JP2014083138A - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯兼脱水槽の外側面と外槽の内側面などに付着したリント(糸くず)を乾燥工程後に除去し、次回の運転時に衣類へのリントの付着を低減する。
【解決手段】衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽を支持する筐体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁とを備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、前記乾燥工程終了後から次に開始される洗濯コースまたは洗濯乾燥コースまたは乾燥コースまでに、前記排水弁を閉じたまま前記給水手段により前記外槽内に給水し、前記外槽内に水が溜まった状態で前記洗濯兼脱水槽を駆動する。
【選択図】 図8
【解決手段】衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽を支持する筐体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁とを備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、前記乾燥工程終了後から次に開始される洗濯コースまたは洗濯乾燥コースまたは乾燥コースまでに、前記排水弁を閉じたまま前記給水手段により前記外槽内に給水し、前記外槽内に水が溜まった状態で前記洗濯兼脱水槽を駆動する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、洗濯乾燥機に関する。
洗濯乾燥機の課題の一つとして、洗濯あるいは乾燥運転時に衣類と洗濯槽との擦れや衣類同士の擦れなどで発生したリント(糸くず)の衣類への付着防止が挙げられる。洗濯運転中に発生したリントは洗濯水中に出て、洗濯水の循環経路あるいは排水経路内に設けられたリントフィルタ(糸くず捕集手段)によって捕集される。一方、乾燥工程で生じたリントは乾燥空気の循環経路に設けたリントフィルタで捕集されるが、一部は静電気などにより洗濯槽内や乾燥空気の循環経路内に付着することがある。このリントが次回の洗濯運転の際に洗濯水中に流れ出て、洗濯兼脱水槽内に入り衣類に付着することがある。また、乾燥空気の循環経路内に付着したリントは、乾燥性能を悪化させることがある。本技術の背景技術として、下記特許文献1がある。この特許文献1では「除湿器にこれの清掃(リントの洗い流し)のための給水をする給水装置を具え、その給水装置による給水を、洗濯行程における排水時や、乾燥工程中、もしくは今回の運転における乾燥工程の終了後から次回の運転における洗濯槽への最初の給水までの間に実行するようにした」と記載されている。
上記特許文献1は洗濯乾燥機において除湿器内におけるリントの付着を低減について記載している。しかし、除湿器内以外の、例えば洗濯兼脱水槽の外側面と外槽の内側面などに付着したリントについては考慮されておらず、乾燥運転で生じたリントが次の洗濯運転などの際に衣類に付着することがある。
本発明は、洗濯兼脱水槽の外側面や外槽の内側面などに付着したリントを乾燥工程後に除去し、次回の運転時に衣類へのリントの付着を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽を支持する筐体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁とを備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、前記乾燥工程終了後から次に開始される洗濯コースまたは洗濯乾燥コースまたは乾燥コースまでに、前記排水弁を閉じたまま前記給水手段により前記外槽内に給水し、前記外槽内に水が溜まった状態で前記洗濯兼脱水槽を駆動する。
本発明によれば、洗濯乾燥機において洗濯兼脱水槽と外槽の隙間などに付着したリントを乾燥工程後に除去し、次回の運転において衣類へのリントの付着を低減できる。
以下、本発明の実施の形態例について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態例に係るドラム式洗濯乾燥機100Aの外観斜視図である。図2は内部の構造を示すために筐体の一部を切断して示した斜視図、図3は内部の構造を示す側面図、図4は筺体の前後方向の略中央部で縦に切断した断面図、図5は図3の反対方向から見た内部の構造を示す側面図である。
1は外郭を構成する筐体である。筐体1はベース1gの上に取り付けられており、左右の側板1a,1b,前面カバー1c,背面カバー1d,上面カバー1e,下部前面カバー1fで構成されている。左右の側板1a,1bは、コの字型の上補強材(図示せず)、前補強材(図示せず)、後補強材(図示せず)で結合されており、ベース1gを含めて箱状の筐体1を形成し、筐体として十分な強度を有している。
9は前面カバー1cの略中央に設けた衣類を出し入れするための投入口1hを塞ぐドアで、前補強材に設けたヒンジ(図示せず)で開閉可能に支持されている。ドア開放ボタン9dを押すことでロック機構(図示せず)が外れてドア9が開き、ドア9を前面カバー1cに押し付けることでロックされて閉じる。前補強材は、後述する外槽2の開口部2cと同軸に、衣類を出し入れするための略円形の開口部を有している。
