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JP2011064123A - 筒内直噴式内燃機関用燃料供給装置 - Google Patents

筒内直噴式内燃機関用燃料供給装置 Download PDF

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JP2011064123A
JP2011064123A JP2009215130A JP2009215130A JP2011064123A JP 2011064123 A JP2011064123 A JP 2011064123A JP 2009215130 A JP2009215130 A JP 2009215130A JP 2009215130 A JP2009215130 A JP 2009215130A JP 2011064123 A JP2011064123 A JP 2011064123A
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Osamu Mukaihara
修 向原
Shinsaku Tsukada
伸作 塚田
Kenichi Machida
憲一 町田
Tetsuo Matsumura
哲生 松村
Yoshinobu Arihara
儀信 有原
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Hitachi Astemo Ltd
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Hitachi Automotive Systems Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】高圧燃料配管から高圧燃料ポンプ上流部へ燃料を戻すことを目的したリターン配管内の燃料リーク診断を行う。
【解決手段】リターン配管燃料リーク診断起動手段がリターン配管内の燃料リーク診断を行うと判断し、且つ、リターン配管内圧力調整手段の駆動が必要であると判断した場合、低圧燃料ポンプの駆動が開始する(図内T1409)。これに伴い、リターン配管内の圧力は上昇するが、図内では、リターン配管内圧力センサが検出した値を1403の破線とし、予め設定されたまたは、所定の計算により算出されたリターン配管燃料リーク診断値は1401として著している。リターン配管燃料リーク診断値から、一定の差または比率をリターン配管内圧力センサが検出した値が示した場合、リターン配管内の燃料リークが発生したと判断することとなる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、筒内直噴式内燃機関に用いられる燃料供給装置の診断に関する。
内燃機関へ燃料を供給することを目的とする燃料供給装置に関する診断制御については、多くの公知例が存在する。例えば、特許文献1のような、筒内へ直接燃料を噴射することを特徴とした筒内直噴式内燃機関では、燃料を蓄圧し、燃料噴射弁へ供給する高圧燃料ポンプから燃料を筒内へ噴射する燃料噴射弁までを連通する高圧燃料配管の圧力を任意の圧力にできるように制御されている。燃圧を上昇させる場合は、高圧燃料ポンプの吐出量を多くすれば良く、逆に低下させる場合は、高圧燃料配管の外側へ燃料をリリーフすれば良い。高圧配管の外へ燃料をリリーフするため、高圧燃料配管上に燃料リリーフ弁を設けた筒内直噴式内燃機関が存在する。また、高圧燃料配管内からリリーフされた燃料は、高圧燃料ポンプより上流側(言い換えると低圧燃料配管側)へ戻すようになっている。
一方で、特許文献2によると、低圧燃料ポンプの駆動を停止し、リターン配管上に設けられた逆止弁を閉弁し、リターン配管の得られた圧力経過に基づき、圧力勾配を求め、リターン配管の燃料リーク診断を行う技術が挙げられている。しかし、筒内直噴式内燃機関の場合、このように、昇圧された噴射弁上流の燃料をリターン配管へリリーフして閉空間を作り、リターン配管の圧力経過を測定する診断方法を用いると、噴射弁上流、すなわち高圧燃料配管の圧力が非常に高いために、リターン配管内の圧力変動などの影響により、正確な診断ができない課題が残る。
つまり、これらの文献には筒内直噴式内燃機関の高圧ポンプ下流から低圧側へのリターン配管における圧力挙動に関しては考慮されておらず、適切な診断ができない。
特許3460319号公報 特許3856827号公報
リターン配管が備わる筒内直噴式内燃機関では、高圧燃料配管からリターン配管内へ燃料がリリーフされた直後に圧力が高騰することから、燃料リークの可能性が他の燃料配管に比べて高くなってしまう。そのため、リターン配管の燃料リーク診断を適切に行う必要がある。
上記課題を解決する本発明は、高圧燃料配管に設けられ、前記高圧燃料配管内の圧力を開放する燃料リリーフ弁と、前記高圧燃料配管へ燃料を昇圧して供給する高圧燃料ポンプと、前記燃料リリーフ弁と高圧燃料ポンプ上流部とを連通するリターン配管と、を有する筒内直噴式内燃機関用の燃料供給装置であって、
前記リターン配管内部の圧力を計測するリターン配管内圧力検出手段と、前記リターン配管の診断の可否を判断するリターン配管燃料リーク診断起動手段と、を有し、前記リターン配管燃料リーク診断起動手段が前記リターン配管の診断を行うと判断したとき、前記リターン配管内圧力検出手段によって検出された値に基づいて前記リターン配管内で燃料リークが発生しているか否かを診断する燃料供給装置を提供する。
本発明により、燃料漏れなどが懸念される高圧燃料配管から燃料をリリーフするためのリターン配管の診断を行い、リターン配管の異常を検知することできる。
