東芝が、日本向けのテレビを生産するインドネシア工場を売却する方向で、複数の企業と交渉していることがわかった。 今春の合意を目指す。エジプトの合弁会社も売却する方針で、実現すれば自社生産を全て取りやめることになる。 インドネシア工場は唯一の自社工場で、日本やアジア向けのテレビを生産。エジプトの合弁工場では、中東やアフリカ向けテレビを生産している。北米向けなど海外のテレビの生産は、他社に「TOSHIBA」のブランドを供与する方向で交渉を進めているが、日本向けの生産も同様に他社へ委託して行うことになる。 ただ、日本向けテレビについては、国内拠点で開発を継続する。生産は他社に委託し、自社の「REGZA」ブランドで販売を続ける方針だ。高精細で大型化した「4K」が売れる傾向にあるためだ。 東芝のテレビ事業は、韓国メーカーなどとの激しい価格競争で赤字が続き、1月29日に抜本的な見直し策を発表していた。