独VW、国内で大規模人員削減し3工場閉鎖へ 労組幹部表明 - ロイター
https://jp.reuters.com/business/autos/CSNYEOUHQBMNJLFKBR7UTLJQNY-2024-10-28/
はてな界隈でもこれはかなりのインパクトがあったようで、まさか一度に3箇所のドイツ国内工場の閉鎖を検討しているとは誰も予想ができていなかったと言わざるを得ない。
VWの辛酸は無茶な自然環境保全計画政策が欧州連合圏で採択されたことによって、それら政策の法的な制限下で企業運営しなければならなくなったVWが、中国の競合する電気自動車伸長と価格競争で苦境に立たされ、一気に採算性を落とし販売台数が振るわなくなった結果、それらEUおよびドイツ政府の政策責任をVW経営者と被雇用者が取らなければならない事態に陥ってしまった。
ドイツでのVWと似たような存在感を放つトヨタを擁する日本の労働者階級として気になるのは、ドイツの社会保障費に関する持続性問題がどうなってしまうのか?ということだ。
調べてみると、当然のようにドイツは日本と似たような社会保障制度を持っている、というか日本はドイツの社会制度を大いに参考としており、老齢年金や遺族年金、障害者年金などの制度があり、社会保険も扶養者が社会保険料を支払っていれば被扶養者も加入判定となり、更には社会保険料の負担額も所得に応じた調整がある(ソース:ドイツ連邦年金保険組合)。
政府が誤った政策を取ると完全に明日は我が身と戦々恐々とするが、他山の石として社会保障費に関する持続性問題へ国内自動車産業がどのように影響するのか?を検討してみたいと思う。
物凄くシンプルな話だが、ロイターが報道しているようにVWの3工場で数万人規模の解雇がVW本体として起きると、そこには当然ながら自動車の大幅な減産が発生するので、自動車部品や周辺サービスを供給する関連企業へ大幅な減産は波及し、これら関連企業の雇用も危ぶまれる・・・というか危ぶまれると言う表現ですら日和見すぎであり、解雇は必至だ。絶対にクビ切りをやる。
機序を改めて説明するまでもないとは思うが確認のため説明すると、ドイツ国内での解雇は自動車業界と、例えば工場周辺にある飲食業、労働者の作業着を供給する服飾業、小売業、広告業、ゲーム娯楽産業などなど様々な業界へも影響するため、ドイツ国内での解雇は数十万人、下手すると百万人規模に膨れ上がるのは想像に難しくない。
ここから何が起こるかと言えば、税収や給料から控除されていた社会保険料や年金の大幅減少であり、即ち社会保障費に関する持続性問題が加速度的に現実味を帯びてくる。しかも引退後まで逃げ切れると思っていた世代にすらその現実は重くのしかかる。
これを改めて確認すると「本当にヤバいな・・・」と生唾を飲む思いだ。
逆を考えてみよう。これまで豊かと見られていた超大手企業VWと関連周辺企業、地域の様々な業態産業、それら従業員はなぜ豊かさを手に入れられていたのか?
それはVWが外貨を獲得し続けていたからだ。企業の売上、従業員の給料、収められる税金や社会保険料、そして年金の原資はVWが稼ぎ出した外貨だった。
EUとドイツ政府の誤った政策によりVWの外貨獲得は阻害されてしまい、3工場閉鎖をVW経営者ではなく労働組合が検討し始めるという自体にまで陥っているわけだ。
そうつまり、トヨタを擁する日本も外貨獲得を阻害する誤った政策が政府により実行されてしまうと給料や雇用どころか、社会保障費や年金の持続性を更に危うくするような、VWの危機的な現状の後追いをする可能性が非常に高い。
日本では直前の衆院選2024で、与党自公の議席が大幅に減って衆院議席過半数を割り、立憲民主党や国民民主党、日本維新の会、その他小規模議席政党などの政策が以前よりも通しやすくなった。
これは政策立案や可決などで与党自公の横暴を防ぐ非常に良い状態だと評価しているものの、VWが苦境に立たされて社会保障費の持続性が悪化する原因である外貨獲得政策について野党がどのようについて考えているのか?というのは確認しておくべきだ。
例えば、就職氷河期世代は年金などへついて「自分たちの引退頃には受給年齢が引き上げられ減額される」と予測している人が大半だと思うが、ここにVWのような外貨獲得阻害の状況が付加されたらどうなるかと言えば、前述のような予測見通しすら甘い考えになる。
今の20代の予測のように「自分たちの世代は年金貰えない」のが就職氷河期世代へも降りかかることになるのだ。
さて、前述の外貨獲得政策について野党がどのようについて考えているのか?から先ずは立憲民主党の衆院選2024の公約を確認したいと考えたが、正直に言ってこれを高く評価するのは非常に困難だ。
