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岩石大首領

登録日:2019/01/31 Thu 22:13:10
更新日:2024/10/24 Thu 13:23:42
所要時間:約 5 分で読めます






遠路はるばるご苦労だったな……仮面ライダーの諸君!

7人のライダー諸君、私の声に聞き覚えはないかね?

出典:仮面ライダーストロンガー/東映/第39話「さようなら!栄光の7人ライダー!」/1975年12月27日放送

岩石大首領とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーストロンガー』を始めとする仮面ライダーシリーズに登場するキャラクター。

声:納谷悟朗


概要・設定

初登場は『ストロンガー』の最終回
容姿は作品ごとに多少異なるが、「全身を岩石で構成した巨人の姿をした怪物」という点は共通している。

映像作品

『仮面ライダーストロンガー』

同作のラスボスにして、昭和仮面ライダーシリーズ第1期の最後の敵。
「デルザー軍団の大首領」を名乗り明確なリーダーや首領のいない組織と思われていたデルザー軍団を影で支配していた存在。
更にデルザー軍団だけではなく、これまで仮面ライダー達に敗北したショッカー~ブラックサタンまでの組織を裏から操っていた黒幕でもある。
その声はショッカー(ゲルショッカー)首領・デストロン首領・ブラックサタン大首領と同じで、ライダー達も彼が全ての黒幕であった事をすぐに理解している。
つまり、(この時点での)真のショッカー首領である。
GOD総司令(呪博士)や十面鬼とは全くの別人だが、仮面ライダーX仮面ライダーアマゾンは自分達が戦った組織の真の支配者だと認識していた。
ガランダー帝国の名が挙がっていないのは気にしてはいけない。

外見は岩石で構成された数10メートルの巨体を持つ巨人で、その身体はV3キックなど歴戦の猛者である栄光の7人ライダーの攻撃が全く効かない程の頑強さを誇る。
武器は巨体を生かしたパンチや踏みつけ、両目から放つ稲妻状の破壊光線、口から吐く火炎弾。
普段はデルザー軍団の本拠地である「奇厳山」に頭だけを出しており、「人面岩」と呼ばれる岩になりすましており*1、岩に擬態しながらも、配下の改造魔人と仮面ライダーの戦いを密かに監視していた模様。
ライダー達は勿論、配下であるデルザー軍団の改造魔人達すら殆どその存在を知らなかったらしく、
『ストロンガー』劇中での描写から軍団内で岩石大首領について唯一知っていたのはマシーン大元帥だけだった様子。

終盤での7人ライダーとの戦いで、マシーン大元帥や自らが再生させた再生怪人軍団*2が敗北した事で配下を全て失い、遂に奇厳山の岩肌を破るようにして出現した。
ライダー達の攻撃をことごとく跳ね返し、逆に強力な攻撃を仕掛けてライダー達を苦戦させる。

エネルギーを集めるんだ!

そうだ!仮面ライダーは…皆、兄弟だ!!

7人のエネルギーを結集させる事で、大首領の口から体内に突撃する。
火花を噴射する砲台に攻撃を受けるも、遂に大首領を発見する。
そこで7人ライダーを待ち受けていたのは……


( <O> )

単眼の付いた巨大な脳味噌

体内に潜んでいた大首領の本体は、巨大なに大きな一つ目が付いたような姿の奇怪な生物で、その正体は「B26暗黒星雲」と呼ばれる天体からやって来た地球外生命体
そして、その岩石大首領の実体は体内に潜んでいた本体が岩を身体として纏っていた、謂わば鎧の役割を果たしていたのであった*3

本体そのものは大した強さは無かったのか、7人ライダーに追い詰められた大首領は自らの敗北を潔く認めるが、
7人に「宇宙へ帰る」と告げながらも、毎度おなじみの自爆をしてライダー達を道連れにしようと謀る。
最期は自爆によって爆散したが、7人ライダーは岩石大首領の体内から即脱出したため、結局自分だけが滅ぶこととなった。

岩石大首領が敗北した事でデルザー軍団は完全に壊滅。
これを境に立花藤兵衛(おやっさん)はライダー達をサポートし続ける戦いから身を引き、次回作『仮面ライダー(新)』のネオショッカーが出現するまでの間、世界には一先ずの平和が訪れることになる。

書籍によっては、名称をデルザー軍団大首領、または巨人を岩石巨人、本体を大首領と区別して記載している。

映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー



おおっ、あれは…!

ショッカー首領の(まこと)の姿、岩石大首領だ!