3は回転自由に支持された円筒状の洗濯兼脱水槽(回転ドラム)であり、その円筒外周壁3eに通水および通風のための多数の貫通孔3gを有し、前側端面に衣類を出し入れするための開口部3aを設けてある。開口部3aの外側には洗濯兼脱水槽3と一体の流体バランサ3cを備えている。外周壁3eの内側には軸方向に延びるリフタ3bが複数個設けており、洗濯,乾燥時に洗濯兼脱水槽3を低速で回転した場合、衣類は回転による遠心力とリフタ3bによる外力で外周壁3eに沿って持ち上がり、重力で落下する動きを繰り返す。洗濯兼脱水槽3の回転中心軸は、水平または開口部3a側が高くなるように傾斜している。
2は円筒状の外槽であり、洗濯兼脱水槽3を同軸に内包し、前面は開口し、底壁2eの外側中央にモータ4を取り付ける。モータ4の回転軸は外槽2を貫通し、洗濯兼脱水槽3の底壁3fの中心と結合している。前面の開口部には外槽カバー2dを設け、外槽2内への貯水を可能としている。外槽カバー2dの前側中央には、衣類を出し入れするための開口部2cを有している。本開口部2cと前補強材(図示せず)に設けた開口部は、ゴム製のベローズ40で接続しており、ドア9を閉じることで外槽2を水封する。
モータ4はその回転速度を検出するホール素子あるいはフォトインタラプタなどで構成される回転検出装置(図示せず)とモータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出装置(図示せず)を備える。
外槽2の最下部には外槽2の半径方向外側に張り出した凸形状の水受け部2fを設ける。水受け部2fは外槽2の奥行方向の略全体に形成され、排水口2bを介して排水ホース31に接続される。排水ホース31の途中には循環ポンプ34,リントフィルタ35,排水弁36が設けてあり、排水弁36を閉じて給水することで外槽2に水を溜め、排水弁36を開いて外槽2内の水を機外へ排出する。また、循環ポンプ34を駆動することで、外槽2に溜めた水は循環水ホース31aを通して洗濯兼脱水槽3内へ散水される。このとき、循環した水はリントフィルタ35を通過し、水に含まれるリントなどのごみがリントフィルタ35内に捕集される。リントフィルタ35は、下部前面カバー1fに設けた扉1hを開け、取っ手35aを回すことで容易に着脱できる。
33は、筐体1内の上部左側に設けた洗剤容器で、前部開口から引き出し式の洗剤トレイ7を装着する。洗剤類を入れる場合は、洗剤トレイ7を図1の二点鎖線で示すように引き出す。洗剤容器33は、筐体1に固定されている。
洗剤容器33の後ろ側には、給水電磁弁30や風呂水給水ポンプ32,水位センサ37など給水に関連する部品を設けてある。上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口30a,風呂の残り湯の吸水ホース接続口32aが設けてある。洗剤容器33は、外槽2に備えられた給水ノズル2gに接続されており、給水電磁弁30を開く、あるいは風呂水給水ポンプ32を駆動することで、外槽2に洗濯水を供給する。
また、外槽カバー2dには主に乾燥工程で洗濯兼脱水槽3内に風を吹き込む送風口23が、外槽2の底壁2eには風路20が接続されている。風路20は複数の蛇腹管やダクトで構成されており、その途中には除湿器(図示せず)、送風ファン21、熱源22が設けてあり、送風口23に接続される。
このような洗濯乾燥機100Aにおいて、乾燥運転終了後には外槽2の内面側(洗濯兼脱水槽3側)にリントが付着する。図6(a)はリントが付着する位置を確認するために、リントが発生しやすい新品のタオルを用い、乾燥運転を繰り返した際の外槽内側の状態である。図6(b)は水受け部2f近傍を接写した写真である。乾燥工程中に洗濯兼脱水槽3内に吹き付けた風が貫通孔3gを抜け、排水口2bまたは風路20へ繋がる吸気口2aへと排出される。この際に、外槽2の内周面に配置された凹凸部を中心にリントが付着すると考えられ、とくに水受け部2fにおいては、その凸形状から風の淀みが生じ他所と比べてリントが多く堆積する。
これらのリントを放置したまま次の洗濯運転を開始すると、堆積したリントが洗濯水に流され、洗濯中の衣類に付着する。これを防止するための制御処理プログラムについて以下に説明する。
図7は洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムの一例を示すフローチャートである。電源スイッチ14の押下により電源が投入され、図7に示す洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムを行う。
ステップS101は、洗濯乾燥機100Aの状態確認及び初期設定を行う。
ステップS102は、操作パネル10の表示器11を点灯し、操作ボタンスイッチ13からの指示入力に従って洗濯/乾燥コースを設定する。指示入力がない状態では、標準の洗濯/乾燥コースまたは前回の運転で設定された洗濯/乾燥コースを自動的に設定する。
ここで乾燥コースまたは洗濯乾燥コースが設定されている場合、リントおそうじ工程をリントおそうじ工程スイッチ13aにより自動または任意で設定する。
ここで乾燥コースまたは洗濯乾燥コースが設定されている場合、リントおそうじ工程をリントおそうじ工程スイッチ13aにより自動または任意で設定する。
ステップS103は、操作パネル10のスタートスイッチ12からの指示入力を監視して処理を分岐する。スタートスイッチ12が押されたら、ステップS104の布量センシング工程を実施する。布量センシングの例としては、洗濯兼脱水槽3を低速で回転させ、あるいは規定の回転数まで加速させ、そのときのモータ4の電流値を測定し衣類の量を判断する。そして、表示器11に乾燥が終了するまでの時間を表示する。その後、ユーザが洗剤・柔軟剤などを投入するための待機時間(ステップS105)を設ける。図中には記載していないが、待機時間が終わった際にドア9が閉じられていない場合、ユーザにブザー等を用いて報知しドアを閉じさせるなど、水漏れが無いようにする。
