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JP2551216B2 - 光学活性1―(p―クロルフェニル)―1―(2―ピリジル)―3―ジメチルアミノプロパンの製法 - Google Patents

光学活性1―(p―クロルフェニル)―1―(2―ピリジル)―3―ジメチルアミノプロパンの製法

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Publication number
JP2551216B2
JP2551216B2 JP2228693A JP22869390A JP2551216B2 JP 2551216 B2 JP2551216 B2 JP 2551216B2 JP 2228693 A JP2228693 A JP 2228693A JP 22869390 A JP22869390 A JP 22869390A JP 2551216 B2 JP2551216 B2 JP 2551216B2
Authority
JP
Japan
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chlorpheniramine
optically active
dimethylaminopropane
chlorophenyl
pyridyl
Prior art date
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JP2228693A
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English (en)
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JPH04108773A (ja
Inventor
則子 伊藤
治代 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野>、 本発明は、dl−1−(p−ク
ロルフェニル)−1−(2−ピリジル)−3−ジメチル
アミノプロパン(以下、dl−クロルフェニラミンと称す
る)から光学分割法により光学活性1−(p−クロルフ
ェニル)−1−(2−ピリジル)−3−ジメチルアミノ
プロパン(以下、クロルフェニラミンと称する)を製造
する方法に関する。
d−クロルフェニラミンは、優れた抗ヒスタミン作用
を有し、現在医薬品として多量に使用されている。
<従来の技術> 従来知られているdl−クロルフェニラミンの光学分割
法としては、dl−フェニルコハク酸をブルシンやキニー
ネなどの光学活性の天然塩基を用いて光学分割し、得ら
れたd−フェニルコハク酸を用いてdl−クロルフェニラ
ミンの光学分割を行う方法(米国特許第3030371号明細
書)およびN−トシル−D−アスパラギン酸を用いてdl
−クロルフェニラミンの光学分割を行う方法(特開昭48
−36177号公報)などがある。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、従来知られている前者の方法は光学分
割剤自体を光学分割しなくてはならないという点で工業
的に有利な方法とはいいがたい。また、後者の方法は20
℃にて3日間放置して塩を結晶化させなくてはならない
点でやはり実用性に乏しい。
<課題を解決するための手段> そこで、本発明者らはdl−クロルフェニラミンを工業
的に実用化可能な方法で分割することを目的として鋭意
検討した。
その結果、この目的は特定の光学活性カルボン酸を分
割剤として用いて光学分割することにより達成されるこ
とが判った。
すなわち、本発明はdl−クロルフェニラミンを次式
(I) で示される光学活性酒石酸p−クロルアニリド(以下、
PCTAと称する)を分割剤として用いて光学分割すること
を特徴とする光学活性クロルフェニラミンの製法であ
る。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
本発明で分割剤として用いる光学活性PCTAは、光学活
性な酒石酸の誘導体であり、そのD体およびL体のいず
れも用いることができる。
酒石酸のp−クロルアニリド化物はたとえば酒石酸に
無水酢酸を反応させて得られるジアセチル酒石酸無水物
にp−クロルアニリンを反応させた後、加水分解するこ
とにより高収率で得ることができる。もちろん、これ以
外の方法で製造したものであっても何ら問題ない。ま
た、この分割剤は非常に安定な化合物であり分割回収の
際に分解、ラセミ化することはない。すなわち、本発明
で用いる分割剤は安価に工業的に入手可能な化合物であ
る。
本発明において、原料として用いられるdl−クロルフ
ェニラミンは、d−クロルフェニラミンとl−クロルフ
ェニラミンとを等量含むラセミ型混合物だけでなく、い
ずれか一方の光学異性体を等量以上に含む混合物をも包
含する。
dl−クロルフェニラミンの光学分割は次の手順と条件
で行う。
まず、溶媒中でdl−クロルフェニラミン1モルに対し
て1.0〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.5モルの光学活性PC
TAを接触させてジアステレオマー塩をつくる。この時、
塩酸、硫酸、りん酸などの鉱酸あるいは酢酸などの有機
酸を共存させてもよい。鉱酸、有機酸の使用量は分割剤
と合せてdl−クロルフェニラミン1モルに対して0.1〜
3.0モル、好ましくは1.5〜2.5モル量である。
ここで使用する溶媒としては、dl−クロルフェニラミ
