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JP2013533501A - マルチ・ビュー表示装置 - Google Patents

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Abstract

マルチ・ビュー表示装置は、ピクセル化された表示パネル及び光源30の配置を含むバックライト有し、各々の光源は、オンにされるときに、表示パネルのピクセルの関連する領域を照らす。表示コントローラは、個々の2Dビューの反復のない少なくとも3つの2Dビューのセットを同時に含む部分的表示出力が提供されるように、ピクセル化された表示パネル及び光源の配置を制御するように適応される。この配置は、ビュー反復が回避されるように、ピクセルの制御された照射方向を有する出力を提供する。出力は、ビューの1つのコーンであることができ、ビューのコーンが観察されることができる位置は、起動されたバックライトの光源と表示パネルとの間の関係によって決まる。

Description

本発明は、表示を生成するためのピクセルを有する表示パネル及び表示装置の視野内の異なる空間位置に複数のビューを導くための画像形成配置を含むタイプの表示装置の視野内で複数のビューを提供するためのマルチ・ビュー表示装置に関する。
マルチ・ビュー表示装置の最初の例は、表示パネルのピクセルのカラム及びロウの基礎をなすアレイに対してサイズ設定をされて配置されるスリットを有する視差バリアの形の画像形成配置を含む。2ビュー設計において、観察者は頭部が定位置にある場合に3D画像を知覚することができる。視差バリアは、表示パネルの前に配置され、奇数及び偶数のピクセル・カラムからの光がそれぞれ観察者の左及び右目に導かれるように設計される。
この種類の2ビュー・ディスプレイ・デザインの欠点は、観察者が定位置にいなければならず、大体3cmしか左又は右へ移動することができないことである。より好ましい実施の形態では、各々のスリットの下に2つのサブピクセル・カラムではなく、幾つかのサブピクセル・カラムが存在する。このようにして、観察者は、左右へ移動することが可能となり、常に自身の目において立体画像を知覚する。
視差バリア配置は、製造が簡単であるが、特にビューの数が増加する場合に光効率が良くない。したがって、好ましい代替例は、画像形成配置としてレンズ配置を用いることである。例えば、細長いレンチキュラ素子のアレイが、互いに平行に延在して、表示パネル・ピクセル・アレイの上に横たわって提供されることができ、そして表示ピクセルは、これらのレンチキュラ素子を通して観察される。
レンチキュラ素子は、素子のシートとして提供され、その各々は、レンズ素子の湾曲に対して垂直な細長い軸を有する細長い半円柱形のレンズ素子を含む。レンチキュラ素子は、表示パネルのカラム方向に、それらの細長い軸に沿って延在し、各々のレンチキュラ素子は、表示ピクセルの2つ以上の隣り合うカラムのそれぞれのグループを覆う。
例えば、各々のレンチキュラが表示ピクセルの2つのカラムに関連付けられる配置において、各々のカラムの表示ピクセルは、それぞれの二次元サブ画像の垂直スライスを提供する。レンチキュラ・シートは、シートの前に位置するユーザの左及び右目に、これらの2つのスライス及び他のレンチキュラに関連付けられた表示ピクセル・カラムからの対応するスライスを導き、ユーザは、1つの立体画像を観察する。レンチキュラ素子のシートは、したがって、光出力指向機能を提供する。
他の配置において、各々のレンチキュラは、ロウ方向に4つ以上の隣接する表示ピクセルのグループと関連付けられる。各々のグループ中の表示ピクセルの対応するカラムは、それぞれの二次元サブ画像からの垂直スライスを提供するように適切に配置される。ユーザの頭部が左から右へ動くと、一連の連続する異なる立体視ビューが知覚され、例えば見回した印象を生成する。
上記した装置は、効果的な三次元表示装置を提供する。しかしながら、いうまでもなく、立体視を提供するために、装置の水平解像度の犠牲が必要である。解像度におけるこの犠牲は、生成されるビューの数によって増加する。したがって、多数のビューを用いることの主要な欠点は、ビューあたりの画像解像度が低下することである。利用可能なピクセルの総数は、ビューの間で分配されなければならない。垂直レンチキュラレンズ(すなわち、観察者方位に関して垂直)を有するNビュー3Dディスプレイの場合、水平方向に沿った各々のビューの知覚される解像度は、2Dピクセル解像度に対して係数Nで低下する。垂直方向では、解像度は2Dピクセル解像度と同一のままである。傾斜するバリア又はレンチキュラの使用は、自動立体視モードにおける水平方向の解像度と垂直方向の解像度との間のこの不一致を低減することができる。その場合、解像度損失は、水平方向及び垂直方向間で均等に分配されることができる。
したがって、ビューの数を増加させることは3D印象を改善するが、観察者によって知覚される3D画像解像度を低減する。個々のビューは各々のいわゆる観察コーン中にあり、そしてこれらの観察コーンは一般的に視野を横切って繰り返す。
観察コーン間の境界においては3D効果が存在せずゴースト画像が現れるので、3D表示装置を観察する位置を観察者が完全に自由に選ぶことができないことによって、観察経験は妨げられる。本発明はこの問題に関する。
改善されたマルチ・ビュー表示装置を提供することが本発明の目的である。特に、本装置はコーン境界の低減を可能にする。
この目的は、独立請求項において定められる本発明により達成される。従属請求項は、有利な実施の形態を提供する。
請求項1において定められるマルチ・ビュー表示装置は、ビュー反復が回避されることができるように、ピクセルの制御された照射方向を有する出力を可能にする表示装置を提供する。したがって、表示装置のその視界中の出力は、複数のビューを有する1つのコーンであることができる。これは、それが狭い視野にのみ導かれるか、又は、複数の部分的出力が、解像度を高めるために時系列的に提供されるので、部分的表示出力を形成する。部分的表示出力が部分的出力領域である場合、ビューのコーンが観察されることができる位置は、活性化したバックライトの光源と表示パネルとの間の関係に依存する。
レンズのアレイは表示パネルの前に配置され、そして各々のピクセルの光は実質的に1つのレンズを照らす。これは、ビュー反復、したがってコーン境界を回避する。レンズのアレイは、実質的に無限遠に表示パネルのピクセル面を結像することができる。レンズのアレイは切り替え可能であり、表示は、2D動作モード及び3D動作モード間、並びに/又は、3D動作の複数のモード間で切り替え可能であり、ここで、前記複数のモードはそれらのビューの数によって区別される。
1つの例において、装置の動作の間、1つの照射動作の間に1つ以上のビューが表示装置の一部の視界において生成されるように、全てのピクセルは1つの共通の方向周辺で光の予め定められた拡散で照射される。
したがって、複数のビューを有する1つのコーンが所望の方向に提供される。選択される出力領域の位置は、表示パネルに対する光源の位置を調節することによって選択されることができる。より大きい観察範囲は、時系列的に構築されることができる。
この配置は、装置が頭部追跡システムを更に備えて、出力方向が頭部追跡システムから受信される入力に基づいて選択されるときに、特に重要である。
光源は独立に制御可能であり、表示装置出力は光源のサブセットの駆動から生じる表示出力を含み、各々の駆動された光源からの出力は、複数の光源によって照射される表示パネルの動作領域が無いように、表示パネルのそれぞれの領域を照らす。
その結果、光源配置の制御は、どの方向にビューが提供されるかを決定することができる。より大きい観察範囲は、やはり時系列的に構築されることができる。
スペーサが、光源と表示パネルとの間に提供されることができ、バックライトの各々の光源のための前記それぞれの領域を制限するように配置される。
バックライトは、コリメートされた指向性出力を提供するための各々の光源と関連したレンズをさらに有することができる。この指向性出力は、表示が観察されることができる出力領域を決定する。
指向性出力から拡散性出力へとバックライトの出力を変換するために、切り替え可能な拡散体が提供されることができる。このようにして、装置は、所望の方向に1つのコーン出力を提供するために用いられるか、又は、拡散出力が従来通りの複数のコーン配置をもたらす。視野全体にわたって多くの観察者がいる場合に、これはより適している。
バックライトは、透明スラブを有することができ、このスラブは、カットアウトを有する矩形の形をした断面の形状であり、カットアウトは、光源から光の拡散を越えた光源間の領域に配置される。この設計は、バックライトの光学性能に寄与しない材料を除去することによって、バックライトの重さを低減する。
