1994年にスーパーファミコン用ソフトとして登場した『実況パワフルプロ野球』は、今年ついに20周年。定番野球ゲームとして、いまなお王者の座に君臨している。この偉業を記念して、同シリーズのプロデューサー、谷渕弘氏に『パワプロ』の歴史を聞く。 ――毎年ソフトを作り続けての20周年。ギネス級ですね。 谷渕弘氏(以下、谷渕): ありがとうございます。グラフィックをリアルにせず、ずっと続けてきたタイトルは、たぶん世界でもほかにないと思います。入社してパワプロチームに入って、そのまま20年たちました。最初は、このチームで3年くらい修行して、違うゲームを作ろうかなと思ってたんですけど(笑)。 ――『パワプロ』誕生のきっかけを教えてください。 谷渕: 私は2作目からの参加なので、これは先輩から聞いた話になりますが、ちょうどスーパーファミコンが普及し始めた時期で、コナミでも定番のスポーツゲームを作ろう、とい