JP2004353886A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】下部容器の後部と上部容器の後部との間をパッキンを用いずに冷気シールできるようにする。
【解決手段】野菜室に出し入れ可能に収容される下部容器31の後上部のフランジ部36に上向きリブ37を一体に設け、下部容器31の上部に後方へスライド可能に設けられた上部容器32の後下部に下向きリブ42を一体に設け、上向きリブ37に対して下向きリブ42の下部をラップさせることにより、下部容器31と上部容器32との間の冷気シール構造とする。これにより、別部材のパッキンを用いることなく冷気シールすることができ、コストを低減できると共に製造性も向上できる。
【選択図】 図1
【解決手段】野菜室に出し入れ可能に収容される下部容器31の後上部のフランジ部36に上向きリブ37を一体に設け、下部容器31の上部に後方へスライド可能に設けられた上部容器32の後下部に下向きリブ42を一体に設け、上向きリブ37に対して下向きリブ42の下部をラップさせることにより、下部容器31と上部容器32との間の冷気シール構造とする。これにより、別部材のパッキンを用いることなく冷気シールすることができ、コストを低減できると共に製造性も向上できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器の上部に、上部容器を後方へスライド可能に設けた構成の冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より家庭用の冷蔵庫においては、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器の上部に、上部容器を前後方向へスライド可能に設けた構成のものがある。
図6には、このような構成のものの従来の一例を示している。この図6は、下部容器1の上部に上部容器2を載せた状態での縦断側面図を示している。上部容器2は、下部容器1の上部の後寄り(図6では右寄り)に配置され、幅方向の両側部における上部の張出し部(図示せず)が、下部容器1の幅方向の両側部における上縁部にスライド可能に支持されている。下部容器1の後部壁1aにおける上部のフランジ部3は、上部容器2の後方へのスライドを可能にするために、上部容器2の底部2aよりも下方に形成されている。
【0003】
このような構成のものでは、下部容器1内に対して貯蔵物を出し入れする際には、上部容器2を、図6に示すセット位置から後方(矢印A1方向)へスライドさせて、下部容器1の上面開口部を大きく開けた状態で行い、その出し入れが済んだら、上部容器2を下部容器1に対して前方へスライドさせ、図6の状態に戻す。
【0004】
そして、下部容器1の後上部のフランジ部3には、図7に示すように、薄肉なひれ部4aを有するパッキン4が取り付けられていて、上部容器2を前方のセット位置に移動させた状態で、上部容器2の後下部に下向きに突設された下向きリブ5がそのひれ部4aに接触することで、下部容器1の後部と上部容器2の後部との間の隙間6をシールする構成となっている。このシール構造により、その隙間6から下部容器1内へ冷気が流入することを抑制して、下部容器1内に貯蔵された野菜などの貯蔵物の水分が蒸発することを抑えるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来構成のものでは、下部容器1の後部と上部容器2の後部との間の冷気シールをするために、パッキン4を別途必要としているため、その分コストが高くなる。しかも、そのパッキン4を下部容器1に対して組み付ける工数も必要となり、コストが一層高くなる。また、パッキン4は、通常、軟質エラストマーにより製造されていて、特に薄肉なひれ部4aは、波打ち状に変形し易く、シール性が低下しやすくなる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、下部容器の後部と上部容器の後部との間の冷気シールを、パッキンを用いずに行うことができ、コストを低減できると共に製造性も向上でき、さらには設定されたシール性の低下も防止できる冷蔵庫を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器と、この下部容器の上部に前後方向へスライド可能に支持された上部容器とを備えた冷蔵庫において、前記下部容器の後上部に、当該下部容器の幅方向に沿って延びると共に上方へ向けて突出する上向きリブを一体に設け、前記上部容器の後下部に、前記上向きリブと同方向へ延びると共にその上向きリブに対して少なくとも一部がラップするように下方へ向けて突出する下向きリブを一体に設けたことを特徴とする。
