JP2003104779A - 水溶液型セラミックス成形用バインダー - Google Patents
水溶液型セラミックス成形用バインダーInfo
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- JP2003104779A JP2003104779A JP2001299512A JP2001299512A JP2003104779A JP 2003104779 A JP2003104779 A JP 2003104779A JP 2001299512 A JP2001299512 A JP 2001299512A JP 2001299512 A JP2001299512 A JP 2001299512A JP 2003104779 A JP2003104779 A JP 2003104779A
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 (A)下記一般式(1)
【化1】
(R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは2〜4
0の正数である。)で表される単量体を20〜90重量
%、(B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロ
ールモノメタクリレートを10〜80重量%を含有する
単量体混合物を、ケン価度70〜98モル%、平均重合
度300〜3,000のポリビニルアルコール及び/又
は変性ポリビニルアルコールの存在下、重合開始剤で重
合させて得られる共重合体を含有する水溶液型セラミッ
クス成形用バインダー。 【効果】 上記バインダーは、水溶解性を併せ持つため
リサイクル性に優れ、かつ、水系バインダーでありなが
ら従来の溶剤系バインダーと同等の強靭な皮膜強度を与
え、優れた熱圧着性、積層性、優れたフィルム性能を与
え、セラミックスシート等のセラミックス成形に有用で
ある。
1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは2〜4
0の正数である。)で表される単量体を20〜90重量
%、(B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロ
ールモノメタクリレートを10〜80重量%を含有する
単量体混合物を、ケン価度70〜98モル%、平均重合
度300〜3,000のポリビニルアルコール及び/又
は変性ポリビニルアルコールの存在下、重合開始剤で重
合させて得られる共重合体を含有する水溶液型セラミッ
クス成形用バインダー。 【効果】 上記バインダーは、水溶解性を併せ持つため
リサイクル性に優れ、かつ、水系バインダーでありなが
ら従来の溶剤系バインダーと同等の強靭な皮膜強度を与
え、優れた熱圧着性、積層性、優れたフィルム性能を与
え、セラミックスシート等のセラミックス成形に有用で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたバインダー
機能に加え、良好なリサイクル性を有し、溶剤系バイン
ダーに匹敵する強い皮膜強度、優れた積層性を有し、優
れたフィルム性能を持ち、セラミックスシート等の成形
に好適な水溶液型セラミックス成形用バインダーに関す
る。
機能に加え、良好なリサイクル性を有し、溶剤系バイン
ダーに匹敵する強い皮膜強度、優れた積層性を有し、優
れたフィルム性能を持ち、セラミックスシート等の成形
に好適な水溶液型セラミックス成形用バインダーに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
セラミックスシート成形法には、ポリビニルブチラール
樹脂などのバインダーを有機溶剤に溶解した後、これに
セラミックス原料微粉末を混合し、ボールミルなどで長
時間混練、分散し、脱泡後ポリエステル等のフィルム上
に一定の厚さに塗布してグリーンシートを作製後、焼成
する方法が行われている。
セラミックスシート成形法には、ポリビニルブチラール
樹脂などのバインダーを有機溶剤に溶解した後、これに
セラミックス原料微粉末を混合し、ボールミルなどで長
時間混練、分散し、脱泡後ポリエステル等のフィルム上
に一定の厚さに塗布してグリーンシートを作製後、焼成
する方法が行われている。
【0003】ところが、有機溶剤への引火、環境問題な
どにより、有機溶剤に代えて水系のバインダーを使用す
ることが提案され、ポリビニルアルコールなどの水溶性
バインダーや水系エマルジョンを用いたバインダー(特
開昭60−180955号公報)が開発されている。
どにより、有機溶剤に代えて水系のバインダーを使用す
ることが提案され、ポリビニルアルコールなどの水溶性
バインダーや水系エマルジョンを用いたバインダー(特
開昭60−180955号公報)が開発されている。
【0004】しかし、近年、電子基板の高集積化に伴
い、薄くても十分な強度をもつセラミックグリーンシー
トが要求されているが、ポリビニルアルコールなどをバ
インダーとして用いた場合、溶剤系バインダーに近い皮
膜の伸び・強度を示し、薄膜化はできるものの、ガラス
転移温度(Tg)が高すぎるため熱圧着性が不足し、積
層化は困難であった。
い、薄くても十分な強度をもつセラミックグリーンシー
トが要求されているが、ポリビニルアルコールなどをバ
インダーとして用いた場合、溶剤系バインダーに近い皮
膜の伸び・強度を示し、薄膜化はできるものの、ガラス
転移温度(Tg)が高すぎるため熱圧着性が不足し、積
層化は困難であった。
【0005】一方、アクリル系エマルジョン型バインダ
