こんにちは!スタビジ編集部です!
近年のITの発展により、データを収集・分析して価値を生み出していくデータ活用が出来る人の需要が高まっています。
そんなデータ活用人材を目指す人におすすめの資格が「データサイエンティスト検定(DS検定)」です。
データサイエンス検定(DS検定)で身につくスキルは、データ分析によるビジネスの意思決定のサポートやビジネスの製品やサービス向上など多様な場面で発揮できます。
今回は、こうした方に向けてデータサイエンティスト検定の試験内容や勉強方法などを詳しく解説します。
・データサイエンティスト検定リテラシーレベル(DS検定)とは
・データサイエンティスト検定の試験概要
・データサイエンティスト検定の難易度
・データサイエンティスト検定で必要となる知識・スキル
・データサイエンティスト検定の勉強方法
・データサイエンティスト検定のおすすめ参考書・Webサービス
またデータサイエンティストになるためのロードマップは以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみて下さい。
目次
データサイエンティスト検定リテラシーレベル(DS検定)とは
「データサイエンティスト検定リテラシーレベル(DS検定)」は、データサイエンスの知識とスキルを評価するための試験です。
この試験は、データサイエンティストとしての専門知識を証明するものとして企業へのアピール等に利用できます。
スキルレベルとしてはデータサイエンティスト協会が定める4段階のうちの1段階目で”見習いレベル”に当たります。
この試験を通してデータサイエンティストに必要な”データサイエンス力”・”データエンジニアリング力”・”ビジネス力”それぞれの基礎的な実務能力や知識、それらに関するリテラシーを身につけられます。
これからデータサイエンティストを目指す人やデータサイエンスに興味がある人におすすめの試験です。
データサイエンティスト検定の試験概要
「データサイエンティスト検定の試験概要」について見ていきましょう。
試験概要は、以下の通りです。
問題形式 | 選択式問題 |
問題数 | 90問 |
試験時間 | 90分 |
試験方式 | CBT方式 |
費用 | ・一般:10,000円 ・学生:5,000円 |
試験日程 | (予定) 第4回:2023年6月3日(土)~2023年6月25日(日) 第5回:2023年11月11日(土)~2023年12月3日(日) 第6回:2024年3月上旬~下旬 |
選択式問題で行われ、CBT方式(テストセンターでパソコンで受験)で行われます。
試験時間は90分で問題数が90問もあるため、問題を素早く解く力が必要です。
試験は、毎年2〜3回行われるため、自分の勉強のスケジュールにあわせて日程をあらかじめ決めておきましょう。
出題範囲
「データサイエンティスト検定の出題範囲」を見ていきます。
出題範囲は以下の通りです。
スキルチェックリスト(見習いレベル) | ・データサイエンス力 ・データエンジニアリング力 ・ビジネス力 |
モデルカリキュラム | ・数理 ・データサイエンス ・AI(リテラシーレベル) |
出題される範囲は、”スキルチェックリスト“と”モデルカリキュラム“から構成されています。
“スキルチェックリスト”は、データサイエンスに必要な“データサイエンス力”・”データエンジニアリング力”・”ビジネス力”のそれぞれのスキルや知識を網羅したリストです。
基礎的な内容ですが、範囲が広いので、時間を取って学習していきましょう。
“モデルカリキュラム”は、AI利活用やデータリテラシーなどデータサイエンスを扱う上での留意事項を扱うものになります。
個人でデータサイエンスをやる上では中々気づけないことが多いので、着実に理解していきましょう
データサイエンティスト検定の難易度
「データサイエンティスト検定の難易度」はやや難しいです。
難易度の理由として以下が挙げられます。
・出題範囲が広くてさまざまな分野の勉強が必要
・他のデータサイエンス試験と比べて参考書や情報が少ない
データサイエンティスト検定はスキルレベルとしては”見習いレベル”ですが、出題範囲が広いので、初学者にとってはやや難しい試験になります。
また、2021年から始まった試験になるので、試験情報が少なく対策を立てづらい点にも注意しましょう。
データサイエンティスト検定の合格率・合格基準
「データサイエンティスト検定の合格率」は公開情報を見ると以下の通りです
第1回(2021年9月) | 第2回(2022年6月) | 第3回(2022年11月) | |
合格率 | 約66% | 約50% | 約42% |
合格基準 | 正答率:約80% | 正答率:約80% | 正答率:約78% |
受験者数 | 約1,400名 | 約2,900名 | 約2,600名 |
合格者数 | 927名 | 1,453名 | 1,088名 |
合格基準は正答率80%となっていて高いです。
出題範囲の内容を満遍なく理解していることが求められます。
