JP7463904B2 - 作業車両の管理制御システム - Google Patents
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Description
この制御システムは、遠隔操縦装置を介して、圃場毎の自律走行作業車両の作業終了時刻を報知し、また圃場毎の作業領域における自律走行作業車両の作業終了時刻から配車を必要とする順位を設定し、その配車を必要とする順位に基づいて配車を必要とする順位の高い自律走行作業車両の配車を優先的に実行するよう構成されている。
測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)と、
情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
を備え、
前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その2以上の作業車両(1A,1B,1C)における各圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がない関係にある2以上の作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システムである。
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分(Rx)がある関係にある作業車両(1A,1E)がある場合、
そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するいずれかの作業車両(1E)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他の作業車両(1A)の前記経路の残りの経路部分(Rna)に前記重複する部分(Rx)が通過してなくなったときに前記待機を解除して開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分(Rx)がある関係にある作業車両(1A,1E)がある場合、
そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するいずれかの作業車両(1E)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他の作業車両(1A)が前記重複する部分(Rx)の開始地点(g1)又は終了地点(g2)を通過した後に前記待機を解除して開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
ここで、圃場間移動とは、ある圃場9から他の圃場9にまで移動することである。また図1では、複数の作業車両1A,1B,1C,・・・について代表して1台のみを図示して、それ以外は省略している。
図2では、複数のトラクタ10における各制御装置30について代表して1つのトラクタ10Aの制御装置30のみを明示し、それ以外は省略している。
車両側の各種センサ50は、例えば、エンジン14の回転数、走行速度、ステアリングホイール22の切れ角、操舵装置19の操舵方向、操作レバー、操作ペダル、走行車体の傾き、燃料残量センサ52等の各状態をそれぞれ検出する複数のセンサである。
自動運転制御部34は、各トラクタ10における上記した運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り替えられたことの検出情報に基づいて作動する。
この自動運転制御部34の詳細については、後述する。
この測位装置61は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用した装置で構成されており、受信アンテナ62により航法衛星からの電波をそれぞれ受信して所定時間ごとにGNSS座標を個別に取得して地球上での位置情報を取得するようになっている。受信アンテナ62は、作業車両1の所定の部位に設けられるものであり、本実施の形態におけるトラクタ10では例えば各キャビン20の上面に設けられている。
また、測位装置61は、圃場9付近等の所要の場所に基地局(例えばRTK-GNSS(Real Time Kinematic-GNSS)基地局等)を設置して、より精度の高い位置情報を入手するよう構成してもよい。
また、この通信装置63は、圃場9付近等の所要の場所に基地局を設置して通信の中継を行うよう構成してもよい。
取得する圃場情報、作業情報および経路情報は、遠隔管理操作装置7に保存又は作成されている情報が使用される。
また、圃場9の出入口91の情報は、図4に示されるように、外周記憶点Paのうち圃場9の出入口91に相当する位置として指定される出入口記憶点Pbで示される部分の情報である。出入口91は、図4等に示されるように入口と出口が兼用のものに限らず、入口と出口が別個独立したものも含まれる。
さらに、作業情報は、遠隔管理操作装置7等の機器において使用者が予め計画した作業内容や条件に基づいて作成される、作業に関する情報である。
自動運転制御部34では、上記運転モード切換スイッチ59(図2)が自動運転モードに切り換えられると、初期の設定として自動作業制御モード35が選択されるようになっている。
