こんにちは!デジタルマーケターのウマたん(@statistics1012)です!
前回のITP2.2から意外と間が空いてのリリースとなったITP2.3
前回のITP2.2では、クロスサイトトラッキングを使ったファーストパーティ付与は1日に有効期間が1日に制限されるというものでしたが、正直避難場所をクッキーではなくローカルストレージにしていれば問題ありませんでした。
しかし・・・今回のITP2.3ではとうとうローカルストレージが規制対象に・・・
ローカルストレージ使えば大丈夫でしょ!と甘い考えを持っていた人は、今回相当大きな打撃を受けることでしょう!
それではITP2.3について詳しく見ていきましょう!
ITP2.3とは
ITP関係について詳しく知るには、やはりITP技術者のブログを見るべきでしょう!
Intelligent Tracking Prevention 2.3
Since ITP 2.2, several trackers have announced their move from first-party cookies to alternate first-party storage such as LocalStorage. ITP 2.3 counteracts this in the following way:
- website.example will be marked for non-cookie website data deletion if the user is navigated from a domain classified with cross-site tracking capabilities to a final URL with a query string and/or a fragment identifier, such as
website.example?clickID=0123456789
.- After seven days of Safari use without the user interacting with a webpage on website.example, all of website.example’s non-cookie website data is deleted.
あなたが普段何気なく踏んでいるURLには、無くてもよいパラメータが降られていることがあります。
https://www.bookshare.main.jp?a=’11111′
このようなURLの場合「?~」はパラメータと呼んでいて無くてもあっても遷移URLは変わりません。
このパラメータは、ユーザーの情報を伝える役割を持っていて、特にアフィリエイトリンクを踏んだ場合などはパラメータが付与されて成果報酬の計測に使われます。
ITP2.2の規制対象はパラメータによるファーストパーティークッキー付与だけでローカルストレージは規制対象外だったのですが、今回のITP2.3ではローカルストレージに関しても7日間で削除されることになりました。
ローカルストレージもいつか規制の対象になるだろうと噂はされていましたが、現実のものとなりましたね。
ITPは本当にいたちごっこで、一時的に回避できてもまた新しいバージョンがリリースされるので、Appleにはもう戦いを挑まない方がよいのかもしれません。
ちなみにITP2.3はIOS13から適用されるのですが、IOS13がリリースされてからの後出しという形になりました。
今までは、施行前に情報があったので対応する時間がありましたが、今回は対応する時間がなく、Appleはそれを見越しての情報公開だったのでしょう。
ITP2.3の影響範囲は?
とはいえ、今回のITP2.3はクロスサイトトラッキングによるローカルストレージ使用を規制しているものであって、ファーストパーティードメインによるローカルストレージ使用は規制対象外です。
主に広告代理店が大きな打撃を受けるでしょう。
ITP2.1では、ドメイン関係なくJavascriptによるファーストパーティークッキー付与が規制対象だったのでそれに比べると今回のITP2.3の衝撃は少ないかもしれません。
ITP2.1は広告代理店だけでなく、広告主も含め業界問わず大きな打撃を受けましたからね。
これまでのITPの流れ
最後に、ITP1.0からITP2.2までの流れを簡単にまとめておきましょう!
■ITP1.0
サードパーティークッキーを24時間で削除!
■ITP2.0
サードパーティークッキーは悪!即刻削除だ!
■ITP2.1
ファーストパーティークッキーを使ったデジタル広告が見受けられる!ファーストパーティークッキーも7日間で削除!
■ITP2.2
サードパーティークッキー規制に対応した悪い奴らを徹底規制!クロスサイトトラッキングでファーストパーティークッキー付与している場合は1日で削除!
■ITP2.3
クロスサイトトラッキングに関してはローカルストレージも1週間で削除!
ITP2.3 まとめ
今回のITP2.3で、とうとうローカルストレージへの規制が入りました。
元々、ITP2.1の時にローカルストレージもいつかは規制対象になるだろうと予測されていましたが、それが現実のものとなった形です。
ITPがアップデートされるとそれに対抗する方法が考えられ・・・というイタチごっこが続いていますが、そもそも個人情報の観点からするとITPに無理やり対抗するのはおかしな話なのかもしれません。