単一ページだけを見て評価をしてしまうのは申し訳ないと考え、立憲民主党政策集2024 経済政策など立憲民主党公式Webサイトをくまなく読んだが、立憲民主党の思考は完全に内需へしか向いておらず、何なら企業の資金調達の要であり、今や年金を原資として金融市場で運用することで年金の持続性を高めている金融市場へ対して冷水を浴びせる金融所得課税強化まで検討しており、立憲民主党支持者は現在の政策の他に「あまりにも内需へ向きすぎてはないか?外貨獲得をどうするのか?」を立憲民主党へ問わなければならないと思われる。立憲民主党の成長ポイントだな。
続いて国民民主党の衆院選2024の公約を確認すると、今一歩足りない気もするが立憲民主党よりは世界を見ており、より将来の社会保障の持続性について不安感の強い20代の若者から比例票が流れたのも納得できる部分があり、表現として適切なのか検討する必要はあるものの、企業とべったりな自民党と内需へ振りすぎている立憲民主党の間の子のような性質の政策を取っている。
そして日本維新の会の衆院選2024の公約を確認するが、日本維新の会は立憲民主党とはまた方向性の違う内需へ向きすぎな政策を取っており、特に外国人へ対して厳しい目を向けているようで立憲民主党は平等を訴えがちだが日本維新の会は日本人優先、ポピュリズム政党の面目躍如と言ったところか。外貨獲得に関しては立憲民主党とどんぐりの背比べなのでどちらが優れているという話はない。これも日本維新の会の成長ポイント。
そして、日本共産党やれいわ新選組、日本保守党、参政党なども確認したが、言うは及ばず立憲民主党や日本維新の会よりも強力に内需へ注力するどころか賃上げや消費税減税を訴えつつ企業負担の大きい内部留保課税、金融所得課税などをするという国内資本を食い潰すことしか考えていない経済観の有様で、どうやって社会保障の持続性を担保するのか本当に謎だ。
以上のことから、野党は現在の与党自公が過半数を取れていない衆議院で自民党と政策について取引する際、自民党が外需の刺激や輸出企業の支援を法案として打ち出そうとするときは邪魔をせず、例えば自衛隊へ補正予算を付けるなんていうときに夫婦別姓法案の可決を飲むのであれば協力するなどの動きをしたほうが良い。
もしも、自民党が外需の刺激や輸出企業の支援を法案として打ち出した際に、野党がそれと取引をしようとするということは我々国民の社会保険や医療費、年金を人質にしていると同義であり、最悪の場合はドイツVWのような状況となってしまうので、こういう野党の動きには国民一丸となって野党を非難すべきであるし、野党も外貨獲得をもうちょっと考えようよと国民は提言するべきだ。という話でこのエントリを締める。
ちゃんと調べられてエラい! 立憲の経済政策提案力が維新レベルっていう観点は新しいんじゃなかろうか 立憲の対局に居るの自民じゃなくて維新なのか面白いな
若い連中が自民党や国民民主党を支持する理由は外貨獲得があったのか
思ったよりもまともな内容 今回は立民へ入れたのだけれど確かにこのままの経済政策だと得票したからと言って自分たちの政策が支持されているとは思って欲しくないなぁ
なかなかの呑気ちゃんだな トヨタは大丈夫だけどホンダと日産はVWみたいに大規模リストラに追い込まれてるのしらんの?
ホンダも日産もEVに注力しちゃったからだろ むしろ国内での良い反面教師だ ホンダはインサイト(ハイブリッド)とかクラリティ(水素)とかあるのにねぇ
違う、売上と利益の3割以上を占めてる中国市場が消滅するからだ 製造業で売上が3割無くなるとVWみたいにリストラせざるを得ない 欧米企業はリストラが早いのでホンダも日産も後を追...
外需へ併存しすぎたという見方も出来るんじゃなかろうか? 調べたらドイツはGDPの約50%も外需依存だったんだな 日本は約75%、韓国は約50%とドイツと同等
リーマン・ショックを起因とした不況を脱するのに外需を活用しようとしたのはどこも一緒だよ TPPとかFTAとかEPAとか全部それが理由だもの
外需というか中国頼みな で今は用済みとばかりに中国離れを目指してる
ドイツは中国を、日本はTPPを使っただけじゃね?
適当にググってソース引っ張ってきたけど日本の輸出/GDPは20%以下らしいですね、ドイツと比べると産業構造が違っててトヨタがコケると全部コケるってほど酷くはないように見える https:...
少子高齢化で労働人口が減少するのだから労働者から吸い上げる社会保障費を企業に外貨を稼がせて賄うのは理に適っているのでは? 20%ならまだ外貨比率を上げられる余地がある
すげー馬鹿みたいな単純計算でも外需20%がガタガタになったら、社会保障費の20%もガタガタになって、年金の20%もガタガタになって思いっ切り就職氷河期世代の受給時期や金額に影響あ...
