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JP2010014897A - レンズ系及び光学装置 - Google Patents

レンズ系及び光学装置 Download PDF

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JP2010014897A
JP2010014897A JP2008173700A JP2008173700A JP2010014897A JP 2010014897 A JP2010014897 A JP 2010014897A JP 2008173700 A JP2008173700 A JP 2008173700A JP 2008173700 A JP2008173700 A JP 2008173700A JP 2010014897 A JP2010014897 A JP 2010014897A
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Nikon Corp
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Abstract

【課題】諸収差が良好に補正された高い光学性能を持つレンズ系、及びこれを有する光学装置を提供すること。
【解決手段】光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G1と正屈折力の第2レンズ群G2とを有するレンズ系において、第1レンズ群G1は、正屈折力の第11サブレンズ群GS11と負屈折力の第12サブレンズ群GS12とから構成され、第12サブレンズ群GS12は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズを有し、レンズ系は所定の条件を満足する少なくとも1枚の負屈折力のレンズLNを有し、所定の条件を満足するレンズ系。
【選択図】図1

Description

本発明は、一眼レフカメラ用交換レンズや複写用レンズなどに好適なレンズ系と、これを有する光学装置に関する。
従来、一眼レフカメラ用交換レンズや複写用レンズなどに用いられるレンズ系として、所謂ダブルガウス型レンズ系が用いられ、数多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−333790号公報
従来のレンズ系は、コマ収差が大きく、十分に高い光学性能を有しているとは言えなかった。
上記課題を解決するために、本発明は、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群と正屈折力の第2レンズ群とを有するレンズ系において、前記第1レンズ群は、正屈折力のサブレンズ群と負屈折力のサブレンズ群とから構成され、前記負屈折力のサブレンズ群は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズを有し、前記レンズ系は、以下の条件を満足する少なくとも1枚の負屈折力のレンズを有し、以下の条件を満足することを特徴とするレンズ系を提供する。
nNh > 1.820
−0.400 < f/f1 < 0.500
但し、nNhは前記負屈折力のレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率、f1は前記第1レンズ群の焦点距離、fは前記レンズ系全系の焦点距離である。
また、本発明は、前記レンズ系を有することを特徴とする光学装置を提供する。
本発明によれば、諸収差が良好に補正された高い光学性能を持つレンズ系、及びこれを有する光学装置を提供することができる。
以下、本願の一実施形態に係るレンズ系について説明する。
本実施形態に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群と正屈折力の第2レンズ群とを有するレンズ系において、第1レンズ群は、正屈折力のサブレンズ群と負屈折力のサブレンズ群とから構成され、負屈折力のサブレンズ群は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズを有する構成とすることで、所謂対称型のダブルガウス型の屈折力配置を実現し、歪曲収差や倍率色収差を良好に補正すると共に、球面収差と像面湾曲を補正している。
また、本実施形態に係るレンズ系は、レンズ系は、以下の条件式(1)を満足する少なくとも1枚の負屈折力のレンズを有し、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
(1) nNh > 1.820
(2) −0.400 < f/f1 < 0.500
但し、nNhは前記負屈折力のレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率、f1は第1レンズ群の焦点距離、fはレンズ系全系の焦点距離である。
条件式(1)は、レンズ系で発生する球面収差とサジタルコマ収差を良好に補正し、高い光学性能を得るための条件式である。
条件式(1)の下限値を下回った場合、負レンズによってサジタルコマ収差が大きく発生してしまい、高い光学性能を得ることができない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を1.840にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(1)の下限値を1.860にすることが更に好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)を2.800より小さくすることが好ましい。条件式(1)を2.800より小さくすることで、負屈折力のレンズの光学材料の可視光線における透過率を十分に確保でき、レンズ系を構成できる。
条件式(2)は、レンズ系で発生する歪曲収差や倍率色収差を良好に補正し、高い光学性能を得るための条件式である。
条件式(2)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が負に大きくなりすぎる。すると、負の歪曲収差や倍率色収差を補正することが困難となり、高い光学性能を実現できない。
条件式(2)の上限値を上回ると、第1レンズ群で発生する正の歪曲収差を補正することが困難となり、高い光学性能を実現できない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を−0.250にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(2)の下限値を−0.100にすることが更に好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(2)の下限値を0.000にすることが更に好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(2)の下限値を0.100にすることが更に好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の上限値を0.400にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(2)の上限値を0.360にすることが更に好ましい。
また、本実施形態に係るレンズ系は、第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力のサブレンズ群と負屈折力のサブレンズ群とから構成されていることが望ましい。
この構成により、歪曲収差や倍率色収差をより良好に補正することができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、第1レンズ群と第2レンズ群との間に開口絞りを有することが望ましい。
この構成により、歪曲収差や倍率色収差を良好に補正することができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、正屈折力のサブレンズ群は最も物体側に正屈折力のレンズ成分を有し、該レンズ成分は、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値よりも小さいことが望ましい。
この構成により、画面中心に向かう光線を前記レンズ成分でゆるやかに曲げることが可能となる。その結果、前記レンズ成分で発生する収差、特に球面収差の発生を抑えることができ、高い光学性能を実現できる。
なお、本願におけるレンズ成分とは、単レンズと接合レンズとを含む総称である。
また、本実施形態に係るレンズ系は、正屈折力のサブレンズ群は、正屈折力のレンズ成分のみで構成されることが望ましい。
この構成により、レンズ系におけるレンズ構成枚数を削減し、レンズ表面反射によるフレアを軽減することができ、高い光学性能を実現できる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、前記負屈折力のレンズのd線のアッベ数をνdNとするとき、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 12.0 < νdN < 24.0
条件式(3)は、色収差を抑えて高い光学性能を得るための条件式である。
条件式(3)の下限値を下回ると、色の球面収差が過剰補正となり、高い光学性能を得ることができない。条件式(3)の上限値を上回ると、色の球面収差が補正不足となり、高い光学性能を得ることができない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を16.0にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(3)の下限値を18.0にすることが更に好ましい。
また、本実施形態に係るレンズ系は、レンズ系を構成するレンズのうち、最もd線の屈折率の高いレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率をndhとするとき、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4) ndh > 1.910
条件式(4)は、レンズ系で発生する球面収差とサジタルコマ収差を良好に補正し、高い光学性能を得るための条件式である。
条件式(4)の下限値を下回った場合、次の2つの場合が考えられる。即ち、最もd線の屈折率の高いレンズが正レンズの場合と負レンズの場合である。
前者の場合、レンズ系内で発生する負の球面収差が過大となるため、その補正をレンズ系内の負レンズの曲率を大きく(曲率半径を小さく)することで行うが、そのために負レンズによってサジタルコマ収差が大きく発生してしまう。後者の場合、負レンズによってサジタルコマ収差が大きく発生してしまう。従って、いずれの場合においても、高い光学性能を得ることができない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の下限値を1.940にすることが好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)を2.800より小さくすることが好ましい。条件式(4)を2.800より小さくすることで、レンズ系中の最も高い屈折率を持つ光学材料の可視光線における透過率を十分に確保でき、レンズ系を構成できる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、前記負屈折力のレンズはメニスカス形状であることが望ましい。
