JP2007318335A - ハンドオーバー処理システム、ハンドオーバー処理方法及び無線基地局 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】IP電話端末が複数のアクセスポイント1の何れかと無線LANを介して接続されて通信を行うIP電話システムであって、接続アクセスポイントは、IP電話端末から送信される信号の第一の受信レベルが閾値A以下となっていると判定された場合に、複数の周辺アクセスポイントの受信レベル検出部13にて検出された第二の受信レベルを取得するアクセスポイント通信部12と、これら複数の第二の受信レベルに基づいて、ハンドオーバー先のアクセスポイントを特定するアクセスポイント特定部14と、ハンドオーバー先のアクセスポイントによる第二の受信レベルと第一の受信レベルとの差が閾値B以上となっていると判定された場合に、ハンドオーバーの実行指示をIP電話端末に送信する信号通信部11とを備えている。
【選択図】図2
Description
特に、無線通信端末としてIP電話端末を適用したIP電話システムの場合、より安定した通信を行うためにアクセスポイントを瞬時に切り換える必要があることから、当該IP電話システムへの適用は困難であるといった問題がある。
複数の基地局(例えば、図1のアクセスポイント1等)と、これら複数の基地局の何れかと無線通信回線(例えば、無線LAN等)を介して接続されて通信を行う無線通信端末(例えば、図1のIP電話端末2等)とを備え、前記複数の基地局の中で前記無線通信端末が接続する基地局を切り換えるハンドオーバー処理を行うハンドオーバー処理システム(例えば、図1のIP電話システム100等)であって、
前記複数の基地局のうち、前記無線通信端末と前記無線通信回線を介して接続されている接続基地局(例えば、図1の第一のアクセスポイント1A等)は、
前記接続基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する第一の受信レベル取得手段(例えば、図2の信号通信部11等)と、
前記第一の受信レベル取得手段により取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する受信レベル判定手段(例えば、図2の信号通信部11等)と、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記複数の基地局のうち、当該接続基地局の周辺に存する周辺基地局(例えば、図1の第二及び第三のアクセスポイント1B、1C等)における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する第二の受信レベル取得手段(例えば、図2のアクセスポイント通信部12等)と、
前記第二の受信レベル取得手段により取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する基地局特定手段(例えば、図2のアクセスポイント特定部14等)と、
前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する情報送信手段(例えば、図2の信号通信部11等)とを備えることを特徴としている。
前記接続基地局は、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記第二の受信レベルの検出指示を周辺基地局に送信する検出指示送信手段(例えば、図2のアクセスポイント通信部12等)を備え、
前記周辺基地局は、
前記無線通信端末と信号の送受信を行うための送受信用通信部(例えば、図2の信号通信部11等)と、
前記第二の受信レベルを検出するための受信レベル検出用通信部(例えば、図2の受信レベル検出用アンテナ13a等)と、
前記検出指示送信手段から送信された前記検出指示の受信に基づいて、前記受信レベル検出用通信部により前記第二の受信レベルを検出する受信レベル検出手段(例えば、図2の受信レベル検出部13等)と、
前記受信レベル検出手段により検出された前記第二の受信レベルを前記接続基地局に送信する受信レベル送信手段(例えば、図2のアクセスポイント通信部12等)とを備えることを特徴としている。
前記接続基地局は、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記第二の受信レベルの検出タイミングを規定するタイミング情報及び前記無線通信端末との通信の周波数を規定する周波数情報を含む当該第二の受信レベルの検出指示を周辺基地局に送信する検出指示送信手段(例えば、図7のアクセスポイント通信部212等)を備え、
前記周辺基地局は、
前記無線通信端末と信号の送受信を行うとともに、前記第二の受信レベルを検出するための送受信用通信部(例えば、図7の信号通信部211等)と、
前記検出指示送信手段から送信され受信した前記検出指示に基づいて、前記タイミング情報により規定される前記検出タイミングにて、前記周波数情報に規定される前記周波数で前記第二の受信レベルを前記送受信用通信部により検出する受信レベル検出手段(例えば、図7の信号通信部211等)と、
