JP2003220116A - 薬液容器 - Google Patents
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Abstract
好適な複数の室を備える薬液容器を提供する。 【解決手段】薬液容器20は、ビタミンB2を含有する
薬液を収容する第1区画、鉄供給源を含有する薬液を収
容する第2区画B、及び薬液を輸液容器内へ送出可能な
連通機構52、54を備える。第1区画は第1室A1、
第2室A2及び副室28に分割され、第1室にビタミン
B2を含有する薬液が収容され、第2室にビタミンA、
ビタミンD、ビタミンE又はビタミンKを含有する薬液
が収容される。
Description
薬液容器に関する。より詳細には、人体に点滴により供
給される輸液製剤、例えば、高カロリー輸液、アミノ酸
輸液、電解質輸液、糖類輸液、その他の医療用輸液に、
反応を生じ易い薬液を使用前に注入するために好適な複
数の室を備える薬液容器に関する。
成分、例えば、アミノ酸液、ブドウ糖液等は、混合する
と変質するため、剥離可能な隔離手段により仕切られた
輸液容器、特に輸液バッグ内の複数の個室へそれぞれ収
容し、使用時に輸液バッグを外から押圧して隔離手段を
剥離させて混合することが工夫されており、このような
技術は、例えば、特開昭62−176451号公報、特
開平8−182739号公報、特表平8−509631
号公報等に開示されている。また点滴により患者に輸液
を投与する場合、患者の病態により、アミノ酸液、ブド
ウ糖液等の輸液製剤に少量の各種薬液、例えば、トレー
スミネラル(微量元素)、ビタミン剤、鎮痛剤、脂肪輸
液、抗生物質、ミネラル分、強心剤等を混合することが
必要になる。通常、輸液製剤に少量の薬液を混合する作
業(混注)は、病院内のクリーンブース内で行われ、混
合すべき薬液を注射器を用いて輸液バッグ内の輸液へ注
入する。この場合、薬液の細菌感染を起こさないように
注意深く行われる。これらの混注操作は煩雑であり、簡
便な操作で混注が行なえることが望まれている。
向にあり、家庭で患者に輸液を点滴により投与すること
が多くなっている。輸液は、1日の投与量が約1kgの
輸液バッグ2個の場合が多く、比較的重量があり、また
在宅医療用の輸液への薬液の混注が病院で行われる場
合、混注後に変質しない間に患者に投与するため、病院
から輸液を頻繁に運搬することが必要となり、在宅看護
の負担を重くしている。
成された状態で、薬剤封入バイアル等を少ない部品で簡
易に接続した輸液容器を提供することを目的とした薬剤
封入容器セットを開示する。この薬剤封入容器セット
は、樹脂製容器であり複数の室を有し、室と室との隔離
条部の少なくとも一部が外側から開放可能なピールシー
ル部又は弱シール部で形成され、第1室に薬液が収容さ
れ、第2室に充填容器が接続され、充填容器は薬液に混
合される薬剤を収容し、充填容器の開口を閉じる蓋体又
は膜体が第2室の外側から押圧することにより充填容器
内へ押し込むことが可能であり、蓋体又は膜体が充填容
器内へ押し込まれることにより第2室内と充填容器内が
連通される。高圧蒸気滅菌処理した樹脂製容器と薬剤を
収容したバイアルは、無菌、無塵室内で接続され、その
後第2室のみが電子照射滅菌され、第2室内の一旦外界
に晒された充填容器の外面と共に滅菌処理される。
中の薬剤を、容易且つ安全にバッグ内の点滴用薬液に添
加する目的の輸液バッグを開示する。この輸液バッグ
は、ゴム栓によって封止されたバイアルの口部を接続可
能な口部材を有する。口部材は、外周面下部が合成樹脂
製フィルムの一方の開口端に融着され、下端が封止膜に
より密閉され、上部外周に雄ネジを備える有底円筒状部
品3、有底円筒状部品に挿入され、上端が閉塞され、こ
の閉塞された部分を貫通して、先端が穿刺刃の中空針6
