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ブックマーク / satoshi.blogs.com (19)

  • 原発をゼロにすると電気代が3万円になるって本当なの?

    結論を先に言うと「原発をゼロにしてもしなくても2030年には電気代は3万円近くになる」というのが正しい表現です。 政府の発表した資料を読むと、2030年における一般家庭の電気代は、 15%シナリオ:23,800〜28,200円/月 ゼロシナリオ:24,030〜30,612円/月 との予想です(資料の20ページ参照)。「原発をゼロにすると電気代が3万円」と一方的に言われるのとでは、ずいぶん印象が違います。 ちなみに、15%シナリオの計算は、原発の発電コストを 8.9円/kwh と見なして行われていますが、この値は「福島第一クラスの事故が起こった場合のコスト」を最低限の5.8兆円と見積もった値段でしかなく(実際には数十兆円)、経産省も「下限」でしかないことを認めています(経産省の資料には、"8.9円〜" と表示されています)。それに加えて、事故の教訓を生かした安全措置にはコストがかかるので、実

    maconn
    maconn 2012/09/13
  • 米国が原子力規制委員会のトップに地質学者を選んだ理由

    では、原子力規制委員会のメンバーの選択プロセスに問題があるとの指摘がある。国会の事故調査委員会の報告書には人選そのものを第三者委員会に委ねることが大切と明記してあるにも関わらず、いつものように「官僚が政治家に代わって人選を行い、政治家はそれをそのまま受け入れる」という官僚主導でものが進んでいる。 一方、米国では、日の原子力着せ委員会に相当するNRC(Nuclear Regulatory Comission)のトップに地質学者、Allison M. Macfalane が選ばれたことが報じられている(参照)。彼女がトップになってから、使用済み核燃料の最終処理問題が片付くまではこれ以上原発を増やすべきではないと、新規原発および既存原発のライセンスの延長を凍結した。 それに加え、「既存の原発の耐震基準は時代遅れで不適切であり、最新の知見に基づいた安全基準の根的な見直しが必要」と主張する彼

  • 福島で作られつつある異様な「空気」

    知人にすすめられて「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」というボランティア団体のメーリングリストに流れるメッセージを読んでいる。これを読んでいると「放射能による被害をできるだけ小さく見せよう」としている政府と、「子供たちだけは放射能から守りたい」と感じている親たちとの間に大きなギャップがあることが伝わって来て、心が痛む。 たとえば、こんな感じだ。 現在福島市から山形に夏から避難し、現在福島をたびたび往復している者です。最近福島に流れる異様な雰囲気に恐怖を感じます。これは最近益々強くなったと感じています。医者や病院、役所や学校あらゆるところで福島は安全だとのメッセージが流れ、同じ方向に進まないと生きていけない空気を感じます。 放射能を気にする発言をすると、放射能を気にし過ぎることで子供の健全な成長が阻害される、母子避難することで家族崩壊が招かれる、との情報で「もう子供の心の健康と家族を

    maconn
    maconn 2012/02/20
  • なぜ「デジタル・デバイドが国を滅ぼしかねない」のか

    デジタル・デバイドとは、ネットやコンピューターを使いこなせない人たちが、デジタル時代のライフスタイルを満喫出来ないことを指す。少し前までは「それもある程度はしかたがない」と思っていたのだが、原発事故以来少し見方が変わって来た。 ネットに行けば、野田総理が3年前に「消費税5%分に相当する12兆5000億円が天下り法人に流れている。そのしろありたちを退治せずに消費税を上げることなんてありえない」と高らかに宣言していたことがそこら中に書いてあるし、Youtube にも証拠のビデオが上がっている。天下り組織に流れる金を止めずに消費税を引き上げることは、明らかな公約違反であり、マニフェスト破りだということは多くの人たちが指摘している。 しかし、デジタル・デバイドの壁の向こう側でテレビと新聞だけに頼って生きている人たちにはその声はなかなか届かない。 ネットに行けば、今回、原子力安全規制改革担当審議官に