【0008】
上記した手段においては、下部容器の後上部に一体に設けた上向きリブと、上部容器の後下部に一体に設けた下向きリブとをラップさせることにより、これら下部容器の後部と上部容器の後部との間の隙間が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ及び下向きリブは、下部容器及び上部容器に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図1〜図5を参照して説明する。
まず、図5は、冷蔵庫全体の構成を概略的に示す縦断側面図である。この図5において、冷蔵庫本体11は、前面が開口した縦長矩形箱状の断熱箱体12内に、上段から順に、冷蔵室13、野菜室14、切替室15、冷凍室16を形成すると共に、図示はしないが、切替室15に並んで製氷室を形成して構成されている。このうち、冷蔵室13の前面には、ヒンジ回動式の冷蔵室扉13aが設けられ、野菜室14、切替室15、冷凍室16の前面には、それぞれ引出し式の野菜室扉14a、切替室扉15a、冷凍室扉16aが設けられ、製氷室の前面にも、図示はしないが引出し式の製氷室扉が設けられている。
【0010】
冷蔵室13と野菜室14との間は、仕切板17により上下に仕切られている。野菜室14と、これの下方の切替室15及び図示しない製氷室との間は、断熱箱体12に一体に設けられた断熱仕切壁18により上下に仕切られている。また、切替室15及び製氷室と、これらの下方の冷凍室16との間は、断熱仕切壁19により上下に仕切られ、切替室15と製氷室との間も、図示しない断熱仕切壁により左右に仕切られている。
【0011】
野菜室14の背面部には冷蔵室用蒸発器室20が形成されていて、この冷蔵室用蒸発器室20内に、冷蔵室用蒸発器21、冷蔵室用送風ファン22、及び除霜ヒータ23が配設されている。その冷蔵室用送風ファン22が駆動されると、冷蔵室用蒸発器21により冷却された冷気が、図5の矢印で示すように、冷蔵室13及び野菜室14に供給された後、冷蔵室用蒸発器室20の下部に戻されるというように循環され、これにより冷蔵室13及び野菜室14が冷却されるようになっている。
【0012】
また、切替室15、図示しない製氷室、及び冷凍室16の背面部には、冷凍室用蒸発器室24が形成されていて、この冷凍室用蒸発器室24内に、冷凍室用蒸発器25、冷凍室用送風ファン26、及び除霜ヒータ27が配設されている。その冷凍室用送風ファン26が駆動されると、冷凍室用蒸発器25により冷却された冷気が、図5の矢印で示すように、切替室15、冷凍室16、及び製氷室に供給された後、冷凍室用蒸発器室24の下部に戻されるというように循環され、これにより切替室15、冷凍室16、及び製氷室が冷却されるようになっている。なお、切替室15の冷気入口には、図示はしないがダンパが設けられていて、そのダンパにより切替室15内に供給される冷気の流量が制御される構成となっている。
【0013】
冷蔵庫本体11の下部の後部側には機械室28が形成されていて、この機械室28内に、冷凍サイクルのコンプレッサ(圧縮機)29が配設されていると共に、このコンプレッサ29及び図示しないコンデンサ(凝縮器)を冷却するための冷却ファン30が設けられている。
【0014】
さて、上記野菜室扉14aの背面側には、合成樹脂製の下部容器31が取り付けられていて、この下部容器31が、野菜室14内に出し入れ可能に収容されている。下部容器31は、野菜室扉14aの開閉操作に伴い、野菜室14に対して出し入れされる。この下部容器31の上部には、合成樹脂製の上部容器32が後方へスライド可能に支持されている。
【0015】
このうち、下部容器31は、図1及び図4にも示すように、上面が開口した矩形の深底容器状をなしていて、野菜やペットボトルなどを収容できる構成となっている。これに対して、上部容器32は、左右に収容部33,34を有した浅底容器状をなしていて、果物などを収容できる構成となっている。この場合、左側の収容部33(図3及び図4では右側)と右側の収容部34とでは深さが異なっていて、左側の収容部33が右側の収容部34よりも浅くなっている。
【0016】