が固定され、下端が穿刺刃である棒状部品4、有底円筒
状部品の雄ネジに螺合する雌ネジを備える下部小径部及
び小径部と区画部を介して一体成形されバイアルの口部
が嵌合される大径部を有し区画部を中空針が刺通する第
2部品5、並びに第2部品の大径部の開口端を閉塞する
シール10を有する。先端が穿刺刃である代わりに棒状
部品の端部に固定したゴム栓63を設けることができ
る。
き、各種の少量の薬液を少ない操作で混注できる薬液容
器を検討するにあたり、各薬液同志が混合によって汚濁
が生じたり分解が促進されるものを考慮する必要があ
る。特に、ビタミン剤は、光や温度により品質劣化が促
進されるばかりでなく、微量元素類と配合すると不溶性
の析出物あるいは微粒子が生じたり、分解が促進される
恐れがある。
には、ビタミンB2他のビタミン剤、及び鉄供給源他の
複数の微量元素を含有する微量元素製剤を混注する例が
多くみられる。ビタミン剤と微量元素製剤を混合した薬
液は、短期間に品質劣化し、とくにビタミンB2と微量
元素製剤に含まれる鉄供給源由来の析出物が確認でき
る。この析出物の生成には、温度、光、還元物質、酸素
などの要因が関与するが、きわめて短時間に生成するこ
とから同一容器内に充填することは困難である。
液、電解質輸液、糖類輸液その他の薬液収容する輸液バ
ッグ内へ患者に必要な少量の薬液を混注する作業を、病
院において安全に且つ容易に行うことができ、また在宅
医療がなされる家庭において混注作業を可能にする薬液
容器を提供することを目的とする。本発明は、また混注
すべき異種の薬液間の品質劣化の原因となる相互作用を
排除し選択的に隔壁手段で隔離された複数の室に薬液を
分離収容することが可能な薬液容器を提供するとを目的
とする。本発明のその他の目的は、以下の説明において
明らかにされる。
タミンB2を含有する薬液を収容する第1区画、鉄供給
源を含有する薬液を収容する第2区画、及び両区画から
薬液を輸液容器内へ送出可能な連通機構を備える。鉄供
給源を含有する薬液は、亜鉛供給源、銅供給源、マンガ
ン供給源又はヨウ素供給源を含有する。第1区画は第1
室(A1)、第2室及び副室に分割され、第1室にビタ
ミンB2を含有する薬液が収容され、第2室にビタミン
A、ビタミンD、ビタミンE又はビタミンKを含有する
薬液が収容され、ビタミンB12又は葉酸が第1室又は第
2室の薬液に含有され、副室は連通機構を具備する。連
通機構は、特願2000−321487号に記載の連通
機構を用いることができる。
区画され、第2室と副室との間にが第2隔離手段により
区画され、第1隔離手段及び第2隔離手段は第1室又は
第2室の薬液を外部から押圧することにより開放され
る。第1室が第1小室及び第2小室に区画され、第1小
室がビタミンB1を含有する薬液を収容し、第2小室が
ビタミンCを含有する薬液を収容し、ビタミンB2が第
1小室又は第2小室に収容される薬液に含有される。ビ
タミンB6、ニコチン酸類、パントテン酸類又はビオチ
ンが第1小室及び第2小室のいずれかの薬液に含有され
る。
ずれかの区画又は室を連通する通路、通路を閉鎖する閉
鎖体、及び閉鎖体を移動させるか又は閉鎖体に貫通路を
形成し通路を開通させる手段を含む。
薬液を収容する第1区画、鉄供給源を含有する薬液を収
容する第2区画、及び両区画から薬液を輸液容器内へ送
出可能な連通機構を備える。第1区画及び第2区画は、
可撓性樹脂フイルムの周縁部を相互に強固に接着して形
成される袋状空間を強固な密封部により仕切ることによ
り形成され、連通機構は第1区画及び第2区画にそれぞ
れ配置される。好適には、第1区画は第1室、第2室及
び副室に分割され、第2室と副室との間にが第2隔離手
段により区画され、第1隔離手段及び第2隔離手段は第
1室又は第2室の薬液を外部から押圧することにより開
