JP2001354982A - セメント製造用燃料 - Google Patents
セメント製造用燃料Info
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- C04B7/36—Manufacture of hydraulic cements in general
- C04B7/43—Heat treatment, e.g. precalcining, burning, melting; Cooling
- C04B7/44—Burning; Melting
- C04B7/4407—Treatment or selection of the fuel therefor, e.g. use of hazardous waste as secondary fuel ; Use of particular energy sources, e.g. waste hot gases from other processes
- C04B7/4423—Waste or refuse used as fuel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 セメント用固体燃料として従来から使用され
ていた石炭に比べ、優れた燃焼性と高い発熱量を持ち、
しかもその発熱量が安定しているセメント用燃料を提供
する。 【解決手段】 含塩素プラスチックを含有するプラスチ
ック類を該含塩素プラスチックの熱分解条件で熱処理し
て得られた残渣の破砕粉体よりなり、揮発分を60〜9
5重量%含有するように調整されたものが特に好まし
い。
ていた石炭に比べ、優れた燃焼性と高い発熱量を持ち、
しかもその発熱量が安定しているセメント用燃料を提供
する。 【解決手段】 含塩素プラスチックを含有するプラスチ
ック類を該含塩素プラスチックの熱分解条件で熱処理し
て得られた残渣の破砕粉体よりなり、揮発分を60〜9
5重量%含有するように調整されたものが特に好まし
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なセメント製
造用燃料に関する。詳しくは、含塩素プラスチックを含
有するプラスチック類を熱処理して得られた炭化物粉体
よりなり、セメント用固体燃料として従来から使用され
ていた石炭に比べ、優れた燃焼性と高い発熱量を持ち、
しかもその発熱量が安定しているセメント用燃料を提供
するものである。
造用燃料に関する。詳しくは、含塩素プラスチックを含
有するプラスチック類を熱処理して得られた炭化物粉体
よりなり、セメント用固体燃料として従来から使用され
ていた石炭に比べ、優れた燃焼性と高い発熱量を持ち、
しかもその発熱量が安定しているセメント用燃料を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック廃棄物は、その大部
分が埋め立て処分場への投棄や焼却炉による焼却によっ
て処理されてきた。
分が埋め立て処分場への投棄や焼却炉による焼却によっ
て処理されてきた。
【0003】ところが、近年、資源の再利用の動きが進
み、上記プラスチック廃棄物を燃料として再利用する試
みが成されつつある。
み、上記プラスチック廃棄物を燃料として再利用する試
みが成されつつある。
【0004】例えば、電化製品のプラスチック製ケース
等の厚物成形体はチップ状に破砕し、プラスチックフィ
ルム、プラスチックシート等の薄物成形体は薄片状に切
断したり、一部を溶融するか或いはバインダーを使用し
て減容固化してチップ状とし、セメント用燃料として使
用されている。
等の厚物成形体はチップ状に破砕し、プラスチックフィ
ルム、プラスチックシート等の薄物成形体は薄片状に切
断したり、一部を溶融するか或いはバインダーを使用し
て減容固化してチップ状とし、セメント用燃料として使
用されている。
【0005】しかしながら、上記プラスチック廃棄物が
含塩素プラスチックを含む場合、燃焼によりセメント製
造装置、特にキルン内に多量の塩素が蓄積し、得られる
セメント製品のみならず、装置でのコーチング発生など
の問題が発生する。
含塩素プラスチックを含む場合、燃焼によりセメント製
造装置、特にキルン内に多量の塩素が蓄積し、得られる
セメント製品のみならず、装置でのコーチング発生など
の問題が発生する。
【0006】また、プラスチックの種類は多様でそれぞ
れの発熱量が異なる。廃プラスチックはさまざまな種類
のプラスチックが混在して排出されるのが一般的である
ため、その平均的な発熱量は一定ではなく、混入してい
る廃プラスチックの種類の割合に対応して変動する。こ
のため、セメントキルンの運転の安定性を維持しながら
廃プラスチックによる燃料代替率を限りなく高めること
ができない。
れの発熱量が異なる。廃プラスチックはさまざまな種類
のプラスチックが混在して排出されるのが一般的である
ため、その平均的な発熱量は一定ではなく、混入してい
