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JP2008061482A - 電源装置及びこれを備えた電子機器 - Google Patents

電源装置及びこれを備えた電子機器 Download PDF

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JP2008061482A JP2006239040A JP2006239040A JP2008061482A JP 2008061482 A JP2008061482 A JP 2008061482A JP 2006239040 A JP2006239040 A JP 2006239040A JP 2006239040 A JP2006239040 A JP 2006239040A JP 2008061482 A JP2008061482 A JP 2008061482A
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Abstract

【課題】本発明は、パワーオフ時における負荷の端子電圧を引き下げて、電源電圧の低減やチップサイズの縮小に貢献することが可能な電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る電源装置20は、入力電圧Vinを所定の出力電圧Voutに変換して負荷(発光ダイオード列LED1〜LED4)に供給する出力回路(出力トランジスタQex、インダクタLex、ダイオードDex、コンデンサCex、及び、出力制御回路213)と、前記負荷に所定の駆動電流を供給する定電流ドライバ214と、を有して成り、前記出力回路によって、端子電圧VL1〜VL4の最低値が所定の参照電圧Vrefと一致するように出力電圧Voutを制御する電源装置であって、前記負荷の駆動を停止する際、前記出力回路の駆動を停止した後、所定期間が経過してから、定電流ドライバ214の駆動を停止するパワーオフコントローラ211を備えた構成とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源装置、及び、これを備えた電子機器に関するものである。
特許文献1には、図5に示すように、入力電圧Vinを所定の出力電圧Voutに変換して負荷(発光ダイオード列LED1)に供給する出力回路(トランジスタQ1、インダクタL1、ダイオードD1、コンデンサC1、及び、出力制御回路CTRL)と、前記負荷に直列接続されて調整可能な駆動電流Ioを流す定電流源I1と、を備えて成り、前記出力回路によって、発光ダイオード列LED1と定電流源I1との接続点の端子電圧VL1が一定電圧となるように、出力電圧Voutを制御することを特徴とする負荷駆動装置が本願出願人により開示・提案されている。
特開2005−033853号公報
確かに、特許文献1に記載の従来技術であれば、負荷を駆動する負荷電流を所定範囲に変化させるとともに、負荷電流の増加に伴う損失の増大を避けて効率よく負荷を駆動することが可能である。
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術において、発光ダイオード列LED1の駆動を停止する際には、パワーオン時とパワーオフ時との間で生じる発光ダイオードの順方向降下電圧Vfの差違に起因して、端子電圧VL1が高電位側に持ち上がるため、出力制御回路CTRLや定電流源I1を半導体集積回路装置に内蔵する場合には、端子電圧VL1が印加される全ての素子の耐圧を高めておかねばならなかった。
上記の課題について、具体例を挙げて詳細に説明する。
まず、以下で行う説明の前提として、発光ダイオード列LED1は、10灯の発光ダイオードを直列に接続して成るものとする。また、発光ダイオード列LED1を構成する各発光ダイオードについては、パワーオン時(例えば、駆動電流Ioが20[mA]であるとき)に、その順方向降下電圧Vfが3.0[V]となり、パワーオフ時(例えば、駆動電流Ioが1[μA](定電流源I1のリーク電流など)であるとき)に、その順方向降下電圧Vfが2.0[V]となるものとする。
上記条件下において、例えば、出力制御回路CTRLが端子電圧VL1を1.0[V]に維持するようにトランジスタQ1のスイッチング制御を行う場合、パワーオン時の出力電圧Voutとしては、1.0[V]+3.0[V]×10[灯]=31.0[V]が出力されることになる。