これにより、自動の作業が実施される。図3等に示される符号Psは自動作業時における作業開始位置、符号Peは自動作業時における作業終了位置を示す。
ちなみに、複数のトラクタ10の作業予定の最初の圃場9までの移動や進入は、操縦者の手動運転(モード)によりそれぞれ行われる。
この一時停止させられたときのトラクタ10は、その後、予定の経路に戻されるよう自動で後進又は操舵が行われることにより圃場9の形状内に復帰させられる。
このときの特定の位置としては、例えば、移行時には自動作業した圃場9の作業終了位置Peであり、解除時には移動先の圃場9の作業開始位置Psである。なお、圃場間移動制御モード36への移行は、例外として、後述するように遠隔管理操作装置7等の操作機器の操作により行うことができる。
これにより、圃場間移動制御モード36においては、トラクタ10が圃場9の出入口91を通過した圃場間移動が可能になり、また、トラクタ10が圃場9内においてその圃場9の形状外に逸脱することが防止される。
これにより、圃場間移動時の自動の走行が実施される。
自動運転制御部34は、障害物センサ65からの検出情報やカメラ66からの映像情報から自動の走行および作業の障害になる障害物の有無を検出する機能を有しており、その障害物の存在を認識したときにはトラクタ10の自動運転を緊急停止させる制御を行うよう構成されている。
このような遠隔管理操作装置7は、例えば、コンピュータ(サーバ)等の機器で構成されるものであって、圃場9からある程度離れた場所にある遠隔管理センター、圃場管理舎等の施設内に設置される。
接続先のコンピュータ(サーバ)やストレージは、例えば、遠隔管理センター、外部のデータセンター等の所定の場所に設置されるクラウドコンピューティング専用のコンピュータ、外部記憶装置等が適用されるが、遠隔管理操作装置7の一部をクラウドコンピューティングシステムとして構築してもよい。
記憶部72には、複数のトラクタ10で作業する予定の圃場9に関する圃場情報、複数のトラクタ10における自動の走行および作業での各経路Rに関する経路情報等の必要な情報が格納されている。また記憶部72には、複数のトラクタ10に関する各経路Rを生成する経路生成プログラム等も格納されている。
・状態(1)…圃場9内の経路上を移動中
・状態(2)…圃場9内の経路途中で停止
・状態(3)…圃場9内で圃場間移動待ち
・状態(4)…圃場9外の経路上を移動中
・状態(5)…圃場9外の経路途中で停止
また、状態(4)は、圃場間移動制御モード36による圃場間移動で圃場9の外(道路95)を自動走行で走行経路Rr等の経路に沿って移動している状態である。この状態(4)は、例えば、圃場間移動時にトラクタ10が移動元の圃場9の外(道路95)に進行した位置情報が得られたときに設定される。状態(5)は、状態(4)中に緊急停止する状況(障害物の検出等)になった状態である。
図3では、重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ10として、トラクタ10B、10Cの組み合わせが該当する。
経路重複検出部74は、圃場間移動制御モード36に移行した2以上のトラクタ10A,10B,10Cにおける各圃場間移動するときの走行経路Rra,Rrb,Rrcの経路情報どうしを対比することで、重複する部分Rxの有無を検出する。また、経路重複検出部74は、その検出に際して、該当する2以上のトラクタ10A,10B,10Cの位置情報や状態情報(上記状態(1)から(5)に関する情報)等を参考情報として利用してもよい。
遠隔管理操作装置7では、圃場間移動の優先順位が高い場合として、例えば、圃場9で行う作用の作業工程が先行する場合、圃場9の出入口91での待機時間が長い場合、圃場間移動に要する距離が短い場合、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしの重複する部分Rxが短い場合等の少なくとも1つを適用している。
圃場間移動の優先順位が高い場合として、複数の高い場合(条件)を適用する場合には、その複数の高い場合どうしの優先順位についても設定すればよい。
この場合、遠隔管理操作装置7は、そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するトラクタ10(10A)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他のトラクタ10(10E)の圃場間移動するときの経路の残りの経路部分(Rna)に重複する部分Rxが通過してなくなったときに前記待機を解除して開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作する構成を採用している。
残りの経路部分Rnとは、予定の走行経路のうち検出時に未走行で残っている部分である。この残りの経路部分Rnは、経路重複検出部74において検出される
この場合、遠隔管理操作装置7は、そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するいずれかのトラクタ10(10A)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他の作業車両(1A)が重複する部分Rxの開始地点(g1)又は終了地点(g2)を通過した後に待機を解除して開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作する構成も採用している。