る廃プラスチックの種類の割合に対応して変動する。こ
のため、セメントキルンの運転の安定性を維持しながら
廃プラスチックによる燃料代替率を限りなく高めること
ができない。
【0007】また、廃プラスチックはさまざまな形態・
形状で排出されるため、セメント製造用の燃料代替物と
して使用するためには適切なサイズまで破砕するまたは
固形化する等の前処理が必要であるが、その燃焼速度は
サイズによって大きく影響される。
形状で排出されるため、セメント製造用の燃料代替物と
して使用するためには適切なサイズまで破砕するまたは
固形化する等の前処理が必要であるが、その燃焼速度は
サイズによって大きく影響される。
【0008】このため、燃料代率を限りなく高めるため
には、セメント製造設備での燃料燃焼箇所での燃焼条件
に応じて、廃プラスチックを適切なサイズに前処理する
ことが必要である。特に、燃焼温度が高い、酸素濃度が
高い、滞留時間が長い等の燃焼促進上で好条件を備えた
セメントキルンのでの燃焼に比較して、燃焼条件の劣る
仮焼炉で廃プラスチックを多量に燃焼するには、そのサ
イズを5mm以下、好ましくは1mm以下にまで破砕す
る必要がある。
には、セメント製造設備での燃料燃焼箇所での燃焼条件
に応じて、廃プラスチックを適切なサイズに前処理する
ことが必要である。特に、燃焼温度が高い、酸素濃度が
高い、滞留時間が長い等の燃焼促進上で好条件を備えた
セメントキルンのでの燃焼に比較して、燃焼条件の劣る
仮焼炉で廃プラスチックを多量に燃焼するには、そのサ
イズを5mm以下、好ましくは1mm以下にまで破砕す
る必要がある。
【0009】しかし、廃プラスチックの破砕、固形化等
の前処理には多大なエネルギーを必要とするため、使用
する廃プラスチックをこのような大きさにまで前処理す
る場合、そのコストが大きくなり経済性に欠けるとの問
題があり、現実的な対応は困難であった。
の前処理には多大なエネルギーを必要とするため、使用
する廃プラスチックをこのような大きさにまで前処理す
る場合、そのコストが大きくなり経済性に欠けるとの問
題があり、現実的な対応は困難であった。
【0010】以上の理由により、廃プラスチックをセメ
ント製造用の主燃料の代替として限りなく代替率を高め
ることには制約があった。
ント製造用の主燃料の代替として限りなく代替率を高め
ることには制約があった。
【0011】一方、セメント製造用の固体燃料として石
炭が使用されているが、石炭の揮発分含有量は20〜3
0%であり、これを効率よく燃焼させるためには微粉化
することが必要であり、粉砕工程に多大のエネルギーを
要する。特に、酸素濃度が低く且つ低温度でセメント原
料が存在する仮焼炉の燃料として石炭を使用する場合
は、更なる微粉化技術が要求されていた。
炭が使用されているが、石炭の揮発分含有量は20〜3
0%であり、これを効率よく燃焼させるためには微粉化
することが必要であり、粉砕工程に多大のエネルギーを
要する。特に、酸素濃度が低く且つ低温度でセメント原
料が存在する仮焼炉の燃料として石炭を使用する場合
は、更なる微粉化技術が要求されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、プラスチック廃棄物を利用し、石炭より優れた燃焼
性と高い発熱量を有し、しかも、安定した発熱量を示す
セメント用燃料を提供することにある。
は、プラスチック廃棄物を利用し、石炭より優れた燃焼
性と高い発熱量を有し、しかも、安定した発熱量を示す
セメント用燃料を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、含塩素プラスチッ
クを含有するプラスチック類を特定の条件下に熱処理し
て得られた残渣は、破砕し易く、また、破砕して得られ
る破砕粉体がセメント用燃料としての前記要求を全て満
足したものとなり得ることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、含塩素プラスチッ
クを含有するプラスチック類を特定の条件下に熱処理し
て得られた残渣は、破砕し易く、また、破砕して得られ
る破砕粉体がセメント用燃料としての前記要求を全て満
足したものとなり得ることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0014】即ち、本発明は、含塩素プラスチックを含
有するプラスチック類を該含塩素プラスチックの熱分解
条件で熱処理して得られた残渣の破砕粉体よりなること
を特徴とするセメント製造用燃料である。
有するプラスチック類を該含塩素プラスチックの熱分解
条件で熱処理して得られた残渣の破砕粉体よりなること
を特徴とするセメント製造用燃料である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、原料となるプラ
スチック類は、含塩素プラスチックを含有するものであ