この状態で回路全体がパワーオフされると、出力制御回路CTRLの駆動が停止され、出力電圧Voutの昇圧動作が停止される。ただし、コンデンサC1の充電電荷を引き抜く手段は設けられていないので、出力電圧Voutはほぼ31.0[V]に維持される。一方、回路全体のパワーオフによって、定電流源I1の駆動が停止されると、端子電圧VL1を1.0[V]に維持する制御が効かなる。そのため、端子電圧VL1は、31.0[V]−2.0[V]×10[灯]=11.0[V]まで上昇する。
従って、出力制御回路CTRLや定電流源I1を半導体集積回路装置に内蔵する場合には、端子電圧VL1が印加される全ての素子の耐圧を上記した高電圧の印加に耐え得るレベルにまで高めておかねばならなかった。
また、上記の発光ダイオード列を複数並列接続して使用する場合には、各列を構成する発光ダイオードの直列数に応じて、帰還入力される端子電圧が各々異なる値となる。
例えば、第1の発光ダイオード列が10灯、第2の発光ダイオード列が9灯である場合について考える。なお、各発光ダイオード列を構成する発光ダイオードの順方向降下電圧は、先述と同様の特性を有するものとする。
この場合、灯数の少ない第2の発光ダイオード列のみを駆動するのであれば、その駆動に必要な出力電圧Voutは、1.0[V]+3.0[V]×9[灯]=28.0[V]で足りるので、昇圧動作の駆動停止に際しても、その端子電圧は、28.0[V]−2.0[V]×9[灯]=10.0[V]まで上昇するに留まる。
しかしながら、第1の発光ダイオード列を駆動するためには、28.0[V]の出力電圧Voutでは足りず、先述の通り、31.0[V]の出力電圧Voutが必要となる。そのため、第1、第2の発光ダイオード列を並列に駆動する場合、出力回路では、出力電圧Voutとして、より高い31.0[V]が生成される。その結果、第2の発光ダイオード列の端子電圧は、パワーオン時には4.0[V]となり、パワーオフ時には13.0[V]となる。すなわち、第2の発光ダイオード列の端子電圧は、これを単独駆動する場合に比べて3.0[V]だけ高電位となる。
このように、異なる灯数の発光ダイオード列を並列に駆動する場合には、最も灯数の多い発光ダイオード列に合わせて出力電圧Voutの電圧値が設定され、より灯数の少ない発光ダイオード列の端子電圧が引き上げられる形となるので、これに接続される素子の耐圧を必要以上に高めておかねばならなかった。
なお、上記では、異なる灯数の発光ダイオード列を並列に駆動する場合を例に挙げて、従来の課題を説明したが、発光ダイオードの製造ばらつきによっても、上記と同様の課題が生じ得る。
すなわち、第1、第2の発光ダイオード列が同数の発光ダイオードを直列接続して成るものであったとしても、発光ダイオードの製造ばらつきに起因して、双方の順方向降下電圧が異なっていた場合には、各々を駆動するために必要な出力電圧Voutも互いに異なる電圧値となる。
このように、互いの順方向降下電圧が異なる発光ダイオード列を並列に駆動する場合には、最も順方向降下電圧の大きい発光ダイオード列に合わせて出力電圧Voutの電圧値が設定され、より順方向降下電圧の小さい発光ダイオード列の端子電圧が引き上げられる形となるので、これに接続される素子の耐圧を必要以上に高めておかねばならなかった。
上記したように、従来構成では、回路の破壊を防止するために、素子の耐圧を高める必要があるが、電界効果トランジスタのゲート・ソース間電圧(Vth)は、その耐圧を高めるほど大きくなるため、電源電圧(延いてはトランジスタの駆動電圧)を低減する際の阻害要因となっていた。一方、高耐圧素子に通常耐圧素子と同等の能力を持たせようとすると、素子数を増やす必要があるため、チップサイズの巨大化につながっていた。
本発明は、上記の問題点に鑑み、パワーオフ時における負荷の端子電圧を引き下げて、電源電圧の低減やチップサイズの縮小に貢献することが可能な電源装置及びこれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、入力電圧を所定の出力電圧に変換して負荷に供給する出力回路と、前記負荷に所定の駆動電流を供給する定電流ドライバと、を有して成り、前記出力回路によって、前記負荷と前記定電流ドライバとの接続ノードにおける端子電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力電圧を制御する電源装置であって、前記負荷の駆動を停止する際、前記出力回路の駆動を停止した後、所定期間が経過してから、前記定電流ドライバの駆動を停止するパワーオフコントローラを有して成る構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電源装置において、前記パワーオフコントローラは、前記出力回路の駆動を停止した後、前記端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたときに、前記定電流ドライバの駆動を停止する構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1の構成から成る電源装置において、前記出力回路は、複数並列接続される負荷から帰還入力される端子電圧のうち、最も低い端子電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力電圧を制御するものであり、前記パワーオフコントローラは、前記出力回路の駆動を停止した後、全ての端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたときに、前記定電流ドライバの駆動を停止する構成(第3の構成)としてもよい。
また、上記第2または第3の構成から成る電源装置において、前記定電流ドライバは、前記駆動電流の電流値を設定する駆動トランジスタの制御電圧に基づいて、前記端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたか否かを検出する端子電圧モニタ部を有して成る構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第4いずれかの構成から成る電源装置において、前記出力回路は、出力トランジスタと;前記端子電圧と前記参照電圧との差分を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と;前記誤差電圧と所定のスロープ電圧とを比較することで、その比較結果に応じたデューティのPWM信号を生成するPWMコンパレータと;前記PWM信号を用いて前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御回路と;一端が前記入力電圧の印加端に接続され、他端が前記出力トランジスタの一端に接続されるインダクタと;アノードが前記出力トランジスタの一端に接続され、カソードが前記出力電圧の引出端に接続されるダイオードと;一端が前記出力電圧の引出端に接続され、他端が基準電圧の印加端に接続されるコンデンサと;を有して成り、前記入力電圧を昇圧して前記出力電圧を生成する構成(第5の構成)にするとよい。
また、本発明に係る電子機器は、直流電圧源と、前記直流電圧源の出力変換手段である電源装置と、前記電源装置により駆動される負荷と、を有して成る電子機器であって、前記電源装置として、上記第1〜第5いずれかの構成から成る電源装置を備えた構成(第6の構成)とされている。
なお、上記第6の構成から成る電子機器において、前記負荷は、発光ダイオード、若しくは、複数の発光ダイオードを直列接続して成る発光ダイオード列である構成(第7の構成)にするとよい。
本発明によれば、パワーオフ時における負荷の端子電圧を引き下げて、電源電圧の低減やチップサイズの縮小に貢献することが可能となる。
以下では、ノートパソコンなどの電子機器に搭載され、電源電圧を変換して液晶ディスプレイ用バックライトの駆動電圧を生成するDC/DCコンバータに本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行う。
図1は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図(特に、液晶ディスプレイ用バックライトへの電源系部分)である。
本図に示すように、本実施形態の電子機器は、バッテリなどの直流電圧源10と、直流電圧源10の出力変換手段であるDC/DCコンバータ20と、電子機器の表示手段である液晶ディスプレイ30と、を有して成る。
DC/DCコンバータ20は、直流電圧源10から印加される入力電圧Vinから所望の出力電圧Voutを生成し、該出力電圧Voutを液晶ディスプレイ30(特に、そのバックライト)に供給する。
図2は、DC/DCコンバータ20の一構成例を示す回路図(一部にブロックを含む)である。
本図に示すように、本実施形態のDC/DCコンバータ20は、スイッチング電源IC21のほか、外付けのインダクタLex、ダイオードDex(ショットキーバリアダイオード)、容量Cex、出力トランジスタQex(Nチャネル型電界効果トランジスタ)、及び、抵抗Rexを有して成る昇圧型スイッチングレギュレータ(チョッパ型レギュレータ)であり、液晶ディスプレイ30のバックライトを構成する4列の発光ダイオード列LED1〜LED4の駆動電圧として、出力電圧Voutを供給する手段である。
