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JP2013211512A - 絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ - Google Patents

絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ Download PDF

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JP2013211512A
JP2013211512A JP2012226749A JP2012226749A JP2013211512A JP 2013211512 A JP2013211512 A JP 2013211512A JP 2012226749 A JP2012226749 A JP 2012226749A JP 2012226749 A JP2012226749 A JP 2012226749A JP 2013211512 A JP2013211512 A JP 2013211512A
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igbt
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常雄 小倉
Kazutoshi Nakamura
和敏 中村
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Toshiba Corp
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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Abstract

【課題】短絡耐量が高くゲート駆動回路の損失が少ない低オン抵抗のIGBTを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態のIGBTは、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとの間の第1の半導体層2の第1の表面に選択的に形成され、第1のトレンチ3aの側壁に露出した第1のベース層7aと、第2のトレンチ3bの側壁に露出した第2のベース層7bと、を備える。第1のエミッタ層8aは、第1のベース層7aの表面に選択的に形成され、第1のトレンチ3aの側壁に露出する。第2のエミッタ層8bは、第2のベース層7bの表面に選択的に形成され、第2のトレンチ3bの側壁に露出する。第1のゲート電極5aは、第1のトレンチ3a内に第1のゲート絶縁膜4aを介して設けられる。第2のゲート電極5bは、第2のトレンチ3b内に第2のゲート絶縁膜4bを介して設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施の形態は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタに関する。
絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)は、インバータ回路などのスイッチング素子に用いられる。IGBTは、高耐圧と低オン抵抗が求められる。しかしながら、耐圧が高くなるとオン抵抗が高くなるという問題がある。これを解決するために、微細化に適したトレンチゲート型のIGBTが用いられる。トレンチゲート型のIGBTでは、トレンチゲートの間隔を狭くすることで、実効的にチャネル幅を増加させ、コレクタ−エミッタ間のオン抵抗を低減することができる。しかしながら、チャネル幅の増加により、飽和電流の増加、ゲート電荷の増加、ゲート−エミッタ間容量の増加、及びゲート−コレクタ間容量の増加などを引き起こす。飽和電流の増加は、IGBTの短絡耐量を引き下げる。ゲート電荷の増加は、ゲート駆動回路の電力損失を増加させる。ゲート−エミッタ容量とゲート−コレクタ間容量の増加は、IGBTのスイッチング速度を低下させる。
特開2006−49933号公報
短絡耐量が高くゲート駆動回路の損失が少ない、低オン抵抗のIGBTを提供する。
本発明の実施形態に係るIGBTは、第1導電形の第1の半導体層と、第1のトレンチと、第2のトレンチと、第2導電形の第1のベース層と、第2導電形の第2のベース層と、第1導電形の第1のエミッタ層と、第1導電形の第2のエミッタ層と、第1のゲート電極と、第2のゲート電極と、層間絶縁膜と、第2導電形の第2の半導体層と、第1の電極と、第2の電極と、を備える。
第1の半導体層は、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する。第1のトレンチは、第1の半導体層の第1の表面から第1の半導体層中に延伸する。第2のトレンチは、第1の半導体層の第1の表面から第1の半導体層中に延伸し、第1のトレンチと隣り合う。
第1のベース層は、第1のトレンチと第2のトレンチとの間の第1の半導体層の第1の表面に選択的に形成され、第1のトレンチの側壁に露出する。第2のベース層は、第1のトレンチと第2のトレンチとの間の第1の半導体層の第1の表面に選択的に形成され、第2のトレンチの側壁に露出する。
第1のエミッタ層は、第1のベース層の表面に選択的に形成され、第1のトレンチの側壁に露出する。第2のエミッタ層は、第2のベース層の表面に選択的に形成され、第2のトレンチの側壁に露出する。
第1のゲート電極は、第1のトレンチ内において、第1の半導体層上、第1のベース層上、及び第1のエミッタ層上に、第1のゲート絶縁膜を介して設けられる。第2のゲート電極は、第2のトレンチ内において、第1の半導体層上、第2のベース層上、及び第2のエミッタ層上に、第2のゲート絶縁膜を介して設けられ、第1のゲート電極と電気的に接続される。
層間絶縁膜は、第1のゲート電極上、及び第2のゲート電極上に設けられる。
第2の半導体層は、第1の半導体層の第2の表面上に設けられる。
第1の電極は、第2の半導体層に電気的に接続される。第2の電極は、第1のベース層、第2のベース層、第1のエミッタ層、及び第2のエミッタ層に電気的に接続される。
第1の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第1の実施形態にかかるIGBTの要部模式上面図。 比較例のIGBTの要部模式断面図。 第1の実施形態に係るIGBT及び比較例のIGBTにおける電流経路の正孔密度の分布図。 第1の実施形態に係るIGBT及び比較例のIGBTにおける動作特性。 第2の実施形態に係るIGBTの要部模式上面図。 第2の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第3の実施形態に係るIGBTの要部模式上面図。 第3の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第3の実施形態の変形例のIGBTの要部模式上面図。 第3の実施形態の変形例のIGBTの要部模式上面図。 第3の実施形態の変形例のIGBTの要部模式上面図。 第4の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第4の実施形態に係るIGBTの要部模式斜視図。 第5の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第5の実施形態に係るIGBTの要部模式斜視図。 第6の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第6の実施形態に係るIGBTの要部模式斜視図。 第7の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第7の実施形態に係るIGBTの要部模式斜視図。 第8の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第9の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第10の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第11の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。 第12の実施形態に係るIGBTの要部模式断面図。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。実施形態の説明で使用する図は、説明を容易にするための模式的なものであり、図中の各要素の形状、寸法、大小関係などは、実際の実施においては必ずしも図に示されたとおりとは限らず、本発明の効果が得られる範囲内で適宜変更可能である。第1導電形をn形で、第2導電形をp形で説明するが、それぞれこの逆の導電形とすることも可能である。半導体としては、シリコンを一例に説明するが、SiCやGaNなどの化合物半導体にも適用可能である。絶縁膜としては、酸化シリコンを一例に説明するが、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどの他の絶縁体を用いることも可能である。n形の導電形をn、n、nで表記した場合は、この順にn形不純物濃度が低いものとする。p形においても同様に、p、p、pの順にp形不純物濃度が低いものとする。
(第1の実施形態)
図1及び図2を用いて、本発明の第1の実施形態に係るIGBT100を説明する。図1は、第1の実施形態に係るIGBT100の要部模式断面図である。図2は、第1の実施形態に係るIGBTの要部模式上面図である。図1の断面図は、図2におけるA−A線の断面である。また、図2は、エミッタ電極を取り除いたときの、IGBT100の上面図である。
図1及び図2に示したように、本実施形態に係るIGBT100は、n形ベース層2(第1導電形の第1の半導体層)と、第1のトレンチ3aと、第2のトレンチ3bと、第1のp形ベース層7a(第2導電形の第1のベース層)と、第2のp形ベース層7b(第2導電形の第2のベース層)と、第1のn形エミッタ層8a(第1導電形の第1のエミッタ層)と、第2のn形エミッタ層8b(第1導電形の第2のエミッタ層)と、第1のゲート絶縁膜4aと、第2のゲート絶縁膜4bと、第1のゲート電極5aと、第2のゲート電極5bと、層間絶縁膜6と、絶縁膜9と、p形コレクタ層1(第2導電形の第2の半導体層)と、コレクタ電極10(第1の電極)と、エミッタ電極11(第2の電極)と、を備える。
