WO2004085938A1 - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

貯蔵ケースに対する冷気循環経路を改善して外部への熱漏洩を減少させるとともに、冷却効率を向上させ、消費電力量を低減した冷蔵庫を提供することを目的とし、圧縮機31を配置した機械室30に隣接し断熱壁27を介して前方に設けた貯蔵室７と、この貯蔵室の前面開口を閉塞する扉９内面に保持され開扉にともなって引き出される貯蔵ケース11、12と、前記貯蔵室の背部に設けられ冷気を貯蔵ケース内に導入する冷気吹出口19と、前記貯蔵ケースの背面に設けられケース内を循環した冷気を冷却器13に戻す流出口25と、この流出口と冷却器の吸込口との間に設けたリターンダクト26とからなり、前記リターンダクトは前記機械室に対向する断熱壁面を間隙を有して覆うように配設したことを特徴とする。

Description

明 細 書 冷蔵庫

[技術分野] 本発明は冷蔵庫に係り、 特に貯蔵室内の冷却効率を向上させる冷気流 路構成の改良に関する。

[背景技術] 従来、 冷蔵庫における本体下部に引き出し方式で設けられている貯蔵 室、 例えば冷凍室構成は、 図 10に示すように、 本体の背部に設置した冷 却器 （53) で生成した冷気をファン （54) によって冷凍室 （47) の背面 の吹出口 （59) から室内に吹き出し、 収納されている食品類を冷却する よう構成されている。

そして、 食品類を冷却した冷気は、 矢印に示すように、 貯蔵ケース （ 51 ) ( 52) の前方上部に至り、 引き出し扉 （49) の内板 （49 a ) と貯蔵 ケース ( 52) の前面との間隙、 さらに貯蔵ケース （51 ) の底面と貯蔵室 底壁との間隙、 および貯蔵ケース （51 ) の底面から背面の圧縮機 （61 ) を配置した機械室部壁面 （57) との間隙を通ってリターンダク ト （66) から冷却器 （53) に戻る循環をおこなっている。

前記構成においては、 貯蔵ケース （52) の前方上部に至った冷気は、 仕切壁 （46) や開口部前面 （46 a ) の結露を防止するための高温冷媒パ ィプである防露パイプ ( 50) の熱によって加熱されてしまうことから、 結露を防止する反面、 冷凍室 ( 47) の前部上方空気を加熱してしまい冷 却効率が低下する問題があった。

これを防止するために、 仕切壁 （46) 近傍の貯蔵ケース （51) の上方 間隙部分に二点鎖線で示すパッキン （63) を設け、 仕切壁前面 （46a ) 部の防露パイプ (50) や扉ガスケッ ト (64) 部分への冷気流入を阻止し て冷気の温度上昇を防ぐ構成が提案されている （例えば、 特許文献 1参 照） 。 .

【特許文献 1〗 特開平 1 0— 9 6 5 8 4号公報 （段落 [ 0 0 2 9 ] および図 4、 図 5 )

しかしながら、 上記特許文献 1においても、 貯蔵ケース （51) (52) の前方上部に至った冷気は、 貯蔵ケース （52) の上部、 あるいは貯蔵ケ 一スの前壁に設けた開口 （52a ) から貯蔵ケース （52) と引き出し扉内 板 （49a ) との間隙 （A) を流下して貯蔵ケース （51) の底壁、 さらに 高温の冷媒圧縮機 （60) に対向する背面の間隙を通ってリターンダク ト (66) に戻るものであり、 依然として貯蔵ケース （51) 周囲の比較的温 度の高い断熱壁表面 （58) (57) を流れる構成であって、 熱漏洩による 温度上昇が大きいため、 貯蔵ケース （51) (52) に対する冷却力が低下 するとともに、 冷却器 （53) へのリターン空気も温度上昇してしまい、 熱交換効率が低下していた。

本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、 貯蔵ケース （51) (52) に対する冷気循環経路を改善して外部への熱漏洩を減少させると ともに、 冷却効率を向上させ、 消費電力量を低減した冷蔵庫を提供する ものである。