ピクセル面とレンズのアレイとの間の距離が、レンズの材料を通して有効光学距離に変換されて、d1*と定められ、光源とピクセル面との間の距離が、レンズの材料を通して有効光学距離に変換されて、d2*と定められる場合、d2*=kd1*(kは整数)である。これは、1つの光源が表示のある領域を複数のレンズに投射するために用いられるときに特に重要であり、ピクセルの反復パターンが各々のレンズにマップされることを確実にする。
1つの配置において、光源は、表示の上から下へと延在し、レンズの長軸に整列配置されて、各々の光源は、独立に駆動可能なセグメントによってセグメント化される。これは、バックライトによって提供される照射が、表示のロウ毎のアドレス指定に良好に適合することを可能にし、ピクセルが、それらの駆動レベルが安定したときに照射され、クロストークが生じる前に照射が停止されることができることを確実にする。
全ての例において、表示パネルは、液晶(LC)表示ピクセルのアレイを有することができ、光源は、発光ダイオード(LED)ドット又はラインを有することができる。
本発明はさらに、本発明のマルチ・ビュー表示装置を動作させる方法を提供し、当該方法において、個々の2Dビューの反復のない少なくとも3つの2Dビューのセットを同時に含む部分的表示出力が提供されるように、表示パネルが制御され、光源の配置が制御され、各々の照射されたピクセルの光は、ちょうど1つのレンズに達する。
本発明の実施の形態は、添付の図面を参照して単に一例として説明される。
既知の自動立体視表示装置の概略斜視図。 レンチキュラ・アレイが異なる空間的場所に異なるビューをどのように提供するかを示す図。 マルチ・ビュー自動立体視表示のレイアウトの断面図。 図3の拡大図。 コーンのセットの各々において生成されるビューが等しい9ビュー・システムを示す図。 本発明の表示装置の第1の例を示す図。 図6の設計に対する変形例を示す図。 本発明の表示装置の第2の例を示す図。 図8の設計に対する変形例を示す図。 図8の設計に対する更なる可能な変形例を示す図。 本発明の表示装置の第3の例を示す図。 本発明の表示装置の第4の例を示す図。 図12を参照して説明される原理を用いて可能な最大の重さ低減を示す図。 本発明の表示装置の第5の例を示す図。 既知のマルチ・コーン・ディスプレイにおいてビューがピクセルにどのようにマップされるかを示す図。 1つの光源が複数のレンズを照射するために用いられる本発明の表示装置を示し、必要なビュー・マッピングを説明するために用いられる図。 図16の配置のための本発明のビュー・マッピングを示す図。 本発明の装置に用いられることができるセグメント化されたバックライトの第1の例を示す図。 1つの照射されたセグメントを有する図18のバックライトを示す図。 図18のバックライトの動作のためのタイミング図。 本発明の装置において用いられることができるセグメント化されたバックライトの第2の例を示す図。
本発明は、バックライトが光源の配列を含み、各々の光源が、オンにされるときに、表示パネルの関連する領域に光を導くマルチ・ビュー表示装置を提供する。光源は、ラインとして配置される。これらのラインは連続的でありえるが、それらはセグメント化されることもできる(点線又は破線を形成する)。光源のラインは、ずらして配置されたレンズに合わせて、ずらして配置されることができる。
光源からの光の拡散は、予め定められた角度にわたり、それによって、表示パネルの視野の中で関連する出力領域を形成し、そこから、光源によって照射される表示パネルのその領域が観察されることができる。個々の2Dビューの反復のない少なくとも3つの2Dビューのセットを含む部分的表示出力が提供されるように、表示制御器は適応的に光源の配置を制御する。1つのコーン出力は、異なる部分的表示出力を連続して提供することによって生成されることができる。あるいは、観察者の位置が既知である場合、部分的表示出力は、選択された方向にのみ提供されることができる。
本発明の説明が提供される前に、本発明によって対処される問題がさらに詳細に最初に説明される。
図1は、既知の直視型自動立体視表示装置1の概略斜視図である。既知の装置1は、表示を生成する空間光変調器として作用するアクティブ・マトリックス型の液晶表示パネル3を含む。
表示パネル3は、表示ピクセル5のロウとカラムの直交するアレイを有する。明確にするため、少数の表示ピクセル5のみが図に示される。実際には、表示パネル3は、表示ピクセル5の約千のロウ及び数千カラムを有する。白黒の表示パネルにおいて、用語「ピクセル」は、画像の一部を表すための最小単位を意味するものとして解釈されるべきである。カラー・ディスプレイでは、ピクセルは、フルカラー・ピクセルのサブピクセルを表す。フルカラー・ピクセルは、一般的な用語によると、表示される最も小さい画像部分の全ての色を生成するために必要な全てのサブピクセルを含む。したがって、例えば、フルカラー・ピクセルは、赤(R)、緑(G)及び青(B)サブピクセルを有することができ、白いサブピクセルによって又は1つ以上の他の基本色サブピクセルによって補強されることができる。液晶表示パネル3の構造は全面的に従来通りである。特に、パネル3は、一対の間隔を置いて配置される透明ガラス基板を含み、それらの間に、整列配置されたツイステッド・ネマチック又は他の液晶材料が提供される。基板は、それらの対向する面上に透明インジウムスズ酸化物(ITO)電極のパターンを担持する。偏光層がさらに基板の外側表面に提供される。
各々の表示ピクセル5は基板上に対向する電極を含み、それらの間に液晶材料が介在する。表示ピクセル5の形状及びレイアウトは、電極の形状及びレイアウトによって決定される。表示ピクセル5は、ギャップによって互いから規則正しく間隔を置いて配置される。
各々の表示ピクセル5は、スイッチング素子(例えば薄膜トランジスタ(TFT)又は薄膜ダイオード(TFD))に結合される。表示ピクセルはスイッチング素子にアドレス指定信号を提供することによって表示を生成するように動作し、適切なアドレス指定方法は当業者に知られている。
表示パネル3は、この場合には、表示ピクセル・アレイの領域にわたって延在する平面バックライトを含む光源7によって照射される。光源7からの光は表示パネル3を通して導かれ、個々の表示ピクセル5は、光を変調して表示を生成するように駆動される。
表示装置1はさらに、表示パネル3の表示側に配置され、光指向機能を実行してビュー形成機能を伴うレンチキュラ・シート9を含む。レンチキュラ・シート9は互いに平行に延在するレンチキュラ素子11のロウを含み、それらのうちの1つのみが明確性のために誇張された大きさで示される。
レンチキュラ素子11は、各々が素子の円柱状の湾曲に垂直に延在する長手軸12を有する凸形の円柱形のレンズ形状であり、各々の素子は、表示パネル3から表示装置1の前に位置するユーザの目へと異なる画像又はビューを提供する光出力指向手段として作用する。
表示装置は、バックライト及び表示パネルを制御するコントローラ13を有する。
図1に示される自動立体視表示装置1は、異なる方向にいくつかの異なる奥行きビューを提供することが可能であり、すなわち、表示装置の視野の中で異なる空間位置にピクセル出力を導くことをできる。特に、各々のレンチキュラ素子11は、各々のロウにおける表示ピクセル5の小さなグループの上に横たわり、現在の例では、ロウは、レンチキュラ素子11の長手軸に対して垂直に延在する。レンチキュラ素子11は、いくつかの異なるビューを形成するように、グループの各々の表示ピクセル5の出力を異なる方向に投射する。ユーザの頭部が左から右に移動すると、ユーザの目はいくつかのビューの異なるものを順次受け取る。
当業者は、液晶材料は複屈折性であり、屈折率切り替えは特定の偏光の光のみに作用するので、光偏光手段が上記のアレイとともに用いられる必要があることを認識するだろう。光偏光手段は、装置の表示パネル又は画像形成配置の一部として提供されることができる。
図2は、さらに詳細に上述のレンチキュラ型画像形成配置の動作原理を示し、バックライト20、表示装置24、液晶表示パネル及びレンチキュラ・アレイ28を断面図で示す。図2は、レンチキュラ配置28のレンチキュラ27が、表示装置の前のそれぞれ3つの異なる空間的位置22', 22''及び22'''にピクセルのグループのピクセル26', 26''及び26'''の出力をどのように導くかを示す。異なる位置22', 22''及び22'''は、3つの異なるビューの部分である。
同様に、表示ピクセル26', 26''及び26'''の同じ出力は、配置28のレンチキュラ27'によって、それぞれ3つの他の異なる空間的位置25', 25''及び25'''に導かれる。3つの空間位置22'から22'''は第1観察領域又はコーン29'を定め、3つの空間位置25'から25'''は第2観察コーン29''を定める。いうまでもなく、例えば、ピクセル26'から26'''によって形成されるようなピクセルのグループの出力を導くことができるアレイのレンチキュラレンズの数に応じて、より多くのそのようなコーンが存在する(図示せず)。さらに図5に関して説明されるように、コーンは表示装置の視野全体を満たす。
