JP2016170580A - 搬送車システム - Google Patents
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Abstract
【課題】走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる優れた特性のシステムを提供すること。【解決手段】走行経路内で複数の搬送車2の移動を管理するための搬送車システム1は、第1の搬送車2が予定する移動経路が第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、第1及び第2の搬送車2について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車2の移動を待機させる回避制御を実行する。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の搬送車の移動を管理する搬送車システムに関する。
従来より、工場内等に設定された走行経路内で無人の搬送車を移動させることで、部品や製品等を目的の場所に運ぶための搬送車システムが知られている(例えば特許文献1参照。)。このような搬送車システムを導入すれば、例えば工場内で部品や製品等を搬送する作業を自動化でき作業効率を向上できる。
しかしながら、前記従来の搬送車システムでは、次のような問題がある。すなわち、走行経路内で移動する搬送車が1台のみであれば、搬送車同士の干渉を考慮することなく搬送車の移動経路を設定可能である一方、搬送車の台数が多くなると、各搬送車の移動経路が交差したり一部が重複する場合が生じ、走行経路内の特定の箇所に同時に2台以上の搬送車が同時に進入すれば衝突等のトラブルが発生する可能性が生じてしまうという問題がある。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる優れた特性のシステムを提供しようとするものである。
本発明は、走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、
前記走行経路は、前記搬送車が移動可能な経路を表すエッジと、該エッジの両端に位置し隣り合う他のエッジを連結可能なノードと、により表現されており、
第1の搬送車が予定する移動経路が、第2の搬送車が在車するノード又はエッジを含んでいるか、あるいは第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、当該第1及び第2の搬送車について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車の移動を待機させる回避制御を実行することを特徴とする搬送車システムにある(請求項1)。
前記走行経路は、前記搬送車が移動可能な経路を表すエッジと、該エッジの両端に位置し隣り合う他のエッジを連結可能なノードと、により表現されており、
第1の搬送車が予定する移動経路が、第2の搬送車が在車するノード又はエッジを含んでいるか、あるいは第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、当該第1及び第2の搬送車について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車の移動を待機させる回避制御を実行することを特徴とする搬送車システムにある(請求項1)。
本発明の搬送車システムは、走行経路における複数の搬送車の移動を管理するためのシステムである。この搬送車システムでは、いずれかの搬送車が他の搬送車と干渉するおそれが生じたとき、該当する搬送車の優先度合いが判定され、優先度合いの高い搬送車の移動等が優先され、優先度合いの低い搬送車を待機させる前記回避制御が実行される。このように一方の搬送車を待機させれば、時間的なタイミングをずらすことにより衝突等のトラブルが発生するおそれを確実性高く抑制できる。
以上のように本発明の搬送車システムは、走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる優れた特性のシステムとなっている。
本発明の好適な一態様の搬送車システムでは、前記搬送車の回避制御は、待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路的な距離が所定距離以内となったことを前提として実行される(請求項2)。
待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路的な距離が十分な状態で搬送車を待機させる制御を実行すると、搬送効率が損なわれるおそれがある。そこで、上記のように前記経路的な距離が所定距離以内になったときに搬送車を待機させる回避制御を実行すれば、搬送効率が損なわれる度合いを抑制しながら搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる。
待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路的な距離が十分な状態で搬送車を待機させる制御を実行すると、搬送効率が損なわれるおそれがある。そこで、上記のように前記経路的な距離が所定距離以内になったときに搬送車を待機させる回避制御を実行すれば、搬送効率が損なわれる度合いを抑制しながら搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1の搬送車が予定する移動経路が、前記第2の搬送車が在車するノードあるいはエッジを含んでいるとき、前記第1の搬送車の優先度合いを前記第2の搬送車よりも低く判定する(請求項3)。