[発明の開示] 上記課題を解決するため本発明の請求項 1の冷蔵庫は、 貯蔵室の前面 開口を閉塞する扉内面に保持され開扉にともなって引き出される貯蔵ケ ースと、 前記貯蔵室の背部に設けられ冷気を貯蔵ケース内に導入する冷 気吹出口と、 前記貯蔵室上部から貯蔵ケースの前端縁に延出し背面から 吐出された冷気のケース外への流出を遮蔽するシール片と、 前記貯蔵ケ ースの背面に設けられケース内を循環した冷気を冷却器に戻す流出口と 、 この流出口と冷却器の吸込口との間に設けたリターンダク トとからな り、 前記冷気吹出口からの冷気を少なく とも貯蔵ケースの前方に流出さ せずに冷却器に戻すようにしたことを特徴とすることを特徴とするもの である。

この構成により、 貯蔵ケース内の食品を冷気吹出口からの冷気で直接 冷却できるとともに、 ケース内を循環後の冷気はケース周囲の間隙部を 通らないで冷却器部に戻るため、 より高温部に熱漏洩することがなく効 率的な冷却をおこなうことができる。

また、 請求項 5の冷蔵庫は、 圧縮機を配置した機械室に隣接し断熱壁 を介して前方に設けた貯蔵室と、 この貯蔵室の前面開口を閉塞する扉内 面に保持され開扉にともなつて引き出される貯蔵ケースと、 前記貯蔵室 の背部に設けられ冷気を貯蔵ケース内に導入する冷気吹出口と、 前記貯 蔵ケースの背面に設けられケース内を循環した冷気を冷却器に戻す流出 口と、 この流出口と冷却器の吸込口との間に設けたリターンダク トとか らなり、 前記リターンダク トは前記機械室に対向する断熱壁面を間隙を 有して覆うように配設したことを特徴とするものである。

この構成により、 貯蔵ケース内の食品を冷気吹出口からの冷気で良好 に冷却できるとともに、 ケース内を循環後の冷気は、 リターンダク トに よって温度の高い機械室に対応する断熱壁面の熱影響を受けることなく 冷却器部に戻るため、 熱漏洩を抑えて効率的な冷却をおこなうことがで き、 消費電力量を低減することができる。 [図面の簡単な説明] 図 1は、 本発明の 1実施形態を示す冷蔵庫の縦断面図である。

図 2は、 図 1の要部の詳細を示す縦断面図である。

図 3は、 図 2における冷気の流れ状態を示す概略斜視図である。

図 4は、 本発明の他実施例を示す図 2と同一部分の縦断面図である。 図 5は、 本発明の貯蔵ケースの他の実施例を示す斜視図である。

図 6は、 本発明の蓋体構成の他の実施例を示す側面図である。

図 7は、 図 2のリターンダク トの他の実施例を示す縦断面図である。 図 8は、 図 7構成の他の実施例を示す貯蔵ケース部の斜視図である。 図 9は、 本発明の変形例を示す図 8 と同一部分の斜視図である。

図 10は、 従来例を示す図 2と同一部分の縦断面図である。

[発明を実施するための最良の形態] 以下、 図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。 冷蔵庫要 部の縦断面図である図 1に示すように、 断熱箱体で構成され、 内部を断 熱壁で区分して複数の貯蔵空間を形成した冷蔵庫本体 （ 1 ) は、 その上 部に使用頻度が高く収納容積の最も大きい冷蔵室 （ 2 ) を配置し、 本体 一側に回動自在に枢支した扉 （3 ) によってその前面開口部を閉塞して いる。

冷蔵室 （ 2 ) の下方には、 仕切り板を介して冷蔵室温よりやや高い温 度に保持された野菜などを収納する野菜室 （4 ) を設置し、 野菜室 （4 ) の下部には、 製氷室や温度切替室に設定した上部室 （5 ) およびその 下部に断熱仕切壁 （6 ) を介して冷凍室 （ 7 ) をそれぞれ独立して配置 している。