下部容器31の左右の側壁31a,31bの上端部には、前後方向の途中から後部側が低くなる段部35が形成されている。また、下部容器31の後部壁31cの上端部には、上記段部35より下方に位置させて、後方へ向けて張り出すフランジ部36(図2参照)が形成されている。このフランジ部36は、上部容器32の左右の収容部33,34の深さ(底面の位置)に合わせて、左部36a(図3及び図4では右側)が右部36bより高くなっている。
【0017】
そして、フランジ部36において、左部36a及び右部36bの上面には、下部容器31の幅方向(左右方向)に延び、かつ上方へ突出する上向きリブ37(図2参照)が一体に突設されている。また、フランジ部36の下面側には、下向きの垂下リブ38が突設されている。この垂下リブ38のうち、フランジ部36の左部36aと右部36bとの境界部分には、他の部分より大きな平板部39が形成されている。そして、この平板部39及び垂下リブ38に、後方に向けて突出する複数本の補強用リブ40が形成されている。
【0018】
上部容器32の左右両側部には、側方へ張り出す張出し部41が突設されていて、これら張出し部41を、下部容器31の段部35に載置することにより、上部容器32が下部容器31の上部に後方へスライド可能に支持されている。上部容器32の背面部である収容部33,34の後部壁33a,34aの下部には、下向きの下向きリブ42が一体に設けられていて、上部容器32を下部容器31にセットした図1に示すセット位置で、図2に示すように各下向きリブ42の下部が下部容器31の上記上向きリブ37に対して後方からラップするようになっている。この場合、上向きリブ37と下向きリブ42とは、若干の隙間43を介して対向している。これら上向きリブ37と下向きリブ42とにより、下部容器31の後部と上部容器32の後部との間の隙間43が屈曲した形態となり、これにより、冷気シール構造としている。なお、野菜室14内の上部には、上部容器32の上方に位置させて、当該上部容器32及び下部容器31を上方から覆うようにカバー45が配設されている。
【0019】
ここで、これら上向きリブ37と下向きリブ42との冷気シール構造により、下部容器31内へ冷気が直接入り込むことを極力防止でき、下部容器31内に収容された野菜などの貯蔵物の水分蒸発量を極力抑えることができる。
ちなみに、本実施例の冷気シール構造と、パッキンを用いた従来の冷気シール構造において、野菜室14における下部容器31内及び上部容器32内の水分蒸発量を比較する試験を行った結果、水分蒸発量については、本実施例構造においても、従来構造とほぼ同等であることが確認できた。
【0020】
上記した実施例においては、下部容器31の後上部に一体に設けた上向きリブ37と、上部容器32の後下部に一体に設けた下向きリブ42とをラップさせることにより、これら下部容器31の後部と上部容器32の後部との間の隙間43が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ37及び下向きリブ42は、下部容器31及び上部容器32に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【0021】
また、上記した実施例においては、下部容器31の後部のフランジ部36における左部36aと右部36bとの間の境界部部分に、他の部分より大きな平板部39を形成すると共に、この平板部39に複数本の補強用リブ40を形成しているので、フランジ部36の変形を防止でき、シール性の低下を一層防止できる。
【0022】
なお、本実施例において、上部容器32を下部容器31にセットした図1に示すセット位置で、上部容器32の下向きリブ42と下部容器31の上向きリブ31との間に隙間43を形成する構成としているが、それら下向きリブ42と上向きリブ37とを接触させて、その隙間43をなくする構成としても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、下部容器の後上部に一体に設けた上向きリブと、上部容器の後下部に一体に設けた下向きリブとをラップさせることにより、これら下部容器の後部と上部容器の後部との間の隙間が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ及び下向きリブは、下部容器及び上部容器に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、下部容器の上に上部容器を載せた状態での縦断側面図
【図2】主要部の拡大縦断側面図
【図3】下部容器に上部容器を載せた状態での背面図
【図4】下部容器と上部容器の分解斜視図
【図5】冷蔵庫の縦断側面図
【図6】従来例を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【符号の説明】