前記受信レベル検出手段により検出された前記第二の受信レベルを前記接続基地局に送信する受信レベル送信手段(例えば、図7のアクセスポイント通信部212等)とを備えることを特徴としている。
前記周辺基地局は、
前記検出指示送信手段から送信された前記検出指示を受信した後、前記第二の受信レベルを検出する以前に、前記無線通信端末以外の無線通信端末の送信を一時停止する制御信号を送信する制御信号送信手段(例えば、図7の信号通信部211等)を備えることを特徴としている。
複数の基地局(例えば、図1のアクセスポイント1等)と、これら複数の基地局の何れかと無線通信回線(例えば、無線LAN等)を介して接続されて通信を行う無線通信端末(例えば、図1のIP電話端末2等)とを備える無線通信システム(例えば、図1のIP電話システム100等)を用いて、前記複数の基地局の中で前記無線通信端末が接続する基地局を切り換えるハンドオーバー処理を行うハンドオーバー処理方法であって、
前記複数の基地局のうち、前記無線通信端末と前記無線通信回線を介して接続されている接続基地局(例えば、図1の第一のアクセスポイント1A等)は、
前記接続基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する処理と、
取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する処理と、
前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記複数の基地局のうち、当該接続基地局の周辺に存する周辺基地局(例えば、図1の第二及び第三のアクセスポイント1B、1C等)における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する処理と、
取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する処理と、
前記特定値以上となっていると判定された場合に、前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する処理とを行うことを特徴としている。
無線通信端末(例えば、図1のIP電話端末2等)と無線通信回線(例えば、無線LAN等)を介して接続されている無線基地局(例えば、図1の第一のアクセスポイント1A等)であって、
前記無線通信端末から送信された信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する第一の受信レベル取得手段(例えば、図2の信号通信部11等)と、
前記第一の受信レベル取得手段により取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する受信レベル判定手段(例えば、図2の信号通信部11等)と、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、周辺に存する周辺基地局(例えば、図1の第二及び第三のアクセスポイント1B、1C等)における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する第二の受信レベル取得手段(例えば、図2のアクセスポイント通信部12等)と、
前記第二の受信レベル取得手段により取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する基地局特定手段(例えば、図2のアクセスポイント特定部14等)と、
前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する情報送信手段(例えば、図2の信号通信部11等)とを備えることを特徴としている。
図1は、本発明を適用した実施形態1のハンドオーバー処理システムの好適な一例として例示するIP電話システム100の概略構成を模式的に示した図である。
実施形態1のIP電話システム(無線通信システム)100は、例えば、IP電話端末2がユーザ等により所持されてA地点(POS-A)からC地点(POS-C)へと移動する場合に、当該IP電話端末2が接続するアクセスポイント1を所定のタイミングで切り換えるハンドオーバー処理を行うことで通話(通信)を途絶えさせることなく行うものである。
具体的には、IP電話システム100は、例えば、図1に示すように、複数(図1にあっては3つ)のアクセスポイント(AP)1、…と、これらアクセスポイント1の何れかとIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11規格等の無線LANを介して接続され通信を行うIP電話端末2と、アクセスポイント1とインターネット回線Nを介して接続された通話先端末3等から構成されている。
また、複数のアクセスポイント1、…は、例えば、IP電話端末との通信能カ範囲はRであり、少なくとも隣接するアクセスポイント1どうしの通信可能範囲Rが重なり合うように所定間隔を空けて配設されている。
図2は、アクセスポイント1のブロック図である。図3は、IP電話システム100におけるハンドオーバーの実行タイミングを説明する図である。