この構成により、コマ収差の発生を抑えることができ、高い光学性能を得ることができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、前記負屈折力のレンズは第2レンズ群において最も物体側に配置され、該負屈折力のレンズの物体側の面は物体側に凹面を向けた形状であることが望ましい。
この構成により、コマ収差、特にサジタルコマ収差の発生を抑えることができ、高い光学性能を得ることができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、前記負屈折力のレンズは第1レンズ群において最も像側に配置され、該負屈折力のレンズの像側の面は像側に凹面を向けた形状であることが望ましい。
この構成により、コマ収差、特にサジタルコマ収差の発生を抑えることができ、高い光学性能を得ることができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、第2レンズ群は、物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズを有し、該物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズの物体側の面の曲率半径をr2Naとするとき、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5) 0.300 < |r2Na|/f < 0.600
条件式(5)は、サジタルコマ収差を抑え高い光学性能を実現するための条件式である。
条件式(5)の下限値を下回ると、物体側の面が物体側に凹面を向けた負屈折力レンズの物体側の面でサジタルコマ収差が大きく発生し、高い光学性能を実現できない。
条件式(5)の上限値を上回ると、第2レンズ群内で発生する負の球面収差を良好に補正できなくなる。また、レンズ系で無限遠から近距離までの合焦や、本実施形態のレンズ系を適用した投影装置あるいは複写機などで拡大倍率を変更した時の収差変動が過剰に大きくなり、無限遠から近距離まであるいは広い拡大倍率の範囲において、高い光学性能を維持できない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の下限値を0.320にすることが好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の上限値を0.530にすることが好ましい。
また、本実施形態に係るレンズ系は、前記物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズは、第2レンズ群において最も物体側に配置されることが望ましい。
物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズを第2レンズ群の最も物体側に配置することで、該負屈折力のレンズによって発生する歪曲収差や倍率色収差を抑えることができ、高い光学性能を得ることができる。
また、本実施形態に係るレンズ系は、第1レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率半径をr1b、第2レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をr2aとするとき、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
(6) 0.800 < |r2a|/r1b < 1.200
条件式(6)は、サジタルコマ収差を抑え高い光学性能を実現するための条件式である。
条件式(6)の下限値を下回ると、即ち第2レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率が、第1レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率に比べ過度大きく(曲率半径が小さく)なった場合、第2レンズ群の物体側の面でサジタルコマ収差が大きく発生し高い光学性能を実現できない。
条件式(6)の上限値を上回ると、即ち第1レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率が、第2レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率に比べ過度大きく(曲率半径が小さく)なった場合、第1レンズ群の像側の面でサジタルコマ収差が大きく発生し高い光学性能を実現できない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の下限値を0.900にすることが好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の上限値を1.150にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(6)の上限値を1.100にすることが更に好ましい。
また、本実施形態に係るレンズ系は、光軸上におけるレンズ系の最も像側のレンズ面から像面までの距離をBfとするとき、以下の条件式(7)を満足することが望ましい。
(7) 0.600 < Bf/f < 1.000
条件式(7)は、高い光学性能を実現するための条件式である。
条件式(7)の下限値を下回ると、レンズ系の焦点距離に対してバックフォーカスが相対的に短くなりすぎるため、レンズ系の屈折力配置が対称型から大きく離れてしまい、歪曲収差を補正することが困難になるため、高い光学性能を実現できない。
条件式(7)の上限値を上回ると、レンズ系の焦点距離に対してバックフォーカスが相対的に長くなりすぎるため、レンズ系の屈折力配置が対称型から大きく離れてしまい、歪曲収差を補正することが困難になるため、高い光学性能を実現できない。
なお、実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の下限値を0.650にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(7)の下限値を0.700にすることが更に好ましい。また、実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の上限値を0.850にすることが好ましい。また、実施形態の効果を更に確実にするために、条件式(7)の上限値を0.800にすることが更に好ましい。
なお、最も像側のレンズ面から像面までの間に、平行平面板が入っている場合には、Bfは空気換算長である。
また、本実施形態に係るレンズ系は、第1レンズ群と第2レンズ群との光軸上の間隔は常時固定であることが望ましい。
このような構成とすることで、レンズ系で無限遠から近距離までの合焦や、本実施形態のレンズ系を適用した投影装置あるいは複写機などで拡大倍率の変更時に、第1レンズ群と第2レンズ群をメカニカルに一体で動かすことが可能になり、別体で動かす場合に比べ、第1レンズ群と第2レンズ群との相互偏心による偏心コマ収差の発生が抑えられ、無限遠から近距離までに亘って、あるいは倍率可変範囲に亘って、高い光学性能を実現できる。
なお、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。
レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。
レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
(実施例)
以下、本実施形態に係る各実施例について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第1実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた負メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が物体側に凹面を向け像側の面に比べて弱い屈折力を持つ正メニスカス形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、最も像面側に配置され物体側の面が像側の面に比べて強い屈折力を持ち両凸形状の第24レンズL24から構成され、第24レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
以下の表1に第1実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
表中の(面データ)において、物面は物体面、面番号は物体側からのレンズ面の番号、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線(波長587.6nm)における屈折率、νdはd線(波長587.6nm)におけるアッベ数、(絞り)は開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ表している。なお、空気の屈折率nd=1.000000は記載を省略している。また、曲率半径r欄の「∞」は平面を表している。
(各種データ)において、fはレンズ系全体の焦点距離、FNoはFナンバー、ωは半画角(単位:度)、Yは像高、TLは無限遠合焦状態における第111レンズの物体側の面から像面Iまでのレンズ全長をそれぞれ表している。
(可変データ)において、Rは撮影距離で物体から像面Iまでの距離(単位:m)、βは撮影倍率、Bfはバックフォーカスをそれぞれ表している。
(条件式対応値)は、各条件式の対応値をそれぞれ示す。
なお、以下の全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔dその他の長さ等は、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されることなく他の適当な単位を用いることも出来る。さらに、これらの記号の説明は、以降の他の実施例においても同様とし説明を省略する。
(表1)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 61.1028 5.2000 1.834807 42.71
2 421.6037 0.1000
3 26.6848 4.5000 2.003300 28.27
4 42.4965 1.8000
5 55.6668 2.0000 1.808090 22.79
6 18.6474 9.3000
7(絞り) ∞ 7.7000
8 -18.7111 1.8000 1.846660 23.78
9 -64.8673 6.0000 1.788001 47.37
10 -29.0381 0.2000
11 -90.5334 5.5000 1.834807 42.71
12 -33.0755 0.1000
13 114.2530 3.0000 1.772499 49.60
14 -161.9377 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.61
FNo = 1.45
ω = 23.10
Y = 21.60
TL = 85.66