14は野菜室、31は下部容器、32は上部容器、36はフランジ部、37は上向きリブ、42は下向きリブ、43は隙間を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器の上部に、上部容器を後方へスライド可能に設けた構成の冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より家庭用の冷蔵庫においては、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器の上部に、上部容器を前後方向へスライド可能に設けた構成のものがある。
図6には、このような構成のものの従来の一例を示している。この図6は、下部容器1の上部に上部容器2を載せた状態での縦断側面図を示している。上部容器2は、下部容器1の上部の後寄り(図6では右寄り)に配置され、幅方向の両側部における上部の張出し部(図示せず)が、下部容器1の幅方向の両側部における上縁部にスライド可能に支持されている。下部容器1の後部壁1aにおける上部のフランジ部3は、上部容器2の後方へのスライドを可能にするために、上部容器2の底部2aよりも下方に形成されている。
【0003】
このような構成のものでは、下部容器1内に対して貯蔵物を出し入れする際には、上部容器2を、図6に示すセット位置から後方(矢印A1方向)へスライドさせて、下部容器1の上面開口部を大きく開けた状態で行い、その出し入れが済んだら、上部容器2を下部容器1に対して前方へスライドさせ、図6の状態に戻す。
【0004】
そして、下部容器1の後上部のフランジ部3には、図7に示すように、薄肉なひれ部4aを有するパッキン4が取り付けられていて、上部容器2を前方のセット位置に移動させた状態で、上部容器2の後下部に下向きに突設された下向きリブ5がそのひれ部4aに接触することで、下部容器1の後部と上部容器2の後部との間の隙間6をシールする構成となっている。このシール構造により、その隙間6から下部容器1内へ冷気が流入することを抑制して、下部容器1内に貯蔵された野菜などの貯蔵物の水分が蒸発することを抑えるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来構成のものでは、下部容器1の後部と上部容器2の後部との間の冷気シールをするために、パッキン4を別途必要としているため、その分コストが高くなる。しかも、そのパッキン4を下部容器1に対して組み付ける工数も必要となり、コストが一層高くなる。また、パッキン4は、通常、軟質エラストマーにより製造されていて、特に薄肉なひれ部4aは、波打ち状に変形し易く、シール性が低下しやすくなる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、下部容器の後部と上部容器の後部との間の冷気シールを、パッキンを用いずに行うことができ、コストを低減できると共に製造性も向上でき、さらには設定されたシール性の低下も防止できる冷蔵庫を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器と、この下部容器の上部に前後方向へスライド可能に支持された上部容器とを備えた冷蔵庫において、前記下部容器の後上部に、当該下部容器の幅方向に沿って延びると共に上方へ向けて突出する上向きリブを一体に設け、前記上部容器の後下部に、前記上向きリブと同方向へ延びると共にその上向きリブに対して少なくとも一部がラップするように下方へ向けて突出する下向きリブを一体に設けたことを特徴とする。
【0008】
上記した手段においては、下部容器の後上部に一体に設けた上向きリブと、上部容器の後下部に一体に設けた下向きリブとをラップさせることにより、これら下部容器の後部と上部容器の後部との間の隙間が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ及び下向きリブは、下部容器及び上部容器に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図1〜図5を参照して説明する。
まず、図5は、冷蔵庫全体の構成を概略的に示す縦断側面図である。この図5において、冷蔵庫本体11は、前面が開口した縦長矩形箱状の断熱箱体12内に、上段から順に、冷蔵室13、野菜室14、切替室15、冷凍室16を形成すると共に、図示はしないが、切替室15に並んで製氷室を形成して構成されている。このうち、冷蔵室13の前面には、ヒンジ回動式の冷蔵室扉13aが設けられ、野菜室14、切替室15、冷凍室16の前面には、それぞれ引出し式の野菜室扉14a、切替室扉15a、冷凍室扉16aが設けられ、製氷室の前面にも、図示はしないが引出し式の製氷室扉が設けられている。
