JP2019011086A - 口栓及び口栓付き容器 - Google Patents
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Description
本発明は、こうした先行技術の特長を活かしつつ、より優れたものに発展させることを意図するものであり、具体的な本発明の目的は、
第1に、栓蓋を開放する必要がないときに、栓本体に対して栓蓋がロックされるように構成した口栓を提供することであり、
第2に、前記ロックを栓本体及び栓蓋の間に亘る操作アームの操作により簡単に解除できる口栓を提供することであり、
第3に、前記操作アームの操作が容易である、口栓付き容器を提供することであり、
第4に、前記操作アーム付きの口栓を、容器体の口頸部にコンパクトに組み込んだ口栓付き容器を提供することである。
開口部16を有する頂板14の外周から栓周壁18を垂下させてなる栓本体12と、
前記頂板14の上面を開閉可能に覆うように、前記栓本体12の外周上部に対して第1ヒンジ部24を介してヒンジ連結されており、かつ前記開口部16と連通する、当該開口部16より小径の注出口30を有する栓蓋26と、
前記第1ヒンジ部24による連結箇所以外の場所で栓蓋26と栓周壁18との間に亘って形成された操作アーム40と、
を備え、
前記操作アーム40は、栓蓋26の外周部から、第2ヒンジ部38を介して、当該第2ヒンジ部38を中心とする下方と側外方との間での回転が可能に下向きに突出しており、
この操作アーム40の突出方向の一部と前記栓周壁18の対応箇所との一方に、係合凹部a1を、また他方に前記係合凹部a1内へ嵌合可能な係合凸部a2をそれぞれ設けて、前記係合凹部a1内への係合凸部a2の嵌合により前記栓蓋26を閉蓋位置にロックするロック手段Aを形成し、
前記操作アーム40を前記側外方へ回動することにより前記係合凸部a2が係合凹部a1内から離脱され、栓蓋26のロック状態が解除されるように設けている。
そして操作アームの突出方向の一部と前記栓周壁18の対応箇所との一方に、係合凹部a1を、また他方に前記係合凹部a1内へ嵌合可能な係合凸部a2をそれぞれ設けて、前記係合凹部a1内への係合凸部a2の嵌合により前記栓蓋26を閉蓋位置にロックするロック手段Aを形成している。
これにより、栓蓋26が不意に開放されることを防止できるとともに、例えば内容物の充填作業を行うときには、前記操作アーム40を前記側外方へ回動することにより、前記係合凸部a2が係合凹部a1内から離脱され、栓蓋26のロック状態を解除することができる。
なお、「係合凹部」とは、操作アーム又は栓周壁筒を貫通している孔(係合孔)の他に、操作アーム又は栓周壁筒の一方の表面のうち他方に向かい合う部位に凹ませた穴(係合穴)でも良い。
前記栓本体12の栓周壁18の筒径方向の一方側に、第1ヒンジ部24を、他方側に第2ヒンジ部38をそれぞれ配置するとともに、前記栓蓋26のロック状態で操作アーム40の下端である先端E2側に摘み部42を形成している。
前記第2ヒンジ部38の上側に位置させて、前記栓蓋26の外周部から側外方へ係合片36を突出しており、前記操作アーム40を、下方へ延びる位置から側外方へ延びる位置へ引き上げた後にさらに上方へ回転させることにより、操作アーム40の基端E1側が前記係合片36に当接して、栓蓋26が引き上げられ、栓筒32が開口部16から引き抜かれて開蓋するように構成されている。
前記操作アーム40は、ほぼ前記栓周壁18の外面に沿った板材として形成されており、
この板材の幅方向両側部40aが一対の第2ヒンジ部38を介して前記栓蓋26に連結されているとともに、当該栓蓋26が前記開口部16内に嵌着された栓筒32を有しており、
前記操作アーム40を回転させることにより、前記幅方向中間部40bの基端側に形成した圧接用端部43が前記係合片36に圧接されるように形成している。
前記栓本体12と栓蓋26と操作アーム40とは、第1ヒンジ部24及び第2ヒンジ部38を介して一体に成形されている。
胴部4から口頸部6を起立する容器体2と、
第1の手段から第5の手段の何れかに記載され、前記栓周壁18を前記口頸部6の上半部6bに嵌合させた口栓10とを備え、
前記口頸部6の下半部6aを口頸部6の上半部6bに比べて大外径部とするとともに、上方から見て前記第1ヒンジ部24と第2ヒンジ部38及び操作アーム40とが前記下半部6aの輪郭内に収まるように形成している。
