JP2022032804A - 作業車両の管理制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
この管理制御システムは、遠隔操縦装置を介して、圃場毎の自律走行作業車両の作業終了時刻を報知し、また圃場毎の作業領域における自律走行作業車両の作業終了時刻から配車を必要とする順位を設定し、その配車を必要とする順位に基づいて配車を必要とする順位の高い自律走行作業車両の配車を優先的に実行するよう構成されている。
測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)と、
情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
を備え、
前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その1つの作業車両(1A)が圃場間移動しているときに残りの作業車両(1B,1C)を前記圃場の出入口で一時停止させて待機させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システムである。
ここで、圃場間移動とは、ある圃場9から他の圃場9にまで移動することである。また図1では、複数の作業車両1A,1B,1C,1D,・・・について代表して1台のみを図示して、それ以外は省略している。
図2では、複数のトラクタ10における各制御装置30について代表して1つのトラクタ10Aの制御装置30のみを明示し、それ以外は省略している。
車両側の各種センサ50は、例えば、エンジン14の回転数、走行速度、ステアリングホイール22の切れ角、操舵装置19の操舵方向、操作レバー、操作ペダル、走行車体の傾き、燃料残量センサ52等の各状態をそれぞれ検出する複数のセンサである。
自動運転制御部34は、各トラクタ10における上記した運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り替えられたことの検出情報に基づいて作動する。
この自動運転制御部34の詳細については、後述する。
この測位装置61は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用した装置で構成されており、受信アンテナ62により航法衛星からの電波をそれぞれ受信して所定時間ごとにGNSS座標を個別に取得して地球上での位置情報を取得するようになっている。受信アンテナ62は、作業車両1の所定の部位に設けられるものであり、本実施の形態におけるトラクタ10では例えば各キャビン20の上面に設けられている。
また、測位装置61は、圃場9付近等の所要の場所に基地局(例えばRTK-GNSS(Real Time Kinematic-GNSS)基地局等)を設置して、より精度の高い位置情報を入手するよう構成してもよい。
また、この通信装置63は、圃場9付近等の所要の場所に基地局を設置して通信の中継を行うよう構成してもよい。
取得する圃場情報、作業情報および経路情報は、遠隔管理操作装置7に保存又は作成されている情報が使用される。
また、圃場9の出入口91の情報は、図4に示されるように、外周記憶点Paのうち圃場9の出入口91に相当する位置として指定される出入口記憶点Pbで示される部分の情報である。出入口91は、図4等に示されるように入口と出口が兼用のものに限らず、入口と出口が別個独立したものも含まれる。
さらに、作業情報は、遠隔管理操作装置7等の機器において使用者が予め計画した作業内容や条件に基づいて作成される、作業に関する情報である。
自動運転制御部34では、上記運転モード切換スイッチ59(図2)が自動運転モードに切り換えられると、初期の設定として自動作業制御モード35が選択されるようになっている。
これにより、自動の作業が実施される。図3等に示される符号Psは自動作業時における作業開始位置、符号Peは自動作業時における作業終了位置を示す。
ちなみに、複数のトラクタ10の作業予定の最初の圃場9までの移動や進入は、操縦者の手動運転(モード)によりそれぞれ行われる。
この一時停止させられたときのトラクタ10は、その後、予定の経路に戻されるよう自動で後進又は操舵が行われることにより圃場9の形状内に復帰させられる。
このときの特定の位置としては、例えば、移行時には自動作業した圃場9の作業終了位置Peであり、解除時には移動先の圃場9の作業開始位置Psである。なお、圃場間移動制御モード36への移行は、例外として、後述するように遠隔管理操作装置7等の操作機器の操作により行うことができる。
これにより、圃場間移動制御モード36においては、トラクタ10が圃場9の出入口91を通過した圃場間移動が可能になり、また、トラクタ10が圃場9内においてその圃場9の形状外に逸脱することが防止される。
これにより、圃場間移動時の自動の走行が実施される。
自動運転制御部34は、障害物センサ65からの検出情報やカメラ66からの映像情報から自動の走行および作業の障害になる障害物の有無を検出する機能を有しており、その障害物の存在を認識したときにはトラクタ10の自動運転を緊急停止させる制御を行うよう構成されている。
このような遠隔管理操作装置7は、例えば、コンピュータ(サーバ)等の機器で構成されるものであって、圃場9からある程度離れた場所にある遠隔管理センター、圃場管理舎等の施設内に設置される。
接続先のコンピュータ(サーバ)やストレージは、例えば、遠隔管理センター、外部のデータセンター等の所定の場所に設置されるクラウドコンピューティング専用のコンピュータ、外部記憶装置等が適用されるが、遠隔管理操作装置7の一部をクラウドコンピューティングシステムとして構築してもよい。