本発明における一例を示した構成図。 本発明における一例を示した構成図。 本発明における一例を示した構成図。 診断用電動ポンプが有効となる燃料供給装置の構成図。 本発明における診断用電動ポンプを用いた一例を示した構成図。 本発明のコントロールユニット構成図。 本発明の診断のフローチャート。 リターン配管燃料リーク診断起動手段のフローチャート。 タイマを用いた診断のフローチャート。 リターン配管を閉空間とした診断のフローチャート。 リターン配管内圧力調整手段のフローチャート。 リターン配管燃料リーク判断手段のフローチャート。 タイマを用いた一例を示したフローチャート。 リターン配管の燃料リーク診断を示した例1。 リターン配管の燃料リーク診断を示した例2。 リターン配管の燃料リーク診断を示した例3。 リターン配管の燃料リーク診断を示した例4。
筒内直噴式内燃機関の基本的な構成図が図1である。尚、説明では主に4つの燃焼室から形成される所謂、4気筒の内燃機関を示しているが、気筒数が異なる内燃機関においても、本発明の課題及び本発明により得ることができる効果は変わらない。
内燃機関本体(102)には、第1から第4気筒までの4つの燃焼室(103a〜103d)が存在し、各燃焼室内(103a〜103d・筒内とも言う。)へ直接燃料を噴射することができる第1から第4気筒それぞれに備わる燃料噴射弁(110a〜110d)と、この燃料噴射弁(110a〜110d)に燃料を供給する目的の高圧燃料ポンプ(108)が備わる。燃料(105)の流れを説明すると、燃料タンク(104)内に貯蔵される燃料(105)が低圧燃料ポンプ(106)で汲み上げられ、低圧燃料配管(107)を通り、高圧燃料ポンプ(108)へ供給される。一般的に、低圧燃料ポンプ近傍には、低圧燃料配管(107)の圧力が一定(例えば0.3MPa)となる様に過剰な燃料(105)を燃料タンク(104)へ戻すレギュレータ(図示せず)が備わっている。高圧燃料ポンプ(108)は、燃料タンク(104)から供給された燃料(105)を蓄圧し、燃料噴射弁(110a〜110d)へ高圧力(例えば5MPa)となった燃料(105)を供給することを目的としている。蓄圧された燃料(105)は、高圧燃料ポンプ(108)と燃料噴射弁(110a〜110d)を連通する高圧燃料配管(109)を経由し、燃料噴射弁(110a〜110d)から、各燃焼室(103a〜103d)内へ噴射される。一般的に高圧燃料配管(109)上には、高圧燃料配管(109)内の圧力を計測する高圧燃料配管圧センサ(111)が備わる。高圧燃料配管(109)内の圧力は、内燃機関(102)の運転状態などに応じて、適した所定の圧力になることが望ましく、高圧燃料配管圧センサ(111)が検出した値と、目標となる高圧燃料配管圧力値との間で所謂、フィードバック制御が行われる場合もある。また、高圧燃料配管(109)の圧力が高い状態から低い状態とする要求をコントロールユニット(図6・601)が、行った場合、高圧燃料配管(109)上に備わる燃料リリーフ弁(112)から高圧燃料配管(109)外へリリーフできる様になっており、リリーフされた燃料(105)は、リターン配管(113)を通り、高圧燃料ポンプ(108)より上流側へ戻される(図1では、低圧燃料配管(107)上へ戻されている(116))。
内燃機関本体(102)が運転中には、所定の間隔で、各燃焼室(103a〜103d)内において燃焼をするため、この燃焼による振動が発生する。よって、内燃機関本体(102)に備わるリターン配管(113)もこの振動による負担が掛かることから、リターン配管の一部(図内では114)は、樹脂やゴムなどにより形成され、振動による負担を低減している。また、図1は、大きく分けると、内燃機関本体側(図内101の破線内)と車両側(図内101の破線外)に分けることができ、低圧燃料配管(107)やリターン配管(113)などは、内燃機関本体側(101)と車両側の繋ぎ目の部分に対し、必要に応じて、114のような樹脂またはゴムなどの材質により構成し、振動による負担を低減している。
このように、樹脂などの材料を用いてリターン配管を構成している場合には、高圧燃料配管からリターン配管内へ燃料がリリーフされた直後に、圧力が高騰することから、燃料リークの可能性が他の燃料配管に比べて高くなってしまう問題が生じる。以降、本発明の実施例において、上記問題を考慮した、リターン配管の燃料リーク診断の態様について説明する。
本発明では、リターン配管(113)内の圧力検出手段として、リターン配管内圧力センサ(115)を少なくとも一つ以上備え、コントロールユニット(図6・601)内にリターン配管(113)の燃料リーク診断を行うか否かを判断するリターン配管燃料リーク診断起動手段と、リターン配管内圧力センサ(115)が検出した値とコントロールユニット(図6・601)内で、所定の操作により算出されたリターン配管燃料リーク判断値とを比較し、リターン配管(113)内で燃料リークが発生しているかを診断するリターン配管燃料リーク判断手段を備える。尚、リターン配管燃料リーク判断値とは、燃料リークが発生しているか否かの基準となる閾値であり、予めコントロールユニット(図6・601)内に保存しておいても良いし、所定の手順から算出された値でも良い。
また、本発明の別の態様である制御装置の構成について、図2の一例を用いて説明を行う。図2の基本的な構成は図1と同じであるが、リターン配管(213)の戻し先近傍(216)に電気的な信号に応じて、弁の開閉が行える遮断弁(217)を備える。これにより、リターン配管(213)内を任意のタイミングで、閉空間とすることができる。この遮断弁(217)の制御を行う遮断弁制御装置は、コントロールユニット(図6・601)内に備わっており、所定の手順によって、遮断弁(217)の開閉を行うことができる。
また、ある態様の制御装置は、図3の様に構成される。図3は図2と基本的には同じ構成となるが、リターン配管(313)上には、リターン配管(313)内の圧力を検出することができるリターン配管内圧力センサ(315)の近傍にリターン配管(313)内の温度を検出することができるリターン配管内温度センサ(318)か、低圧燃料ポンプ(306)の駆動電流や駆動電圧などを検出することができる吐出量把握手段(319)の少なくとも、どちらか一方を備える。配管内温度センサを備えることによって、リターン配管内圧力センサ(314)が検出した値を基に、温度補正を行うことができる。また、吐出量把握手段によれば、低圧燃料ポンプ(306)の駆動電流や駆動電圧などから、低圧燃料ポンプの吐出量を算出し、この吐出量に基づき、リターン配管燃料リーク判断値を算出することもできる。つまり、図2で説明した制御装置に用いることで、リターン配管(313)内の圧力の検出値や、リターン配管燃料リーク判断値の精度を向上させることができる。