ーなどの開発も行われている(特許第3080665
号)が、焼成時に使用する乳化剤が原因と考えられる泡
によるピンホールが多く発生したり、溶剤型に比較して
十分な皮膜強度が得られないなどの問題点を有してい
た。
ーなどの開発も行われている(特許第3080665
号)が、焼成時に使用する乳化剤が原因と考えられる泡
によるピンホールが多く発生したり、溶剤型に比較して
十分な皮膜強度が得られないなどの問題点を有してい
た。
【0006】また、ポリビニルアルコールやアクリル系
エマルジョン型バインダーに良好な性能を加味するた
め、ブレンドなどの試みが行われているが、放置安定性
不良に伴う皮膜強度不足など問題が多かった。
エマルジョン型バインダーに良好な性能を加味するた
め、ブレンドなどの試みが行われているが、放置安定性
不良に伴う皮膜強度不足など問題が多かった。
【0007】従って、リサイクル性に優れ、溶剤型バイ
ンダーやポリビニルアルコールなどと同等の皮膜強度を
与え、熱圧着性に優れた水系バインダーが求められてき
た。
ンダーやポリビニルアルコールなどと同等の皮膜強度を
与え、熱圧着性に優れた水系バインダーが求められてき
た。
【0008】本発明は、上記要望に応えるためになされ
たもので、良好なリサイクル性を有し、かつ、優れた皮
膜強度、熱圧着性、及びフィルム性能を与えるセラミッ
クス成形用バインダーを提供することを目的とする。
たもので、良好なリサイクル性を有し、かつ、優れた皮
膜強度、熱圧着性、及びフィルム性能を与えるセラミッ
クス成形用バインダーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記一般式(1)で示されるポリエチレングリコ
ールの不飽和カルボン酸エステル単量体とアクリルアミ
ド系単量体及び/又はグリセロールメタクリレートとを
含有する単量体混合物を、特定のポリビニルアルコール
及び/又は変性ポリビニルアルコールの存在下、重合開
始剤を用いて重合させることにより得られる共重合体
が、水溶性を有するため加工後の再スラリー化が可能な
優れたリサイクル性を有し、かつ、溶剤系バインダーや
ポリビニルアルコールバインダーに匹敵する強靭な皮膜
強度を与え、しかも、ポリビニルアルコールバインダー
の欠点が改善されて優れた熱圧着性を有するため積層化
が可能であり、優れたフィルム性能を与えることから、
セラミックスシート等の成形用バインダーとして好適に
使用されることを知見し、本発明をなすに至った。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記一般式(1)で示されるポリエチレングリコ
ールの不飽和カルボン酸エステル単量体とアクリルアミ
ド系単量体及び/又はグリセロールメタクリレートとを
含有する単量体混合物を、特定のポリビニルアルコール
及び/又は変性ポリビニルアルコールの存在下、重合開
始剤を用いて重合させることにより得られる共重合体
が、水溶性を有するため加工後の再スラリー化が可能な
優れたリサイクル性を有し、かつ、溶剤系バインダーや
ポリビニルアルコールバインダーに匹敵する強靭な皮膜
強度を与え、しかも、ポリビニルアルコールバインダー
の欠点が改善されて優れた熱圧着性を有するため積層化
が可能であり、優れたフィルム性能を与えることから、
セラミックスシート等の成形用バインダーとして好適に
使用されることを知見し、本発明をなすに至った。
【0010】即ち、本発明は、
(A)下記一般式(1)で表される単量体から選ばれる1種又は2種以上
20〜90重量%
(B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロールモノメタクリレート
10〜80重量%
を含有する単量体混合物を、該単量体混合物100重量
部に対し5〜50重量部の、ケン価度70〜98モル
%、平均重合度300〜3,000のポリビニルアルコ
ール及び/又は変性ポリビニルアルコールの存在下、重
合開始剤を用いて重合させることにより得られる共重合
体を含有してなることを特徴とする水溶液型セラミック
ス成形用バインダーを提供する。
部に対し5〜50重量部の、ケン価度70〜98モル
%、平均重合度300〜3,000のポリビニルアルコ
ール及び/又は変性ポリビニルアルコールの存在下、重
合開始剤を用いて重合させることにより得られる共重合
体を含有してなることを特徴とする水溶液型セラミック
ス成形用バインダーを提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のセラミックス成形用バインダーに含有され
る共重合体を構成する単量体の成分(A)は、下記一般
式(1)で表されるポリエチレングリコールの不飽和カ
ルボン酸エステル単量体である。
と、本発明のセラミックス成形用バインダーに含有され
る共重合体を構成する単量体の成分(A)は、下記一般
式(1)で表されるポリエチレングリコールの不飽和カ
ルボン酸エステル単量体である。
【0012】
【化2】
【0013】上記式(1)中、R1は水素原子又はメチ
ル基であり、R2は水素原子、炭素数1〜4のメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基といったアルキル基又はフェニル基で
ある。
ル基であり、R2は水素原子、炭素数1〜4のメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基といったアルキル基又はフェニル基で
ある。
【0014】nは式(1)中のエチレンオキサイド付加
モル数を示すもので、nは2〜40の正数であり、好ま