この場合には、移動経路上に位置する前記第2の搬送車が移動するまで前記第1の搬送車を待機させることにより、前記第2の搬送車との干渉を確実性高く回避できる。
この場合には、移動経路上に位置する前記第2の搬送車が移動するまで前記第1の搬送車を待機させることにより、前記第2の搬送車との干渉を確実性高く回避できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1の搬送車の移動経路が前記干渉箇所を含んでいるとき、当該干渉箇所へ到達するための経路的な距離を比較し、前記第1及び第2の搬送車のうち前記経路的な距離が短い方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項4)。
一方の搬送車が前記干渉箇所を通過等すれば、搬送車同士の干渉が発生するおそれが少なくなる。仮に前記干渉箇所からの経路的な距離が長い方の搬送車を優先させると、その搬送車が前記干渉箇所を通過等するまでに要する時間が長くなる。上記のように前記干渉箇所からの経路的な距離が短い方の搬送車を優先し、長い方の搬送車を待機させれば、その待機時間を比較的短くできるので各搬送車を効率良く移動できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車のうちのいずれか一方の搬送車がエッジが1本のみ接続された行き止まりのノードあるいは当該行き止まりのノードから分岐することなく延設されたエッジあるいは当該エッジの両端のノードに在車しているとき、当該いずれか一方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項5)。
仮に、行き止まりのノード等に位置する搬送車を待機させ、そのノード等に向けて他方の搬送車を進入させると、2台の搬送車が向い合って行き違いができない状況が発生してしまうおそれがある。上記のように行き止まりのノード等に位置する搬送車を優先して移動させれば、行き止まりの経路内で複数の搬送車が互いを回避できない状況が発生するおそれを確実性高く回避できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車の前記経路的な距離が同一であって、かつ、いずれか一方の搬送車が停止中の場合には、動作中の他方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項6)。
仮に、停止中の搬送車の動作を開始させる一方、動作中の搬送車を停止させると、制御に時間を要して搬送効率が損なわれるおそれがある。上記のように動作中の搬送車を優先して移動させれば、前記第1及び第2の搬送車を効率良く移動できる。
仮に、停止中の搬送車の動作を開始させる一方、動作中の搬送車を停止させると、制御に時間を要して搬送効率が損なわれるおそれがある。上記のように動作中の搬送車を優先して移動させれば、前記第1及び第2の搬送車を効率良く移動できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車の移動経路を生成する移動経路生成手段を有し、前記第1及び第2の搬送車の前記経路的な距離が同一であるとき、移動経路が生成された時点が時間的に古い方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項7)。
仮に、移動経路の生成時点の古い方の搬送車を待機させると、その搬送車については、搬送指示から搬送完了までの所要時間が過大となるおそれがある。上記のように移動経路の生成時点により優先度合いを判定し、移動経路の生成時点の古い搬送車の移動を優先すれば、搬送指示が生じてから搬送が完了するまでの所要時間の搬送タスク毎のばらつきを抑制できる。
仮に、移動経路の生成時点の古い方の搬送車を待機させると、その搬送車については、搬送指示から搬送完了までの所要時間が過大となるおそれがある。上記のように移動経路の生成時点により優先度合いを判定し、移動経路の生成時点の古い搬送車の移動を優先すれば、搬送指示が生じてから搬送が完了するまでの所要時間の搬送タスク毎のばらつきを抑制できる。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、無人で移動する搬送車2と、各搬送車2を制御する基地局PC10と、を含む搬送車システム1に関する例である。この内容について、図1〜図7を用いて説明する。
(実施例1)
本例は、無人で移動する搬送車2と、各搬送車2を制御する基地局PC10と、を含む搬送車システム1に関する例である。この内容について、図1〜図7を用いて説明する。
搬送車システム1は、例えば、工場内で部品や製品等を搬送することを目的として導入されるシステムである。この搬送車システム1では、AGVとも称呼される搬送車2が移動する経路として図1に例示する走行経路が設定されている。走行経路では、経路に沿って磁気テープ(図示略)が敷設され、経路の交差点や経路上の重要なポイントには、番地等が磁気的に記録されたアドレスマーカ(図示略)が敷設されている。