ステップS106で洗濯運転を実行する。洗濯運転は洗い,中間脱水,すすぎの3つの工程を順次実行するが、通常のドラム式洗濯乾燥機と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS107は、洗濯乾燥コースが設定されているかどうかを確認して処理を分岐する。洗濯コースが設定されている場合は運転を終了し、洗濯乾燥コースが設定されている場合はS108に進む。
ステップS108は、洗濯乾燥コースが設定されている場合に乾燥工程を実行する。乾燥工程は高速脱水と乾燥の2つの工程を順次実行するが、通常のドラム式洗濯乾燥機と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS109では、リントおそうじ工程が設定されているかを確認して処理を分岐する。リントおそうじの設定がOFFである場合は運転を終了し、ONであるばあいはステップS110に進む。
ステップS110はリントおそうじを実行する。図8はS110内の工程の一例となるフロー図である。S109でリントおそうじの設定がONである場合,ステップS110aにおいて衣類が取り出されたか否かを検知する。洗濯兼脱水槽3内の衣類の有無を検知する方法として、ステップS103のような布量センシングと同様の運転を行う方法の他、乾燥工程終了後にドア9が開閉されたことを検知する方法や、ユーザによってリントおそうじ工程スイッチ13aが操作されたことにより検知する方法などが考えられる。またリントおそうじ工程の開始ボタンは、他のボタンが兼ねてもよい。
洗濯兼脱水槽3内に衣類が検出された場合、洗濯乾燥機100AはステップS111aに進み、ブザーまたは音声を用いてユーザに衣類を取り出してドア9を閉めるよう誘導する。衣類が取り除かれるまでこの工程(ステップS111)を繰り返す。または設定によっては所定の回数の繰り返しの後に強制的に次の工程に移る。
衣類が取り除かれた事を検知した後、ステップS110cに進み排水弁36を閉じた状態で外槽2内に給水を開始する。このとき、一時的に排水弁36の開閉を行うことで、水受け部2fに堆積したリントを他のリントに先んじて排水ホース31内へ送り外槽2から排出し、水受け部2fに堆積したリントを外槽2内に拡散しないようにしてもよい。
ステップS110dにおいて所定の水位となった後、ステップS110eに進み洗濯兼脱水槽3を駆動させる。この時、洗濯兼脱水槽3の回転によって溜め水を巻き上げ外槽2の内面に付着したリントを除去するが、段差に付着したリントをはがすには水に勢いが必要となる。水に勢いを与えるためには洗濯兼脱水槽3に速い回転速度が必要であり、また回転速度が速いほどリントを洗い流すことに必要な水量は低減する。一方で、回転速度を速くすることでモータ4の消費電力が増大し、また騒音、振動が増大する。これらのことから、洗濯兼脱水槽3の回転速度に緩急を設ける、あるいは節水性や低騒音などに重点を置いたコースを複数設けることで、ユーザに不快感を与えず、消費電力量、使用水量の増大を抑える。ここで、洗濯兼脱水槽3は一回転させずに急反転を繰り返す運転や、数回回転させた後に反転する事を繰り返す運転をしても良い。反転を行うことにより、凹凸に隠れて一方向からの回転だけでは除去しにくい位置に付着したリントを容易に除去できる。
なお、本実施例では、洗濯兼脱水槽3の回転速度を、洗い工程よりも高速で脱水工程よりも低速の、80〜300rpmとした。
なお、本実施例では、洗濯兼脱水槽3の回転速度を、洗い工程よりも高速で脱水工程よりも低速の、80〜300rpmとした。
またこの時、循環ポンプ34を運転してもよい。こうすることで、洗濯兼脱水槽3の回転で溜め水中に出たリントをリントフィルタ35により効率よく除去できる。
所定の時間の経過後(ステップS110f)、給水を停止し排水弁36を開け、リントを排水ホース31内へ送り外槽2から排出する。このときの排水は、リントフィルタ35を通過しリントを捕集される。
この時、乾燥工程S108終了後からリントおそうじ工程S110開始までの時間間隔は短い方がより好ましい。乾燥工程S108終了後に時間が経つほど、乾いたリントが固化し付着した部分からはがれにくくなるので、乾燥工程S108後に長く間を置かずリントおそうじ工程S110を行うことで、リントの取り残しを抑制できる。
また、上記の工程が終わった際に、送風ファン21を駆動し外槽2内の水分を除去することで洗濯乾燥機100A内の清潔性をより向上することが出来る。ここで、運転時間を低減するために熱源22に電力を供給し、水分の蒸発を促進してもよい。
また上記構造において、排水中のリントを捕集するためにリントフィルタ35を設置したが、本体内のスペースなどによりリントフィルタ35が設置出来ない場合や、循環ポンプ34を持たず排水がリントフィルタ35を通過しない構造も考えられる。その場合は、筺体1よりも外側にある排水ホース31と床面に配置された排水溝(図示せず)の間に糸くず捕集ボックス50を設置することで、排水中のリントを捕集することができる。筺体の外に糸くず捕集機構を設置することで、洗濯乾燥機100Aの設置における自由度が向上する。
また、従来の洗濯乾燥機には乾燥工程の際に床面に取り付けられた排水溝(図示せず)の先にある排水トラップ(図示せず)内の水を風によって下水に流す工程を持った機種がある。こういった機種では乾燥工程終了後に排水ホース31から水を流し、排水トラップ内の水を回復する工程を設けているが、本実施例のようなリントおそうじ工程において水を用いるため、特別に排水トラップ内の水を回復する工程を設ける必要が無くなり、使用水量の増大を防ぐことができる。