これら野菜室 （4) や冷凍室 （ 7) は、 その前面開口部を扉 （8 ) ( 9) で閉塞するとともに、 扉の内側に貯蔵室内方向に延長する図示しな い枠体を取り付け、 この枠体上面にそれぞれ貯蔵ケース (10) (11) を 载置し、 前記枠体の後端に取り付けた図示しないローラーと庫内壁に設 けたレール部材などとの係合による摺動によって、 貯蔵ケース (10) ( 11) を扉 ( 8 ) ( 9 ) の開閉によって前後方向に引き出し可能に設けて いる。

冷凍室 （ 7) の背部には、 前記製氷室や冷凍室などの冷凍空間へ冷気 を供給して冷凍温度に冷却する冷凍用冷却器 （13) を設置しており、 こ の冷却器 （13) の上部には冷気を循環させるファン （14) を配置してい る。

なお、 前記冷蔵室 （2) や野菜室 （4) などの冷蔵空間に対しても冷 蔵用冷却器 （15) および冷蔵用ファン （16) が野菜室 （4) の背部に設 置されている。

図 2に詳細を示すように、 前記冷凍用冷却器 （13) とファン （14) の 前面は、 冷凍室 （ 7) の後壁を形成する冷却室カバー （17) で覆われて いるとともに、 冷却器カバー （17) の前面には吐出ダク ト （18) を形成 している。

吐出ダク ト （18) からの冷気の一部は上部室 （ 5 ) に導入され、 他の 冷気は吐出ダク ト （18) から一体に延出形成され下部の冷凍室 （ 7) の 室内背面の上下に臨む両側の位置に開口する冷気吹出口 （19a ) (19 b ) に導かれて開口から室内に吐出される。

前記冷凍室 ( 7) 内の貯蔵ケースは、 下ケース (11) と上ケース (12 ) の 2段に区分して設置されており、 下ケース （11) の上面開口内に比 較的底を浅く形成した上ケース (12) を、 周縁フランジなどを利用して 上下に重ねて配置している。

上下ケース （12) (11) の上部にはケースの上面開口を覆うように蓋 体 （20) が冷凍室 （ 7 ) の天井部に固定されており、 前記冷気吹出口 （ 19 a ) は、 蓋体 （20) と上ケース （12) の背面上部との間に開口し、 冷 却器からの冷気を直接上ケース （12) 内に吹き出すようにしている。 上ケース （12) の前壁と下ケース （11) の前壁との間には間隙 （21) を形成し、 上ケース (12) の前端上部を前方に折曲して下ケース (11) の前壁に当接させるとともに、 折曲部には冷気通過口 （22) を開口して 下ケース (11) へ冷気を矢印のように流入させるようにしている。

しかして、 前記蓋体 （20) の前端縁には、 下ケース （11) の全幅に亙 つて前部下方へシール片 (23) を延出し、 その先端を下ケース (11) の 上部内面に当接させることで、 背面から吐出された冷気のケース （11) 外への流出を遮蔽し、 扉内板 （9 a ) 部分や仕切壁 （6 ) 部分の扉ガス ケッ ト （24) 部へ冷気が至ることを防いでいる。

そして、 下ケース （11) の背面には冷気の流出口 （25) を設けること で、 上ケースから下ケース内を循環した冷気をケース外に流出させ、 こ の流出口 （25) から一体に冷却器 （13) の吸込み側に指向して延出形成 されたリターンダク ト （26) により、 冷気を冷却器 （13) に戻すように 構成している。