放される。第1隔離手段及び第2隔離手段は樹脂フィル
ムが弱接着されることにより形成される。
脂フイルムの2つの側縁部、上縁部、下縁部を強固に接
着し袋状空間を形成し、該袋状空間を3つの弱シール
(72、73、74)により仕切って形成される4つの
室(E、V1、V2、V3)を含む。室内の薬液を輸液
容器内へ送出可能な連通機構が下縁に配置され、3つの
弱シール(75、73、74)は、連通機構52から遠
いものほど強く接着し、遠いものほど開放するために大
きな押圧力が必要であるように構成される。
ン、ポリプロピレン、ポリ4-メチルペンテンやシクロ
オレフィンポリマー(Cyclo Olefine Polymer(COP)、商
品名ゼオノア、日本ゼオン社製)等の熱可塑性樹脂で製
することができる。本発明の薬液容器として、成形性や
柔軟性に富む熱可塑性樹脂が好適に使用されるが、ビタ
ミン剤のうち特に脂溶性ビタミン類(ビタミンA、ビタ
ミンD、ビタミンE及びビタミンK)が吸着しにくい熱
可塑性樹脂を用いることが好ましく、緒特性に優れた前
記シクロオレフィンポリマー(商品名 ゼオノア、日本
ゼオン社製)が特に好ましい。また、シクロオレフィン
ポリマーとポリエチレンとをTダイ押出機あるいはイン
フレーション成形機により2層あるいは3層に積層した
多層フィルムを形成し薬液容器として使用することが好
ましい。また、ポリエチレンに替えて、ポリプロピレン
あるいはポリエチレンとポリプロピレンの混合組成の樹
脂との多層フィルムを形成してもよい。
熱可塑性樹脂性の先端が鋭利な針体や、混注操作時の針
刺し事故を防止するため先端が鈍角となった連通針を好
適に利用できる。また、隔離手段で区画された薬液容器
の各室をガラスあるいは剛性、あるいは準剛性の熱可塑
性樹脂で製した場合の連通機構としては、特願2000
−321487号公報記載の操作ロッドにより可動する
栓体を閉鎖体として使用してもよい。更に、長さの異な
る2つの菅が隣接するか、菅内部に細径の内菅を備えた
2重筒形状の針体を連通機構として利用してもよい。
液を混注する際、連通機構を輸液容器側の連通口部に容
易に接合でき、迅速に混注操作を行なうために、連通機
構が備わった薬液容器低部の剛性度を高めることが好ま
しい。特に、薬液を収容する各室を可撓性樹脂で構成す
る場合は前記低部の剛性度を薬液収容室より高く設定す
ると好ましい混注操作性が得られる。また、可撓性の樹
脂フィルムにて複数の室を区画するにあたり、下面に針
体、上面に溶着用リブが具備され、且つ内部に薬液通路
を有する熱可塑性樹脂製の低部部材に前記フィルムを接
着することが好ましい。この低部材が変形し難いように
その剛性が調整されていると、可撓性フィイルムの接着
精度、接着スピードがあがり、また混注操作性も向上し
特に好ましい態様といえる。
機構を設ける場合は、連通機構に隣接する室に微量元素
を含有する薬液を収容し、その室の上層に微量元素と配
合変化し難いビタミンA、ビタミンD、ビタミンE及び
ビタミンKを含有する薬液を収容した室を弱接着した隔
壁を介して設け、更に前記ビタミンA他を含有する室の
上層にビタミンA、ビタミンD、ビタミンE及びビタミ
ンK以外のビタミンB2をはじめとする水溶性ビタミン
群を収容する室を弱接着した隔壁を介して設けることが
好ましい。この際、弱接着された隔壁の接着強度を、上
層に比べ下層側のほうが弱い押圧力で連通するように調
整することにより、混注操作を開始し最初に微量元素を
収容した室が輸液容器に注入され、その後にビタミン
A、ビタミンD、ビタミンE及びビタミンKを含有する
薬液が微量元素を洗い出し、最後に微量元素と配合変化
しやすいビタミンB2等をを含む薬液が注入されるよう
区画することが好ましい。弱接着部の接着強度の調整
は、隔壁幅や、その形状により調整可能であり、またシ