前記実施例1のリントおそうじ工程は乾燥工程終了後に実施したが、本実施例では前回の運転が乾燥工程を行う運転であった場合に洗濯運転の最初にリントおそうじ工程を行う方法である。
ここで、外槽2内に給水する給水ノズルについて説明する。図9はドラム式洗濯乾燥機の外槽カバー側給水ノズルの配置と洗浄範囲を模式的に示す平面図である。図10は外槽カバーに設けられた給水ノズルの単体を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図、(d)は下面図である。
図9に示すように、外槽カバー2dの前側には、槽洗浄用として水道水(洗浄水)を散水する外槽カバー側給水ノズル50Aが設けられている。外槽カバー側給水ノズル50Aは、合成樹脂などで形成され、略弓形形状(円弧形状)を呈し、外槽カバー2d内の上部に設けられている。また、外槽カバー側給水ノズル50Aは、円周の四分の1程度の長さで形成され、中央から左右に同様の長さで延びている。また、外槽カバー側給水ノズル50Aの周方向の中央部には、洗浄水供給ホース55が接続される給水口50f1が形成され、外槽カバー2dを貫通して、外槽カバー2dの外側に突出している。なお、外槽カバー2dと給水口50f1との境界には、Oリングなどのシール部材(図示せず)が設けられて水漏れしないようになっている。
外槽カバー側給水ノズル50Aは、外槽カバー2dと洗濯兼脱水槽3の側面(周面)との間に配置されている。
図10(a)に示すように、外槽カバー側給水ノズル50Aの前面50dには、周方向に間隔を置いて複数(本実施形態では、15個)の散水口50b2が形成されている。また、散水口50b2の孔径(直径)は、例えば、1.2mmとなるように形成されている。
なお、この散水口50b2の個数、位置、孔径については、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
なお、この散水口50b2の個数、位置、孔径については、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
図10(b)および(c)に示すように、外槽カバー側給水ノズル50Aの上面50eには、複数の取付部51Aが周方向に間隔を置いて上面50eから後方に突出するように形成されている。この取付部51Aは、矩形状の片部51aを有し、この片部51aにねじ挿通孔51bが形成されて構成されている。また、各取付部51Aは、上面50eと面一になるように形成され、図示しないねじを挿通孔51bに挿通し、外槽カバー2dの内壁面にねじ止めされるようになっている。
図10(d)に示すように、外槽カバー側給水ノズル50Aの底面50fには、給水口50f1と対応する位置に散水口50a2が形成されている。なお、本実施形態では、散水口50a2は1個のみ設けられているが、複数個所に設けられていてもよい。
このように外槽カバー側給水ノズル50Aが設けられた洗濯乾燥機100Aでは、散水口50b2から前方に洗浄水が吐出され、外槽カバー2dの傾斜部の内壁面に当たり、当たった位置を中心として周囲に放射状に広がるようになっている。内壁面に散水された洗浄水は、外槽カバー2dの内壁面を重力の作用によって伝わって流れ落ちる。
また、散水口50a2から吐出された洗浄水は洗濯兼脱水槽3に当たり、洗濯兼脱水槽3が回転するときの遠心力によって外槽カバー2dまたは外槽2の内壁面の一部、特に散水口50a2周囲に飛び散る。なお、洗濯兼脱水槽3側に散水される散水口50a2は、ひとつではあるが、洗濯兼脱水槽3を回転させながら散水することで、洗濯兼脱水槽3の周面全体に散水することが可能になる。このように、水道水を遠心力によって吹き飛ばして外槽カバー2d内を洗浄することで、水道水を勢いよく吹き付けて洗浄する場合よりも使用水量を減らすことができる。
外槽カバー側給水ノズル50Aのそれぞれの散水口50b2から外槽カバー2dに吐出された洗浄水が放射状に飛散したときに、鉛直方向(重力方向)に直交する水平方向において、隣り合う散水口50b1からの洗浄水が互いに重なるようになっている。これにより、洗浄水が下方に流れ落ちたときに、外槽カバー2dの内壁面において、洗浄水が流れない領域を無くすことができ、リントが残るのを防止することができる。
また、上記では本体前面から給水する構造について説明したが、給水は本体背面側から、または前面背面の両側からでも良い。以下に背面から給水する構造について述べる。図11はドラム式洗濯乾燥機の外槽底壁側給水ノズルの配置を示す平面図である。
図11に示すように、外槽2の底壁2eには、槽洗浄用として水道水を散水する外槽底壁側給水ノズル50Bが取り付けられる。なお、図11は、外槽カバー2dを取り外した外槽2内を前側(手前側)から見た状態である。この外槽底壁側給水ノズル50Bは、略弓形状(円弧形状)を呈し、外槽2の底面2eの上部に周方向に沿って、換言すると洗濯兼脱水槽3の周方向に沿って配置されている。また、外槽底壁側給水ノズル50Bは、円周の四分の1程度の長さで形成され、中央から左右に同様の長さで延びるように配設されている。外槽底壁側給水ノズル50Bの形状は外槽カバー側給水ノズル50Aの形状とほぼ同様であり、給水口(図示せず)、散水口50b3、取付部51Bを有し、散水口50b3から外槽底壁2eに散水可能となる隙間が形成されるように配設されている。
外槽底壁側給水ノズル50Bのそれぞれの散水口から外槽底壁2eに吐出された洗浄水が放射状に飛散したときに、隣り合う散水口からの洗浄水が互いに重なるようになっている。
上記構造では、外槽2の内周面のうち特に筺体上側の側面には散水を行わない。この部分には凹凸が少なくリントの付着が少ないため、上記構造によって使用水量を低減できる。
このように洗濯乾燥機100Aは外槽2内のリントが付着しやすい位置に十分な散水がされ、リントを剥がすことができる構造を持つ。