れば特に制限されない。例えば、産業廃棄物、都市ゴミ
等より、必要により分別されて、回収された廃プラスチ
ックが好適に使用される。
スチック類は、含塩素プラスチックを含有するものであ
れば特に制限されない。例えば、産業廃棄物、都市ゴミ
等より、必要により分別されて、回収された廃プラスチ
ックが好適に使用される。
【0016】上記の含塩素プラスチックとしては、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、等のプラスチックが
挙げられる。また、上記含塩素プラスチック以外のプラ
スチックとしては、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリエチレン等のポリオレフィン、等の熱可塑性樹脂が
挙げられる。
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、等のプラスチックが
挙げられる。また、上記含塩素プラスチック以外のプラ
スチックとしては、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリエチレン等のポリオレフィン、等の熱可塑性樹脂が
挙げられる。
【0017】本発明のセメント製造用燃料は、上記した
含塩素プラスチックを含有するプラスチック類を該含塩
素プラスチックの熱分解条件で熱処理して得られた残渣
の破砕粉体よりなる。
含塩素プラスチックを含有するプラスチック類を該含塩
素プラスチックの熱分解条件で熱処理して得られた残渣
の破砕粉体よりなる。
【0018】上記プラスチック類の熱処理は、公知の含
塩素プラスチックの熱分解条件が特に制限なく採用され
る。即ち、非酸化性雰囲気中で、300〜450℃、好
ましくは、350〜400℃の温度で該プラスチック類
を熱処理するのが一般的である。熱処理時間は、含塩素
プラスチックの種類、含有量、熱処理温度等によって多
少異なるため、予め実験によって、該含塩素プラスチッ
クが十分に分解して脱塩素され、且つ炭化される時間を
調査した上で決定すればよい。通常、かかる熱処理時間
は、10〜60分間である。
塩素プラスチックの熱分解条件が特に制限なく採用され
る。即ち、非酸化性雰囲気中で、300〜450℃、好
ましくは、350〜400℃の温度で該プラスチック類
を熱処理するのが一般的である。熱処理時間は、含塩素
プラスチックの種類、含有量、熱処理温度等によって多
少異なるため、予め実験によって、該含塩素プラスチッ
クが十分に分解して脱塩素され、且つ炭化される時間を
調査した上で決定すればよい。通常、かかる熱処理時間
は、10〜60分間である。
【0019】上記脱塩素化の程度は、残渣中の塩素含有
量が1重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下とな
るように熱分解条件を調整されることが望ましい。
量が1重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下とな
るように熱分解条件を調整されることが望ましい。
【0020】また、上記熱処理に使用する装置も、公知
のものが特に制限なく使用することができる。例えば、
加熱面を周壁又は内部に形成した筒状物(キルン)を回
転させながら、その内部に供給されたプラスチック類を
転動させながら加熱する方式のロータリーキルン式加熱
炉、加熱面を周壁に形成した筒状物内にスクリューを設
け、該スクリューによってプラスチック類を移動させな
がら加熱する方式の押出機式加熱炉が代表的である。
のものが特に制限なく使用することができる。例えば、
加熱面を周壁又は内部に形成した筒状物(キルン)を回
転させながら、その内部に供給されたプラスチック類を
転動させながら加熱する方式のロータリーキルン式加熱
炉、加熱面を周壁に形成した筒状物内にスクリューを設
け、該スクリューによってプラスチック類を移動させな
がら加熱する方式の押出機式加熱炉が代表的である。
【0021】本発明において、上記熱処理によって得ら
れる残渣は、おおよそ、含塩素プラスチックの分解によ
って生成した炭化物と他のプラスチックがそのまま或い
は、分子鎖の一部が切断されて低分子量化した状態のも
のよりなる揮発分とが混在する状態を成している。
れる残渣は、おおよそ、含塩素プラスチックの分解によ
って生成した炭化物と他のプラスチックがそのまま或い
は、分子鎖の一部が切断されて低分子量化した状態のも
のよりなる揮発分とが混在する状態を成している。
【0022】そして、上記残渣中の炭化物は、その破砕
性を向上せしめ、一方、揮発分は、セメント製造用燃料
としての高い発熱量と優れた燃焼性(以下、これらの両
性質を併せて「優れた燃焼特性」ともいう)を発揮す
る。
性を向上せしめ、一方、揮発分は、セメント製造用燃料
としての高い発熱量と優れた燃焼性(以下、これらの両
性質を併せて「優れた燃焼特性」ともいう)を発揮す
る。