また過去の試験データが3回のため、合格率・合格基準の推移を予測しにくいですが、合格率は約50%前後の試験だと思われます。
データサイエンティスト検定で必要となる知識・スキル4つ
「データサイエンティスト検定で必要となる知識・スキル」について詳しく紹介していきます。
必要なスキル・知識は以下です。
・統計学
・ビジネススキル
・データサイエンス
・データエンジニアリング
どれも欠かせないので、一つ一つ理解していきましょう。
統計学
「統計学のスキル」は、データ解析や予測を行うために必要な統計的手法や理論に関する知識や技術です。
データサイエンティスト検定では主に下記の統計学のスキルを求められます。
統計学のスキルがあれば、データサイエンティストやビジネスアナリストなど、データを活用する職種において役に立つので、ぜひ押さえておきましょう。
統計学については下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
ビジネススキル
「ビジネススキル」とは、データサイエンスを効果的にビジネス環境で活用するために必要な知識や技能です。
データサイエンティストがビジネス上の課題解決に貢献するためには、専門的なデータサイエンススキルだけでなく、ビジネスに関連するスキルも必要となります。
データサイエンティスト検定では、問題定義やデータドリブンな意思決定、ビジネスの理解、プロジェクト管理といったビジネススキルを問われます。
データ分析におけるビジネスの考え方は以下の記事を参考にしてみてください。
データサイエンス
「データサイエンスのスキル」とは、データを活用して有益な知見を引き出すために必要な知識や技術のことです。
データサイエンティスト検定では以下のように複数の分野を総合的に活用するスキルが求められます。
- 機械学習の基本概念の理解:人工知能や機械学習、ディープラーニングの関係
- データ前処理:データを解析に適した形に整形するスキル
- 深層学習:ニューラルネットワークや畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)などの深層学習手法を理解し活用するスキル
- データの形式・処理と解析:2つ以上の変数間の関係をモデル化し、予測や因果関係の解析を行う方法
- 時系列分析:画像や動画データの形式や処理、解析するスキル
- 自然言語の処理:形態素解析や構文解析、意味解析などのスキル
それぞれがどういった場面で使われる手法なのか概要を理解することが大切です。
データサイエンスの中でも初学者にとって難しい機械学習について、以下の記事でまとめているので、参考にしてみてください。
データエンジニアリング
「データエンジニアリングのスキル」とは、データの収集、整理、保存、アクセス、および処理を効率的に行うために必要な技術と知識です。
データエンジニアリングは、データを扱う際に基盤となる役割を果たし、円滑にデータ分析を行えるようになります。
データサイエンティスト検定では以下のスキル・知識が求められます。
- データ収集:ウェブローリングやウェブスクレイピングなどのデータ取得やデータベースからのデータ抽出など、さまざまなソースからデータを収集するスキル
- データベース管理:データベース(SQL、noSQL)やデータウェアハウスの設計、構築、運用、管理に関する知識とスキル
- データパイプライン構築:データの自動収集、変換、ロードを行うスキル
- データのセキュリティとプライバシー:データの機密性、完全性、可用性を保つためのセキュリティ対策や、プライバシーに関する法規制を遵守するスキル
データサイエンティスト検定の勉強方法
データサイエンティスト検定の勉強方法について見ていきます。
勉強方法は大きく以下の2STEPです。
STEP1:データサイエンティスト検定の全体像を把握する
STEP2:公式問題集を繰り返し解く
STEP1:データサイエンティスト検定の全体像を把握する
まず「データサイエンティスト検定に該当する基礎知識・スキル」を身につけましょう。
試験の全体像は、DS検定の公式サイトで公開されている「スキルチェックリスト」と「モデルカリキュラム」で確認できます。
全体像を把握したら試験範囲に関係する参考書を利用し、データサイエンスの基本概念や手法を学んでいきましょう。
「公式リファレンスブック」で全体像を理解しながら、勉強が足りていない部分を他の参考書・Webサービスで学習していくと、基礎知識が身につきやすいです。
定期的にスキルチェックリストを確認しながら勉強を進めていき、どの分野を苦手としているかを把握しておくと、効果的に学習を進められます。
STEP2:公式問題集を繰り返し解く
全体像を把握して、試験内容を勉強できたら、「公式問題集を繰り返し解く」を進めていきましょう。
公式から提供されている問題は公式問題集のみでしか学習できないため、ただ問題を解くだけでなく、本番でどのような問題が出てくるか、出題傾向を掴んでおくことも大切です。