形ベース層2は、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する。第1のトレンチ3aは、n形ベース層2の第1の表面からn形ベース層2中に延伸する。第1のトレンチ3aは、第1の表面と平行な図中Y方向(第1の方向)に沿ってストライプ状に延伸する。第2のトレンチ3bは、n形ベース層2の第1の表面からn形ベース層2中に延伸する。第2のトレンチ3bは、Y方向に沿ってストライプ状に延伸する。すなわち、第2のトレンチ3bは、Y方向と直交し第1の表面に平行な図中X方向(第2の方向)において第1のトレンチ3aと隣り合う。
第1のp形ベース層7aは、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとの間のn形ベース層2の第1の表面に選択的に形成され、第1のトレンチ3aの側壁に露出する。第1のp形ベース層7aは、第1のトレンチ3aに沿ってストライプ状にY方向に延伸する。第2のp形ベース層7bは、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとの間のn形ベース層2の第1の表面に選択的に形成され、第2のトレンチの側壁に露出する。第2のp形ベース層7bは、第2のトレンチ3bに沿ってストライプ状にY方向に延伸する。第1のp形ベース層7aは、X方向において、間にn形ベース層2を介して第2のp形ベース層7bと離間する。
第1のn形エミッタ層8aは、第1のp形ベース層7aの表面に選択的に形成され、第1のトレンチ3aの側壁に露出する。第1のn形エミッタ層8aは、第1のトレンチ3aに沿って、Y方向にストライプ状に延伸する。第1のnエミッタ層8aは、Y方向に沿って分割された複数の部分からなり、これら複数の部分は、Y方向に沿って間に第1のp形ベース層7aを介して互いに離間する。また、これら複数の部分は、X方向において間に第1のp形ベース層7aを介してn形ベース層2と離間する。
第2のn形エミッタ層8bは、第2のp形ベース層7bの表面に選択的に形成され、第2のトレンチ3bの側壁に露出する。第2のn形エミッタ層8bは、第2のトレンチ3bに沿って、Y方向にストライプ状に延伸する。第2のnエミッタ層8bは、Y方向に沿って分割された複数の部分からなり、これら複数の部分は、Y方向に沿って間に第2のp形ベース層7bを介して互いに離間する。また、これら複数の部分は、X方向において間に第2のp形ベース層7bを介してn形ベース層2と離間する。
形ベース層2、第1のp形ベース層7a、第2のp形ベース層7b、第1のn形エミッタ層8a、第2のn形エミッタ層8b、及び後述のp形コレクタ層1は、シリコンからなる半導体層である。
第1のゲート電極5aは、第1のトレンチ3a内において、n形ベース層2上、第1のp形ベース層7a上、及び第1のエミッタ層8a上に、第1のゲート絶縁膜4aを介して設けられる。第2のゲート電極5bは、第2のトレンチ3b内において、n形ベース層2上、第2のp形ベース層7b上、及び第2のエミッタ層8b上に、第2のゲート絶縁膜4bを介して設けられる。第2のゲート電極5bは、第1のゲート電極5aと電気的に接続される。第1のゲート電極及び第2のゲート電極は、図示しないゲート電極パッドに引き出される。
第1のゲート電極5a及び第2のゲート電極5bは、例えば、導電性のポリシリコンにより形成される。第1のゲート絶縁膜4a及び第2のゲート絶縁膜4bは、例えば、酸化シリコン(SiO)により形成される。酸化シリコンの替わりに、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiNO)、またはアルミナ(Al)等を用いることも可能である。
層間絶縁膜6は、第1のゲート電極5a上、及び第2のゲート電極5b上に設けられる。層間絶縁膜6と第1及び第2のゲート絶縁膜4a、4bとにより、第1のゲート電極5a及び第2のゲート電極5bは、それぞれ、外部と絶縁される。
絶縁膜9は、第1のp形ベース層7a上及び第2のp形ベース層7b上に設けられ、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとの間のn形ベース層2の第1の表面を覆う。絶縁膜9は、Y方向にストライプ状に延伸する。絶縁膜9は、X方向において、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとそれぞれ離間する。第1のp形ベース層7a及び第1のn形エミッタ層8aは、第1のトレンチ3aと絶縁膜9との間隙に露出する。第2のp形ベース層7b及び第2のn形エミッタ層8bは、第2のトレンチ3bと絶縁膜9との間隙に露出する。層間絶縁膜6及び絶縁膜9は、ゲート絶縁膜と同様に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはアルミナ等により形成される。
形コレクタ層1は、n形ベース層2の第2の表面上に設けられn形ベース層2と電気的に接続される。
コレクタ電極10は、p形コレクタ層1に電気的に接続される。エミッタ電極11は、第1のp形ベース層7a、第2のp形ベース層7b、第1のn形エミッタ層8a、及び第2のエミッタ層8bに電気的に接続され、絶縁膜9によりn形ベース層2の第1の表面と絶縁される。エミッタ電極及びコレクタ電極は、例えば、銅またはアルミニウムなどで形成される。
エミッタ電極11は、第1のトレンチ3aと絶縁膜9との間のストライプ状の間隙に露出した、第1のp形ベース層7aの表面上及び第1のn形エミッタ層8aの表面上に直接接合され、電気的にこれらと接続される。また、エミッタ電極11は、第2のトレンチ3bと絶縁膜9との間のストライプ状の間隙に露出した、第2のp形ベース層7bの表面上及び第2のn形エミッタ層8bの表面上に直接接合され、電気的にこれらと接続される。
X方向に沿って、複数の上記第1のトレンチ3aと複数の上記第2のトレンチ3bとが交互に配置されることによって、複数のトレンチ3a、3bがn形ベース層2の第1の表面に設けられる。複数のトレンチ3a、3bのうち、他の隣り合う第1のトレンチと第2のトレンチとの間においても、上記と同様に、第1のp形ベース層7a、第2のp形ベース層7b、第1のn形エミッタ層8a、第2のn形エミッタ層8b、及び絶縁膜9が設けられる。また、他の隣合う第1のトレンチ及び第2のトレンチ内においても、上記同様に、第1のゲート絶縁膜4a、第1のゲート電極5a、第2のゲート絶縁膜4b、第2のゲート電極5b、及び層間絶縁膜6が設けられる。すなわち、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとの間の上記構造が、X方向において繰り返し設けられる。
なお、複数の第1のn形エミッタ層8a及び複数の第2のn形エミッタ層8bは、X方向において一列に配列されているが、必ずしもX方向に一列に配列されている必要はない。例えば、複数の第1のn形エミッタ層8aは、複数の第2のn形エミッタ層8bに対してY方向に少しずれて配置されていてもよい。すなわち、複数の第1のn形エミッタ層8aと複数の第2のn形エミッタ層8bとにより形成されるn形ベース層の第1の表面上の平面パターンは、千鳥格子状となっていてもよい。
次に、本実施形態に係るIGBT100の動作及び効果を説明する前に、比較例のIGBT101の構造及び動作について説明する。
図3は、比較例のIGBT101の要部模式断面図を示す。比較例のIGBT101の構造は、第1のトレンチ3aから第2のトレンチ3bにかけてn形ベース層2上に設けられたp形ベース層7を備える。すなわち、第1の実施形態に係るIGBT100において、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bとが接合して1つのp形ベース層7になった構造である。また、比較例のIGBT101は、絶縁膜9を有しない。以上の点で、比較例のIGBT101は、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。
比較例のIGBT101では、コレクタ電極10にエミッタ電極11に対して正の電圧が印加された状態で、第1のゲート電極5aに閾値を超える正の電圧が印加されると、p形ベース層7の第1のトレンチ3aの側壁に露出する部分に、チャネル層が形成される。その結果、電子が、エミッタ電極11、第1のn形エミッタ層8a、p形ベース層7中のチャネル層、n形ベース層2、及びp形コレクタ層1を経て、コレクタ電極10に流れる。第2のゲート電極に対しても、第1のゲート電極と同様である。この電子の流れに対応して、正孔が、コレクタ電極10から、p形コレクタ層1、n形ベース層、p形ベース層7を経て、エミッタ電極11に流れる。このとき、n形ベース層2へ注入された正孔は、n形ベース層2で蓄積されることにより伝導度変調がおこる。この結果、n形ベース層は、低抵抗となる。n形ベース層2中に正孔が蓄積されるほど、IGBT101のオン抵抗が低減される。
図4は、第1の実施形態に係るIGBT100及び比較例のIGBT101における、n形ベース層2中のエミッタ電極側からコレクタ電極側にかけての正孔の濃度分布のシミュレーション結果を示す。シミュレーションは、電流密度が200A/cmで実施した。
比較例のIGBT101では、エミッタ電極11側にp形ベース層7があるので、エミッタ電極11側のp形ベース層7中で正孔の濃度が最も高い。p形ベース層7とn形ベース層2との間にp−n接合があるので、正孔の濃度はここで大きく低下する。n形ベース層2中では、p形コレクタ層1から注入された正孔が蓄積されるので、正孔濃度が再び高い。n形ベース層2中では、コレクタ電極側に向かって徐々に正孔濃度が上昇する。
上記n形ベース層2中に正孔が蓄積されることで、伝導度変調が起こり、IGBT101はオン抵抗が低い。さらにオン抵抗を低減するためには、トレンチゲート間隔を狭くしてチャネル層の密度を上げる方法が考えられる。しかしながら、この方法では、飽和電流が上昇することで、IGBT101の短絡耐量が低下してしまう。また、ゲート電荷が増加し、ゲート駆動回路の電力損失が増加してしまう。さらに、ゲート−エミッタ容量とゲート−コレクタ間容量が増加し、IGBTのスイッチング速度が低下してしまう。比較例の構造では、さらなるオン抵抗の低減を図ると上記のような問題が発生する。