ール時の温度、圧力、加圧時間を調整することにより制
御可能である。
前に取り外しもしくは連通機構例えば針体により開封可
能な密封手段が備えられていることが好ましい。更に、
本発明の隔離手段で区画された薬液容器において、各室
を液密状態で分離可能ように、機械的、人為的に切断で
きる隔離手段としてもよい。これにより、例えば滅菌工
程を終えた本発明の薬液容器を微量元素を含有する薬液
を収容した室部分と、ビタミン剤を収容した室部分とを
それぞれ独立して包装することができ、輸液容器にビタ
ミン剤のみを混注すべき場合あるいは微量元素のみを混
注すべき場合の薬液容器として利用できる。本発明の薬
液容器は、脱酸素剤と共に着色遮光フィルムもしくはア
ルミラミネートフィルムからなる酸素難透過性の外装袋
に封入され最終製品とすることが好ましい。
剤としては、ビタミンA、B1、B6、B12、C、D、
E、K、パントテン酸、ビオチン、ニコチン酸及び葉酸
の13種類の必須ビタミンを挙げることができる。13
種類のビタミンはそれぞれ薬液に調整する際、至適なp
Hが存在し、また同一薬液に配合するとビタミン間で配
合変化することがあるので、適切な群に分離して各室に
充填、収容することが好ましい。また、ビタミン剤を含
有する薬液の量としては1〜5mlが好ましいが、各室
には薬液とともに窒素ガス、二酸化炭素ガス等の不活性
ガスを充填し操作性の良い薬液容器容量に調整すること
が好ましい。薬液容器の薬液収容部の容量が5ml以下
と小さすぎると混注操作が困難となり、また200ml
以上の容量とすると片手で混注することが困難となりか
つ容器材料のコストがかさみ好ましくない。
としては、硫酸鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄及びグルコ
ン酸鉄を挙げることが出きる。亜鉛供給源としては硫酸
亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、酢酸亜鉛
を挙げることができる。マンガン供給源としては硫酸マ
ンガン、銅供給源としては硫酸銅を挙げることができ
る。微量元素製剤の好ましい各供給源の組合せについて
は、特願2001−54370号に記載の表1記載の塩
化第ニ鉄(六水和物)、塩化マンガン(四水和物)、硫
酸亜鉛(七水和物)、硫酸銅(五水和物)及びヨウ化カ
リウムを含有することが好ましい。なお、特願2000
−394260号記載の微量元素配合製剤は、肝機能障
害患者用に混注する微量元素製剤としてマンガンを含有
しないので薬液として好適に使用される。
微量元素製剤が好適に充填、収容されるが、それに加え
注射液として上市されている各種の薬剤も収容すること
ができる。患者の状態に応じて輸液組成を変化させるこ
とができる無機質塩類剤、アルギニンやグルタミンの投
与量を増加することができるアルギニンとグルタミンが
配合された注射用アミノ酸製剤、大豆油などの脂肪配合
注射剤及びヘパリンナトリウム注射剤などの血液凝固防
止剤も収容することができる。
は、ビタミンCそのものであってもよく、その誘導体及
びその塩であってもよい。具体的には、ビタミンC(ア
スコルビン酸)、アスコルビン酸ナトリウム、アスコル
ビン酸パルミテート、アスコルビン酸ジパルミテート、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩などがあ
げられる。ビタミンB1としては、従来から使用されて
いるものは何れも使用可能であり、たとえばチアミンで
あってもよく、その誘導体、具体的には、プロスルチア
ミン、アクトチアミン、チアミンジスルフィド、フルス
ルチアミンなどや、それらの塩、たとえば塩酸チアミ
ン、硝酸チアミンなどであってもよい。ビタミンB1と
しては、従来から使用されているものは何れも使用可能