また、モータ4による洗濯兼脱水槽3の回転を行わない方法について説明する。モータ4を駆動しないことで、消費電力量を低減できる。このとき、外槽カバー側給水ノズル50Aであれば散水口50a2を持たず、散水口50b2から外槽カバー2dにのみ散水する。
この運転例として図12を用いて説明する。図12は洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムの一例を示すフローチャートである。電源スイッチ14の押下により電源が投入され、図12に示す洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムを行う。
ステップS101は、洗濯乾燥機100Aの状態確認及び初期設定を行う。
ステップS102Bは、操作パネル10の表示器11を点灯し、操作ボタンスイッチ13からの指示入力に従って洗濯/乾燥コースを設定する。指示入力がない状態では、標準の洗濯/乾燥コースまたは前回の運転で設定された洗濯/乾燥コースを自動的に設定する。ここで前回運転時に乾燥コースが設定されていたかを判定し、設定されていた場合は自動でリントおそうじ工程をONに設定する。また、今回の運転で乾燥コースが選択されているかを記録する。これによりユーザの手間をかけずにリントおそうじ工程を行い、衣類へのリントの付着を低減でき、またコースの設定し忘れを防止できる。この自動設定は任意にON/OFFを切り替えることができる。
ステップS103Bは操作パネル10のスタートスイッチ12からの指示入力を監視して処理を分岐する。スタートスイッチ12が押されたら、ステップS109Bに進み、リントおそうじ工程が設定されたか否かを判定する。設定されている場合はステップS112へ、設定されていない場合はステップS104へ進む。
ステップS112ではリントおそうじを実行する。図13はS112内の工程の一例となるフロー図である。
ステップS112aでは排水弁26を閉じた後、外槽カバー側給水ノズル50Aまたは外槽底壁側給水ノズル50Bから外槽カバー2dまたは外槽2の内面に向けて散水を行う。外槽2の内面を重力に従い伝い落ちた洗浄水は水受け部2fに流れ込む。所定の水位に達した後は排水弁36を開け、排水口2bを通じて排水ホース31へリントを外槽2から排出する(ステップS112c)。このときの水位は、外槽2下部に溜まった水が洗濯兼脱水槽3内に侵入し、衣類と接触してリントを付着することがないようにする。その後、ステップS112eにて給水を停止し、リントおそうじ工程を終了する。
リントおそうじ工程終了後のステップS104布量センシング工程からからステップS108については前記と同様であるので、詳細な説明は省略する。
これにより、前記実施例1では乾燥工程後であったため、衣類の有無を検知し、衣類を再度濡らさぬように工夫する必要があったが、本実施例であれば洗濯運転の前にリントおそうじ工程を行うため、衣類が濡れても構わない。
また、循環ポンプ34を持たない構造では、排水はリントフィルタ35によってリントを捕集された後に筺体の外へ排出される。一方で循環ポンプ34を有する構造では、循環ポンプ34を駆動することで、リントおそうじ工程で用いた水の中のリントをリントフィルタ35で取り除き、次の洗濯運転中に再利用できる。これにより使用水量の増加を抑制できる。
上記において、リントおそうじ工程は乾燥工程終了後から洗濯運転開始までに、他の工程と独立して行われるよう説明したが、他の工程においてリントおそうじ工程を阻害する要因がなければ、複数の工程を同時におこなってもよい。例えば、ステップS105にユーザが洗剤投入するための洗濯乾燥機100Aを待機させる工程がある。この間にリントおそうじ工程を行うことで、運転時間を短縮することができる。このとき、外槽カバー側給水ノズル50Aまたは外槽底壁側給水ノズル50Bは、洗剤容器33を介さずに外槽2内に給水できるよう、独立した給水経路(図示せず)を持つ。
また上記工程では、前回の運転で乾燥コースが設定されていたかを判定する方法を説明したが、赤外線センサなどのセンサ類(図示せず)を用い、最もリントが溜まり易い水受け部2fにリントが堆積しているかどうかを判定することでも、リントおそうじコースのON/OFF設定を自動化できる。またリントの取り残しが無いかの判定に用いる事もできる。
また上記構造では、外槽2の内周面のうち特に筺体上側の側面には散水を行わないとしたが、実施例1の運転と併用することで、外槽2の内周面に付着した少量のリントも除去することができる。この時、使用水量と消費電力の低減のため、実施例1の運転を行う回数は減らしてもよい。
前記実施例1乃至2では外槽2の上部から散水し、外槽2の内面伝いにリントを洗い流す方法について説明した。本実施例では、リントが最も溜まり易い水受け部2fに着目した構造について説明する。
図14は洗濯乾燥機100Aの内部の構造を示す側面図、図15(a)は外槽2と洗濯兼脱水槽3の水受け部2f近傍の概念図である。
この構造では外槽2の排水口2bはリントフィルタ35を介して貯水タンク61と接続される。貯水タンク61は下部に吐出口を2つ持ち、第一の吐出口61aは排水弁36を介して排水ホース31と接続され、第二の吐出口61bは溜め水循環ポンプ62に接続される。溜め水循環ポンプ62は溜め水循環ホース62aを介して水受け部2fの前面側に接続される。また、溜め水循環ポンプ62は前記の循環ポンプ34を兼用してもよい。
洗濯運転中に排水弁36を閉とし排水の一部を貯水タンク61に貯め、この貯めた水を乾燥工程後のリントおそうじ工程に用いる。これによりリントおそうじ工程に用いる水量を大幅に低減できる。
