JP2525017B2 - キャンエンド用アルミニウム合金材 - Google Patents
キャンエンド用アルミニウム合金材Info
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- JP2525017B2 JP2525017B2 JP62273573A JP27357387A JP2525017B2 JP 2525017 B2 JP2525017 B2 JP 2525017B2 JP 62273573 A JP62273573 A JP 62273573A JP 27357387 A JP27357387 A JP 27357387A JP 2525017 B2 JP2525017 B2 JP 2525017B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy material
- aluminum alloy
- rivet
- rare earth
- formability
- Prior art date
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
- Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はキャンエンド用アルミニウム合金材に関し、
より詳しくは優れたリベット成形性を有し、薄肉化に好
適なキャンエンド用アルミニウム合金材に関する。
より詳しくは優れたリベット成形性を有し、薄肉化に好
適なキャンエンド用アルミニウム合金材に関する。
(従来の技術) 飲料缶として広く用いられているイージーオープン缶
はキャンボディ(缶胴)とキャンエンド(缶蓋)からな
り、キャンボディはDI成形によりカップ状に加工され、
キャンエンドはスコア加工ならびにリベット成形(多段
張出し成形)してタブが取付けられた後、ギャンボディ
に巻締め接合される。キャンボディ材としては深絞り性
及びしごき加工性(DI成形性)に優れたJIS 3004合金
材又はティンフリースチールが用いられ、キャンエンド
材としてはコーヒー、果汁用等にはリベット成形性の優
れたJIS 5052合金材、内圧の発生する炭酸飲料やビー
ル用にはさらに強度の高いJIS 5082合金材、JIS 5182
合金材の0.3mm程度の板厚のものが使用されている。
はキャンボディ(缶胴)とキャンエンド(缶蓋)からな
り、キャンボディはDI成形によりカップ状に加工され、
キャンエンドはスコア加工ならびにリベット成形(多段
張出し成形)してタブが取付けられた後、ギャンボディ
に巻締め接合される。キャンボディ材としては深絞り性
及びしごき加工性(DI成形性)に優れたJIS 3004合金
材又はティンフリースチールが用いられ、キャンエンド
材としてはコーヒー、果汁用等にはリベット成形性の優
れたJIS 5052合金材、内圧の発生する炭酸飲料やビー
ル用にはさらに強度の高いJIS 5082合金材、JIS 5182
合金材の0.3mm程度の板厚のものが使用されている。
ところで近年アルミニウム缶の需要が急速に増大して
いるが、製造価格低減のため缶体の薄肉軽量化が強く望
まれている。
いるが、製造価格低減のため缶体の薄肉軽量化が強く望
まれている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来合金材では薄肉化した場合、
リベット成形性が不十分となり、リベット成形割れが発
生しやすいという欠点があった。すなわち、リベット成
形は通常3段階の張出し成形により最終的に直径3mm程
度のリベットを形成させた後タブを取付ける(リベット
打ちする)のであるが、この張出し成形は板厚が薄くな
ればなるほど困難になるため、上記従来材では0.25mm程
度までの薄肉化が限度であった。
リベット成形性が不十分となり、リベット成形割れが発
生しやすいという欠点があった。すなわち、リベット成
形は通常3段階の張出し成形により最終的に直径3mm程
度のリベットを形成させた後タブを取付ける(リベット
打ちする)のであるが、この張出し成形は板厚が薄くな
ればなるほど困難になるため、上記従来材では0.25mm程
度までの薄肉化が限度であった。
したがって、本発明はリベット成形性に優れ、厚さ0.
20mm程度までの薄肉化が可能なキャンエンド用アルミニ
ウム合金材を提供することを目的とする。
20mm程度までの薄肉化が可能なキャンエンド用アルミニ
ウム合金材を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は上記の問題点に解決するため鋭意研究を重
ねた結果、所定量のMg及び希土類元素を含有させたアル
ミニウム合金により上記目的が達成されること及びさら
にこのアルミニウム合金に機械的強度を向上させる金属
元素を添加するとより好ましい合金材が得られることを
見出した。本発明はこの知見に基づいてなされるに至っ
たものである。
ねた結果、所定量のMg及び希土類元素を含有させたアル
ミニウム合金により上記目的が達成されること及びさら
にこのアルミニウム合金に機械的強度を向上させる金属
元素を添加するとより好ましい合金材が得られることを
見出した。本発明はこの知見に基づいてなされるに至っ
たものである。
すなわち本発明は、(1)Mg2〜6%(以下重量%を
単に%と記す。)(但し、2%を除く)、希土類元素0.
