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JP2008065227A - Ndフィルタ - Google Patents

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JP2008065227A JP2006245343A JP2006245343A JP2008065227A JP 2008065227 A JP2008065227 A JP 2008065227A JP 2006245343 A JP2006245343 A JP 2006245343A JP 2006245343 A JP2006245343 A JP 2006245343A JP 2008065227 A JP2008065227 A JP 2008065227A
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Munetoshi Yoshikawa
宗利 吉川
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
Shinji Uchiyama
真志 内山
Takayuki Wakabayashi
孝幸 若林
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Abstract

【課題】透明領域を含むNDフィルタ表面に光が入射した場合に発生する不要な光の反射を抑制し、ゴーストの発生を低減する。
【解決手段】NDフィルタ10は透明領域11と、光を所定の割合で減衰するND領域12とから構成されている。このNDフィルタ10を光量絞り装置に装着すると、透明領域11は開放状態において絞り開口部領域の一部又は全領域に位置する。被写体の光量に応じて開口部を小絞り状態に駆動するに伴い、その駆動に従って絞り開口部内にND領域12が進入し、光量は徐々に減少する。透明領域11には、ND膜が蒸着されておらず、その表面には可視光波長よりも短いピッチの微細凹凸周期構造が形成され、この微細凹凸周期構造が反射防止構造となっているため、透明領域11の表面に入射した光は殆ど反射されることがない。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビデオカメラ或いはスチルビデオカメラ等の撮影系に使用するのに適した光学絞り用のNDフィルタに関するものである。
従来のビデオカメラ等においては、光量を調節するための光量絞り装置を搭載しているものが知られており、通常の光量絞り装置においては、開閉動作する一対の絞り羽根が用いられている。この光量絞り装置は、CCD等の固体撮像素子に入射する光量を制御するために設けられており、被写界が明るい場合にはより小さく絞り込まれるようになっている。従って、快晴時や高輝度の被写体を撮影すると絞りは小絞りとなり、絞りの開口による光の回折の影響を受け易く、像性能の劣化を生ずる。
これに対する対策として、絞り羽根にフィルム状のND(Neutral Density)フィルタを取り付けることにより、被写界の明るさが同一であっても絞りの開口が大きくなるような工夫がなされている。このNDフィルタは、絞りが小さくなった際に光路中に位置して光量を減少させるため、高輝度撮影時においても絞りが極端に小さくなることを防止することができる。
上述の構造を有する光量絞り装置においては、開放から小絞りに至るまでの中間絞り状態において光学特性が劣化することが知られている。その原因の1つとして、NDフィルタの厚み成分に起因する透過波面位相差が大きく影響していることが知られている。中間絞り状態においては、NDフィルタの端縁が絞り開口部内に位置するため、絞り開口部を通過する光の一部はNDフィルタを通過する。また、一部はNDフィルタの横を通過し、この両者の間でNDフィルタの厚さに起因する位相差が生じ、それが収差となって結像性能に悪影響を与えてしまうことになる。
このようなNDフィルタの厚みが光学性能に与える影響への回避策として、特許文献1においては、透明な部分と、透過率が連続的又は段階的に変化する部分を有するNDフィルタを円形の絞り開口部を全て覆う状態で可動させて透過光量を制御している。
また、特許文献2においては、NDフィルタに均一な透過率の透明領域と、光を所定の割合で減衰するND領域とを有する構造とし、透過率変化を与えるために生ずる微小厚み変化についても配慮したNDフィルタが開示されている。これにより、NDフィルタを通過する部分と、NDフィルタを通過しない素通し部分との大きな位相差を回避することができる。
特許文献1、2に示したような透明領域とND領域とを有するNDフィルタは、蒸着法により光学特性が制御されたND領域において、空気と接する最終層を含む多層膜の材料、膜厚等の条件を適切に選択することにより、表面反射を防止するための対策を行っている。