本例の搬送車システム1では、走行経路内における複数の搬送車2の移動が、例えば工場内の管理室等に設置される基地局PC10により集中的に管理されている。
本例の搬送車システム1では、走行経路内における複数の搬送車2の移動が、例えば工場内の管理室等に設置される基地局PC10により集中的に管理されている。
走行経路は、搬送車2が走行可能なエッジ15と、エッジ15の両端に位置するノード13と、の組合せによる経路マップ100(図1)により表現される。エッジ15は、途中に分岐等がない走行経路内の最小単位をなす要素である。ノード13は、エッジ15の端部に配置され、他のエッジ15を連結可能な要素である。エッジ15が1本のみしか接続されていないノード13eが行き止まりのノードとなる。
経路マップ100では、搬送車2から特定のノード13までの経路的な距離(経路距離)を、その経路を構成する最小のエッジ数によって表現可能である。経路マップ100上では、例えば、特定のノード13から最小のエッジ数が1本の位置を1マス手前の位置、同エッジ数が2本の位置を2マス手前の位置、同エッジ数が3本の位置を3マス手前の位置等と表現できる。
図1に例示するように、経路マップ100中の各エッジ15に対しては、例えば(エッジ15の物理的距離)/(搬送車2の平均速度)の演算式により数値化された時間的なコストがヒモ付されている。また、各ノード13では、隣りのノード13から延設されたエッジ15が1本ずつ接続されたサブノード131、及びサブノード131が両端に配置されたサブエッジ151が想定されている。サブエッジ151を選択すれば、ノード13に対する搬送車2の進入・退出方向に加え、旋回動作の要否が定まってくる。旋回動作が不要で直線的に移動可能なサブエッジ151については時間的なコストゼロがヒモ付され、直角ターンなど旋回動作が必要となるサブエッジ151については時間的なコストとして例えば旋回所要時間3秒がヒモ付されている。
基地局PC10は、WIFI等の無線通信機能を備えたコンピュータ装置である。基地局PC10は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)マップ記憶手段:エッジ15とノード13とによりマス目状に表される経路マップ100を記憶する手段。
(2)重み付け手段:経路マップ100中の各要素13、15に対してリスク的なコストを加算して重み付けする手段。リスク的なコストは、例えば退出方向が通行禁止であったり他の搬送車2が在車している状況等を反映しており、移動の困難度合いを表すコストである。なお、リスク的なコストを加算する重み付け処理の内容については後で詳しく説明する。
(3)搬送指示取込手段:搬送指示を取り込む手段。本例では、外部の図示しない搬送指示入力装置に入力された搬送指示を有線LAN等を介して受信する構成を採用しているが、これに代えて搬送指示の入力操作を取り込む手段を基地局PC10に設けることも良い。
(4)移動経路生成手段:搬送指示に対応する移動経路を演算等により生成する手段。移動経路生成手段は、搬送指示タスクに利用する搬送車2を選択すると共に、経路マップ100中の要素13、15にヒモ付されたコストの総和が最も小さくなる移動経路を生成する。
(5)搬送指示出力手段:搬送車2に対して移動経路を送信する手段。
(6)位置取得手段:各搬送車2の車両情報等を無線通信により取得する手段。搬送車2の移動速度に比べて十分に短い時間周期毎に各搬送車2の位置や動作情報等の車両情報を取得する。
(7)回避制御手段:搬送車同士で干渉するおそれが生じたとき、回避制御を実行する手段。回避制御では、干渉を回避するための回避動作の内容が決定され、その回避動作に沿って対象の搬送車2が制御される。なお、回避制御の詳しい内容については、後で詳しく説明する。
(2)重み付け手段:経路マップ100中の各要素13、15に対してリスク的なコストを加算して重み付けする手段。リスク的なコストは、例えば退出方向が通行禁止であったり他の搬送車2が在車している状況等を反映しており、移動の困難度合いを表すコストである。なお、リスク的なコストを加算する重み付け処理の内容については後で詳しく説明する。
(3)搬送指示取込手段:搬送指示を取り込む手段。本例では、外部の図示しない搬送指示入力装置に入力された搬送指示を有線LAN等を介して受信する構成を採用しているが、これに代えて搬送指示の入力操作を取り込む手段を基地局PC10に設けることも良い。
(4)移動経路生成手段:搬送指示に対応する移動経路を演算等により生成する手段。移動経路生成手段は、搬送指示タスクに利用する搬送車2を選択すると共に、経路マップ100中の要素13、15にヒモ付されたコストの総和が最も小さくなる移動経路を生成する。
(5)搬送指示出力手段:搬送車2に対して移動経路を送信する手段。
(6)位置取得手段:各搬送車2の車両情報等を無線通信により取得する手段。搬送車2の移動速度に比べて十分に短い時間周期毎に各搬送車2の位置や動作情報等の車両情報を取得する。
(7)回避制御手段:搬送車同士で干渉するおそれが生じたとき、回避制御を実行する手段。回避制御では、干渉を回避するための回避動作の内容が決定され、その回避動作に沿って対象の搬送車2が制御される。なお、回避制御の詳しい内容については、後で詳しく説明する。