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.64
β 0.0 -1/30
Bf 38.4641 40.1846
なお、第1実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第21レンズL21であり、負メニスカス形状で、第2レンズ群中の最も物体側に配置され、物体側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第121レンズL121である。また、第21レンズL21は、第2NレンズL2Nでもあり、第2レンズ群において最も物体側に配置されている。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.846660
(2) f/f1=0.33461
(3) νdN=23.78
(4) ndh=2.003300
(5) |r2Na|/f=0.36253
(6) |r2a|/r1b=1.00342
(7) Bf/f=0.74525
図2は、第1実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図において、FNOはFナンバー、Aは半画角(単位:度)、NAは開口数、H0は物体高(単位:「mm」)をそれぞれ示す。また、dはd線(波長587.6nm)、gはg線(波長435.8nm)に対する諸収差、記載のないものはd線に対する諸収差をそれぞれ表す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図は、各半画角又は物体高において、実線はd線及びg線に対するメリディオナルコマ収差、原点より左側の破線はd線に対してメリディオナル方向に発生するサジタルコマ収差、原点より右側の破線はd線に対してサジタル方向に発生するサジタルコマ収差を表している。
なお、以降の実施例においても同様の記号を使用し、以降の説明を省略する。
各収差図から、第1実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
図3は、第2実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第2実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた負メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が物体側に凹面を向け像側の面に比べて弱い屈折力を持つ正メニスカス形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、最も像面側に配置され物体側の面が像側の面に比べて強い屈折力を持ち両凸形状の第24レンズL24から構成され、第24レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
以下の表2に第2実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
(表2)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 52.2387 6.0000 1.834807 42.71
2 565.2751 0.1000
3 28.1185 4.4000 2.000690 25.46
4 45.6886 1.5000
5 78.8809 2.0000 1.860740 23.06
6 19.8082 9.3000
7(絞り) ∞ 7.7000
8 -19.2024 1.8000 1.805181 25.42
9 -125.5269 6.0000 1.788001 47.37
10 -29.9331 0.2000
11 -92.9638 5.5000 1.834807 42.71
12 -33.8967 0.1000
13 112.4183 3.3000 1.772499 49.60
14 -161.9377 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.61
FNo = 1.45
ω = 23.07
Y = 21.60
TL = 86.39