それに対して、透明領域の表面反射率に関する問題提起とその対策については何ら示されていない。しかし、何も対策を行わないと、反射防止手段を省略した透明領域の表面で生ずる表面反射光が、他の光学面で反射して最終的に固体撮像素子の意図しない部位に到達し、ゴーストが発生してしまうことになる。
上述の課題に対する対策として、真空蒸着法やスパッタリング等によりNDフィルタの透明領域に多層膜の誘電体膜を成膜する方法が挙げられる。このように、複数層から成る薄膜を多層に積層することにより、各層間で反射光が干渉によって打ち消し合い、反射を防止することが可能である。
特開平6−265971号公報 特開2004−205951号公報
しかしながら、上述のように透明領域の反射防止膜に多層膜を用いた場合には、多層膜として最適な屈折率を有する物質が限定されるため、基板の材質、入射波長の条件によっては、最適な物質の組み合わせを得ることが困難な場合もある。また、成膜に際して膜の層数を増加すると、その分だけ工程数が増加し、総じてコストアップとなり易い等の種々の問題点を有している。
本発明の目的は、上述の課題を解消し、透明領域の表面に規則的な微細凹凸周期構造を形成することにより、反射防止効果を向上させたNDフィルタを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るNDフィルタの技術的特徴は、合成樹脂から成る透明基板上に光量調整膜を形成して成るNDフィルタであって、均一の透過率を有する透明部領域と、所定の割合で光を減衰するND部領域とから構成し、前記透明部領域には反射防止機能を有する可視光波長よりも短いピッチの微細凹凸周期構造を形成し、前記ND部領域には蒸着膜を積層して形成したことにある。
本発明に係るNDフィルタによれば、その厚み成分に起因する透過波面位相差を防止しながら、透明領域で発生した有害な反射光を低減することが可能である。これにより、ゴースト等の解像度低下を抑制することが可能となり、また微細凹凸周期構造は蒸着層のない透明領域のみに形成するため、基板上に安定して形成することができる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は撮影光学系の構成図を示し、レンズ1、光量絞り装置2、レンズ3〜5、ローパスフィルタ6、CCD等から成る固体撮像素子7が順次に配列されている。光量絞り装置2においては、絞り羽根支持板8に一対の絞り羽根9a、9bが可動に取り付けられている。絞り羽根9aには、絞り羽根9a、9bにより形成される略菱形形状の開口部を通過する光量を減光するためのNDフィルタ10が接着されている。
図2はNDフィルタ10の平面図を示し、NDフィルタ10は透明領域11と、ND膜を形成し光を所定の割合で減衰するND領域12とから構成されている。そのため、本実施例におけるNDフィルタ10を図1に示す光量絞り装置2に装着した場合には、NDフィルタ10の透明領域11は、開放状態において絞り開口部領域の一部、又は全領域に位置する。
そして、被写体の光量に応じて開口部を小絞り状態に駆動するに伴い、その駆動に従ってND領域12が絞り開口部内に進入し、この進入量により光量を徐々に減少することができる。
本実施例におけるNDフィルタ10の透明領域11には、後述するND膜が蒸着されておらず、その表面には後述する可視光波長よりも短いピッチの微細凹凸周期構造が形成されている。この微細凹凸周期構造は反射防止構造となっているため、透明領域11の表面に入射した光は殆ど反射されることがない。
図3は蛾目(Moth eye)構造から成る微細凹凸周期構造を有する反射防止素子の模式図を示している。NDフィルタ10における透明領域11の基板21の表面上には、この透明プラスチック材から成る円錐体形状の突起部22が等間隔で無数に配置された微細凹凸周期構造23とされている。
各突起部22間のピッチをa、突起部22の底部の直径をb、高さをcとする。突起部22の断面は高さcに対し、構造の最頂部から最底部に向かうにつれて体積は徐々に増加し、それに対応した有効屈折率も突起部22の最頂部から最底部に向かい連続的に分布する。そのため、空気層からNDフィルタ10の基板21に向かって滑らかな有効屈折率分布を有する円錐体形状の突起部22に上方から光が入射した場合には、急激な屈折率差がないため、光は殆ど反射されず基板21に到達することになる。
なお、反射防止効果を得ようとする波長領域における最短波長をλ、突起部22の材料が有する屈折率をnsとすると、ピッチaの値として、次式を満たすことで反射防止効果が得ることが可能となる。
a≦λ/ns
また、直径bは突起部22の底面の大きさを示しており、これにより反射防止素子の充填率が決まり、この値はピッチaの5〜10割程度とすることが好ましい。
なお、高さcとピッチaとのアスペクト比は約1.0程度とすることで反射防止効果が得ることが可能である。このように、ピッチa、直径b、高さcを最適にすることで、所望の波長λに対しての反射防止効率を向上させることが可能である。