次に、リターン配管内圧力調整手段について説明する。リターン配管の構成が異なる場合に異なる手段が存在するため、それぞれの使い分けを詳しく説明する。
リターン配管内圧力調整手段の一例について、図1と図2を用いて構成を説明することができる。ここでは、リターン配管(図1・113)の戻し先が低圧燃料配管(図1・107)上に設けられている(図1・116)。図1または図2の構成の場合、リターン配管(図1・113)内の圧力を所定の圧力にすることができる手段として、低圧燃料ポンプ(図1・106)が該当し、低圧燃料ポンプ(図1・106)を駆動することで、リターン配管内の圧力を所定の圧力にすることができる。よって、コントロールユニット(図6・601)内に備わるリターン配管(113)の燃料リーク診断を行うか否かを判断するリターン配管燃料リーク診断起動手段がリターン配管(図1・113)の診断を行うと判断し、更に低圧燃料ポンプ(図1・106)の駆動が必要と判断した場合に低圧燃料ポンプ(図1・106)駆動を行う。但し、先述のとおり、低圧燃料ポンプ(106)近傍には、低圧燃料配管(107)の圧力が一定となる様に過剰な燃料(105)を燃料タンク(104)へ戻すレギュレータ(図示せず)が備わっているため、このレギュレータによって決定される圧力までしか、リターン配管(113)内の圧力を上げることができない。
また、図2の構成では、リターン配管(213)の戻し先(216)近傍に、電気的な信号に応じて、弁の開閉が行える遮断弁(217)を備えるため、内燃機関本体(202)が通常の運転を行う最中(更に具体的には低圧燃料ポンプ(208)が駆動中)は、遮断弁(217)を開弁し、リターン配管(213)内の圧力をレギュレータ(図示せず)によって決定される圧力にすることができ、その後、遮断弁(217)を閉弁してリターン配管内を閉空間とすることで、リターン配管(213)内の圧力を保持することができる。
リターン配管内圧力調整手段の他の一例について、図4と図5を用いて説明を行う。図1または図2では、リターン配管(それぞれ、図1では113・図2では213)の戻し先は、低圧燃料配管上に設けられているが(図1では116・図2では216)、本一例の制御装置では、図4のような構成の場合に有効となる。図4中では、リターン配管(413)は、燃料タンク(404)へ戻される構成である。その他の構成については、基本的に図1または図2と変わらない。この場合、低圧燃料ポンプ(406)からリターン配管(413)に供給される燃料(405)がないため、通常は、燃料タンク(404)内と同じ圧力になる。これでは、低圧燃料ポンプ(406)により、リターン配管(413)内の圧力を所定の圧力にすることができないため、図5に示す構成図のようにする。図5では、リターン配管(513)の戻り先に遮断弁(517)を備え、更にリターン配管(513)上に電動式の診断用ポンプ(516)を備えることを特徴とする。尚、図5の構成以外として、電動式の診断用ポンプ(516)とリターン配管(513)を連通する経路を並列に2つ設け、一方の経路にはオリフィスを設け(以下、オリフィス経路)、もう一方の経路にはリターン配管(513)と診断用ポンプ(516)とを遮断することができるポンプ遮断弁を備えた構成としても良い。これにより、遮断弁(517)を閉じ、リターン配管(513)内を閉空間とした上で、診断用ポンプ(516)によって、リターン配管(513)内を所定の圧力になるようにすることで、リターン配管(513)内の圧力を所定の圧力にすることが可能となる。また、本一例では、図4または図5の燃料供給装置に有効であると上記に記載したが、図4または図5の構成以外においても有効であり、図1から図3の様な燃料供給装置の構成における制御装置に用いても良い。また、診断用ポンプは蒸発燃料(エバポ)診断用のポンプと兼用してもよい。
上記の例のようにリターン配管内圧力調整手段を設けることによって、リターン配管内の圧力を昇圧させたい場合に、高圧力状態の燃料をリリーフすることなくリターン配管内の圧力を昇圧することが可能となる。したがって、高圧燃料リリーフ時のリターン配管内圧力変動の影響を抑えることができる。また、昇圧してリターン配管を閉空間とする場合に、リターン配管の破損や燃料リークを発生させることなくリターン配管内の圧力を診断に適した所定の圧力に調整することができる。
次に、本発明の制御装置に関するコントロールユニットついて、本発明の基本的な構成図である図1と、コントロールユニットの説明図である図6を用いて説明する。図6は、コントロールユニット本体(601)及びI/O環境を示した一例である。主要部はCPU(603),EP−ROM(602),RAM(604)とA/D変換器を含むI/O LSI(605)等から構成される。内燃機関本体(図1・102)のクランクシャフト(図示せず)の位置を検出するクランクセンサ(606)とカムシャフト(図示せず)の位置を検出するカムセンサ(607)により、内燃機関本体(図1・102)の運転回転数を算出する。また、カムセンサ(607)の出力信号に基づき、高圧燃料ポンプ(610)内に備わる電磁弁の開閉タイミングを制御することで高圧燃料ポンプ(610)の吐出量の調整を行う。更に高圧燃料配管内圧センサ(608)により、高圧燃料配管(図1・109)内の圧力を検出することでき、内燃機関本体(図1・102)の運転状態に基づき設定される目標となる高圧燃料配管内の圧力(以下、目標燃圧)と高圧燃料配管内圧センサ(608)との間で、所謂フィードバック制御が行う場合もある。低圧燃料ポンプ(611)についても、吐出量をコントロールユニット(601)から出力される駆動信号を所定のタイミングでON又はOFFすることにより制御(所謂、PWM制御)することもでき、必要な吐出量を確保しながら、無駄な消費電流を低減することもできる。
