「普通においしい」という表現がちょっと前に話題にのぼっていた。毎日新聞の牧太郎さんが書かれた以下のコラム「普通においしい?」が発端になったようだ →http://mainichi.jp/select/opinion/maki/news/20110125dde012070062000c.html わたしは「普通」という言葉から、工業デザイナーの深澤直人さんのことを連想した。深沢さんの著書『デザインの輪郭』の中に「ふつう」と題された章が設けられている。深澤直人さんは「ふつう」であることに異様ともいえる程にこだわっている*1。『デザインの輪郭』にこんな言葉がある。 p. 87 いいふつうがつくれたら本当にすごいと思います。ご飯はふつうのものだから、ふつうのご飯がうまいってことは幸せなことなんです。ふつうのことを、「いいふつう」にするってことが生活レベルが上がるってことなんだけど、変えてしまおうと