イノベータ理論
新しい商品・サービスがどのように普及するかの理論だよ
商品の普及段階を5つに分けて考えるよ
買う人を、買うのが早い順に「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」の5つに分類するよ
アーリーアダプターまで普及するかがポイントだよ
簡単に書くよ
イノベータ理論(読:イノベータリロン 英:diffusion of innovations theory?)とは
「新しい商品とかサービスって、こんな流れで普及するよね」な考え方のひとつ
であり
「新しい商品とかサービスが普及するときってさ~。最初は新しもの好きの人たち(イノベーター)が買うじゃん。その次は『むむむ!これは、そのうち流行りそうだな』って目が利く人たち(アーリーアダプター)が買うよね。その次は流行に敏感な人たち(アーリーマジョリティ)が買って~、その次は流行に乗る人たち(レイトマジョリティ)が買って~、最後は流行に乗らない人たち(ラガード)も買っちゃうよね」な考え方のこと
です。
詳しく書くよ
別にIT用語というわけでもないですけどね。
某・資格試験の過去問にこいつの内容が出てきたので取り上げておきます。
サクッと一言で説明すると
新しい商品やサービスが普及するときは
1.新しもの好きの人たち(イノベーター)が買う
2.流行を作る人たち(アーリーアダプター)が買う
3.流行に敏感な人たち(アーリーマジョリティ)が買う
4.流行に乗る人たち(レイトマジョリティ)が買う
5.流行に乗らない人たち(ラガード)が買う
のような段階を踏むよね、な考え方
が「イノベータ理論」です。
突然ですが、ピヨ太君が画期的な携帯電話「ピヨピヨフォン」を開発しました。
ピヨピヨフォンは、とてもハイテクでスゴい携帯電話です。
ピヨピヨフォンを発売した瞬間、アクマ君が買ってくれました。
アクマ君は自他共に認める新しもの好きです。
興味のある分野は常に最新情報をチェックしていますし、新商品が出たらすぐに買って試します。
いわゆる「マニア」と呼ばれるやつです。
このアクマ君のような
新しいものに真っ先に飛びつく人たち
は「イノベーター(革新者、革新的採用者)」と言います。
イノベーターは、もっとも早く、その商品・サービスを使う人たちです。
その商品が良い・悪いに関係なく「新しいの出るの?早速、使ってみよー」となったりします。
さて、アクマ君がピヨピヨフォンを買ってから数日後、ピヨ子さんがピヨピヨフォンを買ってくれました。
アクマ君が使っているピヨピヨフォンを見て「これは良いわね!きっと、これから流行るわ!」と思ったようです。
ピヨ子さんは流行に対する感度がバカ高いやつです。
常に「これから流行りそうなものは何かしら?」と考えています。
しかも発信力もあります。
ピヨ子さんが「これは良い」と言ったことで流行ったものは少なくありません。
このピヨ子さんのような
今はそうでもないけどこれから流行りそうなものに飛びつく人たち
は「アーリーアダプター(初期採用者、初期少数採用者)」と言います。
アーリーアダプターは「これは良さそうか?」を見極めてから手を出します。
そこが、新しければすぐに飛びつくイノベーターとの違いです。
発信力が強いことも多く、アーリーアダプターが流行を作ることも多かったりします。
さて、ピヨ子さんがピヨピヨフォンを買ってから数週間後、ピヨ太ママがピヨピヨフォンを買ってくれました。
ピヨ子さんが「ピヨピヨフォン良いわ。これから流行るわよー」と言っているのを聞いて、自分も欲しくなったようです。
ピヨ太ママは、ごくごく普通の一般人です。
そこまで最先端の情報を集めたりは、していません。
ですが、流行りものは気になります。
流行には乗り遅れたくありませんし、欲を言えば「さすがピヨ太ママ、流行を取り入れるのが早いわね~」と言われたいです。
このピヨ太ママのような
もうすぐ流行りそうなものに飛びつく人たち
は「アーリーマジョリティ(前期追随者、初期多数採用者)」と言います。
アーリーマジョリティは、そこそこ流行に敏感な人たちです。
アーリーアダプターが発信した内容とかを見て「あら、これがこれからの流行りなのね。私も買っちゃおうかしら」となったりします。