高圧燃料配管(図1・109)から燃料をリリーフする燃料リリーフ弁(111)が、電気信号により弁の開閉が可能となる電制リリーフ弁の場合、コントロールユニット(601)より、任意のタイミングで燃料リリーフ弁(612)の開閉弁を行う。燃料リリーフ弁(612)からリリーフされた燃料はリターン配管(図1・113)内を通り、高圧燃料ポンプ(108)より上流部(図1・116または図4では燃料タンク(404))へ戻るが、このリターン配管(図1・113)内の圧力を検出することができるリターン配管内圧力センサ(609)を少なくとも1つ以上備える。これは、図1の構成では、115が該当する。また、別の態様では、リターン配管を任意のタイミングで閉空間にすることができる。具体的には、リターン配管の戻り先に遮断弁(613)を備え、コントロールユニット(601)は、所定の条件が成立した場合、この遮断弁の開弁または閉弁を行う。その他に、コントロールユニット(601)では、リターン配管(113)の燃料リーク診断を行うか否かを判断するリターン配管燃料リーク診断起動手段(図示せず)とリターン配管燃料リーク判断手段(図示せず)を備えており、リターン配管燃料リーク診断起動手段(図示せず)がリターン配管(113)の燃料リークを行うと判断した場合に、所定の操作により算出されたリターン配管燃料リーク判断値と、リターン配管内圧力センサ(609)が検出した値に基づき、リターン配管燃料リーク判断手段によってリターン配管内の燃料リークが判断される。勿論、このリターン配管燃料リーク判断手段(図示せず)はコントロールユニット(601)と、別に独立した制御装置であっても構わない。また、リターン配管内の圧力を所定の圧力にする、リターン配管内圧力調整手段(614)についても、コントロールユニット(601)内に備える場合もあるが、リターン配管の戻し先、又は、リターン配管の構成などから、異なる制御形態となる。
本発明における基本的な制御の流れについて図7を用いて説明を行う。まず、リターン配管燃料リーク診断起動手段において、リターン配管の燃料リークに関する診断を行うか否かの判断を実施する(S701)。S701にて、リターン配管内の燃料リーク診断を実行すると判断した場合は、S702へ進み、リターン配管の燃料リーク診断を行う上で、必要となる前準備を示している。詳しくは後述するが、リターン配管内圧力調整手段を備える場合などに、必要となる所定の操作を行う。その後、リターン配管燃料リーク判断手段において、S703のステップを実施する。S703は、リターン配管内圧力センサにて検出した値と、所定の操作により算出されたリターン配管燃料リーク判断値に基づき、リターン配管の燃料リーク判断を実施する訳であるが、これについても詳しくは後述することとする。
次に、リターン配管燃料リーク診断起動手段について、説明を行う。図8が、その制御の一例を示したフローチャートである。リターン配管燃料リーク診断起動手段は、リターン配管内の燃料リーク診断を行うか否かを判断する制御装置であるが、特に誤診断を招く状態を回避する目的を兼ねる。具体的には、燃料リリーフ弁の動作状態に基づき、リターン配管の燃料リーク診断を禁止することが考えられる。まず、S801において、燃料リリーフ弁が開弁したかを確認する。具体的な手段として、例えば燃料リリーフ弁が電気的な信号により、開閉弁を行うことができる所謂、電制リリーフ弁を備える場合では、この電制リリーフ弁の駆動信号から、電制リリーフ弁が開弁又は閉弁であるかを検出すれば良い。電制リリーフ弁が開弁していない場合は、S803へ進み、リターン配管内の燃料リーク診断を開始すると判断する。一方、電制リリーフ弁が一度でも開弁した場合では、S802へ進み、まずはリターン配管内の燃料リーク診断を禁止する(S804)。その後、予め設定されるなどした所定の時間経過を確認し、これが満たされた場合、リターン配管内の燃料リーク診断の開始と判断し(S805)、所定時間の経過がない場合、リターン配管内の燃料リーク診断を禁止と判断する。これは、図1から図3の様な構成の場合、燃料リリーフ弁(図1・112)が開弁し、高圧燃料配管(図1・109)とリターン配管(図1・113)が連通した際に、圧力変動が大きくなることから、正確な診断が行えないことに起因するためである。よって、図8のS804では、一定の時間経過を待ち、圧力変動が診断に影響を与えない状態になってから、診断を開始する(S805)ようにしたものであり、S804は、特に時間経過という条件だけではなく、例えば、リターン配管内の圧力に基づき、圧力変動がリターン配管内の燃料リーク診断に影響を与えないと判断する方法などでも良いと言うことである。
このように、リターン配管燃料リーク診断起動手段によって、誤診断を招く状態を回避することによって、診断に適した所定の圧力状態で燃料リーク診断を行うことが可能となる。また、燃料リリーフ弁が、前記電制リリーフ弁ではなく機械式リリーフ弁を備える制御装置においては、圧力変動がリターン配管内の燃料リーク診断に影響を与えないことを確認する。これは、燃料リリーフ弁の開閉弁の状態を制御信号などにより直接確認することができない場合に、燃料リリーフ弁が開弁されたことを判断することを意味する。例えば、図1の構成の場合、リターン配管内圧力センサの検出した値は、通常、低圧配管(図1・107)と同じ値となる訳だが、燃料リリーフ弁(図1・112)が開弁した場合、高圧燃料配管(図1・109)から、高圧の燃料がリターン配管(図1・113)へ流れ込むため、一時的に圧力が高騰する現象を利用する。また、同様に高圧燃料配管内の圧力が、燃料リリーフ弁のリリーフ作動限界を超える圧力になった場合や、内燃機関の運転条件が、高負荷から低負荷などに変化した場合など、ある一定の運転条件などから高圧燃料配管内の圧力や燃料リリーフ弁の使用状況を予測することは可能である。したがって、基本的には図8と同じ流れである。
また、内燃機関の運転状態などから予測した前記高圧燃料配管内の圧力を予測した値に基づいて、燃料リーク診断の可否を判断することも可能である。