これに対して、本実施形態に係るIGBT100は、互いにn形ベース層を介して離間した第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとを備える。第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2上は、絶縁膜9により覆われる。第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層9は、絶縁膜9により、エミッタ電極11から絶縁される。このため、p形コレクタ層1からn形ベース層2中に注入された正孔は、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bをそれぞれ介してエミッタ電極11に流れる。
本実施形態に係るIGBT100では、チャネル領域(すなわち第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bのトレンチ側壁領域)から離れた領域においては、チャネル領域と比べて、第1のp形ベース層7aとn形ベース層2とのp−n接合及び第2のp形ベース層7bとn形ベース層2とのp−n接合が、エミッタ電極側に形成されている。すなわち、これらのp−n接合の第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bの表面からの深さが、第1のトレンチ3aと第2のトレンチ3bとの間で、チャネル領域から離れるに従って小さくなっている。具体的には、正孔による電流経路となる第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれたn形ベース層2の部分では、第1のp形ベース層7aとn形ベース層2とのp−n接合面の位置及び第2のp形ベース層7bとn形ベース層2とのp−n接合面の位置が、比較例のp形ベース層7とn形ベース層2とのp−n接合面の位置よりエミッタ電極側にある。
一般に、p−n接合の空乏層により正孔がp形ベース層を介してエミッタ電極に排出されるので、p−n接合周辺では、正孔密度が大きく低減する。そのため、本実施形態のように、p−n接合がエミッタ電極側にあるほど(すなわちp形ベース層が浅いほど)、正孔がエミッタ電極に排出されにくくなる。ここで、本実施形態では、p形ベース層とn形ベース層とのp−n接合面の全体の位置が、一様にエミッタ電極側にあるのではなく、チャネル領域は比較例と同様の構成を有するので、電子の注入量に関しては比較例と同等を実現できる。従って、チャネル長が同等なので、飽和電流の増加または短チャネル効果による漏れ電流の増大などの発生を招くことなく、正孔の排出量を抑制できる。
このため、第1の実施形態に係るIGBT100の方が、n形ベース層中に正孔が蓄積されやすくなるので、図4に示したように、n形ベース層2中の正孔の濃度が比較例のIGBT101より高い。その結果、第1の実施形態に係るIGBT100では、さらにオン抵抗が低減される。すなわち、本実施形態に係るIGBT100では、トレンチゲートの間隔を狭めてチャネル層の密度を上げなくても、オン抵抗を低減することができる。
図5は、第1の実施形態に係るIGBT100と比較例のIGBT101のシミュレーションによる電圧−電流特性を示す。電流密度が200A/cmにおいて、第1の実施形態に係るIGBT100の電圧は、1.58Vであり、比較例のIGBT101の電圧は、1.82Vである。第1の実施形態に係るIGBT100の電圧の方が、比較例のIGBT101の電圧より低い。すなわち、第1の実施形態に係るIGBT100のオン抵抗が低減されている。
以上示したとおり、本実施形態に係るIGBT100は、互いにn形ベース層2を介して離間した第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとを備える。さらに、IGBT100は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2上を覆う絶縁膜9を備える。第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層9は、絶縁膜9により、エミッタ電極11から絶縁される。この結果、本実施形態に係るIGBT100では、正孔がn形ベース層2中に蓄積されるようになる。従って、本実施形態によれば、トレンチゲートの間隔を狭くしてチャネル層の密度を上げなくても、低オン抵抗のIGBTを提供することができる。その結果、IGBTの短絡耐量を高く維持することができ、ゲート駆動回路の損失を少なくすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るIGBT200を図6及び図7を用いて説明する。図6は第2の実施形態に係るIGBT200の要部模式上面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図2に相当する上面図である。図6のB−B線における断面図は、図1に示した第1の実施形態に係るIGBT100の要部模式断面図と同じなので省略する。図7は図6のC−C線における要部模式断面図を示す。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
図6に示したように、本実施形態に係るIGBT200は、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、Y方向に沿って延伸する単層のストライプ構造を有する。また、図7に示したように、本実施形態に係るIGBT200は、X方向に延伸して、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとを繋ぐ、複数の第3のp形ベース層7c(複数の第2導電形の第3のベース層)を、n形ベース層2の第1の表面にさらに備える。複数の第3のp形ベース層7cは、Y方向に沿って間にn形ベース層2を介して互いに離間して配置される。第3のp形ベース層7cは、第1及び第2のp形ベース層7a、7bと同様にシリコンからなる半導体層である。
絶縁膜9は、複数の第3のp形ベース層7cのうち、隣り合う第3のp形ベース層7cと、第1のp形ベース層7aと、第2のp形ベース層7bとで、取り囲まれたn形ベース層2の第1の表面上を全て覆うように形成される。この取り囲まれたn形ベース層2の第1の表面は、絶縁膜9によりエミッタ電極と絶縁される。また、絶縁膜9は、Y方向において分割されて互いに離間する複数の部分からなる。上記隣り合う第3のp形ベース層7cのそれぞれの表面の一部は、絶縁膜9から露出する。エミッタ電極11は、絶縁膜9から露出した上記隣り合う第3のp形ベース層の表面上に電気的に接続される。
他の隣り合う第3のp形ベース層7cに対しても、同様に絶縁膜9が形成される。従って、Y方向において隣り合う絶縁膜9の複数の部分の間隙に露出した第3のp形ベース層7cの表面上に、エミッタ電極11が電気的に接続される。
また、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、Y方向に沿って延伸する単層のストライプ構造を有する。第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、Y方向に沿って延伸する第1のトレンチ3aと絶縁膜9との間隙及び第2のトレンチ3bと絶縁膜9との間隙に、それぞれ、露出する。エミッタ電極11は、この間隙の部分で、第1のn形エミッタ層8aの表面上及び第2のn形エミッタ層8bの表面上に電気的に接続される。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT200は、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。
以上示したとおり、本実施形態に係るIGBT200は、第1の実施形態に係るIGBT100と同様に、互いにn形ベース層を介して離間した第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとを備える。さらに、IGBT200は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2上を覆う絶縁膜9を備える。第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層9は、絶縁膜9により、エミッタ電極11から絶縁される。
この結果、本実施形態に係るIGBT200では、正孔がn形ベース層2中に蓄積されるようになる。従って、本実施形態によれば、トレンチゲートの間隔を狭くしてチャネル層の密度を上げなくても、低オン抵抗のIGBTを提供することができる。その結果、IGBTの短絡耐量を高く維持することができ、ゲート駆動回路の損失を少なくすることができる。
さらに、本実施形態に係るIGBT200では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、Y方向に沿って延伸する単層のストライプ構造を有する。第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、Y方向に沿って延伸する、第1のトレンチ3aと絶縁膜9との間隙及び第2のトレンチ3bと絶縁膜9との間隙のそれぞれにおいて、エミッタ電極11と電気的に接続される。これにより第1及び第2のn形エミッタ層とエミッタ電極とのコンタクト抵抗を低減することができる。
また、これにより、エミッタ電極11が、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bと直接電気的接続がとりにくくなるが、エミッタ電極11は、それに替えて第3のp形ベース層7cと直接電気的に接続する。従って、本実施形態に係るIGBT200は、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、エミッタ電極と第1及び第2のp形ベース層7a、7bとのコンタクト抵抗を増大させることなく、エミッタ電極11と第1及び第2のn形エミッタ層とのコンタクト抵抗を大きく低減することが可能である。