第2の手段に係る発明によれば、栓本体12の栓周壁18の筒径方向の一方側に、第1ヒンジ部24を、他方側に第2ヒンジ部38をそれぞれ配置するとともに、前記操作アーム40の先端E2側に摘み部42を形成したから、この摘み部42を摘まんで第2ヒンジ部38より引き上げ、次に第1ヒンジ部24側へ引っ張ることにより、係合凸部a2を係合凹部a1内から離脱させ、さらに栓本体12の頂板14から栓蓋26を外すことができ、引っ張り操作の向きに連続性があるので、使い勝手がよい。
第3の手段に係る発明によれば、前記操作アーム40を引き上げることにより、操作アーム40の基端E1側が、前記栓蓋26の外周部から側外方へ突出した係合片36に当たって、栓蓋26を開蓋させることが可能に設けたから、第1ヒンジ部24を支点とするテコの作用により、小さな力で栓蓋26を開蓋できる。
第4の手段に係る発明によれば、操作アーム40である板材の幅方向両側部40aが一対の第2ヒンジ部38を介して前記栓蓋26に連結されているから、前記第2ヒンジ部38を中心とする操作アーム40の回転を安定的とすることができ、前記板材の幅方向中間部40bの基端E1側が前記係合片36に圧接する際にガタツキなどを生ずることが少ない。
第5の手段に係る発明によれば、栓本体12と栓蓋26と操作アーム40とが第1ヒンジ部24及び第2ヒンジ部38を介して一体に成形されているから、部品数を低減することができる。
第6の手段に係る発明によれば、前記口頸部6の下半部6aを口頸部6の上半部6bに比べて大外径部とするとともに、上方から見て前記第1ヒンジ部24と第2ヒンジ部38及び操作アーム40とが前記下半部6aの輪郭内に収まるように形成したから、前記口栓10が嵩張らないように口頸部6に組み付けることができる。
前記頂板14の後部は第1ヒンジ部24を介して後述の栓蓋26の後部に一体的に連結されている。ここで本明細書では、部材相互の相対的な位置関係を示すために、図1の右方を「後」と、同図の左方を「前」というものとし、かつこれらと直交する方向を「右」又は「左」というものとする。
図示例では、前記開口部16の内周面には、後述の栓筒32に食い込む係合リブ16aが周設されている。また頂板14の下面には、図5に示す如く、環状の圧接用リブ15が周設されており、前記口頸部6の上端面に圧接されている。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
前記栓周壁18は、前記口頸部6の上半部6bの外面に嵌合されており、栓周壁18の内面に付設された横向きの当接用リブ19を上記下向き段部7Bに係止させている。前記栓周壁18の外面のうち後述の操作アーム40と向かい合う箇所(図示例では栓周壁18の前面)には、係合凸部a2が付設されている。好適な図示例では、前記係合凸部a2は栓周壁18の上端付近に付設されているが、その配置は適宜変更することができる。
前記第1シール筒20は、前記口頸部6の上半部6bの内面に液密に嵌合されている。
また前記頂板14の上面の適所(図示例では開口部よりの部分)からは第2シール筒22が起立されている。
図示の蓋盤28は、図2に示す如く、下盤部28aの上面内側から上盤部28bを隆起させてなり、下盤部28aの外周部上面は段差面29に形成されている。そして下盤部28aの後部後面は前記第1ヒンジ部24を介して頂板14の後部に連結されている。蓋盤28の下面からは、前記注出口30を囲む栓筒32が垂下されており、前記頂板14の開口部16の内周縁に液密に嵌合させている。
さらに栓筒32を囲むように、蓋盤28の裏面にはシール溝34が周設されており、このシール溝34内に前記第2シール筒22が密嵌されている。もっともこれらの構造は省略することができる。
前記蓋盤28の外周部のうち後述の操作アーム40の上方に当たる部位(図示例では上盤部28bの前部)からは係合片36を側外方(図示例では前方)へ突出する。
この係合片36の下面は、後述の操作アーム40の基端E1と当接する係合受面36aとしての役目を有し、図示例では、図4に示す如く、その突出方向から見て下面を上方へ凹む円弧形状に形成されている。
さらに係合片36に近接させて蓋盤28の側面に、蓋盤28を後述の操作アーム40を連結する第2ヒンジ部38を設ける。好適な図示例では、図3に示す如く、前記係合片36の左右両側に位置させて、下盤部28aの前面に左右一対の第2ヒンジ部38を設ける。