【0010】
冷蔵室13と野菜室14との間は、仕切板17により上下に仕切られている。野菜室14と、これの下方の切替室15及び図示しない製氷室との間は、断熱箱体12に一体に設けられた断熱仕切壁18により上下に仕切られている。また、切替室15及び製氷室と、これらの下方の冷凍室16との間は、断熱仕切壁19により上下に仕切られ、切替室15と製氷室との間も、図示しない断熱仕切壁により左右に仕切られている。
【0011】
野菜室14の背面部には冷蔵室用蒸発器室20が形成されていて、この冷蔵室用蒸発器室20内に、冷蔵室用蒸発器21、冷蔵室用送風ファン22、及び除霜ヒータ23が配設されている。その冷蔵室用送風ファン22が駆動されると、冷蔵室用蒸発器21により冷却された冷気が、図5の矢印で示すように、冷蔵室13及び野菜室14に供給された後、冷蔵室用蒸発器室20の下部に戻されるというように循環され、これにより冷蔵室13及び野菜室14が冷却されるようになっている。
【0012】
また、切替室15、図示しない製氷室、及び冷凍室16の背面部には、冷凍室用蒸発器室24が形成されていて、この冷凍室用蒸発器室24内に、冷凍室用蒸発器25、冷凍室用送風ファン26、及び除霜ヒータ27が配設されている。その冷凍室用送風ファン26が駆動されると、冷凍室用蒸発器25により冷却された冷気が、図5の矢印で示すように、切替室15、冷凍室16、及び製氷室に供給された後、冷凍室用蒸発器室24の下部に戻されるというように循環され、これにより切替室15、冷凍室16、及び製氷室が冷却されるようになっている。なお、切替室15の冷気入口には、図示はしないがダンパが設けられていて、そのダンパにより切替室15内に供給される冷気の流量が制御される構成となっている。
【0013】
冷蔵庫本体11の下部の後部側には機械室28が形成されていて、この機械室28内に、冷凍サイクルのコンプレッサ(圧縮機)29が配設されていると共に、このコンプレッサ29及び図示しないコンデンサ(凝縮器)を冷却するための冷却ファン30が設けられている。
【0014】
さて、上記野菜室扉14aの背面側には、合成樹脂製の下部容器31が取り付けられていて、この下部容器31が、野菜室14内に出し入れ可能に収容されている。下部容器31は、野菜室扉14aの開閉操作に伴い、野菜室14に対して出し入れされる。この下部容器31の上部には、合成樹脂製の上部容器32が後方へスライド可能に支持されている。
【0015】
このうち、下部容器31は、図1及び図4にも示すように、上面が開口した矩形の深底容器状をなしていて、野菜やペットボトルなどを収容できる構成となっている。これに対して、上部容器32は、左右に収容部33,34を有した浅底容器状をなしていて、果物などを収容できる構成となっている。この場合、左側の収容部33(図3及び図4では右側)と右側の収容部34とでは深さが異なっていて、左側の収容部33が右側の収容部34よりも浅くなっている。
【0016】
下部容器31の左右の側壁31a,31bの上端部には、前後方向の途中から後部側が低くなる段部35が形成されている。また、下部容器31の後部壁31cの上端部には、上記段部35より下方に位置させて、後方へ向けて張り出すフランジ部36(図2参照)が形成されている。このフランジ部36は、上部容器32の左右の収容部33,34の深さ(底面の位置)に合わせて、左部36a(図3及び図4では右側)が右部36bより高くなっている。
【0017】
そして、フランジ部36において、左部36a及び右部36bの上面には、下部容器31の幅方向(左右方向)に延び、かつ上方へ突出する上向きリブ37(図2参照)が一体に突設されている。また、フランジ部36の下面側には、下向きの垂下リブ38が突設されている。この垂下リブ38のうち、フランジ部36の左部36aと右部36bとの境界部分には、他の部分より大きな平板部39が形成されている。そして、この平板部39及び垂下リブ38に、後方に向けて突出する複数本の補強用リブ40が形成されている。
【0018】