    maconn
    maconn 2012/01/27
  • 「空気に支配される大人」にはならないで欲しい

    「孫正義ソフトバンク社長が、経団連の理事会に出席し、経団連が一致して決議しようとした原発再稼働への賛成・推進に対して、反対し、執行部の姿勢を強く批判した」と報道されている(参照)。いかにも孫さんらしい行動だが、問題視すべきなのは、300社以上の出席者からは、孫社長の意見に対する反論も同調する意見もなかったという点。 経団連を牛耳る原発推進派の企業により「満場一致で原発再稼働に賛成する」という空気が作られるなか、その「空気作り」が許せなかった孫社長が真っ向から反対したが、残りの「空気が読める、空気に支配される大人たち」は黙ってしまったのである。 この状況は、学校で「いじめ」が起こった時に、一部のいじめっ子たちにより「あの子はいじめて良い」という空気が作られた時に他の生徒が黙認してしまう(そして、結果としていじめる側に回ってしまう)状況に似ている。そんな空気の中で「こんないじめは良くないよ」と

    maconn
    maconn 2011/11/16
  • なぜ1000年に一度の天災を考慮する必要があるのか

    (追記)誤解している人が多いようだが、3月11日の地震+大津波は、日全体で見れば決して1000年に一度しかないまれな天災ではない(日全体で見れば、100年に2〜3度は起こると覚悟しておいた方が良い)。これは百歩譲って、それぞれの原発に、1000年に一度程度、原発の設計で想定している以上の天災が起こり、それがシビアアクシデントに繋がると仮定した場合の計算である。 ある原発がある年に「1000年に一度の天災」に襲われる確率 1/1000 = 0.1% ある原発がある年に「1000年に一度の天災」に襲われない確率 100% - 0.1% = 99.9% ある原発が40年間の間一度も「1000年に一度の天災」に襲われない確率 99.9% ^ 40 = 96.1% 54基の原発がどれも40年間の間一度も「1000年に一度の天災」に襲われない確率(追記:もちろん、それぞれの事象が独立していると仮定

  • まだ完全には解明されていない低線量被曝

    Blogosを見て気がついたのだが、池田信夫氏が武田邦彦氏にけんかを売っている(参照)。池田氏がこの手のけんかをしばしば仕掛けるのは良く知られたこと。トラフィックを稼ぐのには良いかも知れないが、他の人にはあまり真似をして欲しくない手法だ。 池氏の発言で一つだけ気になった点があったので指摘しておく。 (武田氏は)...(前略)...と書いているが、何を根拠に「ほとんど判っていない」などといっているのか。被曝と健康被害の関係については、不幸なことに広島・長崎の被爆者12万人のデータがあり、きわめてくわしく正確にわかっている。その被爆者の調査をした近藤宗平氏もいうように、100mSv以下の被爆者には統計的に有意な健康被害が出ていないのだ。 この「きわめてくわしく正確にわかっている」という表現は私の理解とは大きく異なっている。広島・長崎の被爆者のデータに関しては、米国が軍事秘密扱いしたこともあり、

  • Brookhaven National Labの被曝モデルを福島に適用してみた

    原発事故による健康被害(=放射線被曝の結果増える癌や白血病による死者の数)の予測に関して、読んでいた論文から引用されていた"A safety and regulatory assessment of generic BWR and PWR permanently shutdown nuclear power plants (Travis, R.J. ; Davis, R.E. ; Grove, E.J. ; Azarm, M.A. [Brookhaven National Lab., Upton, NY)" という論文に目を通してみた。この論文そのものは、停止した後に原子炉建屋内の使用済み核燃料プールに事故が起こった場合の影響をさまざまな条件に基づいて予測しているが、そこで使っているモデルは福島第一のように原子炉そのものにメルトダウンが起こった場合にもそのまま適用できる。 この論文では、被

    Brookhaven National Labの被曝モデルを福島に適用してみた
    maconn
    maconn 2011/08/02
    これに上記のモデルを当てはめれば、16880人が被曝による癌や白血病で死亡するという計算になる。
  • 私が事故後、脱原発派に転向した一番の理由

    先日のエントリーに、「論理的に考える力のない人が、 『放射能は危険』→『原発は不要』→『脱原発』 となっているのは理解できます。 普通に論理的に考える力のある人は、 『脱原発したときのリスク』を考え、 脱原発をしないほうがよいのでは?という意見の方が多いと感じています。 中島さんのような方が、なぜ、脱原発一直線なのかが理解できません。 脱原発について書かれるのはよいのですが、 一度、なぜ脱原発を訴えているのか?についても、この場に書いていただけないでしょうか?」というコメントをいただいたので、今回はその質問に答えてみる。 実は、福島第一原発での事故の第一報を聞いた時に最初に私の頭に浮かんだことは、「この事故は、日だけでなく、世界全体の原子力技術の発展に大きなブレーキをかける事になる。1000年に一度の津波のためにたまたま起こった事故のために、日のエネルギー政策を変更したり、原子力発電を

