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JP5823254B2 - 詰替え容器 - Google Patents

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JP5823254B2 JP2011237904A JP2011237904A JP5823254B2 JP 5823254 B2 JP5823254 B2 JP 5823254B2 JP 2011237904 A JP2011237904 A JP 2011237904A JP 2011237904 A JP2011237904 A JP 2011237904A JP 5823254 B2 JP5823254 B2 JP 5823254B2
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この発明は、内容物の充填空間につながる口部を有する容器本体と、この容器本体の口部に設けられた注出栓とを備える詰替え容器に関するものである。
シャンプーやリンス、洗剤、消臭除菌剤あるいは化粧品などを入れる容器は、内容物の適量取り出しを可能とするために、ポンプのような吐出器が容器の口部に装着されて市場を流通しており、内容物を使いきった後は、別途に市販されている詰替え容器から新たな内容物を移し替えて元の容器(詰替えが行われる容器)を再利用することによって資源の有効活用が図られている。
ところで、詰替え容器は、パウチタイプの容器や薄肉のブロー成形容器など剛性の低い容器が適用されることが多いが、このような容器は変形し易く、内容物の詰替えが行い難いばかりか内容物が手指に付着するおそれもあった。この問題を解消するため、特許文献1には、容器本体の口部に、該口部に係合保持されるベースと、該ベースに回動可能に保持されその引き起こしによる起立姿勢でベースに形成した開口部と整列して内容物の注出を可能にする筒体とからなる注出栓を装着してなるターレットタイプの詰替え容器が開示されている。このような詰替え容器によれば、詰替えが行われる容器の口部に、注出栓の筒体を引っ掛けて当該筒体を引き起こすだけで詰替え容器内の内容物を移し替えることができる。
特開2011−157096号公報
しかしながら、特許文献1に開示された詰替え容器は、筒体を詰替えが行われる容器の口部に引っ掛けた状態から容器本体を傾けることによって筒体の引き起こしを行うものであって、その引き起こし作業中、筒体は、詰替えが行われる容器の口部に一箇所しか当接しないために、筒体の引き起こし作業が不安定になる場合があり、この点について改善の余地があった。
それゆえ、この発明は、従来のターレットタイプの詰替え作業における上述した不具合を改善し、筒体の引き起こしを安定して行うことができる詰替え容器を提案することを目的とする。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、この発明の詰替え容器は、内容物の充填空間につながる口部を有する容器本体と、この容器本体の口部に設けられた注出栓と、を備える詰替え容器であって、前記注出栓は、前記口部に保持され前記充填空間につながる開口部が形成されたベースと、該ベースに回動自在に保持され内側に内容物の注出通路を形成する筒体であって、前記ベースに対する傾倒姿勢にて前記開口部を閉塞する一方、その引き起こしによる起立姿勢にて前記開口部と前記注出通路とが整列して内容物の注出を可能にする筒体と、を有し、前記筒体の、前記注出通路を形成する側壁のうち、筒体の前記傾倒姿勢にて前記ベースからみて最遠に位置する側壁部分の外面に筒体の延在方向に延びるリブを設け、前記ベースは、容器本体の口部で形成される開口を覆うとともに前記開口部を有する天面壁を有し、前記天面壁に貫通孔を設けるとともに、前記充填空間内に前記貫通孔と協働して該充填空間と外部とを連通する空気置換用のパイプを配設してなり、前記筒体の外面に、該筒体が傾倒姿勢にある際には前記貫通孔に嵌入して該貫通孔を閉塞し、該筒体が起立姿勢にある際には該貫通孔を開放する突起を設けたことを特徴とするものである。
