軍政権の弾圧を生き抜くミャンマー医療者の過酷 来日した著名医師が日本の市民に訴えたこと
ミャンマーの医療崩壊と人道支援への取り組み
ミャンマー国内ではこれまでに300万人以上の避難民が発生している。医療問題も一段と深刻になっている。
「クーデター後、ミャンマー軍の暴挙に最も反発したのが医療従事者たちでした。彼らは『市民不服従運動』(CDM)などさまざまな形で軍に対して反対の意思を示しました。そのため、彼らは軍の標的にさらされました」
国境の医療の最前線を担うビルマ医療協会のティータースエ氏 はこう話した。
「現在のミャンマー軍事政権は医療従事者を不当に解雇したり、逮捕・監禁するなど迫害をしてきました。そして病院などの医療施設もこれまでに300以上が破壊され、そこで働いていた人たちも今、国境に逃れてきています」
そうしたことから、現在、ミャンマー国内では医療者が非常に少ない。加えて軍事政権は民主派勢力が支配するエリアへの医療供給や物資を制限・妨害している。そのため、特にカレン州など戦闘が続いている地域では医療を受けられる人が極端に減っている。
こうした状況を打開するために、タイ国境に逃れ、難民となった医療者やボランティア、そしてミャンマー国内に残る人たちが連帯して「バックパック医療団」を結成している。
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