ちなみに、自動の走行および作業を行う自動運転は、トラクタ10の運転座席21に操縦者が乗らない無人運転を想定しているが、運転座席21に操縦者が乗る有人運転であっても構わない。
この際、自動作業制御モード35の選択は、運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り換えられた情報が情報取得部37で取得されることで判断される。
トラクタ10A~10Cは、圃場間移動制御モード36に移行されることで、移動元の各圃場9から移動先の各圃場9への圃場間移動が可能な状態になる。図3において作業終了位置Peに到達していない自動作業中のトラクタ10Bは、圃場9A内を移動中の状態(1)にあることになる。
このときのトラクタ10A~10Cは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、出入口91で自動走行が中断されて一時停止されるよう制御される。また、このときのトラクタ10A~10Cは、圃場9内で圃場間移動待ちの状態(3)になる。
このように対応した場合は、遠隔管理操作装置7を操作する遠隔監視者が、トラクタ10が移動元の圃場9A,9C,9Eの各出入口91からそれぞれ圃場間移動しても安全か否かを確認したうえで圃場間移動の実行の指示を出すことができる。これにより、圃場間移動の実行が手動で指示されるトラクタ10にあっては安全確認の機会が与えられて、より安全な圃場間移動が可能になる。
このときのトラクタ10Aは、圃場間移動制御モード36により車両制御部32を介して、移動元の圃場9Cの出入口91を通過して道路95に進出した後、圃場間移動時の経路情報(道路95の走行経路Rra)に沿って自動走行して移動先の圃場9Fにむけて移動するよう制御される。これにより、圃場間移動時の道路95上の自動走行が行われる。また、このときのトラクタ10Aは、圃場9外の経路上を移動中の状態(4)になる。
またこのときのトラクタ10Aは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、例えば一時停止時から一定の時間が経過した後に、圃場間移動が再開されて移動先の圃場9Fにおける出入口91を通過して圃場9F内に進入するよう制御される。
このときのトラクタ10は、圃場間移動制御モード36が解除されることで、圃場間移動が完了した状態になる。
ここでは、最初に3台のトラクタ10A~10Cが圃場間移動制御モード36に移行して圃場間移動することが可能になっている場合を前提として説明する。
これにより、トラクタ10Aは、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら圃場間移動が実行される。
このときの圃場間移動の終了は、トラクタ10Aが移動先の圃場9Fにおける作業開始位置Psに到達することにより圃場間移動制御モード36が解除されて自動作業制御モード35に移行するが、その自動作業制御モード35に移行した情報を情報取得部73が取得することで判断される。これ以降における各圃場間移動の終了についても同様に判断される。
これにより、複数のトラクタ10が同時に圃場間移動することになる。このときのトラクタ10は、圃場9外の経路上を移動中の状態(4)になる。
この場合は、最初にいずれか1つの組み合わせのトラクタ10どうしの圃場間移動が同時に開始され、その圃場間移動が終了した後に次の組み合わせのトラクタ10又は残ったトラクタ10の圃場間移動が開始される。
なお、図3に例示するトラクタ10A,10B,10Cのように走行経路Rrに重複する部分Rxがないトラクタ群のなかに組み合わせが生じる場合には、ステップ34においてトラクタ10Aを重複する部分がないと判断する一方で、トラクタ10B,10Cを重複する部分があると判断する処理を行うよう構成してもよい。
これにより、図3に例示するトラクタ10A,10B,10Cでは、トラクタ10B,10Cが走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群として分類されて各圃場9A,9Eの出入口91でそれぞれ一時停止させられて待機することになる。このときのトラクタ10B,10Cは、圃場9内で圃場間移動待ちの状態(3)になる。
この場合、圃場間移動の開始指示は、遠隔管理操作装置7を操作する遠隔監視者による選択指示の操作により行われる。つまり、この場合は、遠隔監視者が圃場間移動を開始させたい所望のトラクタ10を選択して、そのトラクタ10の圃場間移動を開始させる指示を順次行うことで実行される。
この際、トラクタ10Bが選択されて指示されたときは、トラクタ10Bは、一時停止が解除された後、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら移動元の圃場9Aから圃場9Bへの圃場間移動が実行される。