アーリーマジョリティに普及することで、その商品・サービスが実際に流行ります。
さて、ピヨ太ママがピヨピヨフォンを買ってから数ヶ月後、ピヨ太パパがピヨピヨフォンを買ってくれました。
買った理由は、店員さんが「最近、売れてますよ~」とオススメしたからです。
ピヨ太パパは、ちょっと流行に疎い一般人です。
流行りものは、よく知りません。
とはいえ、そこまで断固たるポリシーがあるわけでもありません。
世の中に一番多いタイプでしょう。
このピヨ太パパのような
流行っているものに飛びつく人たち
は「レイトマジョリティ(後期追随者、後期多数採用者)」と言います。
レイトマジョリティは、周囲を見渡して流行っていたら買う人たちです。
レイトマジョリティが買ったなら、その商品・サービスは流行っていると言えるでしょう。
さて、ピヨ太パパがピヨピヨフォンを買ってから数ヶ月後、ピヨ太ジージがピヨピヨフォンを買ってくれました。
買った理由は、家族から「今どき携帯電話くらい持ってよ」と言われたからです。
そして「携帯電話といえばピヨピヨフォン」と言えるくらいピヨピヨフォンは普及しています。
だからピヨピヨフォンを買いました。
ピヨ太ジージは新しいものが好きではありません。
携帯電話なんて持ちたくないのです。
でも、しぶしぶ持ちます。
そして、いまや「携帯電話といえばピヨピヨフォン」な時代です。
だからピヨピヨフォンを買いました。
このピヨ太ジージのような
流行っていてもなかなか買わない人たち
は「ラガード(採用遅滞者、伝統主義者)」と言います。
ラガードは、もっとも買うのが遅い人たちです。
ラガードが買ったなら、その商品・サービスは幅広い層に普及していると言えるでしょう。
このような
新しい製品なりサービスが普及するときは、まずイノベーターが買って、次にアーリーアダプターが買って、次にアーリーマジョリティが買って、次にレイトマジョリティが買って、最後にラガードが買うよね
な考え方がイノベータ理論です。
なお、買ってくれる人全体に占めるそれぞれの割合は
イノベーター:2.5%
アーリーアダプター:13.5%
アーリーマジョリティ:34%
レイトマジョリティ:34%
ラガード:16%
だそうです。
イノベーターは2.5%しかいません。
数としては、かなり少ないです。
そのため、イノベーターが使ってくれても流行るかどうかは分かりません。
それにイノベーターは良い商品かどうかに関わらず「新しいから」という理由で飛びつく人たちです。
実際に世の中の人たちを満足させられる商品・サービスかは、まだ分かりません。
これがアーリーアダプターまで普及すると全体の16%です。
そこそこの数になります。
さらにアーリーアダプターは「これは良いやつかな?今後、流行りそうかな?」を考えて買います。
アーリーアダプターのお眼鏡にかなうようであれば、世の中の人たちを満足させられる商品・サービスの可能性はそこそこ高いでしょう。
さらにさらにアーリーアダプターは発信力が強い人も少なくありません。
アーリーアダプターがオススメしてくれることで、次に続くアーリーマジョリティやレイトマジョリティにも普及しやすくなるはずです。
そのため、アーリーアダプターに普及すると、そこから一気に広まるだろうと考えられます。
そんなこんなで、イノベータ理論では
アーリーアダプター(イノベーターと合わせて全体の16%)に普及させられるかどうかが勝負所でっせ!
と言っています。
これを「普及率16%の論理」と言うらしいです。
気が向いたら、覚えてあげてください。
一言でまとめるよ
まぁ「イノベータ理論」って単語が出てきたら「『イノベーター(新しいものに真っ先に飛びつく人たち)』→『アーリーアダプター(新しいものに、かなり早い段階で飛びつく人たち)』→『アーリーマジョリティ(もうすぐ流行りそうなものに飛びつく人たち)』→『レイトマジョリティ(流行っているものに飛びつく人たち)』→『ラガード(流行りものに飛びつかない人たち)』の順で普及するぜ!な理論なんだな~」と、お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「innovator(イノベータ)」の意味は「革新者」とかです。
「理論」は日本語ですね。
何となくくっつけると
革新者理論
となります。