世界のIT市場は急速にクラウドコンピューティングへと動いています。その兆候は海外のITハードメーカーの苦戦に端的に現れています。16四半期連続で減収を続ける米IBMはその象徴でしょう。パブリッククラウドやプライベートクラウドの需要が伸びれば伸びるほど、自社ハードウエア製品の需要が縮小しているのです。 ところが日本に目を向けると様相が異なります。アメリカと同様にハードメーカーが苦境に直面しているかと思いきやそうでもない。絶好調とまでは言えないまでもまぁまぁ好調なのです。なぜそんなことが起こるのか? 前から不思議に思っていたのですが、その理由の一端を先日、耳にしました。 そもそもクラウドの伸張がハードメーカーを苦境に追い込むのは、ハードをメーカーから買う顧客がいなくなるからです。 自前のプライベートクラウドを構築したユーザー企業はハードウエアを効率的に使えるようになっています。例えばストレージ