このとき、洗濯運転の中でもすすぎ工程の後期に使われた汚れの少ない水を用いることで、外槽の清潔性を保つことが出来る。また、貯水タンク61に貯めた水を用いる工程はリントおそうじ工程の初期に限り、仕上げとして水道水を用いて外槽2に散水すれば、外槽2内の清潔性は保たれ、より好ましい。
水受け部2f近傍以外に付着したリントについては、洗濯兼脱水槽3の駆動により流水を発生させることで除去する。ここで、洗濯兼脱水槽3の回転速度は流水が外槽2内面の上部に達する速度と同等かそれ以上であることが好ましい。これにより、水が外槽2内面に満遍なく流れ、リントの取り残しを防ぐことが出来る。
また、図15(b)は別の構造を用いた水受け部2f近傍の概念図である。この構造では排水弁36の代わりに複数の状態を有する弁体60を用いる。この弁体60は第一の吐出口60bと第二の吐出口60cをもち、第一の吐出口60bが開かつ第二の吐出口60cが閉となる第一の状態と、第二の吐出口60cが開かつ第一の吐出口60bが閉となる第二の状態と、また二つの吐出口が共に閉となる第三の状態を有する。
この弁体60の流入口60aは外槽2の排水口2bに接続され、間にリントフィルタ35を有する。また弁体60の第一の吐出口60bは排水ホース31に接続し、第二の吐出口60cは貯水タンク61に接続する。貯水タンク61は下部に吐出口を持ち、溜め水循環ポンプ62に接続する。溜め水循環ポンプ62は吐出口から溜め水循環ホース62aを介して水受け部2fに接続される。また溜め水循環ホース62aは弁体62bを持つ。
弁体60は通常は第一の状態となり排水口2bから流れ込んだ水を排水ホース31へと流す。この時、弁体62bは閉となり、貯水タンク61への浸水を防ぐ。すすぎ工程の終わりにおいて第二の状態となり、使用された水を貯水タンク61に貯める。リントおそうじ工程において第三の状態となり、弁体62bを開とし、貯水タンク61に貯めた水を溜め水循環ポンプ62を駆動して水受け部2fに注水する。注水終了後、逆流を防ぐために弁体62bは閉となる。これにより外槽2内に水を溜め、この水を用いてリントおそうじ工程を行う。
この図15(b)の構造を用いることで、図15(a)の構造よりも外槽2内に水を溜める際の水量を減らすことができる。
前記実施例1乃至3では、一般にドラム式と呼ばれる洗濯乾燥機を用いて説明した。本実施例では一般に縦型と呼ばれる洗濯乾燥機について説明する。
図16は縦型洗濯乾燥機100Bの外観斜視図。図17は筺体の左右方向の略中央部で縦に切断し内部の構造を示した平面図である。図18は洗濯乾燥機100Bの、給水ユニット112Aから外槽109または洗濯兼脱水槽108内に注水するまでの経路を示す概略図である。
図16に示すように、本実施例の洗濯乾燥機は、洗濯兼脱水槽108の回転軸が略鉛直方向の縦型洗濯乾燥機である。この洗濯乾燥機の筐体102の上部には上面カバー102aが設けられており、上面カバー102aには外蓋103が設けられている。外蓋103は、山型に折れ曲がりながら後ろ側に開くことにより、開口部102bを開口し、洗濯兼脱水槽108に衣類が出し入れ可能になっている。
上面カバー102aの奥側には、水道栓からの給水ホース接続口104および風呂の残り湯の吸水ホース接続口105が設けられている。上面カバー102aの手前側には、電源スイッチ106が設けられ、外蓋103の手前側には、操作スイッチ107aおよび表示器107bからなる操作パネル107が設けられている。
図17に示すように、洗濯乾燥機は筐体102内に洗濯兼脱水槽108、外槽109、駆動装置110、洗剤・仕上剤の投入装置111、給水ユニット112A、乾燥ダクト120などを備えている。
洗濯兼脱水槽108は有底円筒形状を呈し、ステンレス鋼板などで形成された胴板108aを有している。胴板108aには、通水および通風のための多数の貫通孔108a1が形成されている。洗濯兼脱水槽108は、内側底面に回転翼108bを備える。
外槽109は、有底円筒形状を呈し、洗濯兼脱水槽108を同軸上に内包し、その上部に外槽カバー109aを備えて構成されている。洗濯乾燥機の使用者は、外蓋103および外槽カバー109aの蓋部材109cを開くことにより、開口部102bから洗濯兼脱水槽108内に衣類の出し入れを行うことができる。
洗濯兼脱水槽108は、胴板108aの上端縁部に合成樹脂などで形成されたバランスリング(流体バランサともいう)108cを備えている。このバランスリング108cは、その内部に比重の大きな流体を封入して構成され、洗濯兼脱水槽108の回転時に洗濯物の偏り等によって偏心が生じたときに、バランスリング108c内での流体の移動によって偏心をキャンセルし、回転のバランスを維持する働きを有する。
駆動装置110は、外槽109の底面の外側中央に配置されている。この駆動装置110は、モータ110aとクラッチ機構110bとを有し、駆動装置110の回転軸110cが外槽109を貫通し、洗濯兼脱水槽108および回転翼108bと結合するように構成されている。クラッチ機構110bは、モータ110aの回転動力を洗濯兼脱水槽108および/または回転翼108bに伝達する機能を有する。モータ110aは、その回転を検出するホール素子あるいはフォトインタラプタなどで構成される回転検出装置128と、モータ110aに流れる電流を検出するモータ電流検出装置129を備える。
投入装置111は、上面カバー102aの手前側に備えられる。洗剤や仕上剤の投入は、投入ホース111aにより、外槽109と洗濯兼脱水槽108の間に行われる。
給水ユニット112Aは、上面カバー102aの奥側に設けられる。この給水ユニット112Aは、給水ホース接続口104からの水道水を投入装置111、または後記する水冷除湿機構(図示せず)へ給水する。また、給水ユニット112Aは、給水ホース接続口104からの水道水や吸水ホース接続口105からの風呂水を、注水ホース111bを介して、外槽109と洗濯兼脱水槽108の間から外槽109内に注水することができる。
