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JP2000160273A - 缶エンド用アルミニウム合金板 - Google Patents

缶エンド用アルミニウム合金板

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Publication number
JP2000160273A
JP2000160273A JP10336900A JP33690098A JP2000160273A JP 2000160273 A JP2000160273 A JP 2000160273A JP 10336900 A JP10336900 A JP 10336900A JP 33690098 A JP33690098 A JP 33690098A JP 2000160273 A JP2000160273 A JP 2000160273A
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Japan
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alloy sheet
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aluminum alloy
alloy
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JP10336900A
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Seiichi Hirano
清一 平野
Masaru Nomura
優 野村
Tomoyasu Ito
智康 伊藤
Koichi Takada
幸一 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Publication date
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First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=18303686&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2000160273(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル性に優れ、とくに負圧缶エンド用
として好適に使用できる缶エンド用アルミニウム合金板
が提供される。当該アルミニウム合金板からなるエンド
の開缶性は従来のA5052合金板エンドと大差がな
く、缶の製造ラインにおいてA5052合金板に代えて
何ら支障なく使用でき、アルミニウム飲料缶のリサイク
ル材の利用が可能である。 【解決手段】 Mn:1.5%以上3.0 %未満、Mn:0.10
%以上0.30%未満、Cu:0.04 %以上0.10%未満、S
i:0.10 %以上0.30%未満、Fe:0.10 %以上0.40%未
満を含有し、残部Alおよび不純物からなり、0.25≦M
n+Si≦0.5 であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、缶エンド用アルミ
ニウム合金板、とくに、リサイクル性に優れ、負圧缶エ
ンド用として好適な缶エンド用アルミニウム合金板に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビール缶、炭酸を含む清涼飲料缶
などの飲料缶用アルミニウム合金板としては、缶胴用に
はA3004合金板、缶蓋にはA5182合金板が使用
されている。A3004合金はMn1.0〜1.5%を
含有し、A5182合金は0.20〜0.50%のMn
を含む。
【0003】一方、果汁、コーヒーなど炭酸を含まない
飲料用の負圧缶の蓋(エンド)には、現在、主要元素と
してMgおよびCrを添加したA5052合金板が使用
されており、A5052合金においては、Mnは不純物
として0.10%以下に規制される。従って、A300
4合金板、A5182合金板からなるアルミニウム飲料
缶をリサイクルして再生された地金を、負圧缶のエンド
用材料(A5052合金)として利用することはできな
い。
【0004】負圧缶エンドにA5052合金板を使用し
た場合、tear時のスコア引き裂き荷重が高く、引き
裂き性がわるい場合があることが経験されている。この
問題を解決するために、Mnの含有量を多くして強度を
高め、引き裂き性を向上させた開缶性に優れた負圧缶ス
テイオンタブ式エンド用アルミニウム合金板が提案され
ている(特開平6−316739号公報)。しかしなが
ら、A5052合金板に適したライン構成となっている
製缶ラインにおいて、現行の負圧缶エンド用材料に比べ
て開缶性が大きく変わる新しい材料に置き換えること
は、種々の問題が生じるため、必ずしも好ましくない。
【0005】成形性と耐食性の観点から、Mg2 Siの
生成を防ぐために、Mnの含有量を高めるとともに、M
n含有量/Si含有量の比を2.0以上に規制し、負圧
缶エンドとして適したアルミニウム合金板も提案されて