なお、以下の説明にあっては、複数のアクセスポイント1、…のうち、IP電話端末2と無線リンクを確立しているものを「接続アクセスポイント」と言い、その周辺に存するアクセスポイント1を「周辺アクセスポイント」と言うこととする。
即ち、信号通信部11は、例えば、無線リンクの確立に際し、IP電話端末2から所定の周波数で送信されるプローブ要求を送受信用アンテナ11aにより受信して、当該プローブ要求に含まれるESSID情報と当該アクセスポイント1のESSIDが一致する場合に、IP電話端末2との間で無線リンクを確立するようになっている。
なお、複数のアクセスポイント1、がIP電話端末2の周囲に存する場合には、互いのESSIDが一致するものの中で、最も信号の受信レベルの高いものがIP電話端末2により接続アクセスポイントとして選択されるようになっている。
さらに、信号通信部11は、受信レベル判定手段として、例えば、取得した第一の受信レベルが所定値(例えば、閾値A;図3参照)以下となっているか否かを判定するようになっている。
ここで、閾値Aは、例えば、複数のアクセスポイント1、…の通信可能範囲R並びに信号の受信レベル等を考慮して規定されるものであり、具体的には、隣接するアクセスポイント1どうしの通信可能範囲Rが重なり合う領域でIP電話端末2との通信が途絶えることなく所定の受信レベルを維持できる程度に規定されている。
即ち、信号通信部11は、例えば、タイミング決定部15にて第一の受信レベルと第二の受信レベルとの差が閾値B以上となっていると判定されることでハンドオーバーのタイミングが決定された場合に(詳細後述)、アソシエーション解除信号をIP電話端末2に送信するようになっている。これにより、IP電話端末2に対して、接続アクセスポイント側が無線リンクを解除しようとしていることを知らせ、ハンドオーバー先となる周辺アクセスポイントに対するハンドオーバーの実行を指示するようになっている。
ここで、信号通信部11は、ハンドオーバーの実行指示をIP電話端末2に送信する実行指示情報送信手段として機能する。
さらに、信号通信部11は、IP電話端末2に対してハンドオーバー先の第二のアクセスポイント1Bの識別子「ESSID」、周波数「CH」、MAC(Media Access Control)アドレスを送信(通知)する。このとき信号通信部11は、ハンドオーバー先への接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する情報送信手段として機能する。
これにより、接続アクセスポイントのアクセスポイント通信部12は、第二の受信レベル取得手段として、周辺アクセスポイントによるIP電話端末2から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得することができるようになっている。
即ち、接続アクセスポイントのアクセスポイント特定部14は、例えば、基地局特定手段として、周辺アクセスポイントの受信レベル検出部13にて検出され有線LAN5を介してアクセスポイント通信部12により取得された複数の第二の受信レベルに基づいて、最も高い受信レベルの周辺アクセスポイントをハンドオーバー先のアクセスポイント1として特定するようになっている。
即ち、接続アクセスポイントのタイミング決定部15は、所定のタイミングでハンドオーバー先の周辺アクセスポイントの第二の受信レベルを取得して、当該接続アクセスポイントの第一の受信レベルとの差が特定値(例えば、閾値B;図3参照)以上となっているか否かを判定するようになっている。そして、タイミング決定部15は、受信レベルの差が閾値B以上となっていると判定された時点をハンドオーバーの実行タイミングとして決定するようになっている。
図4に示すように、IP電話端末2は、例えば、無線LANを介してアクセスポイント1と無線通信を行う無線通信処理部21と、ハンドオーバーを行うハンドオーバー実行処理部22と、これら各部を制御する制御部23等を備えている。
即ち、無線通信処理部21は、例えば、第一のアクセスポイント1Aと無線リンクを確立して通信を行う場合には、識別子を「ESSID1」として周波数「CH1」で信号を送受信し、第二のアクセスポイント1Bと無線リンクを確立して通信を行う場合には、識別子を「ESSID2」として周波数「CH2」で信号を送受信し、第三のアクセスポイント1Cと無線リンクを確立して通信を行う場合には、識別子を「ESSID3」として周波数「CH3」で信号を送受信するようになっている。
ここで、図5は、ハンドオーバー処理に係る動作の一例を示す図である。なお、図5にあっては、アクセスポイント1とIP電話端末2との無線通信を「波線」で表し、アクセスポイント1どうし並びにアクセスポイント1と通話先端末3との有線通信を「実線」で表すものとする。
そして、複数のアクセスポイント1、にあっては、信号通信部11の送受信用アンテナ11aによりプローブ要求を受信すると、当該プローブ要求に含まれる識別子(例えば、「ESSID1」等)と一致する識別子のアクセスポイント(例えば、識別子「ESSID1」の第一のアクセスポイント1A等)は、プローブ要求に対してプローブ応答を返信する。