また、蒸発燃料(エバポ)制御装置の燃料リークなどに利用される所謂、自動起動タイマ回路をリターン配管内の燃料リーク診断においても利用することができる。この基本的な制御の流れについて図9の一例を用いて、詳細を説明する。S901では、自動起動タイマ回路の起動の要否を判断する。具体的な一例として、例えば、内燃機関の運転が停止した時点や、内燃機関の運転が停止した後、一定期間が経過した等のタイミングが挙げられる。S901で、自動起動タイマ回路が起動すると判断した場合、コントロールユニットを含む制御装置は、予めコントロールユニット内に設定された休止期間により、制御装置の状態を休止する(S902)。その後、休止期間が経過した場合(S903)、コントロールユニットは、自動的にその機能を起動する(S904)。これにより、内燃機関の状態(温度や燃料圧力など)を含む外部の影響を受けることがない状態で、リターン配管内の燃料リーク診断を行うことができる。また、制御ロジックを簡素化することができる。
次に、図7のS702を詳しく説明する。S702は概述の通り、リターン配管の燃料リーク診断を行う上で、必要となる前準備を行う。具体的には、リターン配管を閉空間にする場合や、リターン配管の圧力を調整する際に該当する作業となる。
まず、リターン配管を閉空間にする場合は、リターン配管内を閉空間にするための遮断弁を備えており、リターン配管内の燃料リーク診断を行う際に、遮断弁の開閉を行う。基本的な制御の流れは、図10に示したフローチャートにように、基本的に開弁されている遮断弁を閉弁するかを判断する(S1001)。例えば、リターン配管燃料リーク診断起動手段がリターン配管内の燃料リーク診断を行うと判断し、更に所定の時間が経過した場合、リターン配管内の圧力が所定の値となった場合などが挙げられる。S1001で、遮断弁を閉弁すると判断した場合は、S1002にて遮断弁を閉弁し、その後、S1003の遮断弁を開弁する条件が満たされるまで、遮断弁は閉弁を継続する。S1003で遮断弁を開弁すると判断した場合、S1004にて、遮断弁を開弁する。尚、S1003の遮断弁を開弁する条件については、診断の手法により異なるため、具体的な診断方法を別途、後に記載する。
また、リターン配管内の圧力を所定の圧力にすることができるリターン配管内圧力調整手段を備えている場合の一例として、図11にフローチャートを示す。図11内のS1101では、リターン配管内の圧力を所定の圧力にするため、低圧燃料ポンプ(電動式の診断用ポンプ)を駆動するかを判断する。これは、リターン配管の燃料リーク診断を行う際に、診断条件を毎回同じ状態にすることで、燃料リークの診断精度を確保することを目的としている。よって、特にリターン配管内の圧力を所定の圧力にする必要がない(既に所定の圧力に達している)場合は、この作業は行わない。その後、S1102で低圧燃料ポンプ(電動式の診断用ポンプ)を駆動し、S1103において、所定の時間またはリターン配管内の圧力が所定の圧力に達するまでなど、低圧燃料ポンプ(電動式の診断用ポンプ)の駆動を停止する条件が満たされているかを判断し、S1103の条件が満たされた場合、S1104にて低圧燃料ポンプ(電動式の診断用ポンプ)の駆動を停止する。
図12は、リターン配管燃料リーク判断手段における一例を示したフローチャートであり、図7内S704の詳細を示したものである。まず、S1201にて、コントロールユニットにより、所定の手順から算出されたリターン配管燃料リーク診断値とリターン配管内圧力センサが検出した値(1203)の差または比率などを判断値として保存する。S1202では、S1201で求めた判断値が予め設定された値または、所定の計算により求められた値などに比べ所定値以上の場合、リターン配管内に燃料リークが発生していると判断し(S1203)、所定値より低い場合は、リターン配管内に燃料リークは発生していないと判断する(S1204)。
次にタイマを用いた制御装置について、説明を行う。図13は、タイマを用いた一例を示したフローチャートである。まず、S1301にて、リターン配管内圧力調整手段を用いてリターン配管内の圧力が診断に適した所定の圧力になるようにする。具体的には先に述べた、リターン配管を閉空間にする手段、リターン配管内圧力調整手段などによって実現する。S1302にて、リターン配管内圧力調整手段が作動と同時にコントロールユニット内でタイマがカウントを開始する。その後、S1303にてリターン配管内圧力調整手段の停止判断を行うが、具体的な方法として、リターン配管内の圧力が所定の圧力になった場合や、リターン配管内圧力調整手段を駆動する時間の上限値を超えた場合などが挙げられる。その後、S1304にて、リターン配管内の燃料リークが発生しているか否かを判断するが、この場合、リターン配管燃料リーク判断値はタイマの値に基づく値が予め設定されており、このリターン配管燃料リーク判断値とタイマ値に基づき、所定値以上の差または比率が発生したかを判断する。その後、S1304にて、所定値より大きい差または比率が発生した場合にはS1305に進み、リターン配管内に燃料リークが発生していると判断し、所定値より以内の差または比率の場合は、S1306にてリターン配管内に燃料リークは発生していないと判断する。
上記の基本的な制御の流れから、具体的な診断方法の例について説明を行う。
図14は、リターン配管内圧力調整手段を有する燃料供給装置のリターン配管内の燃料リーク診断を行ったタイミングチャートの一例である。まず、図内の下部の太い実線は、リターン配管内の圧力を所定圧にすることができるリターン配管内圧力調整手段の駆動信号(1402)である。ここでは低圧燃料ポンプを例に説明を行う。低圧燃料ポンプを駆動するにあたり、まず、リターン配管燃料リーク診断起動手段がリターン配管内の燃料リーク診断を行うと判断し、且つ、リターン配管内圧力調整手段の駆動が必要であると判断した場合、低圧燃料ポンプの駆動が開始する(図内T1409)。これに伴い、リターン配管内の圧力は上昇するが、図内では、リターン配管内圧力センサが検出した値を1403の破線とし、予め設定されたまたは、所定の計算により算出されたリターン配管燃料リーク診断値は1401として著している。リターン配管燃料リーク診断値(1401)は、言い換えると、本来のあるべきリターン配管内の圧力の経過状態、つまり正常時のリターン配管内圧力の経過状態であり、リターン配管燃料リーク診断値から、一定の差または比率をリターン配管内圧力センサが検出した値が示した場合、リターン配管内の燃料リークが発生したと判断することとなる。更に詳しくは以下に示す。