いる(特開平9−279281号公報)が、この材料に
おいても上記の開缶性の問題がある。また、これらの缶
蓋用アルミニウム合金は、リサイクル性を考慮したもの
ではなく、リサイクル材の使用については必ずしも最適
のものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、缶エンド用
アルミニウム合金板、とくに、リサイクル性に優れた負
圧缶エンド用アルミニウム合金板を得るために、従来提
案されている材料をベースとして、成分組成と開缶性、
リサイクル性との関連についてさらに検討を重ねた結果
としてなされたものであり、その目的は、開缶性が従来
のA5052合金板からなる缶エンドの場合と大差がな
く、現在の製缶ラインにおいて、A5052合金板と置
き換えることが容易であり、リサイクル性に優れ、アル
ミニウム飲料缶のリサイクル材の使用を可能とする缶エ
ンド用アルミニウム合金板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の請求項1に記載の缶エンド用アルミニウム
合金板は、Mg:1.5%以上3.0%未満、Mn:
0.10%以上0.30%未満、Cu:0.04%以上
0.10%未満、Si:0.10%以上0.30%未
満、Fe:0.10%以上0.40%未満を含有し、残
部Alおよび不純物からなり、MnとSiの合計含有量
が、0.25≦Mn+Si≦0.5であることを特徴と
する。
【0008】また、請求項2に記載の缶エンド用アルミ
ニウム合金板は、Mg:1.5%以上3.0%未満、M
n:0.10%以上0.30%未満、Cu:0.04%
以上0.10%未満、Si:0.10%以上0.30%
未満、Fe:0.10%以上0.40%未満を含有し、
残部Alおよび不純物からなり、Mn含有量とSi含有
量との比、Mn/Si<2、MnとSiの合計含有量
が、0.25≦Mn+Si≦0.5であることを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における合金成分の意義お
よびその限定理由について説明すると、Mgは、缶エン
ドとして必要な強度を得るための基本的成分であり、好
ましい含有範囲は、1.5%以上3.0%未満である。
1.5%未満では強度が十分でなく、3.0%以上にな
ると強度が高くなり過ぎ、製缶ラインでの缶の生産性を
低下させる。
【0010】Mnは、強度を付与するために必要な成分
であるが、0.10%未満ではリサイクル材の使用がで
きず、リサイクル性の点で好ましくない。0.30%以
上含有されると、缶エンドとした場合に開缶し易くな
り、A5052合金板缶エンドとの開缶性の差が大きく
なる傾向がある。開缶性がA5052合金板により近
く、製缶ラインにおいて、A5052合金板に代えて問
題なく使用できるMnの好ましい含有範囲は0.10%
以上0.30%未満である。
【0011】Cuは、従来の飲料缶の缶胴材(A300
4合金)には、0.2%程度のCuが含まれているか
ら、リサイクル材を使用した場合には、この程度のCu
が必然的に含有される。Cuの好ましい含有量は、0.
04%以上0.10%未満の範囲であり、0.04%未
満ではリサイクル材が使用し難く、0.10%以上にな
ると圧延加工性が低下する。
【0012】Siは、リサイクル材を使用すると必然的
に含有される元素である。好ましい含有量は、0.10
%以上0.30%未満の範囲であり、0.30%以上で
は、大きな晶出物が晶出して、例えば、スコア部に欠陥
が生じ易くなる。安定した開缶性を得るには、0.10
%以上0.30%未満の範囲で含有させるのが望まし
い。
【0013】Feは、リサイクル材を使用すると必然的
に含有される元素である。好ましい含有量は、0.10
%以上0.40%未満の範囲であり、0.40%以上で
は、大きな晶出物が晶出して、例えば、スコア部に欠陥
が生じ易くなる。安定した開缶性を得るには、0.10
%以上0.40%未満の範囲で含有させるのが望まし
い。
【0014】本発明においては、Mn含有量とSi含有
量との比(Mn/Si)を2未満、MnとSiの合計含
有量を0.25〜0.5%の範囲とすることが好まし
く、この範囲において、A5052合金板エンドとの差
が少ない開缶性が得られ、リサイクル性に優れ、アルミ
ニウム飲料缶のリサイクル材の使用が可能となる。
【0015】本発明の缶エンド用アルミニウム合金板
は、連続鋳造により造塊し、常法に従って均質化処理
後、熱間圧延を行い、冷間圧延することにより製造さ
れ、冷間圧延により所定厚さの板材とする。必要に応じ
て、冷間圧延の途中で、好ましくは、急熱、急冷を伴う
連続焼鈍炉により中間焼鈍を行う。
【0016】
【実施例】実施例1 連続鋳造により、表1に示す組成を有するアルミニウム
合金の鋳塊を製造し、得られた鋳塊を表面切削した後、
500℃の温度で均質化処理を施し、ついで熱間圧延を
行い、300℃以上の温度で熱間圧延を終了し、厚さ
2.5mmの板材とした。
【0017】続いて、冷間圧延を行って厚さ0.25m
mの板とした。ほとんどの場合は、冷間圧延の途中で、
急速加熱、急速冷却を伴う連続焼鈍炉により中間焼鈍を
施したが、一部のものについては中間焼鈍を行わなかっ
た。
【0018】得られた冷間圧延板に、7μm厚さの塗装
を施して所定の温度で焼付け処理を行った後、機械的性
質を測定し、開缶性を評価した。開缶性の評価は、冷間
圧延板を標準的なstolle typeのスコアを有
する缶蓋に成形し、この缶蓋を回転治具にセットして、
タブに荷重を負荷することにより開缶し、その際の第1
の荷重ピーク値(ポップ値)および第2の荷重ピーク値
(ティア値)を求めた。
【0019】表2に熱間圧延以降の製造条件を示し、表
3に塗装焼付け板の機械的性質および開缶性を示す。表
3にみられるように、本発明による試験材はいずれも、
耐力230〜250MPaの範囲の適度の強度を有し、
A5052合金板と同様に、ポップ値14〜16N、テ
ィア値18.5〜20.5Nの範囲の開缶性をそなえて
いる。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】 《表注》試験材No.4は中間焼鈍無し
【0022】
【表3】
【0023】比較例1 連続鋳造により、表4に示す組成を有するアルミニウム
合金の鋳塊を製造し、得られた鋳塊を表面切削した後、
500℃の温度で均質化処理を施し、ついで熱間圧延を
行い、300℃以上の温度で熱間圧延を終了し、厚さ
2.5mmの板材とした。
【0024】続いて、冷間圧延を行って厚さ0.25m
mの板とした。ほとんどの場合は、冷間圧延の途中で、
急速加熱、急速冷却を伴う連続焼鈍炉により中間焼鈍を
施した。中間焼鈍温度を表5に示す。
【0025】得られた冷間圧延板に、7μm厚さの塗装
を施し、表5に示す温度で焼付け処理を行った後、実施
例1と同じ方法で機械的性質を測定し、開缶性を評価し
た。結果を表6に示す。なお、表4において、本発明の
条件を外れたものには下線を付した。
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】 《表注》試験材No.8は中間焼鈍無し
【0028】
【表6】
【0029】表6に示すように、試験材No.5は、M
n量が多く、Mn/Siの比が2を越えるため、開缶し
易くなり過ぎている。試験材No.6は、Mg量が少な
いため、所定の強度が得られない。試験材No.7は、
MnおよびCuの含有量が多いため、強度が大きくなり
過ぎ圧延加工性が低下した。試験材No.8は、Siお
よびFeの含有量が多いため、金属間化合物の生成が多
くなり、スコア部の欠陥が多くなった。試験材No.9
は、Mn量は多く、Mn/Siの比が2を越えるため、
開缶し易くなり過ぎている。試験材No.10は、現行
のA5052合金材であり、所定の性能は満足するが、
Mn量が少ないためリサイクル材の使用が困難である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクル性に優れ、
アルミニウム飲料缶のリサイクル材の使用を可能とす
る、とくに負圧缶エンド用として好適に使用できる缶エ
ンド用アルミニウム合金板が提供される。
【0031】本発明の缶エンド用アルミニウム合金板を
負圧缶のエンド材として使用することにより、開缶性が
従来のA5052合金板からなる缶エンドの場合と大差
がなく、現在の製缶ラインにおいて、A5052合金板
と置き換えることが容易であり、その製造には、A30
04合金の缶胴、A5182合金の缶蓋からなるアルミ
ニウム飲料缶のリサイクル材を適用することができる。
【0032】本発明による缶エンド用アルミニウム合金
板は、負圧缶のエンド材に限定されることなく、エンド
形状や板厚を考慮することにより、陽圧缶用のエンド材
としても使用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 智康 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 高田 幸一 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg:1.5%(重量%、以下同じ)以
    上3.0%未満、Mn:0.10%以上0.30%未
    満、Cu:0.04%以上0.10%未満、Si:0.
    10%以上0.30%未満、Fe:0.10%以上0.
    40%未満を含有し、残部Alおよび不純物からなり、
    MnとSiの合計含有量が、0.25≦Mn+Si≦
    0.5であることを特徴とする缶エンド用アルミニウム
    合金板。
  2. 【請求項2】 Mg:1.5%以上3.0%未満、M
    n:0.10%以上0.30%未満、Cu:0.04%
    以上0.10%未満、Si:0.10%以上0.30%
    未満、Fe:0.10%以上0.40%未満を含有し、
    残部Alおよび不純物からなり、Mn含有量とSi含有
    量との比、Mn/Si<2、MnとSiの合計含有量
    が、0.25≦Mn+Si≦0.5であることを特徴と
    する缶エンド用アルミニウム合金板。
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WO2023171576A1 (ja) 2022-03-09 2023-09-14 株式会社Uacj 缶蓋用アルミニウム合金板

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