スイッチング電源IC21は、パワーオフコントローラ211と、レギュレータ212と、出力制御回路213と、定電流ドライバ214と、を有して成る。なお、スイッチング電源IC21には、上記した回路ブロックのほか、保護回路ブロック(低入力誤動作防止回路や温度保護回路など)などを適宜組み込んでも構わない。
パワーオフコントローラ211は、パワーオン信号ENのイネーブル/ディセーブルに応じて、第1制御信号ENa(出力制御回路213の駆動制御信号)、第2制御信号ENb(定電流ドライバ214の駆動制御信号)、及び、第3制御信号ENc(レギュレータ212の駆動制御信号)を生成し、スイッチング電源IC21の駆動可否を制御する手段である。なお、パワーオフコントローラ211の動作については、後ほど詳述する。
レギュレータ212は、入力電圧Vinから所望の定電圧Vreg(例えば5[V])を生成し、スイッチング電源IC21の各部に供給する手段である。
出力制御回路213は、出力トランジスタQexのオン/オフ制御を行う手段であり、誤差増幅器ERRと、PWM[Pulse Width Modulation]コンパレータPCMPと、増幅器AMPと、発振器OSCと、加算器ADDと、スイッチング制御回路SWCと、リセット優先型RSフリップフロップFFと、バッファBUFと、を有して成る。すなわち、出力制御回路213は、先述のインダクタLex、ダイオードDex、容量Cex、出力トランジスタQex、及び、抵抗Rexと共に、入力電圧Vinを所定の出力電圧Voutに変換して発光ダイオード列LED1〜LED4に供給する出力回路を構成するものであり、発光ダイオード列LED1〜LED4と定電流ドライバ214との接続ノードにおける端子電圧VL1〜VL4のうち、最も低い端子電圧が所定の参照電圧Vrefと一致するように出力電圧Voutを制御する手段として機能する。なお、出力制御回路213の動作については、後ほど詳細な説明を行う。
定電流ドライバ214は、発光ダイオード列LED1〜LED4に所定の駆動電流を供給する手段である。また、本実施形態の定電流ドライバ214には、端子電圧VL1〜VL4が所定の閾値電圧まで引き下げられたか否かを検出する端子電圧モニタ部214aが設けられている。なお、定電流ドライバ214の動作や端子電圧モニタ部214aの構成については、後ほど詳細な説明を行う。
次に、上記した各回路要素間の接続関係について説明する。
スイッチング電源IC21の外部において、トランジスタQexのドレインは、インダクタLex(数十[μH])を介して、直流電圧源10の出力端(入力電圧Vinの印加端)に接続される一方、ダイオードDexのアノードにも接続されている。ダイオードDexのカソードは、容量Cex(数[μF])を介して接地される一方、出力電圧Voutの引出端として、液晶ディスプレイ30のバックライトを構成する発光ダイオード列LED1〜LED4の各アノードにも接続されている。トランジスタQexのソースは、抵抗Rex(数十[mΩ])を介して接地端に接続されている。
一方、出力制御回路213において、増幅器AMPの入力端は、トランジスタQexのソース(抵抗Rexの高電位端)に接続されている。加算器ADDの一入力端は、増幅器AMPの出力端に接続されている。加算器ADDの他入力端は、発振器OSCの第1出力端(三角波電圧出力端)に接続されている。PWMコンパレータPCMPの非反転入力端(+)は、加算器ADDの出力端に接続されている。PWMコンパレータPCMPの反転入力端(−)は、誤差増幅器ERRの出力端に接続されている。誤差増幅器ERRの非反転入力端(+)は、参照電圧Vrefの印加端(例えば、周囲温度の変化に依らないバンドギャップ電源回路の出力端)に接続されている。誤差増幅器ERRの第1〜第4反転入力端(−)は、それぞれ、発光ダイオード列LED1〜LED4のカソードに接続されている。スイッチング制御回路SWCには、パワーオフコントローラ211からの第1制御信号ENa、PMWコンパレータPCMPからのPWM信号、及び、発振器OSCの第2出力端からのクロック信号が入力されている。RSフリップフロップFFのセット入力端(S)は、スイッチング制御回路SWCのクロック信号出力端に接続されている。RSフリップフロップFFのリセット入力端(R)は、スイッチング制御回路SWCのPWM信号出力端に接続されている。RSフリップフロップFFの出力端(Q)は、バッファBUFを介して、トランジスタQexのゲートに接続されている。
上記構成から成るDC/DCコンバータ20の基本動作(直流/直流変換動作)について、詳細な説明を行う。