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.64
β 0.0 -1/30
Bf 38.4874 40.2076
なお、第2実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第12RレンズL12Rであり、負メニスカス形状で、第1レンズ群中の最も像側に配置され、像側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第121レンズL121である。また、第21レンズL21は、第2NレンズL2Nであり、第2レンズ群において最も物体側に配置されている。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.860740
(2) f/f1=0.29794
(3) νdN=23.06
(4) ndh=2.000690
(5) |r2Na|/f=0.37209
(6) |r2a|/r1b=0.96941
(7) Bf/f=0.74579
図4は、第2実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図から、第2実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
図5は、第3実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第3実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた負メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が物体側に凹面を向け像側の面に比べて弱い屈折力を持つ正メニスカス形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、最も像面側に配置され物体側の面が像側の面に比べて強い屈折力を持ち両凸形状の第24レンズL24から構成され、第24レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
以下の表3に第3実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
(表3)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 61.1431 4.8000 1.882997 40.76
2 389.5756 0.3000
3 26.8932 4.5000 2.000690 25.46
4 44.9000 2.2000
5 57.4287 2.0000 1.922860 20.50
6 19.2263 8.0000
7(絞り) ∞ 7.8000
8 -18.6558 1.8000 1.805181 25.42
9 -114.6796 6.0000 1.788001 47.37
10 -30.1134 0.3000
11 -114.9741 6.0000 1.834807 42.71
12 -34.5098 0.1000
13 126.4714 3.2000 1.804000 46.57
14 -161.9377 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.61
FNo = 1.45
ω = 23.14
Y = 21.60
TL = 85.48