そして、接続先となる第一のアクセスポイント1Aが、信号通信部11の送受信用アンテナ11aにより受信したアソシエーション要求に対してアソシエーション応答を返信することで、当該アクセスポイント1とIP電話端末2との間で無線リンクが確立する(ステップS2)。
続けて、IP電話端末2は、図示しないSIPサーバを介して接続された通話先端末3との通話(通信)が開始され、当該通話先端末3との間で第一のアクセスポイント1Aを介してデータの送受信が行われる(ステップS3及びS4)。
ここで、IP電話端末2を所持するユーザが、A地点からB地点に移動すると、信号通信部11により検出されるIP電話端末2からの信号の受信レベルが次第に低下することとなる(図3参照)。
そして、信号通信部11が、第一の受信レベルが閾値A以下となっていると判定すると(ステップS5)、アクセスポイント通信部12は、周辺アクセスポイント(例えば、第二及び第三のアクセスポイント1B、1C)に対して、IP電話端末2から送信される信号の受信レベル(第二の受信レベル)の測定要求信号(検出指示)を有線LAN5を介して送信する(ステップS6)。
その後、アクセスポイント通信部12は、受信レベル検出部13により検出された第二の受信レベルを受信レベル取得応答信号により第一のアクセスポイント1Aに対して返信する(ステップS8)。
そして、信号通信部11は、IP電話端末2に対してハンドオーバー先の第二のアクセスポイント1Bの識別子「ESSID」、周波数「CH」、MAC(Media Access Control)アドレスを送信(通知)する(ステップS10)。
即ち、第一のアクセスポイント1Aの信号通信部11は、IP電話端末2からの信号の第一の受信レベルを所定のタイミングで検出するとともに、アクセスポイント通信部12は、第二のアクセスポイント1Bに対して、IP電話端末2からの信号の第二の受信レベルの取得要求を送信する(ステップS11)。
そして、第二のアクセスポイント1Bにあっては、アクセスポイント通信部12は、受信レベル検出部13により検出された第二の受信レベルを受信レベル取得応答信号により第一のアクセスポイント1Aに対して返信する(ステップS12)。
そして、第一受信レベルと第二の受信レベルの差が閾値B以上となっていると判定され、ハンドオーバーのタイミングが決定すると(ステップS13)、信号通信部11は、IP電話端末2に対して、アソシエーション解除信号を送受信用アンテナ11aから送信する(ステップS14)。
そして、ハンドオーバー先となる第二のアクセスポイント1Bが、信号通信部11の送受信用アンテナ11aにより受信したアソシエーション要求に対してアソシエーション応答を返信することで、当該第二のアクセスポイント1BとIP電話端末2との間で無線リンクが確立する(ステップS15)。
これにより、第二のアクセスポイント1Bへのハンドオーバーが完了する。
以下に、実施形態2のIP電話システム200について図6〜図9を参照して説明する。
ここで、図6は、本発明を適用した実施形態2のIP電話システム200の概略構成を模式的に示した図である。また、図7は、アクセスポイント201のブロック図であり、図8は、アクセスポイント201から送信されるCTS信号のデータ構造を模式的に示した図である。
なお、実施形態2のIP電話システム200は、アクセスポイント201の構成以外の点では上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
先ず、接続アクセスポイントのアクセスポイント通信部212は、検出指示送信手段として、例えば、送受信用アンテナ11aにより受信した信号の第一の受信レベルが閾値A以下となっていると判定された場合に、IP電話端末2からの信号の第二の受信レベルの検出タイミングを規定するタイミング情報及びIP電話端末2との無線通信の周波数「CH」を規定する周波数情報を含む測定要求信号を周辺アクセスポイントに送信するようになっている。
ここで、測定要求信号には、例えば、タイミング情報に加えて、アクセスポイント1Aと無線リンクを確立しているIP電話端末2の識別子「ESSID」、周波数「CH」、MACアドレス等が含まれている。
また、タイミング情報とは、具体的には、例えば、アクセスポイント1AとIP電話端末2との間のデータの送受信の間隔(例えば、20[ms]等)や、各アクセスポイント201が他のIP電話端末2と無線リンクを確立している場合には、当該他のIP電話端末2に対するCTS(Clear To Send)信号(後述)のデュレーション時間等を考慮して、測定要求信号の送信後に如何なるタイミングで第二の受信レベルを検出するべきかを規定するものである。