記憶部72には、複数のトラクタ10で作業する予定の圃場9に関する圃場情報、複数のトラクタ10における自動の走行および作業での各経路Rに関する経路情報等の必要な情報が格納されている。また記憶部72には、複数のトラクタ10に関する各経路Rを生成する経路生成プログラム等も格納されている。
・状態(1)…圃場9内の経路上を移動中
・状態(2)…圃場9内の経路途中で停止
・状態(3)…圃場9内で圃場間移動待ち
・状態(4)…圃場9外の経路上を移動中
・状態(5)…圃場9外の経路途中で停止
また、状態(4)は、圃場間移動制御モード36による圃場間移動で圃場9の外(道路95)を自動走行で走行経路Rr等の経路に沿って移動している状態である。この状態(4)は、例えば、圃場間移動時にトラクタ10が移動元の圃場9の外(道路95)に進行した位置情報が得られたときに設定される。状態(5)は、状態(4)中に緊急停止する状況(障害物の検出等)になった状態である。
この場合、圃場間移動制御モード36で圃場間移動しているときとは、移動元の圃場9の外に退出して道路95を移動先の圃場9にむけて自動走行で移動しているときである。
また、移行した2以上のトラクタ10が3台以上である場合は、後述するように圃場間移動の優先順位に従って圃場間移動を順次開始させるよう構成されている。
遠隔管理操作装置7では、圃場間移動の優先順位が高い場合として、例えば、圃場9で行う作用の作業工程が先行する場合、圃場9の出入口91での待機時間が長い場合、圃場間移動に要する距離が短い場合等の少なくとも1つを適用している。
圃場間移動の優先順位が高い場合として、複数の高い場合(条件)を適用する場合には、その複数の高い場合どうしの優先順位についても設定すればよい。
ちなみに、自動の走行および作業を行う自動運転は、トラクタ10の運転座席21に操縦者が乗らない無人運転を想定しているが、運転座席21に操縦者が乗る有人運転であっても構わない。
この際、自動作業制御モード35の選択は、運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り換えられた情報が情報取得部37で取得されることで判断される。
このときのトラクタ10A~10Cは、圃場間移動制御モード36に移行されることで、移動元の圃場9Aから移動先の圃場9Eへの圃場間移動が可能な状態になる。またこのときの残りのトラクタ10Dは、作業終了位置Peに到達しておらず、圃場9A内を移動中の状態(1)にあることになる。
このステップ15において出入口91に到達したと判断されると、トラクタ10A~10Cが圃場間移動時における自動走行が中断されて一時停止させられる(S16)。
このように対応した場合は、遠隔管理操作装置7を操作する遠隔監視者が、トラクタ10が移動元の圃場9C,9D,9Eの各出入口91からそれぞれ圃場間移動しても安全か否かを確認したうえで圃場間移動の実行の指示を出すことができる。これにより、圃場間移動の実行が手動で指示されるトラクタ10にあっては安全確認の機会が与えられて、より安全な圃場間移動が可能になる。
このときのトラクタ10Aは、圃場間移動制御モード36により車両制御部32を介して、移動元の圃場9Eの出入口91を通過して道路95に進出した後、圃場間移動時の経路情報(道路95の走行経路Rr)に沿って自動走行して移動先の圃場9Bにむけて移動するよう制御される。これにより、圃場間移動時の道路95上の自動走行が行われる。また、このときのトラクタ10Aは、圃場9外の経路上を移動中の状態(4)になる。
またこのときのトラクタ10Aは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、例えば一時停止時から一定の時間が経過した後に、圃場間移動が再開されて移動先の圃場9Bにおける出入口91を通過して圃場9B内に進入するよう制御される。
このときのトラクタ10Aは、圃場間移動制御モード36が解除されることで、圃場間移動が完了した状態になる。
ここでは、3台のトラクタ10A~10Cが圃場間移動制御モード36に移行して圃場間移動することが可能になっている場合を前提として説明する。
このときの圃場間移動の終了は、トラクタ10Aが移動先の圃場9Bにおける作業開始位置Psに到達することにより圃場間移動制御モード36が解除されて自動作業制御モード35に移行するが、その自動作業制御モード35に移行した情報を情報取得部73が取得することで判断される。
このとき圃場間移動中のトラクタ10がないと、上記した場合と同様に、最初に圃場間移動制御モード36に移行したトラクタ10Aの圃場間移動が最後まで実行される(S32,S33)。
これにより、トラクタ10B,10Cは、図3に示されるように、各圃場9C,9Dの出入口91でそれぞれ一時停止させられて待機することになる。このときのトラクタ10B,10Cは、圃場9内で圃場間移動待ちの状態(3)になる。
この場合、待機中のトラクタ10が1台とは、時間差をもって圃場間移動制御モード36に移行したトラクタ10A,10Bがあったが、その一方のトラクタ10Aが先に圃場間移動を開始することになったような場合であり、そのときは他方のトラクタ10Bが待機中の1台となる。
このときの後続の圃場間移動の終了は、トラクタ10Bが移動先の圃場9Fにおける作業開始位置Psに到達することにより圃場間移動制御モード36が解除されて自動作業制御モード35に移行するが、その移行した情報を情報取得部73が取得することで判断される。