トランジスタQexは、RSフリップフロップFFの出力信号(ゲート信号Sg)に応じてオン/オフ制御される出力パワートランジスタである。
トランジスタQexがオン状態にされると、インダクタLexにはトランジスタQexを介して接地端に向けたスイッチ電流Iswが流れ、その電気エネルギが蓄えられる。なお、トランジスタQexのオン期間において、すでに容量Cexに電荷が蓄積されていた場合、負荷である発光ダイオード列LED1〜LED4には、容量Cexからの電流が流れることになる。また、このとき、ダイオードDexのアノード電位は、トランジスタQexを介して、ほぼ接地電位まで低下するため、ダイオードDexは逆バイアス状態となり、容量CexからトランジスタQexに向けて電流が流れ込むことはない。
一方、トランジスタQexがオフ状態にされると、インダクタLexに生じた逆起電圧によって、そこに蓄積されていた電気エネルギが放出される。このとき、ダイオードDexは順バイアス状態となるため、ダイオードDexを介して流れる電流は、負荷である発光ダイオード列LED1〜LED4に流れ込むとともに、容量Cexを介して接地端にも流れ込み、容量Cexを充電することになる。上記の動作が繰り返されることによって、負荷である発光ダイオード列LED1〜LED4には、容量Cexによって昇圧され、かつ、平滑された直流出力電圧Voutが供給される。
このように、本実施形態のスイッチング電源IC21は、トランジスタQexのオン/オフ制御によってエネルギ貯蔵素子であるインダクタLexを駆動することにより、入力電圧Vinを昇圧して出力電圧Voutを生成するチョッパ型昇圧回路の一構成要素として機能するものである。
次に、上記構成から成るDC/DCコンバータ20の出力帰還制御について、詳細な説明を行う。
出力制御回路213において、誤差増幅器ERRは、発光ダイオード列LED1〜LED4のカソード端から各々引き出される端子電圧VL1〜VL4の最低値と、所定の参照電圧Vrefとの差分を増幅して誤差電圧Verrを生成する。すなわち、誤差電圧Verrの電圧値は、出力電圧Voutがその目標設定値よりも低いほど高レベルとなる。
一方、PWMコンパレータPCMPは、反転入力端(−)に印加される誤差電圧Verrと、非反転入力端子(+)に印加されるスロープ電圧Vslp(発振器OSCの基準三角波電圧(三角波或いはランプ波)と増幅器AMPの出力電圧とを足し合わせた加算器ADDの出力電圧)と、を比較することで、その比較結果に応じたデューティのPWM信号を生成する。すなわち、PWM信号の論理は、誤差電圧Verrがスロープ電圧Vslpよりも高ければローレベルとなり、低ければハイレベルとなる。
なお、PWM信号のオンデューティ(単位期間に占めるトランジスタQexのオン期間の比)は、誤差電圧Verrとスロープ電圧Vslpの相対的な高低に応じて変動する。
上記のPWM信号(延いてはRSフリップフロップFFのリセット信号)がローレベルとされている間、トランジスタQexのゲート信号Sgは、RSフリップフロップFFのセット端子(S)に印加されるクロック信号CLK(数百[kHz]〜数[MHz])の立上がりでハイレベルに保持される。従って、トランジスタQexはオン状態とされる。一方、PWM信号がハイレベルとされている間は、クロック信号CLKに関係なくゲート信号Sgがローレベルに保持される。従って、トランジスタQexはオフ状態とされる。
このように、ピークカレントモード制御方式のDC/DCコンバータ20では、出力電圧Voutのモニタ結果だけでなく、トランジスタQexに流れるスイッチ電流Iswのモニタ結果に基づいて、トランジスタQexの駆動制御が行われる。従って、本実施形態のDC/DCコンバータ20であれば、急峻な負荷変動に誤差電圧Verrが追従できなくても、トランジスタQexに流れるスイッチ電流Iswのモニタ結果に応じてトランジスタQexを直接駆動制御することができるので、出力電圧Voutの変動を効果的に抑えることが可能となる。すなわち、本実施形態のDC/DCコンバータ20であれば、容量Cexを大容量化する必要がないので、不要なコストアップや容量Cexの大型化を回避することもできる。
次に、上記構成から成るDC/DCコンバータ20のパワーオフ制御について、図3を参照しながら、詳細な説明を行う。
図3は、DC/DCコンバータ20のパワーオフ制御について説明するためのタイミングチャートである。なお、本図上段には、パワーオン信号EN、並びに、第1制御信号ENa、第2制御信号ENb、及び、第3制御信号ENcの電圧波形が各々示されている。一方、本図下段には、出力電圧Vout、端子電圧VL1〜VL3、及び、端子電圧VL4の挙動(細い破線は従来挙動)が各々示されている。