しくは2〜25の正数である。エチレンオキサイドの付
加モル数が40モルを超えた場合、共重合体水溶液の粘
度が高くなり、セラミックス微粉体を配合した際の配合
が困難となり、2モルに満たないと水への溶解度が著し
く低下し水溶液が得られなくなる。
モル数を示すもので、nは2〜40の正数であり、好ま
しくは2〜25の正数である。エチレンオキサイドの付
加モル数が40モルを超えた場合、共重合体水溶液の粘
度が高くなり、セラミックス微粉体を配合した際の配合
が困難となり、2モルに満たないと水への溶解度が著し
く低下し水溶液が得られなくなる。
【0015】上記式(1)の成分(A)の単量体として
は、例えばフェノキシポリエチレングリコール(n=2
又は6)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(n=2〜4、9又は23)モノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜
8)モノ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。
は、例えばフェノキシポリエチレングリコール(n=2
又は6)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(n=2〜4、9又は23)モノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜
8)モノ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。
【0016】成分(A)は、これらの単量体の1種を単
独で又は2種以上を混合して使用することができ、その
配合量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総
量の20〜90重量%、好ましくは40〜80重量%で
ある。20重量%未満であると得られる共重合体とセラ
ミックス微粉体との分散性が著しく悪くなったり、バイ
ンダーの皮膜の伸びが不足し、90重量%を超えると皮
膜強度が不足する。
独で又は2種以上を混合して使用することができ、その
配合量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総
量の20〜90重量%、好ましくは40〜80重量%で
ある。20重量%未満であると得られる共重合体とセラ
ミックス微粉体との分散性が著しく悪くなったり、バイ
ンダーの皮膜の伸びが不足し、90重量%を超えると皮
膜強度が不足する。
【0017】次に、成分(A)と反応させる成分(B)
は、アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロールモ
ノメタクリレートであり、アクリルアミド系単量体とし
ては、具体的にメチレンビス(メタ)アクリルアミド、
エチレンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N,N,−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−
イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N,−ジエ
チル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
は、アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロールモ
ノメタクリレートであり、アクリルアミド系単量体とし
ては、具体的にメチレンビス(メタ)アクリルアミド、
エチレンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N,N,−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−
イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N,−ジエ
チル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0018】成分(B)としては、上記単量体から選ば
れる1種又は2種以上を使用することができ、その配合
量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総量の
10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%であ
る。10重量%未満であるとバインダーの皮膜強度が不
足し、80重量%を超えるとバインダーの皮膜の伸び不
足、吸湿性の増大がみられる。
れる1種又は2種以上を使用することができ、その配合
量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総量の
10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%であ
る。10重量%未満であるとバインダーの皮膜強度が不
足し、80重量%を超えるとバインダーの皮膜の伸び不
足、吸湿性の増大がみられる。
【0019】本発明では、単量体混合物として上記成分
(A)及び(B)の合計配合量が100重量%になるよ
うに用いるのが好ましいが、必要に応じて、更に成分
(C)として上記成分(A)、(B)と共重合可能なア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の
カルボン酸基及びビニル基を有する単量体、ヒドロキシ
メタクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート等の
ヒドロキシル基含有単量体、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、N−ビニルピロリドンなどの単量体を1種又は2
種以上配合し、成分(A)、(B)と共に併用しても良
い。
(A)及び(B)の合計配合量が100重量%になるよ
うに用いるのが好ましいが、必要に応じて、更に成分
(C)として上記成分(A)、(B)と共重合可能なア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の
カルボン酸基及びビニル基を有する単量体、ヒドロキシ
メタクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート等の
ヒドロキシル基含有単量体、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、N−ビニルピロリドンなどの単量体を1種又は2
種以上配合し、成分(A)、(B)と共に併用しても良
い。
【0020】この場合、成分(C)の配合量は、本発明
のセラミックス成形用バインダーの特性を損なわない範
囲とすることが好ましく、単量体総量の20重量%以下
(0〜20重量%)、特に2〜15重量%の範囲で用い
ることが好ましい。配合量が多すぎると、配合するセラ
ミックス粉体の種類によっては著しく粘度が上昇し、均
一なスラリーが得られなくなる場合がある。
のセラミックス成形用バインダーの特性を損なわない範
囲とすることが好ましく、単量体総量の20重量%以下
(0〜20重量%)、特に2〜15重量%の範囲で用い
ることが好ましい。配合量が多すぎると、配合するセラ
ミックス粉体の種類によっては著しく粘度が上昇し、均
一なスラリーが得られなくなる場合がある。
【0021】本発明に係る共重合体は、上記単量体混合
物を特定のポリビニルアルコール及び/又は変性ポリビ
ニルアルコールの存在下で重合開始剤を用いて共重合さ
せることにより得られるものである。
物を特定のポリビニルアルコール及び/又は変性ポリビ
ニルアルコールの存在下で重合開始剤を用いて共重合さ
せることにより得られるものである。
【0022】ここで、ポリビニルアルコールは、ケン価
度が70〜98モル%、好ましくは75〜98モル%の
もので、ケン価度が70モル%未満の場合には水に溶解
しなくなり十分な重合が行われなくなり、98モル%を
超える場合には、これを用いて得られたバインダーの放
置安定性が悪くなる。
度が70〜98モル%、好ましくは75〜98モル%の
もので、ケン価度が70モル%未満の場合には水に溶解
しなくなり十分な重合が行われなくなり、98モル%を
超える場合には、これを用いて得られたバインダーの放
置安定性が悪くなる。
【0023】また、ポリビニルアルコールの平均重合度
は300〜3,000、好ましくは300〜1,000
の範囲であり、平均重合度が300未満の場合、グリー
ンシートを成形したときのシートの強度が低く作業性が
著しく悪くなり、3,000を超えた場合、溶解時の粘
度が高く撹拌不可能な状態になり、重合途中でゲル化な
どを起こす。
は300〜3,000、好ましくは300〜1,000
の範囲であり、平均重合度が300未満の場合、グリー
ンシートを成形したときのシートの強度が低く作業性が
著しく悪くなり、3,000を超えた場合、溶解時の粘
度が高く撹拌不可能な状態になり、重合途中でゲル化な
どを起こす。
【0024】なお、本発明では、ケン価度及び平均重合
度が上記範囲に該当するものであれば、カルボキシル
基、アルキル基、チオール基、カチオン性基等が導入さ
れた変性ポリビニルアルコールも使用可能である。
度が上記範囲に該当するものであれば、カルボキシル
基、アルキル基、チオール基、カチオン性基等が導入さ
れた変性ポリビニルアルコールも使用可能である。
【0025】上記ポリビニルアルコール及び変性ポリビ
ニルアルコールは、これらの1種類又は2種類以上を組
合せて使用することができ、その使用量は、単量体の合
計量100重量部に対して5〜50重量部、特に10〜
30重量部とする。使用量が5重量部未満では十分な皮
膜強度が得られず、50重量部を超えると熱圧着性に劣
るものとなってしまう。
ニルアルコールは、これらの1種類又は2種類以上を組
合せて使用することができ、その使用量は、単量体の合
計量100重量部に対して5〜50重量部、特に10〜
30重量部とする。使用量が5重量部未満では十分な皮
膜強度が得られず、50重量部を超えると熱圧着性に劣
るものとなってしまう。
【0026】上記重合反応に使用される重合開始剤とし
ては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイド
等の水溶性タイプ、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシ
ネデカノエート、クミルパーシオクトエート、アゾビス
イソブチロニトリルなどの油溶性タイプが例示される
が、特に過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニト
リルが好ましく使用される。
ては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイド
等の水溶性タイプ、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシ
ネデカノエート、クミルパーシオクトエート、アゾビス