上記のビュー指向原理は、全てのコーンの中で同じピクセル出力が特定のビューにおいて表示されるので、1つの観察コーンから別の観察コーンに入ることに応じて発生するビュー反復につながる。したがって、図2の例において、空間位置22''及び25''は、それぞれ異なる観察コーン29'及び29''中ではあるが、同じビューを提供する。言い換えると、特定のビューは、全ての観察コーンにおいて同じコンテンツを示す。本発明は、このビュー反復に関する。
図3は、図1及び2に関して説明されたマルチ・ビュー自動立体視ディスプレイのレイアウトのより詳細な断面を示す。特定のレンチキュラレンズ(例えば27)の下の各々のピクセル31I〜31VIIは、ビュー32I〜32VIの特定のビューに寄与する。このレンズの下の全てのこれらのピクセルは共に、境界がライン37I及び37IIによって示されるビューのコーンに寄与する。例えば観察コーン角度(Φ)33で表現されるこのコーンの幅は、一般的な光学原理から明らかなように、いくつかのパラメータ(例えばピクセル面からレンチキュラレンズの面まで距離(D)34及びレンズ・ピッチ(PL)35)の組み合わせによって決定される。
図3と同じ断面を示す図4は、表示パネル24のピクセル31IVによって放射される(又は変調される)光が、観察コーン29'のビュー32IVに向けて導かれるために、このピクセルに最も近いレンチキュラレンズ27によって集められることを示すが、さらに、それが、異なる観察コーン29''及び29'''ではあるが同じビュー32IVに導かれるように、レンチキュラ配置の隣接したレンズ27'及び27''によって集められることを示す。これは、同じビューの繰り返されるコーンの発生の起源である。
コーンの各々において生成される対応するビューは同じである。この効果は、9ビュー・システム(すなわち各々のコーン中に9つのビュー)について図5において概略的に示される。ここで、表示装置53の視野全体50は複数の観察コーン51に分割され(合計で11個であり、そのうちの4つのみが参照番号51によって示される)、観察コーンの各々は、同じ複数のビュー52を有する(この場合では9つであり、それは観察コーンのうちの1つに対してのみ示される)。
3D効果と解像度ペナルティとの間の許容できる妥協のために、ビューの総数は、一般的に9又は15に制限される。これらのビューの各々は、一般的に1°から2°の角度幅を有する。ここでは、観察者54は、1つの観察コーンの中に位置し、1つの観察コーンの中にとどまる限り、ビューの中で適切な視差情報に従って目でビューを受け取る。それゆえに、彼は、歪みのない3D画像を観察することができる。したがって、同じ3D知覚が、観察コーン51のうちの1つの中にいる観察者ごとに利用可能である。しかしながら、ビュー及び観察コーンは、それらが視野に沿って周期的であるという特性を有する。ユーザがディスプレイの周囲で歩き回る場合、例えば観察コーン51I及び51IIの境界にいる観察者55として示されるように、観察者は、いくつかのポイントにおいて隣接する観察コーンの境界のうちの少なくとも1つと交差する。そのような領域では、両目における画像は正しく適合しない。したがって、例えば、観察者55のこの位置及び9ビュー・システムの現在の場合において、左目は例えば観察コーン51Iの第9の画像を受け取り、そして、右目は例えば観察コーン51IIの第1の画像を受け取る。しかしながら、これらのビューは、左及び右の画像が逆転するので、誤った視差情報を有し、これは、画像が疑視的(pseudoscopic)であることを意味する。さらに、そしてより厳密には、画像間に非常に大きな視差が存在し、すなわち、ビューは互いから8ビューも離れている。これは、「超疑視的」表示と呼ばれる。観察者がコーン境界を横切って移動すると、断続的なジャンプが観察される。
本発明は、観察コーンがユーザに投射される方向を制御するために、表示装置中の制御可能な光源を提供する。これは、既知の位置の観察者が観察コーンの中央に近いように、観察コーンの向きを変えるためか、又は、コーン境界における画像遷移のない、複数の時系列的な(time-sequential)観察コーンで構成される表示出力を提供するために用いられることもできる。
図6は、1つ以上の観察コーンが1つ以上の異なる所望の方向に投射される本発明による第1の表示装置を示す。さらに加えて、レンチキュラ配置28及び液晶表示パネル24のような空間光変調器が存在する。本実施例において、これらの要素は、上記の図1〜5に関して説明された対応する要素と同一である。
1セットの光源60(例えば発光ダイオード(LED)ストリップ)がバックライト中に配置され、それらの前にレンズ62を伴う。レンズ62は、それらの出力が1セットのコリメートされた光のカラム63であるように、一次元であることができる。本実施例において、光のカラムは、図6の面に対して垂直に延在する。レンズが二次元、すなわち、2つの交差軸に沿ったレンズ機能を有する場合、再びコリメートされた光のカラムのセットを得るように、軸方向のうちの1つにおけるレンズ作用を軽減するために、拡散作用が、システムにおいて後で行われることを必要とする(例えば空間光変調器上の球面レンズ)。
切り替え可能な拡散体64が、コリメートレンズ62上のバックライト配置の出力側に提供される。これは、オプションの特徴であり、本発明のシングル・コーン・モードと従来の複数のコーン・モードとの間で装置が切り替えられることを可能にする。
レンズ62に対して方向66に沿って光源60を動かすことによって、又は、例えばそのような動きを模倣するために光源60の異なるもの又はセットのオン・オフを切り替えることによって、表示装置の法線68に対するコリメーションの方向は、調節されることができる。コリメーション方向のこの変異は離散的なステップにおいて実施されるか、又は、調整は連続的に実行されることができる。
頭部追跡装置が観察者の数及び位置を決定するために提供される。これは周知の装置であり、カメラ67が頭部追跡システムを概略的に表すために図6に示される。1人の観察者がいる場合、切り替え可能な拡散体64は透明状態に切り替えられ、その観察者が1セットのビューを受け取るようにバックライトが調節される。これは、本発明のシングル・コーン配置を提供する。バックライト配置の調整は、基本的に、レンズ62に対して正しい位置に光源60を置くことを含む。調整により、観察者が観察コーンの境界ではなく、完全に導かれた観察コーンの中にいるように、観察コーンが導かれる。この調整は、光源をシフトすることによって、又は、特定の光源のオン・オフを切り替えることによって、実行されることができる。後者は、セグメント化されたバックライトを用いて、例えば適切な電気的な時系列駆動を提供することにより実行されることができる。
その代わりに又は付加的に、例えば、偏光した光源と共に勾配屈折率レンズ(GRIN)技術を用いて、レンズが動かされることができる。レンズのそのような動き又は横方向の移動は、公開番号WO2007/072330の国際特許出願(この文献は参照として全体が本明細書に組み込まれる)において例えば説明される。この技術は、レンズ位置のシフトを可能にして、本発明のコリメーション・レンズに適用されることができる。コリメーション・レンズ及びバックライト・ソースのそのような相対位置シフトを実施する他の態様は、明らかであり、用いられることができる。
図6に示される例において、示される観察者に対して示されるように、ビュー1〜9を有する観察コーン69は法線68と角度65をなす方向61に導かれる。方向61は、観察者が観察コーン角度を二等分することを必要としない。観察者が完全に観察コーンの中にいる方向であれば十分である。したがって、観察者の右目は少なくとも導かれた観察コーンのビュー1を提供される必要があり、左目は少なくとも導かれた観察コーンのビュー9を提供される必要がある。
単一の観察者に対して、これらの観察コーン方向調整は、秒の長さのスケールであることができる。観察者追跡は、単に、観察者が動いている場合に観察者を追跡することが可能であることを必要とする。
観察者追跡装置は、移動電話(携帯電話)又は他の携帯端末装置の1つ以上のカメラによって可能にされることができる。一般に、携帯電話又は携帯端末装置は一人の観察者のみによって観察され、観察者追跡装置は、常にビューの最適のセットをその一人の観察者に都合よく提供することができる。一人の観察者に対して調整は高速応答を必要としないので、複雑なドライバ及び計算装置は、スペース及び限られた電力提供を考慮して、携帯端末装置において都合よく回避されることができる。