  • iPad活用術:iPadでパワポのプレゼンをする方法

    iPadのような「新しいおもちゃ」を手に入れたら、出来るだけ色々な場面で使って満足感を増したい、さりげなく使うところを他の人に見せて優越感に浸りたい、と思うのは、このタイミングでiPadを入手するような典型的なアーリーアダプターとして当然の要求。 そんな人におすすめなのが、iPadを使ったプレゼンだ。ミーティングの場に、ノートパソコンの代わりにiPadだけを持って行き、おもむろにiPadをプロジェクターに繋げ、プレゼンをする。注目を浴びること、間違いなしだ。 用意すべきは小道具はiPadをプロジェクターに繋ぐためのiPad Doc Connecter (2980円、Apple Storeへのリンク)。そしてアプリはCloudReadersを使う(こちらは無料)。Version 1.10からは外部モニターをサポートしているので、その機能を使ってプロジェクターにスライドを映すのだ。 プレゼンの

    iPad活用術:iPadでパワポのプレゼンをする方法
  • iPadのインパクト、私の予想8

    iPadの米国でのローンチまで10日となったわけだが、色々と思うことがあるので書いてみる。 予測1:4月3日のローンチは成功する これは99.9%確実である。この手のデバイスのローンチには、(1)開発者に魅力的なプラットフォームを提供してアプリを作らせ、(2)ブロガーの興味をそそって発売前からせっせとブログエントリーを書かせ、(3)アーリーアダプターの心をくすぐって注文予約させれば良いのだが、まさにその戦略に100%ハマっている私がここにいる(笑)。 先日のエントリーで書いた様に、開発者としては、iPad用のクラウド棚付きeBookリーダー「Cloud Readers」をすでにAppleに審査のために提出済みである。ブロガーとしてはこのエントリーも含めてiPadに関しては何度も書いて来ているし、当然アーリーアダプターとしてiPadはオンラインで注文してある。Appleから表彰状をもらいた

  • Appleの将来について考えてみる

    昨日のエントリーで、SWOT analysisという話をしたが、SWOTはStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(ビジネスを延ばす機会)、Threat(ビジネスをおびやかすもの)の頭文字をとったもの。既にStrengthとWeaknessに関しては書いたので、今日はOpportunityとThreatに関して。 この業界をとりまく環境でAppleにとって最も好ましい現象は、若い人たちのライフスタイルの変化。パソコンや携帯を使いこなし、CDやDVDはもう買わずにiTunes storeや携帯サイトから音楽をダウンロードし、TVの前に座っているよりもパソコンや携帯をいじっている方がはるかに長いという「デジタル・コンテンツ時代世代」が急速に増えていること。 この手の不連続な変化のことをパラダイム・シフトと呼ぶが、これこそがアップルにとって「家電の主役交代」を起

  • iPhoneがなぜそれほどまでに「革命的」なのか

    iPhoneに関しては、まだ誤解している人も多いようなので、念のために解説しておくと、iPhoneがこれほどまでに通信業界で注目されているのは、マルチタッチのUIを採用しているからでも、NextStepの血を引く最先端のiPhoneOSを積んでいるからでもない。NTTドコモなどの旧来型の通信キャリアからみれば「単なるデバイスの調達先」でしかなかったデバイスメーカーがキャリアのビジネスに口も手も出している点にある。 私がAppleとAT&Tの提携発表で一番驚かされたのは、その料金体系であった。パソコン並にネットワークを使うiPhone向けの使い放題プラン(日の「パケ放題」に相当する部分、ただし容量制限は一切ない)が月々わずか20ドルというのは、当に破壊的な価格である。この価格故にiPhoneは非常に魅力的なデバイスとなっているし、これだけ普及している。もちろん、それを実現するためにAT&

    maconn
    maconn 2008/06/05
  • Life is beautiful: スタバとアップルの提携が見せてくれるメディアビジネスの将来

    Appleが最近申請した特許出願には、iPhoneユーザーを対象にした未来におけるキラー機能のヒントが垣間見える。コーヒーショップやその他小売店舗での商品注文をiPhoneから行うことで、(店舗内の)順番待ちの行列をバイパスできる、と言ったものだ。【TechCrunch Japanese アーカイブ » Apple、長い行列での順番待ち回避方法を特許申請より引用】 この特許そのものに有効性があるかどうかはいささか疑問だが、この特許やアップルが現在スターバックスでしていること(「店の中で流れている曲」を購入できる機能)を良く見れば、今後iPhone(iPod touchを含む)を利用したラテの注文および電子決済に進むのはほぼ間違いないだろうことが分かる。 スターバックスとアップルは、わずか数ヶ月前にスタバという実店舗とiTune Storeを連携させることを発表したばかりだが、「スタバのiT