こちらでもラスボスを務めるが、同作における岩石大首領はショッカー首領の怒りが頂点に達した時に変貌した真の姿という設定。
その姿は『ストロンガー』に登場した際とは比較にならない程の巨体を誇り、何と富士山(3776m)を凌駕する全長4000mという途轍もない巨大化を果たしている。
直前にオールライダーの前に姿を見せていたキングダーク(『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』仕様で40m)も大首領にとってはフィギュア以下のサイズでしかない。
ちなみに別作品を例に挙げると、この大きさはウルトラマンベリアルが融合した百体怪獣 ベリュドラと全く同じ。出る作品を間違えとる。

顔は『ストロンガー』時より恐ろしい憤怒の形相に代わっている他、頭には大きな角が生えており、よく見ると肩や胸の岩は蛇の姿を模した形状になっている。
蛇の要素が入っているのは、ショッカー首領の頭部が蛇で覆われていた事や、デルザー軍団のシンボルマークの蛇を象ったからだと思われる。

劇中では仮面ライダーオーズ タマシーコンボの「魂ボンバー」を喰らって遥か彼方へ吹っ飛ばされたショッカー首領の怒りに火が付き、邪魔者であるオールライダーを抹殺するべくこの姿へと変貌した。
この姿になる事は「世界の滅亡」を意味し、敵味方関係なく全てを破壊し尽くすまで止まらないとされ、ショッカーと同盟を組んでいる配下の怪人達からも非常に恐れられている。
岩石大首領が少し動くだけでも天災・災害クラスの被害を齎し、変身した際には空が暗雲に包まれ、更に周囲の山が噴火、大規模な地割れが発生している。
あまりにも規模が大きすぎるためか、怪人達が危惧した通り、味方である筈の大幹部達にまで被害が及んでしまっている。十面鬼とダロムは飛べばよかったんじゃないかな

溶岩や噴石でオールライダーを苦しめるが、最後は『仮面ライダーアギト』~『仮面ライダーOOO』までのサブライダーも含んだライダー達によるビークルでの特攻攻撃「オールライダーブレイク」を受け、身体を貫かれてバラバラに崩れ去った。


漫画・書籍作品

仮面ライダーSPIRITS

この漫画における設定では、実はショッカー首領やデストロン首領と同じく真の大首領の人格をベースにして作り出された自律プログラムという扱い。
その為、声が同じという点を除けば大首領JUDOとは全く別の存在である*4
BADAN暗闇大使の手によって本体の姿で復活するが、他のデルザーの改造魔人達とは異なり、岩石大首領のみ明確な自意識を持っていない状態で復活している模様。
そのせいか、『ストロンガー』本編では配下であったマシーン大元帥からはタメ口をきかれてしまっている。まぁ、真の大首領も出てきてるんだから当然っちゃ当然だが……
同作では、周囲に岩さえあれば瞬時に岩石の身体を構築する事が可能である事が分かる。

地獄大使率いる再生ショッカー壊滅後、覚醒したマシーン大元帥達と共に登場。
崩壊したショッカーのアジトの破片を纏って身体を構成した。
良を捕らえようと襲い掛かるが、そこへ突如現れたシズカによって腕を破壊されてしまい、やむなく再び本体だけの姿となって、デルザー軍団の本拠地である黒いピラミッドに撤退した。

その後、10人ライダーやSPIRITSがBADANやデルザー軍団の打倒を目的とした作戦「オペレーション・ライダーシンドローム」を実行した際には、
狼長官のプラズマエネルギーで構築されたバダンの竜や、デルザーの黒いピラミッドの破片を本体が取り込んだ事で、
同作オリジナルの形態=「黒い岩石大首領」に変貌した。
その呼び名の通り全身が黒く、右肩の辺りからの首が飛び出し、胴体部分にも竜の身体が巻き付いているという凶悪な風貌と化している。

仮面ライダーストロンガー 7人ライダー最後の大決戦!

『ストロンガー』終盤のIF展開とも言える内容の漫画作品。
こちらではデルザー軍団本拠地の鬼岩山そのものが岩石大首領であるという設定で、映像作品よりもスケールが増しており、ある意味後年の『レッツゴー仮面ライダー』版の先駆けと言えなくもない。
7人ライダーとの激戦の末に撃破されるが、仮面ライダー達もまた限界を迎え力尽きてしまい……

『仮面ライダーEVE』

石ノ森章太郎による漫画版『仮面ライダー』の続編作品だが、
この小説の世界観においても岩石大首領は存在しており、TV版『ストロンガー』とほぼ同じ顛末を辿った模様。
終盤でショッカー首領の手によって復活し、キングダークと共に暴れ回る。

MASKED RIDER DECADE EDITION -ストロンガーの世界-

ラスボスとして登場。顔付きは『ストロンガー』時とは若干異なる。
詳しい詳細は項目参照。

『MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-』

精神体となったネガタロスがショッカー首領に憑依し、首領の持つイメージから生み出したネガタロスの新たなる姿。

『MASKED RIDER DECADE EDITION -オーズの世界-』

真のショッカー首領(こちらではライダーロボと合体している)が作り出した傀儡四天王
『EVE』同様にキングダークと共に出現し、更にネオショッカー首領、バダン総統=骸骨恐竜と共に仮面ライダーを滅ぼすべく暴れ回る。
しかし、呉島貴虎/仮面ライダー斬月(『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』でディケイドと共にバダンと戦った貴虎ではなく、並行世界の住人)が繰り出した、
黒影トルーパー スイカアームズにより横転させられ、最後はスイカアームズの自爆により、4体まとめて斃された。