更なる観察者が存在する場合、システムは、各々の観察者が指向性バックライト配置によって生成されるビューの独立した重なりなしのセットを受け取ることができるかどうかを決定する。この評価は、観察者の位置及び観察コーンの既知の角度幅の組み合わせに基づく。全ての観察者がオーバーラップしない観察コーンを提供されることができる場合、バックライトは空間光変調器のように時系列的に動作する。したがって、それぞれの観察コーンが時系列的に表示装置の法線68に対して所望の方向に生成される。そして、それぞれの観察コーンは、特定の画像を提供する駆動サイクル(フレーム)の異なるサブ・サイクル(サブフレーム)内で生成される。言い換えると、ビデオの1つのフレーム又は1つの画像を提供するための表示フレーム(時間)は、サブフレーム(時間)に分割されることができる。それぞれの観察コーンはここでは、それぞれの観察者の各々がコーン遷移を経験しないように、ビュー・コンテンツを表示する。したがって、各々の観察者が観察コーン遷移上ではなく観察コーンの中に位置するように、各々の観察者のためのビューは提供される。このようにして、観察コーン遷移が低減又は回避されることができる。いくつかの観察者は観察コーンを共有することができ、又は、実際、全ての観察者は、互いに近くにいる場合、1つの観察コーンによって取り扱われることが可能である。
観察者に必要とされる最低限のフレームレートが存在する(一般的に50Hz)。これは、2人の観察者が存在して別々の観察コーンを要求している場合、時系列システムは100Hzで動作することを必要とし、3人存在する場合は150Hz動作を必要とすることを意味する。したがって、システムが実行することが可能であることに対する物理的限界が存在し、この限界は、例えば空間光変調器を含む特定の表示装置ハードウェア実施態様で達成されることができるフレームレートに依存する。空間光変調器が液晶動作に基づく場合、そのような液晶セルのスイッチング速度はこの点で重要な限定要因である。
限られたフレームレートからみて、時系列システムを維持することが可能であるより多くの観察者が存在する場合、拡散体64は、光のコリメーションを低減する又は除去するためにオンに切り替えられることができる。そして、システムは、図1〜5に関して説明されたような繰り返される観察コーンを有する標準的なマルチ・ビュー機能を用いる。本発明によるディスプレイでは、導かれた観察コーンを提供することが可能であるために、拡散体を有する必要はないことが理解されるだろう。
バックライトは、1セットのビュー(すなわち観察コーン)の中央が観察者に最も近いように、導かれることができる。この場合には、観察者は、ビューのセットとのコンタクトを失うことなく有限の距離にわたって頭部をすばやく動かすことができ、その間、いかなる更なる観察コーン方向調整も必要ない。
表示装置がその光学設計(ガラス厚及びレンズ・ピッチによって定められる光学コーン-サイズ)に対して十分に高速である他の実施例において、表示装置は、さらに観察者-追跡を用いることができないが、単に一定の時系列モードで動作することができる。この場合には、表示装置の視野全体にわたる全てのビューは異なることができる。視界全体は複数の観察コーンで満たされるが、観察コーンの全てのビューは異なる画像情報を表示する。したがって、観察コーン境界に位置する観察者は、1つのサブフレームにおいて一方の目で1つの画像を見ることができて、時間的に隣接するサブフレームにおいて他方の目のための画像を見ることができ、上述の(超)疑視画像形成は観察コーン境界で回避される。これは、画像データがより多くのビューを符号化することを必要とし、それは、1つの観察コーン表示を事実上定めることができるが、出力はサブフレームにわたって構築される。
特定のコーン境界はこのようにして解決されるが、他のコーン境界はそのままである状況が存在する場合があることは、当業者にとって明らかである。これは、特定の方向に観察コーンを事実上拡大する。
ディスプレイの前のレンチキュラは、周知のように、解像度を低減する。いくつかのアプリケーションにとって、ディスプレイは、例えばテキスト情報が示されるときに、いかなる解像度損失も伴わずに、高解像度の2D画像を表示することができることが必要である。その場合、表示装置の光指向配置は、1つのモードにおける光指向機能及び他のモードにおける透明な非光指向機能を有する配置である。切り替え可能なそのような光指向配置は、例えば、WO1998/021620, WO2008/126049, WO2004/070451, WO2004/070467, WO2005/006774, WO2003/034748又はWO2003/071335(これらの文献は全体が本明細書に参照として組み込まれる)に開示されるような、複数の態様で実施されることができる。当業者は、それぞれの開示に基づいて困難を伴わずに開示された配置のうちのいずれかを実施することが可能である。レンチキュラを切り替え可能にすることは、表示装置の表示パネルの本来のピクセル解像度に解像度を復元するが、時系列的な走査のない指向性バックライトの場合、バックライト配置がその光コリメーションに起因して指向性でもあるので、2D画像が全ての角度から観察されることができるというわけではない。これは、シングル・ユーザ・アプリケーションにとっては許容できるが、例えば複数のユーザを伴う幾つかのアプリケーションでは、広角度の2D画像が望ましい。それゆえ、切り替え可能な拡散体64は、バックライト出力を標準的な散乱光出力に変換するために、拡散状態に切り替えられることができる。したがって、このモードにおいて、表示装置は、標準的な2D表示装置として動作する。本発明の表示装置は、図1の従来技術のコントローラ13と同様のコントローラを有し、このコントローラは、バックライト及び表示パネルを制御する。
マルチビュー・モードにおける本発明による表示装置は、好ましくは、適切にコリメートされた光ビームを提供するバックライト配置を必要とする。光が十分にコリメートされていない場合、特定の(サブ)ピクセルで変調される光は、光指向配置の複数のレンズに寄与し、隣接する観察コーンにおいて繰り返されたビューを生じさせる。バックライト配置に適切にコリメートされた光を提供させることは、一般に、高価であるか又は非効率的である場合がある複雑な設計を必要とする。この問題に対するソリューションは、僅かにコリメートされていない光を提供するバックライトを用いて、図7に示されるように、光指向配置28のレンズ40間に光バリア・アレイ42を配置することである。
上で述べたように、コリメートされた光を提供するためのバックライトは、発光ダイオード(LED)を用いて形成されることができる。複合パラボラ集光器(CPC)が用いられることもでき、LCパネルの方に向く異なる角度で配置される。
上記の例において、バックライト出力の方向は、限られた観察コーン出力が表示装置に提供されて、全てのビューが異なるコンテンツを表示することができるように制御される。限られた観察コーンは、観察コーンが観察者の既知の位置の方へ投射されることができる場合、表示装置の視界として必要である全てであることができる。代わりとして、より大きい視界が、上記で説明されるように、時系列的な態様で構築されることができる。
制御可能なバックライトを用いる他の態様は、バックライト出力が、(すなわち、構造内で全反射が生じるまで(内部反射を示す図4を参照))通常の角度範囲をカバーするが、各々のピクセルが光指向配置の1つのレンズのみに向けて照射されるように、バックライトの一部のみを照射することを可能にすることである。このアプローチは図8に示され、先に説明されるように、レンズ27を具備する光指向配置28と組み合わせて光変調器24(この場合には液晶パネル)を有するディスプレイが示される。1つのバックライト部分80のみが、光指向素子に光変調器出力を提供するために、特定の時間tにおいて光変調器24を照らしている。他のバックライト部分82は、順々に時系列的な態様で照射される。
したがって、バックライトは、オン又はオフに個別に切り替えられることができる1セットのライン・ソース80〜82を含む。各々のビデオ・フレームは、いくつかのサブフレームに分割される。各々のサブフレームにおいて、コンテンツが空間光変調器パネルに書き込まれ、そしてバックライトのライン・ソースのうちの1つがオンに切り替えられる。サブフレーム間の差異は、異なるライン・ソースがオンに切り替えられ、LCパネルが異なるコンテンツによってアドレス指定されることである。この異なるコンテンツは、画像の解像度がシーケンシャルに構築されるコンテンツである。例えば、照らされた光源に関連した1つのピクセルのみが、ディスプレイに垂直に投射される画像に寄与する。各々の時間、光源の異なるセットが用いられ、ピクセルの異なるセットがそのビューに寄与し、画像解像度は段階的に構築される。