【0023】従って、上記炭化物と揮発分とを含有する
本発明のセメント製造用燃料は上記各成分を有すること
によって、石炭粉における破砕サイズより大きなサイズ
の破砕粉体であっても、該石炭と同等或いはそれ以上の
優れた燃焼特性を実現する。
本発明のセメント製造用燃料は上記各成分を有すること
によって、石炭粉における破砕サイズより大きなサイズ
の破砕粉体であっても、該石炭と同等或いはそれ以上の
優れた燃焼特性を実現する。
【0024】本発明のセメント製造用燃料は、上述した
ように、含塩素プラスチックを含有するプラスチック類
を該含塩素プラスチックの熱分解条件で熱処理して得ら
れた残渣の破砕粉体よりなるものであればよいが、該破
砕粉体中に存在する揮発分の割合はより優れた燃焼特性
を実現するために、60重量%以上、好ましくは、70
重量%以上で存在することが好ましい。
ように、含塩素プラスチックを含有するプラスチック類
を該含塩素プラスチックの熱分解条件で熱処理して得ら
れた残渣の破砕粉体よりなるものであればよいが、該破
砕粉体中に存在する揮発分の割合はより優れた燃焼特性
を実現するために、60重量%以上、好ましくは、70
重量%以上で存在することが好ましい。
【0025】また、該揮発分の割合は、あまり多すぎる
と、破砕性の低下を招くため、95重量%以下の範囲で
存在するように調整することが好ましい。
と、破砕性の低下を招くため、95重量%以下の範囲で
存在するように調整することが好ましい。
【0026】一方、炭化物の割合は、前記破砕性を勘案
すれば、3重量%以上、好ましくは5重量%以上となる
ように調整することが好ましい。しかし、該炭化物は、
セメント製造用燃料の燃焼性を低下させるため、30重
量%以下、特に、20重量%以下に止めることが好まし
い。
すれば、3重量%以上、好ましくは5重量%以上となる
ように調整することが好ましい。しかし、該炭化物は、
セメント製造用燃料の燃焼性を低下させるため、30重
量%以下、特に、20重量%以下に止めることが好まし
い。
【0027】尚、上記揮発分及び炭化物の割合は、JI
S M 8812に準じて求めた値である。
S M 8812に準じて求めた値である。
【0028】また、上記揮発分及び炭化物(固定炭素)
の割合は、残渣の破砕粉体中に占める割合をいうもので
あり、該残渣中に無機物が存在する場合はかかる量も基
準となる残渣の重量に含まれる。
の割合は、残渣の破砕粉体中に占める割合をいうもので
あり、該残渣中に無機物が存在する場合はかかる量も基
準となる残渣の重量に含まれる。
【0029】但し、本発明のセメント製造用燃料におい
て、多量の無機物の存在は燃焼性の低下を招くため、そ
の量は、10重量%以下、好ましくは、5重量%以下、
さらに好ましくは、3重量%以下に抑えることが望まし
い。
て、多量の無機物の存在は燃焼性の低下を招くため、そ
の量は、10重量%以下、好ましくは、5重量%以下、
さらに好ましくは、3重量%以下に抑えることが望まし
い。
【0030】本発明において、上記揮発分及び炭化物
(固定炭素)の割合は、含塩素プラスチックの割合や他
のプラスチックの種類、割合を適宜調節することによっ
て制御できる。
(固定炭素)の割合は、含塩素プラスチックの割合や他
のプラスチックの種類、割合を適宜調節することによっ
て制御できる。
【0031】本発明において、前記残渣の破砕方法は、
特に制限されず、公知の方法が特に制限なく採用される
が、かかる残渣は揮発分を多く含み、粉体とする過程で
粉塵爆発を起こす危険性を有するため、摩砕による破砕
方法或いは剪断による破砕方法が好適に採用される。上
記破砕方法に使用する装置としては、公知の装置が特に
制限なく使用される。例えば、臼型破砕機、一軸又は二
軸の剪断型破砕機等が挙げられる。
特に制限されず、公知の方法が特に制限なく採用される
が、かかる残渣は揮発分を多く含み、粉体とする過程で
粉塵爆発を起こす危険性を有するため、摩砕による破砕
方法或いは剪断による破砕方法が好適に採用される。上
記破砕方法に使用する装置としては、公知の装置が特に
制限なく使用される。例えば、臼型破砕機、一軸又は二
軸の剪断型破砕機等が挙げられる。
【0032】本発明において、破砕粉体の粒子径は、特
に制限されないが、平均粒子径が数μm〜10mm、特
に、100μm〜1mmとなる範囲より、セメント製造
工程において供給する箇所に応じて決定することが望ま
しい。
に制限されないが、平均粒子径が数μm〜10mm、特
に、100μm〜1mmとなる範囲より、セメント製造
工程において供給する箇所に応じて決定することが望ま
しい。
【0033】本発明のセメント製造用燃料は、セメント
製造工程における燃料供給箇所の何れにも、燃料として
供給することが可能である。例えば、石炭粉が供給され
る主バーナーにおいて、該石炭粉と任意の割合で置換す
ることができる。
製造工程における燃料供給箇所の何れにも、燃料として
