評価:★★★★★星5つのマスターピース (僕的主観:★★★★★5つ) 本当に素晴らしい本です。さすが。メインの感想は、(2)ですが、まずはさわりで。とにかく、仕事の本分とはどういうものか?ということを凄く考えさせられたことと、なるほど、現代の産業の構造の基盤はこのような過程を経て形成されてきたのか?と物凄く勉強になる話だった。それがこんなに血わき肉躍るエンターテイメント小説で感じられるのだから、本当に素晴らしい作品だ。 1)銀行家の使命とは? この本を読んでいて、何度も起きる不思議な出来事を、不思議な思いで読んでいた。 それは、国岡鐡造(出光佐三)が事業を行っていくうえで、銀行家が何度も「銀行家の本分は、このような事業を支えるのが仕事ではないか?」と、あり得ないであろう巨額の融資を、出光佐三にしていくところだ。 九州の小さな、それも零細の小売店業に、一代で財を築きあげた銀行家や東京帝国大学