また、この発明の詰替え容器にあっては、前記ベースに、前記筒体を完全に引き起こした際に前記リブの後方端が当接するストッパ部を設けることが好ましい。
この発明の詰替え容器によれば、傾倒姿勢にある筒体の先端を詰替えが行われる容器の口部に引っ掛けながら詰替え容器の容器本体を僅かに逆さ方向に起立させと、筒体の側壁のうち筒体の起立方向とは逆方向側に位置する側壁部分のみならず筒体の起立方向側に位置するリブも詰替えが行われる容器の口部に当接する。この状態から、容器本体をさらに逆さ方向に起立させると、これに伴って筒体が引き起こされ、筒体の注出通路とベースの開口部とが整列して、充填空間内の内容物が開口部および注出通路を経て吐出される。
したがって、この詰替え容器によれば、注出栓を詰替えが行われる容器の口部にあてがって、容器本体を逆さ方向に起立させる際に、筒体の側壁を2箇所において、詰替えが行われる容器の口部に当接させることができるので、筒体の引き起こし作業を安定して行うことが可能となる。
この発明にしたがう一実施形態の詰替え容器の断面図である。 図1の詰替え容器の注出栓を、内容物の詰替えが行われる容器の口部へあてがった様子を示す断面図である。 図2の状態から詰替え容器の容器本体を逆さ方向に僅かに起こした(底部を持ち上げた)様子を示す断面図である。 図3の状態から詰替え容器の容器本体を逆さ方向にさらに起こした様子を示す断面図である。 図4の状態から詰替え容器の容器本体を逆さ方向にさらに起こし、筒体の注出通路とベースの開口部とが整列した様子を示した断面図である。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において「前方」とは、筒体の傾倒姿勢において筒体の先端が向く方向であり、「右側」とは前方に向かって右側を指し、「左側」とは前方に向かって左側を指し、「後方」とは前方に対して反対方向を指すものとする。
図1に示すように、この実施形態の詰替え容器1は、内側に内容物の充填空間Mを区画する容器本体3を備え、容器本体3は、筒状の胴部5と、胴部5の上端に連設され、そこから上方に向かうに連れて径が小さくなるテーパー状の肩部7と、該肩部7の上端に立設された口部9と、上記胴部5の下端を閉塞する底部11を有している。容器本体3としては、内容物の注出による内容物の減少に伴って容器本体3そのものの減容を可能とする袋状ないし薄肉のブローボトル、あるいは人の把持によって変形および復元可能なスクイズ容器を用いることができるが、これらに限定されず、内容物の注出に際して容器本体3を変形させない剛性の大きいボトルを用いることもできる。
また、詰替え容器1は、容器本体3の口部9に装着され、詰替えが行われる容器C(図2参照)の口部C1にあてがって容器本体3内の内容物を注出する注出栓13を備えている。
注出栓13は、容器本体3の口部9にアンダーカット係合することによって着脱自在に保持されるベース15を有する。ベース15は、容器本体3の口部9の周りを取り囲む環状壁17と、この環状壁17の上端に一体に連結されて容器本体3の口部9で形成される開口を覆う天面壁19と、天面壁19の裏面から垂下して該口部9の内周面に嵌入されるインナーリング21とを有する。ベース15は、容器本体3の口部9にねじ係合によって保持するようにしてもよい。
さらにベース15の天面壁19には、充填空間Mと外部とを連通する開口部19aが形成されている。また、天面壁19の上面には、開口部19aの、前方を除く三方を取り囲む囲い壁23が立設されており、囲い壁23の、開口部19aの右側および左側に位置する各側方壁部分23aには、後述する筒体の軸部を抜け止め保持する、軸受としての凹部23bが形成されている。天面壁19の、囲い壁23に囲まれた部分は凹曲面19bを構成する。
注出栓13はまた、囲い壁23の互いに対向する側方壁部分23a間に配置されるとともに該側方壁部分23aに回転可能に支持され、内側に内容物の注出通路Pを形成する筒体26を有している。