繰り返し解きながら得点率が低い分野をWebサービスや参考書で復習して理解することで合格が近づきます。
データサイエンティスト検定の勉強時間
「データサイエンティスト検定の勉強時間」は、個々のスキルレベルや経験によって大きく異なりますが、一般的な目安として以下です。
初心者 | データサイエンスの基本的な知識や技術を習得するため、最低でも150~200時間(3〜4週間)程度の学習時間が必要です。基本概念や手法を学ぶことに時間を費やします。 |
すでにデータサイエンスの基本的な知識や技術を持っている場合、試験対策に焦点を当てた学習で、おおよそ50~150時間程度の学習時間が必要です。中級者は、過去問題や模擬試験を解いて、試験に慣れることが大切です。 | |
上級者 | データサイエンスの実務経験が豊富で、G検定・E検定資格保有者の場合は、試験に必要なスキルは身についています。20~50時間程度の学習時間で、試験の出題傾向や解答のコツを把握することが大切です。 |
データサイエンスを学習したことがある中級者や実務経験のある上級者は、試験範囲の知識がある程度備わっているので、試験対策に注力すれば短期間でも合格は可能です。
初心者の場合は試験範囲の広い内容を一通り理解する必要があるので2~3ヶ月は勉強時間を確保すると良いです。
データサイエンティスト検定のおすすめ参考書・Webサービス
ここで、データサイエンティスト検定におすすめの「参考書・Webサービス」を紹介します。
気になったものは、ぜひ活用してみてください。
参考書・書籍
まずは、参考書・書籍を紹介していきます!
参考書「データサイエンスのための数学」
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「データサイエンスのための数学」は、データサイエンスを学ぶ上で必要な数学の基本概念をわかりやすく解説した入門書です。
具体的な例題や図解を用いて、難解な数学概念を直感的に理解できるように記載されています。
統計学、線形代数、微積分など、数学分野がデータサイエンスにどう応用されるのか紹介されていて、実践的なイメージが身につきます。
参考書「完全独習 統計学入門」
「完全独習 統計学入門」では、統計学の基本的な概念や手法が初心者向けにわかりやすく解説されています。
具体的な例題や豊富な図解を用いて、データの分析や解釈に必要な知識を学ぶことが出来ます。
実際のデータを用いた演習問題が多数掲載されており、統計学の理論を実践的に理解できます。
参考書「【Pythonの基礎】確かな力が身につくPython「超」入門 第2版」
「【Pythonの基礎】確かな力が身につくPython「超」入門 第2版」は、Pythonプログラミングの入門書として最適な本です。
初心者にもわかりやすい言葉でPythonの基本概念や構文を解説し、練習問題や例題を通じて、実践的なスキルを身につけられます。
この本ではデータ分析や機械学習など、データサイエンス分野でのPythonの活用方法も紹介されていて、データサイエンティスト検定に関する前提知識も学べます。
第2版では、Pythonの最新バージョンに対応した内容が追加され、より充実した学習体験が提供されています。
参考書「最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック 第2版」
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「最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック 第2版」はデータサイエンティスト検定に対応した公式参考書です。
この本では、試験範囲を網羅し、重要な概念や用語が詳しく解説されています。
過去問題や模擬問題が多数収録されているので、問題演習用に活用しましょう。
参考書「徹底攻略データサイエンティスト検定問題集[リテラシーレベル]対応」
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「徹底攻略データサイエンティスト検定問題集[リテラシーレベル]対応」はデータサイエンティスト検定の合格を目指す方向けの公式問題集です。
試験範囲に沿った多数の過去問題や独自の模擬問題が収録されています。
解答解説や重要なポイントなども詳しく記載されているため、繰り返し解いて知識を定着させていきましょう。
参考書「一生モノのビジネス教養 データサイエンス大全 -シンプルにわかる49の用語と13の実践」
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拙著「データサイエンス大全」は、ザックリデータサイエンスの全体像と必要な用語を学べる書籍になっています。
実践編では、各用語をビジネスの現場でどのように使っていくのかを実践例を元にストーリー形式で分かりやすく学べます!
全編カラーで非常に読みやすく仕上げているので是非手にとってみてください!