であり、たとえばチアミンであってもよく、その誘導
体、具体的には、プロスルチアミン、アクトチアミン、
チアミンジスルフィド、フルスルチアミンなどや、それ
らの塩、たとえば塩酸チアミン、硝酸チアミンなどであ
ってもよい。
ビタミンKは、そのものであってもよく、その誘導体の
形で用いてもよい。具体的には、ビタミンA及びその誘
導体としては、ビタミンA1(レチノール)、ビタミン
A2(3−デヒドロレチノール)、ビタミンA3(サブビ
タミンA)、レチネン(ビタミンAアルデヒド)、ビタ
ミンA酸、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールな
どをあげることができる。ビタミンD及びその誘導体と
してはビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタ
ミンD3(コレカルシフェロール)、ビタミンD4、プロ
ビタミンD2(エルゴステリン)、プロビタミンD3(デ
ヒドロコレステリン)などをあげることができる。ビタ
ミンE及びその誘導体としてはα−トコフェロール、酢
酸トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェ
ロール、δ−トコフェロールなどをあげることができ
る。ビタミンK及びその誘導体としてはビタミンK1
(フィロキノン、フィトナジオン)、ビタミンK2(フ
ァルノキノン)、ビタミンK3(メナジオン)、ビタミ
ンK4、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK7などを
あげることができる。
器の第1乃至第6実施例の薬液容器を示す概略平面図で
あり、同様の部分又は部品には同一の符号を付し、重複
する説明を省略する。図1の本発明の第1実施例の薬液
容器10は、ビタミンB2を含有する薬液を収容する第
1区画A、鉄供給源を含有する薬液を収容する第2区画
B、並びに両区画から薬液を送出するための連通機構5
2、53を備える。薬液容器10の第1区画A、第2区
画Bは、2つの側縁部12、12、上縁部14、下縁部
18、連結縁部16を備える柔軟な樹脂フィルムにより
形成される。薬液容器10の連通機構52、53は、中
空針、図9を参照し後述する連通具等により構成され
る。連通機構52、53の外表面は、使用直前まで保護
カバー53で覆って無菌状態に維持される。第2区画B
内の鉄供給源を含有する薬液は、亜鉛供給源、銅供給
源、マンガン供給源又はヨウ素供給源を含有する。
て、図1の第1区画Aに相当する部分が、隔離手段22
により、第1室A1、第2室A2及び副室28に区画さ
れている。第1室A1と副室28の間が第1弱シール2
4により仕切られ、第2室A2と副室28の間が第2弱
シール25により仕切られる。第1弱シール24、第2
25は、それぞれ第1室A1又は第2室A2内の薬液を
外部から押圧することにより剥離させ、各室内の薬液を
副室28及び連通機構52を介し図示しない輸液容器内
へ送出し輸液と混合させることができる。第2区画B
は、鉄供給源を含有する薬液を収容する。第2区画Bの
薬液は、亜鉛供給源、銅供給源、マンガン供給源又はヨ
ウ素供給源を含有させることができる。薬液容器20の
第1室A1は、ビタミンB2を含有する薬液を収容する。
第2室A2は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE又
はビタミンKを含有する薬液を収容する。ビタミンB12
又は葉酸が、第1室又は第2室内の薬液に含有される。
て、図2の第1室A1に相当する部分が、隔離手段23
により、第1小室A11、第2小室A12に区画され
る。第1小室A11と副室28の間が第3弱シール24
1により仕切られ、第2小室A12と副室28の間が第