『MASKED RIDER DEN-O ロスト・トレイン』

昭和版が登場。昭和ライダーが突如「最終決戦直前に」失踪(その後に戻って来るらしい)した過去の世界で暴れていた。
仮面ライダークウガ仮面ライダーカブトまでの7人ライダーの総攻撃にもびくともせず、地球上のあらゆる物体を切り裂くとされる醒剣ブレイラウザーも通じなかったため、宇宙人であると正体を突き止められた。
最後は仮面ライダーファイズ アクセルフォームとカブトの加速コンビによって7人全員が体内に到達し、脳は戦意を喪失して逃走する。
なお、同作においてはこの脳ミソこそがネオショッカー首領の正体(頭脳)で、目はショッカー首領、心臓はデストロン首領という設定である。


ゲーム作品

巨大過ぎて扱いに困るからか、現在は『レッツゴー仮面ライダー』版のみが大ボス扱いで登場している。
作中での格やその圧倒的サイズから、仮面ライダー全ての最強最後の敵として登板することが多い。

仮面ライダーバトル ガンバライド

シャバドゥビ6弾でボスとして登場。出現した際には『レッツゴー仮面ライダー』同様、キングダークが地割れに落ちる演出が入る。
ステータスは全て9999、タイリョクに至っては????となっており、スロットアイコンは全てゲキレツというとんでもないステータスを誇る……といっても、まともに戦っては勝ち目がないので実質的にはイベント戦闘のようなもの。
まずは3度のスロットバトルとなり、相手はゲキレツアイコンではあるのだが通常とは異なり普通のスピードバトルとなり、アビリティや属性によるAP上昇も加味される。*5
2度目までは相手の火山弾攻撃を防ぐだけで、3度目でようやく攻撃することができ、ボタンを連打することになるが、微々たるダメージにしかならず、反撃で必ず倒されてしまう。
しかし、連打でライドパワーが貯まっていれば必ずライダーガッツが発動。4度目の攻撃を仕掛けることになるが、有効打にはならずナレーションも勝ち目がないことを伝えてくる。
しかし、そこでウィザード(プレイヤーキャラクターがウィザードの場合は1号、ウィザードと1号でプレイしている場合はフォーゼ)、そしてオール主役ライダー(BLACKはいません)が登場。
オールライダーキックで撃破することとなる。
この時のオールライダーキックはオールライダー対大ショッカーの時とは異なり、ちゃんと各々の得意技のポーズをとって効果音やエフェクトもついた豪華なもの。本来の必殺技がキックじゃないシン響鬼が浮いてるとかいうな
失敗すれば、地面を殴って発生した地割れに飲み込まれてしまう。

なお、撃破に成功すればなんとサポートキャラクターとして仲間になってくれる。
効果はお互いのボウギョを0にした上で相手に強力な必殺技を叩き込むという、リスクはあるが非常に強力なものとなっている。

ロストヒーローズ2

『レッツゴー仮面ライダー』版のデザインの岩石大首領がラスボスとして登場(実はさらに真のラスボスがいる)。
ラスボス3戦の中継ぎ。ちなみに先発はネオ・ジオング、抑えはデモンゾーア
あまりにでか過ぎるが故に上半身しか画面に収まっていない。
デモンゾーアや真のラスボスとしてステータスはやや劣り、ネオ・ジオングのように状態異常技を多用することもないが、高い防御力を更に上昇させる技を多用してくるので、長期戦になりがち。
RXのキングストーンフラッシュやWのプリズムブレイクに能力上昇を打ち消す効果があるので、最低でもどちらかは編成しておきたい。

スーパーヒーロージェネレーション

ライダーシナリオ最強最後の大ボス。あまりにでか過ぎるので攻撃方法は火山弾のみ
ベリュドラと並び、作中に登場する版権キャラ全ての中で最大のサイズである。



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最終更新:2024年10月24日 13:23

*1 ちなみに人面岩としては第37話で既に登場済み。

*2 サメ奇械人、奇械人アリジゴク、カニ奇械人、奇械人メカゴリラ、改造ブブンガー、荒ワシ師団長の6体に加えて謎の奇械人(通称カニ奇械人)。

*3 岩石大首領自身は像と呼んでいた

*4 この設定が初登場した回では谷源次郎にだけ「あれは我が尖兵に過ぎぬ」とJUDOが語っている演出となっており、「岩石大首領も傀儡なのか」と長い間読者の間では解釈が割れていた。

*5 通常のバトルではゲキレツアイコンを揃えた場合、数値に関わらずそちらが先行となる