なお、絶縁膜9は、第1のトレンチ3aに設けられた層間絶縁膜6上及び第2のトレンチ3bに設けられた層間絶縁膜6上まで延伸していてもよい。または、絶縁膜9は、第1のトレンチ3a及び第2のトレンチ3bと交差して、X方向に沿って延伸していてもよい。この場合でも、Y方向において隣り合う絶縁膜9の複数の部分の間隙に露出した第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bが、エミッタ電極11と電気的に接続されている。この場合、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が高くなる。しかしながら、絶縁膜9を形成する際のマスク合わせ等の工程が容易になって製造歩留まりが上がるという利点がある。
また、本実施形態では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、Y方向に沿って延伸する単層のストライプ構造として説明した。しかしながら、第1の実施形態同様に、Y方向に沿って複数に分割された部分により構成されることも可能である。少なくとも、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bが、エミッタ電極と電気的に接続されていればよい。この場合、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗は高くなるが、IGBT200の飽和電流を低減することができるという利点がある。
また、第1の実施形態と同様に、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bをY方向に沿って複数に分割された部分により構成し、エミッタ電極11は、この複数に分割された部分のそれぞれに電気的に接続されることも可能である。これにより、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bとエミッタ電極11との電気的接続箇所が増大し、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が低くなるという利点がある。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るIGBT300を図8及び図9を用いて説明する。図8は第2の実施形態に係るIGBT300の要部模式上面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図2に相当する上面図である。図8のD−D線における断面図は、図1に示した第1の実施形態に係るIGBT100の要部模式断面図と同じなので省略する。図9は、図8のE−E線における要部模式断面図である。なお、第2の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第2の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るIGBT300は、第2の実施形態に係るIGBT200において、さらに、第3のp形ベース層7cの表面に選択的に第3のn形エミッタ層8cが形成される。第3のn形エミッタ層8cは、第1のn形エミッタ層8aと第2のn形エミッタ層8bとを電気的に繋ぐ。第3のn形エミッタ層8cは、複数の第3のp形ベース層7cのうち少なくとも1つの層の表面に形成されていればよい。または、第3のn形エミッタ層8cは、隣り合う第3のp形ベース層7cのうちのいずれか一方の表面に選択的に形成されていてもよい。または、第3のn形エミッタ層8cは、複数の第3のp形ベース層7cのそれぞれに形成されていてもよい。第3のn形エミッタ層8cは、第1及び第2のn形エミッタ層8a、8bと同様にシリコンよりなる半導体層である。
エミッタ電極11は、第3のn形エミッタ層8cの表面上と第3のn形エミッタ層8cが形成された第3のp形ベース層7cの表面上とに電気的に接続される。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT300は、第2の実施形態に係るIGBT200とは相異する。
本実施形態に係るIGBT300は、第2の実施形態に係るIGBT200と同様の効果を有する。本実施形態に係るIGBT300は、第2の実施形態に係るIGBT200と比べて、さらに第3のn形エミッタ層8cを備えるので、第1及び第2のn形エミッタ層8a、8bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗がさらに低減される。
また、第2の実施形態と同様に、絶縁膜9は、第1のトレンチ3aに設けられた層間絶縁膜6上及び第2のトレンチ3bに設けられた層間絶縁膜6上まで延伸していてもよい。または、絶縁膜9は、第1のトレンチ3a及び第2のトレンチ3bと交差して、X方向に沿って延伸していてもよい。この場合、第2の実施形態と同様に、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が高くなる。しかしながら、絶縁膜9を形成する際のマスク合わせ等の工程が容易になって製造歩留まりが上がるという利点がある。上記の絶縁膜9の形態を本実施形態における後述の他の変形例と組み合わせて実施することは、勿論可能である。
また、第3のn形エミッタ層8cは、図10に本実施形態の変形例のIGBT301の要部模式上面図を示したように、間に間隙を有して、2つの部分に分割されてもよい。この場合は、第3のn形エミッタ層8cとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が増大するが、それに対応して、第3のp形ベース層7cとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が低減されるという効果がある。
さらにまた、本実施形態では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、Y方向に沿って延伸する単層のストライプ構造として説明した。しかしながら、第1の実施形態同様に、図11に本実施形態の別の変形例のIGBT302の要部模式上面図を示したように、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、Y方向に沿って複数に分割された部分により構成されることも可能である。少なくとも、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bが、エミッタ電極と電気的に接続されていればよい。さらに、少なくとも、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bが、第3のn形エミッタ層8cに電気的に接続されていればよい。
図11の変形例の場合は、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、Y方向において隣り合う第3のn形エミッタ層8cの間に間隙を有し、この間隙により、Y方向において複数に分割される。この場合、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が高くなるが、IGBT300の飽和電流を低減することができるという利点がある。
さらにまた、本実施形態の別の変形例のIGBT303の要部模式上面図を図12に示す。IGBT303では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは存在しない。その代わり、第3のn形エミッタ層8cが、第1のトレンチ3aの側壁及び第2のトレンチ3bの側壁に露出し、第1及び第2のp形ベース層7a、7bに形成されるチャネル層と電気的に接続される。本変形例のIGBT303は、図11に示した変形例のIGBT302において、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bをそれぞれY方向において複数に分割する間隙の幅を最も広げた場合に相当する。IGBT303は、IGBT302よりもさらに、n+形エミッタ層8とエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が高くなるが、飽和電流をさらに低減することができる。
また、本実施形態に係るIGBT300では、第1の実施形態と同様に、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bをY方向に沿って複数に分割された部分により構成し、エミッタ電極11は、この複数に分割された部分のそれぞれに電気的に接続されることも可能である。これにより、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bとエミッタ電極11との電気的接続箇所が増大し、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bとエミッタ電極11とのコンタクト抵抗が低くなるという利点がある。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係るIGBT400を図13及び図14を用いて説明する。図13は第4の実施形態に係るIGBT400の要部模式断面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図1に相当する断面図である。図14は本実施形態に係るIGBT400の要部模式斜視図である。図14では、ソース電極11は図示を省略した。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
図13及び図14に示したように、本実施形態に係るIGBT400は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2上を覆う絶縁膜9を備えない。これに替えて、本実施形態に係るIGBT400は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2の部分の表面に設けられたp形コンタクト層20を備える。
形コンタクト層20は、Y方向に沿ってストライプ状に延伸する。p形コンタクト層20は、X方向において、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに電気的に接続される。p形コンタクト層20の底は、第1のp形ベース層7aの底及び第2のp形ベース層7bの底よりもエミッタ電極11側にある。すなわち、p形コンタクト層20は、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bよりもエミッタ電極側から浅く形成される。p形コンタクト層20は、例えばシリコンからなる半導体であり、そのp形不純物濃度は、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bの不純物濃度と同じでよいが、高い方が望ましい。