イソブチロニトリルなどの油溶性タイプが例示される
が、特に過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニト
リルが好ましく使用される。
【0027】重合開始剤の使用量は、単量体総量100
重量部に対して0.01〜3重量部、特に0.1〜1重
量部とすることができる。
重量部に対して0.01〜3重量部、特に0.1〜1重
量部とすることができる。
【0028】本発明において、共重合体の製造方法は何
ら制限されることなく、公知の重合方法を採用すること
ができる。具体的には、上記特定のポリビニルアルコー
ル及び/又は変性ポリビニルアルコール水溶液を調製し
た後、これに上記単量体、重合開始剤、その他の任意成
分を加えて水系で重合を行えばよく、これにより本発明
の水溶液型バインダーである共重合体水溶液を得ること
ができる。この場合、各成分一括して仕込み重合する方
法、各成分を連続供給しながら重合する方法等の各種の
方法を適用できる。また、上記重合反応は、通常35〜
90℃の温度で攪拌下に行われ、反応時間は通常3〜4
0時間程度とすることができる。
ら制限されることなく、公知の重合方法を採用すること
ができる。具体的には、上記特定のポリビニルアルコー
ル及び/又は変性ポリビニルアルコール水溶液を調製し
た後、これに上記単量体、重合開始剤、その他の任意成
分を加えて水系で重合を行えばよく、これにより本発明
の水溶液型バインダーである共重合体水溶液を得ること
ができる。この場合、各成分一括して仕込み重合する方
法、各成分を連続供給しながら重合する方法等の各種の
方法を適用できる。また、上記重合反応は、通常35〜
90℃の温度で攪拌下に行われ、反応時間は通常3〜4
0時間程度とすることができる。
【0029】更に、本発明では、上記共重合体の製造に
おいては、水溶液重合の開始時あるいは終了時に塩基性
物質を加えて反応系のpHを6〜8に調整することが好
ましく、これにより共重合体水溶液の放置安定性、凍結
安定性、化学的安定性等を向上させることができる。
おいては、水溶液重合の開始時あるいは終了時に塩基性
物質を加えて反応系のpHを6〜8に調整することが好
ましく、これにより共重合体水溶液の放置安定性、凍結
安定性、化学的安定性等を向上させることができる。
【0030】上記塩基性物質によるpH調整は、上記共
重合体のカルボン酸基の一部または全部をアンモニアあ
るいは有機アミンで中和し、pH調整するのが好まし
い。有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
イソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、ジメチルアミノプロパノールなどのヒドロキシル基
含有有機アミン、モルホリンなどが挙げられるが、これ
に限定されるものではない。
重合体のカルボン酸基の一部または全部をアンモニアあ
るいは有機アミンで中和し、pH調整するのが好まし
い。有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
イソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、ジメチルアミノプロパノールなどのヒドロキシル基
含有有機アミン、モルホリンなどが挙げられるが、これ
に限定されるものではない。
【0031】本発明においては、上記共重合体水溶液の
固形分濃度が15〜50重量%、特に20〜40重量
%、25℃における粘度が500〜5,000mPa・
s、特に800〜4,000mPa・sの範囲であるこ
とが好ましい。
固形分濃度が15〜50重量%、特に20〜40重量
%、25℃における粘度が500〜5,000mPa・
s、特に800〜4,000mPa・sの範囲であるこ
とが好ましい。
【0032】本発明の水溶性バインダーは、セラミック
ス成形に用いられる通常のバインダーと同様に使用でき
るが、セラミックス微粉体100重量部に対してバイン
ダーを固形分として0.5〜25重量部、好ましくは
0.5〜20重量部用いてセラミックス成形用スラリー
とし、これをシート状等の任意形状に成形することがで
きる。
ス成形に用いられる通常のバインダーと同様に使用でき
るが、セラミックス微粉体100重量部に対してバイン
ダーを固形分として0.5〜25重量部、好ましくは
0.5〜20重量部用いてセラミックス成形用スラリー
とし、これをシート状等の任意形状に成形することがで
きる。
【0033】この場合、対象となるセラミックス微粉体
として代表的なものは、アルミナ、ジルコニア、マグネ
シウム、ベリリア、酸化チタン、チタン酸バリウム、チ
タン酸ジルコン酸鉛、フェライト−マンガン等の酸化物
系あるいは複合酸化物系セラミックス微粉体、炭化珪
素、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物系セラミックス
微粉体等が挙げられる。
として代表的なものは、アルミナ、ジルコニア、マグネ
シウム、ベリリア、酸化チタン、チタン酸バリウム、チ
タン酸ジルコン酸鉛、フェライト−マンガン等の酸化物
系あるいは複合酸化物系セラミックス微粉体、炭化珪
素、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物系セラミックス
微粉体等が挙げられる。
【0034】なおこの場合、必要に応じて水溶性可塑剤
(例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、