次に搬送車2について説明する。詳しい図示は省略するが搬送車2は、逆回転を含めて独立駆動可能な左右の駆動輪と、2つの自在車輪(フリーキャスター)を備えた車両である。例えば左右の駆動輪を逆向きに回転すれば、位置的な変動を抑制しながら搬送車2をその場で回転させることもできる。搬送車2の前面の下部中央には、磁気テープ(図示略)を読取り可能なラインセンサが配置され、その横には、アドレスマーカ(図示略)の記録情報を読取り可能な番地読取センサが配置されている。
搬送車2は、左右の駆動輪を回転駆動する制御手段、基地局PC10との間で各種の情報を無線で送受信するための無線通信手段等を備えている。
制御手段は、駆動輪毎に個別に設けられた駆動モータの回転を制御する手段である。駆動モータは、回転方向及び回転角度を指定して制御可能であり、制御手段側では、駆動モータの回転角度等に基づいて駆動輪の回転量を精度高く把握でき、各駆動輪の回転量に基づいて搬送車2の移動量、旋回角度等を算出可能である。さらに、移動量、旋回角度を累積することで、初期状態の搬送車2の向きを基準とした搬送車2の姿勢(向き)、及び初期位置を基準とした相対移動位置やアドレスマーカを通過した後の移動距離等を算出可能である。なお、この相対移動位置や姿勢等は、番地読取センサの番地情報を読取毎に補正され精度が高く保持される。
制御手段は、駆動輪毎に個別に設けられた駆動モータの回転を制御する手段である。駆動モータは、回転方向及び回転角度を指定して制御可能であり、制御手段側では、駆動モータの回転角度等に基づいて駆動輪の回転量を精度高く把握でき、各駆動輪の回転量に基づいて搬送車2の移動量、旋回角度等を算出可能である。さらに、移動量、旋回角度を累積することで、初期状態の搬送車2の向きを基準とした搬送車2の姿勢(向き)、及び初期位置を基準とした相対移動位置やアドレスマーカを通過した後の移動距離等を算出可能である。なお、この相対移動位置や姿勢等は、番地読取センサの番地情報を読取毎に補正され精度が高く保持される。
搬送車2は、アドレスマーカから読み取った番地情報や、前進・回転などの動作情報のほか、上記のように算出した姿勢や相対移動位置やアドレスマーカ基準の移動距離等を所定周期毎に基地局PC10に向けて出力する。基地局PC10側では、走行経路内の各搬送車2の所在位置や姿勢(向き)や動作状態等を精度高く把握可能である。
次に、本例の搬送車システム1の動作について、基地局PC10による図2及び図4の制御フローに沿って説明する。図2は、経路生成処理の流れを示すフローチャートである。図4は、搬送制御処理の流れを示すフローチャートである。
図2のごとく、搬送指示の待機状態(S101)の基地局PC10が搬送指示を受信すると(S102)、各搬送指示の優先度合いを決定し、優先度合いが高い順に搬送指示を展開する(S103)。基地局PC10は、各搬送指示の優先度合いを考慮しながら、経路マップ100中の各要素13、15にリスク的なコストを加算する上記の重み付け処理を実行する(S104)。
ここで、図3のごとく走行経路において、始点ノード(同図中「FROM」のノード)、目的地ノード(同図中「TO」のノード)が設定された場合を例にして、重み付け処理の内容を説明する。この重み付け処理では、以下の各要素に対してリスク的なコストが加算される。
(1)他車(他の搬送車)が在車するノード・・・他車が在車するノードには進入できない。
(2)通行禁止に設定されたノード・・・通行禁止に設定されているノードには進入できない。
(3)一方通行のエッジ・・・一方通行のエッジに対しては逆向きで進入できない。
(4)他車が停止中のノード・・・他車が停止中のノードには進入できない。
(5)生成済みの他車の移動経路上に位置する「TO」のノード・・・先にそのノードに到着してしまうと先行他車の通行ができなくなる。
(6)先行他車の「TO」位置のノード・・・先行他車が先に「TO」ノードに到着すると通過できなくなる。
(7)先行他車の移動経路を構成するエッジ・・・逆行は衝突リスクが高いためタイミングに関係なく設定不可。ただし、「TO」位置が行き止まり経路であれば許可される場合あり。
(2)通行禁止に設定されたノード・・・通行禁止に設定されているノードには進入できない。
(3)一方通行のエッジ・・・一方通行のエッジに対しては逆向きで進入できない。
(4)他車が停止中のノード・・・他車が停止中のノードには進入できない。
(5)生成済みの他車の移動経路上に位置する「TO」のノード・・・先にそのノードに到着してしまうと先行他車の通行ができなくなる。
(6)先行他車の「TO」位置のノード・・・先行他車が先に「TO」ノードに到着すると通過できなくなる。
(7)先行他車の移動経路を構成するエッジ・・・逆行は衝突リスクが高いためタイミングに関係なく設定不可。ただし、「TO」位置が行き止まり経路であれば許可される場合あり。
基地局PC10は、続くステップS105の最短経路探索において、始点ノードから目的地ノードまでの移動経路を構成する各要素13、15にヒモ付された時間的なコスト及びリスク的なコストの総和が最も少ない最短経路を探索する。基地局PC10は、探索できた最短経路を移動経路として生成し、対象の搬送車2を指定して送信する(S106)。他の搬送指示があれば(S107:有)、上記のステップS103〜S106を繰返して実行する。他に搬送指示が無ければ(S107:無)、基地局PC10が受信した搬送指示の状態を示すステータスが全て“未処理”から“処理中”または“処理済”に遷移したという条件である経路生成終了条件が有る(成立)ことを条件として経路生成処理を終了する(S108:有)。一方、経路生成終了条件が無ければ(非成立)、経路生成処理を繰返し実行する(S108:無)。