供給することが可能である。例えば、石炭粉が供給され
る主バーナーにおいて、該石炭粉と任意の割合で置換す
ることができる。
【0034】しかし、本発明のセメント製造用燃料が最
も効果的に使用することができるのは、セメント製造工
程における仮焼炉用燃料として使用する態様である。即
ち、仮焼炉において燃料は、前記したように、酸素濃度
が低い上に温度も低く、短い滞留で燃焼することが要求
され、かかる要件を満たすには、石炭粉では約50μm
以下の粒子径に破砕する必要がある。これに対し、石炭
に対して揮発分を多く含有する本発明のセメント製造用
燃料は、かかる超微粒化を行うことなく、平均粒子径1
00μm〜数mm程度の粒度で供給しても十分にセメン
ト原料の仮焼を行うことが可能である。
も効果的に使用することができるのは、セメント製造工
程における仮焼炉用燃料として使用する態様である。即
ち、仮焼炉において燃料は、前記したように、酸素濃度
が低い上に温度も低く、短い滞留で燃焼することが要求
され、かかる要件を満たすには、石炭粉では約50μm
以下の粒子径に破砕する必要がある。これに対し、石炭
に対して揮発分を多く含有する本発明のセメント製造用
燃料は、かかる超微粒化を行うことなく、平均粒子径1
00μm〜数mm程度の粒度で供給しても十分にセメン
ト原料の仮焼を行うことが可能である。
【0035】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明のセメント製造用燃料は、セメント用固体燃料として
従来から使用されていた石炭に比べ、優れた燃焼性を発
揮することが可能であると共に、石炭粉と同様な良好な
ハンドリング性を有するものであり、含塩素プラスチッ
クを含有するプラスチック類廃棄物を利用しながらも、
石炭粉より高性能なセメント製造用燃料を提供すること
が可能である。
明のセメント製造用燃料は、セメント用固体燃料として
従来から使用されていた石炭に比べ、優れた燃焼性を発
揮することが可能であると共に、石炭粉と同様な良好な
ハンドリング性を有するものであり、含塩素プラスチッ
クを含有するプラスチック類廃棄物を利用しながらも、
石炭粉より高性能なセメント製造用燃料を提供すること
が可能である。
【0036】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため、
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0037】尚、実施例及び比較例において、各種試験
結果は下記の方法によって実施した結果を示したもので
ある。
結果は下記の方法によって実施した結果を示したもので
ある。
【0038】(1)揮発分及び炭化物(固定炭素)の割
合の測定 JIS M8812に準じて測定した。
合の測定 JIS M8812に準じて測定した。
【0039】(2)塩素含有量の測定 JIS Z7302−6に準じて測定した。
【0040】(3)破砕粉体の平均粒径の測定 レーザー回折式シーラス粒度計(タイプ715;セイシ
ン企業社製)を用いて測定した。
ン企業社製)を用いて測定した。
【0041】(4)残渣の破砕性 JIS M8801に準じて測定した。
【0042】(5)破砕粉体の発熱量の測定 JIS M8814に準じ、ボンブ型熱量計(CA−4
PJ;(株)島津製作所社製)を用いて測定した。
PJ;(株)島津製作所社製)を用いて測定した。
【0043】(6)破砕粉体の燃焼性の測定 粒子径約5mmの試料を900℃の電気炉に入れ、着火
から燃焼が完了するまでの時間を測定した。
から燃焼が完了するまでの時間を測定した。
【0044】実施例1〜3 ポリ塩化ビニルとポリプロピレンとを、該ポリ塩化ビニ
ルの割合を変えて混合し、各種組成物を得た。
ルの割合を変えて混合し、各種組成物を得た。
【0045】上記組成物を押出機式加熱炉に供給して、
炉の最高温度が350℃となるように調整して、20分
間熱処理後、残渣の塊状物を得た。
炉の最高温度が350℃となるように調整して、20分
間熱処理後、残渣の塊状物を得た。
【0046】得られた残渣の塊状物を臼型破砕機により
破砕して表1に示す平均粒子径の破砕粉体を得た。
破砕して表1に示す平均粒子径の破砕粉体を得た。
【0047】前記各種組成物より上記のようにして得ら
れた破砕粉体について、試験結果を表1に示す。
れた破砕粉体について、試験結果を表1に示す。
【0048】また、上記実施例1〜3の破砕粉体をセメ
ント製造工程の仮焼炉に燃料として供給した場合の仮焼
炉出口ガス温度とキルン入口原料仮焼率を表1に示す。
これよりより理解されるように、本発明の破砕粉体は、
平均粒子径が100μm以上の粒度であっても、平均粒
子径約40μmの微粉炭を使用した場合(参考例1)と
同等の燃焼特性を有し、仮焼炉出口ガス温度の上昇とキ
ルン入口原料仮焼率の低下を来すことなくセメント原料
の仮焼を行うことができた。
ント製造工程の仮焼炉に燃料として供給した場合の仮焼