また、給水ユニット112Aは、給水ホース接続口104からの水道水を洗浄ホース111cを介して、洗濯兼脱水槽108の上部に注水することができる。
また、給水ユニット112Aは、給水ホース接続口104からの水道水を洗浄ホース111cを介して、洗濯兼脱水槽108の上部に注水することができる。
外槽109の底面に設けられた落込部109mは、下部連通管113と連通するように接続されている。下部連通管113は、排水弁114を介して、洗濯水排水路115と連通するように接続されている。排水弁114を閉弁することにより、外槽109内に洗い水やすすぎ水を貯水可能となる。また、排水弁114を開弁することにより、外槽109内の水を、洗濯水排水路115を介して、洗濯乾燥機の機外へ排水することができる。
また、下部連通管113は、筐体102の下部に設置されたリントフィルタ116および循環ポンプ117を介して洗濯水循環水路118(一部省略)と連通するように接続されている。また、洗濯水循環水路118は、洗濯兼脱水槽108より上側に設けられた第二のリントフィルタ140と連通するように接続されている。
循環ポンプ117を駆動すると、外槽109内の水が、落込部109mおよび下部連通管113を介してリントフィルタ116に流入しリントが除去され、循環ポンプ117の吸込口に流入する。循環ポンプ117から送られた水(循環水)は、洗濯水循環水路118を介して洗濯兼脱水槽108内に上部から散布するように注水される。
乾燥ダクト120は、筐体102の背面内側に縦方向に設置され、ダクト下部は外槽109の落込部109mとゴム製の蛇腹管120aによって接続されている。乾燥ダクト120内には、水冷除湿機構(図示せず)を内蔵しており、給水ユニット112Aから水冷除湿機構へ冷却水を供給する。冷却水は乾燥ダクト120の壁面(ステンレス製などの金属プレート)を伝わって流下して落込部109mに入り、下部連通管113、洗濯水排水路115を通り機外へ排出される。
乾燥ダクト120の出口はファン121の吸気口と接続され、ファン121の出口はヒータ122と接続されている。ヒータ122の出口は、送風ダクト123を介して、吹出ノズル124と接続されている。
このように、乾燥工程においては、外槽109内の空気を乾燥ダクト120で水冷除湿してファン121の吸込口から吸込し、ファン121から吐出された空気をヒータ122で加熱して、高温低湿の風を吹出ノズル124から洗濯兼脱水槽108内に向けて吹き出すことができる。
なお、図示していないが、送風ダクト123には、乾燥工程中に洗濯兼脱水槽108内に向けて吹き出される風の温度を検出する温度センサ、外槽109の落込部109mには、洗濯水の温度や、乾燥工程中に乾燥ダクト120に吸い込まれる空気の温度を検出する温度センサ、下部連通管113と排水弁114の間には、洗濯水の温度や、乾燥工程中に洗濯水排水路115から機外に排出される空気の温度を検出する温度センサ、外槽109の側面上部には、外槽109の振動による振動加速度を検知する加速度センサが設けられている。また、外槽109に溜められた洗濯水の水位を検出する水位センサ(図示せず)を備えている。
次に、給水ユニット112Aについて、図18を用いて説明する。
図18に示すように、給水ユニット112Aは電磁弁を5つ有し、それぞれの開閉の組み合わせで運転に合わせた注水を行う。
第一の電磁弁112d(メイン)が開弁されると、水道水が注水ホース111bを介して外槽109内に注水される。この経路は、風呂の残り湯の給水ホース接続口105を介した風呂水ポンプ112fによる風呂水の供給経路を兼ね、風呂水も注水ホース111bから外槽109内に注水される。
第二の電磁弁112aが開弁されると、水道水がホース112i,投入装置111,投入ホース111aを介して、投入装置111内の洗剤と共に外槽109内に供給される。
第三の電磁弁112bおよび第四の電磁弁112eが開弁されると、水道水がホース121j,投入装置111,投入ホース111aを介して、投入装置111内の仕上剤とともに外槽9内に供給される。
また、第三の電磁弁112bのみが開弁されると、水道水がホース111cを介して水路部材150に給水される。第四の電磁弁112cが開弁されると、水道水は図示しないホースを介して乾燥ダクト120内の水冷除湿機構(図示せず)に供給される。
ここで図19を用いて縦型洗濯乾燥機におけるリントおそうじ工程の一例を説明する。
基本的な運転は、図8の実施例1の運転と同様である。図19はリントおそうじ工程において、外槽109または洗濯兼脱水槽108への給水方法の概念図である。
基本的な運転は、図8の実施例1の運転と同様である。図19はリントおそうじ工程において、外槽109または洗濯兼脱水槽108への給水方法の概念図である。
乾燥工程終了後に洗濯兼脱水槽108内に衣類が無いことを検知し、リントおそうじ工程が開始されたとき、第三の電磁弁112bのみが開弁され、給水ユニット112Aから水道水が供給されると同時に、駆動装置110によって洗濯兼脱水槽108が回転を開始する。
外槽カバー109aの下には外槽109と同心かつ洗濯兼脱水槽108と略同一の外径を持つ円環状の水路部材150が設けられ、この水路部材150の底面150aは給水ユニット112Aから供給された水道水を洗濯兼脱水槽108の上部(外周縁部上面108c1)に散水する複数の散水口150a1を有する。これにより、散水口150a1から散水された水道水は、実線矢印で示すように、洗濯兼脱水槽108の上部(バランスリング108cの外周縁部上面108c1)に直接的に散水される。このとき、洗濯兼脱水槽108が回転することで、洗濯兼脱水槽108の回転時の遠心力によって水道水が外槽109の内周面109sに飛散する。外槽109の内周面109sに降りかかった水道水は、重力の作用によって鉛直方向下方に向けて流れ落ちる。これにより、外槽109の内周面109sに付着したリントが取り除かれる。