次に、搬送車2の衝突を回避するために基地局PC10が実行する搬送制御処理の流れを図4を参照しながら説明する。この搬送制御処理には、同図中で破線で囲む以下の3種類の衝突回避ロジックが含まれている。
(1)干渉点Nマス衝突回避ロジック(ステップS202〜S209)
(2)予定経路2マス先衝突回避ロジック(ステップS221〜S227)
(3)突き当たり番地の衝突回避ロジック(ステップS231〜S236)
(1)干渉点Nマス衝突回避ロジック(ステップS202〜S209)
(2)予定経路2マス先衝突回避ロジック(ステップS221〜S227)
(3)突き当たり番地の衝突回避ロジック(ステップS231〜S236)
基地局PC10は、走行経路上の各搬送車2について搬送制御処理を実行する。基地局PC10は、まず、制御対象の搬送車(以下、自車という。)を基準として、2マス以内に他の搬送車(以下、他車という。)が在車するか否かを判断する(S201)。2マス以内に他車が在車していないとき(S201:無)、基地局PC10は(1)干渉点Nマス衝突回避ロジックを実行する。一方、2マス以内に他車が在車している場合には(S201:有)、基地局PC10は(2)予定経路2マス先衝突回避ロジックを実行する。
基地局PC10は、(1)干渉点Nマス衝突回避ロジックにおいて、まず、自車の移動経路と他車の移動経路との干渉点(干渉箇所)がNマスの経路距離内に有るか無いかを判断する(S202)。Nマス以内に干渉点が有る場合には(S202:有)、自車の干渉点までの経路的な距離である第1の経路距離と、他車の干渉点までの第2の経路距離と、を比較する(S203)。
第1の経路距離の方が第2の経路距離よりも短い場合、すなわち自車の方が他車よりも干渉点に近い場合であれば(S203:短い)、基地局PC10は、自車を優先的に干渉点を通過させる一方、他車に対しては、回避動作により停止(待機)させる制御を適用する(S209)。
一方、第1の経路距離が第2の経路距離以上の場合(S203:以上)、基地局PC10は、自車の方が他車よりも干渉点からの経路距離が長いか、自車と他車の経路距離が等価であるかを判断する(S204)。
自車と他車の経路距離が等価である場合(S204:等価)、基地局PC10は、他車が停止中か否かを判断する(S205)。他車が停止中でなければ(S205:NO)、その搬送指示タスクのステータスが“未処理”から“処理中”に遷移したという搬送指示タスクの開始時刻の新旧を判断する(S206)。自車の搬送指示タスクの開始時刻の方が他車よりも古い場合(S206:古い)、基地局PC10は、自車を優先的に干渉点を通過させる一方、他車に対しては、回避動作により停止させる制御を適用する(S209)。
干渉点からの経路距離が自車の方が長い場合(S204:長い)、及び自車の方が搬送指示タスクの開始時刻が新しい場合には(S206:新しい)、他車が干渉点を通過するまで(S208:NO)、回避動作により自車を停止させる(S207)。その後、他車が干渉点を通過した後(S208:YES)、自車について、回避動作による停止を解除し(S211)、搬送を再開する(S212)。
一方、上記のステップS201の判断において、2マス以内に他車が在車している場合には(S201:有)、基地局PC10は、上記の通り(2)予定経路2マス先衝突回避ロジックを実行する。予定経路2マス先衝突回避ロジックでは、基地局PC10は、まず、回避動作により自車を停止させる(S221)。
そして、基地局PC10は、自車と他車について、互いの位置を通過するか否かを判断する(S222)。互いの位置を通過しない場合(S222:NO)、自車について回避動作による停止を継続させ(S223)、他車が自車の移動経路を通過し終わるのを待機する(S224:NO)。他車が通過すれば(S224:YES)、基地局PC10は、自車について回避動作による停止を解除し(S211)、搬送を再開させる(S212)。
一方、上記のステップS222において、自車と他車が互いの位置を通過する場合には(S222:YES)、自車と他車について、作業可能な搬送車2としてそれぞれに割りふられた固有の号機番号を基地局PC10のアプリケーションに登録というシステム登録の前後の順番を判断する(S225)。自車のシステム登録が後であれば(S225:後)、基地局PC10は、他車が1マス移動するまで(S227:NO)、自車の回避動作による停止を継続させる(S226)。そして、他車が1マス移動した後(S227:YES)、自車について回避動作による停止を解除し(S211)、搬送を再開させる(S212)。一方、上記のステップS225の判断において自車のシステム登録の方が前であれば(S225:前)、自車について回避動作による停止を解除し(S211)、搬送を再開させる(S212)。
さらに、基地局PC10は、自車について、移動目的地であるTO位置が経路的な突き当たりであるか否かの判断を実行する(S213)。突き当たりでなければ(S213:NO)、自車がTO位置に到着するまで(S214:NO)、以上の搬送制御処理を繰り返して実行し、自車がTO位置に到着したとき(S214:YES)、搬送制御処理を終了する。