4弱シール242により仕切られる。第3弱シール24
1、第4弱シール242は、それぞれ第1小室A11又
は第2小室A12内の薬液を外部から押圧することによ
り剥離可能であり、各室内の薬液を副室28及び連通機
構52を介し図示しない輸液容器内へ送出し輸液と混合
させることができる。第2区画Bは、鉄供給源を含有す
る薬液を収容する。第2区画Bの薬液は、亜鉛供給源、
銅供給源、マンガン供給源又はヨウ素供給源を含有させ
る。
薬液を収容し、第2小室A12はビタミンCを含有する
薬液を収容する。ビタミンB2が第1小室A11又は第
2小室A12に収容される薬液に含有される。第2室A
2は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE又はビタミ
ンKを含有する薬液を収容する。第2区画B内の鉄供給
源を含有する薬液は、亜鉛供給源、銅供給源、マンガン
供給源又はヨウ素供給源を含有する。
は、2枚重ねた可撓性樹脂フイルムの2つの側縁部1
2、12、上縁部14、下縁部18、連結縁部16を強
固に接着して袋状空間を形成し、その袋状空間を3つの
弱シール72、73、74により仕切って形成される4
つの室E、V1、V2、V3を有する。室Eは、鉄供給
源を含有する薬液を収容すると共に、連通機構52を備
える。連通機構52の外表面は、使用直前まで保護カバ
ー53で覆われ無菌状態に維持される。室V1は、図3
の第1小室A11と同様の薬液を収容し、室V2は、図
3の第2小室A12と同様の薬液を収容し、室V3は、
第2室A2と同様の薬液を収容する。
において、3つの弱シール72、73、74は、連通機
構52から遠いものほど強く接着し、遠いものほど開放
するために大きな押圧力が必要であるようにされる。弱
シール72、73、74のこのような構成により、連通
機構52を介し薬液容器60内の薬液を図示しない輸液
容器内へ送出するとき、薬液容器60に外部から圧力を
加えることにより、連通機構52に近い方の室から薬液
が順次送出される。それ故、薬液容器60内における異
なる室内の薬液の混合量が最少になり、混合による変化
が最少となる。
重ねた可撓性樹脂フイルムの2つの側縁部12、12、
上縁部14、下縁部18、連結縁部16を強固に接着し
て袋状空間を形成し、その袋状空間を1つの強シール1
6及び2つの弱シール73、74により仕切って形成さ
れる4つの室E、V1、V2、V3を有する。室Eは、
鉄供給源を含有する薬液を収容すると共に連通機構54
を備える。室V1は、連通機構52を備える。連通機構
52、54のそれぞれ室V1側及び室E側の端部は、弱
シール75、76で覆われる。室E、V1、V2、V3
は、それぞれ図4の第4実施例の薬液容器60の室E、
V1、V2、V3と同様の薬液を収容する。また3つの
弱シール75、73、74は、連通機構52から遠いも
のほど強く接着し、遠いものほど開放するために大きな
押圧力が必要であるようにする。連通機構52の端部を
覆う弱シール75の剥離強度は弱シール76より大と
し、室E内の薬液を他の室の薬液より先に送出可能とす
る。
の第5実施例の薬液容器70を一部変更したものであ
り、副室88を設けると共に、2つの連通機構に代え、
1つの連通機構52を設けている。副室88は、空室と
するか又は適当な液体又は薬剤を収容する。副室88と
室Eの間は、弱シール76により区画され、副室88と
室Eの間は弱シール76により区画される。その他の構
造及び各室に収容する薬液は、図5の第5実施例と同様
とすることができる。
可能な輸液バッグ(輸液容器)100を示す概略平面図
であり、図8は、図7の輸液バッグに組込まれる注入口
本体90を示す斜視図である。輸液バッグ100は、2
枚重ねた可撓性樹脂フイルムの2つの側縁部112、1
12、上縁部114、及び下縁部118を強固に接着し