即ち、周辺アクセスポイント(例えば、アクセスポイント1C等)の信号通信部211は、例えば、受信レベル検出手段として、アクセスポイント通信部212により受信した測定要求信号のタイミング情報に規定された検出タイミングにて、接続アクセスポイントとIP電話端末(以下、「IP電話端末2A」という。)との無線リンクの周波数「CH」でIP電話端末2Aからの信号の受信レベルを検出するようになっている。具体的には、周辺アクセスポイントの信号通信部211は、例えば、所定のIP電話端末(以下、「IP電話端末2C」という。)と無線リンクが確立した状態であっても、一旦、周波数「CH3」を測定要求信号に含まれるアクセスポイント1AとIP電話端末2Aとの間の無線リンクの周波数「CH1」に切り換えて、IP電話端末2Aから送信される信号を送受信用アンテナ11aにて受信するようになっている。
CTS信号(フレーム)は、例えば、図8に示すように、フレームの種類を定義するフレーム制御、データ送信禁止時間を規定するデュレーション、データ送信が禁止されない無線端末のMACアドレス、フレーム誤りの検査に係るFCS(Frame Check Sequence)等のデータから構成されている。
これにより、MACアドレスとしてIP電話端末2AのMACアドレスを規定しておくことにより、IP電話端末2Cは、CTS信号を受信すると、信号送信がデュレーション時間禁止されることとなるが、IP電話端末2Aは、CTS信号を受信しても信号送信が禁止されることはなくなる。そして、IP電話端末2Cからの信号送信が禁止されている間に、アクセスポイント1Cは、IP電話端末2Aから信号が送信されるタイミングに合うように、当該IP電話端末2Aとアクセスポイント1Aとの無線リンクの周波数「CH」で信号を受信して第二の受信レベルを検出するようになっている。
ここで、図9は、ハンドオーバー処理に係る動作を示すタイミングチャートである。なお、実施形態2のIP電話システム200のハンドオーバー処理は、以下に説明する以外の点は、実施形態1のものと同様であるので、説明は省略するものとする。また、アクセスポイント1AとIP電話端末2Aは、周波数「CH1」で無線接続され、アクセスポイント1CとIP電話端末2Cは、周波数「CH3」で無線接続されているものとする。
さらに、図9にあっては、アクセスポイント201とIP電話端末2との無線通信を「一点鎖線」で表し、アクセスポイント201どうしの有線通信を「実線」で表すものとする。
これにより、送受信用アンテナ11aによりCTS信号を受信したIP電話端末2Cは、CTS信号のデュレーションに規定された時間だけ無線通信処理部21からの信号送信を停止させる。
そして、信号通信部211は、IP電話端末2Aから周波数「CH1」で送信される信号を送受信用アンテナ11aにより受信してその受信レベル(第二の受信レベル)を検出する。
そして、周波数の切り換え後、所定時刻t5にて、アクセスポイント通信部212は、信号通信部211により検出された第二の受信レベルを測定応答信号により第一のアクセスポイント1Aに対して返信する。
その後、ステップS10に移行して、それ以降の処理が実行される。
例えば、接続アクセスポイントは、ハンドオーバー先のアクセスポイント1、201の特定を周辺アクセスポイントの受信レベルの所定タイミングにおける一回の検出結果に基づいて行うようにしたが、ハンドオーバー先のアクセスポイント1、201の特定方法は、これに限られるものではない。
以下に、変形例1のIP電話システムについて図10を参照して説明する。
なお、図10にあっては、アクセスポイント1B、1Cの受信レベルを実線で表し、アクセスポイント1Bの予測受信レベルを一点鎖線で表し、アクセスポイント1Cの予測受信レベルを二点鎖線で表すものとする。
1、201 アクセスポイント(基地局)
11、211 信号通信部(第一の受信レベル取得手段、送受信用通信部、受信レベル判定手段、情報送信手段)
11a 送受信用アンテナ
12、212 アクセスポイント通信部(第二の受信レベル取得手段、検出指示送信手段、受信レベル送信手段)
13 受信レベル検出部(受信レベル検出手段)
13a 受信レベル検出用アンテナ(受信レベル検出用通信部)
14 アクセスポイント特定部(基地局特定手段)
15 タイミング決定部
2 IP電話端末(無線通信端末)
3 通話先端末
Claims (6)
- 複数の基地局と、これら複数の基地局の何れかと無線通信回線を介して接続されて通信を行う無線通信端末とを備え、前記複数の基地局の中で前記無線通信端末が接続する基地局を切り換えるハンドオーバー処理を行うハンドオーバー処理システムであって、
前記複数の基地局のうち、前記無線通信端末と前記無線通信回線を介して接続されている接続基地局は、
前記接続基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する第一の受信レベル取得手段と、
前記第一の受信レベル取得手段により取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する受信レベル判定手段と、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記複数の基地局のうち、当該接続基地局の周辺に存する周辺基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する第二の受信レベル取得手段と、
前記第二の受信レベル取得手段により取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する基地局特定手段と、