分散剤(例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル等)、濡れ剤、消泡剤
等のバインダー以外の成形助剤を併用してもよい。成形
条件は特に限定されないが、40〜100℃で1〜3時
間程度とすることが望ましい。
(例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、
分散剤(例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル等)、濡れ剤、消泡剤
等のバインダー以外の成形助剤を併用してもよい。成形
条件は特に限定されないが、40〜100℃で1〜3時
間程度とすることが望ましい。
【0035】本発明のバインダーは、薄膜化しても高強
度のシートを成形することが可能であり、シート厚さが
5〜50μm程度で5〜15MPaの皮膜強度を有する
高品質のセラミックスシートを得ることができるもの
で、セラミックスグリーンシート等のセラミックスシー
トの成形に好適に使用できる。
度のシートを成形することが可能であり、シート厚さが
5〜50μm程度で5〜15MPaの皮膜強度を有する
高品質のセラミックスシートを得ることができるもの
で、セラミックスグリーンシート等のセラミックスシー
トの成形に好適に使用できる。
【0036】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞ
れ重量部と重量%を示す。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞ
れ重量部と重量%を示す。
【0037】[合成例1](水溶液P1)
撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に脱イオン水2870部、PVA−403
(クラレ社製商品名、ポリビニルアルコール、ケン価度
88%、平均重合度300)200部を仕込み、95℃
で溶解し60℃まで冷却した。
えた重合容器に脱イオン水2870部、PVA−403
(クラレ社製商品名、ポリビニルアルコール、ケン価度
88%、平均重合度300)200部を仕込み、95℃
で溶解し60℃まで冷却した。
【0038】脱イオン水870部、ポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート(日本油脂社製、商品名ブレン
マーPE90)650部、アクリルアミド350部を撹
拌機にて混合した液と過硫酸アンモニウムの1%水溶液
400部を別々に上記重合容器へ攪拌下80℃で4時間
を要して均一に滴下させ、更に80℃で1時間反応さ
せ、重合を完結させた。冷却後、25%アンモニア水を
添加してpH6〜8に調整した。
ールモノメタクリレート(日本油脂社製、商品名ブレン
マーPE90)650部、アクリルアミド350部を撹
拌機にて混合した液と過硫酸アンモニウムの1%水溶液
400部を別々に上記重合容器へ攪拌下80℃で4時間
を要して均一に滴下させ、更に80℃で1時間反応さ
せ、重合を完結させた。冷却後、25%アンモニア水を
添加してpH6〜8に調整した。
【0039】得られた水溶液(以下これをP1という)
は、固形分濃度35.0%であった。なお、表1に使用
した単量体の仕込量(%)を再記し、得られた共重合体
水溶液の固形分濃度、粘度(25℃におけるB型粘度計
による測定値)、上記pH調整後の水溶液のpHを示し
た。
は、固形分濃度35.0%であった。なお、表1に使用
した単量体の仕込量(%)を再記し、得られた共重合体
水溶液の固形分濃度、粘度(25℃におけるB型粘度計
による測定値)、上記pH調整後の水溶液のpHを示し
た。
【0040】[合成例2〜10](水溶液P2〜P9)
合成例1と同様にして表−1に示される単量体の種類及
び仕込量(%)、ポリビニルアルコールの種類及び使用
量で共重合させて固形分濃度25〜35%の共重合体水
溶液(P2〜P9)を得た。また、水溶液pHの調整は
25%アンモニア水を用いてpH6〜8に調整した。
び仕込量(%)、ポリビニルアルコールの種類及び使用
量で共重合させて固形分濃度25〜35%の共重合体水
溶液(P2〜P9)を得た。また、水溶液pHの調整は
25%アンモニア水を用いてpH6〜8に調整した。
【0041】
【表1】
【0042】*:
成分A−1:ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(日本油脂社製、商品名ブレンマーPE90、エチレ
ンオキサイド付加モル数2モル) −2:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(日本油脂社製、商品名ブレンマーPME400、
エチレンオキサイド付加モル数9モル) −3:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(日本油脂社製、商品名ブレンマーPME400
0、エチレンオキサイド付加モル数90モル) 成分B−1:アクリルアミド(三井化学社製) −2:エチレンビスメタアクリルアミド(三井化学社
製) −3:グリセロールモノメタクリレート(日本油脂社
製、商品名ブレンマーGLM) 成分C−1:アクリル酸(大阪有機社製) ポリビニルアルコール PV−1:PVA−403(クラレ社製商品名、ケン価
度88モル%、平均重合度300) −2:C−506(クラレ社製商品名、ケン価度76モ
ル%、平均重合度600) −3:M−115(クラレ社製商品名、ケン価度97.
5モル%、平均重合度600) −4:C−17(信越化学社製商品名、ケン価度98.