て袋状空間を形成し、その袋状空間を1つの弱シール1
07により仕切って形成される2つの室101、102
を有する。室101、102は、周知のように輸液成分
の混合変化を避けるため、アミノ酸液とブドウ糖液をそ
れぞれ収容する。輸液バッグの上縁114は、注入口本
体90及び吊下げ穴104、105、106を備える。
輸液バッグの下縁128は、保護キャップで覆われたポ
ート112を備える。輸液バッグ内の輸液は、ポート1
12中の栓体を中空針で刺通し、中空針及びチューブ等
を介し患者に投与される。
4を有する。注入口91、92は、スリットの入った栓
体を備え、先端が鋭利でない一対の連通機構を受け入れ
ることができる。注入口93、94は、スリットなしの
栓体を備え、中空針のような鋭利な一対の連通機構を受
け入れることができる。注入口91〜94は、汚染を防
ぐため使用直前まで図示しない保護キャップにより覆わ
れる。
通状態にされた状態の概略断面図である。図9の実施例
においては、薬剤容器10側に配置される栓体151を
中空の連通具144により刺通することにより連通具1
44内の通路142を経て薬剤容器10の内部と輸液バ
ッグ100の第1室101とを連通する連通路が形成さ
れる。連通具144は、支持体156内を伸長し薬剤容
器10内に端部141を有し、連通具144内の通路1
42が端部141において輸液バッグ内部と連通する。
連通具144は可撓性輸液バッグの外側から手動で薬剤
容器10の方へ押圧することにより、鋭利な先端145
が薬剤容器10の筒状口部を閉鎖する栓体151を刺通
し、連通具144の先端開口143が薬剤容器10内に
位置され、薬剤容器10内と輸液バッグ100内が、開
口143及び通路142を介し液体連通状態にされる。
連通具144は、その外周部で支持孔114に係合し、
栓体151を刺通する前後の連通具144の位置を維持
するための複数のリブ146を備える。
の手順を説明する。まず柔軟な輸液バッグ100の注入
口本体90の注入口91へ連通機構52の幾分膨大化さ
れた端部141を挿入する。次に連通具144の鋭利な
先端145を隔壁140及び栓体151を貫通して進
め、先端145に隣接する先端開口143を薬剤容器1
0内部と連通させ、それにより、輸液バッグ100内と
薬剤容器10内を、先端開口143、通路142を介し
連通させる。この連通路を介し薬剤容器10内の薬剤を
輸液バッグ100内へ流入させ、混合液を薬液バッグ1
00内に形成する。次に吊下げ用穴104〜106を利
用し薬液バッグ100を点滴用架台(図示しない)に係
合し薬液排出口112の栓体を中空針で穿刺し中空針及
び中空針に連通されるチューブ等を介し混合薬液を患者
に点滴投与する。
170を示す概略平面図である。この薬液容器は、図5
の薬液容器70とほぼ同様の構造を備え、連通機構が変
更されている。薬液容器170の連通機構52は、図1
1及び図12に90度異なる角度から見た側面図で示す
ように、円板状部分51、板状突起55、二重中空針1
21を含む。図13は、二重中空針121の内外の中空
部を偏心させたものを示す側断面面、図14は、図13
の2重中空針の下方から見た平面図である。
形成する樹脂フィルムの内側面に強固に接着され、板状
突起55の端縁56は、連結縁部16を形成する樹脂フ
ィルムの内側面に強固に接着される。
アミノ酸輸液、電解質輸液、糖類輸液その他の薬液収容
する輸液バッグ内へ患者に必要な少量の薬液を混注する
作業を、病院において安全に且つ容易に行うことがで
き、また在宅医療がなされる家庭において混注作業を可
能にする。本発明の薬液容器は、また混注すべき異種の
薬液間の品質劣化の原因となる相互作用を排除し選択的
に隔壁手段で隔離された複数の室に薬液を分離収容する