また、本実施形態に係るIGBT400では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、それぞれ、第1のトレンチ3a及び第2のトレンチ3bに沿って、Y方向に単層でストライプ状に延伸する。
本実施形態に係るIGBT400は、上記の点において、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。
本実施形態に係るIGBT400では、第1の実施形態に係るIGBTと同様に、n形ベース層2を介して互いに離間した第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bを備える。このため、本実施形態に係るIGBT400においても、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれたn形ベース層2では、p形ベース層とn形ベース層2とのp−n接合はエミッタ電極側に近いので、正孔がn形ベース層2中に蓄積される。従って、本実施形態によっても、トレンチゲートの間隔を狭くしてチャネル層の密度を上げなくても、低オン抵抗のIGBTを提供することができる。その結果、IGBTの短絡耐量を高く維持することができ、ゲート駆動回路の損失を少なくすることができる。
また、本実施形態に係るIGBT400では、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれたn形ベース層2上にはp形コンタクト層20が設けられている。n形ベース層2は、p形コンタクト層20を介してエミッタ電極11と電気的に接続される。このため、本実施形態に係るIGBT400では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べると、正孔がp形コンタクト層20を介してエミッタ電極に排出されやすくなる。従って、本実施形態に係るIGBT400では、オン状態からオフ状態への切り替わりが早く高速応答性が高いという利点がある。さらに、ターンオフスイッチング時にアバランシェ降伏により多量に発生した正孔が、速やかにエミッタ電極に排出されるので、アバランシェ耐量が向上するという利点もある。すなわち、ターンオフスイッチング時の破壊に対してより安全に動作するという利点がある。つまり、本実施形態に係るIGBT400では、正孔を蓄積しやすく、且つ、排出しやすくすることができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係るIGBT500を図15及び図16を用いて説明する。図15は第5の実施形態に係るIGBT500の要部模式断面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図1に相当する断面図である。図16は本実施形態に係るIGBT500の要部模式斜視図である。図16では、ソース電極11は図示を省略した。なお、第4の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第4の実施形態との相異点について主に説明する。
図15及び図16に示したように、本実施形態に係るIGBT500では、第1のn形エミッタ層8a及び第2のn形エミッタ層8bは、X方向に延伸して互いに結合して第4のn形エミッタ層8dを構成する。複数の第4のn形エミッタ層8dが、Y方向に沿って、互いに離間して配列される。この点で、本実施形態に係るIGBT500は、第4の実施形態に係るIGBT400と相異する。
上記のように、本実施形態に係るIGBT500では、複数の第4のn形エミッタ層8dが、第1のトレンチ3aの側壁から第2のトレンチ3bの側壁に達するように設けられているので、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、マスクあわせのズレによる動作特性への悪影響がほとんど生じない。この点を除いて、本実施形態に係るIGBT500においても、第4の実施形態に係るIGBT400において得られた効果と同様な効果が得られる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係るIGBT600を図17及び図18を用いて説明する。図17は第6の実施形態に係るIGBT600の要部模式断面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図1に相当する断面図である。図18は本実施形態に係るIGBT600の要部模式斜視図である。図18では、ソース電極11は図示を省略した。なお、第4の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第4の実施形態との相異点について主に説明する。
図17及び図18に示したように、本実施形態に係るIGBT600は、p形コンタクト層20の表面からp形コンタクト層20を通り抜けて、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとにより挟まれたn形ベース層2の部分中に延伸し且つY方向に沿ってp形コンタクト層20及びn形ベース層2中を延伸する第3のトレンチを有する。導電性材料により構成された導電体21が、絶縁膜4cを介して、第3のトレンチ内のp形コンタクト層20上及びn形ベース層2上に設けられる。
絶縁膜4cは、例えば、第1のゲート絶縁膜4a及び第2のゲート絶縁膜4bと一体的に形成されてもよいが、これに限定されない。絶縁膜4cは、第1のゲート絶縁膜4a及び第2のゲート絶縁膜4bよりも厚くすることも可能である。導電体21は、第1のゲート電極5a及び第2のゲート電極5bと一体的に形成されてもよいが、これに限定されない。層間絶縁膜6が導電体21上を覆うように設けられるが、これは必ずしも必要ない。導電体21は、図示しない部分で、層間絶縁膜6の開口部を介してエミッタ電極11に電気的に接続される。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT600は、第4の実施形態に係るIGBT400と相異する。なお、本実施形態に係るIGBT600の効果を説明するために、本実施形態に係るIGBT600の第1のゲート電極5aと導電体21との間隔は、一例として、第4の実施形態に係るIGBT400の第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間隔に等しくなるように、導電体21及び絶縁膜4cが第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間に設けられる。
本実施形態に係るIGBT600では、導電体21はエミッタ電位を有するので、p形コレクタ層1からn形ベース層2へ注入された正孔は、導電体21側に引き寄せられてn形ベース層2からp形コンタクト層20を経てエミッタ電極11へ流れていく。p形コンタクト層20の底(p−n接合)は、第1のp形ベース層7aの底(p−n接合)よりもエミッタ電極側にあるので、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、正孔がn形ベース層2から排出されにくい。この結果、本実施形態に係るIGBT600では、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、さらにn形ベース層2中に正孔が蓄積される。このため、オン抵抗がさらに低減される。
さらに上記点の他に、本実施形態に係るIGBT600では、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間隔が2倍になっている。このことによって、本実施形態に係るIGBT600では、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、チャネル層の密度が半分に低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT600では、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、さらに飽和電流が低減されることが可能であり、短絡耐量の大幅な向上が可能となる。
また、これに対応して、第6の実施形態に係るIGBT600では、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、ゲート電極がエミッタ電極11と対向する面積、及びゲート電極がコレクタ電極10と対向する面積が半減されるので、ゲート−エミッタ間容量及びゲート−コレクタ間容量も大きく低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT600は、第4の実施形態に係るIGBT400と比べて、ゲート駆動回路の電力損失を低減し、ゲート駆動回路の小型化及び高速化を可能とする。また、本実施形態に係るIGBT600のスイッチング速度も向上される。
以上述べた点を除いては、本実施形態に係るIGBT600においても、第4の実施形態に係るIGBT400において得られた効果と同様な効果が得られる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係るIGBT700を図19及び図20を用いて説明する。図19は第7の実施形態に係るIGBT700の要部模式断面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図1に相当する断面図である。図20は本実施形態に係るIGBT700の要部模式斜視図である。図20では、ソース電極11は図示を省略した。なお、第5の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第5の実施形態との相異点について主に説明する。