このリターンダク ト （26) は、 概略斜視図を図 3に示すように、 前記 冷気吹出口 （19b ) の間に位置するとともに、 下ケース （11) 背面の下 方部に開口させた流出口 （25) から後方の断熱壁側へ突出して配置され 、 本体下部の機械室 （30) に配置した圧縮機 （31) に対向する背面断熱 壁 (27) の表面と接触することなくわずかの間隙を有してこれを覆うよ うにダク ト板 （26a ) を配するとともに、 冷気吹出口 （19b ) の間に側 板 （26b ) を設けてリターン通路を形成している。 なお、 上ケース （12) と下ケース （11) との前記間隙 （21) に代えて 、 図 2と同一部分に同一符号を附した図 4に示すように、 下ケース （11 ) 上に上ケース （12) を載置し、 仕切壁 （6 ) からのシール片 （23) を 上ケース (12) の上端に当接してケース前方のガスケッ ト部への冷気の 吹き出しを遮断するとともに、 上ケース （12) の前方底面に冷気流通口 {22' ) を設けるようにしてもよく、 この構成によっても上記と同様に 、 冷気の効果的な循環をはかることができる。

また、 前記流出口 (25) は必ずしも必須構成ではなく、 図 4に示すよ うに、 後方における下ケース （11) と上ケース （12) との間隙から循環 冷気を流出させるようにしてもよく、 また、 蓋体 （20) の前方下面に風 向ガイ ド片 (20a ) を突設することで、 上ケース (11) と下ケース (12 ) に対する冷気配分を適正なものとすることができる。

上記のように構成することで、 従来のように、 吹出口 （59) からの冷 気が貯蔵ケース （52) (51) の周囲、 すなわち、 扉内板， (49a ) や外面 に凝縮器を配している底壁 （58) 、 さらには機械室 （60) に配した圧縮 機 （61) の熱影響を受ける下部の背面壁 （57) など、 高温の外気の影響 を受けて温度上昇する冷凍室 （47) の内周壁を循環することで冷気自体 が温度上昇してしまい、 その結果として、 収納食品に用いるべき冷却力 を低下させてしまう欠点をなくすとともに、 ケース周囲の循環による圧 力損失の低下を少なく して冷気を流れ易くできるものである。

また、 冷気吹出口 （19a ) (19b ) から吹き出す冷気を上ケース （12 ) 内から下ケース （11) 内に循環させることで、 流量が多く低温を維持 した冷気で収納食品を直接冷却することができるため、 食品に対する冷 却力が大きく、 効率的に冷凍することができ、 流出口 （25) は下ケース (12) の下方部に設けたので、 上部からケース (12) 内に流入する冷気 の循環性能を良好にできるものである。 さらに、 下ケース （12) と一体 形成のリターンダク ト （26) の成形が容易となって製造コス トを低減で き、 吐出ダク ト （18) など背面部品の取付作業も容易になる。

前記流出口 （25) には、 貯蔵ケース （12) の内側に突出するリブ （32 ) を設け、 万一貯蔵品によって流出口 (25) が塞がれても突出リブ (32 ) によって冷気の通路を確保するようにしている。 また流出口 (25) は 、 ケース背面に穿設せずとも、 後方における下ケース (12) の上方と上 ケース (11) との間隙から循環後の冷気を流出させるようにし、 この間 隙から冷却器 (13) の吸込口に指向してリターンダク ト (26) を延出し てもよく、 リターンダク ト (26) の幅寸法を規制する側板 (26b ) は特 に設けなく ともよい。

なお、 前記扉内板 （9 a ) に対する上ケース （12) あるいは下ケース (11) の前壁上端は、 図 5に示すように、 ケース （11) あるいは （12) の上部両端から円弧状の突出片 （28) を設けるようにし、 その先端を扉 内板 （9 a ) 面に当接させる構成でもよい。 'このようにすれば、 円弧状 の突出片 （28) により、 扉内板 （ 9 a ) との熱伝導を最小限に抑えるこ とができる。

また、 蓋体は、 上記実施例のように仕切壁天井に固定する構成でなく 、 図 6に示すように、 例えば、 貯蔵ケース （11) の開口形状に合わせた 周縁に鍔部 （20b ) を有する蓋 B (20' ) とし、 蓋 B (20' ) の背面側 の鍔部 (20b ) に形成した切欠き (20c ) から冷気吹出口 (19) をケー ス内に開口させるとともに、 貯蔵ケース （11) 後端に設けたケース上面 から突出するローラー （29) を蓋 B (20' ) の後端に形成した傾斜面を 有する切欠きガイ ド (20 d ) と係合させるようにしてもよい。