005〜1%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなる
ことを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材、
(2)Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類元素0.0
05〜1%を含有し、さらにCu0.05〜1%を含有し、残部
がAlと不可避不純物からなることを特徴とするキャンエ
ンド用アルミニウム合金材、(3)Mg2〜6%(但し、
2%を除く)、希土類元素0.005〜1%を含有し、さら
にZn0.05〜1.5%を含有し、残部がAlと不可避不純物か
らなることを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合
金材、(4)Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにMn0.05〜0.5%を含有
し、残部がAlと不可避不純物からなることを特徴とする
キャンエンド用アルミニウム合金材、及び(5)Mg2〜
6%(但し、2%を除く)、希土類元素0.005〜1%を
含有し、さらにCr0.05〜0.3%又はZr0.05〜0.3%のうち
1種以上を含有し、残部がAlと不可避不純物からなるこ
とを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材、を
提供するものである。
単に%と記す。)(但し、2%を除く)、希土類元素0.
005〜1%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなる
ことを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材、
(2)Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類元素0.0
05〜1%を含有し、さらにCu0.05〜1%を含有し、残部
がAlと不可避不純物からなることを特徴とするキャンエ
ンド用アルミニウム合金材、(3)Mg2〜6%(但し、
2%を除く)、希土類元素0.005〜1%を含有し、さら
にZn0.05〜1.5%を含有し、残部がAlと不可避不純物か
らなることを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合
金材、(4)Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにMn0.05〜0.5%を含有
し、残部がAlと不可避不純物からなることを特徴とする
キャンエンド用アルミニウム合金材、及び(5)Mg2〜
6%(但し、2%を除く)、希土類元素0.005〜1%を
含有し、さらにCr0.05〜0.3%又はZr0.05〜0.3%のうち
1種以上を含有し、残部がAlと不可避不純物からなるこ
とを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材、を
提供するものである。
本発明においてキャンエンド用アルミニウム合金材の
含有成分及びその成分含有量を限定した理由は次の通り
である。
含有成分及びその成分含有量を限定した理由は次の通り
である。
Mgの含有量は2〜6%とする。Mgはアルミニウム合金
材に強度を付与する重要な元素である。Mg含有量が2%
未満では強度向上が不十分であり、Mgを6%を越えて含
有させると圧延性が悪くなるとともに成形性も劣化す
る。
材に強度を付与する重要な元素である。Mg含有量が2%
未満では強度向上が不十分であり、Mgを6%を越えて含
有させると圧延性が悪くなるとともに成形性も劣化す
る。
希土類元素の含有量は0.005〜1%とする。希土類元
素は、その種類が特に限定されるものではないが、具体
的には例えばY、La、Ce、Pr、Nd、Sm及びその混合物を
好適に使用することができる。希土類元素はリベット成
形性を向上する作用を有する。すなわち、希土類元素は
ごく微量添加するだけでも張出し成形時におけるリベッ
ト部分の加工硬化量を減少させ、しかも板厚分布を均一
にするので、加工硬化や局所的な板厚減少(ネッキン
グ)によるタブ取付け時の割れの発生を防止する。希土
類元素の含有量の総量が0.005%未満ではその効果が少
なく、1%を越えて含有されると粗大な金属間化合物を
形成し、リベット成形性が逆に劣化する。希土類元素の
好ましい含有量範囲は、コスト面も考慮した場合、0.05
〜0.5%程度である。
素は、その種類が特に限定されるものではないが、具体
的には例えばY、La、Ce、Pr、Nd、Sm及びその混合物を
好適に使用することができる。希土類元素はリベット成
形性を向上する作用を有する。すなわち、希土類元素は
ごく微量添加するだけでも張出し成形時におけるリベッ
ト部分の加工硬化量を減少させ、しかも板厚分布を均一
にするので、加工硬化や局所的な板厚減少(ネッキン
グ)によるタブ取付け時の割れの発生を防止する。希土
類元素の含有量の総量が0.005%未満ではその効果が少
なく、1%を越えて含有されると粗大な金属間化合物を
形成し、リベット成形性が逆に劣化する。希土類元素の
好ましい含有量範囲は、コスト面も考慮した場合、0.05
〜0.5%程度である。
上記のMg及び希土類元素を含有することにより、リベ
ット成形性は大いに向上するが、機械的強度等をさらに
改善するためには以下の元素をさらに添加するのが有効
である。
ット成形性は大いに向上するが、機械的強度等をさらに
改善するためには以下の元素をさらに添加するのが有効
である。
Cuの含有量は0.05〜1%とする。Cuは強度を付与する
元素である。Cu含有量が0.05%未満ではその効果が少な
く、1%を越えると成形性及び耐食性が劣化する。Znの
含有量は0.05〜1.5%とする。Znは強度を付与するため
に添加される元素の一つであり、また、リベット成形性
を向上させる元素である。Znの含有量が0.05%未満では
その効果が不十分であり、1.5%を越えるとリベット成
形性が劣化する。
元素である。Cu含有量が0.05%未満ではその効果が少な
く、1%を越えると成形性及び耐食性が劣化する。Znの
含有量は0.05〜1.5%とする。Znは強度を付与するため
に添加される元素の一つであり、また、リベット成形性
を向上させる元素である。Znの含有量が0.05%未満では
その効果が不十分であり、1.5%を越えるとリベット成
形性が劣化する。
Mnの含有量は0.05〜0.5%とする。Mnは強度を付与
し、集合組織(耳)の安定化に寄与する。Mn含有量が0.