炉出口ガス温度とキルン入口原料仮焼率を表1に示す。
これよりより理解されるように、本発明の破砕粉体は、
平均粒子径が100μm以上の粒度であっても、平均粒
子径約40μmの微粉炭を使用した場合(参考例1)と
同等の燃焼特性を有し、仮焼炉出口ガス温度の上昇とキ
ルン入口原料仮焼率の低下を来すことなくセメント原料
の仮焼を行うことができた。
【0049】また、上記結果より、キルンの主バーナー
に使用する石炭の一部又は、全量を本発明の破砕粉体に
代えた場合も、石炭を使用した場合以上の優れた燃焼特
性を発揮することが判る。
に使用する石炭の一部又は、全量を本発明の破砕粉体に
代えた場合も、石炭を使用した場合以上の優れた燃焼特
性を発揮することが判る。
【0050】比較例1 ポリ塩化ビニルを単独で使用した以外は実施例1と同様
にして破砕粉末を得た。
にして破砕粉末を得た。
【0051】得られた破砕粉体について、測定及び試験
結果を表1に併せて示す。
結果を表1に併せて示す。
【0052】また、上記破砕粉体をセメント製造工程の
仮焼炉に燃料として供給した場合の仮焼炉出口ガス温度
とキルン入口原料仮焼率を表1に示す。
仮焼炉に燃料として供給した場合の仮焼炉出口ガス温度
とキルン入口原料仮焼率を表1に示す。
【0053】
【表1】
Claims (5)
- 【請求項1】 含塩素プラスチックを含有するプラスチ
ック類を該含塩素プラスチックの熱分解条件で熱処理し
て得られた残渣の破砕粉体よりなることを特徴とするセ
メント製造用燃料。 - 【請求項2】 揮発分を60〜95重量%含有する請求
項1記載のセメント製造用燃料。 - 【請求項3】 塩素含有量が1重量%以下である請求項
1記載のセメント製造用燃料。 - 【請求項4】 セメント製造工程における仮焼炉用燃料
である請求項1記載のセメント製造用燃料。 - 【請求項5】 平均粒子径が100μm〜10mmであ
る請求項1記載のセメント製造用燃料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000177717A JP2001354982A (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | セメント製造用燃料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000177717A JP2001354982A (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | セメント製造用燃料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001354982A true JP2001354982A (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=18679266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000177717A Pending JP2001354982A (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | セメント製造用燃料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001354982A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008106127A (ja) * | 2006-10-25 | 2008-05-08 | Ube Ind Ltd | 固体燃料およびそれを使用したセメントクリンカの製造方法 |
JP2010155779A (ja) * | 2010-01-28 | 2010-07-15 | Mitsubishi Materials Corp | セメント製造設備を用いたハロゲン含有廃棄物の処理方法 |
JP2012082091A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Ube Industries Ltd | セメントクリンカーの製造方法及びセメント系固化材の製造方法 |
JP2013010675A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Jfe Engineering Corp | 下水汚泥および/または有機汚泥の乾燥物を用いたセメントの焼成方法 |
-
2000
- 2000-06-14 JP JP2000177717A patent/JP2001354982A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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