郵便不正事件に絡む証拠改ざん事件などで大きく傷ついた検察の信頼回復に向け、最高検が設置した「検察運営全般に関する参与会」のメンバーに、社会福祉法人「南高愛隣(なんこうあいりん)会」(長崎県雲仙市)の田島良昭理事長(66)の参加が決まった。誤誘導される恐れが高いとされる知的障害者について、取り調べでの録音録画だけでなく、本人をよく知る福祉施設職員らの立ち会いなども提言していく意向だ。「検察が本気で改革に取り組めば大きな効果がある」と期待を語る。 田島さんは、軽微な罪で刑務所への入所を繰り返す「累犯」の障害者や高齢者を福祉に橋渡しする厚生労働省の研究などを主導してきた。こうした取り組みに注目した最高検に委嘱され、六つの「専門委員会」のうち「知的障がい専門委員会」の参与(外部専門家)として検察内部の議論をサポート。検察のあり方全体に対しても、各専門委の参与で構成する「参与会」で提言していくという