Щ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/08 06:17 UTC 版)
キリル文字 | ||||||
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非スラヴ系文字 | ||||||
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Ӡ | Ӣ | Ӥ | Ҋ | Ҡ | Қ | Ҟ |
Ӄ | Ҝ | Ӆ | Ӎ | Ң | Ӊ | Ӈ |
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Ҭ | Ҵ | Ӳ | Ӯ | Ү | Ұ | Ӱ |
Ҳ | Ӿ | Һ | Ҷ | Ӌ | Ҹ | Ӵ |
Ҩ | Ҽ | Ҿ | Ӹ | Ҍ | Ӭ | Ӏ |
初期キリル文字 | ||||||
Ҁ | Ѹ | Ѡ | Ѿ | Ѻ | Ѣ | Ꙗ |
Ѥ | Ѧ | Ѫ | Ѩ | Ѭ | Ѯ | Ѱ |
Ѳ | Ѵ | Ѷ | ꙮ | Ԁ | ||
キリル文字一覧 |
Щ, щ は、キリル文字のひとつ。音価は言語によって異なる。
名称
発音についての詳細は#音声参照。
音声
- ロシア語では古くは /ɕtɕ/(サンクトペテルブルク風発音とされる)、現代では /ɕ/(モスクワ風発音とされ現代の標準的な発音。シ・シではなく長く鋭いシの発音)。
- ウクライナ語では /ʃtʃ/(ш+ч に相当)。
- ブルガリア語では /ʃt/(ш+т に相当)を表す。
アルファベット上の位置
ロシア語の第27字母、ウクライナ語の第30字母、ブルガリア語の第26字母である。
日本語への転写
ボルシチ (борщ)、フルシチョフ (Хрущёв) などは、ロシア語の上記古い発音(サンクトペテルブルク発音)による音写とされる。このように、日本語では通常古い発音に沿った表記が用いられ「シシ」で表記されることはほとんどない。
ロシア語の転写としては「シチ」で表記するのが主流で、例外は少ない。近年になって「シシ」や「シ」での表記例が数例確認されているだけである。これらの例も、誤解や一個人の方針で決定されている場合が多く、今後主流になるという兆しはない。
ウクライナ語、ブルガリア語の呼称としてしばしば「シチャー」「シター」と書かれる。
Щ に関わる諸事項
- ベラルーシ語では用いられない。
- ロシア語はあまり方言差がないことで知られるが、その中では方言差が顕著に現れる文字である。ウクライナ訛りのロシア語、ベラルーシ訛りのロシア語では「シュチャー」で発音されることが少なくない。
- ウクライナ語では、方言差によって /ʃʲʃʲ/(ロシア語のモスクワ発音と同じ)や /ʃʃ/(ш+ш に相当)と発音されることもある。
- ロシア語では、сч でも同じ発音を表すことになる(例:счастливый の発音は щастливый に等しい)。
- ウクライナ語ではロシア語で сч で表される部分を щ で表す場合が多い(例:ロシア語の счастливый に相当するウクライナ語の単語は щасливий である)。
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
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Щ | U+0429 | 1-7-27 | Щ Щ | щ | U+0449 | 1-7-75 | щ щ |
Щ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 14:08 UTC 版)
「ウクライナ語の日本語表記」の記事における「Щ」の解説
シュチャー:日本語にない音。単独では「シュチュ」、「シチ」。IPAでは[ʃʧ]で表される発音。ただし、「シュシャー」、[ʃʃ]の音価で発音される場合もある。「І」以外の軟母音とは組み合わせられない。この文字は、ロシア語では軟子音であるが、ウクライナ語では飽くまで硬子音である。発音は、「Ш + Ч」に等しい。ポーランド語で同じ発音となるのは「SZCZ」である。 シュチャ、シュチ、シュチュ、シュチェ、シュチョ、シュチ シチャ、シチ、シチュ、シチェ、シチョ、シチ なお、唯一「ユーシェンコ」のみは「シュチュ」を「シ」で書き表している。一部では「ウクライナの現地発音に沿ってユーシェンコとした」といった情報が流されているが、これは誤りであるので注意が必要である。「Щ」を「シ」と表記するのは21世紀に入ってからごく一部の非ロシア専門家によって使用され始めたもので(ユーシェンコ、ミャシーシェフなど)、今のところ推奨されない。
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