故米長邦雄氏の『われ敗れたり』 を読んで最も勉強になったのは、将棋の勝負は、盤上の技能だけで決まるわけじゃないとわかったことです。 われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る 作者: 米長邦雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/02/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (51件) を見る この本には、将棋ソフトとの対局が決まった時、米長氏がどんな準備をしたかについて書いてあります。ソフトの指し方を研究するなど、将棋の技能に関する準備もあるのですが、実はそれ以外にもいろいろと準備が必要なんです。 たとえば、米長氏は「勝負の前日から将棋会館に宿泊する」ことを希望しました。 コレ、なぜかわかります? この勝負には大きな注目が集まっていました。米長氏が対局日の朝に自宅から将棋会館に向かえば、入り口で待ち受けたマスコミの記者たちにもみくちゃに