JP2007327232A - コンテナの構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】四角形状の基台と、該基台上の4隅に垂直方向に立設された支柱と、各支柱の上端部同士を水平方向に連結する複数の梁部材とにより構成されるフレーム構造体の周囲を、装甲板で覆って形成された中空直方体状のコンテナであって、前記梁部材は角パイプからなる上部部材と下部部材とを外周面同士を垂直方向に接合して形成されるとともに上部部材が下部部材よりも低剛性に構成され、天井部装甲板に作用する荷重を該天井部装甲板から梁部材の上部部材を介して下部部材に伝達可能に構成したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
図11において、100は中空直方体状のコンテナである。
1は該コンテナ100の基台で、地面に据付けられて、床フレームの上部に床板1aを載置、固定してなる。02は前記基台1上の4隅に垂直方向に立設された支柱、013は前記支柱02の上端部同士を水平且つ長手方向に連結する長手方向梁部材、014は前記支柱02の上端部同士を水平且つ幅方向に連結する幅方向梁部材である。
従って、かかる構成からなるフレーム構造体及び装甲板をそなえたコンテナ100にあっては、衝撃力伝達部材である天井装甲板010、4本の支柱02、長手方向梁部材013、幅方向梁部材014、側部装甲板011及び012等を、衝撃力に対する緩衝機能が小さく高剛性の構造体に構成しているため、大きな衝撃力に耐え得る構造とするには、前記衝撃力伝達部材の断面積及び断面係数を大きくして大型化する必要がある。このためかかるコンテナ100にあっては、該コンテナ100の重量が大きくなって移送や据え付け作業が困難を伴うとともに、該コンテナ100の材料コストが増大する。
等の解決すべき問題がある。
ここで、前記上部部材を下部部材よりも低剛性に構成する具体的手段としては、前記上部部材の圧縮断面積を下部部材の圧縮断面積よりも小さくする手段によるのが好ましい。
さらに、かかる第2段の緩衝後の衝撃力が前記角パイプからなる梁部材の高剛性側の下部部材に伝達されて該下部部材が断面に直角方向に圧縮されて変形することにより該衝撃力の第3段の吸収が行われる。
そして、砲弾の直撃による衝撃力は、かかる3段階の緩衝、吸収がなされて減衰し、4本の支柱及び側部装甲板を介して、地面上に固定された基台に伝達され、該基台によって支承される。
これにより、従来のものに比べて、支柱、側部装甲板等の衝撃力伝達部材を小型化することが可能となって、コンテナの重量を軽減でき、該コンテナの移送性、据え付け作業性を向上できるとともに、コンテナの小型化によって材料コストを低減できる。
このように構成すれば、梁部材に作用した衝撃力等の荷重が、梁部材の下面と側部装甲板との溶接接合部から側部装甲板を通し、該側部装甲板の下端部と基台の上面との溶接接合部を通して基台に伝達されて該基台に支承されるので、前記側部装甲板が衝撃力等の荷重を支持し伝達する強度部材の機能を果たし、これによって、衝撃力等の荷重を4本の支柱及び側部装甲板によって支承できることとなって、支柱の小型化が可能となる。
このように構成すれば、基台の下面に固定されたスペーサを介して、基台に加わる荷重を地面に伝達するので、スペーサの設置によって接地面圧が低下して、コンテナを安定して地面上に設置できる。
これにより、側部装甲板の厚さを前記側方荷重に対応できる最小限の厚さとすることが可能となって、コンテナの重量を軽減でき、該コンテナの移送性、据え付け作業性を向上できるとともに、コンテナの小型化によって材料コストを低減できる。
図1〜5において、100は居住用コンテナ(以下コンテナという)で、中空直方体状に形成され、上方から砲弾を受ける可能性のある基地等に設置されて内部に人員を収容するようになっている。
13,13は2つの前記上側角部連結具6a間に水平且つ長手方向に延設されて両端部を該上側角部連結具6aに溶接接合される長手方向梁部材、14,14は2つの前記上側角部連結具6a間に水平且つ幅方向に延設されて両端部を該上側角部連結具6aに溶接接合される幅方向梁部材である。
19aは前記幅方向梁部材14,14間に長手方向に複数架設された長手方向補強部材、19bは前記長手方向梁部材13,13間に幅方向に複数架設された幅方向補強部材であり、該長手方向補強部材19aと幅方向補強部材19bとは格子状に連結されている。
7は前記長手方向梁部材13と基台1との間に垂直に架設された複数の垂直方向補強部材である。該垂直方向補強部材7は、前記幅方向梁部材14と基台1との間に複数個垂直に架設してもよい。
そして、前記長手方向梁部材13及び幅方向梁部材14は、前記上部部材4の圧縮断面積つまり図1,3に示すように砲弾101による衝撃力Wの作用方向の断面積を、下部部材5の圧縮断面積よりも小さく形成することにより、該上部部材4を下部部材5よりも前記衝撃力W方向において低剛性に構成している。
また、図3のように、前記天井装甲板10は複数のボルト10aによって前記上部部材4の上面に固定されている。
尚、図示を省略したが、前記幅方向梁部材14と側部装甲板12と基台1との間も図3と同様な連結形態に構成されている。21は前記側部装甲板11の内面側に固定された断熱材である。
このように構成すれば、基台1の下面に固定されたスペーサ22を介して、該基台1に加わる衝撃力Wを地面23に伝達するので、前記スペーサ22の設置によって接地面圧が低下して、コンテナ100を安定して地面23上に設置できる。