なお、実施例においては、多数の円錐形状の突起部22から成る微細凹凸周期構造23を説明したが、角錐形状でもよいし、或いは図4に示すような逆円錐形状の凹部24から成る微細凹凸周期構造23とすることもできる。
このような規則的な微細凹凸周期構造23を形成する方法の1つとしては、例えば予め表面に規則的な微細凹凸パターンを形成してあるスタンパ(原型)を準備し、このスタンパ表面に光重合性樹脂を施したフィルムに押し当てる。そして、光重合性モノマと重合開始剤から成る光重合性樹脂層に微細凹凸パターンを転写した後に、光重合させることにより硬化させ、その後に離型して光学シートを得る所謂フォト・ポリマリゼーション法等が好適である。この光重合性樹脂としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等から成り、紫外線や電子線等の活性化エネルギ線により重合する公知の樹脂が好適である。
なお、スタンパ表面の微細凹凸周期構造を形成する方法としては、スタンパの素材となる表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等で直接凹凸を形成する。また、原型となる素材表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等により、直接凹凸を形成し、この形状の反転型を電鋳等により形成してもよい。
NDフィルタ10の透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成するために、透明領域11となる部位に、グラビアコート法により光重合性樹脂として、厚さ約40μmのエポキシ系紫外線硬化性樹脂を塗布する。このエポキシ系紫外線硬化性樹脂を塗布した部分の上に、微細凹凸周期パターンと反転形状を有するスタンパを乗せて、基板とスタンパとを密着させ、基板側から高圧水銀灯を照射することによりエポキシ系紫外線硬化性樹脂を光重合させることにより硬化させる。その後に、基板とスタンパとを離間し、NDフィルタ10の透明領域11に所望の微細凹凸周期構造23が形成された反射防止領域を得る。
NDフィルタ10の透明領域11となる部位に形成された微細凹凸周期構造23は、顕微鏡で観察したところ、構造の高さが270nm、周期が270nmの突起部22が縦横に正方格子状に規則的に配列されていることが確認できた。
更に、上述と同様の方法を用いて、表面に微細凹凸周期構造23を形成した透明領域11の裏面に対しても微細凹凸周期構造23を形成する。次に、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成した基板のND領域12となる部位の両面に対して、真空蒸着法によりND膜を成膜する。
図5はこのNDフィルタ10のND領域12を形成するための真空蒸着機におけるチャンバの構成図を示している。チャンバ31内には、蒸着源32、回転可能な蒸着傘33が設けられ、この蒸着傘33には成膜部位に開口部を設けたマスクと合成樹脂基板をセットした基板治具34が設けられている。蒸着傘33に固定された基板は、この蒸着傘33と共に回転し成膜が行われる。NDフィルタ10のND領域12を形成する蒸着面は、NDフィルタ10の表面が蒸着源32に対向するように蒸着傘33に備え付けられ、Z軸を中心にこの蒸着傘33と共に基板治具34が回転し成膜が行われる。
図6は基板治具34の斜視図を示しており、例えば図示しない磁石を配置した固定治具41は上には、蒸着を施す厚さ100μmの透明なPETフィルムから成るプラスチック基板42及び磁性材料から成るマスクプレート43の順に載置されている。マスクプレート43は蒸着膜を施すべきND領域12のみに開口部44を設けたものであり、固定治具41とマスクプレート43とを吸着させるなどして密着させることで、透明領域11に蒸着膜が付着することを防止し、ND領域12のみに所定の蒸着膜が付着するようになっている。
図7は本実施例におけるNDフィルタ10におけるND領域12の膜構成図を示しており、プラスチック基板42上に、第1、3、5、7層に反射率を低減させるための反射防止膜であるAl23膜51と、第2、4、6、8層に透過率を低減させるためのTiOx膜52とが交互に積層されている。更に、反射防止効果を高めるために最表層の第9層に低屈折材料であるMgF2膜53を光学膜厚n×d(n:屈折率、d:物理膜厚)でλ/4(λ=500〜600nm)を蒸着し、9層構成のND膜54を成膜している。なお、MgF2膜53の代りにSiO2膜を用いてもよい。
本実施例において使用するプラスチック基板42としては、通常は透明性及び機械的強度を有するものが好ましく、PETやPEN等のフィルム状から成るプラスチック基板を使用することが可能である。また、このプラスチック基板42の厚さは、NDフィルタ10としての剛性を保持しながら、可能な限り薄く形成することが好ましい。具体的には、その厚さとして200μm以下とすることが好ましく、更に好ましくは、50〜100μmの範囲とすることが望ましい。
