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コラム

そのバナナの食べ方、もったいない!免疫力アップ効果を100倍にできる方法を大学病院が伝授

食卓登場頻度が高いフルーツといえば、バナナやキウイ。普段何気なく食べていますが、実は食べるタイミングによって、得られる栄養効果が変わってくることを知っていますか?今回は、東京慈恵会医科大学附属病院の栄養部が監修した書籍『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』(世界文化社)から、効果的に栄養がとれるフルーツの食べ方を少しだけお届けします。

実はバナナは……免疫力アップ効果を100倍にできる!

バナナは両端が緑色のものから、しっかり熟した茶色っぽいものまで、様々な熟度のものがあります。バナナは熟度で成分が変わるため、得られる栄養も変わります。

もっとも大きな変化があるのは、熟成7日目の、茶色の斑点(シュガースポット)が出たバナナの免疫増強作用です。マウスを用いた実験で調査したところ、熟成1日目と比較すると100倍にアップしたほど。

つまり、バナナは食べごろを見極めれば免疫力アップ効果が100倍になるということ。甘みも強くなるため、熟したバナナを食べるのがお得なのです。

いつ食べるのが正解? バナナの色でわかる栄養価の変化

日本で消費されるバナナはほとんどが輸入ですが、輸入直後のバナナは全体が緑色。そこからエチレンガスによる熟成を経て、黄色いバナナ、茶色っぽいバナナに変化していきます。バナナは皮の色の変化で、中身の成分がある程度わかるので、欲しい成分のところで食べて。

腸活したいならここで食べて!

両端に緑色が残るバナナは糖度が低いかわりにでんぷんが豊富。特に善玉菌のエサになるレジスタントスターチを多く含みます。

代謝アップならここで食べて!

フレッシュな甘みの黄色バナナは、ビタミンB群の含有量が多く、エネルギー代謝の促進効果や美肌効果も期待できます。

免疫力アップしたいならここで食べて!

茶色のバナナを食べると、免疫に関する物質が増える効果が報告されています。しかし熟しすぎるとビタミンCは66%もダウンしますのでご注意を。

実はキウイは……食べるタイミングで栄養効果が変わる!

栄養豊富なキウイですが、朝と夜、果たしてどの時間帯に食べるのが効果的でしょう?食べる時間帯によって得られる効果が違うので、どの時間帯の効果を期待するか、何個食べればいいのかなど、自分に合った食べ方を試してみましょう!

ダイエットや腸活なら「朝キウイ」

貧血予防にも!
キウイには鉄分や葉酸 といった、日本人に不足しがちな栄養分が豊富。朝のキウイは貧血予防に◎。

腸内環境アップ
食物繊維が腸の活動を促進し、便秘を解消。ただし、便秘効果は1日2個食べないと影響が出ないとのこと。

内臓脂肪減少
葉酸やアクチニジンが糖や脂肪を分解してエネルギーを作り出し、内臓脂肪の蓄積を抑えてくれます。

美容や睡眠効果なら「夜キウイ」

美肌にも効果あり!
美肌に効果的なキウイのビタミンCは、睡眠の2〜3時間前に摂ることで、寝ている間の肌の新陳代謝を助けます。

睡眠の質アップ
睡眠の1時間前に食べることで、キウイのビタミンCやトリプトファンが、睡眠の質を向上させます。

画像提供:Adobe Stock

監修者メッセージ

「『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!」は、栄養学と調理科学の最前線を融合させた、まさに家庭の必読書です。食材の無駄を減らし、最大限の栄養を摂取するための知識が詰まっており、日常の調理に革命をもたらします。特に、普段何気なく捨てていた部分が実は栄養価の宝庫であることに驚かされるでしょう。この本は、医療現場での栄養指導にも活用でき、健康に気を使う方だけでなく多くの人に広く薦めたい一冊です。家族の健康を守るために、ぜひ手に取ってみてください。」(東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 濱裕宣)

書籍紹介


45万部突破のベストセラーが、最新の栄養学で進化!
最新調理科学×栄養学でわかった、学校では教えてくれない食べ方のコツ

せっかく買ったならば、まるごと、無駄なく、おいしく栄養の「摂りこぼし」なく食べたいもの。実は当たり前のように捨てていた食材の栄養価は「捨てていたほうに9割」というのもザラです。

本書では、学校では教えてくれない世界発の部位別の栄養素を紹介します。「実は、キャベツは3枚目までにビタミンCが9割」や、「実は、ブロッコリーは『すぐ食べる時』と、お弁当などのように『ちょっと時間があいてから食べる時』では切り方によって機能性成分が大きく違っていたなど、絶対に得する情報が凝縮!

栄養価をアップさせてお得に食べるコツを、最新の調理科学をもとに紹介。世界初の最先端の研究を基にした栄養の「摂り」こぼしなし!の1冊です。

・すべてが最新の調理科学×栄養学にもとづいた「まるごとムダなしのコツ」が満載!
・世界初! 食材の部位別で「摂りこぼし」なし! 無駄なく美味しく食べる!
・煮る、焼く、炒める、蒸す、レンチンなど加熱方法による栄養素がどう減るのか、UPするのかがひと目でわかる
・お金をかけずに目からうろこの栄養倍増方法、ここにあり!
・食材の切り方や保存法など、目からウロコのキッチンハック術

監修者紹介

濱 裕宣(はま ひろのぶ)
東京慈恵会医科大学附属病院栄養部部長。『その調理、9割の栄養捨ててます!』やレシピ本『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』など。日常生活で活かせる健康と栄養バランスをモットーに、患者の立場に立った食生活の向上指導にあたる。

赤石 定典(あかいし さだのり)
東京慈恵会医科大学附属病院栄養部係長。『その調理、9割の栄養捨ててます!』や『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』など数多くの栄養、健康本のプロジェクトリーダーをつとめ、栄養と健康の最新知識を研究。栄養食事指導によって、病態改善・治療・治癒への貢献を目指す。

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