上記構成によれば、 閉扉時には （ a ) のように、 突出するローラー ( 29) と切欠きガイ ド (20d ) とが係合することで蓋 B (20' ) の鍔部 ( 20b ) 周縁が貯蔵ケース （11) の上部周縁を覆うようにしており、 背部 の冷気吹出口 （19) からの冷気をケース （11) 内に導入した際にも、 吹 出冷気を貯蔵ケース （11) の前端から前部の扉内側部に漏洩させないよ うにでき、 ケース （11) 内の食品に対する冷却力を大きく保つことがで きる。

開扉の際は、 （b ) のように、 扉に保持されて引き出される貯蔵ケー ス ( 11) の前方移動に連動してローラー ( 29) が切欠きガイ ド ( 20 d ) の傾斜部により切欠き部から脱出することで蓋 B ( 20' ) を押し上げる ように作用し、 ローラー （29) によってケースのみが前方移動するため 、 貯蔵ケース （11) の引き出し動作には支障がない。'

そして、 リターンダク ト （26) は、 機械室 （30) に配した高温の圧縮 機 （31 ) に対応する熱漏洩度合いの大きい下部背面の断熱壁 （27) 表面 から離間して配置しているので、 伝導による熱影響を除去することがで き、 冷気の低温を保持して収納食品に用いるべき冷却力を高く保つこと ができる。

また、 図 7に示すように、 リターンダク ト （26) を本体背面側の冷気 ダク ト部材 （18) と一体に形成し、 先端を圧縮機 （31) に対向する背面 断熱壁 （27) の内側表面に沿わせて貯蔵ケース （11) の流出口 （25) の 近傍に臨ませるようにすれば、 流出口 （25) の高さ位置に左右されずに 圧縮機 （31) の対応部に配置でき、 断熱壁 （27) 表面との間隙寸法管理 も容易にできるとともに引出式の貯蔵ケース （11) の構成を複雑にする ことがない。 要はリターンダク ト （26) 内を流れる冷気が、 貯蔵室であ る冷凍室 （ 7 ) の内壁を形成する背面断熱壁 （27) に接触せず、 熱伝導 を受けない構成であればよい。

他の実施例である図 8に示すように、 冷気吹出口 （1^ ) を貯蔵室背 部の中央部分に配置し、 流出口 （25' ) を貯蔵ケース （1 ) の両側に 設けるようにしてもよい。 このとき、 リターンダク ト （26' ) は、 前記 実施形態と同様に、 背面断熱壁 （27) の表面と接触することなく、 わず かの間隙を有してこれを覆うようにダク ト板 （26 a ' ) を配するととも に、 流出口 （25Z ) の幅寸法の位置に側板 （26 I) ) を設けてリターン 通路を形成してもよい。

また、 図 9に示すように、 前記側板 (26 b ) ( 26 b ' ) を形成しない で循環冷気の一部を貯蔵ケース ( 11 ) の側壁に設けた冷気流出口 ( 33 ) から外方に導出させることで冷気流出をスムーズにし、 外側方からリ ターンダク ト ( 26" ) を経由して冷却器 ( 13) に戻すようにしてもよレ、 ものであり、 このよ うにすれば、 貯蔵品によって万一ケース背面の流出 口 （25" ) が閉塞されても側面の冷気流出口 （33) を冷気通路とするこ とができるとともに、 リターン冷気は最も高温の圧縮機 （31) に対応す る中央部の背面断熱壁 （27) の部分を流れることがなく、 熱漏洩を少な くすることができる。