図内では、T1410時点でリターン配管燃料リーク診断値(1401)は、診断を開始する前の圧力(1405)から所定圧(1404)に達したことを示す。つまり本来、低圧燃料ポンプが駆動を始めてから1406が示す時間経過の後に、所定圧(1404)に達することを意味する。一方、リターン配管内圧力センサで検出した値(1403)は、1406が示す時間が経過した時点で、所定圧(1404)に届いてない。この事象から、リターン配管内において燃料リークが発生している可能性がある訳だが、これだけでは低圧燃料ポンプの吐出量が不足している場合もあるため、リターン配管内の燃料リークが発生したと判断は行わないことで診断の制度を向上できる。さらにその後、所定の期間(図内ではT1411)まで低圧燃料ポンプは駆動し、リターン配管燃料リーク診断値(1401)は、所定圧(1404)を保持することを示す。一方、リターン配管内圧力センサで検出した値(1403)についても、リターン配管燃料リーク診断値(1401)から遅れて、所定圧(1404)に達し、所定圧(1404)の近傍を保持する。その後、T1412からリターン配管燃料リーク診断値(1401)は低下を示す。これは、低圧燃料ポンプから燃料の吐出が停止しため、低圧燃料ポンプまたは低圧燃料配管内の圧力を一定に保つレギュレータなどから、燃料が燃料タンクへ抜けるためである。一方、リターン配管内圧力センサで検出した値(1403)は、T1412より先に圧力が低下を始める。この場合、リターン配管内で燃料リークが発生したと判断するが、この図の場合は、所定の時間が経過した時点(T1413)で、リターン配管燃料リーク診断値(1401)とリターン配管内圧力センサで検出した値(1403)の差または比率などが(図内では、1408の差または比率)所定値以上である場合、リターン配管内の燃料リークが発生していると判断を行う。
尚、ここに記載した事象以外として、低圧燃料ポンプの故障や燃料リークに関する単独の診断が可能である診断装置を備えた制御装置の場合、タイマを用いて、T1406またはT1407の時間経過に対し、リターン配管内圧力センサで検出した値(1403)が所定圧(1404)に達する時間が所定時間より長い場合、又は、所定圧(1404)を保持することができる時間が所定時間以上短い場合などを検出することで、リターン配管内の燃料リークが発生していると判断しても良い。
図15は、さらにリターン配管内を閉空間にすることができる遮断弁を備えたリターン配管燃料リーク判断手段を用いた診断の一例を示したタイミングチャートである。図内1507は、リターン配管内圧力調整手段の駆動状態を著したもので、ここでは、具体的な手段として低圧燃料ポンプの駆動信号に置き換え説明する。また1506はリターン配管内を閉空間にすることができる遮断弁の駆動状態を示したものである。まず、リターン配管燃料リーク診断起動手段がリターン配管内の燃料リーク診断を行うと判断し、且つ、リターン配管内圧力調整手段の駆動が必要であると判断した場合、低圧燃料ポンプの駆動を行う(T1508)。これに伴い、リターン配管内の圧力は上昇するが、図内では、リターン配管内圧力センサが検出した値を1503の破線とし、予め設定されたまたは、所定の計算により算出されたリターン配管燃料リーク診断値は1501とする。リターン配管燃料リーク診断値(1501)は、言い換えると、本来のあるべきリターン配管内の圧力の経過状態、つまり正常時のリターン配管内圧力の経過状態であり、リターン配管燃料リーク診断値から、一定の差または比率をリターン配管内圧力センサが検出した値が示した場合や所定圧力になるまでの経過時間などによって、リターン配管内の燃料リークが発生したと判断することとなる。更に詳しくは以下に示す。T1508からT1509の期間において低圧燃料ポンプが駆動され、これに伴いリターン配管燃料リーク診断値(1501)とも時間経過とリターン配管内圧力センサが検出した値(1503)が上昇する。T1509で、低圧燃料ポンプの駆動が停止された際、遮断弁を閉じることで、以後T1510までリターン配管内を閉空間にする。これにより、リターン配管燃料リーク診断値(1501)は、遮断弁が閉弁する間、所定圧を保持することになる。一方、リターン配管内に燃料リークがある場合、1503は図の様に降下傾向を示すため、1511の斜線部が燃料リークの量を示すことになる。このため、リターン配管燃料リーク判断手段は、所定のタイミング(図内ではT1511)において、リターン配管燃料リーク診断値(1501)とリターン配管内圧力センサが検出した値(1503)の差または比率が、所定値以上の場合に、リターン配管が燃料リークしていると診断する。これは、先述の図7の構成に比べてリターン配管が閉空間となっているため、本来圧力の低下が起こらないはずである。したがって、圧力検出値の低下がある場合は燃料リークと容易に診断できるので、燃料リーク診断を更に精度良く診断することが可能になる。
図16は、リターン配管を閉空間にすることができる遮断弁と、リターン配管内の温度を検出することができるリターン配管内温度センサを備えた制御装置における診断の一例を示したタイミングチャートである。1601は、リターン配管内の温度を検出する温度センサの値である。図中段は、リターン配管燃料リーク診断値(1602)とリターン配管内圧力センサが検出した値(1603)であり、一番下は、リターン配管を閉空間することができる遮断弁の駆動信号である(1605)。例えば、T1606で内燃機関が停止した場合、所定時間が経過した時点で(T1607)、遮断弁を閉じる。その後、内燃機関の運転中に発生した熱(余熱)により、内燃機関の周辺温度が上昇するため、リターン配管内温度センサが検出する温度(1601)は、徐々に上昇する。リターン配管燃料リーク診断値は、リターン配管内の温度に基づいた圧力を示す(1602)。