05%未満では効果が不十分であり、0.5%を越えると成
形性が劣化する。
し、集合組織(耳)の安定化に寄与する。Mn含有量が0.
05%未満では効果が不十分であり、0.5%を越えると成
形性が劣化する。
Cr及びZrの含有量はともに0.05〜0.3%とする。Cr及
びZrは結晶粒を微細化し、成形性を向上させる。Cr及び
Zrの含有量がそれぞれ0.05%未満では効果が不十分であ
り、それぞれ0.3%を越えると成形性が劣化する。
びZrは結晶粒を微細化し、成形性を向上させる。Cr及び
Zrの含有量がそれぞれ0.05%未満では効果が不十分であ
り、それぞれ0.3%を越えると成形性が劣化する。
本発明のアルミニウム合金材において、上記の組成の
他に含有される不純物としてのFe、Siは、それぞれ0.5
%未満であれば特に問題がないが、リベット成形性の改
善のためには0.2%未満にする方が好ましい。また、鋳
塊組織の微細化剤として通常添加されるTi、Bは各々0.
05%未満、0.01%未満の範囲内で添加するのが好まし
い。
他に含有される不純物としてのFe、Siは、それぞれ0.5
%未満であれば特に問題がないが、リベット成形性の改
善のためには0.2%未満にする方が好ましい。また、鋳
塊組織の微細化剤として通常添加されるTi、Bは各々0.
05%未満、0.01%未満の範囲内で添加するのが好まし
い。
次に本発明のキャンエンド用アルミニウム合金材の製
造方法について説明する。
造方法について説明する。
まず前述のような成分を含有するアルミニウム合金溶
湯を常法に従って鋳造する。この鋳造法としては半連続
鋳造法が一般的であるが、省エネルギーや機械的性質の
向上等から薄板連続鋳造を行ってもよい。得られた鋳塊
は均熱処理(均質化処理)を行う。この均熱処理条件
は、中間焼鈍時の結晶粒を微細化させるために、均熱温
度を450〜600℃、均熱保持時間を48時間以内とすること
が好ましい。均熱温度が450℃未満では中間焼鈍の結晶
粒微細化が困難であり、電気化学的粗面化を均一、かつ
微細に行うことが困難となる。また、均熱温度が600℃
を越えたり、均熱保持時間が48時間を越える条件では、
これら効果が飽和してしまい。エネルギーコストの増大
を招くだけである。
湯を常法に従って鋳造する。この鋳造法としては半連続
鋳造法が一般的であるが、省エネルギーや機械的性質の
向上等から薄板連続鋳造を行ってもよい。得られた鋳塊
は均熱処理(均質化処理)を行う。この均熱処理条件
は、中間焼鈍時の結晶粒を微細化させるために、均熱温
度を450〜600℃、均熱保持時間を48時間以内とすること
が好ましい。均熱温度が450℃未満では中間焼鈍の結晶
粒微細化が困難であり、電気化学的粗面化を均一、かつ
微細に行うことが困難となる。また、均熱温度が600℃
を越えたり、均熱保持時間が48時間を越える条件では、
これら効果が飽和してしまい。エネルギーコストの増大
を招くだけである。
均熱処理後は熱間圧延を行うが、この熱間圧延に関し
ては特に厳密に管理する必要はなく、常法に従って400
〜550℃で加熱して熱間圧延を行えばよい。
ては特に厳密に管理する必要はなく、常法に従って400
〜550℃で加熱して熱間圧延を行えばよい。
熱間圧延終了後は、1次冷間圧延を施した後、中間焼
鈍を施し、さらに最終冷間圧延を行うのが通常である
が、場合によっては中間焼鈍を2回以上挟んで冷間圧延
を行ってもよい。
鈍を施し、さらに最終冷間圧延を行うのが通常である
が、場合によっては中間焼鈍を2回以上挟んで冷間圧延
を行ってもよい。
この中間焼鈍における焼鈍温度は300〜600℃が適当で
ある。300℃未満では完全に再結晶せず、600℃を越える
と表面の酸化が激しくなり表面の色が変色し、好ましく
ない。またこの中間焼鈍は、通常のバッチ焼鈍(平均加
熱速度20〜50℃/hr)でも、連続焼鈍(平均加熱速度数
℃〜数十℃/sec)でもよいが、ベーキング後強度をさら
に向上させ、しかも最終冷間圧延以前の平均再結晶粒径
を微細、均一にするためには、バッチ焼鈍よりも連続焼
鈍を適用することが好ましい。なお連続焼鈍の場合は中
間焼鈍温度を480℃以上にすることがCuなどの固溶促進
の点でさらに望ましい。
ある。300℃未満では完全に再結晶せず、600℃を越える
と表面の酸化が激しくなり表面の色が変色し、好ましく
ない。またこの中間焼鈍は、通常のバッチ焼鈍(平均加
熱速度20〜50℃/hr)でも、連続焼鈍(平均加熱速度数
℃〜数十℃/sec)でもよいが、ベーキング後強度をさら
に向上させ、しかも最終冷間圧延以前の平均再結晶粒径
を微細、均一にするためには、バッチ焼鈍よりも連続焼
鈍を適用することが好ましい。なお連続焼鈍の場合は中
間焼鈍温度を480℃以上にすることがCuなどの固溶促進
の点でさらに望ましい。
続く最終冷間圧延は薄肉キャンエンド材として必要な
強度を得るために、中間焼鈍を施した後に行うが、その
圧延率は30〜90%の範囲でよい。また最終冷間圧延を終
了した後に、所望の強度、延性を得るための調質焼鈍
(200〜300℃、1〜10時間、H2n処理)、強度の経時変