なお、以下で行う説明の前提として、発光ダイオード列LED1〜LED3は、いずれも、10灯の発光ダイオードを直列接続して成るものとし、発光ダイオード列LED4についてのみ、9灯の発光ダイオードを直列接続して成るものとする。
また、発光ダイオード列LED1〜LED4を構成する各発光ダイオードについては、パワーオン時(例えば、駆動電流が20[mA]であるとき)に、その順方向降下電圧Vfが3.0[V]となり、パワーオフ時(例えば、駆動電流が1[μA](定電流ドライバ214のリーク電流など)であるとき)に、その順方向降下電圧Vfが2.0[V]となるものとする。
上記条件下において、例えば、出力制御回路213が端子電圧VL1〜VL3をいずれも1.0[V]に維持するようにトランジスタQexのスイッチング制御を行う場合、パワーオン時の出力電圧Voutとしては、1.0[V]+3.0[V]×10[灯]=31.0[V]が出力されることになる。このとき、端子電圧VL4は、31.0[V]−3.0[V]×9[灯]=4.0[V]となる。
この状態で、パワーオン信号ENがイネーブル(ハイレベル)からディセーブル(ローレベル)に変遷されると、パワーオフコントローラ211は、時刻t1にて、第1制御信号ENaをディセーブル(ローレベル)とする。このような制御により、スイッチング制御回路SWCは、PWM信号に依ることなく、トランジスタQexの駆動を停止させ、出力電圧Voutの昇圧動作を停止する。
一方、パワーオフコントローラ211は、時刻t1にて昇圧動作を停止した後も、第2制御信号ENb及び第3制御信号ENcをイネーブル(ハイレベル)に維持する。このような制御により、レギュレータ212と定電流ドライバ214の駆動は継続されるので、コンデンサCexの充電電荷が発光ダイオード列LED1〜LED4を介して引き抜かれる形となる。従って、時刻t1以降、出力電圧Vout、並びに、端子電圧VL1〜VL4は低下していく。
時刻t1にて昇圧動作が停止された後、全ての端子電圧VL1〜VL4が所定の閾値電圧(例えば0[V])まで引き下げられたとき、すなわち、最も高い端子電圧VL4が所定の閾値電圧まで引き下げられたとき、端子電圧モニタ部214aは、その旨を示す報知信号Smをパワーオフコントローラ211に送出する。
パワーオフコントローラ211は、上記の報知信号Smに基づき、時刻t2にて、第2制御信号ENbをディセーブル(ローレベル)とし、続く時刻t3にて、第3制御信号ENcをディセーブル(ローレベル)とする。このような制御により、定電流ドライバ214及びレギュレータ212の駆動は相次いで停止され、端子電圧VL1〜VL4の維持制御が終了される。
このとき、時刻t1〜t2における端子電圧VL1〜VL4の引き下げ制御に伴い、出力電圧Voutは3.0[V]×9[灯]=27.0[V]付近まで低下しているので、時刻t2以後についても、端子電圧VL4は、27.0[V]−2.0[V]×9[灯]=9.0[V]までしか上昇せず、また、端子電圧VL1〜VL3は、27.0[V]−2.0[V]×10[灯]=7.0[V]まで上昇するに留まる。
すなわち、端子電圧VL1〜VL4の上昇度合いは、それぞれ、パワーオン時とパワーオフ時との間で生じる発光ダイオード列LED1〜LED4の順方向降下電圧Vfの差違に起因する上昇分のみとなる。
このように、昇圧動作を先に停止した後、端子電圧VL1〜VL4がいずれも0[V]となるのを待ってから定電流ドライバ214の駆動を停止すると本実施形態のDC/DCコンバータ20であれば、回路全体を同時にパワーオフさせる従来構成に比べて、昇圧停止後における端子電圧VL1〜VL4の上昇を抑えることができるので、発光ダイオード列LED1〜LED4の灯数差や順方向降下電圧Vfの製造ばらつき等に依ることなく、端子電圧VL1〜VL4が印加される素子の耐圧を不要に高めずに済み、延いては、電源電圧の低減やチップサイズの縮小に貢献することが可能となる。
なお、時刻t1〜t2においては、定電流ドライバ214でそれまでの駆動電流を引き続ける設定にするとよい。このような構成とすることにより、輝度等が変化しないので、見た目にも違和感を与えることのないパワーオフを実現することが可能となる。
また、上記のパワーオフシーケンスは、スイッチング電源IC21の内部で行われており、外部操作は不要である。
次に、定電流ドライバ214に設けられた端子電圧モニタ部214aについて、図4を参照しながら詳細に説明する。
図4は、端子電圧モニタ部214aの一構成例を示す回路図である。