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.64
β 0.0 -1/30
Bf 38.4783 40.1986
なお、第3実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第12RレンズL12Rであり、負メニスカス形状で、第1レンズ群中の最も像側に配置され、像側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第121レンズL121である。また、第21レンズL21は、第2NレンズL2Nであり、第2レンズ群において最も物体側に配置されている。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.922860
(2) f/f1=0.30465
(3) νdN=20.50
(4) ndh=2.000690
(5) |r2Na|/f=0.36149
(6) |r2a|/r1b=0.97033
(7) Bf/f=0.74558
図6は、第3実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図から、第3実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
図7は、第4実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第4実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた負メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が像側の面に比べて強い屈折力を持つ両凹形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が像側の面に比べて弱い屈折力を持つ両凸形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第24レンズL24と、最も像面側に配置され物体側の面が像側の面に比べて強い屈折力を持ち両凸形状の第25レンズL25から構成され、第25レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
以下の表4に第4実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
(表4)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 57.5740 5.5000 1.903660 31.31
2 206.0906 0.2000
3 29.5832 6.0000 2.003300 28.27
4 38.8499 2.0000
5 41.1771 2.0000 1.922860 18.90
6 19.7787 9.5000
7(絞り) ∞ 9.2000
8 -19.4166 2.0000 1.805181 25.42
9 3374.4434 7.0000 1.804000 46.57
10 -36.6779 0.2000
11 -56.5118 4.0000 1.882997 40.76
12 -42.4595 0.1000
13 -143.9382 5.0000 1.834807 42.71
14 -44.3487 0.3000
15 103.1998 4.0000 1.754999 52.32
16 -161.9377 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.63
FNo = 1.25
ω = 23.33
Y = 21.60
TL = 94.94

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.64
β 0.0 -1/30
Bf 37.9374 39.6583
なお、第4実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第12RレンズL12Rであり、負メニスカス形状で、第1レンズ群中の最も像側に配置され、像側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第121レンズL121である。また、第21レンズL21は、第2NレンズL2Nであり、第2レンズ群において最も物体側に配置されている。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.922860
(2) f/f1=0.29576
(3) νdN=18.90
(4) ndh=2.003300
(5) |r2Na|/f=0.37608
(6) |r2a|/r1b=0.98169
(7) Bf/f=0.73481
図8は、第4実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図から、第4実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
(第5実施例)
図9は、第5実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第5実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた負メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が物体側に凹面を向け像側の面に比べて弱い屈折力を持つ正メニスカス形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、像側の面の曲率半径が物体側の面に比べて小さい正屈折力の第24レンズL24と、第24レンズL24に接合され物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第25レンズL25から構成され、第25レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
以下の表5に第5実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
(表5)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 62.5707 4.6000 1.834807 42.71
2 1079.5273 0.1000
3 27.8402 4.5000 1.903660 31.31
4 48.9187 2.0000
5 83.6288 1.6000 1.805181 25.42
6 20.6020 9.5000
7(絞り) ∞ 7.7000
8 -19.6349 1.8000 1.846660 23.78
9 -36.0084 6.0000 1.754999 52.32
10 -28.9194 0.2000
11 -100.0147 4.5000 1.834807 42.71
12 -35.2169 0.1000
13 140.8843 5.0000 2.003300 28.27
14 -49.8565 1.5000 1.922860 18.90
15 -391.9566 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.61
FNo = 1.45
ω = 23.13
Y = 21.60
TL = 87.36