筒体26は、天面壁19に形成された凹曲面19bに沿って摺動する凸曲面28aを外面に有するドラム部28と、該ドラム部28の前端から前方に延びるノズル部30とを一体に有し、上記注出通路Pはこれらのドラム部28およびノズル部30の双方を筒体26の延在方向に沿って貫通する貫通孔26aによって形成される。また、筒体26は図示例では、中空角柱形状に形成しているが、これに限定されず、中空円柱形状に形成してもよい。ノズル部30は、天面壁19の外縁を超えて前方に延び、その先端が詰替えが行われる容器Cの口部C1に引っ掛かるよう構成されている。また、ドラム部28の両側方壁面(囲い壁23の側方壁部分23aに対向する壁面)にはそれぞれ、囲い壁23の側方壁部分23aに形成された凹部23b内に抜け止め保持される軸部31が設けられており、これにより、筒体26は、ベース15に対する傾倒姿勢(筒体26が横倒しになった姿勢)にて凸曲面28aによってベース15の開口部19aを閉塞する一方、軸部31を基点とする引き起こしによる起立姿勢(筒体26が容器の軸心と略平行となる姿勢)にて開口部19aと注出通路Pとが整列して内容物の注出を可能とする。
また、図1に示すように、上記凹曲面19bには、開口部19aに沿って環状に延びるとともにドラム部28の凸曲面28aに圧接し該凸曲面28aと協働して開口部19aをシールする突条19cが形成されている。
そして、このようになる詰替え容器1において、筒体26の、注出通路Pを形成する側壁のうち、筒体26の起立方向側に位置する(すなわち、傾倒姿勢にてベース15からみて最遠に位置する)側壁部分(以下、区別のため「上側側壁部分」ともいう。)30aの外面に筒体26の延在方向に沿って延びるリブ33が設けられている。図示例ではリブ33は筒体26の中央に1本設けられているが、リブ33は2本以上設けてもよく、リブ33を2本設ける場合には各リブ33は、上側側壁部分30aの左側(図1の紙面向かって手前側)の端部および右側(図1の紙面向かって奥側)の端部に相互に間隔を空けるようにして設けることができる。リブ33の高さhは、筒体26のノズル部30の先端を詰替えが行われる容器Cの口部C1に引っ掛けた状態(図2に示す状態)から詰替え容器1を逆さ方向に起こした初期の、筒体26が未だ引き起こされていない状態(図3に示す状態)にて、筒体26の側壁のうち筒体26の起立方向とは逆方向側に位置する(すなわち、天面壁19に対向する)側壁部分(以下、区別のため「下側側壁部分」ともいう。)30bと、リブ33の外面との2箇所が、詰替えが行われる容器Cの口部C1の内周に当接する高さに設定されるものである。また、この実施形態では、リブ33は、その後方端33aが、筒体26を完全に引き起こした際(図5に示すように、注出通路Pと開口部19aとが完全に整列した際)に囲い壁23の上端(本発明のストッパ部)に当接するよう構成されている。
また、上記詰替え容器1においては、ベース15の天面壁19の、開口部19aの前方には貫通孔35が形成されている。この貫通孔35は、筒体26が傾倒姿勢にある際には、筒体26の、天面壁19に対向する上記下側側壁部分30bに設けられた突起37が嵌入され、閉塞している。また、充填空間M内には、該貫通孔35と協働して上記充填空間Mと外部とを連通する空気置換用のパイプ43が配設されており、該パイプ43は、天面壁19の裏面に設けられたパイプホルダ45に嵌合、保持されている。パイプ43は、その長さが、充填空間M内に予定した量の内容物が充填されている状態で容器本体3を逆さにし、貫通孔35が開放され、内容物の詰め替えが始まる際に、パイプ43の末端が内容物の表面から露出する長さとなるよう設定されている。
次いで、上記構成を有する詰替え容器1の作用を説明する。