一例として、空間光変調器のフルピクセル・ピッチは、250ミクロンのオーダーでありえる。レンチキュラは1/6の傾斜tanαを有する15ビュー配置であることができるが、他の傾斜角度が有効に用いられることができる。ライン・ソース幅は大体1ミリメートルであることができ、そしてモジュールの厚さは約6センチメートルである。
ピクセルを通る光が実質的に1つのレンズを照射するように、バックライトはライン・ソースのオン/オフを切り替える。各々の光源照射イベントに対してピクセル値を変更する高速な空間光変調器ディスプレイ・パネルと組み合わせて、1つの観察コーン経験が観察コーン遷移なしで達成されることができる。
上記のアプローチによって動作する表示装置において必要な光源の数は、最小数の光源によって完全に白い画像を表示するように装置を検証することによって、決定されることができる。レンチキュラ・レンズ・アレイは拡散効果を有し、そして、ライン・ソースが互いに十分に近い場合、一般に存在するバックライト中の拡散体は省略されることができる。
ピクセルを通った光が実質的に1つのレンズを照射することを必要とすることは、ディスプレイに対する光源の距離、光源の幅及びレンズのピッチ間の関係を与える。
いくつかのピクセルがいくつかのレンズを依然として照射する可能性があることを望ましい構成が意味する場合、これらのピクセルは、アーチファクトを除去するために、オフに切り替えられることができる。したがって、いくつかのピクセルは「動作せず」、表示パネルのいかなる「動作」領域も、複数の光源によって照射されない。動作しない領域は、吸収状態(すなわち黒)に設定される。
従来のバックライトは、均一な出力を提供するために拡散体を含む。この設計のために、後方の拡散体が光吸収層によって置き換えられるか、又は、拡散体が光源の非常に近くに配置されることが好ましい。これは、従来の拡散体が、このアプリケーションにおいて必要とされるような1つの方向範囲からのピクセルの照射を妨げるからである。したがって、ピクセルを通る光が過度に拡散するべきではないので、バックライトにおいて反射偏光子を用いないことが好ましい。
現在、水平3D解像度を改善するためにディスプレイでレンチキュラを傾斜させることが一般的である。ライン光源は、光源のライン方向に伸びるそれらの長軸を有し、レンチキュラ長軸と光源ライン長軸との間のより良好なマッピングが存在するように、光源は、レンチキュラと同じように傾斜されることができる。これは、光アーチファクトを低減することができる。
図8において、1つの光源(例えば80)の光は、基本的に全ての方向に拡散する。パネル24のあるピクセルからの光が1つのレンズ(例えば27)に投射されるようにするために、一度に1つの光源がオンに切り替えられる。照射される光ラインの間隔が、サブピクセルにおける光が1つの光ラインのみからであるような間隔なので、1つのサブフレームにおいて生成される解像度は非常に低い。良好な解像度のために、同時に動作する光ラインの間隔の間に多くの光ラインが提供されるべきであり、結果として多くのサブフレームをもたらす。これは、空間光変調器パネル24のための高いリフレッシュ/フレームレートを必要とする。フレームレートを低減するために、セグメントを定めるように、吸収壁がバックライト中に提供されることができる。そして各々のセグメントは同時に駆動されることができ、サブフレームの数は各々のセグメント中のバックライト光源の数に対応する。この配置は図9に示され、図8に関して説明されるものと同一のユニットを有し、吸収壁が90として示される。示される配置において、セグメントごとに2つのバックライト光源が存在し、したがって、2つのサブフレームのみが存在する。
同じ効果は、光源のまわりに偏光感受性コリメータを配置することによって達成されることができる。コリメータの出口において、LCパネルが偏光した光を受け取るように、反射偏光子が提供されることができる。これは、効率を改良する。コリメータはさらに、CPCのようにエタンデュ保存であることが好ましい。この配置は図10に概略的に示され、鏡面反射壁が100として示され、非拡散反射偏光子が102として示される。
図9の例において、吸収体が、光の拡散を制限して、それによってフレームレートを低減するために提供される。図11の配置において、光源112, 114とLCパネル24との間に提供されるスペーサ110は、透明で、周囲の媒体より高い屈折率を有する。スペーサは、光ガイドとして機能し、光の拡散が制限されるように、光源112,114の直上で、LCパネル24に直接隣接して配置される。この制限は、光が光ガイド110に入るときに発生する屈折に起因する。このスペーサは、バックライト光スラブ/基板を含む。
再び基板内部で最大の光線角度を制限するために、空気ギャップが、光源とスペーサ110との間に提供されることができる。この臨界角度は、空気ギャップの屈折率及び基板の屈折率の比の逆正弦として定められる。光線角度範囲が制限されるので、LCD中のピクセルの一定の数が照射される。これらの照射されたピクセルは、3Dレンチキュラ全体中の特定の円柱レンズにおける3Dビューに対応する。
図12は図11と同様の配置を示すが、各々のバックライト光源120の角度出力は1つのレンチキュラレンズをカバーする。バックライト・スラブ/基板及びLCDパネルは光学的に接触し、空気ギャップ122が示される。
図12の(例えば)斜線領域124は、指向性バックライトの光機能に寄与しない。したがって、基板材料は、斜線領域124及び他の等価な領域から除去されることができる。再形成された指向性バックライト基板/スラブが図13に示される。
基板プレートの最大の重さ低減は、プレートから除去される領域面の量に関連する。理論的には、最大50%の重さ低減が達成されることができる。実際には、図14に示されるように、最小限の高さhが、十分な機械的剛性を有する1つの基板プレートを維持するために必要である。その場合、最大の容積低減は、
Figure 2013533501
である。
ここで、hは機械的剛性のために必要な最小限の高さであり、Hは合計の基板厚さである。例えば、5mmの最小限厚さhを有する4cm厚の基板に対して、依然として、48%の重さ低減が達成されることができる。
図14において、側面126は、光吸収性である。側面は、その代わりに、CPCミラー湾曲のような他の光機能を有し、反射特性を有することができる。
円柱レンズあたり複数のLEDライン(例えばN個)が(上記の例で説明されたような)時系列的な動作のために必要な場合、基板における可能な重さ低減は、1/(2N)の係数で低下する。
上記の例において、ピクセルを通る光が基本的に1つのレンズに当たるように、バックライトは設計される。これを実行するために、バックライトからの光は、光ラインのような集中した位置から生じる。いかなるピクセルも、一度に複数の光ラインによって照らされない。
設計を最適化するために、レンダリング・チップの計算パワーを低減し、それにより3Dセットのコストを下げる目的で、光学システムのための設計ルールが必要とされる。
図15は、表示をレンダリングするときに直面する困難を説明するために用いられ、9つのビューが従来の装置においてどのようにレンダリングされるかを示す。
レンチキュラは、3D表示のピクセル構造を改善するために、arctan(1/3)又はarctan(1/6)の角度で傾斜することが好ましい。さらに、レンズ・ピッチの下のサブピクセルの数は、選択的な値を有する。最も一般的な値のうちの1つは、arctan(1/6)の傾斜角度を有する4.5個のサブピクセルに対応するレンズ・ピッチであり、9ビュー3D表示を生じさせる。この構成は、図15に示されて、設計最適化を説明するために用いられる。
通常のバックライト(すなわち複数コーンの実施態様)を備える9ビュー・システムにおいて、ビュー番号は、レンズの下のサブピクセルの位置によって、又はレンズ軸に対するサブピクセルの中央の距離によって決定される。9ビュー・システムでは、この距離は、[-2.5, -2, -1.5, -1, -0.5, 0, 0.5, 1, 1.5, 2]*pであり、pはサブピクセルのピッチである。これらは、ビュー番号1〜9に対応する。光が隣接するレンズを通過する場合、ビュー番号はビュー反復のために同じである。
上述のシングル・コーン・ディスプレイでは、状況は異なる。ビュー反復が存在しないので、より多くのアドレス可能なビューが存在する。これは、特に、光ラインが複数のレンズと関連する本発明の例に関する。したがって、各々のピクセルは1つのレンズのみを照らすが、レンズのグループが1つの光ラインによって照らされる(例えば図8, 9及び11参照)。
ピクセルを通る光ラインからの光線は、ピクセルの直上ではないレンズに当たる場合があり、(例えば、図9に示されるように)通常の観察コーンより大きい角度の下で光を生じさせる。光構成のために、特定の時点において、ピクセル上のレンズに達することができる光線が存在しない。したがって、このピクセルは、大きい角度に対する画像情報によってレンダリングされることができる。