炭鉱労働者の持続可能性は無視されて石油に移行したんだよな
ユーチューブでは生首やずんだもんが「ドイツおわたwwww」ってはしゃいでたお
外貨獲得というかドル獲得だとはっきり言えば。
はてサは地方で大企業が操業する製造業を目の敵にしてるから党派性のためなら自分の年金だって惜しまないんだよ トヨタとか製造業叩いて自分の年金を惜しんでたら単なる馬鹿じゃん...
https://anond.hatelabo.jp/20241030075343 こっちの増田で10〜30代の人たちが何で自民党と国民民主党へ投票したのか理解できる考察がされてる 自民も国民も外貨獲得を訴えていて、その他の党は...
外貨獲得なんて底辺のやることだろ 自民がインバウンドで情けなく海外の観光客から外貨恵んでもらって日本人の誇りを売り渡した 日本は内需国なんだから外貨なんてほぼ必要ない
これを是とするのなら最も合理的な選択肢は自民党や国民民主党を支持する事では無く 他国へ移民や出稼ぎをするべきなんだよね そうすれば日本の高い社会保障費や外貨獲得の困難さと...
円安で下駄はかされて原材料費の値上げコストを国民におしつけてやっと何とかなってるだけの輸出産業なんていらね。円高でも勝負できるもの作ってから言え。
しかし日本人の平均年収は上がった、そして野党をも含めて最低賃金向上を訴えてる これは不景気下では起きないし出来ないことであり、現在日本が在る輸出企業有利の為替状況は景気...
ムガベ政権末期のジンバブエで国民の所得水準が爆増したのと同じ理屈だな
確かに、外貨獲得政策について野党が十分に考えていないという指摘は的を射ていると思う。 特に、最新のニュースでトヨタの世界生産台数が減少したことは、日本の輸出産業が直面し...
無知すぎる トヨタは普通にアメリカに工場作って雇用を支えているから反EVのトランプが勝ったらむしろ追い風になるよ ていうか見立てが15年くらい古い リアルビジネスに触れていると...
何を言っているんだ?トヨタがアメリカで工場を作って、雇用を支えていることは承知している。しかし、トランプが再び大統領になれば、彼の保護主義的な政策が日本の自動車産業に...
トラさんが大統領になればアメリィカファースッの掛け声でジャップランド製品のバッシングと排除が始まるだろうな
おいおい、トランプが大統領になったら日本製品がバッシングされるって?そんな単純な話じゃないだろ。 トランプは以前、日米安保を批判して「アメリカが攻撃されても日本人はソニ...
外交の岸田再就任!?😲
外貨なんて日本円刷って買えば良いだけだろ
ジンバブエになるだけだが
はてブは内燃擁護の書き込みが湧く。まあ産業人口多いんだろうな。でもよー、COP3の京都議定書からもうすぐ30年なんだぜ、内燃機とかビジネスが難しくなるのはずっと見え見えだった...
生成AI以下の読みづらい文しか書けないEV信者出羽守 車買えるようになってから言おうね 何も生み出さないクソIT、非正規氷河期に限って製造業忌み嫌うよな
前回、フォルクスワーゲンで考える社会保障の持続性というエントリを書いたのだけれど、今回は再選するに至ったトランプ次期米大統領について書こうと思う。 取り敢えず言ってお...
トランプ次期米大統領はケインズ経済学主義者である つまりリベラルが勝利したってことか
サンダースと比較されていたとき経済に関してのトランプは左よりも左だって言われてたくらいだぞ
メノクラゲ パウワウ カラカラ タマタマ ガラガラ フシギダネ
この意見には、トランプ氏の経済政策と政治的理念を説明する意図がありますが、いくつか問題点や不正確な解釈があります。以下に指摘します。 妥当な点 1. トランプの「アメリカ...
流石AI、文章の中で矛盾が生じてる
ケインズの政策の意味もメカニズムも間違って解釈している。 anond:20241108194712
需要不足の大恐慌のときに現れたケインズ経済学を、需要超過でインフレに苦しむ2024なんのアメリカで実行したら何が起きるんや 書いてるやつ全然理解してない😭
「思い込んでる」とか「ケインズ経済学の機序を理解しているのかは別として」とか「判断が正しいかは不明だが」とか、今のアメリカ経済の状況でケインズやったらどうなるのかと懐...
俺が悪い😭
ド・ゴールの下りも間違い 正確に言えば(米国版)ド・ゴール主義者であり、ド・ゴール主義者(ゴーリスト)が「フランスの存続のためにフランスは外国に依存すべきではなく、フラン...
トランプの支持基盤が東西都会州よりも中部田舎州である点はむしろヨーロッパにおけるフランスと重なって見えるだろ トランプが分断を産む/象徴/結果であるというのならばアメリカ...
じゃあド・ゴールを喩えに使ったの間違いでしたね
国民民主党に投票していた弱者男性だが、立憲共産れいわの支持者からB層ガー低能ガーとか絡まれたりもしたけどやっぱり連中おかしいよなあ なんで自分らがそんなに賢いと思ってるん...