使用者は先ず、図2に示すように、傾倒姿勢にある筒体26のノズル部30の上記下側側壁部分30bを詰替えが行われる容器Cの口部C1の内周面に引っ掛けるようにして、筒体26のノズル部30を口部C1内に差し込む。次いで、図3に示すように、ノズル部30の先端を口部C1に引っ掛けながら詰替え容器1の容器本体3を僅かに逆さ方向に起立させる。これにより、筒体26の上記下側側壁部分30bおよびリブ33の双方が容器Cの口部C1に当接する。この状態から、図4および図5に示すように、容器本体3をさらに逆さ方向に起立させると、これに伴って筒体26が引き起こされ、突起37によって閉塞していた貫通孔35が開放されるとともに、筒体26の注出通路Pとベース15の開口部19aとが整列して、充填空間M内の内容物が開口部19aおよび注出通路Pを経て流出すると同時に、ベース15に設けられた貫通孔35を通して空気が詰替え容器1内へと導入される(すなわち、空気置換が行われる。)。
したがって、この詰替え容器1によれば、注出栓13を詰替えが行われる容器Cの口部C1にあてがって、容器本体3を逆さ方向に起立させる際に、筒体26の側壁を2箇所において詰替えが行われる容器Cの口部C1に当接させることができるので、筒体の引き起こし作業を安定して行うことが可能となる。
また、この実施形態の詰替え容器1によれば、注出栓13を詰替えが行われる容器Cの口部C1にあてがって、容器本体3を逆さ方向に起立させるだけでベース15の開口部19aの開放および空気置換用の貫通孔35の開放を行うことができ、注出栓13を手指で直接触ることなく容易に詰替え作業を行うことができるとともに、詰替え容器1内の内容物の流出に伴ってベース15に形成された貫通孔35を通して空気置換を行うことができるので、スムーズな詰替え作業を行うことができる。
さらに、この実施形態の詰替え容器1によれば、ベース15に、筒体26を完全に引き起こした際にリブ33の後方端33aが当接するストッパ部(この例では囲い壁23の上端)を設けたことから、筒体26を起立させた際の注出通路Pと開口部19aの位置合わせを容易かつ確実に行うことができる。
しかも、この実施形態の詰替え容器1によれば、上記凹曲面19bに、開口部19aに沿って延びとともにドラム部28の凸曲面28aに圧接し該凸曲面28aと協働して開口部19aをシールする突条19cを設けたことから、筒体26が傾倒姿勢にある状態において開口部19aを介した内容物の漏れ出しを確実に防止することができるとともに、突条19cは凸曲面28aに対して線接触するものであるから、摺動抵抗が少なく筒体26の回動が阻害されることもない。
かくして、この発明により、従来のターレットタイプの詰替え作業における不具合を改善し、筒体の引き起こしを安定して行うことができる詰替え容器を提案することが可能となった。
1 詰替え容器
3 容器本体
9 口部
13 注出栓
15 ベース
19 天面壁
19a 開口部
23 囲い壁
26 筒体
33 リブ
35 貫通孔
37 突起
43 パイプ
M 充填空間
P 注出通路

Claims (2)

  1. 内容物の充填空間につながる口部を有する容器本体と、この容器本体の口部に設けられた注出栓と、を備える詰替え容器であって、
    前記注出栓は、前記口部に保持され前記充填空間につながる開口部が形成されたベースと、該ベースに回動自在に保持され内側に内容物の注出通路を形成する筒体であって、前記ベースに対する傾倒姿勢にて前記開口部を閉塞する一方、その引き起こしによる起立姿勢にて前記開口部と前記注出通路とが整列して内容物の注出を可能にする筒体と、を有し、
    前記筒体の、前記注出通路を形成する側壁のうち、筒体の前記傾倒姿勢にて前記ベースからみて最遠に位置する側壁部分の外面に筒体の延在方向に延びるリブを設け
    前記ベースは、容器本体の口部で形成される開口を覆うとともに前記開口部を有する天面壁を有し、
    前記天面壁に貫通孔を設けるとともに、前記充填空間内に前記貫通孔と協働して該充填空間と外部とを連通する空気置換用のパイプを配設してなり、
    前記筒体の外面に、該筒体が傾倒姿勢にある際には前記貫通孔に嵌入して該貫通孔を閉塞し、該筒体が起立姿勢にある際には該貫通孔を開放する突起を設けたことを特徴とする詰替え容器。
  2. 前記ベースに、前記筒体を完全に引き起こした際に前記リブの後方端が当接するストッパ部を設けた、請求項に記載の詰替え容器。
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