職人に成ってはいけない ソフトウェア技術者の間に、ともすると職人を礼賛するような風潮があることに、大きな危惧を覚えている。 「プロジェクトX」なんかが流行ってしまったせいだろうか。 果たして、職人であることが素晴らしいことなのだろうか? 職人に成ることこそが、仕事上の人生の目的であっていいのだろうか? 僕はそうは思わない。 誤解される危険を承知で敢えて言うが、職人に成ってはいけない。 そもそも、「職人」という言葉の意味が、語る人によって違うようだ。 まず、 大辞泉によれば、職人とは「自分の技能によって物を作ることを職業とする人」だそうだ。 ソフトウェアは物では無いから、ソフトウェア技術者は職人ではあり得ない。 へりくつに聞こえるかもしれないけれど、なんも解ってないで「ものづくり」だなんてどこかで聞いてきた言葉を使わないで欲しい。 百歩譲って、ここではソフトウェアを作ることが物を作ることの一