. 上記各実施例においては、 貯蔵ケースを上下 2ケースからなる構成で 説明したが、 本発明の趣旨はこれに限らず下ケースのみの構成でもよい ものであり、 また、 蓋体 （20) についても、 仕切壁 （6 ) の断熱厚が厚 く、 充分に断熱されているものであれば必ずしも必要とするものではな く、 シール片 （23) を仕切壁 （6 ) の天井部から直接下方へ延出し、 貯 蔵ケース （11) ( 12) の前部上端縁に当接させる構成でもよい。

なお、 上記構成においては、 冷凍室における貯蔵ケースを実施例とし て説明したが、 これに限らず、 野菜室や他の貯蔵室構成でも適用できる ものであることはいうまでもない。

[産業上の利用可能性] 本発明は、 引き出し式の貯蔵ケースを有する冷蔵庫の冷却効率向上、 および消費電力低減構成として利用することができる。

Claims

請求 の 範 囲 . 貯蔵室の前面開口を閉塞する扉内面に保持され開扉にともなって引 き出される貯蔵ケースと、 前記貯蔵室の背部に設けられ冷気を貯蔵ケ ース内に導入する冷気吹出口と、 前記貯蔵室上部から貯蔵ケースの前 端縁に延出し背面から吐出された冷気のケース外への流出を遮蔽する シール片と、 前記貯蔵ケースの背面に設けられケース内を循環した冷 気を冷却器に戻す流出口と、 この流出口と冷却器の吸込口との間に設 けたリターンダク トとからなり、 前記冷気吹出口からの冷気を少なく とも貯蔵ケースの前方に流出させずに冷却器に戻すようにしたことを 特徴とする冷蔵庫。

. 貯蔵ケースの上部を覆う蓋板を設け、 この蓋板の前端に設けたシー ル片の延出端を貯蔵ケースの上方内面に当接して前方への冷気流出を 遮蔽したことを特徴とする請求項 1記載の冷蔵庫。

. 貯蔵ケースの後部上縁に突出部を設ける.とともに貯蔵ケースの上部 を覆う蓋板の周縁鍔部の後端に切欠きガイ ドを形成し、 この切欠きガ ィ ド内への前記突出部の係合で貯蔵ケースの開口上面を蓋板で覆い、 貯蔵ケースの前方移動で突出部が切欠きガイ ドから脱出することによ り蓋板を押し上げ、 貯蔵ケースの前方移動を可能にしたことを特徴と する請求項 2記載の冷蔵庫。

. 貯蔵ケースを上ケースと下ケースに区分し、 上ケース内に吹き出さ れた冷気を上ケースの前部に設けた冷気通過口から下ケース内に導入 させたことを特徴とする請求項 1に記載の冷蔵庫。

. 圧縮機を配置した機械室に隣接し断熱壁を介して前方に設けた貯蔵 室と、 この貯蔵室の前面開口を閉塞する扉内面に保持され開扉にとも なって引き出される貯蔵ケースと、 前記貯蔵室の背部に設けられ冷気 を貯蔵ケース内に導入する冷気吹出口と、 前記貯蔵ケースの背面に設 けられケース内を循環した冷気を冷却器に戻す流出口と、 この流出口 と冷却器の吸込口との間に設けたリターンダク トとからなり、 前記リ ターンダク トは前記機械室に対向する断熱壁面を間隙を有して覆うよ うに配設したことを特徴とする冷蔵庫。

. 冷気吹出口を貯蔵室背部の両側に設け、 リターンダク トを冷気吹出 口間の圧縮機に対向する位置に配置したことを特徴とする請求項 5記 載の冷蔵庫。

. 冷気吹出口を貯蔵室背部の中央部に設け、 流出口を貯蔵ケースの両 側に配置したことを特徴とする請求項 5記載の冷蔵庫。

. リターンダク トを貯蔵ケースの流出口から一体に延設形成したこと を特徴とする請求項 5記載の冷蔵庫。

. リターンダク トを本体背面の冷気ダク トから一体に延設し貯蔵ケー スの流出口に臨ませたことを特徴とする請求項 5記載の冷蔵庫。