この場合、圃場間移動の優先順位の対比は、管理制御装置71における優先順位判定部75が情報取得部73で管理されている該当するトラクタ10B,10Cの優先順位どうしを比べて高い方を選出することで行われる。
具体的には、例えば、遠隔管理操作装置7が優先順位の高い場合として圃場9の出入口91での待機時間が長い場合を適用しているときに、仮にトラクタ10Bが圃場9Cの出入口91に待機し始めてからの経過時間がトラクタ10Cよりも相対的に長い関係にあったとすれば、トラクタ10Bの優先順位がトラクタ10Cの優先順位よりも高いと判定される。
これにより、トラクタ10Bは、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら圃場間移動が実行される。このときトラクタ10Cは、図3に示されるように、移動元の圃場9Dの出入口91に引き続き停止して待機する状態におかれる。この結果、この管理制御システムにおいては、トラクタ10Bとトラクタ10Cが同時に圃場間移動(圃場外の移動)を開始することがないよう管理および制御される。
この際、その先行の圃場間移動が終了したと判断されると、圃場間移動の優先順位が2番目以降で高い順に該当するトラクタ10C等の圃場間移動が1台ずつ順次開始され(S43)、その各圃場間移動が終了するまで順位の低い後続のトラクタ10はその圃場間移動の開始を移動元の圃場9の出入口91で停止し続けて待つ。
このような緊急停止させる構成を採用すれば、圃場間移動の走行経路に重複する部分が存在する場合、その該当するトラクタ10どうしが道路95上で衝突するおそれや互いの進路妨害をするおそれが発生することを防ぐことができる。
さらに、この場合は、その報知後、遠隔管理操作装置7がクラウドを経由して上記該当するトラクタ10以外の他のトラクタ10にも2台以上のトラクタ10が状態(4)にあることの情報を送信し、そのときに他のトラクタ10が圃場9内で作業移動中の状態(1)にあれば無条件に圃場9の出入口91で待機中の状態(3)にする制御を行うよう自動運転制御部34を操作する構成を採用するとよい。
これにより、他のトラクタ10が圃場間移動を開始して圃場9の外の道路95を自動走行し始めることを阻止することができる。
この場合は、自動運転制御部34が圃場間移動するトラクタ10が燃料の補給作業が必要になったことを遠隔管理操作装置7等に報知する制御も行うよう構成するとよい。またこの場合は、燃料の補給作業により燃料残量センサ52の検出情報が所定の高い残量値を超えたときに、圃場間移動を再開させる制御を行うように構成すればよい。
この構成を採用した場合は、例えば、トラクタ10が圃場間移動の途中で燃料切れにより停止してしまう事態が発生することを防止することができ、圃場間移動を最後まで確実に行うことが可能になる。
7 …遠隔管理操作装置
9 …圃場
10A,10B,10C,10D…複数のトラクタ(複数の作業車両の一例)
34…自動運転制御部(自動運転制御装置の一例)
35…自動作業制御モード
36…圃場間移動制御モード
61…測位装置
74…圃場間移動監視部
91…出入口(圃場の形状の一部の一例)
Claims (4)
- 測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)と、
情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
を備え、
前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その1つの作業車両(1A)が圃場間移動しているときに残りの作業車両(1B,1C)を前記圃場の出入口で一時停止させて待機させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システム。 - 前記複数の作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)における各自動運転制御装置(34)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行した情報を前記遠隔管理操作装置(7)に送信し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行した2以上の作業車両(1A,1B,1C)のうち圃場間移動している作業車両(1A)の有無を監視する圃場間移動監視部(74)を有することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の管理制御システム。 - 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記複数の作業車両(1A,1B,1C,1D,・・・)の前記圃場間移動制御モード(36)における圃場間移動の優先順位を設定して管理するとともに、前記圃場の出入口で一時停止して待機する作業車両(1B,1C)が2以上ある場合に前記優先順位の高い方(1B)から圃場間移動を順次開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項2に記載の作業車両の管理制御システム。
- 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記優先順位が高い場合として、作業工程が先行する場合、圃場の出入口での待機時間が長い場合又は圃場間移動に要する距離が短い場合を適用していることを特徴とする請求項3に記載の作業車両の管理制御システム。
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