本図に示す通り、本実施形態の定電流ドライバ214は、発光ダイオード列LED1の駆動電流設定手段として、Nチャネル型電界効果トランジスタN1と、抵抗R1と、増幅器AMP1と、を有するほか、端子電圧モニタ部214aとして、Nチャネル型電界効果トランジスタN2、N3と、抵抗R2と、インバータINV1と、を有して成る。
トランジスタN1のドレインは、発光ダイオード列LED1のカソードに接続されている。トランジスタN1のソースは、抵抗R1を介して接地されている。増幅器AMP1の非反転入力端(+)は、駆動電流設定端(制御電圧印加端)に接続されている。増幅器AMP1の反転入力端(−)は、トランジスタN1のソースに接続されている。増幅器AMP1の出力端は、トランジスタN1のゲートに接続されている。
トランジスタN2のドレインは、抵抗R2を介して電源端に接続される一方、インバータINV1を介して報知信号出力端にも接続されている。トランジスタN2のソースは、トランジスタN3のドレインに接続される一方、トランジスタN3のゲートにも接続されている。トランジスタN2のゲートは、トランジスタN1のゲートに接続されている。トランジスタN3のソースは、接地されている。
また、発光ダイオード列LED2〜LED4についても、上記と同様の回路が設けられているものとする。
上記したように、本実施形態の端子電圧モニタ部214aは、駆動電流の電流値を設定する駆動トランジスタN1のゲート電圧に基づいて、端子電圧VL1が所定の閾値電圧まで引き下げられたか否かを検出する構成とされている。例えば、出力制御回路213を用いてパワーオン時の端子電圧VL1を比較的低い電圧値(0.2〜0.5[V]程度)に維持する場合、当該端子電圧VL1が0[V]となることを直接的に検出することは、精度的に少々難がある。これに対して、駆動トランジスタN1のゲート電圧をモニタする本実施形態の構成であれば、端子電圧VL1が0[V]に近付くにつれて、通常0〜1.3[V]程度までしか上がらないゲート電圧が2〜3[V]まで上昇していくことになるので、これをモニタすれば、端子電圧が0[V]付近まで引き下げられたか否かを容易に検出することが可能となる。
なお、上記の実施形態では、ノートパソコンなどの電子機器に搭載され、直流電圧源の出力電圧を変換して液晶ディスプレイを構成するバックライトの駆動電圧を生成するDC/DCコンバータに本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源装置、及び、これを備えた電子機器全般に広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態では、出力回路の駆動を停止した後、端子電圧VL1〜VL4が所定の閾値電圧まで低下してから、定電流ドライバ214の駆動を停止する構成(言い換えれば、時刻t1〜t2の期間を端子電圧VL1〜VL4のモニタ結果に応じて決定する構成)を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、タイマを用いて昇圧停止後の経過時間を測定し、所定期間が経過してから定電流ドライバ214の駆動を停止する構成としても構わない。このような構成とすることにより、出力電圧Voutをより低い電圧レベルまで引き落としてから、定電流ドライバ214の駆動を停止することができるので、端子電圧VL1〜VL4の上昇をより効果的に抑えることが可能となる。
また、上記の実施形態では、パワーオン信号ENに応じて、発光ダイオード列LED1〜LED4を一律にオン/オフする構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、発光ダイオード列LED1〜LED4の駆動可否を個別に制御し得る構成としても構わない。この場合、非駆動状態とされる発光ダイオード列の端子電圧は、出力制御回路213でのフィードバック制御に支障を来さないように、他の端子電圧よりも高い電圧値に設定する必要があるので、パワーオフ時には、これを端子電圧モニタ部214aの監視対象から除外すべく、予め接地電位にプルダウンすればよい。
本発明は、電源装置を搭載する電子機器の電源電圧低減やチップサイズ縮小を図る上で有用な技術であり、特に、発光ダイオードの駆動装置に好適な技術である。
は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図である。 は、DC/DCコンバータ20の一構成例を示す回路図である。 は、DC/DCコンバータ20のパワーオフ制御について説明するためのタイミングチャートである。 は、端子電圧モニタ部214aの一構成例を示す回路図である。 は、負荷駆動装置の一従来例を示す回路図である。