図19及び図20に示したように、本実施形態に係るIGBT700は、p形コンタクト層20及び第4のn形エミッタ層8dの表面から、第4のn形エミッタ層8d及びp形コンタクト層20を通り抜けて、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとにより挟まれたn形ベース層2の部分中に延伸し、且つY方向に沿ってp形コンタクト層20中及びn形ベース層2中を延伸する第3のトレンチを有する。複数の第4のn形エミッタ層8dは、第3のトレンチにより分断される。導電性材料により構成された導電体21が、絶縁膜4cを介して第3のトレンチ内の、第4のn形エミッタ層8d上、p形コンタクト層20上、及びn形ベース層2上に設けられる。
絶縁膜4cは、例えば、第1のゲート絶縁膜4a及び第2のゲート絶縁膜4bと一体的に形成されてもよいが、これに限定されない。絶縁膜4cは、第1のゲート絶縁膜4a及び第2のゲート絶縁膜4bよりも厚くすることも可能である。導電体21は、第1のゲート電極5a及び第2のゲート電極5bと一体的に形成されてもよいが、これに限定されない。層間絶縁膜6が導電体21上を覆うように設けられるが、これは必ずしも必要ない。導電体21は、図示しない部分で、層間絶縁膜6の開口部を介してエミッタ電極11に電気的に接続される。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT700は、第5の実施形態に係るIGBT500と相異する。なお、本実施形態に係るIGBT700の効果を説明するために、本実施形態に係るIGBT700の第1のゲート電極5aと導電体21との間隔は、一例として、第5の実施形態に係るIGBT500の第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間隔に等しくなるように、導電体21及び絶縁膜4cが第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間に設けられる。
本実施形態に係るIGBT700では、導電体21はエミッタ電位を有するので、p形コレクタ層1からn形ベース層2へ注入された正孔は、導電体21側に引き寄せられてn形ベース層2からp形コンタクト層20を経てエミッタ電極11へ流れていく。p形コンタクト層20の底(p−n接合)は、第1のp形ベース層7aの底(p−n接合)よりもエミッタ電極側にあるので、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、正孔がn形ベース層2から排出されにくい。この結果、本実施形態に係るIGBT700では、第5の実施形態に係るIGBT400と比べて、さらにn形ベース層2中に正孔が蓄積される。このため、オン抵抗がさらに低減される。
さらに上記点の他に、本実施形態に係るIGBT700では、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、第1のゲート電極5aと」第2のゲート電極5bとの間隔が2倍になっている。このことによって、本実施形態に係るIIGBT700では、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、チャネル層の密度が半分に低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT700では、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、さらに飽和電流が低減されることが可能で有り、短絡耐量の大幅な向上が可能となる。
また、これに対応して、第7の実施形態に係るIGBT700では、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、ゲート電極がエミッタ電極11と対向する面積、及びゲート電極がコレクタ電極10と対向する面積が半減されるので、ゲート−エミッタ間容量及びゲート−コレクタ間容量も大きく低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT700は、第5の実施形態に係るIGBT500と比べて、ゲート駆動回路の電力損失を低減し、ゲート駆動回路の小型化及び高速化を可能とする。また、本実施形態に係るIGBT700のスイッチング速度も向上される。
以上述べた点を除いては、本実施形態に係るIGBT700においても、第5の実施形態に係るIGBT500において得られた効果と同様な効果が得られる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係るIGBT800を図21を用いて説明する。図21は第8の実施形態に係るIGBT800の要部模式断面図であり、第1の実施形態に係るIGBT100の図1に相当する断面図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
図21に示したように、本実施形態に係るIGBT800は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとにより挟まれたn形ベース層2の部分の表面からコレクタ電極10に向かってn形ベース層2中を延伸し、且つY方向に沿ってn形ベース層2中を延伸する第3のトレンチ3cを有する。導電性材料により構成された導電体21が、絶縁膜4cを介して、第3のトレンチ内のn形ベース層2上に設けられる。絶縁膜4c及び導電体21は、第6の実施形態及び第7の実施形態と同様に形成される。層間絶縁膜6は、導電体21を覆うように設けられるが、層間絶縁膜6が導電体21を覆わなくても、絶縁膜9が直接導電体21を覆うことだけでも可能である。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT800は、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。なお、本実施形態に係るIGBT800の効果を説明するために、本実施形態に係るIGBT800の第1のゲート電極5aと導電体21との間隔は、一例として、第1の実施形態に係るIGBT100の第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間隔に等しくなるように、導電体21及び絶縁膜4cが第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間に設けられる。
本実施形態に係るIGBT800では、導電体21はエミッタ電位を有するので、p形コレクタ層1からn形ベース層2へ注入された正孔は、導電体21側に引き寄せられる。このため、正孔がn形ベース層2から第1のp形ベース層7aを介してエミッタ電極へ排出されにくくなる。この結果、本実施形態に係るIGBT800では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、正孔がさらにn形ベース層2中に蓄積されることになるので、本実施形態に係るIGBT800のオン抵抗がさらに低減される。
さらに上記点の他に、本実施形態に係るIGBT800では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、第1のゲート電極5aと第2のゲート電極5bとの間隔が2倍になっている。このことによって、本実施形態に係るIGBT800では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、チャネル層の密度が半分に低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT800では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、さらに飽和電流が低減されることが可能であり、短絡耐量の大幅な向上が可能となる。
また、これに対応して、第8の実施形態に係るIGBT800では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、ゲート電極がエミッタ電極11と対向する面積、及びゲート電極がコレクタ電極10と対向する面積が半減されるので、ゲート−エミッタ間容量及びゲート−コレクタ間容量も大きく低減される。この結果、本実施形態に係るIGBT800は、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、ゲート駆動回路の電力損失を低減し、ゲート駆動回路の小型化及び高速化を可能とする。また、本実施形態に係るIGBT800のスイッチング速度も向上される。
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係るIGBT900を図22を用いて説明する。図22は第9の実施形態に係るIGBT900の要部模式断面図である。なお、第8の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第8の実施形態との相異点について主に説明する。
図22に示したように、本実施形態に係るIGBT900は、第8の実施形態に係るIGBT800と比べて、さらにn形バリア層22を備える。n形バリア層22は、例えばシリコンからなる半導体層である。言い換えると、n形ベース層2は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとにより挟まれたn形ベース層2の部分に、n形バリア層22を有する。n形バリア層22は、n形ベース層2のn形不純物濃度よりも高い第1導電形不純物濃度を有する。n形バリア層22の上面は、絶縁膜9により覆われる。n形バリア層22の上面は、エミッタ電極11とは絶縁膜9により絶縁される。第3のトレンチ3c内に絶縁膜4cを介して設けられた導電体21は、n形バリア層22の上面からn形バリア層22を通り抜ける。
上記の点で、本実施形態に係るIGBT900は、第8の実施形態に係るIGBT800と相異する。n形バリア層22が、第1のp形ベース層7aとn形ベース層2との間、及び第2のp形ベース層7bとn形ベース層2との間に存在する。このため、n形バリア層22の価電子帯の上端のエネルギー準位が、n形ベース層の価電子帯の上端のエネルギー準位よりも低くなる。この結果、n形バリア層22は、n形ベース層2中の正孔に対してポテンシャルバリアとして作用するので、正孔がn形ベース層2から第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bに排出されにくくなる。従って、本実施形態に係るIGBT900では、第8の実施形態に係るIGBT800よりも、さらに正孔がn形ベース層2中で蓄積されるため、本実施形態に係るIGBT900のオン抵抗はさらに低減される。