図3に示される例では、重複する部分Rxがあるトラクタ群の残りのトラクタ10Cが一時停止を解除された後に、その移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへ圃場間移動することになる。
この場合、圃場間移動の開始指示は、遠隔管理操作装置7から優先順位に基づく開始指示が発信されることで行われる。つまり、この場合は、図7に示したステップ40~44の制御動作に代えて、図8に示されるステップ50~54の制御動作が行われる。図8は、図7におけるステップ40~44のフロー部分をステップ50~54のフローに書き換えた図面になる。
この場合、圃場間移動の優先順位の対比は、管理制御装置71における優先順位判定部75が情報取得部73で管理されている該当するトラクタ10B,10Cの優先順位どうしを比べて高い方を抽出することで行われる。具体的には、例えば、遠隔管理操作装置7が優先順位の高い場合として圃場9の出入口91での待機時間が長い場合を適用しているときに、仮にトラクタ10Cが圃場9Eの出入口91に待機し始めてからの経過時間がトラクタ10Bよりも相対的に長い関係にあったとすれば、トラクタ10Cの優先順位がトラクタ10Bの優先順位よりも高いと判定される。
これにより、トラクタ10Cは、一時停止が解除された後に、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへの圃場間移動が実行される。このときトラクタ10Bは、図3に示されるように、移動元の圃場9Aの出入口91に引き続き停止して待機する状態におかれる。この結果、この管理制御システムにおいては、トラクタ10Bとトラクタ10Cが同時に圃場間移動(圃場外の移動)を開始することがないよう管理および制御される。
この際、その先行の圃場間移動が終了したと判断されると、圃場間移動の優先順位が2番目以降で高い順に該当するトラクタ10B等の圃場間移動が1台ずつ順次開始され(S53)、その各圃場間移動が終了するまで順位の低い後続のトラクタ10はその圃場間移動の開始を移動元の圃場9の出入口91で停止し続けて待つ。
これにより、この管理制御システムでは、特に各圃場間を移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがない関係にある限り、その該当する複数のトラクタ10を同時に圃場間移動させることが可能になる。
また、図3に例示したトラクタ10B,10Cの間においても、トラクタ10Bが先に圃場間移動した場合、トラクタ10Cは、トラクタ10Bの圃場間移動の途中でもトラクタ10Bの残りの経路部分Rnと重複する部分Rxがない時期になれば(例えば重複する部分Rxを通過した後は)、移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへの圃場間移動を開始することができる。
したがって、このような制御を行った場合は、圃場間移動の開始のため一時停止して待機しているときの時間を短縮することが可能となり、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより効率よく行うことができる。
またこの場合、他のトラクタ10Aが重複する部分Rxの終了地点g2を通過した後にトラクタ10Eの圃場間移動を開始したときは、トラクタ10Aとトラクタ10Eが重複する部分Rxを同時に走行するおそれがなく、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより一層安全に効率よく行うことができる。
例えば、超音波センサ、赤外線センサ等の障害物センサ65は、自動作業制御モード35に移行しているときには障害物の検出が適切に行われて安全な自動作業を行うことが可能であるが、圃場間移動制御モード36に移行したときには道路95の走行時に電柱、木、傾斜のある地面等を障害物として誤検出することや、段差がある地形(崖、大きな陥没等)を障害物として検出できないことがある。この点、カメラ66は、圃場間移動制御モード36に移行したときには上記誤検知や検出不可が発生することがなく、障害物の検出を適切に検出する。
この場合は、自動運転制御部34が圃場間移動するトラクタ10が燃料の補給作業が必要になったことを遠隔管理操作装置7等に報知する制御も行うよう構成するとよい。またこの場合は、燃料の補給作業により燃料残量センサ52の検出情報が所定の高い残量値を超えたときに、圃場間移動を再開させる制御を行うように構成すればよい。
この構成を採用した場合は、例えば、トラクタ10が圃場間移動の途中で燃料切れにより停止してしまう事態が発生することを防止することができ、圃場間移動を最後まで確実に行うことが可能になる。
しかし、トラクタ10は、図11(B)に破線で示されるように、作業開始位置Psではずれ量dがゼロであるが、実際には左右の少なくとも一方に許容ずれ量dxを超えたずれ量(d1=3cm)になる蛇行した実経路RLdで進むことがあり、その場合は、操舵量が調節されてずれ量dが次第に小さくなる(d2=2cm)ように直進走行の補正がされ、最終的に許容ずれ量dx範囲におさまって基準線SLに沿う正常な経路RLifに復帰するようになる。蛇行した実経路RLdの発生は、特に図11(C)に示されるように、旋回走行経路Rtに沿って自動旋回した後に生じやすい。