5モル%、平均重合度1700) −5:LM−24(クラレ社製商品名、ケン価度65モ
ル%、平均重合度250)
ト(日本油脂社製、商品名ブレンマーPE90、エチレ
ンオキサイド付加モル数2モル) −2:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(日本油脂社製、商品名ブレンマーPME400、
エチレンオキサイド付加モル数9モル) −3:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(日本油脂社製、商品名ブレンマーPME400
0、エチレンオキサイド付加モル数90モル) 成分B−1:アクリルアミド(三井化学社製) −2:エチレンビスメタアクリルアミド(三井化学社
製) −3:グリセロールモノメタクリレート(日本油脂社
製、商品名ブレンマーGLM) 成分C−1:アクリル酸(大阪有機社製) ポリビニルアルコール PV−1:PVA−403(クラレ社製商品名、ケン価
度88モル%、平均重合度300) −2:C−506(クラレ社製商品名、ケン価度76モ
ル%、平均重合度600) −3:M−115(クラレ社製商品名、ケン価度97.
5モル%、平均重合度600) −4:C−17(信越化学社製商品名、ケン価度98.
5モル%、平均重合度1700) −5:LM−24(クラレ社製商品名、ケン価度65モ
ル%、平均重合度250)
【0043】[実施例、比較例]焼結助剤MgO、Ca
O 4%配合96%アルミナ(昭和電工社製、商品名A
L−45)200部に、バインダーとして上記合成例で
得られた共重合体水溶液P1を59部、分散剤ノプコ5
468(サンノプコ社製商品名)0.2部、濡れ剤オル
フィンE−1010(日信化学社製商品名)1.0部、
消泡剤ノプコNXZ(サンノプコ社製商品名)0.2部
及びイオン交換水77部を加え、ボールミルにより分散
混合し、アルミナスラリーを得た(実施例1)。
O 4%配合96%アルミナ(昭和電工社製、商品名A
L−45)200部に、バインダーとして上記合成例で
得られた共重合体水溶液P1を59部、分散剤ノプコ5
468(サンノプコ社製商品名)0.2部、濡れ剤オル
フィンE−1010(日信化学社製商品名)1.0部、
消泡剤ノプコNXZ(サンノプコ社製商品名)0.2部
及びイオン交換水77部を加え、ボールミルにより分散
混合し、アルミナスラリーを得た(実施例1)。
【0044】同様にして表2に示すように焼結助剤Mg
O、CaO 4%配合96%アルミナ(昭和電工社製、
商品名AL−45)に、バインダーとして上記合成例で
得られた共重合体水溶液、ポリビニルアルコール(PV
A)水溶液、ポリビニルブチラール樹脂、分散剤、濡れ
剤、消泡剤及びイオン交換水を配合し、セラミックスス
ラリーを得た(実施例2〜4、比較例1〜7)。
O、CaO 4%配合96%アルミナ(昭和電工社製、
商品名AL−45)に、バインダーとして上記合成例で
得られた共重合体水溶液、ポリビニルアルコール(PV
A)水溶液、ポリビニルブチラール樹脂、分散剤、濡れ
剤、消泡剤及びイオン交換水を配合し、セラミックスス
ラリーを得た(実施例2〜4、比較例1〜7)。
【0045】得られたアルミナスラリーの粘度(25
℃)を測定した後、マイラーシート上にドクターブレー
ド1.2mmで厚さ30μmのシート状に塗布し、45
℃で2時間、更に80℃で1時間乾燥し、その際の生シ
ートの成形性、生シートの表面状態及び柔軟性を評価し
た。
℃)を測定した後、マイラーシート上にドクターブレー
ド1.2mmで厚さ30μmのシート状に塗布し、45
℃で2時間、更に80℃で1時間乾燥し、その際の生シ
ートの成形性、生シートの表面状態及び柔軟性を評価し
た。
【0046】更に、この生シートを再び上記配合量と同
等のイオン交換水を加え、その生シートの水溶解性を評
価した。また、生シートの脱脂性及び生シートを加重下
で積み重ねた時の生シート間の積層性についても評価
し、その結果を表2に示した。なお、各特性の測定は下
記のようにして行った。1.成形性セラミックグリーン
シートをポリエステルフィルムから剥がした際にシート
の形状が良好であるか否かを観察し、下記基準で評価し
た。
等のイオン交換水を加え、その生シートの水溶解性を評
価した。また、生シートの脱脂性及び生シートを加重下
で積み重ねた時の生シート間の積層性についても評価
し、その結果を表2に示した。なお、各特性の測定は下
記のようにして行った。1.成形性セラミックグリーン
シートをポリエステルフィルムから剥がした際にシート
の形状が良好であるか否かを観察し、下記基準で評価し
た。
【0047】
形状が良好である。 ○
形状不良が確認される。 ×
2.水溶解性
セラミックグリーンシートの小片を純水中で振とうし、
バインダーの溶解により液が分散状態になるか否かを観
察し、下記基準で評価した。
バインダーの溶解により液が分散状態になるか否かを観
察し、下記基準で評価した。
【0048】
均一な分散系 ○
不均一な分散系 ×
3.脱脂性
セラミックグリーンシートを500℃まで加熱し、完全
に分解するか否かをSEMにて観察した。 4.積層性 50mm×50mmのセラミックグリーンシートを重
ね、70℃×0.1MPaの条件で熱圧着した後、焼成
し、シートが剥がれるか否かを観察し、下記基準で評価