そして、蒸着時に反射率をモニタリングすることにより、Al23膜51の膜厚を制御し反射率を小さくすることが可能である。透過率はTiOx膜52の総膜厚によって変化し、総膜厚が厚くなるほど透過率は低下する。
また、λ=400〜700nmの波長範囲内での透過率の平坦性は、上述のTiOx膜組成のxによって変化し、適切に選択することにより透過率分布は平坦となる。xの好ましい数値は0.5以上〜2以下の範囲であり、x=1.2以下のとき、λ=約550nmの波長を境界として低波長の透過率が低くなる。また、x=1.2以上のときは逆に低波長の透過率が高くなるように傾く。このため、蒸着時に透過率をモニタリングすることにより、透過率を平坦にすることが好ましい。
上述の方法により成膜したND膜54は、ND領域12となる部位において濃度が均一な単濃度膜であり、具体的にはそれぞれの片面に対して濃度が約0.35、つまり両面成膜時の濃度が0.7となるようにしている。
また、比較のために、NDフィルタ10の透明領域11となる部位に微細凹凸周期構造23を形成しない基板42を用意し、同様にND領域12となる部位の両面に対してND膜54を成膜した。
そして、上述の方法において作製した透明領域11とND領域12とを有するNDフィルタ10を、それぞれ図8に示すような光量絞り装置の絞り羽根9aに取り付け、従来と同様な図1のような撮像装置に搭載し画像を評価した。
表1に示すように、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成したNDフィルタ10については、ゴーストの影響が低減されており、画質の劣化を抑制することが認められた。一方、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成していないNDフィルタ10については、ゴーストの影響が十分に低減できず、画質の劣化を十分に抑制することができなかった。
表1
微細凹凸周期構造 画質
あり ○
なし ×
図9は実施例2におけるNDフィルタ10の平面図、図10は側面図を示しており、ND領域12に透過光量の異なる2種類の濃度を有するND膜54a、54bが成膜されている。実施例1と同様のプラスチック基板42を用いてNDフィルタ10の透明領域11の両面に対して、エポキシ系紫外線硬化性樹脂から成る微細凹凸周期構造23を形成している。
このND膜54の蒸着方法としては、先ず一方の片面のND領域12の全面に対して、図7に示すような9層構成のND膜54aを濃度が0.35になるように蒸着し、次に、他方の面においてND領域12の領域Aのみに、開口部44を設けたマスクプレート43を用いて、9層構成のND膜54aを濃度が0.35になるように蒸着する。更に、ND領域12の領域Bのみに、開口部44を設けたマスクプレート43を用いて、9層構成のND膜54bを濃度が1.05になるように蒸着する。
成膜されたNDフィルタ10は、ND領域12において領域Aの濃度が約0.7、領域Bの濃度が約1.4となるように制御した。
また、比較のためにNDフィルタ10の透明領域11となる部位に微細凹凸周期構造23を形成しない基板42を用意し、同様にND領域12に対して2種類の異なる濃度領域を有するND膜54a、54bを成膜した。
上述の方法において作製した透明領域11及びND領域12を有するNDフィルタ10を、実施例1と同様に図8に示す光量絞り装置の絞り羽根9aに取り付け、従来と同様な図1のような撮像装置に搭載し画像を評価した。
表2に示すように、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成したNDフィルタ10については、ゴーストの影響が低減されており、画質の劣化を抑えることが認められた。一方、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成しないNDフィルタ10については、ゴーストの影響が十分低減できず、画質の劣化を十分に抑制することができなかった。
表2
微細凹凸周期構造 画質
あり ○
なし ×
図11は実施例3におけるNDフィルタ10の平面図、図12は側面図を示しており、ND領域12にはグラデーション濃度を有するND膜54cが成膜されている。先ず、実施例1、2と同様の方法を用いてNDフィルタ10の透明領域11の両面にエポキシ系紫外線硬化性樹脂から成る微細凹凸周期構造23を形成する。
次に、NDフィルタ10のND領域12の両面に対して、濃度が順次に小から大と変化するグラデーション濃度を有するND膜54cを真空蒸着法により成膜する。このグラデーション濃度を有するND膜54cは、マスク面と成す角度の調節が可能な遮蔽板を有するマスクを使用する。そして、マスクで蒸着面に対して膜材料の一部を遮蔽することによって、基板42上にグラデーション濃度分布を成膜する方法を用いることにより形成した。