一方、自車のTO位置が経路的な突き当たりである場合(S213:YES)、基地局PC10は、上記の(3)突き当たり番地の衝突回避ロジックを実行する。この突き当たり番地の衝突回避ロジックでは基地局PC10は、まず、自車のTO位置に他車が在車するか否かを判断する(S231)。他車が在車していなければ(S231:NO)、自車がTO位置に到着するまで(S214:NO)、以上の搬送制御処理を繰り返して実行し、自車がTO位置に到着したとき(S214:YES)、搬送制御処理を終了させる。
一方、自車のTO位置に他車が在車している場合には(S231:YES)、基地局PC10は、自車について、TO位置からの経路距離を判断する(S232)。自車の位置がTO位置から3マス以内の場合(S232:YES)、TO位置に在車する他車が干渉点を通過するまでの間(S234:NO)、自車を回避動作により停止させる(S233)。
そして、TO位置に在車する他車が干渉点を通過した後(S234:YES)、自車について回避動作による停止を解除し(S235)、その後、搬送を再開させてTO位置に到着させ(S236)、搬送制御処理を終了する。一方、上記のステップS232において、自車の位置がTO位置から3マス超の場合(S232:NO)には、以上の搬送制御処理を繰り返して実行する。
次に、(1)干渉点Nマス衝突回避ロジック、(2)予定経路2マス先衝突回避ロジック、(3)突き当たり番地の衝突回避ロジックが実行された際の各搬送車2の具体的な動作例を説明する。
(1)干渉点Nマス衝突回避ロジックによる動作例
図5は、図4中のステップS202の判断においてN=2マスが設定されたときの2例の動作例を示している。同図(a)の例では、01号車(自車)と02号車(他車)が走行中に、それぞれの移動経路が交差する干渉点が生じている。図示の時点では、01号車、02号車の干渉点からの経路距離がそれぞれ約2マス、1マスとなっている。
図5は、図4中のステップS202の判断においてN=2マスが設定されたときの2例の動作例を示している。同図(a)の例では、01号車(自車)と02号車(他車)が走行中に、それぞれの移動経路が交差する干渉点が生じている。図示の時点では、01号車、02号車の干渉点からの経路距離がそれぞれ約2マス、1マスとなっている。
この場合、図4中のステップS203の判断により干渉点から近い02号車が優先して走行し、01号車は回避動作により2マス手前で停止制御される。ただし、01号車に対しては基地局PC10から2マス手前で停止を指示する制御信号が送信されるため、車両側での実際の停止制御による停止位置は2マスを若干通り過ぎた位置となる。
同図(b)に例示の場合では、01号車及び02号車の各移動経路について発進開始のタイミングで干渉点が生じている。01号車、02号車の干渉点からの距離は両方とも1マスである一方、搬送指示タスクは01号車、02号車の順に割り当てられている。この場合、図4中のS206の判断により搬送指示タスクの古い、01号車が優先して走行し、02号車は回避動作により停止制御される。なお、干渉点Nマス衝突回避ロジックにお
ける通過を優先させる優先度合いの順位は、干渉点からの距離が短い、走行中、搬送指示タスクが古い、の順となっている。
ける通過を優先させる優先度合いの順位は、干渉点からの距離が短い、走行中、搬送指示タスクが古い、の順となっている。
(2)予定経路2マス先衝突回避ロジックによる動作例
図6(a)は、01号車がTO位置に走行中、その経路上の約2マス先に02号車が在車している状況を例示している。01号車は、予定経路2マス先衝突回避ロジックによる回避動作によって停止し、02号車が通過してから搬送再開する。
図6(a)は、01号車がTO位置に走行中、その経路上の約2マス先に02号車が在車している状況を例示している。01号車は、予定経路2マス先衝突回避ロジックによる回避動作によって停止し、02号車が通過してから搬送再開する。
図6(b)は、01号車、02号車ともにお互いが2マス以内で予定経路に相手が在車している状況を例示している。このような状況において通常の2マス前停止の制御を適用すると、回避動作によって01号車、02号車の両方共が停止してしまいデッドロック状態になってしまう。このようなデッドロック状態を回避するため、本例の搬送車システム1では、図6(b)に例示する状況に限って各搬送車2の停止を解除し、経路マップ100中の最小単位(最小格子)であるマスの外周に沿って同じ周回方向に移動させることで上記のようなデッドロック状態を回避するロジックを採用している。
(3)突き当たり番地の衝突回避ロジックによる動作例
図7は、02号車が突き当りノード13に向かって走行中である一方、その突き当りノードに01号車が在車する状況を例示している。この場合、02号車は3マス手前で回避動作による停止指示を受けて停止する。02号車は、その後、01号車が干渉点を通過してから搬送再開するように制御される。
図7は、02号車が突き当りノード13に向かって走行中である一方、その突き当りノードに01号車が在車する状況を例示している。この場合、02号車は3マス手前で回避動作による停止指示を受けて停止する。02号車は、その後、01号車が干渉点を通過してから搬送再開するように制御される。