(第10の実施形態)
第10の実施形態に係るIGBT1000を図23を用いて説明する。図23は第10の実施形態に係るIGBT1000の要部模式断面図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
図23に示したように、本実施形態に係るIGBT1000は、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとに挟まれたn形ベース層2の部分の表面に設けられたp形コンタクト層20を備える。この点で、本実施形態に係るIGBT1000は、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。また、絶縁膜9をp形コンタクト層20とエミッタ電極11との間に備える点で、本実施形態に係るIGBT1000は、第4の実施形態に係るIGBT400と相異する。
本実施形態に係るIGBT1000は、第1の実施形態に係るIGBT100と同様に、n形ベース層2を介して互いに離間した第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bを備える。このため、本実施形態に係るIGBT1000においても、第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれたn形ベース層2の部分では、p形ベース層とn形ベース層2とのp−n接合はエミッタ電極側に近いので、正孔がn形ベース層2中に蓄積される。この結果、本実施形態に係るIGBT1000のオン抵抗は低い。
さらに、本実施形態に係るIGBT1000では、p形コンタクト層20を備えるために、第1の実施形態に係るIGBT100と比べると、正孔がエミッタ電極側へ排出されやすくなる。このため、本実施形態に係るIGBT1000では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、オン状態からオフ状態への切り替わりが早く、高速応答性が高い。さらに、ターンオフスイッチング時にアバランシェ降伏により多量に発生した正孔が、速やかにエミッタ電極に排出されるので、アバランシェ耐量が向上するという利点もある。すなわち、ターンオフスイッチング時の破壊に対してより安全に動作するという利点がある。
(第11の実施形態)
第11の実施形態に係るIGBT1100を図24を用いて説明する。図24は第11の実施形態に係るIGBT1100の要部模式断面図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
図24に示したように、本実施形態に係るIGBT1100では、n形ベース層2は、第9の実施形態に係るIGBT900と同様に、第1のp形ベース層7aと第2のp形ベース層7bとにより挟まれたn形ベース層2の部分に、n形バリア層22を有する。この点で、本実施形態に係るIGBT1100は、第1の実施形態に係るIGBT100と相異する。
本実施形態に係るIGBT1100では、第9の実施形態において説明したように、n形バリア層22は、n形ベース層2中の正孔に対してポテンシャルバリアとして作用する。このため、正孔が、n形ベース層2から第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bに排出されにくくなる。この結果、本実施形態に係るIGBT1100では、第1の実施形態に係るIGBT100と比べて、さらに、正孔がn形ベース層2中で蓄積されるため、本実施形態に係るIGBT1100のオン抵抗はさらに低減される。
(第12の実施形態)
第12の実施形態に係るIGBT1200を図25を用いて説明する。図25は第12の実施形態に係るIGBT1200の要部模式断面図である。なお、第10の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第10の実施形態との相異点について主に説明する。
図25に示したように、本実施形態に係るIGBT1200は、第11の実施形態に係るIGBT1100と同様に、さらに、n形バリア層22をn形ベース層2の第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれた部分に有する。この点で、本実施形態に係るIGBT1200は、第10の実施形態に係るIGBT1000と相異する。すなわち、本実施形態に係るIGBT1200は、第10の実施形態に係るIGBT1000の構造と第11の実施形態に係るIGBT1100の構造とを組み合わせた構造を有する。
本実施形態に係るIGBT1200では、第11の実施形態に係るIGBTと同様に、n形バリア層22は、n形ベース層2中の正孔に対してポテンシャルバリアとして作用する。このため、本実施形態に係るIGBT1200では、第10の実施形態に係るIGBT1000と比べて、さらに正孔がn形ベース層2中に蓄積されるため、本実施形態に係るIGBT1200のオン抵抗はさらに低減される。すなわち、n形バリア層22を挿入することにより、正孔がp形コンタクト層20を経てエミッタ電極11へ流れて行くことを阻止でき、第6の実施形態と比較してオン電圧の低減が実現できる。
図示は省略するが、第8または第9の実施形態に係るIGBTと同様に、本実施形態に係るIGBT1200は、絶縁膜9の下で、p形コンタクト層20の表面からp形コンタクト層20及びn形バリア層22を通り抜けて、n形ベース層中に延伸する第3のトレンチ内に絶縁膜4cを介して設けられた導電体21を備えてもよい。
図示は省略するが、第1〜第7の実施形態に係るIGBTも、第9の実施形態、第11の実施形態、及び第12の実施形態に係るIGBTと同様に、n形ベース層2の第1のp形ベース層7a及び第2のp形ベース層7bにより挟まれた部分に、n形バリア層22を有することも勿論可能である。
以上、いくつか実施形態を説明したが、これらの実施形態は、それぞれ組み合わせて別の実施形態とすることも勿論可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 p形コレクタ層
2 n形ベース層
3a、3b、3c トレンチ
4a、4b、4c ゲート絶縁膜
5a、5b ゲート電極
6 層間絶縁膜
7、7a、7b、7c p形ベース層
8a、8b、8c、8d n形エミッタ層
9 絶縁膜
10 コレクタ電極
11 エミッタ電極
20 p形コンタクト層
21 導電体
22 n形バリア層

Claims (20)

  1. 第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する第1導電形の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層中に延伸する第1のトレンチと、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層中に延伸し、前記第1のトレンチと隣り合う第2のトレンチと、
    前記第1のトレンチと前記第2のトレンチとの間の前記第1の半導体層の前記第1の表面に選択的に形成され、前記第1のトレンチの側壁に露出した第2導電形の第1のベース層と、
    前記第1のトレンチと前記第2のトレンチとの間の前記第1の半導体層の前記第1の表面に選択的に形成され、前記第2のトレンチの側壁に露出し、前記第1の半導体層を介して前記第1のベース層と隣接した第2導電形の第2のベース層と、
    前記第1のベース層の表面に選択的に形成され、前記第1のトレンチの前記側壁に露出した第1導電形の第1のエミッタ層と、
    前記第2のベース層の表面に選択的に形成され、前記第2のトレンチの前記側壁に露出した第1導電形の第2のエミッタ層と、
    前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層上、前記第1のベース層上、及び前記第1のエミッタ層上に、第1のゲート絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極と、
    前記第2のトレンチ内において、前記第1の半導体層上、前記第2のベース層上、及び前記第2のエミッタ層上に、第2のゲート絶縁膜を介して設けられ、前記第1のゲート電極と電気的に接続された第2のゲート電極と、
    前記第1のゲート電極上、及び前記第2のゲート電極上に設けられた層間絶縁膜と、
    前記第1のベース層上及び前記第2のベース層上に設けられ、前記第1のベース層と前記第2のベース層との間の前記第1の半導体層の前記第1の表面を覆う第1の絶縁膜と、
    前記第1の半導体層の前記第2の表面上に設けられた第2導電形の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層に電気的に接続された第1の電極と、
    前記第1のベース層、前記第2のベース層、前記第1のエミッタ層、及び前記第2のエミッタ層に電気的に接続され、前記第1の絶縁膜により前記第1の半導体層の前記第1の表面と絶縁された第2の電極と、
    を備え、
    前記第1のトレンチ、前記第2のトレンチ、前記第1のベース層、及び前記第2のベース層は、前記第1の半導体層の前記第1の表面において互いに平行に第1の方向に延伸するストライプ構造を有し、
    前記第1のエミッタ層は、前記第1のトレンチに沿って前記第1の方向に延伸し、
    前記第2のエミッタ層は、前記第2のトレンチに沿って前記第1の方向に延伸し、
    前記第1のエミッタ層及び前記第2のエミッタ層は、それぞれ、前記第1の方向に沿って延伸する単層のストライプ構造を有し、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面に設けられ、前記第1の方向と直交する第2の方向に延伸して前記第1のベース層と前記第2のベース層とを繋ぐ複数の第2導電形の第3のベース層と、
    前記複数の第3のベース層のうち隣り合う第3のベース層の少なくとも一方の表面に選択的に形成され、前記第1のエミッタ層と前記第2のエミッタ層とを繋ぐ第1導電形の第3のエミッタ層と、
    前記第1のベース層と前記第2のベース層とに挟まれた前記第1の半導体層の部分上に設けられ、前記第1のベース層と前記第2のベース層とに接続された第2導電形のコンタクト層と、