  • Life is beautiful: アメリカの大学の典型的な授業風景

    知り合いから転送されてきた「アメリカの大学の典型的な授業風景」がこれ(クリックすると拡大する)。全員がノートブック・パソコンを持っているのは驚くに値しないが、MacBookの比率の高さが驚異的。 もともとAppleは学校には強かったのだが、チップをIntelに変えてからその傾向は一層強まっているようだ。まだまだ仕事場でのパソコンはWindowsが大半を占めているのが現状だが、こんな学生たちが毎年のように卒業してくる中でその地位を保つのはだんだん難しくなってくるかも知れない。

    Life is beautiful: アメリカの大学の典型的な授業風景
  • 「au向けのiPhoneは作ってはいけない」という契約になっている(らしい)

    UWで受講している"General Management & Strategy"という授業の課題の一つが「携帯電話事業」に関する"Five Forces Analysis" (新規参入の難しさ、業界内の戦いの厳しさ、などの5つの側面から業界を分析すること)。2000年からこの業界で働いている上に、iPhoneやgPhoneに関しては誰にも頼まれてもいないのにブログで色々と書きまくっている私としては、「待ってました」という感じのテーマ。 とは言っても、何の資料も使わずに書いても説得力がないので、ネットで少し調べものをしてみたところ、思わぬ発見。今年の5月の記事(USAToday)だが、AT&TとAppleの間の契約について、公式発表には含まれていない条件が書かれている。 AT&T has exclusive U.S. distribution rights for five years —

  • gPhone雑感:「モバイル・プラットフォーム戦国時代」の幕開けだ

    今朝になって、話題のgPhoneがアナウンスされた(参照1)訳だが、大方の予想を裏切ってそれはデバイスではなくてソフトウェア、それも2005年にGoogleが買収したandroidという会社の作っていたLinuxベースのマイクロ・カーネルと、バーチャル・マシン。androidの買収とともにGoogleに入ったAndy Rubinがandroidの前に作ったSidekick (Danger Inc.)の中身を良く知る私としては、「これってDanger OSとどこがちがうんねん?」という感じ。 ほぼ同じ時期に会社をスタートしたこともあり、Dangerの連中とはスタートアップ当時から一緒に仕事をし、サードパーティとしてSidekick向けのソフトウェアを作った数少ない会社の一つがうちの会社UIEvolution Inc.だ(資料2)。 Javaに似てはいるが微妙に異なるバーチャル・マシンを持ち、

  • 「SEO業者」と「電解還元水の販売員」の共通点

    今回、Googleがページランクの計算方法を変更したことについては、こちらのページから私のブログへのリンクで知ったのだが、Googleからのメッセージと、それに対する「SEO業者」の反応を読み比べるととても面白い。 Googleのポジションは常に一貫しており、「(ちゃんとしたHTMLを生成する以上の)人為的なページランクの操作を徹底的に排除することにより、検索結果のクオリティを保つ」である。インターネット黎明期のサーチサービスの価値がスパムサイト(そのころはSEOとすら呼ばれていなかった)により「まったく使い物にならない」レベルまで落ちてしまい、そこにスパムによる影響を受けにくいアルゴリズムのサーチエンジンを提供したからこそGoogleという会社が存在する、ということは、Google自身が一番良く知っている。 Googleにとっては、SEO業者によるページランクや検索結果のコントロールを阻

  • Life is beautiful

    GoogleによるHubSpotの買収 まもなくリリースされる Meta の Llama3 Tesla のカルチャー IntelのGaudi3はNvidiaの牙城を崩すか? Steve Jobsが語るクラフトマンシップ 「6年勤めたNTT退職しました」という記事が、注目を浴びているようですが、この筆者が NTT を辞めた理由が、私が32年前(1986年)に NTT を辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。 私が NTT を辞めた件に関しては、これまで色々なところで話しては来たのですが、まとまって文章にしたことがなかったので、これを機会に書くことにしました。普段ならメルマガ(週刊 Life is beautiful)の読者限定で書くところですが、今回だけは、出来るだけ多くの人に読んで欲しいので、ブログ記事として公開します。 当時、NTTは電電公社から民営化したばかりで、1985

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