以上の通り、搬送車システム1は、走行経路における複数の搬送車2の移動を管理するためのシステムである。このシステムでは、いずれかの搬送車2が他の搬送車2と干渉するおそれが生じたとき、該当する搬送車2の優先度合いが判定される。優先度合いの高い搬送車2の移動等が優先され、優先度合いの低い搬送車2が待機するように制御される。
この搬送車システム1では、搬送車同士が干渉するおそれが生じたとき、一方の搬送車2を待機させ、これにより搬送車2同士の干渉を未然に回避している。このように一方の搬送車2を待機させれば、時間的なタイミングをずらすことができ衝突等のトラブルが発生するおそれを確実性高く抑制できる。
本例の搬送車システム1は、複数の搬送車2を利用しながら高い安全性を確保でき、効率良く搬送作業を実施できる優れた特性のシステムとなっている。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 搬送車システム
10 基地局PC
100 経路マップ
13 ノード
131 サブノード
15 エッジ
151 サブエッジ
2 搬送車
10 基地局PC
100 経路マップ
13 ノード
131 サブノード
15 エッジ
151 サブエッジ
2 搬送車
本発明は、走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、
前記走行経路は、前記搬送車が移動可能な経路を表すエッジと、該エッジの両端に位置し隣り合う他のエッジを連結可能なノードと、により表現されており、
第1の搬送車が予定する移動経路が、第2の搬送車が在車するノード又はエッジを含んでいるか、あるいは第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、当該第1及び第2の搬送車について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車の移動を待機させる回避制御を実行するように構成され、
前記搬送車の回避制御は、待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数が所定数以内となったことを前提として実行されることを特徴とする搬送車システムにある(請求項1)。
前記走行経路は、前記搬送車が移動可能な経路を表すエッジと、該エッジの両端に位置し隣り合う他のエッジを連結可能なノードと、により表現されており、
第1の搬送車が予定する移動経路が、第2の搬送車が在車するノード又はエッジを含んでいるか、あるいは第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、当該第1及び第2の搬送車について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車の移動を待機させる回避制御を実行するように構成され、
前記搬送車の回避制御は、待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数が所定数以内となったことを前提として実行されることを特徴とする搬送車システムにある(請求項1)。
本発明の搬送車システムでは、前記搬送車の回避制御は、待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数が所定数以内となったことを前提として実行される。
待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数が十分な状態で搬送車を待機させる制御を実行すると、搬送効率が損なわれるおそれがある。そこで、上記のように前記エッジ数が所定数以内になったときに搬送車を待機させる回避制御を実行すれば、搬送効率が損なわれる度合いを抑制しながら搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる。
待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数が十分な状態で搬送車を待機させる制御を実行すると、搬送効率が損なわれるおそれがある。そこで、上記のように前記エッジ数が所定数以内になったときに搬送車を待機させる回避制御を実行すれば、搬送効率が損なわれる度合いを抑制しながら搬送車同士の干渉を確実性高く回避できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1の搬送車が予定する移動経路が、前記第2の搬送車が在車するノードあるいはエッジを含んでいるとき、前記第1の搬送車の優先度合いを前記第2の搬送車よりも低く判定する(請求項2)。
この場合には、移動経路上に位置する前記第2の搬送車が移動するまで前記第1の搬送車を待機させることにより、前記第2の搬送車との干渉を確実性高く回避できる。
この場合には、移動経路上に位置する前記第2の搬送車が移動するまで前記第1の搬送車を待機させることにより、前記第2の搬送車との干渉を確実性高く回避できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1の搬送車の移動経路が前記干渉箇所を含んでいるとき、当該干渉箇所までの経路を構成する最小のエッジ数を比較し、前記第1及び第2の搬送車のうち前記エッジ数が少ない方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項3)。