ことができる。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
ッグを示す概略平面図。
す斜視図。
ッグの注入口本体に取付けて示す断面図である。
面図。
90度回転させた側面図。
ある。
14:上縁部、18:下縁部、23:隔離手段、28:
副室、52:連通機構、53:保護カバー、72〜7
4:弱シール、A:第1区画、B:第2区画、A11:
第1小室、A12:第2小室、A2:第2小室。
Claims (10)
- 【請求項1】 ビタミンB2を含有する薬液を収容する
第1区画(A)、鉄供給源を含有する薬液を収容する第
2区画(B)、及び両区画から薬液を輸液容器内へ送出
可能な連通機構を備える薬液容器。 - 【請求項2】 鉄供給源を含有する薬液は、亜鉛供給
源、銅供給源、マンガン供給源又はヨウ素供給源を含有
する請求項1の薬液容器。 - 【請求項3】 第1区画(A)は第1室(A1)、第2
室(A2)及び副室(28)に分割され、第1室にビタ
ミンB2を含有する薬液が収容され、第2室にビタミン
A、ビタミンD、ビタミンE又はビタミンKを含有する
薬液が収容され、ビタミンB12又は葉酸が第1室又は第
2室の薬液に含有され、副室は連通機構(52)を具備
し、第1室と副室との間が第1隔離手段により区画さ
れ、第2室と副室との間にが第2隔離手段により区画さ
れ、第1隔離手段及び第2隔離手段は第1室又は第2室
の薬液を外部から押圧することにより開放される請求項
2の薬液容器。 - 【請求項4】 第1室が第1小室(A11)及び第2小
室(A12)に区画され、第1小室がビタミンB1を含
有する薬液を収容し、第2小室がビタミンCを含有する
薬液を収容し、ビタミンB2が第1小室又は第2小室に
収容される薬液に含有される請求項3の薬液容器。 - 【請求項5】 ビタミンB6、ニコチン酸類、パントテ
ン酸類又はビオチンが第1小室及び第2小室のいずれか
の薬液に含有される請求項4の薬液容器。 - 【請求項6】 連通機構は、輸液容器内部と薬液容器の
いずれかの区画又は室を連通する通路(142)、該通
路を閉鎖する閉鎖体(151)、及び閉鎖体を移動させ
るか又は閉鎖体に貫通路を形成し通路を開通させる手段
(144)を含む請求項1乃至5のいずれか1項の薬液
容器。 - 【請求項7】 ビタミンを含有する薬液を収容する第1
区画(A)、鉄供給源を含有する薬液を収容する第2区
画(B)、及び両区画から薬液を輸液容器内へ送出可能
な連通機構を備える薬液容器であって、第1区画(A)
及び第2区画(B)は、可撓性樹脂フイルムの周縁部を
相互に強固に接着して形成される袋状空間を強固な密封
部(16)により仕切ることにより形成され、連通機構
は第1区画及び第2区画にそれぞれ配置される薬液容
器。 - 【請求項8】 第1区画(A)は第1室(A1)、第2
室(A2)及び副室(28)に分割され、第2室と副室
との間にが第2隔離手段により区画され、第1隔離手段
及び第2隔離手段は第1室又は第2室の薬液を外部から
押圧することにより開放される請求項7の薬液容器。 - 【請求項9】 第1隔離手段及び第2隔離手段は樹脂フ
ィルムが弱接着されることにより形成される請求項8の
薬液容器。 - 【請求項10】 2枚重ねた可撓性樹脂フイルムの2つ
の側縁部、上縁部、下縁部を強固に接着し袋状空間を形
成し、該袋状空間を3つの弱シール(72、73、7
4)により仕切って形成される4つの室(E、V1、V
2、V3)を含み、室内の薬液を輸液容器内へ送出可能
な連通機構が下縁に配置され、3つの弱シール(75、
73、74)は、連通機構52から遠いものほど強く接
着し、遠いものほど開放するために大きな押圧力が必要
であるように構成される薬液容器。
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