前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する情報送信手段とを備えることを特徴とするハンドオーバー処理システム。 - 前記接続基地局は、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記第二の受信レベルの検出指示を周辺基地局に送信する検出指示送信手段を備え、
前記周辺基地局は、
前記無線通信端末と信号の送受信を行うための送受信用通信部と、
前記第二の受信レベルを検出するための受信レベル検出用通信部と、
前記検出指示送信手段から送信された前記検出指示の受信に基づいて、前記受信レベル検出用通信部により前記第二の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
前記受信レベル検出手段により検出された前記第二の受信レベルを前記接続基地局に送信する受信レベル送信手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のハンドオーバー処理システム。 - 前記接続基地局は、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記第二の受信レベルの検出タイミングを規定するタイミング情報及び前記無線通信端末との通信の周波数を規定する周波数情報を含む当該第二の受信レベルの検出指示を周辺基地局に送信する検出指示送信手段を備え、
前記周辺基地局は、
前記無線通信端末と信号の送受信を行うとともに、前記第二の受信レベルを検出するための送受信用通信部と、
前記検出指示送信手段から送信され受信した前記検出指示に基づいて、前記タイミング情報により規定される前記検出タイミングにて、前記周波数情報に規定される前記周波数で前記第二の受信レベルを前記送受信用通信部により検出する受信レベル検出手段と、
前記受信レベル検出手段により検出された前記第二の受信レベルを前記接続基地局に送信する受信レベル送信手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のハンドオーバー処理システム。 - 前記周辺基地局は、
前記検出指示送信手段から送信された前記検出指示を受信した後、前記第二の受信レベルを検出する以前に、前記無線通信端末以外の無線通信端末の送信を一時停止する制御信号を送信する制御信号送信手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のハンドオーバー処理システム。 - 複数の基地局と、これら複数の基地局の何れかと無線通信回線を介して接続されて通信を行う無線通信端末とを備える無線通信システムを用いて、前記複数の基地局の中で前記無線通信端末が接続する基地局を切り換えるハンドオーバー処理を行うハンドオーバー処理方法であって、
前記複数の基地局のうち、前記無線通信端末と前記無線通信回線を介して接続されている接続基地局は、
前記接続基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する処理と、
取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する処理と、
前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、前記複数の基地局のうち、当該接続基地局の周辺に存する周辺基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する処理と、
取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する処理と、
前記特定値以上となっていると判定された場合に、前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する処理とを行うことを特徴とするハンドオーバー処理方法。 - 無線通信端末と無線通信回線を介して接続されている無線基地局であって、
前記無線通信端末から送信された信号の受信レベルである第一の受信レベルを取得する第一の受信レベル取得手段と、
前記第一の受信レベル取得手段により取得された前記第一の受信レベルが所定値以下となっているか否かを判定する受信レベル判定手段と、
前記受信レベル判定手段により前記第一の受信レベルが所定値以下となっていると判定された場合に、周辺に存する周辺基地局における前記無線通信端末から送信される信号の受信レベルである第二の受信レベルを取得する第二の受信レベル取得手段と、
前記第二の受信レベル取得手段により取得された前記第二の受信レベルに基づいて、前記周辺基地局の中からハンドオーバー先の基地局を特定する基地局特定手段と、
前記基地局特定手段により特定された前記基地局に対する接続に用いる情報を前記無線通信端末に送信する情報送信手段とを備えることを特徴とする無線基地局。
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