符号の説明
10 直流電圧源(バッテリ)
20 DC/DCコンバータ(スイッチングレギュレータ)
21 スイッチング電源IC
211 パワーオフコントローラ
212 レギュレータ
213 出力制御回路
214 定電流ドライバ
214a 端子電圧モニタ部
30 液晶ディスプレイ(バックライト)
ERR 誤差増幅器
PCMP PWMコンパレータ
AMP 増幅器
OSC 発振器
ADD 加算器
SWC スイッチング制御回路
FF リセット優先型RSフリップフロップ
BUF バッファ
Lex インダクタ(外付け)
Dex ダイオード(外付け)
Cex コンデンサ(外付け)
Qex 出力トランジスタ(外付け)
Rex 抵抗(外付け)
LED1〜LED4 発光ダイオード列
N1、N2、N3 Nチャネル型電界効果トランジスタ
R1、R2 抵抗
AMP1 増幅器
INV1 インバータ

Claims (7)

  1. 入力電圧を所定の出力電圧に変換して負荷に供給する出力回路と、前記負荷に所定の駆動電流を供給する定電流ドライバと、を有して成り、前記出力回路によって、前記負荷と前記定電流ドライバとの接続ノードにおける端子電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力電圧を制御する電源装置であって、
    前記負荷の駆動を停止する際、前記出力回路の駆動を停止した後、所定期間が経過してから、前記定電流ドライバの駆動を停止するパワーオフコントローラを有して成ることを特徴とする電源装置。
  2. 前記パワーオフコントローラは、前記出力回路の駆動を停止した後、前記端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたときに、前記定電流ドライバの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記出力回路は、複数並列接続される負荷から帰還入力される端子電圧のうち、最も低い端子電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力電圧を制御するものであり、前記パワーオフコントローラは、前記出力回路の駆動を停止した後、全ての端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたときに、前記定電流ドライバの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記定電流ドライバは、前記駆動電流の電流値を設定する駆動トランジスタの制御電圧に基づいて、前記端子電圧が所定の閾値電圧まで引き下げられたか否かを検出する端子電圧モニタ部を有して成ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記出力回路は、出力トランジスタと;前記端子電圧と前記参照電圧との差分を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と;前記誤差電圧と所定のスロープ電圧とを比較することで、その比較結果に応じたデューティのPWM信号を生成するPWMコンパレータと;前記PWM信号を用いて前記出力トランジスタのオン/オフ制御を行うスイッチング制御回路と;一端が前記入力電圧の印加端に接続され、他端が前記出力トランジスタの一端に接続されるインダクタと;アノードが前記出力トランジスタの一端に接続され、カソードが前記出力電圧の引出端に接続されるダイオードと;一端が前記出力電圧の引出端に接続され、他端が基準電圧の印加端に接続されるコンデンサと;を有して成り、前記入力電圧を昇圧して前記出力電圧を生成することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電源装置。
  6. 直流電圧源と、前記直流電圧源の出力変換手段である電源装置と、前記電源装置により駆動される負荷と、を有して成る電子機器であって、前記電源装置として、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電源装置を備えて成ることを特徴とする電子機器。
  7. 前記負荷は、発光ダイオード、或いは、複数の発光ダイオードを直列接続して成る発光ダイオード列であることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
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