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次期米政権、対中タカ派が勢ぞろい 外交・安保の陣容固まる―国防長官候補に懸念も

配信
ピート・ヘグセス氏=2021年12月、米南部テネシー州ナッシュビル(AFP時事)

ピート・ヘグセス氏=2021年12月、米南部テネシー州ナッシュビル(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は13日、国務長官にマルコ・ルビオ上院議員(53)を指名すると発表し、次期政権で外交・安全保障を担う陣容がほぼ固まった。対中タカ派が勢ぞろいしたが、国防長官候補は手腕が未知数で、懸念も広がっている。

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 ルビオ氏は2016年の大統領選で共和党の候補指名をトランプ氏と争って敗れ、今回の大統領選ではトランプ氏の副大統領候補に名前の挙がった有力者。対中強硬派として知られ、トランプ氏は「同盟国の真の友人であり、敵対者に決して引き下がらない、恐れを知らぬ戦士だ」と称賛した。

 トランプ氏は12日に、大統領補佐官(国家安保担当)にマイク・ウォルツ下院議員(50)、国防長官に退役軍人でFOXニュース司会者のピート・ヘグセス氏(44)を指名すると発表。ウォルツ氏は米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」出身で、22年北京冬季五輪のボイコットを呼び掛けたこともある。

 トランプ氏は選挙公約に中国製品への関税引き上げを掲げるなど、対決姿勢を強めている。ただ、ルビオ、ウォルツ両氏が外交・安保分野で実績を持つ一方、政治的に無名の存在だったヘグセス氏の抜てきには驚きが広がった。米メディアは、国防総省関係者や安保政策に精通する共和党議員らが「いったい何者なんだ」と困惑する様子を相次いで伝えた。

 ヘグセス氏は最近のポッドキャスト番組のインタビューで、米軍における人種や性別の多様性を批判。軍制服組トップで黒人のブラウン統合参謀本部議長の解任を要求したほか、「女性を戦闘任務に就かせるべきではない」と主張した。

 中国の覇権主義的な動きに加え、ロシアのウクライナ侵攻、緊迫する中東情勢など課題が山積する中、要職経験のないヘグセス氏を国防総省トップに据えることを疑問視する声もある。米メディアによると、上院軍事委員会所属の民主党議員らは「深刻な懸念がある」などと懐疑的な姿勢を強めており、上院での人事承認手続きが難航するとの見方も出ている。

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