化を防止するための安定化焼鈍(100℃〜200℃、1〜10
時間、H3n)を施してもよい。
強度を得るために、中間焼鈍を施した後に行うが、その
圧延率は30〜90%の範囲でよい。また最終冷間圧延を終
了した後に、所望の強度、延性を得るための調質焼鈍
(200〜300℃、1〜10時間、H2n処理)、強度の経時変
化を防止するための安定化焼鈍(100℃〜200℃、1〜10
時間、H3n)を施してもよい。
このようにして得られた本発明のアルミニウム合金材
は脱脂等の処理をうけたのち、200℃程度の温度で数分
間の塗装、焼付け(ベーキング)してからキャンエンド
として成形、加工される。
は脱脂等の処理をうけたのち、200℃程度の温度で数分
間の塗装、焼付け(ベーキング)してからキャンエンド
として成形、加工される。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例 第1表に示す組成を有するアルミニウム合金(No.1〜
No.15)を溶解し、半連続鋳造法により厚さ500mmの鋳塊
とした。これを面削した後500℃、5時間の均熱処理
後、厚さ3mmまで熱間圧延した。続いて冷間圧延した
後、連続焼鈍炉により520℃、10秒間の中間焼鈍を施し
てから最終冷間圧延により、それぞれ0.30、0.28、0.2
6、0.24、0.22、0.20mmの6種の板厚の板に仕上げた。
このとき最終冷間圧延率がいずれも60%となるように前
述の条件の中間焼鈍を施す位置を設定した。得られたそ
れぞれの最終冷間圧延板を脱脂後、200℃、20分間のベ
ーキングを施してから外径60mmのキャンエンドに成形
し、リベット成形性を評価した。リベット成形は3段階
張出し加工により外径3mmのリベットを成形した後、タ
ブを接合し、このときのリベット割れ発生の有無を観察
した。この試験おけるリベット割れ発生状況の評価は各
1000缶成形したうち、割りの発生が皆無であったものを
○(リベット成形性良好)、1〜5缶の割れが発生した
ものを△(やや良)、6缶以上の割れが発生したものを
×(不良)で示した。結果を第2表に示す。
No.15)を溶解し、半連続鋳造法により厚さ500mmの鋳塊
とした。これを面削した後500℃、5時間の均熱処理
後、厚さ3mmまで熱間圧延した。続いて冷間圧延した
後、連続焼鈍炉により520℃、10秒間の中間焼鈍を施し
てから最終冷間圧延により、それぞれ0.30、0.28、0.2
6、0.24、0.22、0.20mmの6種の板厚の板に仕上げた。
このとき最終冷間圧延率がいずれも60%となるように前
述の条件の中間焼鈍を施す位置を設定した。得られたそ
れぞれの最終冷間圧延板を脱脂後、200℃、20分間のベ
ーキングを施してから外径60mmのキャンエンドに成形
し、リベット成形性を評価した。リベット成形は3段階
張出し加工により外径3mmのリベットを成形した後、タ
ブを接合し、このときのリベット割れ発生の有無を観察
した。この試験おけるリベット割れ発生状況の評価は各
1000缶成形したうち、割りの発生が皆無であったものを
○(リベット成形性良好)、1〜5缶の割れが発生した
ものを△(やや良)、6缶以上の割れが発生したものを
×(不良)で示した。結果を第2表に示す。
第2表の結果から明らかなように、本発明のキャンエ
ンド用アルミニウム合金材(No.1〜No.7)は、いずれも
0.20mmまで薄肉化してもリベット割れが発生せずリベッ
ト成形性が極めて良好である。これに対して比較例はリ
ベット成形性が劣り、0.24〜0.26mm以下の薄肉化が困難
である。
ンド用アルミニウム合金材(No.1〜No.7)は、いずれも
0.20mmまで薄肉化してもリベット割れが発生せずリベッ
ト成形性が極めて良好である。これに対して比較例はリ
ベット成形性が劣り、0.24〜0.26mm以下の薄肉化が困難
である。
(発明の効果) このように、本発明によればリベット成形性の優れた
キャンエンド用アルミニウム合金材が提供される。した
がって本発明によれば、キャンエンド材の一層の薄肉化
が可能(板厚0.20mm)であり、アルミニウム缶の軽量
化、コストダウンに顕著な効果を奏する。
キャンエンド用アルミニウム合金材が提供される。した
がって本発明によれば、キャンエンド材の一層の薄肉化
が可能(板厚0.20mm)であり、アルミニウム缶の軽量
化、コストダウンに顕著な効果を奏する。
Claims (5)
- 【請求項1】Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、残部がAlと不可避不純物
(以上重量%)からなることを特徴とするキャンエンド
用アルミニウム合金材。 - 【請求項2】Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにCu0.05〜1%を含有
し、残部がAlと不可避不純物(以上重量%)からなるこ
とを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材。 - 【請求項3】Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにZn0.05〜1.5%を含有