した。
に分解するか否かをSEMにて観察した。 4.積層性 50mm×50mmのセラミックグリーンシートを重
ね、70℃×0.1MPaの条件で熱圧着した後、焼成
し、シートが剥がれるか否かを観察し、下記基準で評価
した。
【0049】
一体化して剥がれなかった ○
剥がれた ×
5.グリーンシート強度/伸び
調製したグリーンシートの伸びと強度を引張強度試験
(JIS K7113)に準じて測定した。
(JIS K7113)に準じて測定した。
【0050】
【表2】
【0051】**:
PVA水溶液P−10:20%PVAー205水溶液
(クラレ社製商品名:ケン価度88モル%、平均重合度
500) ブチラール樹脂P−11:ポリビニルブチラール樹脂デ
ンカ4000−2(デンカ社製商品名、トルエンにて1
0%濃度に調製)
(クラレ社製商品名:ケン価度88モル%、平均重合度
500) ブチラール樹脂P−11:ポリビニルブチラール樹脂デ
ンカ4000−2(デンカ社製商品名、トルエンにて1
0%濃度に調製)
【0052】
【発明の効果】本発明の水溶液型セラミックス成形用バ
インダーは、水溶解性を併せ持つためリサイクル性に優
れ、かつ、水系バインダーでありながら、従来の溶剤系
バインダーと同等の皮膜強度を与え、優れた熱圧着性、
積層性、優れたフィルム特性を与えるもので、セラミッ
クスシート等のセラミックス成形に有用である。
インダーは、水溶解性を併せ持つためリサイクル性に優
れ、かつ、水系バインダーでありながら、従来の溶剤系
バインダーと同等の皮膜強度を与え、優れた熱圧着性、
積層性、優れたフィルム特性を与えるもので、セラミッ
クスシート等のセラミックス成形に有用である。
フロントページの続き
Fターム(参考) 4G030 PA25
4J011 PA67 PC02 PC08
4J026 AA30 AC33 AC36 BA20 BA25
BA27 BA28 BA31 BA32 BA40
BA50 BB01 BB03 DB02 DB14
GA06
4J027 AC03 AC06 BA04 BA06 BA07
BA13 BA14 BA15 CA05 CB02
CD00
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル 基又はフェニル基を示し、nは2〜40の正数である。) で表される単量体から選ばれる1種又は2種以上 20〜90重量% (B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロールモノメタクリレート 10〜80重量% を含有する単量体混合物を、該単量体混合物100重量
部に対し5〜50重量部の、ケン価度70〜98モル
%、平均重合度300〜3,000のポリビニルアルコ
ール及び/又は変性ポリビニルアルコールの存在下、重
合開始剤を用いて重合させることにより得られる共重合
体を含有してなることを特徴とする水溶液型セラミック
ス成形用バインダー。 - 【請求項2】 更に、単量体として、(C)カルボン酸
及びビニル基を有する単量体、ヒドロキシル基含有単量
体、アクリロニトリル、酢酸ビニル並びにN−ビニルピ
ロリドンから選ばれる単量体を20重量%以下含有する
請求項1記載の水溶液型セラミックス成形用バインダ
ー。 - 【請求項3】 共重合体水溶液のpHが6〜8に調整さ
れた請求項1又は2記載の水溶液型セラミックス成形用
バインダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001299512A JP2003104779A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水溶液型セラミックス成形用バインダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001299512A JP2003104779A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水溶液型セラミックス成形用バインダー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003104779A true JP2003104779A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19120262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001299512A Pending JP2003104779A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水溶液型セラミックス成形用バインダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003104779A (ja) |
Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001299512A patent/JP2003104779A/ja active Pending
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