外槽109の内周面を流下したリントを含む水道水は外槽109の底部に溜まっていく。外槽109の底部に溜まった水道水の水位は洗濯兼脱水槽108の底部に触れる程度にするとよい。これにより、外槽109底部に溜まった水が洗濯兼脱水槽108の回転により撹拌され水流が発生し、外槽109底部に付着したリントや外槽109内周面から流下してきたリントが外槽109底部に堆積することなく溜め水中に分散し、落ち込み部109mから排水される。
また、本実施例のように循環ポンプ117を有する構造の場合、循環ポンプ117を駆動することでリントフィルタ116によりリントを除去してもよい。循環ポンプ117を用いれば洗濯兼脱水槽108の回転を利用して水流を作る必要が無く、水道水の水位を下げ使用水量を低減することができる。
この時、洗濯水循環流路118には洗濯兼脱水槽108より上側に設けられた第二のリントフィルタ140が存在する。循環水の吐出経路として、注水ホース111bと洗浄水ホース111cを選択できるよう、第二のリントフィルタ140の吐出側に切替弁140aを設けることで、リントフィルタ116で捕集されないリントが存在した場合にも、第二のリントフィルタ140でこのリントを捕集でき、水を循環させることでリントおそうじ工程に用いる水量をさらに低減できる。このため洗濯兼脱水槽108や外槽109へのリントの再付着をより抑制でき、循環水や洗濯兼脱水槽108や外槽109の清潔性をより向上できる。
所定の時間の後、リントおそうじ工程に用いられた水道水は排水弁114、洗濯水排水経路115を介して、筺体2から排出される。
1 筐体
2 外槽
2f 水受け部
3 洗濯兼脱水槽
4 モータ
7 洗剤トレイ
12 スタートスイッチ
14 電源スイッチ
31 排水ホース
34 循環ポンプ
35 リントフィルタ
36 排水弁
100A 洗濯乾燥機
2 外槽
2f 水受け部
3 洗濯兼脱水槽
4 モータ
7 洗剤トレイ
12 スタートスイッチ
14 電源スイッチ
31 排水ホース
34 循環ポンプ
35 リントフィルタ
36 排水弁
100A 洗濯乾燥機
Claims (5)
- 衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽を支持する筐体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁とを備え、
洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、
前記乾燥工程終了後から次に開始される洗濯コースまたは洗濯乾燥コースまたは乾燥コースまでに、前記排水弁を閉じたまま前記給水手段により前記外槽内に給水し、前記外槽内に水が溜まった状態で前記洗濯兼脱水槽を駆動する事を特徴とする洗濯乾燥機。 - 衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、該外槽の下部に設けられた水受け部と、前記外槽を支持する筐体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記水受け部から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁を備え、
洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、
前記乾燥工程終了後、水位が前記洗濯兼脱水槽の内側面以下になるよう前記水受け部に給水し、前記排水弁を開いて排水する事を特徴とする洗濯乾燥機。 - 請求項1または2において、
前記洗い工程またはすすぎ工程の排水を一時的に蓄積するタンクとを備え、
前記タンクに蓄積した水を前記水受け槽に給水する事を特徴とする洗濯乾燥機。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記洗濯兼脱水槽の回転中または回転後に、給水した水が糸くず回収手段を通過する事を特徴とする洗濯乾燥機。 - 衣類が収容される洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽を内包する外槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽を支持する筺体と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内から排水する排水経路と、該排水経路を開閉する排水弁とを備え、
洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、
前記内槽の周方向に延びる給水経路が前記外槽内に設けられ、
この給水経路には複数の散水口が設けられ、
洗濯コースまたは洗濯乾燥コースが開始すると、前記洗い工程の前に前記給水手段を用いて水道水を前記散水口から散水することを特徴とする洗濯乾燥機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2012
- 2012-10-22 JP JP2012232477A patent/JP2014083138A/ja active Pending
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