これは、予めコントロールユニット(図6・601)に設定した値でも良いし、リターン配管内の温度や、内燃機関の停止前の状態などから所定の計算により求められても良い。通常であれば、このリターン配管燃料リーク診断値(1602)に沿った形で温度上昇をするが、燃料リークが発生した場合、図内1603の様に圧力が低い状態を示す。つまり、図内における1609の斜線部が燃料リークによって、圧力が不足していることになる。よって、リターン配管燃料リーク判断手段により、所定のタイミング(図内ではT1608の時点)でリターン配管内の燃料リーク診断を行い、リターン配管燃料リーク診断値(1602)とリターン配管内圧力センサが検出した値(1603)の差または比率が、所定値以上の場合に、リターン配管が燃料リークしていると診断する。ここで、リターン配管内リーク診断値(1602)上に所望の圧力(1610)を予め設定しておき、この圧力になるまで要する時間(1611)をリターン配管燃料リーク診断値とした上で、リターン配管内センサが検出した値(1603)が所定の圧力(1610)になるまで要した時間と比較した上、一定の開きがある場合はリターン配管内の燃料リークが発生していると診断してもよい。
図17は、電動式の診断用ポンプを用いた診断の一例を示したタイミングチャートである。構成に関しては、図5を用いた説明で既に行っているが、リターン配管の戻し先が、低圧燃料ポンプより上流側になっているため、低圧燃料ポンプを用いた診断形態を行うことができない。よって、診断用ポンプを個別に設け、これにより、リターン配管内の圧力を所定の圧力になるようにする。尚、この診断ポンプは、リターン配管内の圧力を加圧または減圧する方式と大きく分けて2種類に分類できるが、どちらを用いてもリターン配管内の燃料リーク診断は可能である。しかし、加圧式の場合、リターン配管内の燃料リークが発生した場合に、燃料が配管外に流出する恐れがあるため、減圧式のポンプを用いることがより望ましい。よって、図17では、減圧式ポンプを用いた場合の説明を行う。図内では、リターン配管内圧力センサが検出した値を1702の破線とし、予め設定、または所定の計算により算出されたリターン配管燃料リーク診断値は1701とする。リターン配管燃料リーク診断値(1701)は、言い換えると、本来のあるべきリターン配管内の圧力の経過状態、つまり正常時のリターン配管内圧力の経過状態であり、リターン配管燃料リーク診断値(1701)から、一定の差をリターン配管内圧力センサが検出した値(1702)が示した場合や所定圧力になるまでの経過時間などによって、リターン配管内の燃料リークが発生したと判断することとなる。1703は、圧力調整前の状態を示し、具体的には燃料タンク内圧を示す。また、1704はリターン配管を閉空間にすることができる遮断弁(図5内517)の駆動状態を指し、1705は、診断用ポンプの駆動状態を指す。リターン配管の燃料リーク診断を行う許可が出た後、遮断弁を閉じ、診断用ポンプを駆動する(T1708)。これにより、リターン配管内の圧力は降下し始める。所定の時間が経過(T1709)すると、リターン配管燃料リーク診断値は所定の圧力まで低下し、その後一定の圧力を指す。リターン配管内に燃料リークが発生した場合、図の様にリターン配管内圧力センサが検出した値(1702)は所定の圧力になるまでの経過時間が遅くなる場合や所定の圧力に達しない場合がある。ここで、例えばタイマを用いる診断では、リターン配管燃料リーク診断値(1701)が所定の圧力になる時点(T1709)から、リターン配管内圧力センサが検出した値(1702)が一定の圧力を示すまでの期間(1707)の時間を検出し、所定時間以上の経過あった場合に、リターン配管内の燃料リークが発生していると判断する。これまでの経緯から、問題ない場合は、T1711により診断用ポンプが停止される。これにより、リターン配管内に燃料リークが発生した場合、図の様にリターン配管内圧力センサが検出した値(1702)は徐々に上昇を始める。そして、所定のタイミングにより(図内T1712)、リターン配管燃料リーク診断値(1701)とリターン配管内圧力センサが検出した値(1702)差を検出し、所定量以上の差または比率が発生した場合、リターン配管内で燃料リークが発生していると診断する。その後、遮断弁を開弁する条件が成立すると(T1713)、遮断弁を開弁し、診断を終了する。
同様に、加圧式の診断用ポンプを用いた場合も、加圧して上昇したリターン配管内の圧力を上昇させた後、リターン配管燃料リーク判断値と圧力センサの検出値とを比べることで、リターン配管の燃料リークを診断することができる。
尚、図5の説明において、診断用のポンプ(516)とリターン配管(513)を連通する経路を2つ接続し、一方の経路にはオリフィスを設け(以下、オリフィス経路)、もう一方の経路にはリターン配管(513)と診断用ポンプ(516)とを遮断することができるポンプ遮断弁を備え、リターン配管(513)の燃料リーク診断を行う前に、ポンプ遮断弁にてリターン配管(513)と診断ポンプ(516)を遮断した上で、診断用ポンプ(516)を駆動し、オリフィス経路経由で、リターン配管内の圧力を検出し、これを基準圧力とした上で、ポンプ遮断弁を開弁後、リターン配管内の圧力を検出し、双方の差からリターン配管の燃料リークを診断する方法を用いた場合、リターン配管内の診断を行う前に基準圧力の検出を行う(1714)。この場合、基準圧力の検出中は、ポンプ遮断弁を閉弁する。基準圧力は、圧力が一定となった際の値を用い、これをリターン配管燃料リーク診断値(1701)と置き換え、診断を行う。その他の基本的な流れについては、上記と同様であるため、省略する。
101 内燃機関本体
102 内燃機関
103a 第1気筒燃焼室
103b 第2気筒燃焼室
103c 第3気筒燃焼室
103d 第4気筒燃焼室
104 燃料タンク
105 燃料
106 低圧燃料ポンプ
107 低圧燃料配管
108 高圧燃料ポンプ
109 高圧燃料配管
110a 第1気筒用燃料噴射弁
110b 第2気筒用燃料噴射弁
110c 第3気筒用燃料噴射弁
110d 第4気筒用燃料噴射弁
111 高圧燃料配管圧センサ
112 燃料リリーフ弁
113 リターン配管