上部容器32の左右両側部には、側方へ張り出す張出し部41が突設されていて、これら張出し部41を、下部容器31の段部35に載置することにより、上部容器32が下部容器31の上部に後方へスライド可能に支持されている。上部容器32の背面部である収容部33,34の後部壁33a,34aの下部には、下向きの下向きリブ42が一体に設けられていて、上部容器32を下部容器31にセットした図1に示すセット位置で、図2に示すように各下向きリブ42の下部が下部容器31の上記上向きリブ37に対して後方からラップするようになっている。この場合、上向きリブ37と下向きリブ42とは、若干の隙間43を介して対向している。これら上向きリブ37と下向きリブ42とにより、下部容器31の後部と上部容器32の後部との間の隙間43が屈曲した形態となり、これにより、冷気シール構造としている。なお、野菜室14内の上部には、上部容器32の上方に位置させて、当該上部容器32及び下部容器31を上方から覆うようにカバー45が配設されている。
【0019】
ここで、これら上向きリブ37と下向きリブ42との冷気シール構造により、下部容器31内へ冷気が直接入り込むことを極力防止でき、下部容器31内に収容された野菜などの貯蔵物の水分蒸発量を極力抑えることができる。
ちなみに、本実施例の冷気シール構造と、パッキンを用いた従来の冷気シール構造において、野菜室14における下部容器31内及び上部容器32内の水分蒸発量を比較する試験を行った結果、水分蒸発量については、本実施例構造においても、従来構造とほぼ同等であることが確認できた。
【0020】
上記した実施例においては、下部容器31の後上部に一体に設けた上向きリブ37と、上部容器32の後下部に一体に設けた下向きリブ42とをラップさせることにより、これら下部容器31の後部と上部容器32の後部との間の隙間43が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ37及び下向きリブ42は、下部容器31及び上部容器32に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【0021】
また、上記した実施例においては、下部容器31の後部のフランジ部36における左部36aと右部36bとの間の境界部部分に、他の部分より大きな平板部39を形成すると共に、この平板部39に複数本の補強用リブ40を形成しているので、フランジ部36の変形を防止でき、シール性の低下を一層防止できる。
【0022】
なお、本実施例において、上部容器32を下部容器31にセットした図1に示すセット位置で、上部容器32の下向きリブ42と下部容器31の上向きリブ31との間に隙間43を形成する構成としているが、それら下向きリブ42と上向きリブ37とを接触させて、その隙間43をなくする構成としても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、下部容器の後上部に一体に設けた上向きリブと、上部容器の後下部に一体に設けた下向きリブとをラップさせることにより、これら下部容器の後部と上部容器の後部との間の隙間が屈曲した形態となり、これにより、パッキンを用いずに、冷気シール構造とすることができる。従って、パッキンを別途必要としていた従来構成に比べて、コストを低減できると共に製造性も向上できる。また、それら上向きリブ及び下向きリブは、下部容器及び上部容器に一体に設けるものであるから、パッキンのひれ部とは違い、変形し難く、よって設定されたシール性が低下することも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、下部容器の上に上部容器を載せた状態での縦断側面図
【図2】主要部の拡大縦断側面図
【図3】下部容器に上部容器を載せた状態での背面図
【図4】下部容器と上部容器の分解斜視図
【図5】冷蔵庫の縦断側面図
【図6】従来例を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【符号の説明】
14は野菜室、31は下部容器、32は上部容器、36はフランジ部、37は上向きリブ、42は下向きリブ、43は隙間を示す。
Claims (1)
- 野菜室内に出し入れ可能に収容される下部容器と、
この下部容器の上部に後方へスライド可能に支持された上部容器とを備えた冷蔵庫において、
前記下部容器の後上部に、当該下部容器の幅方向に沿って延びると共に上方へ向けて突出する上向きリブを一体に設け、
前記上部容器の後下部に、前記上向きリブと同方向へ延びると共にその上向きリブに対して少なくとも一部がラップするように下方へ向けて突出する下向きリブを一体に設けたことを特徴とする冷蔵庫。
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