光ラインの間隔並びにレンズ及びサブピクセルのピッチに基づいて、表示はN個のビューを生成し、これらは、ビュー0における最も負の角度から開始して、角度の増加に対して昇順の番号をつけられることができる。いかなる特別な予防措置もとられない場合、生成されるビューとサブピクセルとの間の対応関係は、9ビュー表示の場合のような一定の反復的なパターンではない。
画像をレンダリングする態様は幾何学配置によって決まり、そしてビュー・マッピングは、光線追跡から見つけ出されることができ、ルックアップ・テーブルに記憶されることができる。しかしながら、これは、ピクセル番号ごとにフレームバッファ及びルックアップ動作を必要とするので、非常に高価な演算である。同時に、画質及びピクセル構造が全ての観察角に対して同じものであるかどうかは疑問である。
したがって、より予測可能な構造を有する表示を提供し、そして計算パワー及びコストを下げることが望ましい。
図16は、レンズ160とピクセル面162との間の距離(d1)及びピクセル面162と光ライン164との間の距離(d2)の定められた比が用いられる実施態様を示す。
図16aは1つのロウを通しての断面図を示し、図16bは、同じレンズに当たり、したがって同じように機能する6つのサブピクセルのサブセットを示す。
基本的な仮定として、レンチキュラのピッチ及び傾斜は、同じように配置されるレンチキュラの各々のレンズの下のサブピクセルの整数集合Mが存在するように仮定される。そのような表示レンチキュラ組み合わせが従来のバックライトと共に用いられる場合、3DディスプレイはM個のビューを生成する。数Mは、
Figure 2013533501
のように定められる。
Plensはレンチキュラのピッチ、pはサブピクセル・ピッチであり、nrow個のロウの後でレンズ軸はサブピクセル上の同じ位置となる。例えば、傾斜1/6に対して、nrowは2である。
効率的なレンダリングのために、同様に機能するピクセルのブロックが必要である。図16の提案された光学ジオメトリーのために、そのようなブロックは、光が同じレンチキュラへと屈折するピクセルから成ることができる。そのブロック中のピクセルは、連続するビュー番号によってレンダリングされることができる。それらを同様に機能させるために、同じレンズに当たるピクセルの数は、一定であり、整数であるべきである。簡単な幾何学的計算は、この条件が次の場合に満たされることを示す。
Figure 2013533501
この式は、基本的に、整数個のサブピクセルがレンズ幅に適合するように、サブピクセルの画像が(スケーリング係数(d1+d2)/d2によって)スケーリングされることを必要とする。
サブピクセルのブロックは、連続する番号でレンダリングされる。しかしながら、隣接するブロックは、同様だが、増加した又は減少したビュー番号でレンダリングされる。このビュー番号は、(M-N)大きい又は小さい。これは、最後のサブピクセルが光ラインからの光によって達成されるまで継続し、その後、次の光ラインが引き継ぎ、そしてレンダリングは再びビュー番号0から開始する。
これは、図16cを参照して更に説明される。これは、傾斜のない9ビュー・システムの最も単純な例に基づく。したがって、M=9(各々のレンズの下に9つのサブ・ピクセル)であり、距離d1及びd2は、6つのサブピクセルが同じレンチキュラを照らすような距離である。
この場合には、レンズ1601を照らす6つのサブピクセルは、示されるように、連続して1,2,3,4,5,6にレンダリングされる。サブピクセル1の左隣であるサブピクセル165もやはりレンズ軸Aを有する同じレンズ1601の直下に位置するが、そのピクセル1601を通してのライン光源からの光は、レンズ軸A'を有する左隣のレンチキュラ1602に当たる。レンズの中央とサブピクセルの中央との間の距離がビュー番号を決定する。示されるピクセル165では、これはビュー9である。ピクセル165は、サブピクセル6がレンズ軸A'から離れているよりも、サブピクセル・ピッチの(M-N)(=3)倍レンズ軸から離れている。(M-N)ジャンプは、同様に次のレンズ境界で発生する。
正しく機能する3Dディスプレイでは、特定の観察角における画像の暗い領域を回避するために、すべてのビュー番号は、光ラインごとに少なくとも一度発生するべきである。この条件は、(M-N)<=Nの場合に満たされる。しかしながら、満たされるべき他の条件が存在し、これは、ビュー番号がレンダリングされる回数が、全てのビュー番号に対して同じであることである。この条件は、
Figure 2013533501
の場合に満たされる。
式2を式3に代入すると、
Figure 2013533501
となる。
したがって、光ラインからピクセル面への間隔は、ピクセル面からレンチキュラ・アレイへの間隔の整数倍である。
これらの条件を説明するために、M=9及びN=6を有する3Dディスプレイの例が選択される。M=9ビューは、Plens=4.5*p及びnrows=2(式1参照)を選択することによって達成されることができる。式2から、d1=2*d2のときにN=6である。
図16aにおいて、これらのパラメータが用いられ、4.5個のサブピクセルのレンズ・ピッチが、同じ一つのレンズに当たる3つの連続するサブピクセルからの光をもたらすことを示す。1/6の傾斜のために、ディスプレイの下にあるロウは、そのレンズに届く3つのサブピクセルの他のセットを含む。図16bにおいて、6つのサブピクセルのブロックがどのように配置されるかが示される。これは、レンズの下のピクセルの位置を示し、すなわち、ピクセル位置1は左レンズ境界に最も近く、ピクセル位置6は右のレンズ境界に最も近い。レンズの2つのサイド境界が164として示される。
本発明のこの態様は、これが、ビューがレンダリングされる必要がある態様ではなく、ビューは、図16cを参照して上で説明されたM-Nビュー・シフトによってレンダリングされる必要があるとの認識に基づく。
図17は、ピクセルがどのようにレンダリングされるかについて説明するために用いられる。すでに示されたように、ブロック中のサブピクセルは連続して番号をつけられ、隣接するブロックのピクセルのビュー番号は3ビューだけ異なる。光学ジオメトリーのこの選択の結果、すべてのサブピクセルは、光ラインごとに二回発生する。
一般に、最も大きい観察角のビューに寄与するピクセルは別として、すべてのピクセルはk回発生する。二回発生するピクセルの場合、(M-N)のシフトは最初の(M-N)個のビューが繰り返されないことを意味するので、繰り返されない最も大きい観察角のビューの番号は(M-N)である。したがって、図17において、ビュー1,2,3は二回発生しない。これらのビューに対する潜在的な画像歪みは、それらが非常に大きい角度で発生するので、問題ではない。
より一般的なケースであるk回発生するピクセルにおいて、kは式3により定められる。
上記の図9の実施の形態を参照して、光ライン及びピクセルは、角度広がりを制限するためにインデックスn>1を有する媒体によって分離されないが、空気により分離される。光がピクセルに到着する角度を制限するために吸収壁が用いられる。その結果、d2の定義は、式2-4において用いられるように、nで乗じることによって適合されるべきである。
Figure 2013533501
これは、距離d2*が、光ラインとピクセルとの間のレンズの媒体における有効光路長と同じはずであるという点において、異なって述べられることができ、この距離d2*は、ピクセルとレンズとの間のレンズの媒体における有効光路長と同じである距離d1*の整数倍である。距離d2*は図9にマークされる。
図10の実施の形態を参照して、光が表示に到着する角度を制限するためにコリメータが用いられる。この場合には、d2は、コリメータの端面とピクセル面との間の光学距離であるはずである。これは、図10にマークされる。
バックライトのための光ラインの使用は、駆動方式に関する他の問題を生じさせる。この態様は、特に光ラインの異なるセットが順次オンにされる実施態様に関する。光ラインは、交互にオンに切り替えられるラインのセット(少なくとも2つ)として配置される。表示のアドレス指定は一般的に上から下であり、そして光ラインは基本的にそれと同じ方向に延在するという問題が生じる。その結果、光ラインに沿って生成される光は、前の又は次のサブフレームにおいてアドレス指定されるピクセルに達し、クロストークを生じさせる。
この問題に対処するために、光ラインはセグメント化されることができ、そして駆動方式はしかるべく変更される。
ビューが時系列的に提供される上記で説明された配置において、表示の解像度は、図11を参照して説明されたように、光ラインの2つのセットを用いることにより例えば倍にされることができる。