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.65
β 0.0 -1/30
Bf 38.2645 39.9850
なお、第5実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第21レンズL21及び第25レンズL25であり、負メニスカス形状で、第21レンズL21は第2レンズ群中の最も物体側に配置され物体側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第24レンズL24である。また、第21レンズL21は、第2NレンズL2Nでもあり、第2レンズ群において最も物体側に配置されている。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.846660(第21レンズL21)
(1) nNh=1.922860(第25レンズL25)
(2) f/f1=0.28536
(3) νdN=23.78(第21レンズL21)
(3) νdN=18.90(第25レンズL25)
(4) ndh=2.003300
(5) |r2Na|/f=0.38041(第21レンズL21)
(6) |r2a|/r1b=0.95306
(7) Bf/f=0.74135
図10は、第5実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図から、第5実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
(第6実施例)
図11は、第6実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。
第6実施例に係るレンズ系は、光軸に沿って物体側から順に、負屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凸面を向けて像側の面に比べて強い屈折力を持つ正メニスカス形状の第111レンズL111の1枚で構成される正屈折力の第11サブレンズ群GS11と、物体側の面が物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第121レンズL121と像側の面が像側に向かって凹面を向けた正メニスカス形状の第12RレンズL12Rから構成される負屈折力の第12サブレンズ群GS12から構成される。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、物体側の面が物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の第21レンズL21と、第21レンズL21に接合され物体側の面が物体側に凹面を向け像側の面に比べて弱い屈折力を持つ正メニスカス形状の第22レンズL22と、像側の面が像面に対して凸面を向けた正メニスカス形状の第23レンズL23と、最も像面側に配置され像側の面が物体側の面に比べて強い屈折力を持ち両凸形状の第24レンズL24から構成され、第24レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
近距離物体への合焦は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を一体に物体側へ移動することによって行う。
なお、本実施例において、第111レンズ成分は、単レンズで構成されているが、接合レンズで構成しても構わない。その場合には、球面収差、軸上色収差を良好に補正できるので好ましい。
以下の表6に第6実施例に係るレンズ系の諸元値を掲げる。
(表6)

(面データ)
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 51.0799 4.0000 1.799516 42.22
2 153.5021 1.0000
3 25.0934 2.0000 1.834807 42.71
4 16.6855 7.0000
5 17.7942 2.5000 2.019600 21.45
6 17.4360 8.0000
7(絞り) ∞ 9.0000
8 -20.1623 1.5000 1.860740 23.06
9 -141.0470 8.0000 1.754999 52.32
10 -24.1458 1.0000
11 -82.3047 4.5000 1.834807 42.71
12 -39.2143 0.5000
13 187.0181 3.5000 1.804000 46.57
14 -161.9377 (Bf)
像面 ∞

(各種データ)
f = 51.60
FNo = 2.10
ω = 25.28
Y = 24.00
TL = 108.47

(可変データ)
無限遠合焦状態 近距離合焦状態
R ∞ 1.66
β 0.0 -1/30
Bf 55.9690 57.6889
なお、第6実施例に係るレンズ系において、条件式(1)を満足する負屈折力のレンズLNは第121レンズL121及び第21レンズL21であり、負メニスカス形状で、第21レンズL21は第2レンズ群G2中の最も物体側に配置され物体側に対して凹面を向けた形状である。最もd線の屈折率の高いレンズは第12RレンズL12Rである。第21レンズL21は物体側の面が物体側に凹面を向けた負屈折力の第2NレンズL2Nでもある。第21レンズL21の物体側の面の曲率半径は、r2Na、r2aであり、第12RレンズL12Rの像側の面の曲率半径は、r1bである。
(条件式対応値)
(1) nNh=1.834807(第121レンズL121)
(1) nNh=1.860740(第21レンズL21)
(2) f/f1=−0.02715
(3) νdN=23.06(第21レンズL21)
(4) ndh=2.019600
(5) |r2Na|/f=0.39073
(6) |r2a|/r1b=1.15636
図12は、第6実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。
各収差図から、第6実施例に係るレンズ系は、諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有していることがわかる。
以上のように、本実施形態によれば、大口径比を有し、諸収差が良好に補正された高い光学性能を持つレンズ系を提供することができる。
次に、本実施形態に係るレンズ系を搭載した光学装置であるカメラについて説明する。なお、第1実施例に係るレンズ系を搭載した場合について説明するが、他の実施例でも同様である。
図13は、第1実施例に係るレンズ系を備えたカメラの構成を示す図である。
図13において、カメラ1は、撮影レンズ2として第1実施例に係るレンズ系を備えたデジタル一眼レフカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、クイックリターンミラー3を介して焦点板4に結像される。そして焦点板4に結像されたこの光は、ペンタプリズム5中で複数回反射されて接眼レンズ6へ導かれる。これにより撮影者は、被写体像を接眼レンズ6を介して正立像として観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラー3が光路外へ退避し、さらにフォーカルプレーンシャッター8も光路外へ退避して不図示の被写体からの光は撮像素子7へ到達する。これにより被写体からの光は、撮像素子7によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
カメラ1に撮影レンズ2として第1実施例に係るレンズ系を搭載することにより、高い性能を有するカメラを実現することができる。
なお、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
実施例では、2群構成を示したが、3群、4群等の他の群構成にも適用可能である。具体的には、最も物体側に正または負のレンズ群を追加した構成や、最も像側に正または負のレンズ群を追加した構成や、第1レンズ群と第2レンズ群との間に正または負のレンズ群を追加した構成が挙げられる。
単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としても良い。前記合焦レンズ群はオートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第1レンズ群または第2レンズ群の少なくとも一部のレンズ群を合焦レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向に移動させて、手ぶれによって生じる像ぶれを補正する防振レンズ群としても良い。特に、第1レンズ群または第2レンズ群の少なくとも一部のレンズ群を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、開口絞りは第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材は設けずに、レンズ枠でその役割を代用しても良い。
また、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し高いコントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜が施しても良い。
なお、本発明を分かり易く説明するために実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
第1実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第1実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第2実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第2実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第3実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第3実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第4実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第4実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第5実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第5実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第6実施例に係るレンズ系の構成を示す断面図である。 第6実施例に係るレンズ系の諸収差図を示し、(a)は無限遠合焦時(β=0.0)、(b)は近距離合焦時(β=-1/30)の諸収差図をそれぞれ示す。 第1実施例に係るレンズ系を備えたカメラの構成を示す図である。
符号の説明
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
GS11 第11サブレンズ群
GS12 第12サブレンズ群
L111 第111レンズ
L121 第121レンズ
L12R 第12Rレンズ
L21 第21レンズ
L22 第22レンズ
L23 第23レンズ
L24 第24レンズ
L25 第25レンズ
L26 第26レンズ
S 開口絞り
I 像面
1 カメラ