なお、操作アーム40及び後述の第2ヒンジ部38と第1ヒンジ部24とは、上方から見て口頸部6の大外径部である前記下半部6aの輪郭内に収まるように形成されている。
本実施形態では、操作アーム40は、栓蓋26から第2ヒンジ部38を介して下側へ突出している。操作アームの突出方向の一部には、本実施形態では係合凹部a1が形成されており、この係合凹部a1内に前述の係合凸部a2が嵌入されている。これら係合凹部a1及び係合凸部a2によって、前記栓蓋を閉蓋位置にロックするロック手段Aが形成されている。
例えば図3に示すように、係合凹部a1は横長の孔(貫通孔)であり、かつ係合凸部a2は、横長のリブに形成されている。もっとも、係合凹部a1及び係合凸部a2の形状は、前記ロック状態を維持できる限り適宜変更できるものとし、横長の孔及び横リブでなくても構わない。また係合凹部a1は、貫通孔ではなく、図1の状態での操作アーム40の後面(栓周壁と向かい合う面)に形成された横穴としても構わない。図示例では、操作アーム40に係合凹部a1を、栓周壁18に係合凸部a2を設けているが、操作アーム40に係合凸部a2を、また栓周壁18に係合凹部a1を設けても構わない。
本実施形態において、操作アーム40は、栓周壁18の前面に沿った垂直板状に形成されており、図3に示すように前方から見て左右一対の幅方向両側部40aと一つの幅方向中間部40bとで形成されている。
幅方向両側部40bの上端(基端E1)側は前記左右一対の第2ヒンジ部38にそれぞれ連続されている。幅方向両側部40aは平板状であるが、この平板の上部裏側には、図2に示すように垂直状態で栓周壁18の前面に当接する当接凸部41が付設されている。平板の残りの部分には前記当接凸部41が形成されておらず、操作アームの下端(先端E2)側である摘み部42を摘み易くしている。
図3に示す状態で前記幅方向中間部40bの上端部は前述の係合片36に圧接させるための圧接用端部43であり、図示例において、幅方向両側部40aの上端より低く形成されている。
前記幅方向中間部40bの前面及び後面は図3に示すように操作アーム40の長手方向から見て円弧面に形成されている。幅方向中間部40bの前面は、図4に示すように操作アーム40が第2ヒンジ部38から前方へ延びている状態で係合片36の係合受面36aにフィットするように、また、前記幅方向中間部40bの後面は、操作アーム40が第2ヒンジ部38から下方へ延びている状態で栓周壁18の前面にフィットするようにそれぞれ形成されている。
前記キャップ周壁52の下端部は、大内径部52aが周設されており、前記環状段部5aを囲んでいる。
前記キャップ頂壁54の下面周辺部からは、押下げ筒部56を垂下しており、その下端で前記蓋盤28を押下げることにより、押下げ筒部56の下方に位置する口頸部6の上端面及び頂板14の下面、並びに、頂板14の上面及び蓋盤28下面を、それぞれ密着させている。
キャップ頂壁54の中央部からは、突起部60及びこの突起部を囲む嵌合筒部58が下方へ突設され、嵌合筒部58が前記注出筒31内に嵌着されている。
内容物が残り少なくなって、詰替え作業をするときには、キャップ50を外した状態から、図1に示す操作アーム40の下端の摘み部42を摘まんで、前方へ動かす。これにより、図7(A)に示す如く、第2ヒンジ部38を中心として操作アーム40が回転して、係合凸部a2が係合凹部a1内から離脱し、この離脱によって、栓蓋26のロック状態が解除される。
さらに操作アーム40を第1ヒンジ部24に対して上前方へ向かう状態まで回転させると、操作アーム40の基端E1で幅方向中間部40bが係合片36に当接し(図7(B)参照)、さらに操作アーム40を引き上げると、栓蓋26及び操作アーム40が第1ヒンジ部24を支点とする一個の梃子として働き、摘み部42を力点、開口部16及び栓筒32の嵌合箇所を作用点とするテコの作用により、栓筒32を開口部16から容易に引き抜くことができる(図7(C)参照)。
さらに栓蓋26及び操作アーム40を第1ヒンジ部24より後方へ反転させると、前記開口部16が全開される。
この状態で詰め替え用の新たな内容物を前記開口部16を介して容器体2内へ注入すればよい。
なお、内容物の詰め替えの場合だけでなく、一度に大量の内容物を吐出したい場合にも、同じ手順で栓蓋26を開蓋し、開口部16から内容物を吐出してもよい。
6…口頸部 6a…下半部 6b…上半部 7A…ネジ部 7B…下向き段部
10…口栓 12…栓本体 14…頂板 15…圧接用リブ
16…開口部 16a…係合リブ 18…栓周壁