    前記コンタクト層の表面から前記コンタクト層を通り抜けて、前記第1のベース層と前記第2のベース層とにより挟まれた前記第1の半導体層の前記部分中に延伸し且つ前記第1の方向に沿って前記コンタクト層中及び前記第1の半導体層中を延伸する第3のトレンチ内に、前記第1の半導体層上及び前記コンタクト層上に、第2の絶縁膜を介して設けられ、前記第2の電極と電気的に接続された導電体と、
    をさらに備え、
    前記第1の絶縁膜は、前記隣り合う第3のベース層と、前記第1のベース層と、前記第2のベース層とで、取り囲まれた前記第1の半導体層の前記第1の表面上を全て覆い、
    前記第2の電極は、前記第3のエミッタ層上及び前記第3のエミッタ層が形成された前記一方の第3のベース層上に、電気的に接続されており、
    前記第1の半導体層は、前記第1のベース層及び前記第2のベース層とに挟まれた前記第1の半導体層の前記部分に、前記第1の半導体層の第1導電形不純物濃度より高い第1導電形不純物濃度を有する第1導電形のバリア層を有する、
    絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  2. 第1の表面と前記第1の表面と反対側の第2の表面とを有する第1導電形の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層中に延伸する第1のトレンチと、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層中に延伸し、前記第1のトレンチと隣り合う第2のトレンチと、
    前記第1のトレンチと前記第2のトレンチとの間の前記第1の半導体層の前記第1の表面に選択的に形成され、前記第1のトレンチの側壁に露出した第2導電形の第1のベース層と、
    前記第1のトレンチと前記第2のトレンチとの間の前記第1の半導体層の前記第1の表面に選択的に形成され、前記第2のトレンチの側壁に露出し、前記第1の半導体層を介して前記第1のベース層と隣接した第2導電形の第2のベース層と、
    前記第1のベース層の表面に選択的に形成され、前記第1のトレンチの前記側壁に露出した第1導電形の第1のエミッタ層と、
    前記第2のベース層の表面に選択的に形成され、前記第2のトレンチの前記側壁に露出した第1導電形の第2のエミッタ層と、
    前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層上、前記第1のベース層上、及び前記第1のエミッタ層上に、第1のゲート絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極と、
    前記第2のトレンチ内において、前記第1の半導体層上、前記第2のベース層上、及び前記第2のエミッタ層上に、第2のゲート絶縁膜を介して設けられ、前記第1のゲート電極と電気的に接続された第2のゲート電極と、
    前記第1のゲート電極上、及び前記第2のゲート電極上に設けられた層間絶縁膜と、
    前記第1の半導体層の前記第2の表面上に設けられた第2導電形の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層に電気的に接続された第1の電極と、
    前記第1のベース層、前記第2のベース層、前記第1のエミッタ層、及び前記第2のエミッタ層に電気的に接続された第2の電極と、
    を備えた絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  3. 前記第1のベース層上及び前記第2のベース層上に設けられ、前記第1のベース層と前記第2のベース層とに挟まれた前記第1の半導体層の部分において前記第1の表面を覆う第1の絶縁膜をさらに備え、
    前記第2の電極は、前記第1の絶縁膜により前記第1の半導体層の前記第1の表面と絶縁された請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  4. 前記第1のトレンチ、前記第2のトレンチ、前記第1のベース層、及び前記第2のベース層は、前記第1の半導体層の前記第1の表面において互いに平行に第1の方向に延伸するストライプ構造を有する請求項2または3に記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  5. 前記第1のエミッタ層は、前記第1のトレンチに沿って前記第1の方向に延伸し、
    前記第2のエミッタ層は、前記第2のトレンチに沿って前記第1の方向に延伸する、
    請求項4記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  6. 前記第1のエミッタ層及び前記第2のエミッタ層は、それぞれ、前記第1の方向に沿って延伸する単層のストライプ構造を有する請求項5記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  7. 前記第1のエミッタ層及び前記第2のエミッタ層は、それぞれ、前記第1の方向に沿って離間した複数の部分から構成されている、請求項5記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  8. 前記第1の方向と直交する第2の方向に延伸して前記第1のベース層と前記第2のベース層とを繋ぐ、複数の第2導電形の第3のベース層を、前記第1の半導体層の前記第1の表面にさらに備える請求項4〜7のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  9. 前記第1の絶縁膜は、前記複数の第3のベース層のうち隣り合う第3のベース層と、前記第1のベース層と、前記第2のベース層とで、取り囲まれた前記第1の半導体層の前記第1の表面上を全て覆い、
    前記第2の電極は、前記隣り合う第3のベース層上に電気的に接続された請求項8記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  10. 前記隣り合う第3のベース層の少なくとも一方の表面に選択的に形成され、前記第1のエミッタ層と前記第2のエミッタ層とを繋ぐ第1導電形の第3のエミッタ層を、さらに備えた請求項9記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  11. 前記第3のエミッタ層上及び前記第3のエミッタ層が形成された前記一方の第3のベース層上に、前記第2の電極が電気的に接続された請求項10記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  12. 前記第1の絶縁膜は、前記第2の方向において前記層間絶縁膜と接続された請求項8〜11のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  13. 前記第1の絶縁膜は、前記第1の方向に沿ってストライプ状に延伸する請求項7記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  14. 前記第1のベース層と前記第2のベース層との間で、前記第1の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層中に延伸し且つ前記第1の方向に沿って前記第1の半導体層中を延伸する第3のトレンチ内に、第2の絶縁膜を介して設けられた導電体をさらに備え、
    前記導電体は前記第2の電極と電気的に接続された請求項3〜13のいずれか1つに記載の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ。
  15. 前記第1のベース層と前記第2のベース層とに挟まれた前記第1の半導体層の部分上に設けられ、前記第1のベース層と前記第2のベース層とに接続された第2導電形のコンタクト層をさらに備えた請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
  16. 前記第2の電極は、前記コンタクト層上で前記コンタクト層と直接電気的に接続されている請求項15記載の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ。
  17. 前記第1のトレンチ、前記第2のトレンチ、前記第1のベース層、前記第2のベース層、前記コンタクト層、前記第1のエミッタ層、及び前記第2のエミッタ層は、前記第1の半導体層の前記第1の表面に平行な第1の方向に沿って延伸している請求項15または16に記載の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ。
  18. 前記第1のトレンチ、前記第2のトレンチ、前記第1のベース層、前記第2のベース層、及び前記コンタクト層は、前記第1の半導体層の前記第1の表面に平行な第1の方向に沿って延伸し、
    前記第1の半導体層の前記第1の表面に平行で前記第1の方向に垂直な第2の方向にそって、前記第1のエミッタ層及び前記第2のエミッタ層が延伸して互いに結合して、第1導電形の第4のエミッタ層を構成する請求項15または16に記載の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ。
  19. 前記コンタクト層の表面から前記コンタクト層を通り抜けて、前記第1のベース層と前記第2のベース層とにより挟まれた前記第1の半導体層の前記部分中に延伸し且つ前記第1の方向に沿って前記コンタクト層中及び前記第1の半導体層中を延伸する第3のトレンチ内に、前記第1の半導体層上及び前記コンタクト層上に、第2の絶縁膜を介して設けられた導電体をさらに備え、
    前記導電体は前記第2の電極と電気的に接続された請求項15〜18のいずれか1つに記載の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ。
  20. 前記第1の半導体層は、前記第1のベース層及び前記第2のベース層とに挟まれた前記第1の半導体層の前記部分に、前記第1の半導体層の第1導電形不純物濃度より高い第1導電形不純物濃度を有する第1導電形のバリア層を有する、請求項3〜19のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
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