また、この構成においては、直進走行の補正時に補正されて正常な経路RLifに復帰したときの走行する距離Jや許容ずれ量dxについて、トラクタ10の操縦者、使用車等によって任意の値に設定することができるよう構成することが可能である。これにより、操縦者、使用者等によって直進の安定性の感覚が異なるため、実際に担当する操縦者、使用者等に適合する値に変更することが可能になって扱いやすくなる。
7 …遠隔管理操作装置
9 …圃場
10A,10B,10C,10D,10E…複数のトラクタ(複数の作業車両の一例)
34…自動運転制御部(自動運転制御装置の一例)
35…自動作業制御モード
36…圃場間移動制御モード
61…測位装置
63…通信装置
74…経路重複検出部
91…出入口(圃場の形状の一部の一例)
Claims (7)
- 測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)と、
情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
を備え、
前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その2以上の作業車両(1A,1B,1C)における各圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がない関係にある2以上の作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システム。 - 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある2以上の作業車両(1B,1C)を前記圃場の出入り口で一時停止させて待機させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の管理制御システム。
- 前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)における各自動運転制御装置(34)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行したことを前記遠隔管理操作装置(7)に通信装置(63)を介して送信し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行した2以上の作業車両(1A,1B,1C)の各圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の有無を検出する経路重複検出部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両の管理制御システム。 - 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する2以上の作業車両(1B,1C)の圃場間移動の開始を順次選択して指示する機能を有していることを特徴とする請求項2に記載の作業車両の管理制御システム。
- 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)の前記圃場間移動制御モード(36)における圃場間移動の優先順位を設定して管理するとともに、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する作業車両(1B,1C)が2以上の圃場間移動の開始を前記優先順位の高い方から圃場間移動を順次開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項2に記載の作業車両の管理制御システム。
- 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分(Rx)がある関係にある作業車両(1A,1E)がある場合、
そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するいずれかの作業車両(1E)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他の作業車両(1A)の前記経路の残りの経路部分(Rna)に前記重複する部分(Rx)が通過してなくなったときに前記待機を解除して開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項4又は5に記載の作業車両の管理制御システム。 - 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分(Rx)がある関係にある作業車両(1A,1E)がある場合、
そのうちの前記圃場の出入口で一時停止して待機するいずれかの作業車両(1E)の圃場間の移動を、先に圃場間の移動を開始する他の作業車両(1A)が前記重複する部分(Rx)の開始地点(g1)又は終了地点(g2)を通過した後に前記待機を解除して開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項4又は5に記載の作業車両の管理制御システム。
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