆動することができる。さら
に、本発明の油圧回路は、ネガティブ流量制御付可変容
量型のポンプを第1のポンプとすることにより油圧回路
の省エネ性を良好に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るクレーン用油圧回路の一実施例を
示す油圧回路系統図、第2図は本発明に係るクレーン用
油圧回路の別の実施例を示す油圧回路系統図、第3図は
従来のクレーン用油圧回路を示す油圧回路系統図、第4
図は別の従来のクレーン用油圧回路を示す油圧回路系統
図である。 12……第1の複合制御弁 14……第2のポンプ 16……第2の複合制御弁 18……ブーム用アクチュエータ 20……伸縮用アクチュエータ 22……補巻用アクチュエータ 24……主巻用アクチュエータ 26,28,30,32……方向切換弁 34……センターバイパス通路 35……油入口 36……分岐合流管路 38,40……チェック弁 42……センターバイパス通路 44,46……分岐油路 52……第2のポンプ 54……分岐センターバイパス通路 56……開閉弁 58……パイロット信号圧力発生手段 60……パイロット油路 62……ネガテイブ流量制御装置 64……圧縮ばね 66……パイロット油路 68……ポンプ吐出口 70……油入口 72……タンク 74……分岐切換弁 76……合流用パイロット油路 78……パイロット切換弁 80,82……パイロット弁 84……パイロット最高信号圧力検出装置 85……パイロット最高信号圧力検出装置 86……パイロット油路 88,90……パイロット弁 96……パイロット油路 98,100……戻り油路 102……チェック弁 110……大径室 111,112……油路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネガテイブ流量制御装置付可変容量型の第
    1のポンプの吐出油により駆動される複数のアクチュエ
    ータの駆動方向を制御する複数のセンターバイパス型方
    向切換弁を有する第1の複合制御弁と、第2のポンプの
    吐出油により駆動される巻上用アクチュエータの駆動方
    向を制御する少なくとも1つの方向切換弁を有する第2
    の複合制御弁とからなり、 前記第1の複合制御弁の最下流の方向切換弁の下流側の
    センターバイパス通路に、前記通路を前記第1の複合制
    御弁の戻り油路に連通する分岐センターバイパス通路と
    前記第2の複合制御弁に連通する分岐合流管路とに分岐
    する分岐切換弁を介装し、 さらに、前記分岐センターバイパス通路に上流側から順
    次、開閉弁とパイロット信号圧力発生手段を備え、前記
    開閉弁は前記第1の複合制御弁の油入口の圧力と前記分
    岐切換弁と前記開閉弁の間の分岐センターバイパス通路
    の圧力との差圧および圧縮ばねの付勢力により開閉し、
    センターバイパス通路の開口面積の制御によりセンター
    バイパス通路の流量を圧力補償的に制御し、前記パイロ
    ット信号圧力発生手段は前記開閉弁と該パイロット信号
    圧力発生手段との間に、該パイロット信号圧力発生手段
    に流れる流量に比例してパイロット信号圧力を発生さ
    せ、該パイロット信号圧力を前記第1のポンプのネガテ
    ィブ流量制御装置に伝達して第1のポンプの吐出流量を
    制御し、 前記分岐切換弁を前記第2の複合制御弁の前記巻上用方
    向切換弁の操作パイロット信号により制御し、前記信号
    の作用時には前記センターバイパス通路と前記分岐合流
    管路との開口面積を増大すると同時に前記センターバイ
    パス通路と前記分岐センターバイパス通路との開口面積
    を減少し、最終的には前記センターバイパス通路と前記
    分岐センターバイパス通路との間はブロックし、前記信
    号の非作用時には前記センターバイパス通路を前記分岐
    センターバイパス通路に連通すると同時に前記分岐合流
    管路に対してブロックするよう構成することを特徴とす
    るクレーン用油圧回路。
  2. 【請求項2】前記分岐切換弁をさらに第1の複合制御弁
    の方向切換弁の操作パイロット信号により制御し、前記
    第1の複合制御弁の方向切換弁の操作パイロット信号の
    作用時には、第2の複合制御弁の方向切換弁の操作パイ
    ロット信号の作用に拘らず、センターバイパス通路を分
    岐センターバイパス通路に連通すると同時に分岐合流管
    路に対してブロックするよう構成してなる請求項1記載
    のクレーン用油圧回路。
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