19…当接用リブ
20…第1シール筒 22…第2シール筒 24…第1ヒンジ部
26…栓蓋 28…蓋盤 28a…下盤部 28b…上盤部 29…段差面
30…注出口
31…注出筒
32…栓筒 34…シール溝 36…係合片 36a…係合受面
38…第2ヒンジ部
40…操作アーム 40a…巾方向両側部 40b…巾方向中間部 41…当接凸部
42…摘み部 43…圧接用端部
50…キャップ 52…キャップ周壁 52a…大内径部 54…キャップ頂壁
56…押下げ筒部 58…嵌合筒部 60…突起部
A…ロック手段 a1…係合凹部 a2…係合凸部
E1…基端 E2…先端
Claims (6)
- 開口部(16)を有する頂板(14)の外周から栓周壁(18)を垂下させてなる栓本体(12)と、
前記頂板(14)の上面を開閉可能に覆うように、前記栓本体(12)の外周上部に対して第1ヒンジ部(24)を介してヒンジ連結されており、かつ前記開口部(16)と連通する、当該開口部(16)より小径の注出口(30)を有する栓蓋(26)と、
前記第1ヒンジ部(24)による連結箇所以外の場所で栓蓋(26)と栓周壁(18)との間に亘って形成された操作アーム(40)と、
を備え、
前記操作アーム(40)は、栓蓋(26)の外周部から、第2ヒンジ部(38)を介して、当該第2ヒンジ部(38)を中心とする下方と側外方との間での回転が可能に下向きに突出しており、
この操作アーム(40)の突出方向の一部と前記栓周壁(18)の対応箇所との一方に、係合凹部(a1)を、また他方に前記係合凹部(a1)内へ嵌合可能な係合凸部(a2)をそれぞれ設けて、前記係合凹部(a1)内への係合凸部(a2)の嵌合により前記栓蓋(26)を閉蓋位置にロックするロック手段(A)を形成し、
前記操作アーム(40)を前記側外方へ回動することにより前記係合凸部(a2)が係合凹部(a1)内から離脱され、栓蓋(26)のロック状態が解除されるように設けた口栓。 - 前記栓本体(12)の栓周壁(18)の筒径方向の一方側に、第1ヒンジ部(24)を、他方側に第2ヒンジ部(38)をそれぞれ配置するとともに、前記栓蓋(26)のロック状態で操作アーム(40)の下端である先端(E2)側に摘み部(42)を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の口栓。
- 前記第2ヒンジ部(38)の上側に位置させて、前記栓蓋(26)の外周部から側外方へ係合片(36)を突出しており、前記操作アーム(40)を、下方へ延びる位置から側外方へ延びる位置へ引き上げた後にさらに上方へ回転させることにより、操作アーム(40)の基端(E1)側が前記係合片(36)に当接して、栓蓋(26)が引き上げられ、開蓋することが可能に形成した、請求項2に記載の口栓。
- 前記操作アーム(40)は、ほぼ前記栓周壁(18)の外面に沿った板材として形成されており、
この板材の幅方向両側部(40a)が一対の第2ヒンジ部(38)を介して前記栓蓋(26)に連結されているとともに、
当該栓蓋(26)が前記開口部(16)内に嵌着された栓筒(32)を有しており、
前記操作アーム(40)を回転させることにより、前記幅方向中間部(40b)の基端側に形成した圧接用端部(43)が前記係合片(36)に圧接されるように形成したことを特徴とする、請求項3に記載の口栓。 - 前記栓本体(12)と栓蓋(26)と操作アーム(40)とは、第1ヒンジ部(24)及び第2ヒンジ部(38)を介して一体に成形されたことを特徴とする、請求項1から請求項4の何れかに記載の口栓。
- 胴部(4)から口頸部(6)を起立する容器体(2)と、
請求項1から請求項5の何れかに記載され、前記栓周壁(18)を前記口頸部(6)の上半部(6b)に嵌合させた口栓(10)とを備え、
前記口頸部(6)の下半部(6a)を口頸部(6)の上半部(6b)に比べて大外径部とするとともに、上方から見て前記第1ヒンジ部(24)と第2ヒンジ部(38)及び操作アーム(40)とが前記下半部(6a)の輪郭内に収まるように形成したことを特徴とする、口栓付き容器。
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C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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