し、残部がAlと不可避不純物(以上重量%)からなるこ
とを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材。 - 【請求項4】Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにMn0.05〜0.5%を含有
し、残部がAlと不可避不純物(以上重量%)からなるこ
とを特徴とするキャンエンド用アルミニウム合金材。 - 【請求項5】Mg2〜6%(但し、2%を除く)、希土類
元素0.005〜1%を含有し、さらにCr0.05〜0.3%又はZr
0.05〜0.3%のうち1種以上を含有し、残部がAlと不可
避不純物(以上重量%)からなることを特徴とするキャ
ンエンド用アルミニウム合金材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62273573A JP2525017B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | キャンエンド用アルミニウム合金材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62273573A JP2525017B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | キャンエンド用アルミニウム合金材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01119637A JPH01119637A (ja) | 1989-05-11 |
JP2525017B2 true JP2525017B2 (ja) | 1996-08-14 |
Family
ID=17529687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62273573A Expired - Lifetime JP2525017B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | キャンエンド用アルミニウム合金材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525017B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03114389U (ja) * | 1990-03-08 | 1991-11-25 | ||
JPH05230583A (ja) * | 1992-02-25 | 1993-09-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 成形加工性のすぐれた高強度Al合金板材 |
JP2007023340A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 陽圧缶蓋用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
CN102828075B (zh) * | 2012-08-17 | 2014-02-26 | 南昌大学 | 一种Al-Mg-Sm稀土铸造铝合金及其制备方法 |
CN106957977A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-18 | 中国科学院金属研究所 | 一种非热处理型抗菌铝合金及其制备工艺 |
CN116949321A (zh) * | 2022-04-19 | 2023-10-27 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种罐体用铝合金板材及其制造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6050141A (ja) * | 1983-08-27 | 1985-03-19 | Kobe Steel Ltd | キヤンエンド用アルミニウム合金硬質板およびその製造法 |
JPS6244549A (ja) * | 1985-08-22 | 1987-02-26 | Showa Alum Corp | 冷間加工性に優れた構造用アルミニウム合金 |
JPS6254054A (ja) * | 1985-09-02 | 1987-03-09 | Showa Alum Corp | 冷間加工性に優れたアルミニウム合金 |
-
1987
- 1987-10-30 JP JP62273573A patent/JP2525017B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01119637A (ja) | 1989-05-11 |
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