ンとPCTAを溶解するとともに溶液中でこれらの化合物を
化学的に変質せしめることなく、かつ、ジアステレオマ
ー塩を析出せしめるものであればよい。たとえば、エタ
ノール、メタノールなどのアルコール類などが使用でき
る。また、これらの溶媒は単独でも、また混合溶媒とし
て使用することもできる。さらに、これらの溶媒は水と
の混合溶媒として使用することもできる。
dl−クロルフェニラミンにPCTAを接触させる方法とし
ては、前記溶媒中にdl−クロルフェニラミンを一挙に加
えてもよいし、順次加えてもよい。さらにあらかじめdl
−クロルフェニラミンと分割剤とからつくった塩を形成
したのち、該溶媒中に溶解させてもよい。
次に、かくして得られたジアステレオマー塩を含む溶
液を冷却および/あるいは濃縮する。すると、難溶性の
ジアステレオマー塩が溶液から晶析してくる。
難溶性のジアステレオマー塩を溶液から析出させる際
の温度は使用する溶媒の凝固点から沸点の範囲であれば
よく、目的に応じて適宜決められるが、通常は0℃から
100℃の範囲で十分である。
難溶性のジアステレオマー塩の結晶は、過、遠心分
離などの通常の固液分離法によって容易に分離すること
ができる。
一方、難溶性のジアステレオマー塩を分離した残りの
母液を冷却および/あるいは濃縮し、易溶性のジアステ
レオマー塩を析出せしめたのち、これを分離することも
できる。
かくして得られる各ジアステレオマー塩を適当な方法
で分解することによって、d−クロルフェニラミンまた
はl−クロルフェニラミンと分割剤を分離・採取するこ
とができる。
ジアステレオマー塩の分解方法は任意であり、たとえ
ば水性溶媒中、酸またはアルカリで処理する方法などが
適用できる。たとえばジアステレオマー塩を水中に溶解
または分散させた中に硫酸や塩酸などの鉱酸を添加する
と水に難溶性の光学活性カルボン酸が析出し、d−クロ
ルフェニラミンまたはl−クロルフェニラミンの鉱酸塩
が水中に溶解する。
通常の手段で分割剤を固液分離したのち、母液を濃縮
・晶析すればd−クロルフェニラミンまたはl−クロル
フェニラミン鉱酸塩が得られる。さらに、得られた鉱酸
塩を水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液に加え、ト
ルエン、クロロホルムなどの有機溶媒で抽出したのち、
濃縮・蒸留すればd−クロルフェニラミンまたはl−ク
ロルフェニラミンが得られる。
本発明で分割剤として用いるPCTAは難溶性であり、ジ
アステレオマー塩溶液から高収率で回収することがで
き、しかも回収の過程で分解、ラセミ化することはな
い。
つまりこの分割剤は光学活性が保持されているので再
使用して光学分割を行うことができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中クロルフェニラミンの光学純度
(%ee)は以下の条件で高速液体クロマトグラフィー
(HPNC)により分析を行った。
カラム:CHIRALPAK AD(ダイセル) 移動層:n−ヘキサン・イソプロパノール・ジエチルアミ
ン混液(97.5:2.5:0.025) 流量:1.0ml/min 検出器:UV254nm 保持時間:d体−11.3min l体−13.4min 実施例1 dl−クロルフェニラミン27.4g(0.1モル)、L−PCTA
51.9g(0.2モル)およびメタノール300mlをフラスコに
仕込み、約50℃で30分間加温して溶解した。これを室温
まで除冷し、さらに室温で30分間攪拌したのち、析出し
た結晶を別してd−クロルフェニラミンのL−PCTA塩
の白色結晶31.2gを得た。
この結晶を水200ml、濃硫酸20mlの混液に懸濁し、室
温で強く攪拌すると結晶形が変化し、PCTAの白色結晶が
析出した。攪拌を約1時間続けたのち、過し、結晶を
洗浄して乾燥し、20gのL−PCTAを得た(回収率98
%)。
次いで母液に水酸化ナトリウムを加えて強塩基性に
し、遊離する油をクロロホルムで抽出し、水洗したのち
濃縮、蒸留して淡黄色油状のd−クロルフェニラミン1
0.5gを得た。用いたd−クロルフェニラミン量に対して
収率は76.6%、HPLCによる光学純度は93%eeであった。
<発明の効果> (1)本発明で使用する分割剤は安価な原料から高収率
で得られるため、工業的に供給可能な化合物である。
(2)本発明で使用する分割剤は化学的に非常に安定な
ため、ジアステレオマー塩溶液から極めて高収率でラセ
ミ化することなく回収することができるため、分割剤の
再使用が可能である。
(3)本発明方法は収率および光学純度においても従来
方法と何ら孫色がなく優れている。
(4)したがって、本発明によれば工業的に実用化可能
な光学活性クロルフェニラミンの製造方法が提供でき
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】dl−1−(p−クロルフェニル)−1−
    (2−ピリジル)−3−ジメチルアミノプロパンを次式
    (I) で示される光学活性酒石酸p−クロルアニリドを分割剤
    として用いて光学分割することを特徴とする光学活性1
    −(p−クロルフェニル)−1−(2−ピリジル)−3
    −ジメチルアミノプロパンの製法。
JP2228693A 1990-08-29 1990-08-29 光学活性1―(p―クロルフェニル)―1―(2―ピリジル)―3―ジメチルアミノプロパンの製法 Expired - Fee Related JP2551216B2 (ja)

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