114 樹脂製リターン配管
115 リターン配管内圧力センサ
116 リターン配管戻し先

Claims (18)

  1. 高圧燃料配管に設けられ、前記高圧燃料配管内の圧力を開放する燃料リリーフ弁と、前記高圧燃料配管へ燃料を昇圧して供給する高圧燃料ポンプと、前記燃料リリーフ弁と高圧燃料ポンプ上流部とを連通するリターン配管と、を有する筒内直噴式内燃機関用の燃料供給装置であって、
    前記リターン配管内部の圧力を計測するリターン配管内圧力検出手段と、前記リターン配管の診断の可否を判断するリターン配管燃料リーク診断起動手段と、を有し、前記リターン配管燃料リーク診断起動手段が前記リターン配管の診断を行うと判断したとき、前記リターン配管内圧力検出手段によって検出された値に基づいて前記リターン配管内で燃料リークが発生しているか否かを診断する燃料供給装置。
  2. 高圧燃料配管に設けられ、前記高圧燃料配管内の圧力を開放する燃料リリーフ弁と、前記高圧燃料配管へ燃料を昇圧して供給する高圧燃料ポンプと、前記燃料リリーフ弁と高圧燃料ポンプ上流部とを連通するリターン配管と、を有する筒内直噴式内燃機関用の燃料供給装置であって、
    前記リターン配管内部の圧力を計測するリターン配管内圧力検出手段と、前記リターン配管内の圧力を所定の圧力に調整するリターン配管内圧力調整手段と、を有し、前記リターン配管内の圧力が所定の圧力となったとき、前記リターン配管内圧力検出手段によって検出された値に基づいて前記リターン配管内で燃料リークが発生しているか否かを診断する燃料供給装置。
  3. 請求項1または2いずれか一項に記載の燃料供給装置において、正常時のリターン配管内圧力の経過状態と、前記リターン配管内圧力検出手段によって検出された値とに基づき、前記診断を行う燃料供給装置。
  4. 請求項1から3いずれか一項に記載の燃料供給装置において、前記リターン配管を閉空間にするための遮断弁と、前記遮断弁を任意のタイミングで開閉することができる遮断弁制御手段とを備える燃料供給装置。
  5. 請求項1から4いずれか一項に記載の燃料供給装置において、前記リターン配管内の温度を計測するリターン配管内温度検出手段を備え、前記リターン配管内の温度に基づき、前記診断を行う燃料供給装置。
  6. 請求項1から5いずれか一項に記載の燃料供給装置において、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプの駆動電流値などから、前記低圧燃料ポンプが吐出した燃料の量を算出することができる低圧燃料ポンプ吐出量把握手段を備え、前記低圧燃料ポンプの吐出量に基づき、前記診断を行う燃料供給装置。
  7. 請求項2に記載の燃料供給装置において、前記リターン配管の戻し先が、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプより下流部且つ前記高圧燃料ポンプより上流部になるように接続され、前記リターン配管内圧力調整手段として、前記低圧燃料ポンプを用いる燃料供給装置。
  8. 請求項2に記載の燃料供給装置において、前記リターン配管内圧力調整手段として、専用の診断用ポンプを用いる燃料供給装置。
  9. 請求項8に記載の燃料供給装置において、前記診断用ポンプとして減圧式のものを用いる燃料供給装置。
  10. 請求項1または3から9いずれか一項に記載の燃料供給装置において、前記リターン配管燃料リーク診断起動手段は、前記燃料リリーフ弁の動作状態に基づき、前記診断を禁止する燃料供給装置。
  11. 請求項1または3から10いずれか一項に記載の燃料供給装置において、
    前記リターン配管燃料リーク診断起動手段は、前記リターン配管内圧力検出手段の検出した値、または前記高圧燃料配管上に備わる高圧燃料配管圧センサが検出した値、または内燃機関の運転状態などから予測した前記高圧燃料配管内の圧力値のうち少なくともいずれか一つに基づき、前記診断を禁止することを特徴とした筒内直噴式内燃機関の制御装置。
  12. 請求項1から11いずれか一項に記載の燃料供給装置において、
    前記燃料供給装置は自動起動タイマ回路を備え、前記自動起動タイマ回路の起動後に、前記診断を開始する燃料供給装置。
  13. 請求項3に記載の燃料供給装置において、
    正常時のリターン配管内圧力の経過状態と、前記リターン配管内圧力検出手段によって検出された値との差が所定量より大きいときに、前記リターン配管内で燃料リークが発生していると判断する燃料供給装置。
  14. 請求項1から13いずれか一項に記載の燃料供給装置において、
    正常時のリターン配管内圧力または前記リターン配管内圧力検出手段の検出した値が所定の値になるまでの経過時間に基づき、前記リターン配管内で燃料リークが発生していると判断する燃料供給装置。
  15. 請求項1から14いずれか一項に記載の燃料供給装置において、
    前記リターン配管内圧力検出手段は、前記リターン配管内に複数設けられた圧力センサである燃料供給装置。
  16. 請求項1に記載の燃料供給装置において、
    前記リターン配管内の圧力を所定の圧力に調整するリターン配管内圧力調整手段を有し、前記リターン配管内の圧力が所定の圧力となったときに、前記診断を行う燃料供給装置。
  17. 高圧燃料配管に設けられ、前記高圧燃料配管内の圧力を開放する燃料リリーフ弁と、前記高圧燃料配管へ燃料を昇圧して供給する高圧燃料ポンプと、前記燃料リリーフ弁と高圧燃料ポンプ上流部とを連通するリターン配管と、を有する筒内直噴式内燃機関用の燃料供給装置であって、
    前記リターン配管内の圧力を調整して所定の圧力となったときに、前記リターン配管内の圧力に基づいて、前記リターン配管内で燃料リークが発生しているか否かを診断する燃料供給装置。
  18. 請求項17に記載の燃料供給装置において、
    前記燃料リリーフ弁の動作状態または前記高圧燃料配管内の圧力のうち、少なくとも一方に基づいて、前記診断を禁止する燃料供給装置。
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