そして、かかる第1段の緩衝後の衝撃力Wは該天井装甲板10から、長手方向梁部材13及び幅方向梁部材14に伝達されるが、この際において、先ず前記衝撃力Wの作用方向の圧縮断面積が小さい低剛性側の角パイプからなる上部部材4に伝達されて、該上部部材4の圧縮断面積が垂直方向に圧縮されて(圧縮断面積に作用して)変形することにより、該衝撃力Wの第2段の吸収が行われる。
そして、前記砲弾の直撃による衝撃力Wは、以上のような第1段、第2段、第3段の3段階の緩衝、吸収がなされて減衰し、4本の支柱2及び側部装甲板11,12を介して、地面23上にスペーサ22を介して固定された基台1に伝達され、該基台1によって支承される。
これにより、従来のものに比べて、支柱2、側部装甲板11,12等の衝撃力伝達部材を小型化することが可能となって、コンテナ100の重量を軽減でき、これにより該コンテナ100の移送性、据え付け作業性を向上できるとともに、コンテナ100の小型化によって材料コストを低減できる。
1は該コンテナ100の基台で、地面23に据付けられて、床フレーム3の上部に床板1a(図1参照)を載置、固定してなる。前記基台1の4隅部には下側角部連結具6が固定され、この4個の下側角部連結具6の上面には4本の支柱2が立設されている。前記各4本の支柱2の上端部には上側角部連結具6aがそれぞれ固定されている。
33,33は2つの前記上側角部連結具6a間に水平且つ長手方向に延設されて両端部を該上側角部連結具6aに溶接接合される長手方向梁部材、34,34は2つの前記上側角部連結具6a間に水平且つ幅方向に延設されて両端部を該上側角部連結具6aに溶接接合される幅方向梁部材である。
また、図8及び図9に示すように、前記幅方向補強部材39b及び長手方向補強部材39aは、その端部を前記中空連結部材51の上面に溶接接合されている。
また、前記側部装甲板11の内側には断熱材21を介して側部補強板54が設置され、該側部補強板54は、上端が前記長手方向梁部材33の連結ピース53の下面に溶接接合されるとともに、下端が前記基台1の上面に溶接接合されている。S1は突合せ溶接接合部である。
前記側部補強板54は木製の板材とすることも可能であるが、該側部補強板54を鋼板で構成すれば強度部材としての機能を果たす。
尚、図示を省略したが、前記側部装甲板12と幅方向梁部材34と基台1及びスペーサ22との間の結合態様、及び側部補強板54と幅方向梁部材34と基台1との間の結合態様も図8と同様な形態に構成されている。
かかる第1段の緩衝後の衝撃力Wは、該天井装甲板10から、長手方向梁部材33及び幅方向梁部材34の連結ピース52を介して4本の支柱2及び側部装甲板11,12に伝達され、該支柱2及び側部装甲板11,12を介して、地面上に固定された基台1及びスペーサ22に伝達され、該基台1及びスペーサ22によって支承される。
1a 床板
2 支柱
3 床フレーム
4 上部部材
4a 連結ピース
5 下部部材
6 下側角部連結具
6a 上側角部連結具
7 垂直方向補強部材
10 天井装甲板
11,12 側部装甲板
13 長手方向梁部材
14 幅方向梁部材
19a 長手方向補強部材
19b 幅方向補強部材
22 スペーサ
23 地面
33 長手方向梁部材
34 幅方向梁部材
39a 長手方向補強部材
39b 幅方向補強部材
51 中空連結部材
52 連結ピース
53 連結ピース
54 側部補強板
100 居住用コンテナ
101 砲弾
W 衝撃力
Claims (5)
- 地面に据付けられ上面側に床板が載置された四角形状の基台と、該基台上の4隅に垂直方向に立設された支柱と、各支柱の上端部同士を水平方向に連結する複数の梁部材とにより構成されるフレーム構造体の周囲を、天井部装甲板及び側部装甲板からなる装甲板で覆って形成された中空直方体状のコンテナであって、前記梁部材は角型中空断面に形成された角パイプからなる上部部材と下部部材とを両者の外周面同士を垂直方向に接合して形成されるとともに前記上部部材が下部部材よりも低剛性に構成され、前記天井部装甲板に作用する衝撃荷重を含む荷重を該天井部装甲板から前記梁部材の上部部材を介して下部部材に伝達可能に構成したことを特徴とするコンテナの構造。
- 前記側部装甲板は、上端部を前記梁部材の下面に溶接接合されるとともに下端部を前記基台の上面に溶接接合され、前記梁部材に加わる荷重が該梁部材から前記側部装甲板を介して前記基台に伝達可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載のコンテナの構造。
- 前記基台を、コの字状断面のチャンネル鋼材で構成するとともに、該基台の下面と地面との間に、該基台の下面に固定されたスペーサを介装したことを特徴とする請求項1記載のコンテナの構造。
- 地面に据付けられ上面側に床板が載置された四角形状の基台と、該基台上の4隅に垂直方向に立設された支柱と、各支柱の上端部同士を水平方向に連結する複数の梁部材とにより構成されるフレーム構造体の周囲を、天井部装甲板及び側部装甲板からなる装甲板で覆って形成された中空直方体状のコンテナであって、前記梁部材は前記支柱の上端部に固定されて前記天井部装甲板と支柱とを連結する中実角型断面に形成された連結部材をそなえるとともに、前記基台の下部には該基台の下面と地面との間に介装されるスペーサが固定され、前記側部装甲板は上端部が前記梁部材に固定されるとともに下端部が前記スペーサの上面に固定されたことを特徴とするコンテナの構造。
- 前記側部装甲板の内側に、上端が前記梁部材の下部に固定されるとともに下端が前記基台の上面に固定された側部補強板を設けたことを特徴とする請求項4記載のコンテナの構造。
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