市販のLCDディスプレイのようなロウアドレス指定されるディスプレイに対して、クロストーク問題が生じる。ディスプレイはロウごとにアドレス指定され、そして、最初のフレームの最後のロウをアドレス指定した後、次のフレームの最初のロウのアドレス指定を開始する。したがって、一瞬においてのみ、ディスプレイが1つのフレームの全ての情報によってアドレス指定される。しかしながら、この継続時間は、表示から十分な輝度を得るために光ラインから十分な光を生成するためにはあまりに短い。同時に、表示の最後の少数のロウはアドレス指定されるが、LCが望ましい状態に切り替わるための十分な時間がなかった。その結果、表示の下部に示される情報は、正しくない。
この問題に対するソリューションは、上から下へとセグメント中の光ラインをスキャンすることである。これのために、光ラインはセグメント化され、そして、セグメントの駆動は表示の駆動と同期して実行される。セグメントを切り替えるタイミングは、LCがその望ましい状態に切り替わったときに光ラインがオンに切り替えられるようなタイミングであるべきである。
インタレース・ディスプレイにおいて観察される場合があるライン・クローリング・アーチファクトに似た他の問題が表示の時系列的な駆動によって生じる可能性がある。光ラインの駆動方法は、ライン・クローリングに対する影響を低減することができる。
図18に、使用されるバックライトの概略図が示される。バックライトは、表示(図示せず)の前にあるレンチキュラと同じ方向に傾斜する光ラインから成る。光ラインは、図において1及び2で示される2つのセットに分割される。光ラインは、個別に駆動されることができる(ここではa...mとして示される)部分に分割される。セット1中の光ラインの全てからのセグメント(a)を意味する全てのセグメントa1は、a2, b1, b2などと同じように、相互に接続されている。
図示のために、図19は、1つのセグメント190のみがオンに切り替えられたバックライトを示す。このセグメントは、光ラインのグループ2及びセグメントdである。光ラインとピクセル面との間の光学プレートによって光がその伝播方向に限られるので、光は表示の一部のみを照らす。これは、白い領域190によって示される。光ラインによって照らされる表示中の最も低いロウ(rowm)及び最も高いロウ(rown)が示される。
rowmがアドレス指定された直後に、セグメントをオンに切り替えることが合理的であると思われる。しかしながら、これは、LCのスイッチング時間を考慮しない。光ラインがその時点で切り替えられる場合、前のサブフレームからのデータが依然としてそのピクセルにある。
異なる光ラインがそのサブフレームにおいてオンに切り替えられるので、画像コンテンツは非常に異なり、結果として相当なクロストークをもたらす。切り替え時間τを考慮して、光ラインは、ロウのアドレス指定を行った後、時間τで切り替えられるべきである。
最も高いロウrownがアドレス指定されたらすぐに、光ライン・セグメントd2はオフに切り替えられるべきである。
結論として、以下のルールのセットが導き出されることができる。
(i)セグメントは、そのセグメントによって照射される最も低いロウが現在のサブフレームの情報によってアドレス指定された後(ミリ秒のオーダーの)時間τでオンに切り替えられる。
(ii)セグメントによって照射される最も高いロウが次のサブフレームの情報によってアドレス指定されるときに、セグメントはオフに切り替えられる。
(iii)表示の最も低いセグメントに対して、セグメントによって照らされている物理的に最も低いロウは存在しない。ここで、次のサブフレームの最初のロウのうちの1つがアドレス指定されるときに、セグメントはアドレス指定されるべきである。このロウは、以下のように計算されることができる。
Figure 2013533501
この式において、tsubframeはサブフレームの期間であり、nrowsは表示のロウの数である。
表示の最も高いセグメントに対して、セグメントによって照射される物理的に最も高いロウは存在しない。このセグメントは、輝度の差異を回避するために、他のセグメントと同じ期間の間オンであるように、オフに切り替えられるべきである。
図20は、これらの制約を用いた光ラインを駆動するためのタイミング図を示す。
示されるように、セグメントによって含まれる最も低いロウがアドレス指定された後で、セグメントは時間遅延の後照らされる。セグメント中の最も高いロウが次にアドレス指定されるとき(それは次のサブフレームのためである)、光セグメントのアドレス指定は終わる。
この説明は、2セットの光ラインのみを有する表示に基づく。
しかしながら、他の実施の形態では、バックライトは、解像度を増加させるために、より多くのセットに分割されることができる。例えば、シーケンス中に4セットの光ラインが存在することができる。そのような実施の形態のためのバックライトは、図21に表される。これは、1〜4として番号付けされた4セットの光ラインを示す。
そのような表示がアドレス指定されるとき、セット1の光ラインのセグメントをオンに切り替えて、続いてセット2、セット3をオンに切り替え、最後にセット4をオンに切り替える。しかしながら、これは、ラインが光ラインに対して垂直な方向に這うように知覚される問題を生じさせる場合がある。これは、光ラインがフレームレートの4倍で左から右にアドレス指定され、それは比較的遅いからである。目は、左から右へと点灯する光ラインを追跡し、ラインがゆっくりとスクリーン上を動くように見える。
光ライン(したがって、その光ラインと関連したレンダリングされた画像)は、異なる態様でアドレス指定されることができる。4サブフレーム・シーケンスに対して、以下の可能性がある。
1,3,2,4,1,3,2,4 ...と駆動
1,4,2,3,1,4,2,3 ...と駆動
1,2,4,3,1,2,4,3 ...と駆動
一般的なアイデアは、アドレス指定における規則的なパターンを除去することである。アドレス指定スキームにおいてロウをスキップすることによって、光ライン間の距離はサブフレームからサブフレームで変化し、そして、ライン・クローリングはもはやほとんど発生しない。
一般に:
(i) 連続してアドレス指定される光ライン間の距離はできるだけ長いべきである。
(ii) 1つのフレームにおいて、すべてのサブフレームが発生しなければならない。
(iii) サブフレームごとに、特定のラインのフリッカを回避するために、順序は同じでなければならない。
説明された例のさまざまな代替例が存在する。例えば、傾斜するレンチキュラ及び光源の使用について言及された。これはオプションであり、レンチキュラは傾斜しなくてもよい。バックライトにおいて使用されるライン・ソースは、点光源に置き換えられることができ、パネルの前のレンチキュラ・アレイは、円形レンズのアレイによって置き換えられることができる。
LCパネルに提供される画像データは、レンズ及びバックライト設計を考慮する必要がある。ディスプレイは、この目的のために、ルックアップ・テーブルを提供されることができる。例えば、記憶されたデータは、特定のピクセルと組み合わせられたどのバックライト光源が特定のレンズを照らすか、及び結果として生じる光経路の方向を定める情報を与える。このルックアップ・テーブルは、計算されるか又は工場において測定されることができ、画像データを処理するために用いられることができる。
バックライトは、(偏光した)OLED技術又はLCD技術を用いて形成されることができる。これは、光がすでに偏光しており、技術が比較的安価であるという利点を有する。
レンチキュラレンズの使用が概説された。しかしながら、リダイレクション・プレートがその代わりに用いられてもよい。このプレートは、異なる高さの突起を備える面を有する。レンチキュラ又はリダイレクション・プレートは、LCD表示スクリーンの上にある必要はなく、バックライトとLCDスクリーンとの間の配置されることができる。
バックライト光源の指向性出力及び均一性が十分に制御されることができる場合、レンチキュラ(又はリダイレクション・プレート)は必要ない場合がある。利点は、もちろんより少ないコンポーネントである。
良好な3D経験のために、ビューは、一般的に2°の幅を有する。レンチキュラ又はリダイレクション・プレートなしでは、約90の異なる方向がバックライトから必要である。これは、結果として高価で扱いにくいバックライトになる。さらに、90個全てのビューがユーザによって観察される可能性がある場合、システムは、90×50Hzで動作する必要があり、これは未だ現実的ではない。しかしながら、(頭部追跡から)既知の位置にいる一人のユーザのためには、このオプションはすでに現実的かもしれない。
本発明のシステムにおける1つのコーン出力は、少なくとも3つのビュー(すなわち2つの3D観察可能性)を有する。より好ましくは、少なくとも6つの個々のビュー(例えば6、9又は15のビュー)が存在する。
