JP2021009994A - 積層型電子部品および積層型電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この開示に従う積層型電子部品の第1の実施形態である積層セラミックコンデンサ100について、図1から図6を用いて説明する。
図1および図2は、積層セラミックコンデンサ100の断面図である。すなわち、図1は、積層セラミックコンデンサ100の長さ方向中央部の断面図である。図2は、積層セラミックコンデンサ100の、幅方向中央部の断面図である。
積層セラミックコンデンサ100の外周部13bは、Baを含んで構成されるペロブスカイト型化合物を含む第1の相P1(図8参照、後述)を成分とする複数の結晶粒を基本的な構造として有する。また、外周部13bは、複数の結晶粒Gの粒界GBの少なくとも一部に、Sn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つを含み、第1の相P1と異なる第2の相P2(図8参照、後述)をさらに有する。
この開示に従う積層型電子部品の第2の実施形態である積層セラミックコンデンサ100Aについて、図9を用いて説明する。
この開示に従う積層型電子部品の第3の実施形態である積層セラミックコンデンサ100Bについて、図10を用いて説明する。
この開示に従う積層型電子部品の第3の実施形態である積層セラミックコンデンサ100Bの製造方法について、製造工程順に説明する。なお、第1の実施形態である積層セラミックコンデンサ100および第2の実施形態である積層セラミックコンデンサ100Aは、後述するSn化合物の含浸度合いが異なるだけであり、同様の方法で製造することができる。そのため、詳細な説明は省略される。積層セラミックコンデンサ100Bの製造方法は、以下の各工程を備える。
この開示に従う積層型電子部品の第3の実施形態である積層セラミックコンデンサ100Bについて、製造過程においてSn添加しなかったものと比較した実験例を表1ないし表3に示す。
以下の手順で積層セラミックコンデンサを作製した。まず、誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストを準備した。誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストは、有機バインダーおよび溶剤を含む。誘電体シートは、誘電体原料粉末を用いて作製した。誘電体原料粉末は、BaTiO3粉末を含む。
焼結する工程の前に、800℃まで昇温され、50℃まで冷却後に焼成炉から取り出された焼結前積層体を、Sn化合物ゾルへ浸漬する工程を実施したこと以外は実験例1と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。Sn化合物ゾルとしては、Snの酸化物を水中に分散させたものを用いた。Snの酸化物の濃度は7重量%とした。
焼結前積層体をSn化合物ゾルに浸漬した後、Sn化合物ゾルの周囲雰囲気を0.1MPaまで減圧したこと以外は実験例2と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。減圧時間は、表4に示されるとおりとした。
(1)外周部の微細構造の測定
上述の手順で積層セラミックコンデンサから試料を作製し、領域R4について、SEM観察およびSEMに付属しているWDXによる元素分析を行なった。この結果に基づき、Snを含む化合物の含浸深さ(Snを含む化合物が存在する層の厚み)を求めた。試料の側面もしくは端面から上記化合物が存在しなくなる領域までの距離を積層方向で4等分した分割線で測定し、その平均値を含浸深さとした。含浸深さは、Sn化合物ゾルへの浸漬時間の調整により制御した。表4に示される平均濃度は、含浸深さの領域におけるTi 100モルに対する上記化合物のモル比を平均化したものである。表4に「含浸深さ/GAP量」の値を併せて示す。GAP量は、第2のマージン部M2の幅方向寸法であり、100μmである。
抗折強度の測定は、準備した積層セラミックコンデンサを剛体板の上に置いた状態で、積層体の上面の中央部を治具で押圧して破壊に至った最大応力を測定し、20個の積層セラミックコンデンサについての測定値の平均値を算出することにより行なった。結果を表4に示す。
150℃で積層セラミックコンデンサに6Vを印加する高温負荷加速試験(HALT)での平均故障時間(MTTF)を測定した。結果を表4に示す。IRが104以下となったときを故障と判定した。
Sn化合物ゾルにおけるSnの酸化物の濃度を表5に示されるとおりとしたこと以外は実験例3と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。なお、実験例8と実験例3とは同一である。得られた積層セラミックコンデンサについて、実験例1〜5と同様にして測定・評価を行なった。結果を表5に示す。
Claims (5)
- 積層された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを含む積層体を備え、
前記複数の誘電体層は、第1の相を含む複数の結晶粒を有し、
前記内部電極層は、第1の内部電極層および第2の内部電極層を有し、
前記積層体は、前記複数の内部電極層がそれぞれ前記誘電体層を介して相対している電極相対部と、前記電極相対部を囲む外周部とを有し、
前記外周部は、前記複数の結晶粒の粒界の少なくとも一部に、Sn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つを含み、前記第1の相と異なる第2の相をさらに有する、積層型電子部品。 - 前記内部電極層は、Ni、Ni合金、CuおよびCu合金のうち1つを含み、
前記内部電極層の縁部の少なくとも一部に、Sn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つが偏在している、請求項1に記載の積層型電子部品。 - 前記内部電極層の縁部と前記誘電体層との界面の少なくとも一部に、Sn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つが偏在している、請求項2に記載の積層型電子部品。
- 複数の焼結前誘電体層を得る工程と、
前記焼結前誘電体層に、内部電極層用ペーストを用いて、焼結前内部電極層を形成する工程と、
前記焼結前内部電極層が形成された焼結前誘電体層を含む前記複数の焼結前誘電体層を積層し、焼結前積層体を得る工程と、
前記焼結前積層体を焼結させ、積層された複数の誘電体層と、複数の内部電極層とを含む積層体を得る工程とを備え、
前記積層体を得る工程は、焼結途中の前記焼結前積層体を、Sn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つを含む化合物のゾルに浸漬する工程と、前記ゾルに浸漬後の前記焼結途中の前記焼結前積層体を焼結させる工程とを含む、積層型電子部品の製造方法。 - 前記焼結途中の前記焼結前積層体をSn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mn、V、AlおよびPのうち少なくとも1つを含む化合物のゾルに浸漬する工程は、前記焼結途中の前記焼結前積層体を前記ゾルに浸漬した後、前記ゾルの周囲雰囲気を減圧する工程をさらに含む、請求項4に記載の積層型電子部品の製造方法。
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