一方の搬送車が前記干渉箇所を通過等すれば、搬送車同士の干渉が発生するおそれが少なくなる。仮に前記干渉箇所からの経路を構成する最小のエッジ数が多い方の搬送車を優先させると、その搬送車が前記干渉箇所を通過等するまでに要する時間が長くなる。上記のように前記干渉箇所からの経路を構成する最小のエッジ数が少ない方の搬送車を優先し、多い方の搬送車を待機させれば、その待機時間を比較的短くできるので各搬送車を効率良く移動できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車のうちのいずれか一方の搬送車がエッジが1本のみ接続された行き止まりのノードあるいは当該行き止まりのノードから分岐することなく延設されたエッジあるいは当該エッジの両端のノードに在車しているとき、当該いずれか一方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項4)。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車の前記エッジ数が同一であって、かつ、いずれか一方の搬送車が停止中の場合には、動作中の他方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項5)。
仮に、停止中の搬送車の動作を開始させる一方、動作中の搬送車を停止させると、制御に時間を要して搬送効率が損なわれるおそれがある。上記のように動作中の搬送車を優先して移動させれば、前記第1及び第2の搬送車を効率良く移動できる。
仮に、停止中の搬送車の動作を開始させる一方、動作中の搬送車を停止させると、制御に時間を要して搬送効率が損なわれるおそれがある。上記のように動作中の搬送車を優先して移動させれば、前記第1及び第2の搬送車を効率良く移動できる。
本発明における好適な一態様の搬送車システムでは、前記第1及び第2の搬送車の移動経路を生成する移動経路生成手段を有し、前記第1及び第2の搬送車の前記エッジ数が同一であるとき、移動経路が生成された時点が時間的に古い方の搬送車の優先度合いを高く判定する(請求項6)。
仮に、移動経路の生成時点の古い方の搬送車を待機させると、その搬送車については、搬送指示から搬送完了までの所要時間が過大となるおそれがある。上記のように移動経路の生成時点により優先度合いを判定し、移動経路の生成時点の古い搬送車の移動を優先すれば、搬送指示が生じてから搬送が完了するまでの所要時間の搬送タスク毎のばらつきを抑制できる。
仮に、移動経路の生成時点の古い方の搬送車を待機させると、その搬送車については、搬送指示から搬送完了までの所要時間が過大となるおそれがある。上記のように移動経路の生成時点により優先度合いを判定し、移動経路の生成時点の古い搬送車の移動を優先すれば、搬送指示が生じてから搬送が完了するまでの所要時間の搬送タスク毎のばらつきを抑制できる。
Claims (7)
- 走行経路内で複数の搬送車の移動を管理するための搬送車システムであって、
前記走行経路は、前記搬送車が移動可能な経路を表すエッジと、該エッジの両端に位置し隣り合う他のエッジを連結可能なノードと、により表現されており、
第1の搬送車が予定する移動経路が、第2の搬送車が在車するノード又はエッジを含んでいるか、あるいは第2の搬送車が予定する移動経路と重複する干渉箇所を含んでいるとき、当該第1及び第2の搬送車について優先度合いを判定して優先度合いが低い方の搬送車の移動を待機させる回避制御を実行することを特徴とする搬送車システム。 - 請求項1において、前記搬送車の回避制御は、待機する対象の搬送車あるいは前記干渉箇所までの経路的な距離が所定距離以内となったことを前提として実行されることを特徴とする搬送車システム。
- 請求項1又は2において、前記第1の搬送車が予定する移動経路が、前記第2の搬送車が在車するノードあるいはエッジを含んでいるとき、前記第1の搬送車の優先度合いを前記第2の搬送車よりも低く判定することを特徴とする搬送車システム。
- 請求項1又は2において、前記第1の搬送車の移動経路が前記干渉箇所を含んでいるとき、当該干渉箇所へ到達するための経路的な距離を比較し、前記第1及び第2の搬送車のうち前記経路的な距離が短い方の搬送車の優先度合いを高く判定することを特徴とする搬送車システム。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、前記第1及び第2の搬送車のうちのいずれか一方の搬送車がエッジが1本のみ接続された行き止まりのノードあるいは当該行き止まりのノードから分岐することなく延設されたエッジあるいは当該エッジの両端のノードに在車しているとき、当該いずれか一方の搬送車の優先度合いを高く判定することを特徴とする搬送車システム。
- 請求項4において、前記第1及び第2の搬送車の前記経路的な距離が同一であって、かつ、いずれか一方の搬送車が停止中の場合には、動作中の他方の搬送車の優先度合いを高く判定することを特徴とする搬送車システム。
- 請求項4において、前記第1及び第2の搬送車の移動経路を生成する移動経路生成手段を有し、前記第1及び第2の搬送車の前記経路的な距離が同一であるとき、移動経路が生成された時点が時間的に古い方の搬送車の優先度合いを高く判定することを特徴とする搬送車システム。
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