上記の実施の形態において、光源は、非偏光を放射するとみなすことができる。LCパネルは、偏光した光を必要とし、したがって吸収偏光子を有する。吸収損失を克服するために、通常のバックライトは、多くの場合、正しい偏光を通過させて、他の偏光を再利用するために、反射偏光子を組み込む。その効果は、強度/効率が増加することである。
LCパネルの近くでのそのような反射偏光子の使用は、本発明の配置における光源からの望ましいコリメートされた指向性出力を損なう可能性がある。したがって、そのような反射偏光子を組み込まずに、吸収損失を許容するか、又は、損失を低減するための他の手段を採ることが好ましい。
偏光した光源を生成することが可能である。利点は、大部分の光がLCパネル中の偏光子によって吸収されないことである。コリメートされたライン出力を有するそのような光源を作成するために、偏光感受性コリメータが、光源の一部として用いられることができる。一方の偏光の光源からの光の経路は実質的に不変であり、前記偏光に対して垂直な偏光は光源の方へ実質的に反映される。
そのようなコリメータは、標準的な材料と共に(偏光によって決まる屈折率を有する)複屈折材料から作成されることができる。正味の効果は、一方の偏光はコリメータを経験しないことである。この偏光の光は、ラインから放射されるように見える。他の偏光はコリメータを経験し、反射偏光子からの反射を受ける。コリメータがCPCのようにエタンデュ保存である場合、戻ってくる光はソースに反射される。
それゆえ光の偏光は光源の中で変更される場合があり、そして、光は放射される第2の機会を有する。
上記で説明された駆動方式は、上から下へと書き込まれるロウアドレス指定ディスプレイを仮定する。しかしながら、パネルの駆動方式は異なる場合がある(例えば下から上)。その場合、セグメントの駆動も逆の態様で実施されなければならない。
ポートレート・モードで用いられるように設計されたディスプレイがある。この場合、ディスプレイは、カラム・アドレス指定される場合がある。その場合、同じ一つのカラム上のセグメントは、同じ時点においてオンに切り替えられなければならず、セグメントは、左から右に又は右から左にスキャンされなければならない。
バックライトの個別的な光源は、ラインとして示された。これらのラインは、連続的であるか(すなわちディスプレイの上から下へ)又はセグメント化されている(点線又は破線を形成する)ことができ、それらは、少しずつずらして配列されていることができる。したがって、各々の光源は、1つのライン形状の光放射素子か又は実質的にラインで配置される2つ以上の光放射素子の列である。個々の光放射素子は細長くてライン方向に配置されるか(すなわち、点線又は破線を形成する)、又は、それらは、ライン方向からオフセットされることができる(すなわち、スタッガード・ラインを生成する)。
全ての場合において、各々の光源ラインは(1つの光放射素子であるか複数の光放射素子であるかにかかわらず)狭く細長い光源である。
開示された実施の形態に対する他のバリエーションは、図面、開示及び添付の請求の範囲の検討から、請求された発明を実施する際に、当業者によって理解されて、遂行されることができる。請求の範囲において、「有する」「含む」などの用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数の表現は複数を除外しない。単に特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているからといって、利益をえるためにこれらの手段の組み合わせを用いることができないことを意味しない。請求項中のいかなる参照符号も、範囲を制限するものとして解釈されてはならない。

Claims (15)

  1. 表示の視野内に複数のビューを提供するためのマルチ・ビュー表示装置であって、
    ピクセルを有する表示パネル、
    細長い光源の配置を有するバックライトであって、各々の光源が、オンにされると、前記ピクセルの関連する領域を照射するバックライト、
    前記表示パネルの前に配置されるレンズのアレイであって、各々の照射されたピクセルからの光がちょうど1つのレンズに達するレンズのアレイ、
    個々の2Dビューの反復を伴わずに少なくとも3つの2Dビューのセットを同時に有する部分的表示出力が提供されるように、前記表示パネル及び前記光源の配置を制御する表示装置コントローラ、
    を有するマルチ・ビュー表示装置。
  2. 前記レンズのアレイが、実質的に無限遠に前記表示パネルのピクセル面を結像する、請求項1に記載の装置。
  3. 当該装置の動作の間、1つの照射動作の間に少なくとも3つの2Dビューの前記セットが当該表示装置の部分的視野において生成されるように、全てのピクセルが1つの共通の方向の周りで予め定められた光の拡散によって照射される、請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 頭部追跡システムをさらに有し、当該表示装置の前記部分的視野が、前記頭部追跡システムから受信される入力に基づいて選択される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記バックライトが、コリメートされた指向性出力を提供するために各々の光源に関連付けられたレンズをさらに有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記光源が独立に制御可能であり、前記部分的表示出力が、前記光源のサブセットの作動に起因する表示出力を有し、各々の作動した光源からの出力が、前記表示パネルのそれぞれの領域を照射し、前記表示パネルのいずれの動作領域も複数の光源によって照射されない、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記バックライトの各々の光源に対する前記それぞれの領域を制限するように、前記光源と前記表示パネルとの間に配置されるスペーサをさらに有する、請求項6に記載の装置。
  8. 一方の偏光の前記光源からの光の経路が実質的に変更されず、前記偏光に垂直な偏光が前記光源に向けて実質的に反射されるように配置される偏光感受性コリメーション光学素子及び反射型偏光子をさらに有する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の装置。
  9. レンズの材料により有効光学距離に変換される、前記ピクセル面と前記レンズのアレイとの間の距離がd1*であり、レンズの材料により有効光学距離に変換される、光源とピクセル面との間の距離がd2*であり、d2*=kd1*(kは整数)である、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記光源が、前記レンズの長軸と平行に、表示の上から下へと延在し、各々の光源が、独立に駆動可能なセグメントとしてセグメント化される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記表示パネルがLC表示ピクセルのアレイを有し、前記光源がLEDストリップを有する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記バックライトの出力を指向性出力から拡散した出力に変換するための切り替え可能な拡散器をさらに有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記バックライトが透明なスラブを有し、前記スラブがカットアウトを有する矩形の形状の断面に成形され、前記カットアウトが、前記光源からの光の広がりを超えた前記光源の間の領域に位置する、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 表示の視野内で複数のビューを提供するためのマルチ・ビュー表示装置を動作させる方法であって、前記表示装置は、ピクセル、及び、細長い光源の配置を有するバックライトを有し、各々の光源は、オンにされたときに、前記ピクセルの関連する領域及び表示パネルの前に配置されるレンズのアレイを照射し、当該方法は、
    個々の2Dビューの繰り返しを伴わずに少なくとも3つの2Dビューのセットを同時に有する部分的表示出力が提供されるように、前記表示パネル及び前記光源の配置を制御し、各々の照射されたピクセルからの光がちょうど1つのレンズに達する、方法。
  15. 前記装置の動作の間、前記表示装置の部分的視野において1つ以上のビューが生成されるように、全てのピクセルが1つの共通の方向の周りで予め定められた光の拡散によって照射されるか、又は
    前記装置の動作の間、前記光源のサブセットが作動し、各々の作動した光源からの出力が、前記表示パネルのそれぞれの領域を照射し、前記表示パネルのいずれの動作領域も複数の光源によって照射されない、請求項14に記載の方法。
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