具体的には、濃度が約0.2〜0.6、つまり透過率が約63〜25%へと順次に変化するND膜54cを基板42の両面にそれぞれ成膜し、両面成膜後の濃度が約0.4〜1.2、つまり透過率が約40〜6.3%へと順次に変化するものとした。ただし、最表層のMgF2膜は、マスクを使用せずND領域12の全域に光学膜厚n×d(n:屈折率、d:物理膜厚)でλ/4(λ=500〜600nm)蒸着した。
また、比較のために、NDフィルタ10の透明領域11となる部位に微細凹凸周期構造23を形成しない基板42を用意し、同様にND領域12に対してグラデーション濃度を有するND膜54cを成膜した。
上述の方法において作製した透明領域11及びND領域12を有するNDフィルタ10を、実施例1、2と同様に図8に示す光量絞り装置の絞り羽根9aに取り付け、従来と同様な図1のような撮像装置に搭載し画像を評価した。
表3に示すように、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成したNDフィルタ10については、ゴーストの影響が低減されており、画質の劣化を抑制することができた。一方、透明領域11に微細凹凸周期構造23を形成しないNDフィルタ10については、ゴーストの影響が十分低減できず、画質の劣化を十分に抑制することができなかった。
表3
微細凹凸周期構造 画質
あり ○
なし ×
本実施例3で透明領域11及びND領域12において上述の方法により、NDフィルタ部10の表面で発生する反射光を低減することができ、結果としてゴーストを良好に除去することが可能となる。
このように、微細凹凸周期構造23をND膜54が形成されている面以外の透明領域11に形成することにより、図1の固体撮像素子7に到達する迷光を抑制でき、ゴーストやフレアといったNDフィルタ10の反射光による不具合を低減することができる。
また、通常はNDフィルタ10に形成された反射防止膜の分光反射率よりも、微細凹凸周期構造23の分光反射率の方が低いので、従来とは逆に微細凹凸周期構造23側を固体撮像素子7に向けて取り付けることにより、更に良好な分光反射率特性を得ることもできる。
撮影光学系の構成図である。 実施例1のNDフィルタの平面図である。 微細凹凸周期構造の模式図である。 変形例の微細凹凸周期構造の模式図である。 チャンバの構成図である。 基板治具の斜視図である。 ND膜の膜構成図である。 NDフィルタを使用した光量絞り装置の概略図である。 実施例2の2濃度NDフィルタの平面図である。 側面図である。 実施例3のグラデーションNDフィルタの平面図である。 側面図である。
符号の説明
1 レンズ
2 光量絞り装置
3〜5 レンズ
6 ローパスフィルタ
7 固体撮像素子
8 絞り羽根支持板
9a、9b 絞り羽根
10 NDフィルタ
11 透明領域
12 ND領域
22 突起部
23 微細凹凸周期構造
24 凹部
31 チャンバ
32 蒸着源
33 蒸着傘
34 基板治具
41 固定治具
42 プラスチック基板
43 マスクプレート
44 開口部
51 Al23
52 TiOx膜
53 MgF2
54、54a、54b、54c ND膜

Claims (8)

  1. 合成樹脂から成る透明基板上に光量調整膜を形成して成るNDフィルタであって、均一の透過率を有する透明部領域と、所定の割合で光を減衰するND部領域とから構成し、前記透明部領域には反射防止機能を有する可視光波長よりも短いピッチの微細凹凸周期構造を形成し、前記ND部領域には蒸着膜を積層して形成したことを特徴とするNDフィルタ。
  2. 前記微細凹凸周期構造は前記透明部領域の片面又は両面に形成したことを特徴とする請求項1に記載のNDフィルタ。
  3. 前記ND部領域は単濃度であることを特徴とする請求項1又は2に記載のNDフィルタ。
  4. 前記ND部領域は透過光量を調節するための段階的に異なる濃度分布を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のNDフィルタ。
  5. 前記ND部領域は透過光量を調節するための連続的に異なる濃度分布を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のNDフィルタ。
  6. 開口を形成するための絞り羽根と、該絞り羽根に取り付け、前記開口を通過する光量を調節する光量絞り装置において、前記光量を調整するために請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載のNDフィルタを備えたことを特徴とする光量絞り装置。
  7. 光学系を通過する光量を調整する請求項6に記載の光量絞り装置と、前記光学系によって形成される像を受像する固体撮像素子とを有することを特徴とする撮像機器。
  8. 前記光量絞り装置に用いたNDフィルタは前記微細凹凸周期構造を形成した透明部領域を前記固体撮像素子に対向するように配置したことを特徴とする請求項7に記載の撮像機器。
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