Claims (16)

  1. 光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群と正屈折力の第2レンズ群とを有するレンズ系において、
    前記第1レンズ群は、正屈折力のサブレンズ群と負屈折力のサブレンズ群とから構成され、
    前記負屈折力のサブレンズ群は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズを有し、
    前記レンズ系は、以下の条件を満足する少なくとも1枚の負屈折力のレンズを有し、
    以下の条件を満足することを特徴とするレンズ系。
    nNh > 1.820
    −0.400 < f/f1 < 0.500
    但し、nNhは前記負屈折力のレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率、f1は前記第1レンズ群の焦点距離、fは前記レンズ系全系の焦点距離である。
  2. 前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、前記正屈折力のサブレンズ群と前記負屈折力のサブレンズ群とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ系。
  3. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に開口絞りを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ系。
  4. 前記正屈折力のサブレンズ群は最も物体側に正屈折力のレンズ成分を有し、該レンズ成分は、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ系。
  5. 前記正屈折力のサブレンズ群は、正屈折力のレンズ成分のみで構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ系。
  6. 前記負屈折力のレンズのd線のアッベ数をνdNとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ系。
    12.0 < νdN < 24.0
  7. 前記レンズ系を構成するレンズのうち、最もd線の屈折率の高いレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率をndhとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のレンズ系。
    ndh > 1.910
  8. 前記負屈折力のレンズはメニスカス形状であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のレンズ系。
  9. 前記負屈折力のレンズは前記第2レンズ群において最も物体側に配置され、該負屈折力のレンズの物体側の面は物体側に凹面を向けた形状であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のレンズ系。
  10. 前記負屈折力のレンズは前記第1レンズ群において最も像側に配置され、該負屈折力のレンズの像側の面は像側に凹面を向けた形状であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のレンズ系。
  11. 前記第2レンズ群は、物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズを有し、該物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズの物体側の面の曲率半径をr2Naとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のレンズ系。
    0.300 < |r2Na|/f < 0.600
  12. 前記物体側の面が物体側に凹面を向けた少なくとも1枚の負屈折力のレンズは、前記第2レンズ群において最も物体側に配置されることを特徴とする請求項11に記載のレンズ系。
  13. 前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率半径をr1b、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をr2aとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のレンズ系。
    0.800 < |r2a|/r1b < 1.200
  14. 光軸上における前記レンズ系の最も像側のレンズ面から像面までの距離をBfとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のレンズ系。
    0.600 < Bf/f < 1.000
  15. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との光軸上の間隔は常時固定であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のレンズ系。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載のレンズ系を有することを特徴とする光学装置。
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