Webサービス「Udemy」
「Udemy」は、オンライン講座を提供する教育プラットフォームで、データサイエンスや機械学習のコースも多数提供されています。
データサイエンティスト検定に特化したコースはありませんが、データサイエンス、統計学、機械学習、Pythonなど試験内容に関係するスキルを学ぶことが出来ます。
Udemyのコースは、自分のペースで学習できるため、スケジュールにあわせて効率的に勉強できます。
Udemyでデータサイエンティスト検定におすすめのコースを紹介します。
その他、Udemyで機械学習におすすめの講座は以下でまとめているので、参考にしてみてください。
【初学者向け】データ分析コンペで楽しみながら学べるPython×データ分析講座
【オススメ度】 | |
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【講師】 | ウマたん |
【時間】 | 4時間 |
【レベル】 | 初級~中級 |
このコースは当メディアで作成したPythonでのデータ分析を網羅的に学べる講座になります!
このコースでは、なかなか勉強する時間がないという方に向けてコンパクトに分かりやすく必要最低限の時間で重要なエッセンスを学び取れるように作成しています。
コースは”アニメーションを使った概要編“と”ハンズオン形式で進む実践編“に分かれてます。
概要編ではデータサイエンスの基礎について基本のキから学びつつ、なるべく堅苦しい説明は抜きにしてイメージを掴んでいきます。
そこから統計学・機械学習の基本的な内容を学び各手法の詳細までなるべく概念的に分かりやすく理解できるように解説しています。
続いて実践編ではデータコンペの中古マンションのデータを題材にして、実際に手を動かしながら機械学習手法を実装していきます。
ここでは、探索的にデータを見ていきながらデータを加工し、その上でLight gbm という機械学習手法を使ってモデル構築までおこなっていきます。
教科書的に学ぶだけでなく、実際のデータ分析を通じてデータサイエンスの楽しさを感じてみてください。
【デジタル社会の「読み・書き・そろばん」】AI・データサイエンス基礎講座~リテラシーレベル~ ①導入編
【オススメ度】 | |
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【講師】 | 三谷 慶一郎 |
【時間】 | 6時間 |
【レベル】 | 初級 |
このコースでは、数理・データサイエンス・AIを、日常生活や業務で使えるようにAI・データの活用事例をわかりやすく解説しています。
理論と実例をバランスよく学べるので、データサイエンス初学者でも具体的なイメージを持つことが出来ます。
「③心得編」のコースでは自学習ではあまり触れられないデータ・AI活用の際の留意点を学べるので、興味があれば受講をおすすめします。
Webサービス「スタアカ」
公式サイト:https://toukei-lab.com/achademy/
「スタアカ」は当メディアが運営するスクールで、データサイエンティストの経験をふまえてエッセンスを詰め込んだサービスとなります。
【価格】 | ライトプラン:1280円/月 プレミアムプラン:149,800円 |
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【オススメ度】 | |
【サポート体制】 | |
【受講形式】 | オンライン形式 |
【学習範囲】 | データサイエンスを網羅的に学ぶ 実践的なビジネスフレームワークを学ぶ SQLとPythonを組みあわせて実データを使った様々なワークを行う マーケティングの実行プラン策定 マーケティングとデータ分析の掛け合わせで集客マネタイズ |
データサイエンスに関する統計学や機械学習などの知識を動画を見ながら体系的に学ぶことが出来ます。
・BigQuery上でSQL、Google Colab上でPythonを使い野球の投球分析
・世界最大手小売企業のウォルマートの実データを用いた需要予測
・ビジネス・マーケティングの基礎を学んで実際の企業を題材にしたマーケティングプランの策定
・Webサイト構築してデータ基盤構築してWebマーケ×データ分析実践して稼ぐ
また上記のようにPythonを使ったデータ分析のコースが充実しており、実践的なスキルを身につけたい方におすすめです。
またプレミアムプランでは24時間以内の質問対応と現役データサイエンティストによる複数回のメンタリングを実施します!
データ分析に興味があるけど、もっと詳しく知りたい方はぜひメンタリングで相談してみてください。
データサイエンティスト検定 まとめ
データサイエンティスト検定は、データサイエンススキルを証明する試験で、スキルチェックリストとモデルカリキュラムから構成されています。
データサイエンティスト検定は、試験範囲が広いため、苦手分野や進捗状況を確認しながら勉強することが大切です。
データサイエンティスト検定の勉強方法は以下の通りです。
・データサイエンティスト検定の全体像を把握する
・公式問題集を繰り返し解く
初心者の方がいきなり資格の勉強を始めると難しい分野に挫折する可能性があるため、前提知識から時間をかけて勉強することをおすすめします。
データ分析やAIの資格については以下の記事で解説しているので、興味がある方はチェックしてみてください。